JP2014163171A - セキュリテイ装置付建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物の構造を変更せずに、建物のセキュリテイを確保できるセキュリテイ装置付建物を提供する。
【解決手段】建物1の外側に設置されて前記建物1の外側に共用空間(廊下2,エントランス5A)を形成する侵入防止囲い(8等、又は5a,50,8等から構成される)を備え、侵入防止囲いは建物との間にエントランス5Aを形成するセキュリテイゲートユニットを有し、また、セキュリテイゲートユニットは、枠構造体に並設された電子錠付きのゲート扉16および門袖パネル15と、電子錠の解錠操作をさせる開閉指令器を有する。
【選択図】図11

Description

この発明は、電子錠が設けられたゲートを有するセキュリテイ装置付建物に関するものである。
従来、集合住宅には、敷地を縦格子のフェンスで囲むようにして、各住戸に連なる廊下や敷地内を外部から視認しやすくすることにより、不審者が入りにくくした防犯構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなフェンスを設けただけの建物では、各住戸への廊下を外部から視認しやすくして防犯を図るものであり、廊下には自由に出入りできるため、十分なセキュリテイを確保することができないものであった。
また、集合住宅等の建物には、集合住宅のセキュリテイを確保するために、集合玄関のエントランスにオートドアを設け、このオードドアの開閉駆動を可能にさせるキースイッチを設けたセキュリテイシステムが知られている(例えば、特許文献2参照)。このようなキースイッチが設けられるオートドアは、通常、共用の集合玄関が設けられているマンション等の建物に適用されている。
特開2010−31488号公報
特開2000−269665号公報
しかしながら、このセキュリテイシステムは共用玄関のある集合住宅に適用されるものである。このため、共用玄関のない集合住宅の場合には、各住戸の玄関のドアにキースイッチを個別に設ける必要がある。
また、一般の建物としては、外部から直接出入りするドアを複数設けている住宅も普通である。この建物でも、セキュリテイを確保するためには、各ドアにキースイッチを設ける必要がある。このドアにキースイッチを設ける場合、キースイッチへの電源配線を行う必要がある。しかも、この電源配線を行う場合には、電源配線が見栄えを損なわないようにするため、ドアが設けられる入り口の壁内に電源を配線する必要がある。
しかしながら、既設の建物にキースイッチのための電源配線を行うには、壁等の一部又は全部を剥がして配線する必要があるので、建物の構造を一部変更する必要があった。
そこで、この発明は、建物の構造を変更せずに、建物のセキュリテイを確保できるセキュリテイ装置付建物を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するため、この発明は、建物の外側に設置されて前記建物の外側に共用空間を形成する侵入防止囲いを備え、前記侵入防止囲いは前記建物との間にエントランスを形成するセキュリテイゲートユニットを有すると共に、前記セキュリテイゲートユニットは、枠構造体に並設された電子錠付きのゲート扉および門袖パネルと、前記電子錠の解錠操作をさせる開閉指令器を有することを特徴とする。
この構成によれば、建物の構造を変更せずに、建物のセキュリテイを確保できる。
(a)は玄関ポーチの部分にセキュリテイゲートが配置された実施例1のセキュリテイ装置付建物を斜め正面から見た外観図、(b)は(a)のセキュリテイゲートとの右側の採光隙間の概略説明図である。 図1(a)のセキュリテイ装置付建物の左側面図である。 図1(a)のセキュリテイゲートユニットと建物との位置関係を示す概略配置図である。 図1(a)のセキュリテイゲートユニットと建物との配置間隔を示した配置図である。 図1(a)のセキュリテイゲートユニットの正面図である。 (a)は図5のB1−B1線に沿う断面図、(b)は図5のB2−B2線に沿う断面図である。 (a)は図5の第1の縦枠とこの第1の縦枠を支持する支柱との関係を示す水平断面図、(b)は(a)のA1−A1線に沿う断面図である。 (a)は図5の第2の縦枠とこの第2の縦枠を支持する支柱との関係を示す水平断面図、(b)は(a)のA2−A2線に沿う断面図である。 (a)は図5の第3の縦枠とこの第3の縦枠を支持する支柱との関係を示す水平断面図、(b)は(a)のA3−A3線に沿う断面図である。 (a)は図2の侵入防止囲い部材の正面図、(b)は(a)の右側面図、(c)は(a)の平面図である。 この発明に係るセキュリテイ装置付建物の実施例2を示す説明図である。 この発明に係るセキュリテイ装置付建物の実施例3を示す外観図である。 図12のセキュリテイゲートの正面図である。 図12のセキュリテイゲートの平面図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
図1(a),図1(b),図2において、1は外部への出入口が複数設けられた建物である。この建物1としては、新設又は既存の集合住宅のいずれであっても良いし、集合住宅でなくても一般の住宅であっても良い。また、建物1としては、必ずしも住宅でなくてもよい。
本実施例では、建物1として集合住宅に適用した例を示している。この建物1は、二階建であり、例えば図3に示したように一階には複数の住戸A,B,Cが設けられ、二階にも複数の住戸(図示せず)が設けられている。Da,Db,Dcは住戸A,B,Cの玄関ドアで、建物1の妻側に設けられている。この玄関ドアDa,Db,Dc側には共用の廊下2が設けられている。
この建物1の周囲には、図3に示したように侵入防止囲い1Eがセキュリティ装置として設けられている。この侵入防止囲い1Eは、図1(a)に示したセキュリテイゲート3を有する。このセキュリテイゲート3は、建物1の妻側に設けた玄関ポーチ4と、ゲートユニット(セキュリテイゲートユニット)5を有する。このゲートユニット5との間には図3,図4に示した共用空間としてのエントランス5Aが形成されている。
また、侵入防止囲い1Eは、図3に示したゲートユニット5と共に用いられる複数の侵入防止囲い部材6,7,8,8′を有する。上述した廊下2は、この侵入防止囲い部材8と建物1の桁側との間に共用空間を形成する通路として形成されている。
<玄関ポーチ4>
この玄関ポーチ4は、図1(a)に示したように建物1の妻側外壁面1aに基端が取り付けられたポーチ庇9と、このポーチ庇9の下方に設けられたポーチ基礎9aを有する。このポーチ基礎9aは、図6、図7に示すように鉄筋入りのコンクリート層9a1の表面にモルタル層9a2を薄く設けた構成としている。また、玄関ポーチ4は、図1(a)に示したようにポーチ庇9の軒先端部の両側を、ポーチ基礎9a上に支える庇支持壁10,10を有する。
この庇支持壁(袖壁)10は、図4に示したように、ポーチ基礎9aの側縁に沿って配設された端部支柱(先端側支柱)10aおよび中間支柱(建物側支柱)10bを有する。この端部支柱10aはポーチ基礎9aの先端部近傍に配置され、中間支柱10bは端部支柱10aより建物1側に配置されている。また、庇支持壁10は、端部支柱10aと中間支柱10bと間の側方を覆う外側壁パネル10cおよび内側壁パネル10dを有する。
また、庇支持壁10は、外側壁パネル10c,内側壁パネル10dの端部支柱10a側の端部間に設けられた先端側端壁10eと、外側壁パネル10c,内側壁パネル10dの中間支柱10b側の端部間に設けられた中間側端壁10fを有する。
上述したゲートユニット5は、この庇支持壁10,10の建物1側の縁部間を塞ぐように設けられている。
(ゲートユニット5)
このゲートユニット5は、図5,図6に示した枠構造体5Fを有する。この枠構造体5Fは、両側の第1,第2の縦枠11,12と、第1,第2の縦枠11,12間の中央に設けられた第3の縦枠(中間縦枠)13と、第1,第2の縦枠11,12の上端部間に架設された上枠(上横枠)14を有する。この上枠14は両端が第1,第2の縦枠11,12の上端部の側面に固定され、第3の縦枠13の上端は上枠14の下面に固定されている。
また、ゲートユニット5は、第1,第3の縦枠11,13間に設けられた門袖パネル15を有する。この門袖パネル15は、両側部が第1,第3の縦枠11,13に固定され且つ上端が上枠14の下面に固定されていて、第1,第3の縦枠11,13間を塞いでいる。
更に、ゲートユニット5は、第2,第3の縦枠12,13を開閉するゲート扉16を有する。このゲート扉16は、一側部がヒンジ17,17を介して第2の縦枠12に開閉可能に取り付けられている。このゲート扉16の他側部には、開閉操作用の取手18と、取手18より上側に配置した電子錠19が取り付けられている。
このゲート扉16の上部内には、一端部20aが電子錠19の上部近傍に配置され、且つ、他端部20bが上側のヒンジ17より少し下側に配置された逆U字状の保護パイプ20が取り付けられている。また、ゲート扉16の他端部20b近傍の部分と第2の縦枠12との間には、通電用のスイーベルジョイント又はロータリージョイントとして知られているヒンジタイプの通電金具21が介装されている。
この通電金具21と電子錠19は保護パイプ20内に挿通した通電線(配線)22を介して電気接続されている。また、第2の縦枠12の上部には通電金具21に電気接続された変換コネクタ23が配設されている。この変換コネクタ23に接続されたコネクタ24には、制御用ケーブル25の一端が接続されている。
一方、門袖パネル15には、中央より上方に電子錠19の解錠操作をさせる開閉指令器26が取り付けられていると共に、中央より下方に郵便受ユニット27が取り付けられている。この開閉指令器26は、インターフォン用のボタン26a及びスピーカ26bと、電子錠開閉操作用の数値入力部26cを有する。この開閉指令器26には制御用ケーブル28の一端が接続されている。
また、郵便受ユニット27は、建物1の複数の住戸A,B,C・・・に対応する数の郵便受P1,P2,・・・Pi,・・・Pnが設けられている。
上述した第1〜第3の縦枠11〜13は、角筒状の中空部材から形成されていて、下端が開放している。尚、第1,第2の縦枠11,12の上端は図示しない端壁で閉成されている。
このようなゲートユニット5の第1〜第3の縦枠11〜13,上枠14,門袖パネル15,ゲート扉16等の各部品を分離した状態で設置現場に搬送し、第1〜第3の縦枠11〜13,上枠14,門袖パネル15,ゲート扉16等の各部品を設置現場で組み付けることにより、ゲートユニット5を構成することができる。
また、ゲートユニット5の第1〜第3の縦枠11〜13と上枠(上横枠)14からなる枠構造体のみを工場等で予め組み付けておいて、この枠構造体に門袖パネル15やゲート扉16を設置場所で組み付けることで、ゲートユニット5を形成することもできる。更に、ゲートユニット5は、第1〜第3の縦枠11〜13,上枠14,門袖パネル15,ゲート扉16等の各部品を工場等で予め組み付けておくこともできる。この場合、ゲートユニット5の部品組付や配線等を設置場所で行う必要がないので、設置現場でのゲートユニット5の設置作業工数を少なくできる。
(ゲートユニット5の支持構造)
このゲートユニット5の第1〜第3の縦枠11〜13の下方には、図5に示したように、コンクリート製のゲート支持基礎29が地中30にそれぞれ埋設されている。このゲート支持基礎29は、図6(a),図6(b)に示したように、フーチング部29a及びこのフーチング部29a上に一体に形成した起立部29bを有する(図6参照)。
この地中30上には砕石層30aが設けられ、この砕石層30a上に上述したポーチ基礎9aが形成されている。
そして、縦枠11の下方に位置するフーチング部29aには図7(b)に示したように支柱取付部材31が設けられている。この支柱取付部材31は、フーチング部29a上に配設された支持プレート31aと、支持プレート31aと一体に設けられ且つ下端部がフーチング部29aに埋設された固定ボルト31bを有する。この支持プレート31a上には、上下に延びるゲート枠取付用の支柱32の下端部が配設されている。この支柱32の下端部には支持プレート31a上に当接する取付フランジ32fが一体に設けられている。この取付フランジ32fは、固定ボルト31b及びナット31cで支持プレート31a上に固定されている。
また、図8(b),図9(b)に示したように、縦枠12,13の下方に位置するゲート支持基礎29のフーチング部29aにも支柱取付部材31がそれぞれ設けられている。この各支柱取付部材31の支持プレート31a上にも、支柱32と同じ構造の支柱33,34の下端部が図8(b),図9(b)に示したようにそれぞれ配設されている。この支柱33,34の下端部にも取付フランジ33f,34fが一体に設けられている。この各取付フランジ33f,34fも図8(b),図9(b)に示したように支持プレート31a上に固定ボルト31bおよびナット31cで固定されている。
また、支柱32〜34は図5に示したようにポーチ基礎9aを貫通して上方に突出している。この支柱32〜34のポーチ基礎9aから突出する部分の長さは、第1〜第3の縦枠11〜13の長さの半分程度に形成されている。そして、この第1〜第3の縦枠11〜13内には、支柱32〜34のポーチ基礎9aから突出する部分がそれぞれ挿入されている。
支柱32と第1の縦枠11との間には、図7(a),図7(b)に示したように一対一組のスペーサ36,36が支柱32を挟むように介装されている。この一対一組のスペーサ36,36は、図5に示したように一対一組のスペーサ36,36が上下に間隔をおいて複数(本実施例では3組)設けられている。
この各スペーサ36は、支柱32に溶接等により一体に設けられている。しかも、スペーサ36は、図7(a),図7(b)に示したように第1の縦枠11にネジ(固定手段)37で固定されている。尚、同様なスペーサ36は、図8(a),図8(b)に示したように支柱33と第2の縦枠12との間、及び、図9(a),図9(b)に示したように支柱34と第3の縦枠13との間にも介装されている。
更に、各支柱32〜34の下端部には図7(b),図8(b),図9(b)に示したように配線孔32a,33a,34aが形成されている。この支柱32の配線孔32aは、本実施例では配線に使用されないので、必ずしも設ける必要がない。しかし、支柱33,34との部品の共通化を図る上で、支柱32に配線孔32aを設けたものを用いている。
また、図5の第2の縦枠12内の制御用ケーブル25は、図8(b)に示したように支柱33内および配線孔33aを介して支柱33の下端部内から外側に引き出され、地中30に埋設されている。
また、図5の第3の縦枠13内の制御用ケーブル28は、図9(b)に示したように支柱34内および配線孔34aを介して支柱34の下端部内から外側に引き出され、地中30に埋設されている。
この地中に埋設された制御用ケーブル25,28は、建物1の図示を省略した位置に取り付けられた図5の制御部39に接続されている。この制御部39からは、各住戸への通信ケーブル(図示せず)が配線されている。
このような制御用ケーブル25,28の制御部39への配線は、建物1の敷地の地面に基礎用溝(図示せず)を掘って、この基礎用溝内にゲート支持基礎29及び支柱32〜34を設ける際に行う。この際、制御用ケーブル25,28は、支柱33,34の上端から引き出しておく。そして、この配線後に、基礎用溝(図示せず)を埋め戻して、ゲート支持基礎29及び支柱32〜34の下端部を地中30に埋設し、この埋設した地面上に砕石層30aおよびコンクリート製のポーチ基礎9aを順に形成する。
こ後、支柱32〜34のポーチ基礎9aから突出する部分に第1〜第3の縦枠11〜13を嵌合する前に、支柱33,34から引き出しておいた制御用ケーブル25,28を第2,第3の縦枠12,13内に配線する。
次に、スペーサ36が設けられた各支柱32〜34のポーチ基礎9aから突出する部分に第1〜第3の縦枠11〜13を嵌合する。そして、各支柱32〜34のスペーサ36を第1〜第3の縦枠11〜13にネジ37でそれぞれ固定することにより、第1〜第3の縦枠11〜13を支柱32〜34にそれぞれ固定する。
一方、ポーチ基礎9aを形成した後、ポーチ基礎9a上の両側部に庇支持壁10,10を設けて、庇支持壁10,10上にポーチ庇9を取り付ける。
(侵入防止囲い部材6,7)
この侵入防止囲い部材6,7には、格子部材が用いられている。また、侵入防止囲い部材6は図1(a),図4に示したように一方の庇支持壁10と建物1の妻側外壁面1aとの間に設置され、侵入防止囲い部材7は図2,図4に示したように他方の庇支持壁10と侵入防止囲い部材8と間に設置されている。
この侵入防止囲い部材6,7はポーチ庇9の高さよりも低く設けられている。これにより、図1(b)に示したように侵入防止囲い部材6の上端とポーチ庇9の一側縁部との間には採光隙間S1が設けられ、図2に示したように侵入防止囲い部材7の上端とポーチ庇9の側縁部との間には採光隙間S2が設けられている。
尚、侵入防止囲い部材6,7には格子ユニットが用いられているので、侵入防止囲い部材6,7は採光隙間を有する。しかし、侵入防止囲い部材6,7は、格子間隔が狭い場合、十分な採光をしにくい。このため、侵入防止囲い部材6,7とポーチ庇9の側縁部との間に採光隙間S1,S2を設けることで、ゲートユニット5と建物1との間への採光量を増やすことができる。また、侵入防止囲い部材6,7を壁材等から形成した場合、侵入防止囲い部材6,7の部分は遮光されるので、侵入防止囲い部材6,7とポーチ庇9の側縁部との間の隙間が実質的な採光隙間S1,S2となる。
また、ゲートユニット5とポーチ庇9との間には、図1(a)に示したように採光隙間S3が設けられている。
(侵入防止囲い部材8)
この侵入防止囲い部材8には、図2に示したように、廊下2の外側縁に沿って配設された格子ユニットが用いられている。この侵入防止囲い部材8は建物1の桁側外壁面1b側に設けた廊下庇2aの近傍の部分まで延設されている。しかも、この侵入防止囲い部材8と廊下庇2aとの間には採光隙間S4が設けられている。この採光隙間S4は、侵入防止囲い部材8の格子間隔が狭い場合や、侵入防止囲い部材8に格子以外の遮光性のある壁材又は透孔性の低い壁材を用いたときに、廊下2が暗くなるのを防止できる。
また、この侵入防止囲い部材8としては、図4,図10に示したように、複数の格子ユニット40を用いることができる。この図4,図10(a),図10(b)に示した実施例は、2つの格子ユニット40,40から侵入防止囲い部材8を構成した例を示している。
格子ユニット40,40は、図10(a),図10(b)に示したように、互いに隣接する端部に配設されたユニット支持用の縦格子部材40a,40aを有する。また、格子ユニット40は、縦格子部材40aとは別にユニット支持用の複数の長い支持用の縦格子部材40bを有すると共に、縦格子部材40a,40bおよび縦格子部材40b,40b間に設けられた短い複数の縦格子部材40cを有する。更に、格子ユニット40は、複数の縦格子部材40a,40bおよび縦格子部材40a,40bを等ピッチに固定している横格子部材40d,40dを有する。
そして、格子ユニット40,40を設置するには、廊下2の外側縁に沿って敷地の地中に複数の格子基礎41を設けると共に、複数の格子基礎41の中央に位置させて共通格子基礎42を設ける。
この際、格子ユニット40,40の縦格子部材40a,40aの下端部を共通格子基礎42に固定すると共に、他の縦格子部材40bの下端部を複数の格子基礎41に固定する。
[実施例2]
図11は、この発明に係るセキュリテイ装置付建物の実施例2を示す説明図である。この実施例2の侵入防止囲い1Eaは、実施例1の庇支持壁10,10の配置や、実施例1のゲートユニット5の構成を一部変えたゲートユニット5aを設けた例を示したものである。このゲートユニット5aは、正面側から見た第1の縦枠11と第2の縦枠12の位置を実施例1のゲートユニット5とは逆に配置している。また、右側にゲート扉16を配置し、左側に門袖パネル15を配置している。
この図11において庇支持壁10,10は、壁面がポーチ基礎9a(図1(a)のポーチ庇9の軒先先端側)に沿うように間隔をおいて配置されている。しかも、庇支持壁10,10は、ポーチ基礎9aの両側下部に位置するように配置されている。そして、庇支持壁10,10間には侵入防止囲い部材50が設けられている。
また、ゲートユニット5は、建物1の妻側外壁面1aとこれに対向する庇支持壁10との間に、妻側外壁面1aと垂直に設けられている。尚、他の構成は、実施例1と同じであるので、実施例1に付した符号を付してその説明を省略する。
[実施例3]
図12〜図14は、この発明に係るセキュリテイ装置付建物の実施例3を示したものである。この実施例3の侵入防止囲い1Ebでは、図12に示したように、建物1の側方に下側のステージ43から上階の踊り場ユニット44への階段45が内階段として設けられている。この踊り場ユニット44の下面側がステージ43の軒先天井となっている。
また、ステージ43の正面側には、ステップ46が設けられていると共に、このステップ46に対応してゲートユニット5bが設けられている。このゲートユニット5bは、実施例1のゲートユニット5の上枠14に突出量の小さいゲート庇47を図12に示したように設けた以外は、実施例1のゲートユニット5と構成が同じである。尚、図12のステップ46は図13では図示を省略している。
更に、ゲートユニット5bの両側には、図12〜図14に示したように、格子状の幅の短い侵入防止囲い部材48,48が配置されている。尚、この実施例3では、ゲートユニット5bおよび両側の侵入防止囲い部材48,48の部分のみを図示しているが、侵入防止囲い部材48,48両側には侵入防止囲い部材(図示せず)が設けられる。
この侵入防止囲い部材48と踊り場ユニット44との間には採光隙間S5が設けられている。
<補足説明1>
以上説明したように、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物は 建物1の外側に設置されて前記建物1の外側に共用空間(廊下2,エントランス5A)を形成する侵入防止囲い(1E,1Ea,1Eb)を備えている。前記侵入防止囲い(1E,1Ea,1Eb)は前記建物1との間にエントランス5Aを形成するセキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5,5a,5b)を有する。また、前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5,5a,5b)、枠構造体5Fに並設された電子錠19付きのゲート扉16および門袖パネル15と、前記電子錠19の解錠操作をさせる開閉指令器26を有する。
この構成によれば、既設の建物1の構造を変更せずに、建物のセキュリテイを確保できる。
<補足説明2>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記枠構造体5Fは下端が開放し且つ間隔をおいて設けられた複数の縦枠および前記複数の縦枠(11〜13)の上端部を結合する上枠14を備えると共に、前記縦枠(11〜13)の下方に位置させてゲート支持基礎(29)を前記建物1の敷地に埋設し、下端部が前記ゲート支持基礎(29)に一体に設けられた支柱(32〜34)を前記敷地上に突出させ、該支柱(32〜34)の前記敷地からの突出部分を前記縦枠(11〜13)内に嵌着固定することにより、前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5,5a,5b)を前記建物1の外側に設置している。
この構成によれば、セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5,5a,5b)を建物1の構造を変更せずに建物1の敷地に容易に設置できる。
<補足説明3>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)は、玄関庇(ポーチ庇9、ゲート庇47)の下部に設けられている。
<補足説明4>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記玄関庇(ポーチ庇9)の両側部には、前記庇支持壁(10,10)が袖壁としてそれぞれ設けられている。しかも、前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)は、前記庇支持壁(10,10)の前記建物1側の端部間を塞ぐように配置されている。
この構成によれば、庇支持壁(10,10)がセキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5,5a)に設けられていることを明瞭にすると共に、見栄えを向上させる。
<補足説明5>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記セキュリテイゲートユニット(5)と前記玄関庇(ポーチ庇9)には、採光隙間S3が設けられている。この構成によれば、セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)を設けても、玄関庇(ポーチ庇9)の下のエントランスが暗くなるのを未然に防止できる。
<補足説明6>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)は前記建物1の外壁面(1a)と間隔をおいて平行に設けられていると共に、前記侵入防止囲い(1E)の前記エントランス5A側に用いる格子ユニット(侵入防止囲い部材6)が前記セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)と建物1との間を塞ぐように設けられている。
この構成によれば、側方が開放している玄関庇(玄関ポーチ4のポーチ庇9)の下にセキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)を設けても、セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)より内側のエントランスへの侵入を簡単な構成で防止できる。
<補足説明7>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記格子ユニット(侵入防止囲い部材6,7)と前記玄関庇(ポーチ庇9)には、採光隙間S1,S2を有する。
この構成によれば、前記格子(侵入防止囲い部材6,7)の格子間隔が狭く、格子(侵入防止囲い部材6,7)から十分な光を採光できない場合であっても、格子(侵入防止囲い部材6,7)と前記玄関庇(ポーチ庇9)の採光隙間S1,S2から採光できるので、エントランスが暗くなるのを防止できる。
<補足説明8>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記建物1と前記侵入防止囲い1Eとの間には前記建物1の複数の住戸(A〜C)の玄関ドア(Da〜Dc)に臨み且つ前記エントランス5Aに連なる廊下2が前記共用空間として設けられている
この構成によれば、建物が集合住宅であって、この集合住宅の複数の住戸の玄関が共用の廊下2に面している場合、複数の住戸へのセキュリテイを一つのセキュリテイゲートユニット(ゲートユニット5)で確保できる。
<補足説明9>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記侵入防止囲い1Eの前記廊下2側に用いる格子ユニット(侵入防止囲い部材8)が前記廊下2の外側縁に沿って設けられている。
この構成によれば、格子ユニット(侵入防止囲い部材8)を設けているので、廊下2側からの侵入防止を簡単な構成で図ることができる。
<補足説明10>
また、この発明の実施の形態のセキュリテイ装置付建物において、前記廊下2の上には庇(廊下庇2a)が設けられ、前記廊下2の庇(廊下庇2a)と格子ユニット(侵入防止囲い部材8)との間には採光隙間S4が設けられている。
この構成によれば、廊下2に庇(廊下庇2a)を設けているので、廊下2側において雨に濡れるのを防止できる。しかも、格子(侵入防止囲い部材8)から十分な光を採光できない場合であっても、格子(侵入防止囲い部材8)と前記庇(廊下庇2a)の採光隙間S4から採光できるので、廊下2が暗くなるのを防止できる。
(その他)
上述したセキュリテイ装置(侵入防止囲い1E、Ea、Eb)は、ユニット式の集合住宅(建物)やユニット式以外の建物の構造に関係なく、自由にオートロックシステムがある防犯性能に優れたエントランス、共用部を設けることができる。例えば、以下の(1)〜(15)に説明するように、建物1のセキュリテイを図ることができる。
(1).片廊下型の屋外廊下(廊下2)を付けた集合住宅にエントランスを設ける。
(2).エントランスとして明確に認識できるようにポーチ(玄関ポーチ4)を設置し、集合住宅である建物1への動線を絞る。
(3).このポーチ(玄関ポーチ4)はセキュリティポーチということができる。
(4).集合住宅である建物1の階段45は内階段となり集合住宅の共用部分内の外部動線を絞っている。
(5).1階の廊下2には居住者以外の人間が侵入できないように縦格子(侵入防止囲い部材6,7,8)を配置している。
(6).格子(侵入防止囲い部材6,7,8)は建物1の構造に影響を与えないように自立式となっている。
(7).この格子(侵入防止囲い部材6,7,8)はセキュリティ格子ということが出来る。
(8).エントランスのポーチ(玄関ポーチ4)の下にはオートロック式の門扉(ゲート扉16)を取り付けている。
(9).門扉(ゲート扉16)も建物1の構造に影響を与えないように自立式となっている。
(10).このオートロック式門扉(ゲート扉16)はセキュリティゲートということができる。
(11).このセキュリティゲートであるオートロック式門扉(ゲート扉16)はポーチ(玄関ポーチ4)の下以外でも設置可能、共用部の一部に取り付けることができる。
(12).オートロック式門扉(ゲート扉16)や格子(侵入防止囲い部材6,7,8)の高さを2m以上とし、容易に居住者以外の人間がよじ登れないようにする。尚、2mとは品格法上の防犯対策を行わなければいけない開口部の最高高さである。
(13).オートロック式の門扉は居住者又は管理者のみ解錠できる。
(14).建物1の外壁(1a,1b)や共用部(廊下2)を囲む格子(侵入防止囲い部材6,7,8)とゲート(ゲートユニット5)との間の隙間は110mm以内とし、外部からの不審者の侵入を防ぐようになっている。尚、110mmは落下防止の基準の中の隙間寸法に(落下できない→通り抜けられない→侵入できない)したものである。
(15).建物1の敷地条件に合わせて、建物1の構成を変更せずに(侵入防止囲い部材6,7,8)とゲート(ゲートユニット5)のみでセキュリテイに対応できる。
・従来のユニット式の集合住宅の片廊下タイプに対してオートロックシステムの付帯したエントランスを容易に取付ることができる
・自立式の構造の為、自由に配置できる(敷地対応力の強化)。
・設置個所に対して複数のバリエーションを持った部材を設定せずに済む(最少部品で最大バリエーションが得られる)。
既存のユニット式集合住宅の構成を大きく変えることなく不足している防犯性能、建物のエントランス感を補填することができる。
居住者に、生活の安心・安全、自分の住んでいる建物の顔を従来のユニット住宅の性能を維持しながら手に入れることを可能とできる。
また、部品点数を最少にしながら様々な敷地に対応できる
1 建物
1E 侵入防止囲い
1Ea 侵入防止囲い
1Eb 侵入防止囲い
2 廊下(共用空間)
2a 廊下庇(庇)
3 セキュリテイゲートユニット(ゲートユニット)
4 玄関ポーチ
5 ゲートユニット(セキュリテイゲートユニット)
5a ゲートユニット(セキュリテイゲートユニット)
5b ゲートユニット(セキュリテイゲートユニット)
5A エントランス(共用空間)
6 侵入防止囲い部材
7 侵入防止囲い部材
8 侵入防止囲い部材
8′ 侵入防止囲い部材
9 ポーチ庇(玄関庇)
10 庇支持壁(袖壁)
11 第1の縦枠(縦枠)
12 第2の縦枠(縦枠)
13 第3の縦枠(縦枠)
14 上枠
16 ゲート扉(扉)
15 門袖パネル
19 電子錠
26 開閉指令器
29 ゲート支持基礎
32〜34 支柱
47 ゲート庇(玄関庇)
48 侵入防止囲い部材
50 侵入防止囲い部材
S1〜S5 採光隙間

Claims (10)

  1. 建物の外側に設置されて前記建物の外側に共用空間を形成する侵入防止囲いを備え、前記侵入防止囲いは前記建物との間にエントランスを形成するセキュリテイゲートユニットを有すると共に、前記セキュリテイゲートユニットは、枠構造体に並設された電子錠付きのゲート扉および門袖パネルと、前記電子錠の解錠操作をさせる開閉指令器を有することを特徴とするセキュリテイ装置付建物。
  2. 前記枠構造体は下端が開放し且つ間隔をおいて設けられた複数の縦枠および前記複数の縦枠の上端部を結合する上枠を備えると共に、前記縦枠の下方に位置させてゲート支持基礎を前記建物の敷地に埋設し、下端部が前記ゲート支持基礎に一体に設けられた支柱を前記敷地上に突出させ、該支柱の前記支柱からの突出部分を前記縦枠内に嵌着固定することにより、前記セキュリテイゲートユニットを前記建物の外側に設置したことを特徴とする請求項1に記載のセキュリテイ装置付建物。
  3. 前記セキュリテイゲートユニットは、玄関庇の下部に設けることを特徴とする請求項1又は2に記載のセキュリテイ装置付建物。
  4. 前記玄関庇の両側部には庇支持壁が袖壁としてそれぞれ設けられていると共に、前記セキュリテイゲートユニットは前記両庇支持壁の前記建物側の端部間を塞ぐように配置することを特徴とする請求項3に記載のセキュリテイ装置付建物。
  5. 前記セキュリテイゲートユニットと前記玄関庇との間には、採光隙間が設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載のセキュリテイ装置付建物。
  6. 前記セキュリテイゲートユニットは前記建物の外壁面と間隔をおいて平行に設けられていると共に、前記侵入防止囲いの前記エントランス側に用いる格子ユニットが前記セキュリテイゲートユニットと建物との間を塞ぐように設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のセキュリテイ装置付建物。
  7. 前記格子ユニットと前記玄関庇との間には採光隙間が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のセキュリテイ装置付建物。
  8. 前記建物と前記侵入防止囲いとの間には前記建物の複数の住戸の玄関ドアに臨み且つ前記エントランスに連なる廊下が前記共用空間として設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のセキュリテイ装置付建物。
  9. 前記侵入防止囲いの前記廊下側に用いる格子ユニットが前記廊下の外側縁に沿って設けられていることを特徴とする請求項8に記載のセキュリテイ装置付建物。
  10. 前記廊下の上には庇が設けられ、前記廊下の庇と格子ユニットとの間には採光隙間が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のセキュリテイ装置付建物。
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