JP2014162728A - スタイリング化粧料およびヘアスプレー用組成物 - Google Patents

スタイリング化粧料およびヘアスプレー用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘアワックスのような再整髪性があり、塗布後に毛髪がべたつかない性能を有し、必要によって太い毛束が作りやすいという性能をも有するスタイリング化粧料、およびスタイリング化粧料を用いたヘアスプレー用組成物を提供する。
【解決手段】本発明のスタイリング化粧料は、(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘアワックスのように再整髪性があり、塗布後に毛髪がべたつかない性能を有するスタイリング化粧料、およびこうしたスタイリング化粧料を用いたヘアスプレー用組成物に関するものである。
一般的に、ヘアスタイルを整える際、ヘアジェルやヘアスプレーに代表されるような樹脂でセットするタイプのスタイリング化粧料や、ヘアワックスに代表されるようなロウ類でセットするタイプのスタイリング化粧料が用いられている。
このうちロウ類でセットするタイプのスタイリング化粧料(ヘアワックス)では、太い毛束を作ることができ、再整髪性に優れているが、仕上がりが重く、べたつく傾向がある。また樹脂でセットするタイプのスタイリング化粧料(ヘアジェルやヘアスプレー)では、ヘアスタイルのキープ力に優れ、べたつきは少ないが、樹脂特有のバリッとした質感となり、再整髪しにくいといった問題がある。
近年では、ヘアワックスとヘアジェルの良い点を併せ持つ性能(太い毛束が作りやすい、仕上がりが重くない、バリッと固まらない等)を発揮できるスタイリング化粧料が求められている。
近年の要求に応えるために、これまでにも様々なスタイリング化粧料が提案されている。こうした技術として、例えば特許文献1には、皮膜形成ポリマー、ノニオン性界面活性剤および多価アルコールを用いたスタイリング化粧料が提案されている。またべたつきの軽減や再整髪性を得るために、高級脂肪酸残基を含む硬化ヒマシ油誘導体や油性成分を用いたスタイリング化粧料も提案されている(例えば、特許文献2、3)。
これまで提案されたスタイリング化粧料は、各原料に応じた夫々の特性が発揮できているが、ヘアワックスとヘアジェルの良い点を併せ持つ性能(太い毛束が作りやすい、仕上がりが重くない、バリッと固まらない等)が発揮できているかと言えば、必ずしも十分に満足できるものではないのが実状である。
特開2011−251930号公報 特開2010−254583号公報 特開2011−93940号公報
本発明は、こうした状況の下でなされたものであって、その目的は、ヘアワックスのような再整髪性があり、塗布後に毛髪がべたつかない性能を有し、必要によって太い毛束が作りやすいという性能を発揮するスタイリング化粧料、およびこうしたスタイリング化粧料を用いたヘアスプレー用組成物を提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明のスタイリング化粧料とは、(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(「ジペンタエリスリット脂肪酸エステル」とも呼ばれる)、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を含有する点に要旨を有するものである。
本発明のスタイリング化粧料においては、前記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルが、スタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下(0質量%を含まない)含有し、且つ(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の質量比(B):(C)が1:5〜1:15であることが好ましい。
また、前記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量と、前記(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の合計含有量との質量比(A):[(B)+(C)]が1:5〜1:100であることが好ましい。
本発明で用いる(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルとしては、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチルおよびヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルよりなる群から選ばれる1種以上が好ましいものとして挙げられる。
本発明のスタイリング化粧料には、必要によって、更に(D)多価アルコールをスタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下含有することもでき、こうした成分を含有させることは、ヘアワックスのような太い毛束を作るのに有効である。このような(D)多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリンおよびジプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上が好ましいものとして挙げられる。
本発明のスタイリング化粧料に、噴射剤を配合することによって、エアゾール式のヘアスプレー用組成物とすることも有効であり、こうしたヘアスプレー用組成物として用いる場合の形態として、前記噴射剤は、液化石油ガスおよび/またはジメチルエーテル等が挙げられる。また、噴射剤の配合割合は、ヘアスプレー用組成物全体に占める割合で10〜90質量%であることが好ましい。この配合割合は、より好ましくは20〜70質量%である。
本発明によれば、(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を含有させることによって、べたつきがなく、再整髪可能なスタイリング化粧料が実現できる。
本発明者は、上記のような特性を発揮するスタイリング化粧料を実現すべく、様々な角度から検討した。その結果、(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を含有させることで、塗布後に毛髪がべたつかず、再整髪性があり、必要によって更に(D)多価アルコールを含有させることで、太い毛束を作ることのできるスタイリング化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
上記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルは、高極性で抱水性を有する油剤である。また(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルは、保湿成分であり、セット成分でもある。この成分は、髪に柔らかさを与えるだけでなく、再整髪性も与えるのに有効である。
(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルは、複数の異なる脂肪酸(例えばヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸とロジン酸の組み合わせやヒドロキシステアリン酸とイソステアリン酸の組み合わせ等)と、多価アルコールであるジペンタエリトリトールとの縮合物でエステル結合を有するエステル油の一種である。
(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの具体的なものとしては、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル(例えば、「コスモール168ARV」(商品名:日清オイリオ株式会社製))、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル(例えば、「コスモール168EV」(商品名:日清オイリオ株式会社製))、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル(例えば、「コスモール168M」(商品名:日清オイリオ株式会社製))等が挙げられる。
(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、スタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下(0質量%を含まない)であることが好ましい。5質量%よりも多くなると、仕上がりが重くなり、べたつきを感じる虞がある。より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。上記の効果を発揮させるためには、0.05質量%以上含有させることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上である。
(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体は、再整髪性に寄与するだけでなく、べたつきの軽減にも有効な成分である。
上記(B)アクリル樹脂アルカノールアミンは、(メタ)アクリル酸を必須成分に含むモノマー成分を重合してなる重合体または共重合体であるカルボキシル基を、アルカノールアミン類[例えば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)]で中和して得られる構造を有するアニオン性アクリルポリマーである。この成分は、水やアルコール類等の溶媒に溶解し、毛髪に塗布した後に溶媒の蒸発に伴い毛髪に皮膜を形成し、毛髪を固定する物質としての機能を発揮する。この(B)アクリル樹脂アルカノールアミンについては、化粧品で一般に用いられるものを使用することができる。
(B)アクリル樹脂アルカノールアミンの具体的なものとしては、例えば「アニセットKB−100H」、「アニセットNF−1000」、「アニセットAQ−2500」(いずれも商品名:大阪有機化学工業株式会社製)、「プラスサイズL−6466」、「プラスサイズL−9909B」(いずれも商品名:互応化学工業株式会社製)等が挙げられる。
(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体は、水やアルコール類などの溶媒に溶解し、毛髪に塗布した後に溶媒の蒸発に伴い毛髪に柔らかい皮膜を形成し、毛髪を固定する物質としての機能を発揮する。
(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体は、アクリル酸にヒドロキシエチル基をエステル結合したアクリル酸ヒドロキシエチルとアクリル酸にメトキシエチル基をエステル結合したアクリル酸メトキシエチルの共重合体であるアニオン性アクリルポリマーである。この成分は、皮膜形成剤、感触改良剤等に一般的に用いられており、本発明では化粧品で一般に用いられているものを使用することができる。
(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の具体的なものとしては、例えば「プラスサイズL−222」(商品名:互応化学工業株式会社製)等が挙げられる。
本発明において目的を達成するため、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の質量比(B):(C)を適正な範囲に調整することが有効であることが判明した。即ち、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の質量比(B):(C)は、1:5〜1:15であることが好ましい。(B)アクリル樹脂アルカノールアミンの含有量1に対して(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の含有量が5(質量比)より少なくなると、仕上がりが軽くなり、再整髪性が低下する。(B)アクリル樹脂アルカノールアミンの含有量1に対して(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の含有量が15(質量比)より多くなり過ぎると、仕上がりが重くなり、べたつくおそれがある。この質量比(B):(C)は、より好ましくは1:7〜1:12である。
上記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルと、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の合計含有量との質量比(A):[(B)+(C)]は、1:5〜1:100であることが好ましい。この質量比(A):[(B)+(C)]は、より好ましくは1:10〜1:50である。
(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量1に対して、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の合計含有量が5(質量比)より少なくなると、仕上がりが重くなりすぎて、べたつきが感じられ、再整髪性が低下する。(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量1に対して、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の合計含有量が100(質量比)より多くなると、仕上がりが軽くなりすぎ、再整髪性が低下する傾向を示す。
本発明のスタイリング化粧料には、必要によって更に(D)多価アルコールを含有させることも有効である。この(D)多価アルコールは、ワックスのような太い毛束を作るのに有効に作用する。この(D)多価アルコールは、化粧料に一般的に用いられるものであればよく、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、エリトリトール(エリスリトール)、ペンタエリトリトール(ペンタエリスリトール)、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール(ジペンタエリスリトール)、グルコース、ショ糖、フルクトース、マルトース、マルチトール、キシリトール、イノシトール等が挙げられ、これらを単独または併用して用いることができる。このうち、好ましい多価アルコールは、グリセリン、ジグリセリンおよびジプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上である。
(D)多価アルコールの含有量は、スタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下であることが好ましい。(D)多価アルコールの含有量が5質量%よりも多くなると、仕上がりが重くなり、束感が出過ぎる虞がある。より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。(D)多価アルコールを含有させることによる効果を発揮させるためには、含有量は0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.3質量%以上である。
本発明のスタイリング化粧料には、上記成分以外にもスタイリング化粧料に通常添加される成分(添加剤)を含有することができる。こうした添加剤としては、タンパク質類、アミノ酸類、紫外線吸収剤、保湿剤(多価アルコールを除く)、油脂類、ラノリン類、高級アルコール類、生薬類、シリコーン類、カチオン化ポリマー類、界面活性剤(カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤)、ビタミン類、消臭剤、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、溶剤、酸化防止剤、植物抽出液、香料、色素などを挙げることができ、これらを適宜配合することができる。
本発明のスタイリング化粧料は、エアゾール式のヘアスプレー用組成物への適用が想定され、その剤型としてはエアゾール式のヘアスプレーであることが好ましいが、この剤型以外にも、液状、乳液、フォーム剤型等でも利用することができ、特に限定されるものではない。
エアゾール式のヘアスプレー用組成物として用いる場合には、液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)等の噴射剤(ヘアスプレー用の噴射剤として、圧力を加えることによって液体状となるものも含む)を、上記スタイリング化粧料に配合して用いられることになるが、これら以外にも炭酸ガス、窒素ガス、イソペンタンなどの噴射剤を用いても良い。尚、樹脂との相溶性や適度な噴霧感を考慮すると、噴射剤としては液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)が好ましい。また、いずれの噴射剤を用いるにしても、噴射剤としてのガスの配合割合は、ヘアスプレー用組成物全体に対して10〜90質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜70質量%である。
次に、実施例によって本発明をより具体的に示すが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
(試験用毛束の作製)
化学的処理(例えば、パーマ処理、ヘアカラー処理、ブリーチ処理等)を全く受けていない毛髪を用いて、長さ20cm、重さ10gの試験用毛束を作製し、完全に乾燥させた。
上記試験用毛束について、下記表1〜4に示すスタイリング化粧料(処方例1〜23)を用いて処理したときの毛髪のべたつき感、毛髪の再整髪性を下記の方法で評価した。尚、表1〜4に示した配合処方は、液状の剤型として調製したものである(後記表5、6においても同じ)。
(毛髪のべたつき感の評価方法)
専門パネラー10名により、試験用毛束(長さ:約20cm、重さ:10g)に、各処方例で調製したスタイリング化粧料(処方例1〜23)を1g塗布し、毛髪に均一にのばした。その後、20℃、湿度60%で24時間以上調湿し、毛髪のべたつき感を、専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点:1〜3)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の評価基準で判定した。
(毛髪のべたつき感の評価点)
3点:全くべたつかない
2点:ほとんどべたつかない
1点:べたつく
(毛髪のべたつき感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.0点以上、1.5点未満
(毛髪の再整髪性の評価方法)
専門パネラー10名により、試験用毛束(長さ:20cm、重さ:10g)に、各処方例で調製したスタイリング化粧料(処方例1〜23)を1g塗布し、毛髪に均一にのばした。その後、ロッド(直径30mm)に巻きつけ、カール形成した状態で20℃、湿度60%で24時間以上調湿し、ロッドを取り除いた後、毛髪をくしで通し、カール形成の再現性を毛髪の再整髪性として、専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
(毛髪の再整髪性の評価点)
3点:非常に再整髪しやすい
2点:再整髪しやすい
1点:再整髪しにくい
(毛髪の再整髪性の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.0点以上、1.5点未満
これらの結果を、スタイリング化粧料の処方例(処方例1〜23)と共に下記表1〜4に示す。
Figure 2014162728
表1から次のように考察できる。(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルとして、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、またはヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルを用いた場合(処方例1〜3)は、いずれもべたつき感と再整髪性が良好であることが分かる。
これに対し、本発明の(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの代りにオレイン酸フィトステリルや(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリルを用いた場合(処方例4、5)は、目的とする仕上がり感(べたつきのなさ、再整髪性)が得られないことが分かる。尚、表1中、ポリオキシエチレンヒマシ油における「40E.O.」は、エチレンオキサイドの付加モル数が40であることを示している(以下同じ)。
Figure 2014162728
表2から次のように考察できる。(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルを用いない場合(処方例6)は、仕上がりが軽くなりすぎ、再整髪性が低下することになる。また(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルを用いた場合(処方例1、7〜9)で、含有量を0.1〜5質量%とすれば(処方例1、7、8)、べたつき感および再整髪性の評価は更に良い結果が得られていることが分かる。
Figure 2014162728
表3から次のように考察できる。(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を用いた場合(処方例11〜16)は、べたつき感および再整髪性のいずれの評価も良好であることが分かる。これに対し、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を用いない場合(処方例10)は、仕上がりが軽くなりすぎ、再整髪性が低下している。また(B)アクリル樹脂アルカノールアミンを用いない場合(処方例17)は、目的とする仕上がり感が得られていないことが分かる。
Figure 2014162728
表4から次のように考察できる。(B)アクリル樹脂アルカノールアミンや(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体以外の皮膜形成ポリマーを用いた場合(処方例18〜23)は、良好なべたつき感(べたつきのなさ)や再整髪性を得ることができない。即ち、良好なべたつきのなさや再整髪性を得るためには、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を併用することが必要であることが分かる。
(実施例2)
実施例1と同様にして調製した試験用毛束について、下記表5、6に示すスタイリング化粧料(処方例24〜32)を用いて処理したときの、べたつき感(べたつきのなさ)と再整髪性を実施例1と同じ方法で評価すると共に、下記の方法で毛髪の束感を評価した。尚、表5、6に示した処方例25は同じものである。
(毛髪の束感の評価方法)
専門パネラー10名により、試験用毛束(長さ:20cm、重さ:10g)に、各処方例で調製したスタイリング化粧料(処方例24〜32)を1g塗布した。そして整髪する際に毛髪同士が束になる様なまとまり感を「毛髪の束感」として、専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
(毛髪の束感の評価点)
3点:非常に束感が出る
2点:束感が出る
1点:束感が出ない
(毛髪の束感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.0点以上、1.5点未満
これらの結果を、スタイリング化粧料の処方例(処方例24〜32)と共に下記表5、6に示す。尚、表5には、比較のために前記表1に示した処方例1の結果を同時に示した。
Figure 2014162728
表5から次のように考察できる。まず(D)多価アルコールを用いない場合(処方例1)は、十分な束感が得られないことが分かる。また(D)ジグリセリンを5質量%以下で用いる場合(処方例24〜27)は、束感の評価は良好であることが分かる。これに対し、(D)ジグリセリンの含有量が5質量%よりも多くなると(処方例28)、仕上がりが重くなり、再整髪性が低下する虞があることが分かる。
Figure 2014162728
表6から次のように考察できる。まず(D)多価アルコールとして、グリセリン、ジグリセリンおよびジプロピレングリコールを用いた場合(処方例25、29〜31)では、べたつき感、再整髪性、毛髪の束感とも十分な効果が得られていることが分かる。これに対し、(D)多価アルコールの代りに尿素を用いた場合(処方例32)は、十分な束感が得られていないことが分かる。
(実施例3)
前記表5、6に示した処方例25のスタイリング化粧料について、エアゾール式ヘアスプレー用組成物とし、スタイリング化粧料(原液):噴射剤(LPGまたはDME)の配合割合を変えたときの噴射適性(適度な噴霧状態の有無)に与える影響について、下記の方法によって評価した。
(スプレーの噴射適性の評価方法)
下記表7、8に示した各処方例(処方例33〜46)に調製したエアゾール式ヘアスプレー用組成物の噴射適性を、専門パネラー10名にて、下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値を求め、以下の基準で判定した。
(スプレーの噴射適性の評価点)
3点:細かい霧で、均一に噴霧できる
2点:霧は粗いが、均一に噴霧できる
1点:霧が粗く、水滴状に噴霧される
(スプレーの噴射適性の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2.0点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2.0点未満
×:1.0点以上、1.5点未満
これらの結果を、ヘアスプレー用組成物の処方例(処方例33〜46)と共に下記表7、8に示す。
Figure 2014162728
Figure 2014162728
表7、8から次のように考察できる。まず噴射剤の配合量が10質量%未満になると、噴射力が不足し、原液を拡散して噴霧することができないことが分かる(処方例33、39)。また、噴射剤の配合量が90質量%超過になると、噴射力が強くなり過ぎ、作ったスタイルを崩してしまう結果となった(処方例38、44)。これに対して、原液:噴射剤の配合割合(質量比)が、90:10〜10:90の範囲(処方例34〜37、40〜43、45、46)において、好ましくは80:20〜30:70の範囲(処方例35、36、41、42、45、46)において、更に好ましくは70:30〜50:50の範囲(処方例36、42、45、46)において、良好な噴射適性が得られていることが分かる。

Claims (9)

  1. (A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、(B)アクリル樹脂アルカノールアミンおよび(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体を含有することを特徴とするスタイリング化粧料。
  2. 前記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量が、スタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下(0質量%を含まない)であり、且つ前記(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと、(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の質量比(B):(C)が1:5〜1:15である請求項1に記載のスタイリング化粧料。
  3. 前記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルの含有量と、前記(B)アクリル樹脂アルカノールアミンと(C)アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体の合計含有量との質量比(A):[(B)+(C)]が1:5〜1:100である請求項1または2に記載のスタイリング化粧料。
  4. 前記(A)ジペンタエリトリット脂肪酸エステルは、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチルおよびヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルよりなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれかに記載のスタイリング化粧料。
  5. 更に、(D)多価アルコールを、スタイリング化粧料全体に占める割合で5質量%以下含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載のスタイリング化粧料。
  6. 前記(D)多価アルコールは、グリセリン、ジグリセリンおよびジプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上である請求項5に記載のスタイリング化粧料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のスタイリング化粧料に、噴射剤を配合したものであることを特徴とするエアゾール式のヘアスプレー用組成物。
  8. 前記噴射剤が、液化石油ガスおよび/またはジメチルエーテルである請求項7に記載のヘアスプレー用組成物。
  9. 前記噴射剤の配合割合が、ヘアスプレー用組成物全体に占める割合で10〜90質量%である請求項7または8に記載のヘアスプレー用組成物。
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