JP2018145132A - ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品 - Google Patents

ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 毛髪に対し、優れたセット力を付与すると共に、良好な手触り・良好な櫛通り(良好な櫛通り性)を実現し、優れた再整髪性をもたらすようにした、ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品を提供する。【解決手段】 アニオン性アクリルポリマー、ノニオン性アクリルポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含むヘアスプレー原液とした。【選択図】 なし

Description

本発明は、ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品に関する。
ヘアスプレーは、所望の時間、所望の位置に毛髪の束(毛束)を保持し、所望のヘアスタイルを形成するために用いられている。
近年、ヘアスプレーについては、毛束に自然な(ナチュラルな)まとまりを付与し、過度にスタイルを固めずに、ヘアスタイルを保持できることが要求される等、より高い品質が要求されている。
すなわち、優れたセット力(耐湿性のあるセット力)はもとより、風等でヘアスタイルに乱れを生じても、再度スプレーを要することなく、揉み込み、櫛又は手櫛で簡単に原形を取戻すことができる(粘着力を増大させて高めた再整髪性)、といった特性が要求されている。さらに、べたつきのない良好な手触りを備え、櫛通りが良い(良好な櫛通り性)といったことも望まれている。
ここで、従来、ヘアスプレーに関しては、特許文献1、特許文献2の他多くのものが知られている。
しかし、前記したような特性に関しては、更なる改良が要求されている。
特開2014−162728 特開2010−126513
前記事情に対して、本発明は、毛髪に対し、優れたセット力を付与すると共に、優れた再整髪性をもたらし、かつ良好な手触り・良好な櫛通り(良好な櫛通り性)を実現するようにした、ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、ヘアスプレー原液であって、アニオン性アクリルポリマー、ノニオン性アクリルポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含むことを特徴とする。
本発明に係るヘアスプレー原液に含まれる前記アニオン性アクリルポリマーとしては、アクリル樹脂アルカノールアミンを挙げることができる。本発明に係るヘアスプレー原液は、一態様で、前記アニオン性アクリルポリマーが(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMPである。また、本発明に係るヘアスプレー原液は、一態様で、前記ノニオン性アクリルポリマーが(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマーである。
また、本発明に係るヘアスプレー原液は、他の態様で、前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとして、下式(I)で表すことができるものを含む。
HO−(EO)a−(PO)b−(EO)c−H (I)
式(I)で、EOはエチレンオキシド(一般式:−CO−)、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表し、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、EOの付加モル数が1≦a+c≦300、POの付加モル数が1≦b≦100の範囲である。
また、本発明に係るヘアスプレー原液は、他の態様で、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルとして、下式(II)で表すことができるものを含む。
RO−(PO)n−H (II)
式(II)で、Rはアルキル基、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表し、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、RがC〜C18のアルキル基であり、PO付加モル数が1≦n≦80の範囲である。
またさらに、本発明に係るヘアスプレー原液は、さらに他の態様で、前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)であり、前記ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O)である。
本発明は、他の側面でエアゾール組成物であり、該エアゾール組成物は、本発明に係るヘアスプレー原液と、液化ガス及び/又は圧縮ガスとからなる。
本発明は、さらに他の側面でエアゾール製品であり、本発明に係るエアゾール組成物をエアゾール容器に内蔵するエアゾール製品である。
本発明によれば、毛髪に対し、優れたセット力を付与すると共に、優れた再整髪性をもたらし、かつ良好な手触り・良好な櫛通り(良好な櫛通り性)を実現するようにした、ヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品が提供される。
本発明の実施例に係るヘアスプレー原液について、固形分5%中のアニオン性アクリルポリマーの濃度と、カールリテンション値との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品についてさらに詳細に説明する。
本発明に係るエアゾール組成物は、本発明に係るヘアスプレー原液と、液化ガス及び/又は圧縮ガスとからなる。
本発明に係るエアゾール製品は、本発明に係るエアゾール組成物をエアゾール容器に充填したものである。エアゾール製品は、一般的にはヘアスプレーである。
なお、以下の説明では、例えば、「耐湿性」という場合、エアゾール製品からエアゾール組成物を噴霧された毛髪が備える耐湿性を想定している。
また、エアゾール組成物を噴霧された毛髪の特性として、耐湿性の他、セット力、粘着性、再整髪性、櫛通り性といったものを挙げることができる。本明細書中で、耐湿性の他、セット力、粘着性、再整髪性、櫛通り性といった語を用いる場合、特にことわりのない限り、エアゾール組成物を噴霧された毛髪に付与される特性を意味している。
また、本明細書及び特許請求の範囲の記載中、配合割合について「%」とあるのは、特にことわりのない限り「質量%」を意味している。また、物の量として「g」で表示しているものは、質量を表す。
本発明に係るヘアスプレー原液は、樹脂成分として、アニオン性アクリルポリマー、ノニオン性アクリルポリマー、その他の成分としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含む。
本発明に係るヘアスプレー原液では、アニオン性アクリルポリマーと、ノニオン性アクリルポリマーとを併用している。アニオン性アクリルポリマーにより耐湿性のあるセット力を獲得し、ノニオン性アクリルポリマーにより良好な再整髪性を発揮する。
アニオン性アクリルポリマーとしては、特にアクリル樹脂アルカノールアミンが好ましい。また、アクリル樹脂アルカノールアミンとしては、例として(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMP、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP、アクリル酸アルキルコポリマーAMPを挙げることができる。
アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMPとしては、具体的には、例えばプラスサイズL−9900(互応化学工業株式会社製)、プラスサイズL−9909B(互応化学工業株式会社製)を挙げることができる。
ノニオン性アクリルポリマーとしては、例として(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマーを挙げることができる。
(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマーとしては、具体的には、例えばプラスサイズL−2700(互応化学工業株式会社製)、プラスサイズL−2714(互応化学工業株式会社製)を挙げることができる。
本発明に係るヘアスプレー原液は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含むことにより、粘着性を増し、再整髪性を強化することができる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、下式(I)で表すことができる。
HO−(EO)a−(PO)b−(EO)c−H (I)
式(I)で、EOはエチレンオキシド(一般式:−CO−)、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表す。
式(I)で表すことができるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのうち、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、EOの付加モル数が1≦a+c≦300、POの付加モル数が1≦b≦100の範囲ものを好適に用いることができる。最も好適には、ユニルーブ75DE−2620R(日油株式会社製)等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)(以下、PEG/PPG−240/60コポリマーともいう)を用いることができる。
本発明に係るヘアスプレー原液では、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含むことにより、櫛通り性を良好とすることができる。
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、下式(II)で表すことができる。
RO−(PO)n−H (II)
式(II)で、Rはアルキル基、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表す。
式(II)で表すことができるポリオキシプロピレンアルキルエーテルのうち、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、RがC〜C18のアルキル基であり、PO付加モル数が1≦n≦80の範囲のものを好適に用いることができる。
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、例としてポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O.)(以下、PPG−52ブチルともいう)、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(12P.O.)(以下、PPG−12ブチルともいう)、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル(15P.O.)(以下、PPG−15ステアリルともいう)を挙げることができる。
具体的には、例えばポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O.)としてユニルーブMB−700(日油株式会社製)、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(12P.O.)としてユニルーブMB−7(日油株式会社製)、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル(15P.O.)としてユニルーブMS−70K(日油株式会社製)等を挙げることができる。
最も好適には、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O.)を用いることができる。
本発明に係るヘアスプレー原液を調製するにあたり、溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等の1価の低級アルコール(炭素数2〜3)が好適である。樹脂成分であるアニオン性アクリルポリマーと、ノニオン性アクリルポリマーは、全体で固形分量として、ヘアスプレー原液に、1〜20%、より好ましくは、3〜10%の範囲で含むことが好適である。少なくともこの範囲で含むことにより、好適なセット力を得られる。また、この範囲であれば、毛髪に付着した際のベタつきが強くなり過ぎず、良好な手触り・良好な櫛通りが得られる。
なお、本明細書中及び特許請求の範囲の記載で、固形分量とは、当業者に一般的に理解されているものであり、最も典型的には、ヘアスプレー原液中の揮発性溶媒を除いた不揮発性の樹脂成分のことをいう。
そして、アニオン性アクリルポリマー量/ノニオン性アクリルポリマー量=0.56〜0.79(固形分量比)の範囲が好適である。この範囲であれば、アニオン性アクリルポリマーの備える耐湿性のあるセット力を維持しつつ、再整髪性を良好とすることができる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、ヘアスプレー原液に0.1〜0.6%の範囲で含むことが好適である。この範囲であれば、噴射剤との相溶性に問題を生ぜずに、粘着性を増し、再整髪性を強化することができる。
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、ヘアスプレー原液に0.05〜0.25%、より好ましくは、0.1〜0.2%の範囲で含むことが好適である。この範囲であれば、櫛通り性を良好とする効果を発揮することができる。
前記した樹脂成分以外にも、本発明に係るヘアスプレー原液には、本発明の目的を損なわない範囲で、タンパク質、アミノ酸、紫外線吸収剤、生薬、ビタミン、消臭剤、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、酸化防止剤、植物抽出液、香料、色素等の当業者が常識的に想定する他の添加剤を添加することができる。これらの他の添加剤は、ヘアスプレー原液中に0.5%以下、より好ましくは、0.1%以下の範囲で含むことが好適である。この範囲であれば、セット力・再整髪力等について、不測の変動を生じることがなく、本発明の目的を損なうことがない。
前述のように本発明に係るヘアスプレー原液と液化ガス及び/又は圧縮ガスとからなるエアゾール組成物をエアゾール容器に充填したものが本発明に係るエアゾール製品である。
エアゾール化する噴射剤としては、一般的に用いられている液化ガス及び/又は圧縮ガスを採用することができる。好適には液化ガスを用いることができ、液化ガスとしては例えばLPG(特にブタン、イソブタン、プロパンを含む液化石油ガス)又はDME(ジメチルエーテル)を用いることができる。
噴射剤の配合量は、エアゾール組成物中に、30〜60%、より好ましくは、40〜50%の範囲で含むことが好適である。ガス量が、少なくともこの範囲であれば、製品噴射時のつまりを引き起こすことがなく、また、この範囲であれば、低温時での樹脂やその他配合成分の析出を引き起こすことがない。
以下に、本発明に係るヘアスプレー原液、エアゾール組成物及びエアゾール製品の実施例を示す。なお、本発明は、以下の実施例、比較例、試験例等によって限定されるものではない。
実施例1
固形分量が5%となるように、アニオン性アクリルポリマーと、ノニオン性アクリルポリマーとをエタノールに溶解し、ヘアスプレー原液を準備した。
アニオン性アクリルポリマーとしては、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMP[プラスサイズL−9900:互応化学工業株式会社製]を用いた。
ノニオン性アクリルポリマーとしては、(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー[プラスサイズL−2700:互応化学工業株式会社製]を用いた。
準備したヘアスプレー原液を、LPGを噴射剤としてエアゾール容器に充填し、エアゾール組成物とし、カールリテンション値(耐湿性の指標)を測定した。
測定方法:
1)約30cm・2gの毛束(以下、本実施例でトレス)を予め円筒に巻きつけ、エアゾール組成物2gを噴射し、50℃15分乾燥させ、トレスを円筒から取り外した状態の長さをL0とした。
2)次いで、30℃・湿度80%RH条件の恒温恒湿室に1時間入れ、1時間後のトレスの長さをLとした。
3)次式に従い、カールリテンション値を算出した。
カールリテンション値(%)=(トレス全長−L)/(トレス全長−L0)×100
なお、カールリテンション値について、(%)は、質量%を意味するものではない。
実験結果を表1及び図1に示す。
Figure 2018145132
図1は、表1の結果をグラフとして示したものである。カールリテンション値が100%に近いほど、耐湿性が高いことを示している。図1に示す近似曲線から、カールリテンション値が45%以上の範囲、つまりアニオン性アクリルポリマー量が1.4%以上の範囲であれば、良好な耐湿性を維持していることが了解される。
ノニオン性アクリルポリマーは、再整髪性を改善する意図で添加した。アニオン性アクリルポリマー量が1.4%以上の範囲であれば、アニオン性アクリルポリマーの持つ耐湿性のあるセット力を維持しつつ、ノニオン性アクリルポリマーを添加することができることが了解される。
実施例2
カールさせたトレスに重りを乗せ、実施例1の試験例A−1〜A−16について、毛束の弾力性(カールの強さ)を計測した。
測定方法:
1)約30cm・2gの毛束(以下、本実施例でトレス)を予め円筒に巻きつけ、実施例1と同様に調製したエアゾール組成物2gを噴射し、50℃15分乾燥させ、トレスを円筒から取り外した状態にした。
2)カールを横向きにし、上から30g、35g、40g、45gの重りを乗せた。
3)カールがたわまずに重りが乗せられる場合を○、カールがたわむが重りが乗せられる場合を△、カールが重りに耐えられない場合を×とした。
試験結果を表2に示す。
Figure 2018145132
試験例A−1〜A−16にいずれも30gの重量耐性について充足した。重量耐性35gについて○、かつ重量耐性40gが△となる試験例が良好なものと判断される。40g、45gの重量耐性を○としたものは、カールが硬すぎることを意味し、トレスに弾力性がなく固まってしまう。したがって、良好な再整髪性を得ているものとはいえない。このような観点から、試験例A−6〜A−11がアニオン性アクリルポリマーとノニオン性アクリルポリマーについて良好な配合割合であるといえる。
実施例3
パネラーによる官能評価で、試験例A−1〜A−16について、再整髪性を判断した。
方法:
1)約30cm・2gの毛束(以下、本実施例でトレス)を予め円筒に巻きつけ、エアゾール組成物2gを噴射し、50℃15分乾燥させ、トレスを円筒から取り外した状態にした。
2)トレスを触ったときの粘着性を再整髪性とし、1(再整髪性がほとんど無い)〜5点(再整髪性が強い)で判定した。
Figure 2018145132
4点以上を獲得している試験例A−1〜A−8であれば、良好な再整髪性を具備するものと理解される。
以上のような実施例1〜3の結果から、試験例A−6〜A−8の範囲が好適な配合割合であるものと了解される。固形分量5%で、アニオン性アクリルポリマー量が1.8〜2.2%、ノニオン性アクリルポリマー量が3.2〜2.8%の範囲が良好である。すなわち、固形分量比で、アニオン性アクリルポリマー量/ノニオン性アクリルポリマー量=0.56〜0.79の範囲が良好であることが了解される。
実施例4
アニオン性アクリルポリマー(固形分量で2%)と、ノニオン性アクリルポリマー(固形分量で3%)と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(0.1%)をエタノールに溶解し、ヘアスプレー原液を準備した。
アニオン性アクリルポリマーとしては、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMP(プラスサイズL−9900:互応化学工業株式会社製)を用いた。
ノニオン性アクリルポリマーとしては、(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー(プラスサイズL−2700:互応化学工業株式会社製)を用いた。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)[ユニルーブ75DE−2620R:日油株式会社製]を用いた。
準備したヘアスプレー原液を、LPGを噴射剤としてエアゾール容器に充填し、エアゾール組成物とした。
このエアゾール組成物について、パネラーによる、官能評価で再整髪性を判断した。
方法:
1) 約30cm・2gの毛束(以下、本実施例でトレス)を予め円筒に巻きつけ、エアゾール組成物2gを噴射し、50℃15分乾燥させ、トレスを円筒から取り外した状態にした。
2)トレスを触ったときの粘着性を再整髪性とし、1(再整髪性がほとんど無い)〜5点(再整髪性が強い)で判定した。
パネラーによる官能評価は、5点であり、アニオン性アクリルポリマー及びノニオン性アクリルポリマーの配合に、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを添加すると、粘着性が増し、再整髪性が強化されることがわかった。
実施例5
エアゾール化するための噴射剤との相溶性について試験を行った。
アニオン性アクリルポリマー(固形分量で2%)と、ノニオン性アクリルポリマー(固形分量で3%)と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(0.1〜2%)をエタノールに溶解し、ヘアスプレー原液を準備した。
アニオン性アクリルポリマーとしては、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMP[プラスサイズL−9900:互応化学工業株式会社製]を用いた。
ノニオン性アクリルポリマーとしては、(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー[プラスサイズL−2700:互応化学工業株式会社製]を用いた。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)[ユニルーブ75DE−2620R:日油株式会社製]を用いた。
準備したヘアスプレー原液を、LPGを噴射剤としてエアゾール容器に充填し、エアーゾル組成物とした。
ヘアスプレー原液/LPG=55/45とした場合の−5℃での挙動を確認した。
試験結果を表4に示す。
Figure 2018145132
以上のように、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを0.7%以上含むヘアスプレー原液では−5℃で不溶物が発生する。このようなことから、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールは、ヘアスプレー原液に0.1〜0.6%の範囲であれば良好に添加することができ、噴射剤との相溶性の問題が生じないことが了解される。
実施例6
アニオン性アクリルポリマー(固形分量で2%)と、ノニオン性アクリルポリマー(固形分量で3%)と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(0.5%)と、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル(0.05〜0.3%)をエタノールに溶解し、ヘアスプレー原液を準備した。
アニオン性アクリルポリマーとしては、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMP[プラスサイズL−9900:互応化学工業株式会社製]を用いた。
ノニオン性アクリルポリマーとしては、(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー[プラスサイズL−2700:互応化学工業株式会社製]を用いた。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)[ユニルーブ75DE−2620R:日油株式会社製]を用いた。
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O.)[ユニルーブMB−700:日油株式会社製]を用いた。
準備したヘアスプレー原液を、LPGを噴射剤としてエアゾール容器に充填し、エアゾール組成物とした。
このエアゾール組成物について、櫛通り性を試験した。
測定方法:
1) 約30cm・2gの毛束(以下、本実施例でトレス)を予め円筒に巻きつけ、エアゾール組成物2gを噴射し、50℃15分乾燥させ、トレスを円筒から取り外した状態にした。
2)その後、テンションゲージ[ダイヤルテンションゲージ DTN−500N:株式会社ミツトヨ製]を利用し、櫛通り性を測った。具体的には、まず前記テンションゲージの測定針にヘアブラシを取り付けた。その後、テンションゲージの本体部を把持した状態で当該ヘアブラシを用いてトレスを梳き、その際にテンションゲージが示した張力を記録した。
結果を表5に示す。なお、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含有しないC−1,C−2で示された張力(5N)を100%とし、これに対するC−3〜C−8の張力の割合を同様に表5に示す。
Figure 2018145132
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含有しない試験例C−1,C−2では、上記テンションゲージが上限の5Nを示し、櫛通り性に問題があった。これに対し、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含有することで櫛通り性が向上した。特に試験例C−3〜C−7から了解されるように、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを0.05〜0.25%添加した場合には、良好な櫛通り性を得られることが了解される。また、特に試験例C−4〜C−6から了解されるように、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルを0.1〜0.2%添加した場合には、顕著に良好な櫛通り性を得られることが了解される。

Claims (8)

  1. アニオン性アクリルポリマー、ノニオン性アクリルポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール及びポリオキシプロピレンアルキルエーテルを含むことを特徴とするヘアスプレー原液。
  2. 前記アニオン性アクリルポリマーが、アクリル樹脂アルカノールアミンである請求項1に記載のヘアスプレー原液。
  3. 前記アニオン性アクリルポリマーが(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1−18)/アルキル(C1−8)アクリルアミド)コポリマーAMPであり、前記ノニオン性アクリルポリマーが(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマーである請求項1又は請求項2に記載のヘアスプレー原液。
  4. 前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが、下式(I)で表される請求項1〜3のいずれかに記載のヘアスプレー原液。
    HO−(EO)a−(PO)b−(EO)c−H (I)
    [式(I)で、EOはエチレンオキシド(一般式:−CO−)、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表し、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、EOの付加モル数が1≦a+c≦300、POの付加モル数が1≦b≦100の範囲である。]
  5. 前記ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが、下式(II)で表される請求項1〜4のいずれかに記載のヘアスプレー原液。
    RO−(PO)n−H (II)
    [式(II)で、Rはアルキル基、POはプロピレンオキシド(一般式:−CO−)をそれぞれ表し、25℃にて流動性のある液状で、エタノールに溶解し、RがC〜C18のアルキル基であり、PO付加モル数が1≦n≦80の範囲である。]
  6. 前記ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(240E.O.)(60P.O.)であり、前記ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが、ポリオキシプロピレンブチルエーテル(52P.O.)である請求項1〜5の何れかに記載のヘアスプレー原液。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のヘアスプレー原液と、液化ガス及び/又は圧縮ガスとからなるエアゾール組成物。
  8. 請求項7に記載のエアゾール組成物をエアゾール容器に内蔵するエアゾール製品。
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