JP2014162454A - ルーフパネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両屋根3に形成されたルーフ開口4を閉鎖するルーフパネル1に対し、このルーフパネル1の左右両側部に配置されるウエザーストリップ5に沿いつつ下方突出するスカート部20が設けられており、このスカート部20には、外側面の下縁部に沿って左右方向内方へ向かう天井面26とこの天井面26の内方端で下方へ垂下する壁面27とを有して下向きの鉤形に形成された水切り部25が設けられている。
【選択図】図1
Description
すると、この状況下でリップ部の外面を伝わって流れ落ちようとする水滴は、リップ部の下端で勢い余ってリップ部の内側へ回り込むようになり、この回り込んだ位置(リップ部の下端を通り過ぎた内側)で水滴を成長させるようになる(図5(b)に関して後述する)。そのため、水滴が大きくなって(自重が増して)リップ部から離脱(落下)する際には、この水滴がルーフ開口の内方を指向するようになり、結果として、スライダやリフタが水濡れしたり、車内へ水滴が飛び込んだりする問題があった。なお、リップ部には撥水性を高める処理を施して、水滴の離脱性を高めるようにしていたために、リップ部下端で水滴の回り込みが起こる割合も余計に高くなるという問題となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ルーフパネルの左右両側部に配置されるウエザーストリップに付着した水滴が、車両の傾きなどを原因としてスライダやリフタを水濡れさせたり車内へ飛び込んだりすることがないようにしたルーフパネルを提供することを目的とする。
即ち、本発明に係るルーフパネルは、車両屋根に形成されたルーフ開口を閉鎖するルーフパネルに対し当該ルーフパネルの左右両側部に配置されるウエザーストリップに沿いつつ下方突出するスカート部が設けられており、このスカート部には、外側面の下縁部に沿って左右方向内方へ向かう天井面とこの天井面の内方端で下方へ垂下する壁面とを有して下向きの鉤形に形成された水切り部が設けられていることを特徴とする。
前記スカート部の前後で縦方向に延びる前縁部及び後縁部には縦方向に沿って左右方向内方へ凹ませた水滴誘導部が設けられており、この水滴誘導部が前記スカート部の前端コーナー部及び後端コーナー部で前記水切り部と連通して形成されたものとすることもできる。
図3及び図4は、本発明に係るルーフパネル1の第1実施形態を示しており、また図1及び図2は、このルーフパネル1を備えたサンルーフ装置2の一例を示している。まずこのサンルーフ装置2について概説する。
このサンルーフ装置2は、車両屋根3に形成された矩形状のルーフ開口4を、このルーフ開口4と略同形に形成されたルーフパネル1の前後動によって開閉できるように構成したものである。
ルーフパネル1は、ガラスや透明プラスチック、不透明プラスチック、又は金属板等により形成されており、その外周部には、ゴムや軟質樹脂などで形成されたウエザーストリップ(シール部材)5がルーフパネル1の全周に巻き付くように取り付けられている(なお、図3ではウエザーストリップ5を未装着の状態として示してある)。
図3に示すように、ルーフパネル1の下面には、左辺側の前部及び後部と、右辺側の前部及び後部との合計4箇所に、下方へ突出する状態で取付ブラケット6が設けられている
。図2に示すように、同一辺に沿って並ぶ前後の取付ブラケット6に対し、それぞれ横軸を介して前後方向に長いリフタ10が取り付けられ、これらリフタ10に、前後移動自在な状態でそれぞれスライダ11が連結される。
なお、ガイドレール13はアルミなどの押出形材によって形成されており、スライドガイド溝17の左右方向外側方に樋部18が設けられている。
次に、ルーフパネル1について説明する。
図1〜図3に示すように、ルーフパネル1には、その左右両側部に配置されるウエザーストリップ5に沿いつつ下方突出するスカート部20が設けられている。本第1実施形態では、ルーフパネル1の左右両側部に、ゴムや軟質樹脂などで形成されたスカート部20が嵌め付けられ、このスカート部20の外側面を経由するようにしてルーフパネル1の全周にウエザーストリップ5が巻き付けられるようにしてある。
このスカート部20は、その前後で縦方向に延びる前縁部21及び後縁部22を有している。すなわち、スカート部20は、ルーフパネル1の前縁部や後縁部で左右方向内方へ回り込むような形体ではなく、ルーフパネル1の下方に収まる範囲で、前後方向に有限となる長さを有した状態で下方へ突出したものである。前縁部21は下方ほど後位置となるように傾斜しており、後縁部22は下方ほど前位置となるように傾斜している。
スカート部20は前記したように後傾した前縁部21及び前傾した後縁部22を有しているが、これら前縁部21及び後縁部22には、縦方向に沿って左右方向内方へ凹ませた水滴誘導部30が設けられている。この水滴誘導部30は、スカート部20の前端コーナー部(前方の下隅部)及び後端コーナー部(後方の下隅部)で水切り部25と連通するように形成されている。すなわち、このような水滴誘導部30を設けることにより、ウエザーストリップ5に付着した水滴を、迅速且つスムーズに水切り部25へ誘導することができるようになっている。
いま、車両が傾斜地を走行したり停車したりすることで左右方向に傾むき、ルーフパネル1も同じように左右方向の一方が低位で他方が高位となるように傾くことを原因として、図5(a)に示すように、ルーフパネル1の高位側に設けられたスカート部20が、鉛直方向において下端寄りほど左右方向内方となる(車内側の開口14に近接する)ように傾斜したことを想定する(図5(a)ではスカート部20の垂下軸線Pを鉛直方向に置き換えて図示してある)。
その結果、スカート部20から離脱して落下する水滴は、その下方に設置された樋部18(図1参照)内へと確実に誘導され、回収される。このように水滴が樋部18に回収されることで、スライダ11やリフタ10が水濡れすることはなく、これらスライダ11やリフタ10の動作が経年的に鈍くなってゆくいった不具合は防止される。また、車内側の開口14を介して車内側へ水滴が飛び込むといったこともないため、車内が汚れたり搭乗者が不快な思いをしたりすることもない。
あることは言うまでもない。また、ルーフパネル1がルーフ開口4を閉鎖中であるか開放しているかが区別されるものでもない。
このような突起部32は、天井面26と壁面27との内隅部を中心として水滴が大きく成長する作用を助け(水滴が内隅部下方へズリ落ちるのを防止し)、また成長後の水滴が壁面27の下端で離脱(落下)しやすくするのを促進させる作用を期待できる。ただ、この突起部32を大きく形成させすぎたり、スカート部20の下端縁よりも上方に設けすぎたりするのは好ましくない。
例えば、スカート部20は、ウエザーストリップ5と一体形成したものであってもよい。
スカート部20は、前縁部21や後縁部22、及び上方湾曲部23の有無やそれらの形状が限定されるものではない。また、スカート部20がルーフパネル1の前後方向にわたって一体であることも限定されるものではなく、スカート部20が前後に複数設けられるような構造とすることも可能である。加えて、スカート部20に対し、その前後方向の全長にわたって水切り部25を設けることについても限定されるものではなく、部分的に(単数でも複数でも)水切り部25を設けてもよい。
水切り部25の天井面26は、ルーフパネル1がルーフ開口4を閉鎖状態にあるときを基準として、スカート部20の外側面から左右方向内方へ向かって略水平で扁平な面とすることも可能であるし、上方に凹となる湾曲面や反対に下方へ凸となる湾曲面としたり、左右方向外方ほど低位となる傾斜面や反対に左右方向内方ほど低位となる傾斜面としたりすることが可能である。
方向内方へ向く傾斜面としたり、或いは、下端ほど左右方向外方へ向く傾斜面としたりすることが可能である。
サンルーフ装置2は、ルーフパネル1が前後に並んで設けられたタイプ(フロントパネルとリヤパネルとを有した構成)としてもよい。詳しくは、フロントパネルが後方移動しつつチルトアップして車両屋根3の後部上方にオーバーラップし、リヤパネルがフロントパネルの後方移動に連動しつつチルトダウンして車両屋根3の後部下方に潜り込むように構成されたタイプを言う。この場合、フロントパネルとリヤパネルのいずれか一方、又は両方に対して本発明のルーフパネル1を実施することができる。
2 サンルーフ装置
3 車両屋根
4 ルーフ開口
5 ウエザーストリップ
6 取付ブラケット
10 リフタ
11 スライダ
13 ガイドレール
14 車内側の開口
15 サンシェード
17 スライドガイド溝
18 樋部
20 スカート部
20X スカート部(比較例)
21 前縁部
22 後縁部
23 上方湾曲部
25 水切り部
26 天井面
27 壁面
30 水滴誘導部
32 突起部
Claims (3)
- 車両屋根に形成されたルーフ開口を閉鎖するルーフパネルに対し当該ルーフパネルの左右両側部に配置されるウエザーストリップに沿いつつ下方突出するスカート部が設けられており、
このスカート部には、外側面の下縁部に沿って左右方向内方へ向かう天井面とこの天井面の内方端で下方へ垂下する壁面とを有して下向きの鉤形に形成された水切り部が設けられていることを特徴とするルーフパネル。 - 前記水切り部は、前記壁面がスカート部の下端縁へ達して通り抜けていることを特徴とする請求項1記載のルーフパネル。
- 前記スカート部の前後で縦方向に延びる前縁部及び後縁部には縦方向に沿って左右方向内方へ凹ませた水滴誘導部が設けられており、この水滴誘導部が前記スカート部の前端コーナー部及び後端コーナー部で前記水切り部と連通して形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のルーフパネル。
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2013
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