JP2014162215A - 成型加飾材用ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 インサート成型およびインモールド成型加工での射出成型品の加飾保護材としての透明性に優れ、かつ基材のポリエステルフィルム製造時および加飾保護材への加工工程における巻き品質安定化に好適な成型加飾材用ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 粒度分布が2.0〜5.0、平均粒径が0.2〜1.0μmである架橋高分子粒子を0.01〜0.15重量%含有するポリエステルからなるA層を、ポリエステルからなるB層の両側の面に有するポリエステルフィルムであり、A層の総厚さが全フィルム厚さの1〜30%の範囲であり、全層において実質的にアンチモン元素を含有しないことを特徴とする成型加飾材用ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、成型加飾材用ポリエステルフィルムに関するものであり、特に、インサート成型およびインモールド成型加工での射出成型品の加飾保護材としての透明性に優れ、かつ基材のポリエステルフィルム製造時および加飾保護材への加工工程における巻き品質安定化に好適な成型加飾材用ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、スマートフォンやスレートパソコンといった携帯機器や、家電製品、自動車内装などに使用されるプラスチック製筐体に求められる意匠性の多様化が進み、色鮮やかなデザインや精密な図柄が施されたものが用いられるようになってきている。これらの加飾を施す工法としては、具体的にはインサート成型法、インモールド成型法などが挙げられる。インサート成型法は、基材シートに図柄を印刷した成型加飾材を予め射出成型品の形状に賦形した後、射出成型用金型内にセットし、樹脂成型品を成型すると同時に成型品表面に加飾材を接着することにより、図柄を付与する方法である。また、インモールド成型法は、基材シートに図柄を印刷した成型加飾材を射出成型用金型にセットし、樹脂成型品を成型する際に、射出樹脂の圧力を以って加飾材を成型品の形状に賦形すると共に成型品表面に加飾材を接着することにより、図柄を付与する方法である。
これらの加飾方法に用いられる成型加飾材用の基材フィルムとしては、ポリ塩化ビニルフィルムやポリオレフィンフィルムなどが成型性の観点から代表的に用いられていたが、焼却時の有毒ガス発生といった環境負荷の問題や基材フィルムとしての耐熱性不足などの問題を抱えている。そのため、近年は環境負荷が小さく、耐熱性、耐薬品性に優れたポリエステルフィルムが使用されているが、成型性が劣るという課題を抱えており、各種成型性を改善する方法が提案されている。
従来の技術としては、ポリエステルフィルムの成型性を改善する目的で、面配向係数が低い未延伸フィルムを用いる方法や、特定の共重合成分を特定の割合で配合することでフィルムの結晶性を変化させて柔軟性を付与する方法や、特定の製膜条件と共重合成分の配合を用いることで積層フィルムの中間層のみに柔軟性を付与する方法等が提案されている。しかしながら、未延伸フィルムを用いた場合、フィルムの強度が不足するため、印刷工程を経て成型加飾材として加工する際に、高温の乾燥温度と加工張力の影響を受けることで、伸び変形や幅縮みが生じ、印刷ズレや平面性悪化といった成型加飾材の品質上、致命的な欠陥が発生する問題がある。また、共重合成分を配合した場合、ポリエステルフィルムとしての融点や弾性率が低下するため、インサート成型加工工程中の予備賦形時にフィルムの穴あき破断が発生する問題や、インモールド成型加工工程中の射出成型時に樹脂の圧力によって成型加飾材にシワが発生する問題といった、成型加工上の不具合が発生する問題がある。さらに、積層フィルムの中間層のみに柔軟性を付与した場合、表層と中間層との特性差(成型性、破断伸度等)によって、表層が成型加工に追従できずに、積層フィルム表層と図柄印刷層が剥がれる問題がある。
ところで、当該成型加飾材は、前述の通り、成型品の加飾保護材として成型品に残るため、図柄印刷層の意匠性や鮮明さ、色調に影響を与えないことが求められる。特に、基材フィルム中に微細な異物が含まれていた場合、微細な異物が視認されることによって印刷層の高度な意匠性や鮮明さが大きく損なわれる。
そのため、従来技術としては、高度な意匠性を求める成型品を加工するに当たり、図柄印刷層の転写によって成型品を加飾した後に成型品表面にハードコート層を塗布する方法が用いられている他、ハードコート層を塗布し共重合成分を配合した基材フィルムを成型時に貼り付ける方法などが提案されている。しかし、成型品表面にハードコート層を別途設ける場合、成型品加工工程が枚葉工程となり、生産速度に限界がある等の問題がある。また、ハードコート層を有する基材フィルムを成型品に貼り付ける場合、基材フィルムに成型性を付与するために共重合成分を配合しているため、基材フィルムの結晶性が低下することで透明性が損なわれ、図柄印刷層の意匠性や鮮明さ、色調に影響を与える問題がある。
特開平07−196821号公報 特開平09−123694号公報 特開平09−300892号公報 特開平01−040400号公報 特開2001−212868号公報 特開2004−9596号公報 特開2005−290354号公報 特開2006−233138号公報 特開2007−203571号公報 特開2006−264136号公報 特開平11−268215号公報 特許第4392624号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、インサート成型およびインモールド成型加工での射出成型品の加飾保護材としての透明性に優れ、かつ基材のポリエステルフィルム製造時および加飾保護材への加工工程における巻き品質安定化に好適な成型加飾材用ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を採用することにより、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、粒度分布が2.0〜5.0、平均粒径が0.2〜1.0μmである架橋高分子粒子を0.01〜0.15重量%含有するポリエステルからなるA層を、ポリエステルからなるB層の両側の面に有するポリエステルフィルムであり、A層の総厚さが全フィルム厚さの1〜30%の範囲であり、全層において実質的にアンチモン元素を含有しないことを特徴とする成型加飾材用ポリエステルフィルムに存する。
本発明によれば、射出成型品の加飾保護材としての透明性に優れ、かつ基材のポリエステルフィルム製造時および加飾保護材への加工工程における巻き品質安定化に好適な成型加飾材用ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は非常に大きい。
まず、本発明のポリエステルフィルム(以下、「フィルム」と略称することがある)で使用するポリエステル樹脂について説明する。
本発明に用いられるポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸またはそのエステルと脂肪族グリコールとを主たる出発原料として重縮合させて得られるものであり、繰り返し構造単位の80%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエステルを指す。そして、上記の範囲を逸脱しない条件下に他の第三成分を含有していてもよい。芳香族ジカルボン酸成分としてはテレフタル酸以外に、例えば、2,6−ナフタレンジカルボン酸以外に、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸およびオキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)等を用いることができる。脂肪族グリコール成分としてはエチレングリコール以外に、例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を用いることができる。
ポリエステルA層を構成するポリエステル樹脂としては、第三成分を含有することでポリエステルの融点が240℃以下となると、成型加工時の熱で結晶成分が融解し、透明性が失われてしまう観点から、ポリエステルの融点が240℃以上270℃以下となる範囲で第三成分を含有することが好ましく、特に第三成分を含有することなくエチレンテレフタレートから構成されていることが好ましい。また、第三成分を含有するとした場合、耐擦傷性の観点から、2,6−ナフタレンジカルボン酸を含有することが好ましい。
ポリエステルB層を構成するポリエステル樹脂としては、透明性の観点から、A層を構成するポリエステル樹脂と同じ第三成分を含有することが好ましく、特に第三成分を含有することなくエチレンテレフタレートから構成されていることが好ましい。第三成分については、例えば、ポリエステルフィルムを1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノールの水素原子を重水素化した溶剤に溶かし、核磁気共鳴法(NMR)にて測定されたピークを分析することにより、第三成分と第三成分の配合比率の同定が可能である。
上記ポリエステル樹脂の重合触媒としては、チタン化合物であることが好ましい。チタン元素含有量は、通常20ppm以下、好ましくは10ppm以下であり、下限は通常1ppm以上であるが、好ましくは2ppm以上である。チタン化合物の含有量が多すぎると、ポリエステルを溶融押出する工程でオリゴマーが副生し、ポリエステルフィルム中に含有されるオリゴマーによって透明性を損なう場合がある。上記の範囲でチタン元素を含有させるとともに、リン化合物を用いることも好ましく、含有オリゴマーの低減に対して効果を発揮できる。リン元素含有量は10ppm以下であることが好ましく、リン化合物の含有量が10ppmを越えると、ゲル化が発生し、成型加飾材として使用した際に微細な異物として視認されることで印刷層の意匠性が損なわれる原因となる場合がある。
チタン化合物の例としては、テトラアルキルチタネート、テトラアルコキシチタネート、テトラアリールチタネート、シュウ酸チタニル塩類、シュウ酸チタニル、チタンを含むキレート化合物、チタンのテトラカルボキシレート等であり、具体的にはテトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラフェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、テトラエトキシチタネート、テトラブトキシチタネート、シュウ酸チタニルアンモニウム、シュウ酸チタニルカリウム、チタントリアセチルアセトネート等が挙げられる。
リン化合物の例としては、リン酸、亜リン酸あるいはそのエステルホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、亜ホスホン酸化合物、亜ホスフィン酸化合物など公知のものが該当し、具体例としては、正リン酸、ジメチルフォスフェート、トリメチルフォスフェート、ジエチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、ジプロピルフォスフェート、トリプロピルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、ジアミルフォスフェート、トリアミルフォスフェート、ジヘキシルフォスフェート、トリヘキシルフォスフェート、ジフェニルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、エチルアシッドフォスフェートなどが挙げられる。
また、本発明のポリエステルフィルム中には、実質的にアンチモン元素を含有しないことが必要である。アンチモン化合物を重縮合触媒として用いた場合、ポリエステルを溶融押出する工程中に金属触媒凝集物が生成し、成型加飾材として使用した際に微細な異物として視認されることで印刷層の意匠性が損なわれる原因となる。フィルム中に含まれる内部異物の数としては、後述するフィルム内部異物の測定方法にて、長径10μm以上の内部異物がA4版サイズ中に30個以下であることが好ましく、特に10個以下であることが好ましい。
本発明における、実質的にアンチモン元素を含有しないとは、具体的にはポリエステル中のアンチモン金属元素が、後述する蛍光X線分析装置を用いた分析にて検出されないことを言う。
本発明のポリエステルフィルムは滑り性を付与するために無機粒子、有機塩粒子や架橋高分子粒子を添加することができるが、特に透明性の観点から特定の架橋高分子粒子をA層に用いることが必要である。無機粒子や有機塩粒子を用いると、ポリエステルフィルム製造工程にて、ポリエステルの変形に伴う粒子を核とした空隙が形成される場合があり、透明性が損なわれる要因となる。
本発明で用いる架橋高分子粒子の粒度分布(定義は後述)は、2.0〜5.0、好ましくは2.5〜4.0である。この値が2.0を下回ると、単一粒子の存在が多いことを意味し、巻き品質の確保が困難となる。一方、粒度分布が5.0を上回ると、粗大粒子の存在が多いことを意味し、加飾材への積層加工工程において粗大粒子を核とする塗工層の欠陥が発生する原因となる。
本発明で用いる架橋高分子粒子の平均粒径は、0.2〜1.0μmであり、好ましくは0.3〜0.7μmである。平均粒径が0.2μm未満の粒子では、フィルムの滑り性低下によって巻き品質安定性が低下し好ましくない。一方、平均粒径が1.0μmを超えると、大突起が形成され、塗工層の欠陥が発生する原因となる。
本発明の架橋高分子粒子のA層中の添加量は、0.01〜0.15重量%の範囲であり、好ましくは0.03〜0.10重量%である。添加量が0.01重量%未満では、フィルム表面に形成する粒子突起数が少ないため巻き品質安定化に寄与しない。一方、0.15重量%を越えると、フィルムの透明性が損なわれ好ましくない。
本発明で用いる架橋高分子粒子は、通常次のようにして得ることができる。すなわち、分子中にただ1個の脂肪族の不飽和結合を有する化合物(a)と、架橋剤として分子中に2個以上の脂肪族の不飽和結合を有する化合物(b)とを共重合させて得られるものである。共重合体の一成分である化合物(a)の例としては、アクリル酸、クロトン酸、メタクリル酸、およびこれらのメチルエステル、エチルエステル等の低級アルキルエステル、またはグリシジルエステル、無水マレイン酸およびそのアルキル誘導体、ビニルグリシジルエーテル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンおよびその置換体等を挙げることができる。また化合物(b)の例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールアクリレート等をあげることができる。これらの共重合体の典型的な例としては、メタクリル酸とジビニルベンゼン、スチレンとジビニルベンゼン、メタクリル酸とエチレングリコールジメタクリレートの共重合体を挙げることができるが、本発明においては、化合物(a)および化合物(b)を複数用いて架橋高分子粒子を得ても構わない。
本発明において、特定の粒度分布および平均粒径を有する粒子を得るためには、懸濁重合あるいは乳化重合により直接得たものを配合してもよいが、特に懸濁重合の場合に簡単に得ることのできる数十μm〜数百μmの大きさの架橋高分子を粉砕、分級することで得ることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムはフィルム表面に析出するオリゴマーを抑止する方法として、オリゴマー含有量の少ないポリエステル原料を用いることができる。このような原料は、通常の溶融重縮合反応で得たポリエステルのチップを減圧下あるいは不活性ガスの流通下で180℃から240℃にて1時間から20時間程度保つという固相重合によって得ることができる。この原料のみまたはこの原料と通常の溶融重縮合反応で得た原料を混合して、単層のポリエステルフィルムを製膜してもよく、また2層以上の多層構成とし、射出樹脂との接着層と反対側の表面層にのみこの原料を用いてもよい。多層構成の場合、内層には通常のポリエチレンテレフタレートを用いてもよい。
本発明の成型加飾材用ポリエステルフィルムの総厚みは、本発明のポリエステルフィルムが使用される用途に応じ、適宜選択されるため特に限定されないが、機械的強度、ハンドリング性、生産性および経済性などの観点から、通常25〜125μm、好ましくは38〜75μmである。
本発明において、ポリエステルA層の厚さはA層に添加する粒子の平均粒径にあわせて設計することが好ましく、平均粒径0.2〜1.0μm、粒度分布が2.0〜5.0の架橋高分子粒子を使用することで、適度な小粒子、大粒子の含有により、フィルム面上に適度な小突起、大突起を存在させることができる。これにより、フィルムをロール状に巻き上げた際に生じるフィルム層間の空気抜けが適度に作用する大突起と、滑り性を発現するための小突起が作用して、巻き品質安定化が向上した良好な基材フィルムを得ることができる。
本発明において、ポリエステルA層の総厚さは全フィルム厚さの1〜30%の範囲である。全フィルム厚さの1%未満であると、フィルムからの粒子の脱落や、フィルム巻き品質の劣化、加飾保護材として塗工した際の塗布抜け等の欠陥が生じる。一方、A層の厚さが30%を超えると、成型性や巻き品質、透明性が劣り好ましくない。
本発明の積層フィルムは、内層(B層)と外層(A層)で構成し、必要に応じ、加飾保護材としての特性を阻害しない範囲であれば、A層に帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明において、フィルムの極限粘度は上記フィルム製造時の製膜安定性と加飾材加工時の熱寸法安定性および成型性を鑑み、0.58dl/g以上0.70dl/g以下の範囲であることが必要であり、特に好ましくは0.61dl/g以上0.68dl/g以下の範囲である。極限粘度が0.58dl/g未満であると、耐熱性不足により印刷ズレや熱シワが起きやすくなる場合があり好ましくない。一方、極限粘度が0.70dl/gを超えると、成型性が劣り、成型加工時にフィルムの破れが発生しやすくなる場合があり好ましくない。
本発明において、フィルム外層(A層)の面配向度(ΔP)は、0.130以上0.160以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.140以上0.160以下の範囲である。面配向度が0.140未満であると、成型性が優れるものの、耐熱性不足により印刷ズレや熱シワが起きやすくなる場合がある。また、面配向度が0.160を超えると、耐熱性が優れるものの、成型性が劣りことがある。
本発明において、フィルム外層(A層)の複屈折率差(Δn)は、0.035以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.030以下である。Δnが0.035を超えると、フィルムの幅方向における伸び特性の差が大きくなり、印刷歪みや成型加工時のフィルム破れが発生しやすくなる場合がある。
本発明において、耐熱性、成型加工性、寸法安定性の観点から、示差走査熱量計で測定される融解ピーク温度Tm(融点)は240℃〜270℃であることが好ましく、より好ましくは240℃〜260℃である。融点が240℃未満であると、耐熱性、寸法安定性に劣るため、印刷工程でのシワ発生や、成型加工後でのフィルム表面の膨れ上がりが発生し、図柄印刷層の意匠性が損なわれる原因となる場合がある。一方、融点が270℃を超えると、成型性が劣る傾向がある。
また、本発明において、示差走査熱量計より得られる二次転移温度Tgは、好ましくは50℃〜90℃、さらに好ましくは60℃〜80℃である。Tgが50℃未満であると、耐熱性が劣り、90℃を超えると、成型性が劣る傾向がある。
次に本発明におけるポリエステルフィルムの製造方法について具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の製造例に特に限定されるものではない。すなわち、公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、200℃〜320℃でシートに押出す。押出に際しては、ポリエステルの溶融押出装置を2台または3台以上用いて、いわゆる共押出法により2層または3層以上の積層フィルムとすることができる。
層の構成としては、A原料とB原料とを用いたA/B構成、またはA/B/A構成、さらにC原料を用いてA/B/C構成またはそれ以外の構成のフィルムとすることができる。例えば、A原料として特定の粒子を用いてA層の表面形状を設計し、B層としては粒子を含有しない原料を用い、A/BまたはA/B/A構成のフィルムとすることができる。この場合、B層の原料を自由に選択できることから製造コスト的な利点などが大きい。また当該フィルムの再生原料をB層に配合しても表層であるA層により表面粗度の設計ができるため、さらに製造コスト的な利点が大きくなる。
次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。続いて、このようにして得られた未延伸シートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70℃〜145℃で2倍〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90℃〜160℃で2倍〜6倍延伸を行い、150℃〜240℃で1秒〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、横方向に1%〜10%弛緩する方法が好ましい。特に、熱処理ゾーンにおいて190℃〜240℃の温度で熱処理を行うことが好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。同時二軸延伸を採用する延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来から公知の延伸方式を採用することができる。
本発明のポリエステルフィルムは延伸工程中および、またはその後のフィルムに接着性、帯電防止性、滑り性、耐擦傷性の機能を付与する目的で、フィルムの片面または両面に塗布層を形成する方法やコロナ処理等の表面処理を施してもよい。
上述の塗布層を形成する方法としては、インラインコーティングにより設けられることが好ましい。インラインコーティングについては、以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては、特に縦延伸が終了した横延伸前にコーティング処理を施すことができる。インラインコーティングによりポリエステルフィルム上に塗布層が設けられる場合には、製膜と同時に塗布が可能になると共に塗布層を高温で処理することができ、ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを製造できる。
コーティング処理方法としては、リバースグラビアコート方式、ダイレクトグラビアコート方式、ロールコート方式、ダイコート方式、バーコート方式、カーテンコート方式等、従来公知の塗工方法を用いることができる。塗工方法に関しては「コーティング方式」槇書店 原崎勇次著 1979年発行に記載例がある。
本発明のフィルムは、耐擦傷性と成型性を併せ持つハードコート層を有する基材フィルムとして用いてもよい。
以下、ハードコート層の詳細について説明する。
ハードコート層は基材フィルムの片面に直接あるいは中間層を介して積層される。ハードコート層とは、基材フィルムからなる成型加飾材の表面硬度を補い、基材フィルムよりも高硬度な被膜によって耐擦傷性を向上させるとともに、成型加工時の変形にも追従可能な優れた成型性を有し、図柄印刷層の意匠性に影響を与えない透明性を兼ね備える層を示す。
ハードコート層を構成する樹脂は、電離放射線硬化型樹脂を主成分とすることが好ましい。熱硬化型樹脂のように加熱処理によって硬化する樹脂を使用した場合、図柄印刷層等の加工工程中の熱や成型加工時の予備加熱によって硬化が進み、成型性が損なわれるなどの問題がある。電離放射線硬化型樹脂とは、電子線、放射線、紫外線のいずれかを照射することによって重合、および/または反応する化合物のことを指し、かかる化合物が重合、および/または反応することによりハードコート層を構成する。電離放射線硬化型樹脂の例としては、メラミン系、アクリル系、シリコン系の電離放射線硬化型化合物が挙げられるが、耐擦傷性の観点から、3つ以上の官能基を有する変性アクリル系電離放射線硬化型化合物が好ましく、特に成型性付与の観点から側鎖にウレタンオリゴマーを付加した変性アクリル系電離放射線硬化型化合物がより好ましい。
変性アクリル系電離放射線硬化型化合物に付加するウレタンオリゴマーの重量平均分子量Mwは3500以下であることが好ましく、ハードコート層の成型性の観点から500以上であることがより好ましい。ウレタンオリゴマーの重量平均分子量が500未満であると、ハードコート層の安定性や強度が劣り、3500を超えると、成型加飾材としての成型性が劣る傾向がある。
また、ハードコート層を構成する樹脂として、3つ以上の官能基を有する変性アクリル系電離放射線硬化型化合物を用いるとともに、1つおよび/または2つの官能基を有する電離放射線硬化型化合物を用いることも好ましい。
ハードコート層は、3つ以上の官能基を有する電離放射線硬化型化合物を含む塗布液を基材フィルムに塗布後、電子線、放射線、紫外線のいずれかを照射することによって重合、および/または反応させることにより硬化させて得る。
1官能(単官能)の電離放射線硬化型化合物としては、電子線、放射線、紫外線のいずれかを照射することによって3つ以上の官能基を有する変性アクリル系電離放射線硬化型化合物と重合、および/または反応することを特徴とする化合物であれば、特に制限されるものではない。例えば、アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2―エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t―オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N―ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2―テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2―テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2―トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2―トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2―ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2―ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N―ビニルピロリドン、N―ビニルホルムアミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、およびそのカプロラクトン変成物などの誘導体、アクリル酸等およびそれらの混合物等が挙げられる。
2官能(単官能)の電離放射線硬化型化合物としては、電子線、放射線、紫外線のいずれかを照射することによって3つ以上の官能基を有する変性アクリル系電離放射線硬化型化合物と重合、および/または反応することを特徴とする化合物であれば、特に制限されるものではない。例えば、(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4―ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6―ヘキサンジオール(メタ)アクリレートなど、(b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリレート酸ジエステル類:ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど、(c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど、(d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類:2,2’―ビス(4―アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’―ビス(4―アクリロキシプロポキシフェニル)プロパンなど、(e)多価イソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、さらにアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類、(f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類、などが挙げられる。
前記塗布液を重合、および/または反応させる方法として、電子線、放射線、紫外線を照射する方法が挙げられるが、紫外線を照射する場合には前記塗布液に光重合開始剤を加えてもよい。
光重合開始剤の具体的な例としては、アセトフェノン、2,2―ジエトキシアセトフェノン、p―ジメチルアセトフェノン、p―ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2―クロロベンゾフェノン、4,4’―ジクロロベンゾフェノン、4,4’―ビスジエチルアミノベンゾフェノ、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォメート、p―イソプロピル―α―ヒドロキシイソブチルフェノン、α―ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2―ジメトキシ―2―フェニルアセトフェノン、1―ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2―クロロチオキサントン、2―メチルチオキサントンなどの硫黄化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ジ―t―ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせてもよい。光重合開始剤の添加量は、前記塗布液中に含まれる電離放射線硬化型化合物100重量部当たり0.01重量部以上15重量部以下が適当であり、使用量が少ない場合は反応が遅く生産性が不良になるだけでなく、残存する未反応物により十分な耐擦傷性が得られない。逆に添加量が多い場合には、光重合開始剤によりハードコート層が黄変する問題が発生する。
前記塗布液には、製造時の熱重合や貯蔵中の暗反応を防止する目的で、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5―t―ブチルハイドロキノンなど、公知の熱重合防止剤を加えることが好ましい。熱重合防止剤の添加量は、前記塗布液中に含まれる電離方放射線硬化型化合物100重量部当たり0.005重量部以上0.05重量部以下が好ましい。
前記塗布液には、塗工時の作業性の向上、塗工膜厚のコントロールを目的として、有機溶剤を配合することができる。
有機溶剤としては、基材フィルムとして融点が低いものを用いる場合は塗布後の乾燥温度を150℃以下に調整することが必要な場合もあることから、有機溶媒の沸点は50℃以上150℃以下が好ましい。具体的な例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、トルエンなどのの芳香族系溶剤、ジオキサンなどの環状エーテル系溶剤などを挙げることができる。これらの溶剤は単独あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
前記塗布液には、塗布液の表面張力を下げ、ハードコート層の塗工外観、特に微小な泡による抜け、異物等の付着による凹み、乾燥工程でのハジキを改善することを目的として、界面活性剤を含有させることができる。
界面活性剤は、カチオン系、アニオン系、ノニオン系の公知のものを好適に使用できるが、前記塗布液の変質やハードコート層の基材フィルムへの密着性不良等の問題から極性基を有していないノニオン系が好ましい。
塗布外観の向上や滑り性の点から、ハードコート層を構成する塗布液に対して界面活性剤の含有量を0.01重量部以上とすることが好ましい。一方、界面活性剤がハードコート層表面にブリードアウトし、ハードコート層に触れたものを汚染してしまうため、界面活性剤の含有量を2.00重量部以下とすることが好ましい。
また、前記塗布液には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができる。例えば、撥水性を付与するためのフッ素やシリコン系の化合物、塗工性や外観向上のための消泡剤、さらには、帯電防止剤や着色用の染料や顔料が挙げられる。
ハードコート層を積層する方法としては、公知の方法が挙げられるが、前記塗布液を基材フィルム上に塗布乾燥後、硬化させる方法が好適である。塗工方法としては、グラビアコート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式、バーコート方式、リップコート方式等、従来公知の塗工方法を用いることができる。なかでも、ロール・トゥ・ロール方式で塗工が可能で、均一に塗布することのできるグラビアコート方式、特にリバースグラビア方式が好ましい。
前記塗布液に含まれる電離放射線硬化型化合物、光重合開始剤等を有機溶剤中に溶解あるいは分散する方法としては、加温下で、これらを攪拌、分散する方法が好適である。塗布液を加温することにより、電離放射線硬化型化合物および光重合開始剤の溶解性を向上させることができる。そのため、未溶解物等による塗工外観の悪化を抑えることができる。
分散機は、公知のものを用いることができる。具体的には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、コロイドミル、超音波ホジナイザー、ホモミキサー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。
前記塗布液に含まれる電離放射線硬化型化合物、光重合開始剤等の固形分濃度は、5重量部以上70重量部以下の範囲であることが好ましい。塗布液の固形分濃度を5重量部以上に調整することにより、塗布後の乾燥時間が長くなることによる生産性の低下を抑えることができる。一方、塗布液の固形分濃度を70重量部以下に調整することにより、塗布液の粘度の上昇によるレベリング性の悪化、およびそれにともなう塗布外観の悪化を防ぐことができる。また、塗布外観の点から、塗布液の粘度を0.5cps以上300cps以下の範囲になるように、塗布液の固形分濃度、あるいは有機溶剤の種類、界面活性剤の種類は配合量を調整することが好ましい。
塗布、硬化後のハードコート層の厚みは、成型時の伸長の程度によるが、成型後のハードコート層の厚みが0.5μm以上40μm以下になるようにすることが好ましい。具体的には、成型前のハードコート層の厚みの下限は0.6μm以上が好ましく、1.0μm以上であることがさらに好ましい。また、成型前のハードコート層の厚みの上限は80μm以下が好ましく、60μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。成型前のハードコート層の厚みが0.6μm未満である場合は、成型後の耐擦傷性が劣り、80μmを超える場合は、ハードコート層の硬化不良や硬化時の収縮による基材フィルムのカールが発生するといった問題がある。
塗布液に有機溶剤を配合した場合等、予備乾燥が必要な場合、基材フィルム上に塗布し、乾燥する方法としては、公知の熱風乾燥、赤外線ヒーター等が挙げられるが、乾燥速度が速い熱風乾燥が好ましい。
塗布後の乾燥温度は40℃以上120℃以下の条件下で行うことが好ましく、特には下限が45℃以上、上限が80℃以下であることが好ましい。乾燥温度が40℃未満では、塗布液に含まれる有機溶剤が十分に除去できない他、ブラッシング等の問題が発生する場合がある。一方、乾燥温度が120℃を超える場合では、泡由来の微小なコート抜け、微小なハジキ、クラック等の塗膜の微小な欠点が発生しやすくなり、外観不良となる問題がある。さらには、熱によりフィルムが強く収縮し、熱シワによりフィルムの平面性が悪化するため、成型時に均一な伸長が得られないほか、局部的な伸長が起こり、フィルムが破断する等の成型性が劣る問題がある。
乾燥中にかかるフィルムの張力は50N/m以上300N/m以下の範囲であることが好ましく、特には下限が100N/m以上、上限が250N/m以下であることが好ましい。フィルムの張力が50N/m未満であった場合、走行するフィルムが蛇行し、塗布液を塗工することが困難になることがある。一方、フィルムの張力が300N/mを超える場合、フィルムにシワが発生し、平面性の悪化や巻き取ったフィルムの外観が悪化するkとがある。
ハードコート層は、前記塗布液に紫外線を照射することにより形成される。照射する積算光量として、50mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下の範囲であることが好ましく、特には下限が300mJ/cm2以上、上限が700mJ/cm2以下の範囲であることが好ましい。なお、照射する際、酸素阻害が低減され、耐擦傷性が向上することから、窒素ガス雰囲気下で行うことが望ましい。積算光量が50mJ/cm2未満である場合、電離放射線硬化型化合物の重合反応が促進されず、ハードコート層の表面硬度が著しく低下する。一方、積算光量が1000mJ/cm2を超える場合、熱の影響により基材フィルムが変形する場合がある。なお、本発明における積算光量はトプコン製「UVR-T35」により測定することができる。
また、電子線により塗布液を硬化させる場合には、照射線量は5kGy以上100kGy以下の範囲であることが好ましく、特には上限が30kGy以上、下限が70kGy以下の範囲であることがより好ましい。5kGy未満である場合、電離放射線硬化型化合物の重合反応が促進されず、ハードコート層の表面硬度が著しく低下する。100kGyを超える場合は、電子線照射管の寿命低下が著しく、製造コスト面で好ましくない。
なお、ハードコート層を設けていない面に本発明の効果を阻害しない範囲でハードコート層、帯電防止層、易接着層、粘着層、易滑層、電磁波吸収層、染料や顔料等の色素を含有した樹脂層などの他の機能を付与しても構わない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(1)フィルム層の厚み
透過型電子顕微鏡(TEM)によるフィルム断面の観察にて行った。すなわち、フィルムサンプルの小片を、エポキシ樹脂に硬化剤、加速剤を配合した樹脂に包埋処理し、ウルトラミクロトームにて厚み約200nmの切片を作成し、観察用サンプルとした。得られたサンプルを日立社製透過型電子顕微鏡(H−9000)を用いて断面の顕微鏡写真を撮影し、表層の厚みを測定した。ただし、加速電圧は300kV、倍率は表層厚みに応じ、1万倍〜10万倍の範囲で設定した。厚み測定は50点行い、測定値の厚い方から10点、薄い方から10点を削除して30点を平均して測定値とした。
(2)極限粘度[η]
測定試料をフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量部)の溶媒に溶解させて濃度c=0.01g/cm3の溶液を調製し、30℃にて溶媒との相対粘度ηrを測定し、下記式より極限粘度[η]を求めた。
(ηr−1)/c=[η]+[η]2k’c
(ただし、上記式中、k’は0.33とした)
(3)面配向度(ΔP)、複屈折率(Δn)
アタゴ製アッベ式屈折計を使用した。ヨウ化メチレンをマウントして、試料フィルムを測定面が下になるようにプリズムに密着させ、単色光ナトリウムD線(589nm)を光源として長手方向、幅方向、厚み方向の屈折率(それぞれnX、nY、nZ)を測定した。得られた値から下記式により各層の面配向度ΔPおよび複屈折率Δnを求めた。なお、測定試料は製品マスターロールの中央部分より採取した。
ΔP=(nX+nY)/2−nZ
Δn=|nX−nY|
(4)融解ピーク温度(Tm)
ティーエーインスツルメント社製の示差走査型熱量計「MDSC2920型」を使用し、ポリエステル樹脂約5mgを0℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温させた際に得られる融解に伴う吸熱ピークの温度をTmとした。
(5)二次転移温度(Tg)
ティーエーインスツルメント社製の示差走査型熱量計「MDSC2920型」を使用し、ポリエステル樹脂約5mgを0℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温させ、300℃で5分間溶融保持した後に0℃以下まで急冷し、次いで0〜300℃まで20℃/分の速度で昇温させた際に得られる二次転移(ガラス転移)に伴う転移点をTgとした。
(6)フィルム中の金属元素およびリン元素量の定量
蛍光X線分析装置(島津製作所社製型式「XRF−1500」)を用いて、フィルムFP法により単枚測定でフィルム中の元素量を求めた。なお、本方法での検出限界は、通常1ppm程度である。
(7)フィルム中の内部異物数
クラス100のクリーンルーム内で、ヤチヨ・コーポレーション社製FPT−80型異物検知器を用い、A4版サイズ当たりのフィルムに含まれる内部異物個数(長径:10μm以上)を測定した。
(8)架橋高分子粒子の平均粒径(d)
島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SP−CP3型)で測定した。
本発明において平均粒径とは、その形状の如何にかかわらず等価球形分布の積算体積分率50%の粒径を平均粒径(d)とした。
(9)架橋高分子粒子の粒度分布(r)
平均粒径の測定方法と同様にして粒度分布を求めた。等価球形分布における大粒子側から積算を行い、下記式から粒度分布比(r)を算出した。
(r)=粒子積算重量が25%のときの粒径/粒子積算重量が75%のときの粒径
(10)巻き品質安定性
ポリエステルフィルムの生産において、最終製品のロール巻き取りで製品外観の不良率を考慮し、以下の基準にて判定した。
◎:不良品発生率が極めて少なく、製造上に支障がない
○:不良品が若干あるが、製造上に大きな支障とはならない
×:不良品の発生が多く、製造上に大きく支障をきたす(不合格)
(11)印刷性
ロール状のフィルムサンプルを8MPaのテンションで巻き出し、4色のグラビア印刷を施したあと、180℃にて30秒間乾燥することにより、図柄印刷のフィルムを作成した。得られた図柄印刷フィルムの印刷ズレを目視観察し、以下の基準にて判定した。
◎:印刷ズレ(フィルムの伸びと縮み)の発生が観察されない
○:わずかに印刷ズレが観察されるが実用上使用可能なレベルにある
×:印刷ズレが観察され実用上使用不可のレベルにある(不合格)
(12)成型性
上記(11)にて作成した図柄印刷フィルムを、オスメス金型を用いて、底面直径50mm、深さ5mmの円筒状に100個/分の速度で連続成型した。得られたサンプルの状態を目視観察し、以下の基準にて判定した。
◎:100個中95個以上にフィルム破れの発生がなく、均一に成型されている
○:100個中80個以上にフィルム破れの発生がなく、均一に成型されている
×:100個中21個以上にフィルム破れが発生し、不良箇所が多く観察される(不合格)
(13)透明性
上記(12)にて得た成型品表面の透明性(外観品位)を目視観察し、以下の基準で判定した。
◎:十分な透明性があり、加工品の表面から図柄印刷層の意匠性を阻害する欠陥が観察されなかったもの
○:透明性はやや劣るが、図柄印刷層の意匠性に影響ないレベルのもの
×:透明性が不十分であり、加工品の表面から図柄印刷層の意匠性を阻害する欠陥が見られた(不合格)
(14)総合評価
上記巻き品質安定性、印刷性、成型性、透明性の評価から、以下の基準にて判定した。
◎:4項目すべてが◎である
○:4項目中、1つ以上○がある
×:4項目中、1つでも×がある
次に実施例に使用するポリエステル原料について説明する。
<架橋高分子微粉体>
メタクリル酸メチル100重量部、ジビニルベンゼン25重量部、エチルビニルベンゼン22重量部、過酸化ベンゾイル1重量部およびトルエン100重量部の均一溶液を水700重量部に分散させた。次に窒素雰囲気下で8時間攪拌しながら80℃に加熱し、重合を行った。得られたエステル基を有する架橋高分子粒状体の平均粒径は約0.1mmであった。該粒状体を脱塩水で水洗し、500重量部のトルエンで3回抽出して少量の未反応モノマーおよび線状ポリマーを除去した。次に高分子粒状体をアトライターで2時間、さらに五十嵐機械(株)製サンドグラインダーで5時間粉砕することにより平均粒径が0.6μmの架橋高分子微粉体を得た。次いでスーパーデカンターで大粒子を除去した後、さらに2400メッシュフィルターを用いて粒度分布(r)が3.1、平均粒径が0.5μmの架橋高分子微粉体を得た。
<ポリエステルA1>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネート0.01重量部を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応層の攪拌動力の変化により、極限粘度が0.66dl/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップを製造した。
<ポリエステルA2>
前記ポリエステルA1の製造工程において、エステル交換反応終了後、重縮合槽に移した後、上記方法で得た該架橋高分子微粉体のエチレングリコールスラリーを、ポリエステルに対する粒子の含有量が0.20重量部となるように添加する以外は前記ポリエステルA1と同様にして製造し、架橋高分子粒子を0.20重量部含有する極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップを得た。
<ポリエステルA3>
前記ポリエステルA1のチップを減圧下180℃から240℃にて固相重合し、極限粘度0.84dl/gに高めた架橋高分子粒子を含有しないポリエステルチップを得た。
<ポリエステルB1>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム四水塩0.03重量部を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、正リン酸0.30重量部を添加した後、二酸化ゲルマニウム0.01重量部を加えて4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応層の攪拌動力の変化により、極限粘度が0.66dl/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップを製造した。
実施例1:
A層(外層)、B層(内層)の原料配合比を表1に示すとおりに配合した後、押出機にて溶融させ、積層ダイに供給し、フィルム状に押出して35℃の冷却ドラム上にて急冷固化させて未延伸フィルムを作製した。次いで80℃の加熱ロールで予熱し、赤外線加熱ヒーターと加熱ロールを併用して85℃のロール間で縦方向に3.2倍延伸した後、フィルム端部をクリップで把持してテンター内に導き、100℃の温度で加熱しつつ横方向に3.8倍延伸し、235℃で4秒間の熱処理および185℃で幅方向に5%の弛緩を順次施し、厚み50μmの積層フィルムからなる二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであり、印刷性、成型性、透明性ともに良好であった。
実施例2:
実施例1で得られたフィルム上にワイヤーバーを用いて、塗布乾燥後のハードコート層の厚みが5μmになるように濃度を調整した下記の塗布液Aを塗布し、温度120℃の熱風で乾燥した後、積算光量400mJ/cm2の電離放射線を照射させてハードコート層を有する二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであり、印刷性、成型性、透明性ともに良好であった。
(塗布液A)
下記の材料を混合し、30分以上攪拌して溶解させた。次いで、公称ろ過精度が1μmのフィルターを用いて未溶解物を除去して塗布液Aを作成した。
・溶剤 トルエン:メチルイソブチルケトン:エタノール=1:1:1
・ハードコート材 ウレタンアクリルポリマー
(大成ファインケミカル製、アクリット8BR−500、官能基数3以上)
実施例3〜7および比較例1〜7:
原料配合比、A層の厚み比、A層の粒子含有量、ポリエステルA2に含有させる粒度分布、平均粒径を表1、表2に示すように変更した以外は実施例2と同様にして、ポリエステルフィルムを製造した。かくして得られたフィルムの特性を表1、表2に示す。
比較例8:
ポリエステルA1およびポリエステルA2の製造工程において、エステル交換反応の触媒として酢酸マグネシウム四水塩を0.03重量部、重縮合反応の触媒として三酸化アンチモン0.04重量部とエチルアシッドフォスフェート0.01重量部を用い、架橋高分子粒子を含まない極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップC1と架橋高分子粒子を0.20重量部含有する極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップC2を製造した。さらにポリエステルA3と同様にして、ポリエステルC1を固相重合し、極限粘度0.84dl/gに高めた架橋高分子粒子を含有しないポリエステルチップC3を製造した後、 原料配合比を表2に示すように変更した以外は実施例2と同様にして、ポリエステルフィルムを製造した。かくして得られたフィルムの特性を表3に示す。
比較例9:
ポリエステルA2の製造工程において、エステル交換反応後に添加する架橋高分子微粉体を粒度分布(r)が2.7、平均粒径が0.7μmの炭酸カルシウム粒子に変更して製造した炭酸カルシウム粒子0.20重量部を含有する極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップD1を用いた以外は前記実施例2と同様にしてポリエステルフィルムを製造した。かくして得られたフィルムの特性は表3に示すとおりであり、ポリエステルの変形に伴う粒子を核とした空隙により、透明性に劣る結果となった。
比較例10:
ポリエステルA2の製造工程において、エステル交換反応後に添加する架橋高分子微粉体を粒度分布(r)が7.5、平均粒径が2.5μmの非晶質シリカ粒子に変更して製造した非晶質シリカ粒子0.20重量部を含有する極限粘度0.66dl/gのポリエステルチップD2を用いた以外は前記実施例2と同様にしてポリエステルフィルムを製造した。かくして得られたフィルムの特性を表3に示す。
以下、従来技術におけるハードコート層の例として、参考例1、参考例2を挙げる。
参考例1:
実施例2において、塗布液を下記塗布液Bに変更した以外は前期実施例2と同様に製造し、厚み50μmの積層フィルムにハードコート層を積層した二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られた特性は表3に示すとおりであった。参考例1は、ハードコート層の柔軟性が不足し、成型加工中にハードコート層が割れるといった問題により成型性が劣り、またハードコート層のクラックにより意匠性が損なわれ、透明性に劣る結果となった。
(塗布液B)
下記の材料を混合し、30分以上攪拌して溶解させた。次いで、公称ろ過精度が1μmのフィルターを用いて未溶解物を除去して塗布液Bを作成した。
・メチルエチルケトン 64.48重量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 11.45重量部
(新中村化学製、NKエステル A−TMM−3LM−N、官能基数3)
・トリプロピレングリコールジアクリレート 5.73重量部
(新中村化学製、NKエステル APG−200、官能基数2)
・ジメチルアミノエチルメタクリレート 5.72重量部
(共栄社化学製、ライトエステルDM、官能基数1)
・シリカ微粒子 11.45重量部
(日産化学工業製、MEK−ST−L、固形分比率:30%、平均粒子系:50nm)
・光重合開始剤 1,14重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、イルガキュア184)
・シリコーン系界面活性剤 0.03重量部
(東レ・ダウコーニング製、DC57)
参考例2:
実施例2において、塗布液を下記塗布液Cに変更した以外は前期実施例2と同様に製造し、厚み50μmの積層フィルムにハードコート層を積層した二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られた特性は表3に示すとおりであった。参考例2は、ハードコート層の柔軟性が不足し、成型加工中にハードコート層が割れるといった問題により成型性が劣り、またハードコート層のクラックにより意匠性が損なわれ、透明性に劣る結果となった。
(塗布液C)
下記の材料を混合し、30分以上攪拌して溶解させた。次いで、公称ろ過精度が1μmのフィルターを用いて未溶解物を除去して塗布液Cを作成した。
・溶剤 トルエン:メチルイソブチルケトン:エタノール=1:1:1
・ハードコート材 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)
Figure 2014162215
Figure 2014162215
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本発明のフィルムは、たとえば、成型加飾材用ポリエステルフィルムとして好適に利用することができる。特に、あらかじめポリエステルフィルムに図柄印刷層と接着層を順次施した後、射出成型と同時に成型品表面に加飾を行うインサート成型およびインモールド成型加工において、本発明の成型加飾材用ポリエステルフィルムはフィルムの成型性、成型品の外観の品位、成型加工効率を著しく改善することから、好適である。

Claims (1)

  1. 粒度分布が2.0〜5.0、平均粒径が0.2〜1.0μmである架橋高分子粒子を0.01〜0.15重量%含有するポリエステルからなるA層を、ポリエステルからなるB層の両側の面に有するポリエステルフィルムであり、A層の総厚さが全フィルム厚さの1〜30%の範囲であり、全層において実質的にアンチモン元素を含有しないことを特徴とする成型加飾材用ポリエステルフィルム。
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