JP2014161996A - 切削インサートおよび切削工具、並びにそれらを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサートおよび切削工具、並びにそれらを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溝入れ加工および横送り加工において優れた切屑排出性を備える切削インサートを提供する。
【解決手段】上面は、上面視において、前切刃5aから離れるに従い互いの幅が小さくなる、一対の主隆起部22aと、一対の主隆起部22aに対して一対の横側面のうち隣接する横側面側にそれぞれ位置する、一対の副隆起部22dと、一対の副隆起部22dのうちの第1副隆起部22d1、および第1副隆起部22d1と隣接する一対の横切刃5bのうちの第1横切刃5b1の間に位置する、補助隆起部22eと、を有し、上面視において、一対の副隆起部22dは、前切刃5aの垂線Saを基準にして線対称であり、且つ、垂線Saは前切刃5aのうち中点5amよりも第1横切刃5b1側の端部から離れた部位を通過し、前切刃5aに平行で且つ補助隆起部22eの頂部を通る直線で切断して得られる断面において、第1副隆起部22d1は補助隆起部22eよりも高位である。
【選択図】図4

Description

本発明は、切削インサートおよび切削工具、並びにそれらを用いた切削加工物の製造方法に関する。
溝入れ加工などに使用加工な切削インサートの一例として、特許文献1の溝入れ工具が開示されている。特許文献1には、例えば図4に示されるように、ブレーカ突起3が複数形成され、ブレーカ突起3から左右の横逃げ面7、8までの幅が異なる溝入れ工具20が開示されている。
特開2006−150584号公報
しかしながら、上述の溝入れ工具は、ブレーカ突起3から左右の横逃げ面7、8までの幅が異なることから、溝入れ加工の際に、生成された切屑の排出方向がブレーカ突起3の配置に起因して左右のいずれかに偏るおそれがあった。その結果、切屑が被削材の加工面(溝壁面)と接触して加工面の面粗度が低下したり、溝入れ工具と被削材との間に切屑が詰まって発熱を引き起こすというおそれがあった。
そこで、溝入れなどの加工において優れた切屑排出性を備える切削インサートが求められていた。
本発明の実施形態に係る切削インサートは、 上面と、 前側面と前記前側面に隣接している一対の横側面とを有する側面と、 前記上面および前記前側面の交線部に位置する前切刃と、 前記上面および前記一対の横側面の交線部に位置する一対の横切刃と、を備え、 前記上面は、上面視において、 前記前切刃から離れるに従って互いの幅が小さくなる、一対の主隆起部と、 前記一対の主隆起部に対して前記一対の横側面のうち隣接する横側面側にそれぞれ位置している、一対の副隆起部と、 前記一対の副隆起部のうちの第1副隆起部、および前記第1副隆起部と隣接する前記一対の横切刃のうちの第1横切刃の間に位置している、補助隆起部と、を有しており、 上面視において、前記一対の副隆起部は、前記前切刃の垂線を基準にして線対称であり、且つ、前記垂線は前記前切刃のうち中点よりも前記第1横切刃側の端部から離れた部位を通過するものであり、 上面視で前記前切刃に平行で且つ前記補助隆起部の頂部を通る直線で切断して得られる断面において、前記第1副隆起部は前記補助隆起部よりも高位である。
本発明の実施形態に係る切削工具は、前記切削インサートと、前記切削インサートを装着するホルダとを備える。
本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法は、 前記切削工具の前記前切刃あるいは前記コーナー切刃のいずれかを、回転している被削材に接触させる工程と、 前記切削工具と前記被削材とを離す工程とを備える。
本発明の実施形態に係る切削インサートによれば、上面視において、前記一対の副隆起部は、前記前切刃の垂線を基準にして線対称であり、且つ、前記垂線は前記前切刃のうち中点よりも前記第1横切刃側の端部から離れた部位を通過するものであり、上面視で前記前切刃に平行で且つ前記補助隆起部の頂部を通る直線で切断して得られる断面において、前記第1副隆起部は前記補助隆起部よりも高位である。これによれば、被削材に対して溝入れ加工および突っ切り加工などを行なう際に、前切刃によって生成された切屑は、一対の主隆起部に接触して変形されつつ、補助隆起部との接触によって切屑の排出方向が左右のいずれかに偏るということが抑制されることから、後方に向かって安定的に排出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。 図1の切削インサートを示す全体図であり、(a)は側面図、(b)は切削インサートを(a)の矢印D1の方向に見た図、(c)は切削インサートを(a)の矢印D2の方向に見た図である。 図1の切削インサートの部分を拡大した図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 図1の切削インサートの部分を拡大した上面図である。 図1の切削インサートの部分を拡大した上面図であり、図4と同一である。 図5に示す切削インサートの断面図であり、(a)はA−A線における断面図、(b)はB−B線における断面図である。 図5に示す切削インサートの断面図であり、(a)はC−C線における断面図、(b)はD−D線における断面図である。 図1の切削インサートの一の変形例の部分を拡大して示す上面図である。 図8の切削インサートの部分を拡大した上面図であり、図8と同一である。 図9に示す切削インサートの断面図であり、(a)はA−A線における断面図、(b)はB−B線における断面図である。 図9に示す切削インサートの断面図であり、(a)はC−C線における断面図、(b)はD−D線における断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る切削工具を示す全体図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 (a)図12に示す切削工具の上面図であり、(b)は(a)の部分を拡大した図である。 (a)図12に示す切削工具の側面図であり、(b)は(a)の部分を拡大した図である。 本発明の第2の実施形態に係る切削工具を示す全体図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 (a)図15に示す切削工具の上面図であり、(b)は(a)の部分を拡大した図である。 (a)図15に示す切削工具の側面図であり、(b)は(a)の部分を拡大した図である。 本発明の第1の実施形態に係る切削加工物の製造方法を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態に係る切削加工物の製造方法を示す概略図である。
<切削インサート>
以下、本発明の実施形態に係る切削インサートについて、図1〜図7を用いて詳細に説
明する。
図1は、本発明の実施形態に係る切削インサートを示す斜視図である。図2は、図1の切削インサートを示す全体図であり、(a)は側面図、(b)は切削インサートを(a)の矢印D1の方向に見た図、(c)は切削インサートを(a)の矢印D2の方向に見た図である。図3は、図1の切削インサートの部分を拡大した図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図4は、図1の切削インサートの部分を拡大した上面図である。
図1〜図4に示すように、切削インサート1(以下、単にインサート1ということがある)は、略三角板状体をなし、各角部に位置する3つの切削部Iと、中央に位置し、ホルダへの装着の際にホルダと接する装着面26を有する装着部IIとを備えている。本実施形態のインサート1は、内径又は外径の溝入れ加工や突切り加工に使用することができ、肩溝加工や横引き加工にも使用することができる。
なお、切削インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどを用いることができる。超硬合金の組成として、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Co合金に炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、WC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coが挙げられる。サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。例えば、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)などのチタン系化合物を主成分としたものが挙げられる。
そして、上述の材質の表面には、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法によって被膜をコーティングしてもよい。コーティングされる被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)およびアルミナ(Al)などが挙げられる。
なお、インサート1の大きさは特に限定されるものではないが、本実施形態においては、インサート1の幅方向の長さは1.0〜8.0mm、インサート1の長手方向の長さは10〜15mm程度に設定される。
上述のように本実施形態では、図1〜図4に示すように、各切削部Iはそれぞれ、上面2と、上面2に接続されている側面4とを有する。上面2はすくい面として側面4は逃げ面として機能する。側面4は、図3(b)に示すように、正面側に位置する前側面4aと、前側面4aに隣接している一対の横側面4bとを有している。また、図2(a)に示すように、装着部IIは、貫通穴6とその周囲を囲む装着面26を有しており、貫通穴6はねじ穴として、装着面26はホルダへ載置する載置面として機能する。
図3および図4に示すように、上面2と側面4との交線部には、切刃5が位置している。本実施形態のインサート1は、切削部Iの幅方向の交線部、すなわち上面2および前側面4aの交線部には前切刃5aを、切削部Iの長手方向の交線部、すなわち上面2および一対の横側面4bの交線部には一対の横切刃5bを、そして前切刃5aおよび一対の横切刃5bを接続する位置には曲線状の一対のコーナー切刃5cをそれぞれ有している。本実施形態において、前切刃5aは前側面4a側から見たときに直線状である。
上面2は、図4に示すように、切刃5の内方に位置しているすくい面21と、すくい面21の内方側に位置している隆起部22と、少なくとも一部が隆起部22よりも前切刃5aから離れて位置しているとともに前切刃5aから離れるにつれて上方に傾斜している立ち上がり面23とを有している。
図4に示すように、上面2は、切刃5の内方にすくい面21を有している。すくい面21は、切屑を擦過させつつ排出方向に導く役割を有する。なお、「内方」とは、上面視において、切刃5を基準として切削部Iの中央側のことをいう。なお、すくい面21はランド部を備えていてもよい。ここで、ランド部とは、切削部Iの交線部のうち上面2側に位置する略一定幅の細い帯状の領域のことをいい、切刃5先端の強度を向上させて欠損を抑制することができる。ランド部は、上下への傾斜を有さないようにしてもよいし、切刃5から離れるにつれて下方に傾斜するようにしてもよい。
本実施形態においては、図4に示すように、すくい面21は、前切刃5aと連続しており、前切刃5aから離れるにつれて下方に傾斜している前すくい面21aと、前すくい面21aの両側に位置し一対のコーナー切刃5cのそれぞれに連続し、一対のコーナー切刃5cから離れるにつれて下方に傾斜している一対のコーナーすくい面21cと、一対の横切刃5bのそれぞれに連続し、一対の横切刃5bから離れるにつれて下方に傾斜している一対の横すくい面21bとを有している。なお、コーナーすくい面21cは、コーナー切刃5cの全領域においてコーナー切刃5cから離れるにつれて下方に傾斜している。ここで、「下方あるいは上方への傾斜」は、インサート1を水平面Lに載置した状態を基準にして判断するものとする。なお、インサート1単独で水平面Lに載置することが難しい場合には、インサート1をホルダ11に装着した切削工具10を水平面Lに載置した状態を基準にして、判断すればよい。なお、図において、載置する水平面Lと平行な平面についても符合Lを用いて示すものとする。
本実施形態において、コーナーすくい面21cのすくい角α3が前すくい面21aのすくい角α1よりも大きい。また、前すくい面21aのすくい角α1を、前切刃5aに沿う領域において、前切刃5aの中央よりもその両側において小さく設定されている。これによれば、切屑は、前切刃5aの中央で生成された部分とその両側で生成された部分とで、前切刃5aから離れるにつれて排出される方向が異なるため、一対の主隆起部22aなどとの接触による変形を促進することが可能となる。例えば、図4に示すように、前すくい面21aの前すくい角α1は、前切刃5aと一対の主隆起部22aで挟まれた中間領域との間21a2よりも、前切刃5aと一対の主隆起部22aと間21a1の方が小さく設定されている。これにより、切屑は、前すくい面21aのうち比較的傾斜が緩やかな部位を通じて、一対の主隆起部22aに優先的に向かって流れていくため、排出方向を安定させることができる。例えば、前切刃5aと一対の主隆起部22aとの間に挟まれる領域におけるすくい角α1を0〜15°、一対の主隆起部22aの間に挟まれる領域におけるすくい角α1を、5〜20°に設定することが好ましい。なお、コーナーすくい面21cは、前すくい面21aとの境界部におけるすくい角αが最も大きくなるように設定することが好ましい。そして、コーナーすくい面21cのすくい角α3は当該境界部から横すくい面21b側に向かうにつれて小さくなるように設定することが好ましい。また、横すくい面21bのすくい角α2は、前切刃5aから離れるにつれて小さくなっている。そして、横すくい面21bは、図4に示すように、上面視において、後述する後方隆起部22cよりも前切刃5a側に位置している。
図4および図5は、図1の切削インサートの部分を拡大した上面図である。図6は、図5に示す切削インサートの断面図であり、(a)はA−A線における断面図、(b)はB−B線における断面図である。図7は、図5に示す切削インサートの断面図であり、(a)はC−C線における断面図、(b)はD−D線における断面図である。
図4に示すように、上面2は、すくい面21の内方側に隆起部22を有している。隆起部22は、切屑を変形させつつすくい面21とともに排出方向に導く役割を有する。
本実施形態においては、図4に示すように、隆起部22は、前切刃5aから離れて位置
している一対の主隆起部22aと、一対の主隆起部22aに対して一対の横側面4bのうち隣接する横側面4b側に位置している一対の副隆起部22dと、を有している。ここで、上面視において、一対の副隆起部22dは、前切刃5aの垂線Saを基準にして線対称であり、且つ、垂線Saは前切刃5aのうち中点5amよりも第1横切刃5b1側の端部から離れた部位を通過する。すなわち、図4に示すように、上面視において、一対の副隆起部22dは、上面2の中央領域に位置しているのではなく、左側に偏って位置している。
さらに、一対の副隆起部22dのうちの第1副隆起部22d1、および第1副隆起部22d1と隣接する一対の横切刃5bのうちの第1横切刃5b1の間に位置している、補助隆起部22eを有している。そして、上面視で前切刃5aに平行で且つ補助隆起部22eの頂部を通る直線で切断して得られる断面において、第1副隆起部22d1は補助隆起部22eよりも高位である。これによれば、被削材に対して溝入れ加工および突っ切り加工などを行なう際に、前切刃によって生成された切屑は、一対の主隆起部に接触して変形されつつ、補助隆起部との接触によって切屑の排出方向が左右のいずれかに偏るということが抑制されることから、後方に向かって安定的に排出することが可能となる。すなわち、図4に示すように、前切刃5aで生成された切屑は、上面2において中心よりも左側に位置している一対の主隆起部22aや一対の副隆起部22dと衝突した際に左右非対称の形状に変形するものの、右側に位置している補助隆起部22eとも接触することで、切屑の幅方向において後方への排出速度に差が生じることを効果的に抑制することができるものと考えられる。その結果、切屑が左右のいずれかに偏って排出されることによって、切屑が被削材の加工面(溝壁面)と接触して加工面の面粗度が低下したり、溝入れ工具と被削材との間に切屑が詰まって発熱を引き起こすということを抑制することが可能となる。本実施形態において、一対の主隆起部22aについても、前切刃5aの垂線Saを基準にして線対称である。
また、本実施形態では、上面2は、図4および図6(a)に示すように、補助隆起部22eを除き、第1横切刃5b1から、補助隆起部22eのうち第1横切刃5b1から遠い側の端部までの領域が水平である水平面21b1を有している。
また、図4に示すように、上面視において、補助隆起部22eは、前切刃5aに平行な方向における長さが前切刃5aに垂直な方向における長さよりも大きい。これによれば、前切刃5aによって生成された切屑に対して比較的広い範囲で衝突させることができ、切屑が排出される際における左右へのブレを効果的に低減することができる。
さらに、本実施形態において、隆起部22は、図3(a)および図4に示すように、一対の主隆起部22aよりも前切刃5aから離れた部位であって一対の主隆起部22aの間の領域に位置している後方隆起部22cと、少なくとも一部が一対の主隆起部22aおよび後方隆起部22cの間に位置している一対の中間隆起部22bと、を有するようにしてもよい。
そして、本実施形態において、図4に示すように、一対の主隆起部22aおよび一対の副隆起部22dはいずれも、前切刃5aから離れるにつれて互いの幅が小さくなっている。これによれば、前切刃5aによって生成された切屑は、前切刃5aから離れるにつれて互いの幅が小さくなっている一対の主隆起部22aによって、絞られるように変形するため切屑排出性を発揮することができる。さらに一対の副隆起部22dも前切刃5aから離れるにつれて互いの幅が小さくなっているため、切屑はより確実に絞られるように変形することとなる。本実施形態では、図4および図5に示すように、上面視において、基準線Sに平行な直線Saに対して、一対の中間隆起部22bの傾斜角は、一対の主隆起部22aの傾斜角よりも小さい。これにより、切屑は、前切刃5aから離れるにつれて、基準線
Sに対する傾斜角が大きい一対の主隆起部22aによって効果的にその幅が絞り込まれるように変形し、その後で、一対の中間隆起部22bに衝突することによって上方に方向転換してカールされるため、比較的幅の広い切屑に対しても安定した排出性を発揮することが可能となる。ここで、基準線Sに対する傾斜角θは、各隆起部22について、底部(上方への傾斜を開始する部位)と頂部とを結ぶ直線を用いて測定するものとする。なお、上面視において、底部および頂部が、前切刃5aとの平行な方向に所定の長さを有する場合には、その中点を用いて測定すればよい。この点、図8および図9においても同様である。これにより、前切刃5aから離れるに従って、対をなす隆起部同士の幅の狭まりの程度が大きくなっていくため、切屑は効果的に絞り込まれるように変形することとなる。また、一対の主隆起部22aおよび一対の副隆起部22dが前切刃5側から順に位置しているため、低送りから高送りまでの広い切削条件範囲において、切屑の排出安定性を向上させることが可能となる。
また、図3(a)および図4に示すように、前切刃5aから離れるにつれて、一対の主隆起部22a、一対の中間隆起部22bおよび後方隆起部22cが順に位置している。これにより、高送り条件下において、前切刃5aで生成された厚めの切屑は、一対の主隆起部22aおよび一対の中間隆起部22bによって変形されて剛性が高められた後、後方隆起部22cに衝突させつつ後方に流すことができるため、隆起部22の間に詰まることなく優れた切屑排出性を発揮することが可能となる。後方隆起部22cを超えて流れた切屑は、立ち上がり面23に衝突してカールされて排出される。低送りまたは中送り条件下において、前切刃5aで生成された薄めの切屑は、一対の主隆起部22aおよび一対の中間隆起部22bによって剛性が高められるとともに、さらに後方隆起部22cが存在することによって安定して排出することが可能となる。
なお、本実施形態において、一対の主隆起部22aは、前すくい面21aと連続していることから、前切刃5aによって生成された切屑を排出過程において効果的に変形することができる。また、前すくい面21aの一端は、一対の主隆起部22aよりも前切刃5aから離れた位置まで延在していることから、一対の主隆起部22aによって切屑の変形が始まるまで前すくい面21aの下方への傾斜が続くため、一対の主隆起部22aと前すくい面21aとの高低差を利用してより安定的に切屑を変形させて排出することが可能となる。
また、本実施形態において、一対の副隆起部22dは、図4に示すように、一対の主隆起部22aのうち前切刃5a側の端部よりも前切刃5aから離れて位置しており、一対の副隆起部22dの頂部は一対の主隆起部22aの頂部よりも低い。これによれば、被削材に対して溝入れ加工および突っ切り加工などを行なう際には、前切刃によって生成された切屑は、前すくい面上を通過しつつ、一対の主隆起部に接触した部位が持ち上げられながら幅方向に絞られるように変形するため、安定的に排出される。この際、副隆起部は、主隆起部の外方に位置しているとともに、主隆起部よりも前切刃から離れており且つ高さが低いため、上述のような切屑の変形や排出に伴う処理に不要に寄与することがないことから、副隆起部の欠損を抑制することができる。他方、被削材に対して肩溝加工および面取り加工などを行なう際には、前切刃の端部領域によって生成された切屑は、主隆起部に接触しない場合であっても、副隆起部に接触させることによって変形させることができるため、このような加工においても安定的に排出することが可能となる。
本実施形態において、図6に示すように一対の中間隆起部22bの上面22b1はそれぞれ平面状である。さらに、一対の中間隆起部22bの上面22b1は、それぞれ水平面Lに平行である。これによれば、比較的幅の広い切屑を処理する際においても、切屑と一対の中間隆起部22bの上面22b1との接触面積を高めることができるため、切屑の左右へのブレを抑制することによって排出方向の安定性を向上させることが可能となる。な
お、本変形例においては、図6に示すように一対の主隆起部22aの上面22a1もそれぞれ水平面Lに平行となっているため、切屑の左右へのブレをさらに抑制することができ、切屑を前切刃の垂線方向に向かって安定的に排出することができる。
また、本実施形態において、一対の主隆起部22aは、図6に示すように、互いに向き合っている部位(内側の側面)が、平面状または凹面状である。また、一対の中間隆起部22bも、図6に示すように、互いに向き合っている部位(内側の側面)が、平面状または凹面状である。
(変形例)
次に、上述の実施形態に係る切削インサートの変形例について、図8〜図11を用いて詳細に説明する。
なお、図8〜図11においては、上述した図1〜図7と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する場合がある。なお、本変形例の切削インサートの基本的な構成については、上述の実施形態に係る切削インサートと同一であるため、主として実施形態に係る切削インサートとの差異を説明し、重複する内容については説明を省略する。
上述の実施形態に係る切削インサートにおいて、上面2は、補助隆起部22eを除き、第1横切刃5b1から、補助隆起部22eのうち第1横切刃5b1から遠い側の端部までの領域が水平である水平面21b1を有していた。これに対して、本変形例では、上面2は、第1横切刃5b1と連続しており、第1横切刃5b1から離れるにつれて下方に傾斜している、横すくい面21bを有している。そして、図9および図10に示すように、上面視で前切刃5aに平行で且つ第1副隆起部22d1および補助隆起部22eの両方を通過する直線によって切断して得られる全ての断面において、第1副隆起部22d1は補助隆起部22eよりも高位である。
このように、第1横切刃5b1から離れるにつれて下方に傾斜している横すくい面21bを設けることによって、比較的低い補助隆起部22eであっても、切屑との接触によって変形・進行方向の変更を行なうことが可能となる。
それ故、上述の実施形態に係るインサートと同様、被削材に対して溝入れ加工および突っ切り加工などを行なう際に、前切刃によって生成された切屑は、一対の主隆起部に接触して変形されつつ、補助隆起部との接触によって切屑の排出方向が左右のいずれかに偏るということが抑制されることから、後方に向かって安定的に排出することが可能となる。
その他の構成は、上述した実施形態に係る切削インサートと同様であるので、説明を省略する。本実施形態に係る切削インサートにおいても、上述の実施形態に係る切削インサートと同様の作用効果を発揮することができる。
<切削工具>
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態に係る切削工具について、上述の実施形態に係るインサート1を装着した切削工具を例に挙げ、図12〜図14を参照しつつ説明する。
図12は、本発明の第1の実施形態に係る切削工具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。図13は、図12に示す切削工具の上面図であり、図14は、図12に示す切削工具の側面図である。
図12に示すように、本実施形態の切削工具10は、インサート1と、インサート1を
先端に挟持する略角柱状のホルダ11と、を備えている。
インサート1は、切刃5がホルダ11の先端から突出した状態で挟持されるように装着される。
本実施形態では、ホルダ11の先端において、インサート1の貫通穴6から固定部材(ねじ)12をホルダ11の対応部位まで挿し込み、固定部材(ねじ)12による拘束力を調節し、インサート1を側面4側から押え込むことによって拘束する方式を用いている。拘束に際しては、インサート1の装着面26がホルダ11の載置面に当接している。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態に係る切削工具について、上述の実施形態に係るインサートとは構成が異なる切削インサート1を装着した切削工具を例に挙げ、図15〜図17を参照しつつ説明する。
なお、図15〜図17においては、上述した図12〜図14と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する場合がある。なお、本実施形態の切削工具は、切削インサートの取り付け状態などの一部構成は第1の実施形態の切削工具と同一であるため、主として第1の実施形態の切削工具との差異を説明し、重複する内容については説明を省略する。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る切削工具を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。図16は、図15に示す切削工具の上面図であり、図17は、図15に示す切削工具の側面図である。
図15に示すように、本実施形態の切削工具10は、インサート1と、インサート1を先端にねじ留めする略角柱状のホルダ11と、を備えている。
本実施形態に係る切削インサートは、図3および図4などの基本的な構成は上述の実施形態の切削インサートと同一であるため、主として上述の実施形態の切削インサートとの差異を説明し、重複する内容については説明を省略する。
切削インサート1は、略角柱状をなし、両端部に位置する2つの切削部Iと、2つの切削部Iの間に位置し、ホルダのクランプ部材で固定される際にホルダと接するクランプ面26を有する装着部IIとを備えている。本実施形態のインサート1は、内径又は外径の溝入れ加工や突切り加工に使用することができ、肩溝加工や横引き加工にも使用することができる。
本実施形態では、図2および図3に示すように、切削部Iは、上面2と、下面3と、上面2と下面3に接続されている側面4とを有する。上面2はすくい面およびホルダへ載置するクランプ面26として、下面3はホルダへ載置するクランプ面26として、そして側面4は逃げ面として機能する。
なお、インサート1の大きさは特に限定されるものではないが、本実施形態においては、インサート1の幅方向の長さは2〜8mm、インサート1の長手方向の長さは20〜30mm程度である。インサート1の下面3から上面2までの高さは、インサート1の幅方向の長さに応じて4〜10mmで設定される。
そして、本実施形態では、ホルダ11の先端において、固定部材(ねじ)12による拘束力を調節し、インサート1をホルダ11先端部の上顎および下顎によって上下から挟み
込んで拘束する「クランプオン方式」を用いている。拘束に際しては、インサート1の上下面2,3のクランプ面26がホルダ11の上顎および下顎に当接している。
その他の構成は、上述した第1の実施形態に係る切削工具と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態に係る切削工具においても、第1の実施形態に係る切削工具と同様の作用効果を発揮することができる。
なお、上述のような本実施形態において採用されている方式に代えて、例えば、インサート1に穴を開け、略L字型をしたレバーのてこの作用を利用してインサート1の穴内壁から拘束する「レバーロック方式」や、軸部と頭部とが偏心したピンを使い、インサートに開けられた穴を利用して拘束する「カムロック方式」などを用いることができる。
<切削加工物の製造方法>
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態に係る切削加工物の製造方法について、上述の第2の実施形態に係る切削工具10を「突っ切り加工」に適用する場合を例に挙げ、図18を参照しつつ説明する。
本実施形態の切削加工物の製造方法は、以下の(i)〜(iv)の工程を有する。
(i)図18(a)に示すように、被削材100を矢印E方向に回転させる工程。
(ii)図18(a)に示すように、切削工具10を矢印F方向に動かし、回転している被削材100に切削工具10を近接させる工程。
本工程では、被削材100と切削工具10とが相対的に近づくようにすればよく、例えば被削材100を切削工具10に近づけるようにしてもよい。
(iii)図18(b)に示すように、回転している被削材100に切削工具10の切刃5を接触させて被削材100を切削する工程。
本工程においては、溝入れ加工の際に、被削材100が分断されるまで縦送り加工が行われることによって突っ切りが行なわれる。
(iv)図18(c)に示すように、切削工具10を矢印G方向に動かし、分断した被削材100から切削工具10を離隔させる工程。
本工程では、被削材100と切削工具10とが相対的に遠ざかるようにすればよく、例えば被削材100を切削工具10から遠ざけるようにしてもよい。
以上のような(i)〜(iv)の工程を実施することによって、切削加工物を得る事ができる。
本実施形態によれば、上述のように、切削インサート1は、図4に示すように、上面視において、一対の副隆起部22dは、上面2の中央領域に位置しているのではなく、左側に偏って位置している。また、上面視で前切刃5aに平行で且つ補助隆起部22eの頂部を通る直線で切断して得られる断面において、第1副隆起部22d1は補助隆起部22eよりも高位である。それ故、上述の突っ切り加工(溝入れ加工)において、前切刃によっ
て生成された切屑は、一対の主隆起部に接触して変形されつつ、補助隆起部との接触によって切屑の排出方向が左右のいずれかに偏るということが抑制されることから、後方に向かって安定的に排出することが可能となる。
また、本実施形態によれば、切削工具10のインサート1は、上述のように、一対の副隆起部22dは、一対の主隆起部22aのうち前切刃5a側の端部よりも前切刃5aから離れて位置しており、一対の副隆起部22dの頂部は一対の主隆起部22aの頂部よりも低い。これによれば、上述の突っ切り加工(溝入れ加工)において、前切刃5aによって生成された切屑は、一対の主隆起部22aに接触した部位が持ち上げられるように変形することによって排出される。それ故、一対の副隆起部22dは、切屑処理に不要に寄与することがなく、欠損も抑制することができる。
以上のことから、上述のような突っ切り加工(溝入れ加工)の後で、肩溝加工および面取り加工などを行なう際に、前切刃5aの端部領域において生成された切屑は、主隆起部22aに接触しない場合であっても、副隆起部22dに接触させることによって変形させることができるため安定的に排出することが可能となる。
さらに切削加工を継続する場合には、被削材100を回転させた状態を保持したまま、被削材100の異なる箇所に切削工具10の切刃5を接触させる工程を繰り返せばよい。なお、本実施形態で用いられているインサート1は、2コーナーを使用可能な仕様である。したがって、使用している一方の切刃5が摩耗した際には、未使用の他方の切刃5を用いればよい。
なお、上述のような突っ切り加工に代えて、被削材100に対して単なる溝入れを行なう場合には、被削材100が分断されない領域まで縦送り加工を行なえばよい。本実施形態に係るインサート1の前切刃5aは前側面4a側から見たときに直線状であることから、溝入れ加工において溝低部の平滑性を高く形成することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る切削加工物の製造方法について、上述の第2の実施形態に係る切削工具10を「面取り加工」に適用する場合を例に挙げ、図19を参照しつつ説明する。
なお、図19においては、上述した図18と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する場合がある。なお、本実施形態の切削加工物の製造方法は、一部の工程は第1の実施形態の切削加工物の製造方法と同一であるため、主として第1の実施形態の切削加工物の製造方法との差異を説明し、重複する内容については説明を省略する。
本実施形態の切削加工物の製造方法は、以下の(i)〜(vii)の工程を有する。
(i)図19(a)に示すように、被削材100を矢印E方向に回転させる工程。
(ii)図19(a)に示すように、切削工具10を矢印F方向に動かし、回転している被削材100に切削工具10を近接させる工程。
本工程では、被削材100と切削工具10とが相対的に近づくようにすればよく、例えば被削材100を切削工具10に近づけるようにしてもよい。
(iii)図19(a)に示すように、切削工具10を矢印F方向にさらに動かし、回転している被削材100に切削工具10の切刃5を接触させて被削材100を切削する工
程。
本工程においては、溝入れ加工の際には、溝を形成する縦送り加工が行われる。
(iv)図19(b)に示すように、切削工具10を矢印G方向に動かし、回転している被削材100に切削工具10の切刃5を接触させて被削材100を切削する工程。
本工程においては、溝入れ加工の際には、溝の幅を拡げる横送り加工が行われる。
(v)図19(c)に示すように、切削した被削材100から切削工具10を離隔させる工程。
(vi)図19(d)に示すように、切削工具10を矢印H方向に動かし、回転している被削材100に切削工具10の切刃5を接触させて被削材100を切削する工程。
本工程では、被削材100と切削工具10とが相対的に遠ざかるようにすればよく、例えば被削材100を切削工具10から遠ざけるようにしてもよい。
(vii)切削工具10を矢印F方向とは逆の方向に動かし、切削した被削材100から切削工具10を離隔させる工程。
以上のような(i)〜(vii)の工程を実施することによって、切削加工物を得る事ができる。
本実施形態においても、上述のように、切削インサート1は、図4に示すように、上面視において、一対の副隆起部22dは、上面2の中央領域に位置しているのではなく、左側に偏って位置している。また、上面視で前切刃5aに平行で且つ補助隆起部22eの頂部を通る直線で切断して得られる断面において、第1副隆起部22d1は補助隆起部22eよりも高位である。それ故、第1の実施形態に係る切削加工物の製造方法と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態においても、切削工具10のインサート1は、上述のように、一対の副隆起部22dは、一対の主隆起部22aのうち前切刃5a側の端部よりも前切刃5aから離れて位置しており、一対の副隆起部22dの頂部は一対の主隆起部22aの頂部よりも低いことから、第1の実施形態に係る切削加工物の製造方法と同様の効果を得ることができる。加えて、続く工程(vi)および(vii)の面取り加工において、前切刃5aの端部領域において生成された切屑は、主隆起部22aに接触しない場合であっても、副隆起部22dに接触させることによって変形させることができ安定的に排出することが可能となる。
なお、本実施形態において、上記の工程(i)〜(v)は必須ではなく、工程(v)を終えた状態から工程(vi)および(vii)を行なうようにしてもよい。
その他については、上述した第1の実施形態に係る切削加工物の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
例えば、上述の実施形態においては、図2などに示すように一対の副隆起部22bは互いに離れて位置しているが、これに代えて、一対の副隆起部22bの一部同士が連続している、あるいは結合しているようにしてもよい。例えば、一対の副隆起部22bのうち互いに向き合っている部位(内側の側面)が連続するようにすることができる。
1 切削インサート
2 上面
21 すくい面
21a 前すくい面
α1 すくい角
21b 横すくい面
α2 すくい角
21b1 水平面
21c コーナーすくい面
α3 すくい角
22 隆起部
22a 主隆起部
β1 上昇角
22b 中間隆起部
β2 上昇角
22c 後方隆起部
22c1 上昇部
β3 上昇角
22d 副隆起部
β4 上昇角
22d1 第1副隆起部
22d2 第2副隆起部
22e 補助隆起部
23 立ち上がり面
γ 上昇角
26 装着面(クランプ面)
3 下面
4 側面
4a 前側面
4b 横側面
4c コーナー側面
5 切刃
5a 前切刃
5am 中点
Sa 垂線
5b 横切刃
5b1 第1横切刃
5b2 第2横切刃
5c コーナー切刃
6 貫通穴
I 切削部
II 装着部(クランプ部)
10 切削工具
11 ホルダ
12 固定部材(ねじ)
100 被削材

Claims (13)

  1. 上面と、
    前側面と前記前側面に隣接している一対の横側面とを有する側面と、
    前記上面および前記前側面の交線部に位置する前切刃と、
    前記上面および前記一対の横側面の交線部に位置する一対の横切刃と、を備え、
    前記上面は、上面視において、
    前記前切刃から離れるに従って互いの幅が小さくなる、一対の主隆起部と、
    前記一対の主隆起部に対して前記一対の横側面のうち隣接する横側面側にそれぞれ位置している、一対の副隆起部と、
    前記一対の副隆起部のうちの第1副隆起部、および前記第1副隆起部と隣接する前記一対の横切刃のうちの第1横切刃の間に位置している、補助隆起部と、を有しており、
    上面視において、前記一対の副隆起部は、前記前切刃の垂線を基準にして線対称であり、且つ、前記垂線は前記前切刃のうち中点よりも前記第1横切刃側の端部から離れた部位を通過するものであり、
    上面視で前記前切刃に平行で且つ前記補助隆起部の頂部を通る直線で切断して得られる断面において、前記第1副隆起部は前記補助隆起部よりも高位である、切削インサート。
  2. 前記上面は、前記第1横切刃と連続しており、前記第1横切刃から離れるにつれて下方に傾斜している、横すくい面をさらに有しており、
    上面視で前記前切刃に平行で且つ前記第1副隆起部および前記補助隆起部の両方を通過する直線で切断して得られる全ての断面において、前記第1副隆起部は前記補助隆起部よりも高位である、請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記上面は、前記補助隆起部を除き、前記第1横切刃から前記補助隆起部のうち前記第1横切刃から遠い側の端部までの領域が水平である水平面をさらに有する、請求項1に記載の切削インサート。
  4. 上面視において、前記補助隆起部は、前記前切刃に平行な方向における長さが前記前切刃に垂直な方向における長さよりも大きい、請求項1〜3のいずれかに記載の切削インサート。
  5. 前記一対の主隆起部は、前記前切刃の前記垂線を基準にして線対称である、請求項1〜4のいずれかに記載の切削インサート。
  6. 前記一対の副隆起部は、前記一対の主隆起部のうち前記前切刃側の端部よりも前記前切刃から離れて位置しており、
    前記一対の副隆起部の頂部は前記一対の主隆起部の頂部よりも低い、請求項1〜5のいずれかに記載の切削インサート。
  7. 前記一対の副隆起部は、前記前切刃から離れるに従って互いの幅が小さくなる、請求項1〜6のいずれかに記載の切削インサート。
  8. 上面視において、前記前切刃の垂線であって前記一対の主隆起部の前記前切刃側の端部の中点を通る基準線に対して、前記一対の副隆起部の傾斜角は、前記一対の主隆起部の傾斜角よりも大きい、請求項7に記載の切削インサート。
  9. 前記前切刃から離れるに従って、前記一対の主隆起部および前記一対の副隆起部は上方に傾斜しており、前記一対の副隆起部は上方に傾斜しており、
    前記一対の主隆起部の上昇角は、前記一対の副隆起部の上昇角よりも大きい、請求項1
    〜8のいずれかに記載の切削インサート。
  10. 前記前切刃と前記一対の横切刃との間にそれぞれ位置しており、上面視において曲線状である、一対のコーナー切刃をさらに備える、請求項1〜9のいずれかに記載の切削インサート。
  11. 前記上面は、前記一対の横切刃とそれぞれ連続し、前記一対の横切刃から離れるに従って下方に傾斜している、一対の横すくい面をさらに有している、請求項1〜10のいずれかに記載の切削インサート。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の前記切削インサートと、
    前記切削インサートを装着するホルダと、を備える切削工具。
  13. 請求項12に記載の前記切削工具の前記前切刃あるいは前記コーナー切刃のいずれかを、回転している被削材に接触させる工程と、
    前記切削工具と前記被削材とを離す工程と、を備える切削加工物の製造方法。
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