JP2014161461A - 二本針ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】動作中および動作停止中の針棒に通された糸の移動を検知し、各種異常を検出することができる二本針ミシンを実現する。
【解決手段】二本の針棒(110,120)のうち、操作あるいは設定により何れか一方の針棒駆動に切り替えられ、選択された針棒が備える縫い針(11,12)によって縫製を行う二本針ミシン100において、選択され駆動する一方の針棒110の縫い針11と、停止し駆動しない他方の針棒120の縫い針12とに、それぞれ供給される上糸U1,U2の動きを検知する2つの糸切れセンサ161,162を備え、二本の針棒110,120の駆動状態と、2つのセンサ161,162が検知したそれぞれの上糸U1,U2の動きの組み合わせとに基づき、ミシンの制御装置90(CPU91)が当該二本針ミシンの動作状況を判断することを可能にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、二本針ミシンに関する。
従来、縫い針を下端部に備えた2本の針棒のうち、縫製に使用する1本の針棒を動作させるように切り替えて、所望の縫製を行うことを可能にした二本針ミシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このミシンでは、各針棒が備えている縫い針に特性の異なる2種類の糸(例えば異なる色の糸や異なる太さの糸)が通されており、何れかの針棒を選択し、その針棒を動作させて縫製を行う。
また、このミシンにおける各針棒の縫い針に通された糸は、それぞれの糸経路を通じて糸巻きから供給されており、各糸経路には糸の移動を検知する糸検知センサが配設されている。その糸検知センサが、縫製時に糸が移動せず糸の供給が行われていないことを検知して、糸切れや糸抜けなどの異常発生を検出した場合、ミシンの制御装置はミシンの動作を停止させて、縫製不良の発生を防ぐようになっている。
特開2010−12271号公報
しかしながら、上記従来技術の場合、選択された一方の針棒の縫い針に通された糸の移動を糸検知センサで検知することで、動作する針棒の縫い針側での糸切れや糸抜けなどの異常発生を検出することはできる。しかし、動作停止中の他方の針棒の縫い針に通された糸は縫製に供されておらず、移動しないという前提があるので、その糸の移動について検知し、ミシンの制御に利用しようとはしなかった。
この結果、動作停止中の他方の針棒の縫い針に通された糸が、動作中の針棒やその糸に絡まり、縫い込まれてしまい、縫製不良が発生した。また、二本の糸の糸通しを間違えてしまい、目的とする糸と異なる糸で縫製を行う縫製不良が発生した。
本発明の目的は、動作中および動作停止中の針棒に通された糸の移動を検知し、各種異常の検出を可能にする技術を提供することである。より具体的には、動作停止中の縫い針に通された糸の縫い込みを検知したり、糸通し逆の誤りを検知したりする技術を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
二本の針棒のうち、操作あるいは設定により何れか一方の針棒駆動に切り替えられ、選択された針棒が備える縫い針によって縫製を行う二本針ミシンであって、
選択され駆動する一方の針棒の縫い針と、停止し駆動しない他方の針棒の縫い針とに、それぞれ供給される上糸の動きを検知する2つのセンサと、
前記二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサが検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとに基づき、当該二本針ミシンの動作状況を判断する制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の二本針ミシンにおいて、
前記制御手段は、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断に伴い、当該二本針ミシンを停止させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の二本針ミシンにおいて、
前記二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサが検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとからなる、複数の縫製異常パターンを記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の二本針ミシンにおいて、
前記記憶手段に記憶された複数の縫製異常パターンのうち、当該二本針ミシンの動作状況の判断対象とする縫製異常パターンを選択し設定する設定手段を備え、
前記制御手段は、前記設定手段により設定された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の二本針ミシンにおいて、
前記制御手段が判断する縫製異常に、停止糸縫い込み検知、又は糸通し逆の誤り検知があることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の二本針ミシンにおいて、
前記制御手段が判断した、当該二本針ミシンの動作状況を表示する表示部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、動作中および動作停止中の針棒に通された糸の移動を検知し、二本針ミシンの各種異常を検出することができる。より具体的には、動作停止中の縫い針に通された糸の縫い込みを検知したり、または、糸通し逆の誤りを検知したりすることができるので、縫製不良を低減することが可能となる。
発明の実施形態のミシンの斜視図である。 ミシンの面部周辺を示す拡大斜視図である。 図2と異なる方向から見た面部周辺の拡大斜視図である。 ミシンアーム部の面部側先端部の内部に格納されている内部構成の斜視図である 針棒切換機構の正面図である。 針棒切換機構の斜視図である。 二本の針棒を切り欠いて内部の針棒停止部の構成を示した断面図である。 切換駆動部のカム軸と針棒土台の連結状態を示す分解斜視図である。 糸保持装置の正面図である。 糸保持装置の斜視図である。 ミシンの制御系を示したブロック図である。 図12(A)は一方の針棒の縫い針を縫製に使用する縫い針として選択している状態を示し、図12(B)は他方の針棒の縫い針を縫製に使用する縫い針として選択している状態を示す針棒切換機構の正面図である。 第一の糸切れセンサと第二の糸切れセンサが検出する信号の組み合わせの一例を示す説明図である。 第一の糸切れセンサと第二の糸切れセンサが検出する信号の組み合わせの一例であり、ミシンの動作状況が縫製異常であるか否か判断する基準となるテーブルを示す説明図である。 ミシンの動作状況判断処理を示すフローチャートである。 ミシンの動作状況が縫製異常であるか否か判断する基準となる別のテーブルを示す説明図である。 切り換えレバーの押し込み突起の他の実施形態の正面図である。切り替えレバーの変形例を示す説明図である。 糸保持装置の他の実施形態の斜視図である。 糸保持装置の他の実施形態の部分拡大図である。 糸保持装置の他の実施形態をY方向から見た詳細図である。
[実施形態の概要]
本発明の実施の形態を図1〜図20に基づいて説明する。
本実施形態として記載する二本針ミシン100(以下、ミシン100)は、いわゆる電子サイクルミシンであり、縫製を行う被縫製物である布地を保持する布保持部としての保持枠を有し、その保持枠が縫い針に対し相対的に移動することにより、保持枠に保持される布地に所定の縫製データに基づく縫製パターンを形成する。また、このミシン100は、二本の針棒110,120を保有しており、針棒110,120を切り換えて選択的に使用することができる。これにより、例えば、各針棒110,120に装備された縫い針11,12に色や太さなどの特性の異なる二種類の上糸U1,U2をそれぞれ挿通し、縫製パターンを二種類の上糸で形成することが可能となっている。
図1は本発明にかかるミシン100の斜視図、図2はミシン100の面部105周辺を示す拡大斜視図、図3は図2と異なる方向から見た面部105周辺の拡大斜視図である。
ここで、鉛直上下方向をZ軸方向とし、これと直交する水平方向をX軸方向(左右方向)とし、Z軸方向とX軸方向の両方に直交する水平方向をY軸方向(前後方向)と定義する。
上記ミシン100は、縫い針11,12をそれぞれ下端部に保持して上下動を行う二本の針棒110,120と、ミシンモーター21を駆動源として縫い針を上下動させる針上下動機構20と、二本の針棒110,120の内のいずれか一方が上下動動作を行うように切り換えを行う針棒切換機構30と、縫い針11,12にそれぞれ通される上糸U1,U2に所定の糸張力を付与する糸調子器131〜133と、針棒110,120と同じ周期で上糸U1,U2の引き上げを行う天秤機構14と、上下動を停止させている縫い針11又は12に通された上糸U1又はU2を選択的に保持する糸保持装置60と、縫い針11又は12に通された上糸U1又はU2に下糸(図示略)を絡める単一の釜を備える図示しない釜機構と、被縫製物である布地を保持してX−Y平面に沿って任意に移動位置決めを行う移動機構としての布移動機構80と、ミシン100の各構成を支持するミシンフレーム101と、針落ちによる布地の上下動を抑える中押さえ15と、上糸U1とU2の繰り出しの有無をそれぞれ検出する第一と第二の糸繰り出し検出手段としての第一と第二の糸切れセンサ161,162と、縫い針11又は12から垂下した上糸U1又はU2の端部の保持を行う糸端クランプ装置18と、下糸をボビンに巻き付ける糸巻き機構19と、作業者がミシンに対する各種操作や、各種データの入力等を行うための操作パネル70と、上記各構成の動作制御を行う制御手段としての制御装置90とを備えている。
[ミシンフレーム]
図1に示すように、ミシン100は、外形がX軸方向から見て略コ字状を呈するミシンフレーム101を備えている。このミシンフレーム101は、ミシン100の上部をなしY軸方向に延びるミシンアーム部102と、ミシン100の下部をなしY軸方向に延びるミシンベッド部103と、ミシンアーム部102及びミシンベッド部103とを連結する縦胴部104とを有している。
[布移動機構]
図1に示すように、布移動機構80は、ミシンベッド部103の上面において被縫製物を保持する保持枠81と、保持枠81を昇降可能に支持する支持アーム82と、支持アーム82を介して保持枠81をX軸方向に移動させるX軸モーター83(図11参照)と、支持アーム82を介して保持枠81をY軸方向に移動させるY軸モーター84(図11参照)とを備えている。
布移動機構80は、かかる構成により、保持枠81を介して被縫製物をX−Y平面の任意の位置に移動位置決めすることができ、一針ごとに任意の位置に針落ちを行うことができ、自在な縫い目の形成が可能となっている。
[針上下動機構]
図4はミシンアーム部102の面部105側先端部の内部に格納されている内部構成の斜視図である。
図示のように、針上下動機構20は、上記ミシンアーム部102内においてY軸方向に沿った状態で回転可能に支持された上軸22と、上軸22の一端部から回転力を付与すミシンモーター21(図11参照)と、上軸22の他端部に設けられた釣合錘23と、釣合錘23の回転中心から偏心した位置において図示しない針棒クランクを介してY軸回りに回転可能に一端部が連結されたクランクロッド24と、針棒110又は120を選択的に保持する針棒抱き25とを備えている。
上記針上下動機構20は、ミシンモーター21の出力により上軸22が回転し、釣合錘23、針棒クランク及びクランクロッド24を通じて回転動作を上下動動作に変換する。そして、針棒抱き25が保持するいずれか一方の針棒110又は120に上下動動作を付与することを可能とする。
なお、針棒抱き25と各針棒110,120との連結構造については後述する。
[天秤機構]
天秤機構14は、図4に示すように、上糸U1,U2をそれぞれ挿通させる糸通し穴が一端部に形成されたベルクランク状の天秤141と、ミシンアーム部102内でフレームに回動可能に軸支された天秤クランク142とを備えている。そして、天秤141はその基端部が釣合錘23に回動可能に支持されており、基端部と先端部の中間部が天秤クランク142の回動端部に連結されている。これにより、上軸22が回転すると、天秤141の基端部が周回運動を行い、天秤クランク142との連結により、天秤141の先端部は上昇動作と下降動作とで速度が異なる所定の上下動動作を行うようになっている。
[第一と第二の糸切れセンサ及び糸調子器]
ミシンアーム部102の面部105を正面とした場合、図2に示すように、図示しない糸立てから繰り出される上糸U1,U2は、ミシンアーム部102の右側面部に設けられた複数の糸案内171,172によりそれぞれの糸経路が形成される。そして、当該糸経路の途中には、第一と第二の糸切れセンサ161,162、糸調子器131〜133、天秤141が順番に配置され、これらを通過した上糸U1,U2は、面部105の下側に設けられた糸保持装置60(図11参照)を経てそれぞれの縫い針11,12に案内される。
第一の糸切れセンサ161には上糸U1が挿通され、第二の糸切れセンサ162には上糸U2が挿通される。そして、これらの糸切れセンサ161,162は、上糸U1,U2の通過する位置に光源と受光素子からなる光学センサを備えており、受光素子からの検出信号によって上糸U1,U2が移動又は停止のいずれの状態であるかを検知することができる。なお、第一の糸切れセンサ161は上糸U1の動きを検知し、第二の糸切れセンサ162は上糸U2の動きを検知する。
例えば、縫製中の上糸U1,U2は、縫い針11,12(針棒110,120)の上下動に連動するように、所定の周期で移動と停止を繰り返すので、糸切れセンサ161,162が、移動に伴うON信号と停止に伴うOFF信号を所定周期で繰り返す信号を検出することで、通常の縫製が行われていることを検知することができる。
つまり、縫製中の上糸U1,U2の動きを検知する糸切れセンサ161,162が、所定周期で繰り返すON/OFF信号を検出せず、ON信号のみやOFF信号のみを検出したり、所定周期ではないON/OFF信号を検出したりする場合には、縫製異常が発生していることが予想される。
また、縫製中ではない上糸U1,U2は、繰り出されず停止しているので、糸切れセンサ161,162が、停止に伴うOFF信号を継続して検出することで、上糸に異常がないことを検知することができる。
つまり、縫製中ではない上糸U1,U2の動きを検知する糸切れセンサ161,162が、継続するOFF信号を検出せず、ON信号を検出し、上糸の動きを検知した場合には、縫製異常が発生していることが予想される。
なお、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162によって、上糸U1,U2の動きを検知して、ミシン100の動作状況を判断する制御については、後述する。
糸調子器131には上糸U1が掛け渡され、糸調子器132には上糸U2が掛け渡されて、これら上糸U1,U2ごとに個別の糸張力付与が行われる。
また、糸調子器133は上糸U1,U2共用であり、これらに対して同一の糸張力付与が行われる。
前述した天秤141は、その先端部がミシンアーム部102の右側面部から外部に突出するように配置されており、糸調子器133に掛け渡された上糸U1,U2がそれぞれの糸通し穴に挿通される。
[針棒切換機構:全体]
図5は針棒切換機構30の正面図、図6は斜視図である。針棒切換機構30は、二本の針棒110,120を上下動可能に支持する針棒土台31と、ミシンアーム部102の面部105近傍における上部において針棒土台31を支持する支持ブロック35と、針棒110,120を針棒土台31に対する保持状態(上下動動作状態)と針棒抱き25に対する保持状態(上死点位置停止状態)とに切り替え可能な針棒停止部32,32(図7参照)と、各針棒停止部32,32に対して保持状態の切り換え動作を行う停止選択部33と、使用する針棒110又は120の縫い針11又は12を所定の縫い位置に位置合わせする切換駆動部(切換駆動機構)34とを備えている。
[針棒切換機構:針棒土台]
針棒土台31は、上下に並んで離間する上部ブロック311及び下部ブロック312と、これらに架設された状態で連結する架設部313と、上部ブロック311の上面から更に上方に延出された板状の支持部314とが一体的に形成されている。
そして、針棒土台31は、支持部314に対してY軸方向に沿って貫通形成された支持孔に挿入された支軸315を介して支持ブロック35によりY軸回りに揺動可能に支持されている。なお、支持ブロック35は、不図示のネジによりミシンアーム部102に固定される。
上部ブロック311と下部ブロック312は、架設部313によって一定の離間距離で上下に並んで配置され、これら上部ブロック311と下部ブロック312には、いずれも、針棒110と120とを挿入する針棒挿入孔316,316と針棒挿入孔317,317とが上下に貫通した状態で形成されている。
針棒挿入孔316,316及び針棒挿入孔317,317は、いずれも針棒土台31の長手方向に沿って貫通形性されている。従って、針棒土台31の長手方向がZ軸方向に平行となる姿勢にした場合、各針棒挿入孔316,316及び各針棒挿入孔317,317もZ軸方向に平行な状態となる。
さらに、一方の針棒挿入孔316と一方の針棒挿入孔317はが同心且つ同径であり、更に、他方の針棒挿入孔316と他方の針棒挿入孔317も同心且つ同径となるように、各々が形成されている。
そして、一方の針棒110は、一方の針棒挿入孔316にその上部が支持され、一方の針棒挿入孔317にその下部が支持される。また、他方の針棒120は、他方の針棒挿入孔316にその上部が支持され、他方の針棒挿入孔317にその下部が支持される。
なお、これらの針棒挿入孔316,316及び針棒挿入孔317,317は、いずれもその内側に図示しない摺動軸受けが設けられており、それぞれの針棒110,120は円滑に上下動を行うことが可能となっている。即ち、針棒土台31は、二本の針棒110,120を上下動可能に支持する。
[針棒切換機構:針棒停止部]
針棒110と針棒120は、いずれも内部が中空の管状となっており、これらの内部には針棒停止部32の一部の構成が格納されている。図7は各針棒110,120を切り欠いて内部の針棒停止部32の構成を示した断面図である。
各針棒停止部32は、それぞれの針棒110,120を針棒土台31に対する保持状態と針棒抱き25に対する保持状態とに切り換えることが可能である。そして、後述する停止選択部33は、各針棒停止部32に対して所定の外部操作を行い、一方の針棒110が針棒抱き25に保持されると共に他方の針棒120が針棒土台31に保持された第一の選択状態と、一方の針棒110が針棒土台31に保持されると共に他方の針棒120が針棒抱き25に保持された第二の選択状態とを切り換えることで、いずれか一方の針棒110又は120のみが選択的に上下動を行うようにすることが可能となっている。
針棒110と針棒120のそれぞれに設けられる針棒停止部32は、いずれも同一の構成である。また、針棒停止部32に対応して針棒110に設けられるピン出没孔111、上側ボール出没孔112及び下側ボール出没孔113と、針棒120に設けられるピン出没孔121、上側ボール出没孔122及び下側ボール出没孔123(いずれも後述)は、互いに同一構造である。
従って、針棒110側の針棒停止部32のみについて説明し、針棒120側の針棒停止部32の説明は省略する。
針棒停止部32は、針棒110の管状の内部に挿入された停止棒321と、針棒110の内部で停止棒321を上方に押圧する押圧バネ322と、針棒110の内部から外周面に貫通形成された上側ボール出没孔112と下側ボール出没孔113とにそれぞれ嵌合可能な針棒駆動ボール323及び針棒停止ボール324と、針棒抱き25に対して針棒110の落下を防止するためにその外周に固定装備されたストッパー325とを備えている。
上記停止棒321は、その上端部に停止棒321の他の部位よりも小径なピン形状部321aが形成されており、押圧バネ322による上方への押圧により、通常時には、ピン形状部321aが針棒110の上端面に形成されたピン出没孔111から外部上方に突出している。
また、停止棒321は、上下二箇所に第一と第二の溝カム部321b,321cが形成されている。これらの溝カム部321b,321cは、停止棒321の他の部位よりも小径に形成されており、上側に位置する第一の溝カム部321bは溝の内側下部に円錐状のテーパが形成されており、下側に位置する第二の溝カム部321cは溝の内側上部に円錐状のテーパが形成されている。
そして、針棒110の内部壁面と各溝カム部321b,321cとの間に形成されるそれぞれの空間内には、針棒駆動ボール323と針棒停止ボール324とがそれぞれ収容されている。
さらに、針棒110の第一の溝カム部321b内に収容された針棒駆動ボール323が臨む位置には内側から外部に貫通した上側ボール出没孔112が形成されており、針棒110の第二の溝カム部321c内に収容された針棒停止ボール324が臨む位置には内側から外部に貫通した下側ボール出没孔113が形成されている。
上側ボール出没孔112は、針棒110の内側では針棒駆動ボール323よりも大径であり、外側に向かうにつれて縮径して針棒110の外周面では針棒駆動ボール323より僅かに小径となっている。また、下側ボール出没孔113の内径と針棒停止ボール324も同様の関係となっている。
そして、停止棒321のピン形状部321aが最大限に突出した状態(以下、単に「突出状態」という)にあるときには、上側ボール出没孔112に対して第一の溝カム部321bがやや上側に位置し、下側ボール出没孔113に対して第二の溝カム部321cが合致する位置となるように配置が設定されている。この状態では、針棒駆動ボール323は上側ボール出没孔112から一部が突出した状態となり、針棒停止ボール324は下側ボール出没孔113から内側に後退した状態となる(図7の針棒120参照)。
また、停止棒321のピン形状部321aが押し込まれると(例えば、ピン形状部321aの突出長さの半分〜全長程度:以下、「押し込み状態」という)、上側ボール出没孔112に対して第一の溝カム部321bが合致する位置となり、下側ボール出没孔113に対して第二の溝カム部321cがやや下側に位置した状態となる。この状態では、針棒駆動ボール323は上側ボール出没孔112から内側に後退した状態となり、針棒停止ボール324は下側ボール出没孔113から一部が突出した状態となる(図7の針棒110参照)。
そして、針棒110が上死点高さに位置し、針棒抱き25も上死点位置にあるときに、停止棒321のピン形状部321aを突出状態とすると、上側ボール出没孔112から一部突出した針棒駆動ボール323とストッパー325とにより、針棒抱き25を上下に挟み込むことができる。これによって針棒110を針棒抱き25に対する保持状態とすることができ、針上下動機構20からの上下動動作を針棒110に伝達することが可能となる。
また、針棒土台31の下部ブロック312の上面にはボールストッパー326が設けられており、針棒110の外周面に突起が存在すると、針棒土台31に対する針棒110の下降を阻止する構造となっている。しかし、ピン形状部321aが突出状態の時には針棒停止ボール324は下側ボール出没孔113の内側に後退しているので、針棒土台31に対する針棒110の上下動が規制されない。
従って、針棒110は、上下動の動作状態となる。
一方、針棒110が上死点高さに位置し、針棒抱き25も上死点位置にあるときに、停止棒321のピン形状部321aを押し込み状態とすると、上側ボール出没孔112から針棒駆動ボール323が後退するので、針棒110の針棒抱き25に対する保持状態が解除される。
また、ピン形状部321aが押し込み状態の時には針棒停止ボール324が下側ボール出没孔113から一部突出するので、ボールストッパー326により針棒土台31に対する針棒110の下降が阻止される。さらに、前述したストッパー325は、針棒110が上死点に位置するときに針棒土台31の上部ブロック311の下面に当接又は近接するように配置されており、針棒土台31に対して針棒110が上死点位置よりも上方に移動することも阻止される。
従って、針棒110は、針棒土台31に対する保持状態となる。
このように、針棒停止部32は、針棒110が上死点にあるときに、停止棒321のピン形状部321aの押し込み操作を行うことにより、針棒110を針棒抱き25に対する保持状態(上下動動作状態)から針棒土台31に対する保持状態(上死点位置停止状態)に切り換えることが可能となっている。また、ピン形状部321aの押し込み操作を解除すれば、押圧バネ322により針棒土台31に対する保持状態からを針棒抱き25に対する保持状態に自動的に戻すことが可能となっている。
[針棒切換機構:切換駆動部]
針棒切換機構30では、針棒土台31を支軸315を中心としてY軸回りに揺動させることで、縫い針11又は12を選択することを可能とする。
従って、切換駆動部34では、支軸315の中心線と直交して鉛直下方に下ろした垂線に、上死点と下死点の中間に位置するときの縫い針11の先端部と上死点と下死点の中間に位置するときの縫い針12の先端部とが、それぞれ一致する傾斜角度となるように、針棒土台31を揺動させる。なお、上記垂線に縫い針11の先端部と縫い針12の先端部とがそれぞれ一致する傾斜角度にある状態を、縫い針11又は縫い針12が「縫い位置にある」と言うものとする。そして、各縫い針11、12が、一個の中押さえ15と一個の釜を共用して縫い目を形成する。
図4〜図6に示すように、切換駆動部(切換駆動機構)34は、針棒土台31の揺動動作の駆動源となるエアシリンダ341と、エアシリンダ341のプランジャに一方の回動腕が連結されたベルクランク342と、ベルクランク342の他方の回動腕に一端部が連結されたリンク体343と、リンク体343の一端部が連結された入力腕346と、入力腕346に一端部が固定連結されたカム軸344と、カム軸の他端側に設けられた偏心カム344aと、偏心カム344aが装着される角駒347(図8に示す)とを備えている。
エアシリンダ341のプランジャが進退動作を行うと、ベルクランク342が回動し、リンク体343が進退移動を行う。当該リンク体343の他端部は入力腕346の回動端部に連結されており、エアシリンダ341の作動により入力腕346に回動動作を付与することが可能となっている。なお、エアシリンダ(第2アクチュエーター)341は、ミシンフレーム101に揺動可能に支持されており、プランジャの進退動作において、ベルクランク342との連結部に生じるX軸方向の変位を揺動により許容することが可能となっている。
入力腕346に固定連結されたカム軸344は、回動中心に対して偏心した円形の偏心カム344aを備えている。そして、当該偏心カム344aは、図8に示すように、角駒347の穴347aに挿入される。角駒347は針棒土台31の下部ブロック312に形成された嵌合溝318に嵌合している。嵌合溝318は、針棒土台31の下部において、その長手方向(針棒土台31の揺動半径方向と平行)に沿って形成されている。従って、エアシリンダ341の駆動により、入力腕346を介してカム軸344が回動すると、角駒347が左右方向(X軸方向)に移動し、針棒土台31を揺動させることが可能である。
なお、切換駆動部34の各構成は、エアシリンダ341のプランジャが前進位置にある場合に縫い針11が縫い位置にある状態となり、エアシリンダ341のプランジャが後退位置にある場合に縫い針12が縫い位置にある状態となるように、各部の寸法が設計されている。また、針棒土台31又は切換駆動部34の構成の何れかが、縫い針11が縫い位置となる位置と縫い針12が縫い位置となる位置で正確に停止するように二つのストッパーを設けても良い。その場合には、各ストッパーの位置を調節可能とし、縫い針11、12の位置を調節可能としても良い。
[針棒切換機構:停止選択部]
停止選択部(停止選択機構)33は、針棒110と針棒120のそれぞれの針棒停止部32,32に対してそれぞれのピン形状部321a,321aに対する押し込み操作を行うことにより、第一の選択状態(一方の針棒110が針棒抱き25に保持され、他方の針棒120が針棒土台31に保持された状態)と第二の選択状態(一方の針棒110が針棒土台31に保持され、他方の針棒120が針棒抱き25に保持された状態)との状態切り換えを行う機構である。
停止選択部33は、図5〜図7に示すように、針棒110と針棒120の状態切り換え動作の駆動源となるエアシリンダ(アクチュエーター)331と、エアシリンダ331のプランジャに入力腕332aが連結された切り換えレバー(切り換え部材)332とを備えている。
支持ブロック35は、ミシンアーム部102に固定されている。支軸315は、支持ブロック35に固定されている。この支軸315は、針棒土台31と切り換えレバー332をY軸回りに回動可能に支持している。また、切り換えレバー332は、二本の針棒110,120の上側に近接配置されている。
かかる切り換えレバー332は、支軸315を中心とする半径方向に延出された入力腕332aと、いずれも入力腕332aと異なる半径方向に延出された二つの押し込み突起332b,332cとを備えている。
切り換えレバー332は、入力腕332aが上方に向いた状態で支軸315に回動可能に支持されている。この入力腕332aは、支持ブロック35に支持されたエアシリンダ331のプランジャに連結されている。なお、エアシリンダ331は、支持ブロック35に揺動可能に支持されており、プランジャの進退動作において、切り換えレバー332の入力腕332aとの連結部に生じるZ軸方向の変位を揺動により許容することが可能となっている。
また、二つの押し込み突起332b,332cはいずれも概ね下方に向けられており、エアシリンダ331のプランジャの後退動作により一方の押し込み突起332bが針棒110から突出したピン形状部321aとの対向位置に切り換えられ、エアシリンダ331のプランジャの前進動作により他方の押し込み突起332cが針棒120から突出したピン形状部321aとの対向位置に切り換えられるようになっている。
また、各押し込み突起332b、332cの突出長さは、それぞれの針棒110,120が上死点高さまで上昇したときに、それぞれのピン形状部321a,321aがそれぞれの針棒110,120の保持状態を切り換えることが可能な押し込み量で押し込みが行われる長さに設定されている。
なお、切換駆動部34による針棒土台31の揺動動作と停止選択部33による第一又は第二の選択状態への切り換え動作は連動して行われる。
即ち、停止選択部33の切り換えレバー332により、針棒110,120を第一の選択状態(針棒110が上下動を行う状態)に切り換える際には、切換駆動部34は、針棒土台31の針棒110が縫い位置となるように揺動動作を行い、停止選択部33の切り換えレバー332により、針棒110,120を第二の選択状態(針棒120が上下動を行う状態)に切り換える際には、切換駆動部34は、針棒土台31の針棒120が縫い位置となるように揺動動作を行う。
従って、切り換えレバー332のそれぞれの押し込み突起332b、332cを各針棒110,120のピン形状部321a,321aに対向する位置に回動させる際には、針棒土台31の揺動角度を考慮して適正な位置となるように、切り換えレバー332の入力腕332a及び押し込み突起332b,332cの寸法及びエアシリンダ331のストロークが設定されている。
また、エアシリンダ331の作動時に、切り換えレバー332のそれぞれの押し込み突起332b、332cが適正な位置で正確に停止するように、二つのストッパーを設けても良い。その場合には、各ストッパーの位置を調節可能とし、押し込み突起332b、332cの停止位置を調節可能としても良い。
[糸端クランプ装置]
糸端クランプ装置18は、縫い針11,12の針穴から垂れ下がる上糸端を払うことができるワイパーと、ワイパーが誘導した上糸端を吸込みことができる吸引口と、吸引口に案内した上糸端を挟持するボールと、ボールを吸引口側に移動するエアシリンダ181(図11に示す)等を備えている。
そして、縫い始め時、左右両方の縫い針11,12に上糸を通した後、作業者は図示を省略した操作パネルを操作して、ワイパーを駆動し、左右の上糸U1,U2を吸引口に案内する。縫製開始の際、左右の上糸端は吸引口に吸込まれている。しかし、糸への吸引力は弱いため、一方の針が上下動して縫い目を形成すると、一方の糸への吸引が外れる。縫目が数針形成されると、ボールが移動して縫い目を形成してない他方の針の上糸を挟持するので、他方の針の上糸が巻き込まれて、縫いこまれることがない。なお、糸切り後には、自動的にワイパーが駆動して、上糸端を吸引する。
[糸保持装置]
図9は糸保持装置60の正面図、図10は斜視図である。糸保持装置60は、縫製を行う縫い針として選択されていない縫い針11又は12に挿通された上糸U1又はU2が、天秤141の引き上げ動作により縫い針11又は12から引き抜かれないように保持する為のものである。
糸保持装置60は、針棒土台31の前側下端部に装備された可動保持部材61と、可動保持部材61に対して針棒土台31の揺動方向の両側で近接対向する二つの対向部621,622を備えた固定保持部材62とを備えている。
可動保持部材61は、針棒土台31の下部(支軸315に対して縫い針11,12側)に固定装備されており、その下端部には前方に屈曲してなる糸保持部611が形成されている。糸保持部611は、X−Y平面に沿った矩形平板状をなし、その左右の両側縁部611a,611bはいずれもY軸方向に平行に形成されている。
固定保持部材62は、面部105のフレームに固定されており、対向部621,622はいずれもY−Z平面に平行となるように配設されている。
そして、可動保持部材61は、糸保持部611が固定保持部材62の対向部621と622との間に遊挿された状態で配置されている。糸保持部611の一方の側縁部611aに対して固定保持部材62の一方の対向部621がX軸方向左側において近接対向し、糸保持部611の他方の側縁部611bに対して固定保持部材62の他方の対向部622がX軸方向右側において近接対向している。
さらに、上記糸保持部611の一方の側縁部611aと固定保持部材62の一方の対向部621との隙間は、縫い針11に挿通する上糸U1を挿通する第一の糸通し部となっており、天秤141から縫い針11に至る途中の上糸U1が挿通される。
また、糸保持部611の他方の側縁部611bと固定保持部材62の他方の対向部622との隙間は、縫い針12に挿通する上糸U2を挿通する第二の糸通し部となっており、天秤141から縫い針12に至る途中の上糸U2が挿通される。
可動保持部材61は、X軸方向に沿って往復揺動を行う針棒土台31に装備されており、針棒土台31は縫製を行う縫い針11,12を選択する際に針棒切換機構30の切換駆動部34により揺動動作が付与される。
そして、縫い針11の選択時には、切換駆動部34は針棒土台31の下端部を右方に揺動させるので、可動保持部材61の糸保持部611の他方の側縁部611bが固定保持部材62の他方の対向部622側に接触する。その結果、使用しない縫い針12側の上糸U2がこれらに挟持された状態となり、天秤141の引き上げ動作に抗して上糸U2が縫い針12から引き抜かれることを防止することができる。
また、縫い針12の選択時には、切換駆動部34は針棒土台31の下端部を左方に揺動させるので、可動保持部材61の糸保持部611の一方の側縁部611aが固定保持部材62の一方の対向部621側に接触する。その結果、使用しない縫い針11側の上糸U1がこれらに挟持された状態となり、天秤141の引き上げ動作に抗して上糸U1が縫い針11から引き抜かれることを防止することができる。
[中押さえ]
中押さえ15は、縫製時に選択されている縫い針11又は12を遊挿可能な枠状部を備えており、当該枠状部が縫い針11又は12と同期して小さいストロークで上下動を行い、縫い針11又は12との摩擦により布地が大きく上下に振れないように抑えると共に布地からの縫い針11又は12の引き抜きをより確実に行われるための部材である。
この中押さえ15は、ミシンアーム部102内に設けられた図示しない中押さえ駆動機構に支持されており、当該中押さえ駆動機構は、上軸22から動力を得て中押さえ15の上下動動作付与を行っている。
[糸巻き機構]
糸巻き機構19(図2参照)は、釜の内部に装備するボビンに下糸を巻き付けるための機構である。糸巻き機構19は、ボビンをセットするボビン保持台19aと、上軸22から動力を得てボビン保持台19aに回転動作を付与する動力伝達機構とを備えている。当該動力伝達機構は、ボビン保持台19aにボビンがセットされたことを検知する検知レバー19bを備えており、検知レバー19bによるボビン検知時に上軸22からボビン保持台19aへの動力伝達が行われるようになっている。また、検知レバー19bは、ボビンに所定量の下糸が巻回されると、上軸22からボビン保持台19aへの動力伝達が切断されるようにもなっている。
[操作パネル]
操作パネル70(図11参照)は、タッチパネル71と液晶パネル72を備えている。この操作パネル70とミシンの制御装置90とは、有線又は無線の回線により接続されている。
タッチパネル71は、液晶パネル72の表示画面上に配されており、液晶パネル72の表示画面に対する接触位置を検出する機能を有する。
液晶パネル72は、各種キーやボタンを有する操作キー群や、各種縫製データや各種表示画面を表示する機能を有する表示部である。
つまり、操作パネル70は、液晶パネル72に表示される操作キー群などをタッチ操作することにより、例えば、電磁誘導式、磁気歪式、静電容量式、感圧式等の位置読み取り原理でタッチパネル71がタッチ指示された位置を検出し、その検出した位置に応じて、ミシンの各種操作や各種データの入力等を行ったり、各種表示画面を表示したりすること可能にする機器である。
例えば、操作パネル70は、後述する記憶手段(データメモリ94)に記憶された複数の縫製異常パターンのうち、ミシン100の動作状況の判断対象とする縫製異常パターンを選択し設定する設定手段の一部として機能する。
[ミシンの制御系:制御装置]
図11はミシン100の制御系を示したブロック図である。ミシン100は、上述した各部、各部材の動作を制御するための制御手段としての制御装置90を備えている。そして、制御装置90は、縫製における動作制御を行うためのプログラムが格納されたROM92と、演算処理の作業領域地となるRAM93と、縫製データなど各種データを記憶する記憶手段としての不揮発性のデータメモリ94と、ROM92内のプログラムを実行するCPU91とを備えている。
また、CPU91は、図示しないインターフェイスを介してミシンモーター駆動回路21a、X軸モーター駆動回路83a、Y軸モーター駆動回路84aと接続され、これらを介してミシンモーター21、X軸モーター83、Y軸モーター84の駆動を制御する。
ミシンモーター21は、図示しないエンコーダが併設されたサーボモーターであり、その検出角度がCPU91に出力される。
また、上記X軸モーター83及びY軸モーター84はステッピングモーターであり、これらの図示しない原点検索手段がCPUに接続され、その出力からCPU91は各モーター83,84の原点位置を認識することができる。
さらに、CPU91は、図示しないインターフェイスを介して、針棒切換機構30の停止選択部33のエアシリンダ331、針棒切換機構30の切換駆動部34のエアシリンダ341及び糸端クランプ装置18のエアシリンダ181のそれぞれを作動させる電磁弁333,347,182を制御するための駆動回路333a,347a,182aと接続されている。
また、前述した糸調子器131〜133の内の糸調子器133だけは、ソレノイドを内蔵し、制御装置90の制御により、糸張力を任意に制御することが可能となっている。従って、この糸調子器133の駆動回路133aも図示しないインターフェイスを介してCPU91と接続されている。
また、縫製時その他の場合に、上糸U1,U2の状態検出を行う第一及び第二の糸切れセンサ161,162はセンサドライバー160aを介してCPU91と接続されている。
データメモリ94に格納されている縫製データには、所定の縫製パターンを縫製するための毎針の針落ち位置に布地を移動させる為のX軸モーター83及びY軸モーター84の布送り量を定めた布送りデータ、いずれの縫い針11又は12を使用するかを定めた選択縫い針データ、糸張力を定めた糸張力データ等が記録されており、CPU91は、縫製の際には、一針ごとに上記縫製データの設定内容を読み取り、ミシンの各構成の動作制御を実行する。
例えば、CPU91が毎針の布送りデータを読み取った場合には、所定の上軸角度となるタイミングでX軸モーター83及びY軸モーター84を駆動し、布地を目標となる針落ち位置まで移動させる。
また、CPU91が糸張力データを読み取った場合には、所定の上軸角度となるタイミングで糸調子器133の内蔵ソレノイドを駆動し、目標となる糸張力となるように駆動させる。
なお、データメモリ94には、二本の針棒110,120の駆動状態と、2つの糸切れセンサ161,162が検知したそれぞれの上糸U1,U2の動きの組み合わせとからなる、複数の縫製異常パターンに関するデータが記憶されている。この縫製異常パターンについては後述する。
また、CPU91が縫製中に選択縫い針データを読み取った場合には、「ミシンモーター停止」→「上下糸切断」→「使用する縫い針の切り換え」を順番に実行する。
即ち、「ミシンモーター停止」では、CPU91は、所定の上軸角度でミシンモーター21を停止するよう制御する。
そして、「上下糸切断」では、CPU91は、不図示の糸切りモーターを制御してそれまで縫製を行っていた上糸と下糸の糸切りを実行する。
さらに、「使用する縫い針の切り換え」では、CPU91は、針棒切換機構30の停止選択部33のエアシリンダ331と切換駆動部34のエアシリンダ341を作動させて、切り換えレバー332及び針棒土台31を揺動させる。
これにより、切り換えレバー332による、針棒110又は120の上端から突出するピン形状部321aの押し込み位置が切り換えられる。また、針棒土台31が揺動して縫い針11又は12が縫い位置に位置決めされる。
[使用する縫い針の切り換え動作]
上述した「使用する縫い針の切り換え」動作について図12の動作説明図に基づいてより詳細に説明する。
制御装置90のCPU91は、縫製パターンを形成する縫いの途中で縫製データから選択縫い針データを読み取った場合、例えば、それまで縫いを行っていた縫い針から他の縫い針に切り換えを行う。ここでは、縫い針12から縫い針11に切り換える場合を例示する。
まず、CPU91は、所定の上軸停止角度である上停止位置で上軸22の回転を停止するようミシンモーター21の停止を行う。例えば、上停止位置の上軸角度は天秤141の上死点とする(例えば、針棒上死点を上軸角度0°とした場合、上軸角度30〜50°の範囲)。この時、針棒上死点を通過した位置でミシンモーター21を停止させるので、それまで縫いを行っていた縫い針12を保持する針棒120は上死点位置よりも幾分下降動作を生じる。なお、図12(A)では針棒120を大きく下降させた状態を図示しているが、針棒110と上停止位置で停止している針棒120の高低差は図12(A)の場合よりも小さい。
そして、上記停止状態で不図示の糸切りモーターを制御してそれまで縫製を行っていた上糸と下糸の糸切りを実行する。次に、糸端クランプ装置18のワイパーを駆動し、左右の縫い針11、12の上糸端を吸引口に案内し、吸引する。
その後、図12(B)に示すように、針棒切換機構30の切換駆動部34のエアシリンダ341を作動させて、針棒土台31を下端部が右方に向かう方向に揺動させる。これにより、縫い針12が縫い位置(支軸315の直下位置)から外れてから縫い針11が縫い位置に切り換えられる。
また、停止選択部33のエアシリンダ331を作動させて、切り換えレバー332の押し込み突起332cが揺動後の針棒土台31の針棒120のピン形状部321aと対向する位置となるように切り換えレバー332を回動させる。
この時点では、針棒12が幾分下降しているので、押し込み突起332cと針棒120のピン形状部321aとが干渉を生じることなく切り換えレバー332を回動させることが可能である。
上記切り換えレバー332の回動により、押し込み突起332bが針棒110のピン形状部321aとの対向位置から逸れるので、針棒110の内部の停止棒321は押圧バネ322に押されて上方に移動を生じる。これにより、溝カム部321cが上方に移動して針棒停止ボール324が下側ボール出没孔113において内側に退避する(図7参照)。従って、針棒110が針棒土台31に保持された状態が解除される。なお、上軸角度が針棒上死点を通過した位置で上軸22は停止しているので、針棒抱き25は幾分下降した状態にあり、このため、この時点では、針棒110の針棒駆動ボール323は上側ボール出没孔112から外側に突出した状態となることができず、針棒110は針棒抱き25に保持された状態とはなっていない。
そして、CPU91は、ミシンモーター21を逆回転で駆動させて、上停止位置(天秤上死点)から針棒上死点まで戻すよう制御する。これにより、針棒120及び針棒抱き25は上昇し、針棒120のピン形状部321aが切り換えレバー332の押し込み突起332cに当接して下方に押し込まれる。このため、針棒120の内部の停止棒321の溝カム部321bが下降して、針棒駆動ボール323は上側ボール出没孔112から内側に後退する。また、溝カム部321cも下降して、針棒停止ボール324が下側ボール出没孔113から突出する。従って、針棒120は、針棒抱き25の保持状態が解除され、針棒土台31に保持された状態に切り換えられる。
一方、針棒110内では、針棒駆動ボール323が上側ボール出没孔112から突出し、針棒抱き25に保持された状態となる。
また、針棒土台31が図12(A)の状態から図12(B)の状態に回動すると、糸保持装置60では、可動保持部材61が右方に移動し、その糸保持部611の左の側縁部611aが対向部621との間で保持していた上糸U1を解放する。また、可動保持部材61の糸保持部611の右の側縁部611bが対向部622に当接し、これらの間で上糸U2の保持を行う。
その後、ミシンモーター21は通常の回転方向で回転を再開して、縫い針11による針落ちが行われるが、縫い針12の上糸U2は糸保持部611の側縁部611bと対向部622とに挟持されているので、天秤141により上方に引き上げられても縫い針12からの引き抜きの発生は防止される。また、縫製開始後、縫い目が数針形成されると、糸端クランプ装置18のボールが移動して、縫い目を形成してない縫い針12の上糸を挟持するので、縫い針12の上糸が巻き込まれて、縫い込まれることが防止される。
なお、縫製データ中の選択縫い針データの読み取りに伴い、「使用する縫い針の切り換え」を行うことに限らず、例えば操作パネル70における「選択縫い針」キー(図示省略)を押下する操作入力を行うことで、上述したような「使用する縫い針の切り換え」を行い、所望する縫い針11,12(針棒110,120)側の上糸U1,U2による縫製を行うことも可能である。
[二本針ミシンの動作状況判断]
次に、ミシン100における第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162を用いた、ミシンの動作状況判断について説明する。なお、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162を総称して、上糸の動きを検知する2つのセンサと呼ぶ。
ここでは、一方の針棒110が選択され、その針棒110が備える縫い針11による縫製を行う場合を例に説明する。なお、他方の針棒120が備える縫い針12による縫製を行う場合も同様であるので、その説明は省略する。
例えば、一方の針棒110の駆動に切り替えて、その選択された針棒110の縫い針11による縫製を行う際に、縫製異常なく、通常の縫製が行われている場合、図13の「No.1」部分に示すように、第一の糸切れセンサ161が、上糸U1の移動に伴うON信号と停止に伴うOFF信号を所定周期で繰り返す信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が、上糸U2の停止に伴うOFF信号を継続して検出する。
つまり、針棒110の縫い針11を用いた縫製を行う際に、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162が図13の「No.1」部分に示す信号をそれぞれ検出することで、通常の縫製が行われていることを検知することができる。
また、一方の針棒110の駆動に切り替えて、その選択された針棒110の縫い針11による縫製を行う際に、縫製中ではない上糸U2が縫製中の上糸U1に引き込まれて縫い込まれる縫製異常が生じた場合、図13の「No.3」部分に示すように、第一の糸切れセンサ161が、上糸U1の移動に伴うON信号と停止に伴うOFF信号を所定周期で繰り返す信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が、縫製中の上糸U1と同期した周期で繰り出される上糸U2のON/OFF信号を検出する。
つまり、針棒110の縫い針11を用いた縫製を行う際に、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162が図13の「No.3」部分に示す信号をそれぞれ検出することで、縫製中ではない上糸U2が縫い込まれている縫製異常を検知することができる。
また、一方の針棒110の駆動に切り替えて、その選択された針棒110の縫い針11による縫製を行う際に、縫製中の上糸U1が糸切れする縫製異常が生じた場合、図13の「No.2」部分に示すように、第一の糸切れセンサ161が、上糸U1が移動しないことによるOFF信号を継続して検出し、第二の糸切れセンサ162が、上糸U2の停止に伴うOFF信号を継続して検出する。
つまり、針棒110の縫い針11を用いた縫製を行う際に、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162が図13の「No.2」部分に示す信号をそれぞれ検出することで、縫製中の上糸U1が糸切れしている縫製異常を検知することができる。
また、一方の針棒110の駆動に切り替えて、その選択された針棒110の縫い針11による縫製を行う際に、縫製中ではない上糸U2が天秤141に巻き付く縫製異常が生じた場合、図13の「No.4」部分に示すように、第一の糸切れセンサ161が、上糸U1の移動に伴うON信号と停止に伴うOFF信号を所定周期で繰り返す信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が、上糸U2が繰り出され続けるON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出する。
つまり、針棒110の縫い針11を用いた縫製を行う際に、第一の糸切れセンサ161と第二の糸切れセンサ162が図13の「No.4」部分に示す信号をそれぞれ検出することで、縫製中ではない上糸U2が天秤141に巻き付き、上糸U2が繰り出される縫製異常を検知することができる。
なお、一方の針棒110が選択され、その針棒110が備える縫い針11による縫製を行う際に、2つの糸切れセンサ161,162がそれぞれ検知する上糸U1,U2の動きの組み合わせは、上記のNo.1〜No.4に限らない。例えば、図14のテーブルに示すような10パターンの組み合わせがある。但し、この10パターンのうち、No.7〜No.9の3パターンは、縫い針11による縫製時ではなく、糸巻き機構19によってボビンに下糸を巻き付ける際の異常検知に関する上糸U1,U2の動きの組み合わせパターンである。
また、図14のテーブルに示すNo.1〜No.4は、図13の「No.1」〜「No.4」に相当するパターンである。
以下に、図14のテーブルに示す、2つの糸切れセンサ161,162がそれぞれ検知する上糸U1,U2の動きの組み合わせである、2つの糸切れセンサ161,162がそれぞれ検出する信号の組み合わせと、その組み合わせに基づき判断できるミシンの動作状況(異常検知)を例示する。
例えば、第一の糸切れセンサ161が所定周期のON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162がOFF信号を検出することで、通常の縫製が行われていることを検知することができる(No.1)(通常縫製)。
また、第一の糸切れセンサ161がOFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162がOFF信号を検出することで、縫製中の上糸U1が糸切れしている縫製異常を検知することができる(No.2)(糸切れ検知)。
また、第一の糸切れセンサ161が所定周期のON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が所定周期のON/OFF信号を検出することで、縫製中ではない上糸U2が縫い込まれている縫製異常を検知することができる(No.3)(停止糸縫い込み検知)。
また、第一の糸切れセンサ161が所定周期のON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出することで、縫製中ではない上糸U2が天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.4)。
また、第一の糸切れセンサ161が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162がOFF信号を検出することで、縫製中の上糸U1が天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.5)。
また、第一の糸切れセンサ161が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出することで、縫製中の上糸U1と縫製中ではない上糸U2がともに天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.6)。
また、第一の糸切れセンサ161がOFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が所定周期のON/OFF信号を検出することで、上糸U1と上糸U2の糸通しが逆である縫製異常(上糸U1が縫い針12に挿通され、上糸U2が縫い針11に挿通されている誤り)を検知することができる(No.10)(糸通し逆の誤り検知)。
また、糸巻き機構19による下糸の糸巻き中、第一の糸切れセンサ161がOFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出することで、上糸U2が天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.7)。
また、糸巻き機構19による下糸の糸巻き中、第一の糸切れセンサ161が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162がOFF信号を検出することで、上糸U1が天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.8)。
また、糸巻き機構19による下糸の糸巻き中、第一の糸切れセンサ161が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出し、第二の糸切れセンサ162が継続するON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出することで、上糸U1と上糸U2がともに天秤141に巻き付いた縫製異常を検知することができる(No.9)。
上記例示したような、第一の糸切れセンサ161の検出信号と第二の糸切れセンサ162による検出信号の組み合わせである、複数の縫製異常パターンに関するデータ(No.2〜No.10)と、通常の縫製状態に関するデータ(No.1)とを含み、ミシン100の動作状況が縫製異常であるか否か判断する基準となるテーブル(図14参照)がデータメモリ94に記憶されて格納されている。なお、他方の針棒120が備える縫い針12による縫製を行う場合に判断基準とする同様のテーブルもデータメモリ94に記憶されて格納されている。
そして、制御装置90のCPU91がROM92に格納されている縫製異常検知プログラムを実行することで、制御装置90(CPU91)は、二本の針棒110,120の駆動状態と、2つの糸切りセンサ161,162が検知したそれぞれの上糸U1,U2の動きの組み合わせとに基づき、当該二本針ミシン100の動作状況を判断する制御手段として機能する。
例えば、ミシン100の動作状況を判断する制御手段90は、データメモリ94に記憶されているテーブル(図14参照)を参照し、そのテーブルにおける縫製異常パターンと一致する状況であるとき、ミシン100の動作状況が縫製異常であるとの判断を行う。
また、ミシン100の動作状況を判断する制御手段は、データメモリ94に記憶されている複数の縫製異常パターンのうち、操作パネル70を介して選択された縫製異常パターンをミシン100の動作状況の判断対象として設定するとともに、その設定された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、ミシン100の動作状況が縫製異常であるとの判断を行う。
そして、ミシン100の動作状況を判断する制御手段が、ミシン100の動作状況が縫製異常であると判断した場合、制御装置90(CPU91)はミシンモーター21を停止させ、ミシン100の駆動を停止させる処理を実行する。
また、ミシン100の動作状況を判断する制御手段が、ミシン100の動作状況が縫製異常であると判断し、ミシン100を停止させた際、制御装置90(CPU91)は、操作パネル70にミシン100の動作状況を表示する処理を実行する。
[ミシンの動作状況判断処理]
次に、ミシン100の動作状況判断処理を、図15に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、操作パネル70を介して、異常検知に関する設定を行う(ステップS1)。
例えば、一方の針棒110が備える縫い針11による縫製を行う場合、図14に示すテーブルのNo.1〜No.6、No.10に対応する縫製異常の検出を有効にする設定を行うとともに、縫製異常であることを確定する針数(例えば、5針)を設定する。(なお、糸巻き機構19による下糸の糸巻きを行う場合は、図14に示すテーブルのNo.7〜No.9に関する異常の検出を有効にする設定を行うようにすればよい。このように、ミシン100で縫製を行う場合と、下糸の糸巻きを行う場合に応じて、それぞれ個別に異常検知に関する設定を行うことができる。)
そして、操作パネル70のスタートスイッチを押下し縫製実行することで、ミシン100の縫製動作を開始する(ステップS2)。
次いで、制御装置90(CPU91)は、操作、または設定、または縫製パターンデータによって選択され駆動している針棒が左側の針棒110か右側の針棒120か確認し(ステップS3)、2つの糸切れセンサ161,162がそれぞれ検知する上糸U1,U2の動きを確認する(ステップS4)。
そして、制御装置90(CPU91)は、二本の針棒110,120の駆動状態と、2つの糸切りセンサ161,162が検知したそれぞれの上糸U1,U2の動きの組み合わせとに基づき、ミシン100の動作状況を判断し、縫製異常の有無を判定する(ステップS5)。この縫製異常の有無の判定は、ステップS1で設定された、図14のテーブルのNo.1〜No.6、No.10に対応する縫製異常パターンに基づいて判定される。
そして、制御装置90(CPU91)が縫製異常を検知した場合(ステップS6;YES)、異常検知の針数をプラス1、カウントする(ステップS7)。なお、針数はミシン主軸モーターからの信号に基づいてカウントする。
次いで、制御装置90(CPU91)は、異常検知の針数がステップS1で設定された針数(例えば、5針)に到達したか否か判断する(ステップS8)。
制御装置90(CPU91)が、異常検知の針数がステップS1で設定された針数(5針)に到達していないと判断すると(ステップS8;NO)、ステップS3に戻る。
一方、制御装置90(CPU91)が、異常検知の針数がステップS1で設定された針数(5針)に到達したと判断すると(ステップS8;YES)、制御装置90(CPU91)はミシンモーター21を止めて、ミシン100を緊急停止する(ステップS9)。さらに、緊急停止にあわせるように、制御装置90(CPU91)は、操作パネル70の表示部に、異常検知の判定結果を表示する。例えば、縫製異常パターンNo.2の場合、操作パネル70の表示部に「左側針棒(縫い針)の上糸の糸切れ検知」との表示を行う。
また、ステップS6において、制御装置90(CPU91)が縫製異常を検知していない場合(ステップS6;NO)、異常検知の針数をゼロにリセットする(ステップS10)。
そして、制御装置90(CPU91)が、所定の縫製パターンの縫製を終了していないと判断すると(ステップS11;NO)、ステップS3に戻る。
一方、制御装置90(CPU91)が、所定の縫製パターンの縫製を終了したと判断すると(ステップS11;Yes)、制御装置90(CPU91)はミシンモーター21を止めて、ミシン100を通常停止し(ステップS12)、縫製動作を終了する。
上記ミシンの動作状況判断処理は種々変更可能である。
例えば、縫製異常の針数は、出荷時に初期値として予め設定しても良いし、作業者が新たに縫製異常の針数を設定した場合、次回縫製時はその設定が適用されるようにしても良い。
また、上記実施形態では、ステップS6で異常を検知した場合、ステップS7で異常検知針数をカウントし、ステップS8で異常検知針数に到達したかどうかを判断している。これに代えて、異常を検知した場合、保持枠81を移動させるX軸モーター83、Y軸モーター84の少なくとも一方の送り量をカウントし、異常検知送り量に到達したかどうかを判断しても良い。また、異常を検知した場合、時間を計測して、例えば3秒間異常が継続した場合に異常検知時間に到達したと判断しても良い。これら、異常検知針数、異常検知送り量、異常検知時間を総称して、異常検知基準と呼ぶ。
また、図14は、ミシンの動作状況が縫製異常であるか否か判断する基準となるテーブルである。このテーブルでは、縫製中の上糸の動きが正常である場合、センサ161、162は所定周期のON、OFF信号を検出するとしている。しかし、使用されるセンサ161、162の応答速度が遅い場合や、縫製速度が高速な場合、縫製中の上糸の動きが正常でも、センサ161、162は所定周期のON、OFFでなく、繰り出され続けるON信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出する。この結果、図14のNo.1、No.2、No.3、No.10と、No.4からNo.10との区分ができなくなる可能性がある。
このような誤判定を回避するために、図16に示すミシンの動作状況基準テーブルを用いることも容易に考えられる。この動作状況基準テーブルは、No1、No2、No3、No10とからのみ構成される。このテーブルの「ON、又はON―OFF周期」とは、繰り出される続けるON信号や、所定周期のON/OFF信号や、所定周期ではないON/OFF信号を検出した状態を意味する。図16に示すミシンの動作状況基準テーブルを用いると、より確実に縫製異常の動作状況を判断できる。
また、縫製異常の動作状況として、停止糸縫い込み検知、又は糸通し逆の誤り検知の一方を用いることも容易に考えられる。
また、糸巻き機構19の駆動は、操作パネル70のタッチ操作により行われる。このため、制御装置90は操作パネルからの入力信号を受けて糸巻き中であることを認識できる。この糸巻き中である信号から、図16のテーブルに、図14のNo.7、No.8、No.9を加えて、制御装置90が糸巻き中の天秤糸巻き付けを認識できることも容易に考えられる。
[実施形態の作用効果]
上記ミシン100は、二本の針棒110、120のうち、操作あるいは設定により何れか一方の針棒駆動に切り替えられ、選択された針棒が備える縫い針によって縫製を行う二本針ミシン100であって、選択され駆動する一方の針棒の縫い針と、停止し駆動しない他方の針棒の縫い針とに、それぞれ供給される上糸の動きを検知する2つのセンサ161、162と、前記二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサが検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとに基づき、当該二本針ミシンの動作状況を判断する制御手段90とを備えている。
また、制御手段90は、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断に伴い、当該二本針ミシンを停止させることを特徴とする。
また、二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサ161、162が検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとからなる、複数の縫製異常パターンを記憶する記憶手段94を備え、制御手段90は、記憶手段94に記憶された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする。
また、記憶手段に記憶された複数の縫製異常パターンのうち、当該二本針ミシンの動作状況の判断対象とする縫製異常パターンを選択し設定する設定手段90を備え、制御手段90は、設定手段90により設定された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする。
また、制御手段90が判断する縫製異常に、停止糸縫い込み検知があることを特徴とする。
また、制御手段90が判断した、当該二本針ミシンの動作状況を表示する表示部70を備えたことを特徴とする。
以上のように、ミシン100は、従来技術のような糸切れに関する異常の検出を行うだけでなく、既存の2つの糸切れセンサ161,162がそれぞれ検知する上糸U1,U2の動きの組み合わせに基づき、様々な縫製異常を検知することができるので、新たにセンサを追加することなく、各種異常の検知を効率的に行うことができる。
[その他]
なお、上述した針棒切換機構30は、電子サイクルミシンに限らず、いわゆる本縫いミシン等の種々にミシンに適用し搭載しても良い。本縫いミシンに適用する場合には、オペレーターが針棒110,120の切り換えの実行をミシンの制御装置90に対して指示入力する入力手段(操作パネル70等)を設けることが望ましい。
また、停止選択部33の切り換えレバー332は、半径方向外側に突出した押し込み突起332b,332cを備える構造としており、「使用する縫い針の切り換え」動作における各針棒110,120の保持状態を切り換える際には、各針棒110,120の上端部から突出したピン形状部321a,321aと押し込み突起332b,332cとが干渉しないように、針棒抱き25に保持された状態の針棒110又は120が上死点を通過した上停止位置にある時に切り換えレバー332の回動を行い、その後に上軸22を逆回転させて上死点位置に戻してピン形状部321aの押し込みを行っている。
ここで、図17に示すように、切り換えレバー332の押し込み突起332bと332cの間を緩やかに縮径するテーパ形状部332dで連結し、外周カム状に形成しても良い。これにより、針棒抱き25に保持された状態の針棒110又は120のピン形状部321aと押し込み突起332b又は332cとが干渉することなく切り換えレバー332を回動させることが可能となる。
従って、「使用する縫い針の切り換え」動作の際には、ミシンモーター21を上停止位置ではなく、針棒上死点で停止させ、その状態で、糸切り、針棒土台31の回動、切り換えレバー332の回動を行い、針棒110,120を切り換えて、そのまま縫製を再開することが可能となる。つまり、ミシンモーター21の逆回転動作を不要とし、針棒切換動作を迅速に行うことが可能となる。
[糸保持装置の他の例]
また、図9に示す糸保持装置60に替えて図18〜図20に示す糸保持装置60Aをミシン100に装備しても良い。
この糸保持装置60Aは、針棒土台31の右の側面近傍に固定装備された可動保持部材61Aと、可動保持部材61Aに対して針棒土台31の揺動方向の両側で近接対向する二つの対向部621A,622Aを備えた固定保持部材62Aとを備えている。
上記可動保持部材61Aは、その上端部が針棒土台31の前面の右端部において二つのネジにより固定されている。そして、可動保持部材61Aの下端部はY軸方向における後方に向かって屈曲形成された糸保持部611Aが形成されている。糸保持部611AはY軸方向に沿った丸棒状である。
そして、糸保持部611Aの外周面における左右の両側縁部611Aa,611Abは、それぞれ、固定保持部材62Aの対向部621A,622Aに対向している。
固定保持部材62Aは、針棒土台31の右側近傍に配置されている。そして、固定保持部材62Aの二つの対向部621A,622Aは、いずれもY軸方向に平行であってZ軸方向に対して若干傾斜した平板状をなし、Y軸方向から見て略逆さU字状となるように互いの上部が一体的に連接されている。そして、固定保持部材62Aは、支持部625Aにより面部105のフレームに固定されている。
また、二つの対向部621A,622Aの連接部は半円筒状をなし、当該連接部を上下に貫通して縫い針11側の上糸U1を挿通する糸通し穴623Aと縫い針12側の上糸U2を挿通する糸通し穴624Aとが形成されている。
糸通し穴623A,624AはいずれもX軸方向に沿ったスリット状に形成されている。そして、糸通し穴623Aは対向部621A,622Aの連接部から対向部621Aに至る範囲で形成され、糸通し穴624Aは対向部621A,622Aの連接部から対向部623Aに至る範囲で形成されている。
これにより、糸通し穴623Aは上方から挿通された上糸U1を、対向部621Aと糸保持部611Aの外周面における左の側縁部611Aaとの間の第一の糸通し部に案内し、糸通し穴624Aは上方から挿通された上糸U2を、対向部622Aと糸保持部611Aの外周面における左の側縁部611Abとの間の第二の糸通し部に案内することを可能としている。
可動保持部材61Aは、X軸方向に沿って往復揺動を行う針棒土台31に装備されているので、切換駆動部34による縫い針11の選択時において、針棒土台31の下端部が右方に揺動すると、可動保持部材61Aの糸保持部611Aの右側縁部611Abが固定保持部材62Aの対向部622A側に接触する。その結果、使用しない縫い針12側の上糸U2がこれらに挟持された状態となり、天秤141の引き上げ動作に抗して上糸U2が縫い針12から引き抜かれることを防止することができる。
また、切換駆動部34による縫い針12の選択時には、針棒土台31の下端部が左方に揺動するので、可動保持部材61Aの糸保持部611Aの一方の側縁部611Aaが固定保持部材62Aの一方の対向部621A側に接触する。その結果、使用しない縫い針11側の上糸U1がこれらに挟持された状態となり、天秤141の引き上げ動作に抗して上糸U1が縫い針11から引き抜かれることを防止することができる。
上記糸保持装置60Aの場合、装置全体を針棒土台31の右側に配置することができ、天秤141から縫い針11,12の近傍に設けられた針棒糸案内36に渡る上糸経路の途中に設けることができるため、上糸U1,U2を円滑に案内することが可能である。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
21 ミシンモーター
22 上軸
25 針棒抱き
30 針棒切換機構
31 針棒土台
32 針棒停止部
33 停止選択部
34 切換駆動部
70 操作パネル(設定手段、表示部)
90 制御装置(制御手段、設定手段)
91 CPU
92 ROM
93 REAM
94 データメモリ(記憶手段)
100 ミシン
11,12 縫い針
110,120 針棒
14 天秤機構
161 第一の糸切りセンサ
162 第二の糸切りセンサ
19 糸巻き機構
U1 上糸
U2 上糸

Claims (6)

  1. 二本の針棒のうち、操作あるいは設定により何れか一方の針棒駆動に切り替えられ、選択された針棒が備える縫い針によって縫製を行う二本針ミシンであって、
    選択され駆動する一方の針棒の縫い針と、停止し駆動しない他方の針棒の縫い針とに、それぞれ供給される上糸の動きを検知する2つのセンサと、
    前記二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサが検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとに基づき、当該二本針ミシンの動作状況を判断する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする二本針ミシン。
  2. 前記制御手段は、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断に伴い、当該二本針ミシンを停止させることを特徴とする請求項1に記載の二本針ミシン。
  3. 前記二本の針棒の駆動状態と、前記2つのセンサが検知したそれぞれの上糸の動きの組み合わせとからなる、複数の縫製異常パターンを記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の二本針ミシン。
  4. 前記記憶手段に記憶された複数の縫製異常パターンのうち、当該二本針ミシンの動作状況の判断対象とする縫製異常パターンを選択し設定する設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定手段により設定された縫製異常パターンと一致する状況であるとき、当該二本針ミシンの動作状況が縫製異常であるとの判断を行うことを特徴とする請求項3に記載の二本針ミシン。
  5. 前記制御手段が判断する縫製異常に、停止糸縫い込み検知、又は糸通し逆の誤り検知があることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の二本針ミシン。
  6. 前記制御手段が判断した、当該二本針ミシンの動作状況を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の二本針ミシン。
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