JP2014160753A - エッチング装置およびエッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェハの表面に対し所望のエッチングを容易に行え得るエッチング装置およびエッチング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】エッチング装置1では、溶融状態でウェハ表面W1をエッチング可能なKOH粉をウェハ表面W1に接触させた状態で、レーザ光照射手段6によって、KOH粉が接触するSiCウェハWのエッチング対象領域に向けてウェハ裏面W2側からYAGレーザ光L1を照射し、YAGレーザ光L1の照射により生じたSiCウェハWの熱によりKOH粉を加熱して溶融状態にし、KOH溶融液体11によってウェハ表面W1をエッチングするようにした。これにより、エッチング装置1では、単にYAGレーザ光L1の照射の程度を変えるだけで、KOH溶融液体11によるウェハ表面W1の溶解度合いを調整することができ、かくしてウェハ表面W1に対し所望のエッチングを容易に行え得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、エッチング装置およびエッチング方法に関し、例えばシリコンカーバイド(SiC)ウェハにおけるSi面およびまたはC面をエッチングする際に適用して好適なものである。
現在、パワー半導体基板としてはシリコン(Si)ウェハが主流となっているが、Siウェハは熱に弱く、パワー半導体基板として用いた場合、使用時における電流や電圧に限界があった。そこで、近年、Siよりも耐熱性および耐電圧性に優れているSiCを用いたSiCウェハに期待が寄せられており、Siウェハに替わる次世代のパワー半導体基板として注目されている。
このようなSiCは、ダイヤモンドに次ぐ硬度と化学的安定性から難加工性材料として知られており、Siウェハのエッチング液として一般的に用いているフッ硝酸には反応せず、500℃付近で溶融した水酸化カリウム(KOH)と反応し得ることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
半導体SiC技術と応用 第2版 松波弘之・大谷昇・木本恒暢・中村孝 [編著] 日刊工業新聞社 P260頁
しかしながら、溶融したKOH(以下、KOH溶融液体と呼ぶ)にSiCウェハを単に浸して、ウェハ表面をKOH溶融液体によりエッチングした場合、結晶欠陥を有する場合があるSiCウェハでは、結晶欠陥が顕在化・深堀りされてしまい、SiCウェハのウェハ表面に対し所望のエッチングを行い難いという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、ウェハ表面に対し所望のエッチングを容易に行え得るエッチング装置およびエッチング方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るエッチング装置は、エッチング剤を半導体ウェハのウェハ表面に接触させた状態で、該エッチング剤が接触する前記半導体ウェハ、または、前記エッチング剤が接触するレーザ受光体に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射手段を備えており、前記レーザ光の照射により前記半導体ウェハまたは前記レーザ受光体に生じる熱によって前記エッチング剤を溶融させ、該エッチング剤が溶融した溶融液体によって前記半導体ウェハのエッチング対象領域をエッチングすることを特徴とする。
また、請求項7に係るエッチング方法は、エッチング剤を半導体ウェハのウェハ表面に接触させた状態で、該エッチング剤が接触する前記半導体ウェハ、または、前記エッチング剤が接触するレーザ受光体に向けてレーザ光を照射し、前記レーザ光の照射により前記半導体ウェハまたは前記レーザ受光体に生じる熱によって前記エッチング剤を溶融し、該エッチング剤が溶融した溶融液体によって前記半導体ウェハのエッチング対象領域をエッチングすることを特徴とする。
本発明のエッチング装置およびエッチング方法によれば、単にレーザ光の照射の程度を変えるだけで、溶融液体によるウェハ表面の溶解度合いを調整することができ、かくしてウェハ表面に対し所望のエッチングを容易に行え得る。
本発明によるエッチング装置の構成を示す概略図である。 ウェハ表面の温度と、レーザ照射時間との関係を示すグラフである。 YAGレーザ光が照射されたウェハ表面の様子を示す概略図である。 ウェハ表面を斜めにエッチングしたときと、半球状にエッチングしたときの概略図である。 未加工部、中心部および外周部の様子を示すSEM写真である。 未加工部、中心部および外周部と、表面粗さとの関係を示すグラフである。 レーザ照射時間と表面粗さとの関係を示すグラフである。 レーザ照射時間を変えたときの加工部の様子を示すSEM写真である。 他の実施の形態によるエッチング装置の構成を示す概略図である。 レーザ受光体を用いたエッチング方法と、SiCウェハを積層して行うエッチング方法の説明に供する概略図である。
(1)本発明のエッチング装置について
図1において、1は本発明によるエッチング装置を示し、例えばパルス状のYAGレーザ光(波長λ=1064[nm]、パルス幅0.2[ms]、発振周波数40[Hz])L1をSiCウェハWの裏面(以下、単にウェハ裏面と呼ぶ)W2に照射するレーザ光照射手段6が設けられており、YAGレーザ光L1が照射されたSiCウェハWの照射領域(レーザ照射領域とも呼ぶ)ERのみ加熱し得るようになされている。実際上、レーザ光照射手段6は、レーザ光源2から出射されたYAGレーザ光L1を、シャッタ3を介して出力調整器4に照射し、当該出力調整器4にてYAGレーザ光L1の出力を調整した後、照射方向制御手段5にてYAGレーザ光L1の照射方向を制御し、光学レンズ7を介してウェハ裏面W2の所定領域にのみ当該YAGレーザ光L1を照射し得るようになされている。
レーザ光照射手段6のシャッタ3は、必要に応じてYAGレーザ光L1を遮断し、YAGレーザ光L1のSiCウェハWへの照射時間を調整し得るようになされている。また、照射方向制御手段5は、例えばウェハ裏面W2におけるYAGレーザ光L1の照射領域ERをx軸方向に移動させる第1ガルバノミラー5aと、ウェハ裏面W2におけるYAGレーザ光L1の照射領域ERをx軸方向と直交するy軸方向に移動させる第2ガルバノミラー5bとを有し、SiCウェハWの所望位置に対してYAGレーザ光L1を照射可能に構成されている。
光学レンズ7は、焦点がSiCウェハWとの間に選定されており、YAGレーザ光L1の焦点をウェハ裏面W2からずらすことで、SiCウェハWに対するYAGレーザ光L1の照射範囲と、SiCウェハWに対するYAGレーザ光L1のエネルギー密度とを調整している。因みに、この光学レンズ7は、SiCウェハWに対して近づく方向または遠ざかる方向(z軸方向)に移動可能に構成してもよく、この場合、焦点位置を移動させることで、SiCウェハWに対するYAGレーザ光L1の照射範囲とエネルギー密度とを調整し得る。
これに加えて、エッチング装置1は、SiCウェハWを保持する保持手段10を有しており、SiCウェハWのエッチング面となる表面(以下、ウェハ表面と呼ぶ)W1を水平に保持し得る。実際上、この保持手段10は、SiCウェハWのエッジを3点でクランプする挟持部10a,10b,10cを有し、図示しない搬送アームによって所定の位置に搬入されたSiCウェハWを挟持部10a,10b,10cによって挟んで水平保持し得る。
また、この保持手段10は、等間隔で配置された挟持部10a,10b,10cによりSiCウェハWを3点で挟持することにより、ウェハ表面W1およびウェハ裏面W2を外部に露出させ、レーザ光照射手段6からのYAGレーザ光L1をウェハ裏面W2に直接照射し得るとともに、ウェハ表面W1およびウェハ裏面W2の状態を作業者が直接目視確認し得るようになされている。
かかる構成に加えて、SiCウェハWには、エッチング対象となるウェハ表面W1の一部あるいは全面の領域(以下、エッチング対象領域と呼ぶ)に、例えば粉末状の水酸化カリウム(KOH)粉が載置されており、エッチング対象領域と対向したウェハ裏面W2の領域にYAGレーザ光L1が照射され得る。これによりSiCウェハWは、YAGレーザ光L1が照射された照射領域ERのみが加熱され、照射領域ERがKOH粉の溶融温度まで加熱され得る。なお、図1では、SiCウェハWの一部の領域のみをエッチング対象領域としたものである。
例えば、図2は、エネルギー密度0.17[J/mm2](パワー密度6.8[W/mm2])のYAGレーザ光L1を大気中にてウェハ裏面W2に照射したときのウェハ表面W1の温度を放射温度計12で計測したときの結果を示し、YAGレーザ光L1のレーザ照射時間と、SiCウェハWの照射領域ERにおける表面温度との関係を示したグラフである。図2に示すように、ウェハ表面W1は、YAGレーザ光L1が約5秒照射されただけで照射領域ERの中心部での温度が500℃以上になり、10秒後には600℃以上に加熱され得る。一方、ウェハ表面W1のエッチング対象領域に載置されるエッチング剤としてのKOH粉は、約500℃以上に加熱されると溶融し、液体化したKOH溶融液体となり得る。
レーザ光照射手段6は、KOH粉が載置されたエッチング対象領域と対向したウェハ裏面W2の領域に、YAGレーザ光L1を所定時間照射することによりKOH粉真下のSiCウェハWを加熱し、SiCウェハWの熱によってKOH粉を溶融してKOH溶融液体11とし得る。これにより、SiCウェハWは、ウェハ表面W1がKOH溶融液体11により化学的に溶解され、エッチングされ得る。
ここで、図3は、ウェハ裏面W2側からYAGレーザ光L1が照射されたときのウェハ表面W1を示す概略図であり、YAGレーザ光L1の照射領域ERは、エネルギー密度が局所的に高い円形の中心部ER1と、エネルギー密度が中心部ER1より低い環状の外周部ER2とに区分けすることができる。この場合、YAGレーザ光L1の照射領域ERでは、エネルギー密度が局所的に高い中心部ER1と、その周辺の外周部ER2とでエッチングの程度が異なっており、外周部ER2よりも中心部ER1のほうがKOH溶融液体11によるエッチングの程度が大きくなる。
また、SiCウェハWに照射するYAGレーザ光L1は、エネルギー密度と、SiCウェハWに対する照射時間とを制御することにより、SiCウェハWの加熱状態を調整し、KOH溶融液体11によって行われるウェハ表面W1に対するエッチングの程度を制御し得る。
ここで、SiCウェハWは、Si原子が最表面に存在するSi面と、C原子が最表面に存在するC面とが表裏となっており、Si面またはC面のいずれもKOH溶融液体11によってエッチングし得る。例えば、SiCウェハWのSi面をエッチングする場合には、C面をウェハ裏面W2として保持手段10に設置するとともに、ウェハ表面W1となるSi面にKOH粉を載置して、エッチング対象領域と対向したC面の領域にYAGレーザ光L1を照射する。
これにより、SiCウェハWでは、C面に照射されたYAGレーザ光L1によって照射領域ERのみが加熱され、この熱によってSi面に載置したKOH粉が溶融してKOH溶融液体11となり、KOH溶融液体11によってSi面を溶解してエッチングを行え得る。この際、エッチング装置1は、YAGレーザ光L1のエネルギー密度および照射時間が選定されることにより、KOH溶融液体11の溶融状態が制御され、これにより当該KOH溶融液体11によるSi面の溶解度合いが調整され、Si面に対し所望のエッチングを行え得る。
同様に、SiCウェハWのC面をエッチングする場合には、Si面をウェハ裏面W2として保持手段10に設置するとともに、ウェハ表面W1となるC面にKOH粉を載置して、エッチング対象領域と対向したSi面の領域にYAGレーザ光L1を照射する。これにより、SiCウェハWでは、Si面に照射されたYAGレーザ光L1によって照射領域ERのみが加熱され、この熱によってC面に載置したKOH粉が溶融してKOH溶融液体11となり、KOH溶融液体11によってC面を溶解してエッチングを行え得る。そして、この際、エッチング装置1は、YAGレーザ光L1のエネルギー密度および照射時間が選定されることにより、KOH溶融液体11の溶融状態が制御され、これにより当該KOH溶融液体11によるC面の溶解度合いが調整され、C面に対し所望のエッチングを行え得る。
以上の構成において、このエッチング装置1では、溶融状態でウェハ表面W1をエッチング可能なKOH粉をウェハ表面W1に接触させた状態で、レーザ光照射手段6によって、KOH粉が接触するSiCウェハWのエッチング対象領域に向けてウェハ裏面W2側からYAGレーザ光L1を照射し、YAGレーザ光L1の照射により生じたSiCウェハWの熱によりKOH粉を加熱して溶融状態にし、KOH溶融液体11によってウェハ表面W1をエッチングするようにした。
このエッチング装置1では、単にYAGレーザ光L1の照射の程度を変えるだけで、KOH溶融液体11によるウェハ表面W1の溶解度合いを調整することができ、かくしてウェハ表面W1に対し所望のエッチングを容易に行え得る。
また、エッチング装置1では、SiCウェハWのSi面にKOH粉を載置し、C面にYAGレーザ光L1を照射することにより、Si面上のKOH粉を溶融してKOH溶融液体11とし、KOH溶融液体11によってSi面をエッチングすることができる。この際、エッチング装置1では、単にYAGレーザ光L1の照射の程度を変えるだけで、KOH溶融液体11によるSi面の溶解度合いを調整することができ、YAGレーザ光L1の照射の程度に応じて、例えばSi面に形成されているクラックを除去したり、エッチピットを顕在化させる等、所望のエッチングを行うことができる。
具体的には、YAGレーザ光L1のC面への照射を所定時間以内に留めると、Si面に形成されている細かなクラックをKOH溶融液体11によって除去できるとともに、Si面の表面粗さを低減させることができる。一方、YAGレーザ光L1をC面へ照射する時間が長くなると、それに応じてSi面の表面粗さが次第に大きくなってゆき、最終的には結晶欠陥に起因するエッチピットが顕在化してくる。
さらに、エッチング装置1では、SiCウェハWのC面にKOH粉を載置し、Si面にYAGレーザ光L1を照射することにより、C面上のKOH粉を溶融してKOH溶融液体11とし、KOH溶融液体11によってC面をエッチングすることができる。この際、エッチング装置1では、単にYAGレーザ光L1の照射の程度を変えるだけで、KOH溶融液体11によるC面の溶解度合いを調整することができ、YAGレーザ光L1の照射の程度に応じて、例えばC面の凹凸を除去して表面粗さを小さくし平滑化させたり、或いはその逆にC面の表面粗さを大きくさせる等、所望のエッチングを行うことができる。
具体的には、YAGレーザ光L1のSi面への照射を所定時間以内に留めると、C面に形成されている細かな凹凸をKOH溶融液体11によって除去できるとともに、C面の表面粗さを低減させることができる。一方、YAGレーザ光L1をSi面へ照射する時間が一定以上になると、C面の表面粗さを大きくなってくる。
なお、この実施の形態の場合、エッチング装置1では、YAGレーザ光L1をウェハ裏面W2から照射することにより、当該SiCウェハW上のKOH粉がYAGレーザ光のSiCウェハWへの照射の妨げとならず、SiCウェハWとKOH粉との接触面にYAGレーザ光L1を直接照射することができ、YAGレーザ光L1によってSiCウェハWを確実に加熱させることができる。
また、このエッチング装置1では、ウェハ表面W1にKOH粉を選択的に載置し、KOH粉を載置したエッチング対象領域にのみウェハ裏面W2からYAGレーザ光L1を照射することから、クラックや凹凸が特に大きい箇所だけを必要に応じて選択的にエッチングすることもできる。
さらに、本発明のエッチング装置1では、SiCウェハWをKOH溶融液体に浸漬してエッチングする従来の方法と比べて、必要となるKOH溶融液体11の使用量をも減らすことができるため、その分、従来よりも作業の安全性を向上させることができるとともに、環境負荷や処理費用を低減させることもできる。
また、このエッチング装置1では、図4Aと、図4AのA-A´の断面を示す図4Bのように、例えば、SiCウェハWのウェハ表面W1形状がテーパー状になるようにエッチングすることもできる。例えば、SiCウェハWの半円形状の領域をエッチング対象領域ER4とした場合、SiCウェハWのエッチングされない半円形状の非エッチング領域と、エッチング対象領域ER4との間に突出した仕切り壁(図示せず)を設置したり、或いは非エッチング領域にマスクを形成する等し、エッチング対象領域ER4にのみKOH粉を載置する。
次いで、エッチング対象領域ER4と対向するウェハ裏面W2の領域にYAGレーザ光を照射し、SiCウェハWを加熱することにより、KOH粉を溶融してKOH溶融液体とし得る。この際、SiCウェハWには、非エッチング領域およびエッチング対象領域間の仕切り壁や、非エッチング領域のマスクによって、KOH溶融液体が非エッチング領域に流れることなく、エッチング対象領域ER4にのみ留まる。
また、この際、エッチング対象領域ER4のSiCウェハWの直径部分からエッジ部分にゆくに従って、エッチング対象領域ER4に向けて照射されるYAGレーザ光の照射時間を長くしたり、或いはエネルギー密度を高くする等して、YAGレーザ光の照射の程度が調整され得る。これによりエッチング装置1では、エッチング対象領域ER4に対するエッチング量を、直径部分側とエッジ部側とで変えて、直径部分の厚みよりもエッジ部分の厚みを薄くし、直径部分からエッジ部分に傾斜する傾斜面をウェハ表面W1に形成し得る。
なお、SiCウェハWでは、ウェハ表面W1にミクロンオーダの残留加工ダメージ層ER5があるが、ミクロンオーダであるため残留加工ダメージ層ER5の深さを測ることは困難である。しかしながら、本発明のエッチング装置1を用いれば、ウェハ表面W1を例えば100:1のような比率でテーパー状に除去し得、残留加工ダメージ層ER5が消える部分の長さLから残留加工ダメージ層ER5のダメージ深さd(d=L×0.01)を求めることもできる。
また、その他として、このエッチング装置1では、図4Cと、図4CのB-B´の断面を示す図4Dのように、エッチング対象領域ER6に向けて照射されるYAGレーザ光の照射時間を長くしたり、或いはエネルギー密度を高くする等して、YAGレーザ光の照射の程度を調整し、例えばSiCウェハWのウェハ表面W1を半球面状の凹みになるようにエッチングすることもできる。
このように、本発明のエッチング装置1では、エッチング対象領域ER6を半球面状に凹むようにエッチングすることもできるので、エッチング対象領域ER5の半球面状に凹んだ凹み部分の形状を測定すれば、その測定結果から、直接測ることが困難な残留加工ダメージ層ER5のダメージ深さdを求めることもできる。
さらに、この実施の形態の場合、エッチング装置1では、挟持部10a,10b,10cによりSiCウェハWを側面から挟持して保持するようにしたことにより、ウェハ表面W1およびウェハ裏面W2を外部に露出させることができ、かくして、エッチング時におけるウェハ表面W1およびウェハ裏面W2の状態を作業者が直接目視確認したり、或いはウェハ表面W1およびウェハ裏面W2の温度を計測する放射温度計12をウェハ表面W1またはウェハ裏面W2の近傍に設置することもできる。
また、この保持手段10では、SiCウェハWを水平保持することから、ウェハ表面W1上で液体状となったKOH溶融液体11がウェハ表面W1から流れ落ちることなくそのまま維持させることができ、かくしてウェハ表面W1をKOH溶融液体11により所定時間溶解させ続けることができる。
(2)検証試験
次に、図1に示すようなエッチング装置1を用いて、ウェハ表面W1にKOH粉を載置し、このKOH粉を載置したエッチング対象領域のウェハ裏面W2側にYAGレーザ光L1を所定時間照射し、ウェハ表面W1の状態を観察した。なお、この検証試験では、SiCウェハWとして、ウェハ厚400[μm]、C面の表面粗さSaが110[nm]、Si面の表面粗さSaが120[nm]の4H-SiCウェハを用いた。また、波長λが1064[nm]、パルス幅0.2[ms]、発振周波数40[Hz]のパルス状のYAGレーザ光L1を、出力0.35[J]、デフォーカス5〜11[mm]でウェハ裏面W2に照射した。さらに、焦点距離fが50[mm]の光学レンズ7を用い、ウェハ表面W1には0.1[g]のKOH粉を山状に載置した。
先ず始めに、SiCウェハWのSi面にKOH粉を載置してウェハ裏面W2となるC面にYAGレーザ光L1を4分間照射した。そして、YAGレーザ光L1が照射されなかったSi面の未加工部と、YAGレーザ光L1のエネルギー密度が局所的に高く、KOH溶融液体で覆われたSi面におけるレーザ照射領域の中心部と、エネルギー密度が中心部よりも低く、中心部周辺でKOH溶融液体に覆われたSi面の外周部とについてそれぞれSEM観察を行ったところ、図5A〜図5Cに示すようなSEM写真が得られた。図5Aに示すように、未加工部では細かなクラックが形成されていた。しかしながら、YAGレーザ光L1を照射してKOH溶融液体により溶解した中心部および外周部では、図5Bおよび図5Cに示すように、未加工部にあるクラックが除去されおり、KOH溶融液体によるエッチングが行われていることが確認できた。また、Si面では、外周部から中心部に行くに従ってクラックが一段と除去されていることが確認できた。
次に、別のSiCウェハWを用意し、表裏を逆にしてC面にKOH粉を載置し、ウェハ裏面W2となるSi面にYAGレーザ光L1を3分間照射した。そして、YAGレーザ光L1が照射されなかったC面の未加工部と、YAGレーザ光L1のエネルギー密度が局所的に高く、KOH溶融液体で覆われたレーザ照射領域の中心部と、エネルギー密度がレーザ照射領域の中心部よりもレーザ照射領域の外周部とについてそれぞれSEM観察を行ったところ、図5D〜図5Fに示すようなSEM写真が得られた。図5Dに示すように、C面の未加工部では細かな凹凸が多く形成されており、表面粗さが大きかった。しかしながら、YAGレーザ光L1を照射してKOH溶融液体により溶解したレーザ照射領域の中心部および外周部では、図5Eおよび図5Fに示すように、未加工部にある細かな凹凸が除去されおり、KOH溶融液体によるエッチングが行われていることが確認できた。また、C面では、外周部から中心部に行くに従って凹凸が少なくなっており、未加工部に比して平滑化されていた。
次に、YAGレーザ光L1のレーザ照射時間と、表面粗さSaとの関係についてSi面およびC面についてそれぞれ調べた。Si面の表面粗さSaは、Si面にKOH粉を載置し、C面側にYAGレーザ光L1を1分間、2分間、3分間照射したときのSi面の未加工部、外周部、中心部の表面粗さSaについてそれぞれ調べた。その結果、図6Aに示すような結果が得られた。なお、表面粗さSaは、テーラーホブソン社製3次元表面粗さ測定機タリサーフCCI6000により計測した。
図6Aから、Si面では、YAGレーザ光L1を1分間照射したとき、表面粗さSaが小さくなり凹凸が除去できたものの、YAGレーザ光L1を2分間、3分間照射したときには表面粗さSaが大きくなった。このことから、Si面では、C面側へ照射されるYAGレーザ光L1のレーザ照射時間を調整するだけで、表面粗さSaを調整でき、所望のエッチングを行えることが確認できた。
次に、別のSiCウェハWを用意し、上述と同様にC面についても表面粗さSaを調べた、C面の表面粗さSaも、Si面にYAGレーザ光L1を1分間、2分間、3分間照射したときのC面の未加工部、外周部、中心部の表面粗さSaについてそれぞれ調べた。その結果、図6Bに示すような結果が得られた。図6Bから、C面では、YAGレーザ光L1のレーザ照射時間を長くしてゆくと、表面粗さSaが次第に小さくなってゆき、凹凸が除去されることが確認できた。特に、YAGレーザ光L1を3分間照射したとき、C面のレーザ照射領域の中心部では、未加工部と比べて表面粗さSaで65.1[nm]向上した。
次に、Si面にKOH粉を載置して、その裏面対応箇所のC面にYAGレーザ光L1を12分間照射し、KOH溶融液体11で溶解したSi面の表面粗さSaを所定時間毎に調べたところ、図7Aに示すような結果が得られた。図7Aから、YAGレーザ光L1のC面への照射によりSi面の表面粗さSaが0.1〜0.2[μm]の間で次第に大きくなった。そして、同じ条件で、C面にYAGレーザ光を5分間照射したときのSi面のレーザ照射領域の中心部と、そのまま30分間照射したときのSi面のレーザ照射領域の中心部のSEM観察も行ったところ、図8Aおよび図8Bに示すようなSEM写真が得られた。
YAGレーザ光をC面に30分間照射したときのSi面のレーザ照射領域の中心部(図8B)では、YAGレーザ光L1をC面に5分間照射したときのSi面のレーザ照射領域の中心部(図8A)に比して、KOH溶融液体11の溶解によって、結晶欠陥に起因するエッチピットの形状が大きくなっていることが確認できた。このようにエッチング装置1では、YAGレーザ光L1のレーザ照射時間を長くすることで、KOH溶融液体11によってエッチピットを目立たせることもでき、Si面に対してエッチピットを顕在化させるようなエッチングも行えることが確認できた。
次に、C面にKOH粉を載置して、その裏面対応箇所のSi面にYAGレーザ光L1を12分間照射し、KOH溶融液体に溶解したC面の表面粗さSaを所定時間毎に調べた。その結果、図7Bに示すような結果が得られた。図7Bから、YAGレーザ光の照射3分まではC面の表面粗さSaが小さくなってゆき凹凸が除去されてゆくものの、YAGレーザ光を4分以上照射すると、C面の表面粗さSaが200[nm]程度となり急激に凹凸が大きくなることが確認できた。これは長時間のレーザ照射によって、ウェハ表面の加工ダメージのばらつきや、エッチング速度のばらつきの累積によって、凹凸が出現したためと考察できる。
また、同様に、Si面にYAGレーザ光L1を3分間照射したときのC面のレーザ照射領域の中心部と、そのまま30分間照射し続けたときのC面のレーザ照射領域の中心部のSEM観察もしたところ、図8Cおよび図8Dに示すようなSEM写真が得られた。YAGレーザ光L1を30分間照射したときのC面のレーザ照射領域の中心部(図8D)では、YAGレーザ光を3分間照射したときのC面のレーザ照射領域の中心部(図8C)に比して、オーバーエッチング状態になっており、凹凸が出現していることが確認できた。このようにエッチング装置1では、YAGレーザ光L1の照射時間を短くしてC面を平滑化させたり、或いは、YAGレーザ光L1のレーザ照射時間を長くしてC面をオーバーエッチング状態にすることもでき、C面に対し必要に応じた所望のエッチングを行えることが確認できた。
(3)他の実施の形態
(3−1)エッチング処理動作を自動的に実行するエッチング装置について
なお、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施の形態においては、ウェハ表面W1の状態に応じて予め作成しておいた加工条件やレーザ光のスキャン方法に基づいて照射方向制御手段5やシャッタ3等を調整し、ウェハ裏面W2におけるYAGレーザ光L1の照射位置や、YAGレーザ光L1の照射時間等を設定するエッチング装置1について述べたが、本発明はこれに限らず、種々のエッチング処理動作をインプロセス計測しながら自動的に実行するエッチング装置を適用してもよい。
例えば、図1との対応部分に同一符号を付して示す図9において、31はエッチング処理動作を自動的に変更しながら実行するエッチング装置を示している。このエッチング装置31は、ウェハ表面W1の状態に応じて、レーザ光照射手段6とKOH粉供給手段33とを制御する制御手段34を備えている。また、この場合、エッチング装置31は、ウェハ表面W1を撮像する撮像手段32を備えており、当該撮像手段32によって得られた撮像データを制御手段34に送出し得る。
ここで、制御手段34は、撮像データを解析してウェハ表面W1のクラックや凹凸の度合いを検出し得るようになされている。この場合、制御手段34は、例えばクラックや凹凸を表す画像の濃淡パターンや形状測定データそして加工部の温度測定データなどに基づいて、ウェハ表面W1の状態情報としての制御座標データを生成し、これをKOH粉供給手段33およびレーザ光照射手段6に送出する。なお、形状測定データについては予め測定しておき、二次元座標に対する凹凸データとして制御手段34への入力データとすることもできる。
また、制御手段34は、撮像データから特定したこれらクラックや凹凸の程度に応じて、YAGレーザ光L1を照射する照射時間が予め決められており、撮像データから得た画像を基にウェハ表面W1のクラックや凹凸の程度を特定し、これに対応した照射時間を照射時間データとしてレーザ光照射手段6に送出する。
KOH粉供給手段33は、KOH粉が排出される排出口をウェハ表面W1上方に配置しており、排出口が図示しない駆動手段によってウェハ表面W1の面上に沿ってx軸方向およびy軸方向に移動可能に構成されている。KOH粉供給手段33は、ウェハ表面W1の状態情報として制御座標データを制御手段34から受け取ると、制御座標データの2次元座標に対応したウェハ表面W1の所定位置に排出口を位置合わせした後、当該排出口からウェハ表面W1に所定量のKOH粉を供給し得る。これにより、ウェハ表面W1には、制御手段34によって検出したクラックや凹凸箇所に対しKOH粉が載置され得る。
レーザ光照射手段6は、制御手段34から制御座標データを受け取ると、制御座標データに基づいて第1ガルバノミラー5aおよび第2ガルバノミラー5bを移動させ、制御座標データの2次元座標に対応したウェハ裏面W2の所定位置にYAGレーザ光L1を照射し得る。これによりSiCウェハWには、制御座標データにより特定したウェハ表面W1の所定位置に、KOH粉供給手段33によってKOH粉が載置されるとともに、制御座標データにより特定したウェハ裏面W2の所定位置に、レーザ光照射手段6によってYAGレーザ光L1が照射され得る。
また、この際、レーザ光照射手段6は、制御手段34から照射時間データを受け取ると、YAGレーザ光L1の照射開始から照射時間を計時し、照射時間データに対応した時間に到達すると、シャッタ3によりYAGレーザ光L1を遮断することで、予め決められた照射時間の間だけYAGレーザ光L1をウェハ裏面W2に対し照射し得るようになされている。
かくしてエッチング装置1は、YAGレーザ光L1の照射により生じた熱によりSiCウェハW上でKOH粉を加熱して溶融状態にし、KOH溶融液体11によってウェハ表面W1をエッチングするとともに、YAGレーザ光L1の照射時間に応じた所望のエッチングをウェハ表面W1に対し行え得る。
また、エッチング装置31では、制御手段34によって特定した箇所に対するエッチングが終了すると、制御手段34から受け取った他の制御座標データを基に他の箇所に対するエッチングを即座に実行し得る。このようにエッチング装置31では、制御手段34によって特定した複数のクラックや凹凸箇所に対して、自動的に連続して順番にエッチングを行え得る。
(3−2)レーザ受光体を用いたエッチング方法について
また、上述した実施の形態においては、ウェハ表面W1にKOH粉を載置し、KOH粉の載置位置に対応するウェハ裏面W2にYAGレーザ光L1を照射するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図10Aに示すように、ウェハ表面W1にKOH粉を介在させてレーザ受光体16を載置し、ウェハ表面W1側からレーザ受光体16に対しレーザ光L2を照射するようにしてもよい。この場合、レーザ受光体16は、例えば石英ガラスであり、レーザ光L2としてCO2レーザ光が照射されることで加熱され、SiCウェハWとの間にあるKOH粉を溶融させてKOH溶融液体11とさせ得る。これにより、SiCウェハWは、KOH溶融液体11によってウェハ表面W1が溶解され、上述と同様にウェハ表面W1に対して所望のエッチングを行え得る。
(3−3)SiCウェハを積層して行うエッチング方法について
上述した実施の形態においては、1枚のSiCウェハWにKOH粉を載置させ、ウェハ裏面W2からYAGレーザ光L1を照射しKOH粉を溶融し、KOH溶融液体11によって1枚のSiCウェハWのウェハ表面W1をエッチングするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、図10Aとの対応部分に同一符号を付して示す図10Bのように、2枚のSiCウェハW,W’間にKOH粉を介在させて、他のSiCウェハW’に向けてYAGレーザ光L1を照射し、SiCウェハW,W’間にてKOH粉を溶融させて、KOH溶融液体11によって2枚のSiCウェハW,W’を同時にエッチングするようにしてもよい。
この場合、下層にあるSiCウェハWは、ウェハ表面W1がKOH溶融液体11により溶解され、上層にあるSiCウェハW’は、SiCウェハWと対向配置されたウェハ裏面W2がKOH溶融液体11により溶解され得る。この場合であっても、単にYAGレーザ光L1の照射の程度を変えるだけで、KOH溶融液体11による溶解度合いを調整することができ、かくしてSiCウェハWのウェハ表面W1およびSiCウェハW’のウェハ裏面W2に対し所望のエッチングを容易に行え得る。このときKOH粉に接触する面はそれぞれSi面ならびにC面のいずれの組み合わせでも良い。
(3−4)レーザや半導体ウェハ等その他の実施の形態について
さらに、上述した実施の形態においては、ウェハ裏面W2に対してYAGレーザ光L1を照射してSiCウェハWを加熱し、KOH粉を溶融させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、KOH粉が載置されたウェハ表面W1に対してYAGレーザ光L1を照射してSiCウェハWを加熱し、KOH粉を溶融させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、半導体ウェハおよびエッチング剤に照射するレーザとして、固定レーザであるYAGレーザ光を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず種々の固定レーザを用いても良く、また、使用する半導体ウェハおよびエッチング剤の種類に応じて半導体レーザや液体レーザ、気体レーザなどその他種々のレーザを用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、半導体ウェハとして、SiCウェハWを適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、GaN、GaO2、Al2O3などその他種々の半導体部材からなる半導体ウェハを適用するようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、溶融状態でSiCウェハWのウェハ表面W1をエッチング可能なエッチング剤として、KOHを含むKOH粉を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、SiCウェハWのウェハ表面W1をエッチング可能であればその他種々のエッチング剤を適用してもよく、また、半導体ウェハの種類に応じて当該半導体ウェハを溶融状態でエッチング可能なエッチング剤を適宜適用するようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、ウェハ表面W1に所定量のKOH粉を山状に載置させ、ウェハ表面W1に接触しているKOH粉をSiCウェハWからの熱により溶融させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ウェハ表面W1にKOH粉を噴霧し、ウェハ表面W1に接触したKOH粉をSiCウェハWからの熱により溶融させるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態においては、レーザ光照射手段6によってウェハ裏面W2におけるYAGレーザ光L1の照射位置を調整するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばレーザ光照射手段6からのYAGレーザ光L1の照射方向を固定し、保持手段10をx軸方向、y軸方向、z軸方向に移動させることで、ウェハ裏面W2におけるYAGレーザ光L1の照射位置を調整するようにしてもよい。
さらに、
1,31 エッチング装置
2 レーザ光源
6 レーザ光照射手段
10 保持手段
11 KOH溶融液体(溶融液体)
16 レーザ受光体
L1 YAGレーザ光(レーザ光)
W SiCウェハ(半導体ウェハ)
W’ SiCウェハ(他の半導体ウェハ、レーザ受光体)
W1 ウェハ表面
W2 ウェハ裏面

Claims (8)

  1. エッチング剤を半導体ウェハのウェハ表面に接触させた状態で、該エッチング剤が接触する前記半導体ウェハ、または、前記エッチング剤が接触するレーザ受光体に向けてレーザ光を照射するレーザ光照射手段を備えており、
    前記レーザ光の照射により前記半導体ウェハまたは前記レーザ受光体に生じる熱によって前記エッチング剤を溶融させ、該エッチング剤が溶融した溶融液体によって前記半導体ウェハのエッチング対象領域をエッチングする
    ことを特徴とするエッチング装置。
  2. 前記エッチング剤は前記ウェハ表面に載置され、
    前記レーザ光照射手段は、前記半導体ウェハの前記エッチング対象領域と対向したウェハ裏面の領域に前記レーザ光を照射し、前記半導体ウェハを加熱して前記エッチング剤を溶融させる
    ことを特徴とする請求項1記載のエッチング装置。
  3. 前記半導体ウェハはSiCウェハであり、前記エッチング剤はKOHを含む
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエッチング装置。
  4. 前記半導体ウェハを側面から挟持する保持手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のエッチング装置。
  5. 前記レーザ受光体が他の半導体ウェハであり、前記半導体ウェハと前記他の半導体ウェハとの間に前記エッチング剤を介在させ、該エッチング剤を溶融させた前記溶融液体により、前記半導体ウェハのエッチング対象領域と、前記他の半導体ウェハのエッチング対象領域とをエッチングする
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエッチング装置。
  6. 外部から得たウェハ表面の状態情報に基づいて前記レーザ光照射手段を制御し、前記レーザ光の照射方向を調整する制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載のエッチング装置。
  7. エッチング剤を半導体ウェハのウェハ表面に接触させた状態で、該エッチング剤が接触する前記半導体ウェハ、または、前記エッチング剤が接触するレーザ受光体に向けてレーザ光を照射し、前記レーザ光の照射により前記半導体ウェハまたは前記レーザ受光体に生じる熱によって前記エッチング剤を溶融し、該エッチング剤が溶融した溶融液体によって前記半導体ウェハのエッチング対象領域をエッチングする
    ことを特徴とするエッチング方法。
  8. 前記ウェハ表面に前記エッチング剤を載置し、前記半導体ウェハの前記エッチング対象領域と対向したウェハ裏面の領域に前記レーザ光を照射し、前記半導体ウェハを加熱して前記エッチング剤を溶融させる
    ことを特徴とする請求項7記載のエッチング方法。
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