JP5510806B2 - レーザ加工方法 - Google Patents
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すなわち、従来のレーザ光を照射し、繰り返し走査してスクライブ溝を入れて割断する方法を用いた場合でも、加工途中の熱影響や不純物の分散具合により、スクライブ中に予期せぬ方向へとクラックが発生し分割してしまうという問題があった。
すなわち、加工対象物に対してパルスとして照射されたレーザ光のスポット間隔である上記移動距離Lを埋めるように、照射開始位置をずらしながら次々に同じ加工線上を走査して加工を重ねるため、1回の走査時においては加工点が間隔を空けて離れているので、走査途中では、加工対象物が間隔を空けて繋がった状態であって割れ難くなる。また、従来のようにレーザ光による加工点が連続的に重なるように走査される場合では、繋がった溝が延ばされるようにして切断加工されるために、急激な応力変化が生じてしまうのに対し、本発明では、1回の走査時において加工点が連続せず、急激な応力変化を抑制することができる。
また、本発明のレーザ加工方法は、前記取り付け治具の内部に冷却液を流通させながら前記照射を行うことを特徴とする。
すなわち、これらのレーザ加工装置およびレーザ加工方法では、取り付け治具の内部に冷却液を流通させるので、流通する冷却液によりレーザ光による加工熱を取り付け治具を介して吸熱して、脆性材等の加工対象物への蓄熱を防ぐことができる。
すなわち、このレーザ加工方法では、加工対象物の加工面に樹脂フィルムを接着し、樹脂フィルム上からレーザ光を加工面に照射するので、表面の樹脂フィルムによりレーザ光の中心以外の余剰なエネルギーが吸収され、脆性材等の加工対象物への蓄熱を防ぐことができる。また、樹脂フィルムによって加工中の加工対象物を力学的に保持することができ、亀裂やクラック等の発生を抑制することができる。
すなわち、このレーザ加工方法では、加工対象物の加工面の反対面に金属フィルムを接着し、該金属フィルムを取り付け治具に密着させて該取り付け治具に加工対象物を固定して照射を行うので、金属フィルムによって加工中の加工対象物を力学的に保持することができると共に、熱伝導性の高い金属フィルムを介して加工時の熱が取り付け治具に放熱されて、脆性材等の加工対象物への蓄熱を防ぐことができる。特に、上記冷却機構が設けられた取り付け治具を採用することで、高い放熱効果を得ることができる。
すなわち、本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法によれば、レーザ光の走査速度SをL/(1/H)とすると共に、走査回数1回目のレーザ光の照射開始位置をL1として、走査回数n回目のレーザ光の照射開始位置Lnを、L1+(L/n)×(n−1)として走査毎に照射開始位置をずらして照射を行うので、加工対象物の応力が急激に変化することを抑制して亀裂などが生じることなく加工が可能になる。
したがって、高い残留応力を持つ脆性材等の切断加工においても亀裂やクラック等が生じず安定した加工を行うことができる。
なお、加工時には、図2に示すように、加工対象物Wの加工面(表面)に樹脂フィルム7を接着し、樹脂フィルム7上からレーザ光Lを加工面に照射する。また、加工対象物Wの加工面の反対面(裏面)には、金属フィルム8を接着し、該金属フィルム8を取り付け治具4に密着させて該取り付け治具4に加工対象物Wを固定して照射を行う。
また、上記金属フィルム8としては、アルミニウム、銅、ステンレス(SUS)等のメタルテープが採用可能である。この金属フィルム8は、加工対象物Wにアクリルゴム、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を主成分とする粘着剤で接着される。
上記レーザ光源9は、190〜550nmのいずれかの波長のレーザ光Lを照射できるものが使用可能であり、例えば本実施形態では、波長355nmのレーザ光Lを発振して出射できるものを用いている。
上記冷却機構5は、取り付け治具4の内部に設けられた流通路5b内に冷却液5aとして例えば冷却水を流通させる構造を有しており、流通路5bには冷却液5aの供給源(図示略)が接続されている。
また、レーザ光照射機構2は、レーザ出力を加工対象物Wの加工閾値より僅かに高く設定している。
さらに、加工対象物Wの加工面に樹脂フィルム7を接着し、樹脂フィルム7上からレーザ光Lを加工面に照射するので、表面の樹脂フィルム7によりレーザ光Lの中心以外の余剰なエネルギーが吸収され、脆性材等の加工対象物Wへの蓄熱を防ぐことができる。
本実施例では、本実施形態のレーザ加工装置を用いて、加工対象物としてセラミックス焼結体(厚さ250μm)を波長355nmのレーザ光にて加工した。その際、セラミックス焼結体の表面に樹脂フィルムとしてポリイミド樹脂フィルム(厚さ0.1mm)をアクリル系接着剤にて接着し、裏面に金属フィルムとしてアルミニウムフィルム(厚さ0.05mm)をシリコーン系接着剤にて接着した。この状態の加工対象物を、取り付け治具上に吸着させた。
この結果、クラックの無い良好な切断面を得ることができた。
Claims (2)
- 加工対象物にレーザ光を照射して加工する方法であって、
レーザ光をパルス発振して前記加工対象物に一定の繰り返し周波数で照射すると共に走査するレーザ照射工程を有し、
前記レーザ照射工程で、前記繰り返し周波数をH、レーザ光のビーム径をa、レーザ光の同一加工線上への走査回数をn、パルスレーザ光の1照射あたりの移動距離Lをn/2×aとしたとき、
レーザ光の走査速度SをL/(1/H)とすると共に、
走査回数1回目のレーザ光の照射開始位置をL1として、走査回数n回目のレーザ光の照射開始位置Lnを、L1+(L/n)×(n−1)として走査毎に照射開始位置をずらして前記照射を行い、
前記加工対象物の加工面に樹脂フィルムを接着し、前記樹脂フィルム上からレーザ光を前記加工面に照射すると共に、
前記加工対象物の加工面の反対面に金属フィルムを接着し、該金属フィルムを取り付け治具に密着させて該取り付け治具に前記加工対象物を固定して前記照射を行うことを特徴とするレーザ加工方法。 - 請求項1に記載のレーザ加工方法において、
前記取り付け治具の内部に冷却液を流通させながら前記照射を行うことを特徴とするレーザ加工方法。
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