JP2021015987A - 剥離基板製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、上記実施形態においては、複数の分岐レーザ光の例として3本の分岐レーザ光を例示したが、本発明はこれに限定されない。複数の分岐レーザ光は、2本以上の分岐レーザ光であり、強度が異なるものであればよい。例えば、図7に示すように、9本の分岐レーザ光であってもよい。複数の分岐レーザ光は一列に配置され、図7(a)では両端の分岐レーザ光の強度が小さく、中央の分岐レーザ光の強度が両端の分岐レーザ光の強度より大きい。図7(b)では両端と中央の分岐レーザ光の強度が小さい。なお、剥離に影響するため、加工層の安定化のためには、複数の分岐レーザ光に同一の強度の分岐レーザ光が含まれることが好ましい。
以下、実施例(図1〜図6を用いて説明した実施形態の実施例)および実験例を説明する。
本実施例では、基板加工装置100のレーザ光源150にInnoLight Technology Corporation製 HALO GN 35k-100のレーザ発振器を用いた。このレーザ光源150は、表1に示すようなレーザ光Bを供給することができる。
次に、基板10の全面にわたって形成した加工痕12により加工層14を作成した後、基板10を加工層14で割断することにより剥離して剥離基板を作成し、剥離基板における剥離面の性質を調べた。実施例2では、表3の実施例2の欄に示す条件で加工層14を形成した。表3に示した条件を除き、実施例1と同一の条件を用いた。例えば、基板10には結晶構造4Hの多結晶のSiC基板を用い、回折光学素子170には3本の分岐レーザ光に分岐させるものを用いた。なお、表3では後述の実施例3〜6の条件も併せて示している。
図12(a)及び(b)は、それぞれ、実施例3で基板10に形成されたスクライブ前及びスクライブ後の加工痕を示す顕微鏡写真である。図12(c)はレーザ顕微鏡による基板10の断面の顕微鏡写真であり、図12(d)は図12(c)の枠内を拡大した拡大顕微鏡写真である。
図14(a)及び(b)は、それぞれ、実施例4で基板10に形成されたスクライブ前及びスクライブ後の加工痕を示す顕微鏡写真である。図14(c)はレーザ顕微鏡による基板10の断面の顕微鏡写真であり、図14(d)は図14(c)の枠内を拡大した拡大顕微鏡写真である。
図16(a)及び(b)は、それぞれ、実施例5で基板10に形成されたスクライブ前及びスクライブ後の加工痕を示す顕微鏡写真である。図16(c)はレーザ顕微鏡による基板10の断面の顕微鏡写真であり、図16(d)は図16(c)の枠内を拡大した拡大顕微鏡写真である。
図18(a)及び(b)は、それぞれ、実施例6で基板10に形成されたスクライブ前及びスクライブ後の加工痕を示す顕微鏡写真である。図18(c)はレーザ顕微鏡による基板10の断面の顕微鏡写真であり、図18(d)は図18(c)の枠内を拡大した拡大顕微鏡写真である。
本実験例では、NaOH(溶融水酸化ナトリウム)にSiCウエハを半分程度に浸漬することで、NaOH溶液に浸漬している浸漬部IMと、NaOH溶液に浸漬していない非浸漬部NIMとが生じる状態でエッチングした。
本発明者は、Ni(ニッケル)製のるつぼに固形のNaOHを約5g入れ,電気炉で加熱して750℃の溶融状態にし、Ni線で固定したSiCウエハ(SiC基板)を溶融したNaOH溶液に半分程度に浸漬し、20分間のエッチングを行った。使用したウエハはオフ角4°、10mm角の4H-SiCウエハである。前加工としてはダイヤモンドホイール(SD#1000)によって研削を施した。エッチグレートの評価はエッチング前後の厚さの差分から求めた。粗さ測定には触針式粗さ測定機(Taylor Hobson 社製PGI840)を用いた。
図20にエッチング後のSiCウエハ表面の形状を示す。図20を得るための計測では、基板面で直線に沿った表面の高さを計測した。
また、浸漬部IMと非浸漬部NIM(界面付近Vも含む)とをレーザ顕微鏡像によって観察し撮像した。撮像結果をそれぞれ図21、図22に示す。
本実験例では、エッチングの特性が温度、ガス雰囲気でどのように影響されるかを調べる実験を行った。
実験例1の実験方法を基本にして、実験時間を20〜120分、温度を600〜750℃としてエッチング実験を行った。本実験例では、浸漬部IMと非浸漬部NIMの界面付近Vとについて、エッチング温度とエッチングレーとトの関係を調べた。実験結果を図24に示す。
実験例1の実験条件を基本にして、実験時間を30分間とし、ガス雰囲気を大気の場合と窒素(酸素を排除して不活性にするためのガス)の場合とでそれぞれ実験を行い、その影響を調査した。
電気炉内に窒素を流しながらエッチングを行った。浸漬部IMと非浸漬部NIMの界面付近Vとについて、窒素流量とエッチングレートとの関係を図26(a)に、窒素流量と粗さとの関係を図26(b)にそれぞれ示す。なお、図26(a)で窒素流量0L/minは、窒素を流さないので、電気炉内が大気雰囲気のままであることを意味する。
次に、大気の影響を調べるためのエッチングを行った。浸漬部IMと非浸漬部NIMの界面付近Vとについて、空気流量とエッチングレートとの関係を図27(a)に、空気流量と粗さとの関係を図27(b)にそれぞれ示す。浸漬部IM、界面付近Vとも、空気流量に関わらずエッチングレートはほとんど変化しなかった。しかし、同じエッチング時間でも浸漬部IMでは空気流量が増加するほど潜傷が除去されていくことがわかった。また空気流量が20L/minでは界面付近Vに膜状の凹凸ができ、粗さが著しく増大した。
以上説明したように、実験例1、2により、NaOH溶液を用いたSiC基板のウエットエッチングで非浸漬部におけるSiCウエハ面の高能率な鏡面化現象を見出した。その基礎特性の調査のための実験から、750℃、20分間のエッチングで到達面粗さ1.4nmRaとなり、750℃、45 分間でエッチングレートが最大の304μm/h となることがわかった。さらにエッチング雰囲気においては、空気が作用していることがわかった。
Claims (9)
- 結晶基板の内部に加工層を形成して剥離する剥離基板製造方法であって、
パルス照射のレーザ光源からのレーザ光をレーザ集光手段によって基板の表面に向けて照射し、前記基板の表面から所定の深さにレーザ光を集光するレーザ集光ステップ、および、前記レーザ集光手段を前記基板に対して相対的に移動させて位置決めをする位置決めステップ、を有して前記基板に加工層を形成する基板加工ステップと、
前記基板加工ステップにより前記加工層が形成された前記基板を前記加工層にて剥離して剥離基板を作成する基板剥離ステップと、
エッチング液として溶融アルカリを用い、酸素を含むガス雰囲気で、前記剥離基板における前記溶融アルカリの界面位置を前記剥離基板上で移動させながらエッチングし、等方性エッチングにより前記剥離基板の表面を鏡面仕上げするエッチングステップと
を含み、
前記レーザ集光ステップは、前記レーザ光源からのレーザ光を複数の分岐レーザ光に分岐させる回折光学素子を用い、前記複数の分岐レーザ光の少なくとも1本を他の分岐レーザ光に比べて強度が異なるように分岐させるレーザ光調整ステップを含み、
前記複数の分岐レーザ光のうち、相対的に強度が高い分岐レーザ光により前記加工層を伸長させて前記基板を加工するとともに、相対的に強度が低い分岐レーザ光により前記加工層の伸長を抑制することを特徴とする剥離基板製造方法。 - 前記レーザ光調整ステップでは、前記複数の分岐レーザ光を前記基板の内部において一列または複数列もしくはパターン状に配置させることを特徴とする請求項1に記載の剥離基板製造方法。
- 前記レーザ光調整ステップでは、前記複数の分岐レーザ光のうち端部側に配置される少なくとも一本の分岐レーザ光の強度を他の分岐レーザ光に比べて低くすることを特徴とする請求項2に記載の剥離基板製造方法。
- 前記レーザ光調整ステップでは、前記相対的に強度が高い分岐レーザ光の強度を、前記相対的に強度が低い分岐レーザ光の強度に対して1.1〜5.0の範囲の倍率で異ならせることを特徴とする請求項3に記載の剥離基板製造方法。
- 前記位置決めステップは、前記基板の表面において、前記一列または複数列もしくはパターン状の方向に対して所定角度をなす走査方向に前記レーザ集光手段を所定速度で移動させることを特徴とする請求項2に記載の剥離基板製造方法。
- 前記位置決めステップは、前記基板の表面において、前記走査方向に前記レーザ集光手段を所定速度で移動させる動作を、前記走査方向とは直交する方向に前記レーザ集光手段を所定距離にわたってシフトさせる動作を挟んで繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の剥離基板製造方法。
- 前記溶融アルカリとして溶融水酸化ナトリウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の剥離基板製造方法。
- 前記溶融アルカリを流動させながらエッチングすることを特徴とする請求項1または7に記載の剥離基板製造方法。
- 前記基板としてSiC基板を用いることで、 前記剥離基板がSiCからなることを特徴とする請求項8に記載の剥離基板製造方法。
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