JP2014160689A - 透明導電性酸化物膜付き基体 - Google Patents

透明導電性酸化物膜付き基体 Download PDF

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Abstract

【課題】透明導電性酸化物膜上にオーバーコート膜が設置された透明導電性酸化物膜付基体において、透明導電性酸化物膜と、オーバーコート膜と、の界面でオーミック接触を達成する。
【解決手段】基体上に、透明導電性酸化物膜、および、前記透明導電性酸化物膜の上に設置されたオーバーコート膜が、常圧CVD法により各々形成された透明導電性酸化物膜付基体であって、前記透明導電性酸化物膜において、少なくとも前記オーバーコート膜と接する部分が、フッ素を酸化スズ(SnO2)に対して、0.01〜9mol%含むフッ素ドープSnO2膜であり、前記オーバーコート膜が、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、酸化スズを含有するものであり、該膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上であることを特徴とする透明導電性酸化物膜付基体。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明導電性酸化物膜付き基体に関する。本発明の透明導電性酸化物膜付き基体は、太陽電池のような光電変換素子用の透明導電性酸化物膜付き基体として好適である。
光電変換素子である薄膜系太陽電池には光電変換層の種類によりアモルファスシリコン(a−Si)系、多結晶シリコン系などがあるが、これらの薄膜シリコン系太陽電池では、その入射光側の透明電極層として透明導電性酸化物膜が使用される。この透明導電性酸化物膜は、光電変換効率を高めるために低抵抗・高透明であり、かつ光散乱性能が大きいことが要求される。特許文献1には、フッ素をSnO2に対して、0. 01〜4mol%含み、導電電子密度が5×1019〜4×1020cm-3であるフッ素ドープSnO2膜が記載されており、膜の吸収量が少なく高透明で、かつ活性水素種に対して高い耐久性があるとされている。
薄膜系太陽電池は、ガラス基板等の基体上に、透明電極層、光電変換層、および、裏面電極がこの順に形成された構造を有する。
薄膜系太陽電池では、透明電極層と、光電変換層と、の間で屈折率が異なることにより、透明電極層と光電変換層との界面で光が反射されてしまい(例えば、9%程度反射される。)、光電変換層内に導入される光量が減少し、その結果、短絡電流(JSC)が減少し光電変換効率(Eff)が低く抑えられるという問題があった。
このような問題を解決するため、特許文献2では、透明電極層と、半導体層(光電変換層)と、の間に透光性を有し、その屈折率の値が、透明電極層および半導体層(光電変換層)の屈折率をそれぞれ上限及び下限とする範囲内にある屈折率調整層を設けることにより、透明電極層と半導体層(光電変換層)との屈折率の差に起因する光の反射を少なくし、半導体層(光電変換層)への光の導入が円滑に行われるようにしている。
特許文献2では、屈折率調整層を、酸素欠陥を含む酸化チタンTiO(2-X)(但しXは0.4以下)から成るものとすることにより、該屈折率調整層に導電性を付与している。また、屈折率調整層を構成する酸化チタンTiO2に酸素欠陥を持たせる代わりに、チタンと価数の異なる金属、例えばタンタルTa又はバリウムBaを20%以下混合することによっても、酸素欠陥を持たせるのと同等の効果を発揮することができるとしている。
特許文献2には明記されていないが、透明電極層上に形成した酸化チタン系の膜は、水素プラズマに対し、酸化錫膜(SnO2膜)よりも強い耐還元性を有するという特性により、光電変換層形成時における熱やプラズマ衝撃から、透明電極層である透明導電性酸化物膜を保護するための保護層としての機能も有する。
透明導電性酸化物膜として、フッ素ドープSnO2膜を形成する場合、これらの膜の形成手段としては、常圧CVD法が装置コストが低いこと、成膜速度が速い等の理由から好ましく用いられる。
屈折率調整層として、上述するような酸化チタン系の膜を形成する場合も、同様の理由から常圧CVD法が好ましく用いられる。
特開2009−135096号公報 特許第2939780号明細書
しかしながら、透明導電性酸化物膜として、フッ素ドープSnO2膜を形成し、該透明導電性酸化物膜上に、屈折率調整層あるいは保護層として、酸化チタン系の膜を形成した場合、半導体である透明導電性酸化物膜(フッ素ドープSnO2膜)と、酸化チタン系の膜と、の界面部分にショットキー障壁が形成されて、オーミック接触を達成できなくなることを見出した。透明導電性酸化物膜と酸化チタン系の膜との界面にオーミック接触が達成できなくなる部分があると、その界面での接触抵抗が上昇し、光電変換素子を作成した場合に、電池特性のうち、フィルファクター(FF)が低下し、光電変換効率(Eff)が低下する。
更に酸化チタン系膜をCVD法で形成する場合、実用上の成膜速度を得るには基体温度450℃以上の高温で成膜する必要があるが、このような高温成膜条件では酸化チタンの酸化度のコントロールが難しく、安定した導電性酸化物膜が得にくいという問題がある。このような導電性能が良好でない透明導電性酸化物膜を用いて光電変換素子を作成した場合、高抵抗により電池特性の内、フィルファクター(FF)が低下し良好な光電変換効率(Eff)を達成することができない。
上記した従来技術の問題点を解決するため、本発明は、透明導電性酸化物膜上にオーバーコート膜が設置された透明導電性酸化物膜付基体において、基体温度で450℃以上の高温成膜時でも安定した導電性酸化物膜を形成し、透明導電性酸化物膜と、オーバーコート膜と、の界面でオーミック接触を達成することにより、光電変換素子を作成した際のフィルファクター(FF)の低下を抑制し、良好な光電変換効率(Eff)を達成することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、基体上に、透明導電性酸化物膜、および、前記透明導電性酸化物膜の上に設置されたオーバーコート膜が、常圧CVD法により各々形成された透明導電性酸化物膜付基体であって、
前記透明導電性酸化物膜において、少なくとも前記オーバーコート膜と接する部分が、フッ素を酸化スズ(SnO2)に対して、0. 01〜9mol%含むフッ素ドープSnO2膜であり、
前記オーバーコート膜が、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、酸化スズを含有するものであり、該膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上であることを特徴とする透明導電性酸化物膜付基体を提供する。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が、0.05以上0.6以下であることが好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が、0.1以上0.5以下であることがより好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が、0.1以上0.4以下であることがさらに好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜の膜厚が10nm以上100nm以下であることが好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜の膜厚が20nm以上60nm以下であることがより好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜の膜厚が25nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、前記オーバーコート膜の膜厚が30nm以上50nm以下であることが特に好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体では、透明導電性酸化物膜と、オーバーコート膜との界面でオーミック接触を達成することができる。これにより、光電変換素子を作成した際のフィルファクター(FF)の低下を抑制し、良好な光電変換効率(Eff)を達成することができる。
また、本発明では、基体温度で450℃以上の高温成膜時でも安定した導電性酸化物膜を形成することができる。
また、本発明の透明導電性酸化物膜付基体では、透明導電性酸化物膜上にオーバーコート膜が設置されているため、該透明導電性酸化物膜付基体を用いて太陽電池のような光電変換素子を製造する場合に、光電変換層形成時における熱やプラズマ衝撃による透明導電性酸化物膜の劣化が抑制されると期待できる。
また、オーバーコート膜の屈折率が、透明導電性酸化物膜の屈折率、および、光電変換層の屈折率をそれぞれ上限及び下限とする範囲内にあるため、屈折率調整層として機能し、透明導電性酸化物膜と、光電変換層と、の屈折率の差に起因する光の反射が抑制され、光電変換層への光の導入効率が向上していると期待できる。
また、オーバーコート膜が波長400〜1000nmの領域における光線の吸収が少ないことも期待でき、光電変換層への光の導入効率の向上に寄与する。
以下、本発明の透明導電性酸化物膜付基体について説明する。
本発明の透明導電性酸化物膜付き基体は、基体上に、透明導電性酸化物膜、および、オーバーコート膜がこの順に形成された構造を有する。本発明の透明導電性酸化物膜付き基体の個々の構成について、以下に説明する。
<基体>
本発明の透明導電性酸化物膜付き基体に用いられる基体は、必ずしも平面で板状である必要はなく、曲面でも異型状でもよい。該基体としては、ガラス基体、セラミックス基体、プラスチック基体、金属基体などが挙げられる。該基体は透光性に優れた透明の基体であることが好ましく、ガラス基板であることが強度および耐熱性の点から好ましい。ガラス基板としては、無色透明なソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス基板、無アルカリガラス基板、その他の各種ガラスからなる透明ガラス板を用いることができる。
太陽電池のような光電変換素子用の基体に用いる場合、ガラス基板の厚さは0. 2〜6. 0mmであることが好ましい。この範囲であると、ガラス基板の強度が強く、透過率が高い。また基体は、350〜800nmの波長領域において高い透過率、例えば80%以上の透過率を有することが好ましい。また、十分絶縁性で、かつ化学的、物理的耐久性が高いことが望ましい。
なお、ソーダライムシリケートガラスなどのナトリウムを含有するガラスからなるガラス基板、または低アルカリ含有ガラスからなるガラス基板の場合には、ガラスからその上面に形成される透明導電性酸化物膜へのアルカリ成分の拡散を最小限にするために、酸化ケイ素膜、酸化アルミニウム膜、酸化ジルコニウム膜などのアルカリバリア層をガラス基板面に施してもよい。
また、ガラス基板の表面に、ガラス基板の表面と、その上に設けられる層との屈折率の差異を軽減するための層をさらに有していてもよい。
ソーダライムガラス基板上に形成するアルカリバリア層は、SiO2膜や、SiO2とSnO2との混合酸化物膜や、SiO2膜と他の酸化物膜とを積層した多層膜などであり、その膜厚(多層膜の場合は合計膜厚)は20〜100nmであることが好ましい。膜厚がこの範囲であると、ガラス基板からの透過光の反射および吸収を制御することができる。多層膜の例としては、ソーダライムガラス基板上にTiO2膜とSiO2膜とを順次積層した膜が挙げられ、膜厚はそれぞれ10〜20nm、10〜40nmであることが好ましい。特に、該アルカリバリア層の膜厚は、30〜60nmであることが好ましい。
<透明導電性酸化物膜>
透明導電性酸化物膜は、少なくともオーバーコート膜と接する部分が、フッ素を酸化スズ(SnO2)に対して、0. 01〜9mol%含むフッ素ドープSnO2膜である。
したがって、基体上に上記のフッ素ドープSnO2膜のみが形成された単層構造の透明導電性酸化物膜であってもよい。
また、国際公開WO2003/036657号や国際公開WO2010/016468号に記載されているような、基体上に複数の酸化物膜が積層した構造の透明導電性酸化物膜であってもよい。但し、この場合、オーバーコート膜と接する部分、つまり、最表層が、上記のフッ素ドープSnO2膜であることが求められる。
上述した単層構造の透明導電性酸化物膜、および、積層構造の透明導電性酸化物膜のいずれにおいても、透明導電性酸化物膜を構成する酸化物膜(積層構造の透明導電性酸化物膜の場合、積層構造を構成する全ての酸化物膜)は、可視光域で透明であることが求められる。透明導電性酸化物膜のうち、少なくともオーバーコート膜と接する部分(単層構造の透明導電性酸化物膜の場合は透明導電性酸化物膜自体、積層された構造の透明導電性酸化物膜の場合は最表層)については、さらに導電性を有していることが求められる。
透明導電性酸化物膜のうち、少なくともオーバーコート膜と接する部分を、フッ素をSnO2に対して、フッ素を0. 01〜9mol%含むフッ素ドープSnO2膜とすることにより、導電電子密度が向上し、太陽電池のような光電変換素子用の基体として好適な範囲となる。
なお、太陽電池のような光電変換素子用の基体の場合、導電電子密度が5×1019〜4×1020cm-3の範囲であれば好ましく、1.5×1020〜3.0×1020cm-3の範囲であればより好ましい。この範囲であれば、膜の光吸収量が少なく、高透明で、かつ活性水素種に対して高い耐久性があるので、本発明の透明導電性酸化物膜付基体に光電変換層を形成する際に一般に用いられる水素プラズマ照射によっても、透明性は損なわれない。
なお、可視光域で高透過であるためには、透明導電性酸化物膜を構成する酸化物膜(積層構造の透明導電性酸化物膜の場合、積層構造を構成する全ての酸化物膜)の屈折率は、波長400〜800nmにおいて、1. 8〜2. 2であることが好ましく、さらに、1. 9〜2. 1であるのが好ましい。
導電性に関して、透明導電性酸化物膜のシート抵抗が8〜20Ω/□であることが好ましく、より好ましくは8〜12Ω/□である。なお、上述した単層構造の透明導電性酸化物膜の場合、単層構造の透明導電性酸化物膜のシート抵抗が上記範囲を満たす。上述した積層構造の透明導電性酸化物膜の場合、積層構造の透明導電性酸化物膜全体のシート抵抗が上記範囲を満たす。
透明導電性酸化物膜が、上述した単層構造の透明導電性酸化物膜の場合、単層構造の透明導電性酸化物膜をなすフッ素ドープSnO2膜の膜厚が300〜2000nmであることが好ましく、450〜1450nmであることがより好ましく、600〜1000nmであることがさらに好ましい。
一方、透明導電性酸化物膜が、上述した積層構造の透明導電性酸化物膜の場合、表層をなすフッ素ドープSnO2膜の膜厚が300〜1800nmであることが好ましく、400〜1000nmであることがより好ましく、450〜900nmであることがさらに好ましい。積層構造全体としての膜厚が300〜2000nmであることが好ましく、450〜1450nmであることがより好ましく、600〜1200nmであることがさらに好ましい。
上述した単層構造の透明導電性酸化物膜、および、積層構造の透明導電性酸化物膜のいずれにおいても、透明導電性酸化物膜を構成する酸化物膜(積層構造の透明導電性酸化物膜の場合、積層構造を構成する全ての酸化物膜)は、装置コストが低いこと、成膜速度が速い等の理由から常圧CVD法により形成される。
常圧CVD法により酸化物膜の形成手順は、形成する酸化物膜の組成や形状によって異なるが、上述した単層構造の透明導電性酸化物膜を形成する場合、つまり、基体上にフッ素ドープSnO2膜を形成する場合について、具体的な手順の一例を挙げると、基体(ガラス基板)を540℃に加熱し、四塩化錫、水、フッ化水素を同時に吹き付け、常圧CVD法を実施することにより、フッ素ドープSnO2膜を基体上に形成することができる。
<オーバーコート膜>
オーバーコート膜は、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、酸化スズを含有するものであり、かつ、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上である。
本発明に於けるオーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比は、例えば、以下の手順で求めることができる。
走査型X線光電子分光装置(XPS)(PHI 4500 VersaProbe(製品名)、アルバック・ファイ株式会社製)を用いてビーム径を100μmとし、膜表面からArスパッタリングを行いながら透明導電性酸化物膜(フッ素ドープSnO2膜)との界面まで組成分析を行い、その平均値を計算した値として求めることができる。
特許文献2にも記載されているように、酸化チタン系の膜は透光性を有し、その屈折率の値が透明導電性酸化物膜および光電変換層の屈折率をそれぞれ上限及び下限とする範囲内となるため、これらの間の屈折率の差を調整する屈折率調整層として機能する。
また、酸化チタン系の膜は、酸化錫膜(SnO2膜)と比較して水素プラズマに対する耐還元性が優れているという特性により、光電変換層形成時における熱やプラズマ衝撃から、透明電極層である透明導電性酸化物膜を保護するための保護層としての機能も有する。
しかしながら、酸化チタン(TiO2)は絶縁体であるため、特許文献2では、酸素欠陥を含む酸化チタンTiO(2-X)(但しXは0.4以下)からなる膜、あるいは、酸化チタンTiO2にチタンと価数の異なる金属、例えばタンタルTa又はバリウムBaを20%以下混合した膜とすることで導電性を付与していた。
しかしながら、これらの酸化チタン系の膜と、フッ素ドープSnO2膜のような酸化錫(SnO2)系の透明導電性酸化物膜と、は仕事関数のマッチングが適当ではないため、接触界面部分にショットキー障壁が形成されて、オーミック接触を達成できなくなるという問題がある。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体では、オーバーコート膜を、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、酸化スズを含有するものとし、かつ、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上であるものとすることにより、透明導電性酸化物膜との仕事関数のマッチングを改善し、オーミック接触を達成する。これにより、光電変換素子を作成した際のフィルファクター(FF)の低下を抑制し、良好な光電変換効率(Eff)を達成することができる。
なお、酸化スズ自身は導電性を有するが、導電性の良い(抵抗値の低い)酸化スズの方がより好ましい。
本発明における好ましい導電性の良い酸化スズの具体例の一つは、酸素欠陥を有する酸化スズ(SnO2-X)(但し、Xは0.4以下)である。ここで、Xの値を0.4以下、つまり、酸素欠陥の割合を20%以下としたのは、オーバーコート膜での光の吸収が増大するのを抑制するためである。これにより、本発明の透明導電性酸化物膜付基体を用いて光電変換素子を作成した際に、光電変換層への光の入射量が確保される。
本発明における好ましい導電性の良い酸化スズの具体例の別の一つは、フッ素がドープされたSnO2(SnO2;F)である。但し、フッ素ドープ量は、オーバーコート膜中でのF原料分子/Ti原料分子のモル比(原料分子モル比)で1.0未満である。フッ素ドープ量がオーバーコート膜中でのF原料分子/Ti原料分子のモル比(原料分子モル比)で1.0以上だと、オーバーコート膜の形成時において、フッ素によるエッチング作用により透明導電性酸化物膜がダメージを受けるおそれがある。フッ素によるエッチング作用により透明導電性酸化物膜がダメージを受けると、透明導電性酸化物膜の導電性が劣化し、太陽電池のような光電変換素子を基体上に作製したときに光電変換効率(Eff)が低下するおそれがある。これは、フッ素によるエッチング作用が、透明導電性酸化物膜の酸化錫結晶の粒界部分に起こるため、結晶粒間の導電性が低下するためである。
また、フッ素ドープ量がオーバーコート膜中でのF原料分子/Ti原料分子のモル比(原料換算)で1.0以上だと、オーバーコート膜自体もフッ素によるエッチング作用を受け、その結果、オーバーコート膜の成膜速度が低下する、膜の緻密性が低下しオーバーコート膜の導電性が低下するといった問題が生じるおそれがある。
フッ素ドープ量は、オーバーコート膜中でのF原料分子/Ti原料分子のモル比(原料換算)で0.0001〜0.5であることが好ましく、0.001〜0.3であることがより好ましく、0.001〜0.25であることがさらに好ましい。
なお、酸化錫がSnO2;Fである場合、原料中に多量の酸素が混合されていても良好な導電性を得ることができる。このため、原料の希釈ガスに空気を用いることができ、低コスト成膜が可能となる。また、原料中に多量の酸素が入った条件で成膜すると膜中の炭素成分の含有量が少なくなり、透明性が向上する傾向があるので、透過率の向上面からも好ましい。
本発明におけるオーバーコート膜では、オーバーコート膜の主成分であるTiO2膜中に、酸化スズ(好ましい例として、SnO2-X、あるいは、(SnO2;F))が存在することにより、上述したオーバーコート膜に要求される機能(すなわち、透光性を有し、屈折率調整層としての機能を発揮し、良好な電気導電性を示す)が好ましく発揮される。また、透明導電性酸化物膜との仕事関数のマッチングが改善され、オーミック接触を達成することができる。
また、TiO2のみでオーバーコート膜を形成した場合、オーバーコート膜中にTiO2のみが存在するため、TiO2の結晶粒が大きくなる傾向があり、膜の最表面にTiO2の結晶粒の形状による鋭いエッジ部分が形成される。これにより、基体上に形成される光電変換層に欠陥を生じる。これに対し、オーバーコート膜の主成分であるTiO2膜中に、酸化スズが存在する場合、TiO2の結晶粒は小さくなり、膜の最表面に鋭いエッジ部分が形成されなくなる。これにより、基体上に形成される光電変換層での欠陥を軽減する効果も期待できる。
上述した基体上に形成される光電変換層での欠陥を軽減する効果を発揮するためには、オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が、0.05以上であることが必要となる。
また、オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上であることは、導電性の向上、良好な接触抵抗の確保の点でも好ましい。
オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05未満だと、酸化スズによる導電性発現効果が低く、オーバーコート膜と透明導電性酸化物膜との間の接触抵抗が大きくなり、オーミック接触の達成が困難になる。
オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比は、0.05以上0.6以下であることが、導電性の向上、良好なオーミック接触の確保および屈折率調整の両立の点から好ましい。
Sn/(Sn+Ti)モル比が0.6超だと、オーバーコート膜の屈折率が低くなり屈折率調整層としての効果が弱くなり、良好な反射防止効果を得ることができなくなるおそれがある。また、Sn/(Sn+Ti)モル比が0.6超だと、膜中のSnの比率が高くなり、オーバーコート膜の主成分であるTiO2膜中に酸化スズが不均一に存在するおそれがある。
オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比は、0.1以上0.5以下であることがより好ましく、0.2以上0.5以下であることが更に好ましい。
本発明の透明導電性酸化物膜付基体において、オーバーコート膜の膜厚が10nm以上100nm以下であることが、光電変換層形成時における熱やプラズマ衝撃による透明導電性酸化物膜の劣化を抑制するという、オーバーコート膜に要求される機能を発揮するうえで好ましい。
オーバーコート膜に要求される機能のうち、屈折率調整層としての機能を発揮するためには、オーバーコート膜の膜厚が20nm以上60nm以下であることが好ましい。
オーバーコート膜の膜厚は25nm以上50nm以下であることがより好ましく、30nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。
屈折率調整層としての機能を発揮するため、オーバーコート膜の屈折率は、波長400〜800nmにおいて、2.1〜2.7であることが好ましく、2.2〜2.5であることがより好ましい。
上述したように、オーバーコート膜で被覆される透明導電性酸化物膜の屈折率は、波長400〜800nmにおいて、1. 8〜2. 2であることが好ましく、さらに、1. 9〜2. 1であるのが好ましい。
一方、本発明の透明導電性酸化物膜付基体を用いて光電変換素子を製造する際に、オーバーコート膜上に形成される光電変換素子の屈折率は、光電変換素子の構造や材質によっても異なるが、いずれの場合においても、波長400〜800nmにおいて、2.8〜4.5の範囲内である。
オーバーコート膜の屈折率が上記の範囲であれば、透明導電性酸化物膜の屈折率および光電変換層の屈折率をそれぞれ上限および下限とする範囲内となるため、屈折率調整層として機能し、透明導電性酸化物膜と、光電変換層と、の屈折率の差に起因する光の反射を抑制し、光電変換層への光の導入効率が向上する。
酸化スズが、酸素欠陥を有する酸化スズ(SnO2-X)の場合、および、フッ素がドープされたSnO2(SnO2;F)の場合のいずれにおいても、オーバーコート膜は、装置コストが低いこと、成膜速度が速い等の理由から常圧CVD法により形成される。
常圧CVD法によるオーバーコート膜の形成手順は、形成するオーバーコート膜の組成、具体的には、オーバーコート膜に含まれる酸化スズの種類(SnO2-X、または、(SnO2;F))によって異なる。
酸化スズとして、SnO2-Xを含有する場合、以下の手順でオーバーコート膜を形成する。
スズ原料としてスズを含有する化合物(例えば四塩化錫、モノブチルトリクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、テトラメチルスズなどの有機または無機化合物)をバブリング法または気化器を使い気化し、同様に、チタン原料としてチタンを含有する化合物(例えばテトラクロロチタン、チタンテトライソプロポキサイト、チタンテトラエトキサイト、チタンテトラメトキサイトなどの無機、有機チタン化合物)気化し、これらを混合し窒素ガスを搬送ガスとして、450℃以上に加熱した基体に吹き付けることにより、酸化チタンを主成分とし、酸化スズとして、SnO2-Xを含有するオーバーコート膜を形成することができる。このときスズ原料、チタン原料中に酸素、水蒸気、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、βジケトネートなどのジオール類を添加物として混合しても良い。また、スズ原料、チタン原料は吹き付ける前に予備混合してもよく、別々のノズルから吹き付け基体上で混合しても良い。添加物についても、スズ原料、チタン原料に予備混合しても良く、別々に吹き付け基体上で混合しても良い。
酸化スズとして、(SnO2;F)を含有する場合、以下の手順でオーバーコート膜を形成する。
原料として、酸化スズとしてSnO2-Xを含有する場合について、上述したのと、同じスズ原料、チタン原料を気化する。これらに加えて、フッ素原料としてフッ素を含有する化合物(例えばフッ酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロナイトライド、フルオロカーボン類などの無機、有機のフッ素化合物)を気化し、スズ原料およびチタン原料と混合し、先と同様に450℃以上に加熱した基体に吹き付けることにより、酸化チタンを主成分とし、酸化スズとして、SnO2;Fを含有するオーバーコート膜を形成することができる。
上記のいずれの場合においても、スズ原料、チタン原料として、有機化合物を用いると、成膜中の微粉発生を抑制することが可能であり、上述したオーバーコート膜を形成するうえで好ましい。
また、スズ原料として、モノブチルトリクロロスズを用いることが、オーバーコート膜中のSnO2量を容易に制御できる点から好ましい。また、チタン原料として、チタンテトライソプロポキシサイトを用いることが気化のしやすさ、原料価格面、粉抑制面から好ましい。また、酸化スズとして、(SnO2;F)を含有する場合は、フッ素原料として、トリフルオロ酢酸またはフッ酸を用いることが価格面から好ましく、トリフルオロ酢酸を用いることがフッ素のドープ量の制御性からより好ましい。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例では以下に示す手順で透明導電性酸化物膜付き基体を作製し、オーバーコート膜の比抵抗、オーミック特性、および、該透明導電性酸化物膜付き基体を用いて作製した光電変換素子の光電変換特性を評価した。
なお、以下に示す例1〜7のうち、例1〜5が実施例、例6〜7が比較例である。
(例1)
基体として、TiO2膜とSiO2膜とを積層した反射防止膜が形成されたソーダライムガラス基板(300mm×300mm×3.9mm)を使用し、常圧CVD法によって、該基体上に透明導電性酸化物膜として、フッ素ドープSnO2膜を形成した。常圧CVD法によるフッ素ドープSnO2膜の形成手順は以下の通り。
ソーダライムガラス基板を電気ヒーターで550℃まで昇温したものに、四塩化錫、水蒸気、フッ酸をノズルから吹き付け、膜厚700nmのフッ素ドープSnO2膜を形成した。
形成したフッ素ドープSnO2膜について、シート抵抗を直流4探針法で測定したところ、シート抵抗は9Ω/□であった。また、フッ素ドープSnO2膜のフッ素比率を二次イオン質量分析計(SIMS)で測定したところ6mol%であった。
なお、後述する評価基準のサンプルは、上記の手順で基体上にフッ素ドープSnO2膜を形成したサンプルを評価した値である。
次に、常圧CVD法によって、フッ素ドープSnO2膜上に、酸化チタンを主成分とし、酸化スズとして、SnO2;Fを含有するオーバーコート膜を形成して、本発明の透明導電性酸化物膜付基体を得た。
常圧CVD法によるオーバーコート膜の形成手順は以下の通り。
スズ原料としてモノブチルトリクロロスズを、チタン原料としてチタンテトライソプロポキサイトを用い、それぞれ加熱バブリングタンクで加熱し乾燥窒素を用いてバブリングを行い、所定量の原料をバブリングガスと共に蒸気として取り出した。また、フッ素原料としてトリフルオロ酢酸を同様に加熱バブリングタンクで加熱し乾燥窒素を用いてバブリングを行い、トリフルオロ酢酸/チタンテトライソプロポキサイトの比率がモル比で0.2となるように調整し供給した。これらの原料ガスを酸素ガスと混合し、550℃に加熱した基板のフッ素ドープSnO2膜が形成された面に吹き付けることにより、フッ素ドープSnO2膜上に酸化チタンを主成分とし、酸化スズとして、SnO2;Fを含有するオーバーコート膜を形成した。
形成したオーバーコート膜について、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比、膜厚、比抵抗、および、オーミック性を以下の手順で測定した。
Sn/(Sn+Ti)モル比:走査型X線光電子分光装置(XPS)(PHI 4500 VersaProbe(製品名)、アルバック・ファイ株式会社製)を用いてビーム径を100μmとし、オーバーコート膜の表面からArスパッタリングを行いながらフッ素ドープSnO2膜との界面まで組成分析を行い、その平均値を計算した。
膜厚:オーバーコート膜の一部をエッチングし、フッ素ドープSnO2膜との段差を段差計(Veeco社製 触針式表面形状測定器Dektak)で測定した。
比抵抗:直流4探針法により測定した。
オーミック性:1cm角に試料を切断し、これをAccent Optical Technologies社製ホール効果測定器HL5450PC,HL5580PCシステムにセットし、金メッキプローブを試料の4角に正確に接触させ、電圧値が−1Vから1Vの範囲で電流―電圧曲線を測定し、この曲線を最小2乗法を用いて直線近似した際の決定係数R2を求め、R2が0.99以上であるとき良好なオーミック接触をしていると判断した。最小2乗法の決定係数R2とは、実測データの電圧をx、電流をyとした時の(xi,yi)について、下記式で表わされる値である。

上記式中、yaはyiの平均値であり、fiは最小二乗フィット式で求めたxiに対するyの推算値である。
上記の手順で得られた透明導電性酸化物膜付基体について、以下の手順で光電変換層および裏面電極層を形成することによって、光電変換素子を作製した。
光電変換素子の作製
上記の手順で得られた透明導電性酸化物膜付基体を用いた光電変換素子の光電変換効率を調べるため、透明導電性酸化物膜付基体の一部を切り出し、その上にpin型のアモルファスシリコン膜を形成した。p層としてa−SiC:B層(20nm)、i層としてa−Si:H層(350nm)、n層としてa−Si:P層(40nm)を、それぞれSiH4/CH4/H2/B26、SiH4/H2、及びSiH4/H2/PH3を原料として用いて、この順にプラズマCVD法により形成した。この後、GaをドープしたZnO層を20nm形成した後、Al電極をスパッタリング法により形成することで光電変換素子を作製した。光電変換素子部分の大きさは5mm角である。
光電変換素子の特性評価方法
作製した光電変換素子の電流−電圧曲線(IVカーブ)を測定し、これより短絡電流(JSC)、開放電圧(Voc)、フィルファクター(FF)、および、光電変換効率(Eff)を計算した。測定はソーラーシュミレータ(オプトリサーチ社製CE−24型ソーラーシュミレータ)を用い、IV測定時におけるソーラーシミュレータの照射光スペクトルをAM(エアマス)1.5、光強度を100(mW/cm2)とした。また、光電変換素子の電極には面積が6.25mm2のものを用いた。
また、上記の手順で基体上にフッ素ドープSnO2膜を形成した後、オーバーコート膜を形成しなかった評価基準のサンプルについても、上記と同様の手順で光電変化素子を作製し、特性評価を実施した。下記表におけるJSC、Voc、FF、および、Effは評価基準サンプルの数値を基準した比である。
結果を下記表に示す。
(例2〜7)
オーバーコート膜の膜厚およびSn/(Sn+Ti)モル比を下記表に示す数値に変えた以外は、例1と同様の手順を実施した。
表から明らかなように、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上の場合、良好なオーミック性が得られた。また、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上の組成のオーバーコート膜を形成した場合、膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05未満の例6,7に比較して、光電変換素子のFFが同じか高い値となっており、オーバーコート膜の形成によるJSCの増加分がそのまま光電変換効率(Eff)の向上につながっている。
また、例6,7からわかるようにSn/(Sn+Ti)モル比が0.05より低い場合、良好なオーミック性が得られなかった。また、オーバーコート膜を形成しなかった場合に比較して光電変換素子のFFが大きく低下し、JSCは向上するものの光電変換効率(Eff)は低下傾向であることがわかる。

Claims (8)

  1. 基体上に、透明導電性酸化物膜、および、前記透明導電性酸化物膜の上に設置されたオーバーコート膜が、常圧CVD法により各々形成された透明導電性酸化物膜付基体であって、
    前記透明導電性酸化物膜において、少なくとも前記オーバーコート膜と接する部分が、フッ素を酸化スズ(SnO2)に対して、0.01〜9mol%含むフッ素ドープSnO2膜であり、
    前記オーバーコート膜が、酸化チタン(TiO2)を主成分とし、酸化スズを含有するものであり、該膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上であることを特徴とする透明導電性酸化物膜付基体。
  2. 前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.05以上0.6以下である、請求項1に記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  3. 前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.1以上0.5以下である、請求項1に記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  4. 前記オーバーコート膜中のSn/(Sn+Ti)モル比が0.2以上0.5以下である、請求項1に記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  5. 前記オーバーコート膜の膜厚が10nm以上100nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  6. 前記オーバーコート膜の膜厚が20nm以上60nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  7. 前記オーバーコート膜の膜厚が25nm以上50nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性酸化物膜付基体。
  8. 前記オーバーコート膜の膜厚が30nm以上50nm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性酸化物膜付基体。
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