JP2014158108A - 電圧制御型発振回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくする電圧制御型発振回路を提供する。
【解決手段】 電圧制御型発振回路は、第1の容量3の一方の端子が発振アンプ1の入力端子に接続され、他方の端子が第1の振動子接続端子XTに接続されている。第2の容量4の一方の端子が発振アンプ1の出力端子に接続され、他方の端子が第2の振動子接続端子XTNに接続されている。振動子は表示しない。第1又は第2の振動子接続端子XT、XTNにカソードが接続され、第1又は第2の容量3、4にアノードが接続された第3の電圧可変容量素子2と、一端が第3の可変容量素子2のアノードに接続され、他端が接地電位に接続された第3の抵抗10とを接続する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくすることが出来る電圧制御型発振回路に関するものである。
従来、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled Xtal Oscillator)は、シリコンなどの半導体チップに1チップで形成された電圧制御型発振回路に水晶振動子などの圧電振動子を外付けして形成される。
電圧制御型発振回路は、図4に示されるように、直流カット用の容量103、104の一方の端子が反転増幅器101の入力端子と出力端子に各々接続され、他方の端子が振動子接続端子XT、XTNにそれぞれ接続されている。振動子は直接本発明とは関係ないので表示しない。電圧可変容量素子107、108のそれぞれ一方の端子(カソード)は、容量103、104の他方の端子と振動子接続端子XT、XTNにそれぞれ接続されている。電圧可変容量素子107、108の他方の端子は、接地電位(GND)に接続されている。また、反転増幅器101は、その入出力端子間に帰還抵抗109を並列接続している。周波数制御電圧Vinは、バイアス抵抗105を介して、振動子接続端子XTと容量103の他方の端子との接続部と電圧可変容量素子107の一方の端子(カソード)間に入力され、また、バイアス抵抗106を介して、振動子接続端子XTNと容量104の他方の端子との接続部と電圧可変容量素子107の一方の端子(カソード)間に入力される。
電圧制御型発振回路は、水晶振動子が負荷容量との間で共振ループを形成し、反転増幅器が前記共振ループでの損失を補うことによって発振の継続が行われるものである。図4の回路における共振ループは、水晶振動子と容量103、104と電圧可変容量素子107、108を結んだループであり、これら容量の直列接続に寄生容量を加えたものがこの発振回路における負荷容量となる。
特許文献1には発振周波数の電圧制御特性の直線性を確保する電圧制御水晶発振器が開示されている。電圧制御水晶発振器は、水晶振動子、反転増幅器、1対の直流カット容量、制御電圧入力端子、1対のバイアス抵抗及び1対の電圧可変容量素子を備えている。また、電圧可変容量素子に並列接続された1対の発振特性調整用抵抗が設けられている。電圧可変容量素子に接続された発振特性調整用抵抗を用いることにより、発振周波数の電圧制御特性の直線性を確保することができ、発振周波数の的確な電圧制御を可能にすることができる。
特開2008−72553号公報
図4に示す従来の電圧制御型発振回路において、発振部の容量は、容量103、反転増幅器101、容量104の容量C1、CLosc、C2で構成される。これら容量は、制御電圧(Vin)であるVin印加電圧によって変化しないため固定の容量となる(図2(a)参照)。また、電圧可変容量素子のCV1、CV2で構成される容量は、Vin印加電圧が高い場合小さくなり、Vin印加電圧が小さい場合大きくなる(図2(a)参照)。これらの容量により発振周波数は変化する。発振器としては意図的に容量変化を求められるが、容量変化幅を出来るだけ大きくして周波数可変幅を増やす方法が望まれる。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくする電圧制御型発振回路を提供する。
本発明の電圧制御型発振回路は、反転増幅器と、一方の端子が前記反転増幅器の入力端子に接続され、他方の端子が第1の振動子接続端子(XT)に接続された第1の容量と、一方の端子が前記反転増幅器の出力端子に接続され、他方の端子が第2の振動子接続端子(XTN)に接続された第2の容量と、制御電圧入力端子(Vin)と、一方の端子(カソード)が前記第1の振動子接続端子(XT)に接続され、他方の端子(アノード)が接地電位に接続された第1の電圧可変容量素子と、一方の端子(カソード)が前記第2の振動子接続端子(XTN)に接続され、他方の端子(アノード)が前記接地電位に接続された第2の電圧可変容量素子と、前記第1の振動子接続端子と前記第1の電圧可変容量素子の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が前記制御電圧入力端子(Vin)に接続された第1のバイアス抵抗と、前記第2の振動子接続端子と前記第2の電圧可変容量素子の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が前記制御電圧入力端子(Vin)に接続された第2のバイアス抵抗とを具備し、前記第1又は第2の振動子接続端子にカソードが接続され、前記第1又は第2の容量にアノードが接続された第3の可変容量素子と、一端が当該第3の可変容量素子のアノードに接続され、他端が接地電位に接続された第3の抵抗とを接続したことを特徴としている。
制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくして周波数可変幅を増やすことが可能になる。
実施例1に係る電圧制御型発振回路の回路図。 図1及び図3の電圧制御型発振回路の特性を説明する特性図。 実施例2に係る電圧制御型発振回路の回路図。 従来の電圧制御型発振回路の回路図。
以下、実施例を参照して発明の実施の形態を説明する。
この実施例では反転増幅器(以下、発振アンプという)の出力側に第3の電圧可変容量素子(バリキャップ)を取付けたことに特徴がある。
電圧制御水晶発振器は、シリコンなどの半導体チップに1チップで形成された電圧制御型発振回路に水晶振動子などの圧電振動子を外付けして形成される。
この実施例の電圧制御型発振回路は、図1に示されるように、直流カットに用いる第1の容量3(容量C1)の一方の端子が発振アンプ1(容量CLosc)の入力端子に接続され、他方の端子が第1の振動子接続端子XTに接続されている。同じく、直流カットに用いる第2の容量4(容量C2)の一方の端子が発振アンプ1の出力端子に接続され、他方の端子が第2の振動子接続端子XTNに接続されている。振動子については、直接本発明とは関係ないので表示しない。
制御電圧Vinは、制御電圧入力端子(Vin)より第1のバイアス抵抗5及び第2のバイアス抵抗6を介して発振回路の内部に入力される。
第1の電圧可変容量素子7(容量CV1)の一方の端子(カソード)は、第1の振動子接続端子XTに接続され、他方の端子(アノード)は接地電位に接続されている。第2の電圧可変容量素子8(容量CV2)の一方の端子(カソード)は、第2の振動子接続端子XTNに接続され、他方の端子(アノード)が前記接地電位に接続されている。
第1のバイアス抵抗5は、第1の振動子接続端子XTと第1の電圧可変容量素子7の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が制御電圧入力端子Vinに接続されている。また、第2のバイアス抵抗6は、第2の振動子接続端子XTNと第2の電圧可変容量素子8の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が制御電圧入力端子Vinに接続されている。
第3の電圧可変容量素子2(容量CV3)は、第2の振動子接続端子XTNにカソードが接続され、第2の容量4にアノードが接続されている。さらに、第3の抵抗10は、一端が第3の電圧可変容量素子2のアノードに接続され、他端が接地電位に接続されている。この第3の抵抗を入れることによって、制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくして周波数可変幅を増やすことが可能になる。
つぎに、図2を参照して第3の電圧可変容量素子の作用を説明する。図2は、縦軸が容量、横軸が制御電圧(Vin印加電圧)を表わし、振動子から見た制御電圧に基づく容量の変化幅を説明している。
前述のように、従来の電圧制御型発振回路における発振部容量は、容量103、反転増幅器101、容量104の容量C1、CLosc、C2で構成される(図4参照)がこれら容量は、Vin印加電圧によって変化せず固定の容量となる。また、電圧可変容量素子107、108のCV1、CV2で構成される容量は、Vin印加電圧が高い場合小さくなり、Vin印加電圧が小さい場合大きくなる(図2(a)参照)。振動子から見たトータルの容量は、これらの固定の容量と変動する容量の総和になる。発振器としては容量変化幅を出来るだけ大きくして周波数可変幅を増やすことが望まれる。
この実施例では、容量3、4及び発振アンプ1のC1、CLosc、C2で構成される固定の容量に電圧で容量が変わる第3の電圧可変容量素子2の容量CV3を加えてC1、CLosc、C2、CV3で構成される容量を作る。これは、図2(a)に示される固定の容量ではなく、Vin印加電圧が高い場合小さくなり、Vin印加電圧が小さい場合大きくなる変動する容量である(図2(b)参照)。この変動する容量と、同じく変動するCV1、CV2で構成される容量の総和が振動子から見たトータルの容量となる(図2(b)参照)。このトータルな容量と従来の電圧制御型発振回路の振動子から見たトータルな容量とを比較すると、振動子から見た容量変化幅は、この実施例の方が従来のものより大きく変化している(図2(a)、(b)参照)。
このように、制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくすることができる。
次に、図3を参照して、実施例2を説明する。
この実施例では、実施例1では発振アンプの出力側に第3の電圧可変容量素子を取付けたのに対し、発振アンプの入力側に取付けたことに特徴がある。
図3は、図1に示す発振アンプ1の出力側に形成した第3の電圧可変容量素子2及び第3の抵抗10を入力側に取付けたものである。即ち、第3の電圧可変容量素子12は、第1の振動子接続端子XTにカソードが接続され、第1の容量3に第3の抵抗11の一端を介してアノードが接続されている。第3の抵抗11は、
一端が第3の電圧可変容量素子12のアノード及び第1の容量に接続され、他端が接地電位に接続されている。
発振回路の発振部の容量CLは、(1/CL)=(1/C1)+(1/CLosc)+(1/C2)+(1/C3)で表わされる。即ち、CL=C1・CLosc・C2・C3/(CLosc・C2・C3+C1・C2・C3+C1・CLosc・C3+C1・CLosc・C2)である。この値は、第3の電圧可変容量素子が発振アンプのどちら側にあっても作用効果は実質的に同じである。
したがって、実施例2は、実施例1と同様に、制御電圧により発振アンプで構成される容量を変化させることが出来、発振アンプとバリキャップで構成されるトータルの容量変化幅を大きくすることができる。
なお、発振アンプは、CMOS型、バイポーラ型のいずれを用いることも可能である。また、第3の電圧可変容量素子及び第3の抵抗は、発振アンプの入力側及び出力側の両方に同時に取付けることができる。
1・・・反転増幅器(発振アンプ)
2、7、8、12・・・電圧可変容量素子(バリキャップダイオード)
3、4・・・容量
5、6、9、10、11・・・抵抗


Claims (1)

  1. 反転増幅器と、一方の端子が前記反転増幅器の入力端子に接続され、他方の端子が第1の振動子接続端子に接続された第1の容量と、一方の端子が前記反転増幅器の出力端子に接続され、他方の端子が第2の振動子接続端子に接続された第2の容量と、制御電圧入力端子と、一方の端子(カソード)が前記第1の振動子接続端子に接続され、他方の端子(アノード)が接地電位に接続された第1の電圧可変容量素子と、一方の端子(カソード)が前記第2の振動子接続端子に接続され、他方の端子(アノード)が前記接地電位に接続された第2の電圧可変容量素子と、前記第1の振動子接続端子と前記第1の電圧可変容量素子の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が前記制御電圧入力端子に接続された第1のバイアス抵抗と、前記第2の振動子接続端子と前記第2の電圧可変容量素子の一方の端子(カソード)との間に一端が接続され、他端が前記制御電圧入力端子に接続された第2のバイアス抵抗とを具備し、前記第1又は第2の振動子接続端子にカソードが接続され、前記第1又は第2の容量にアノードが接続された第3の可変容量素子及び一端が当該第3の電圧可変容量素子のアノードに接続され、他端が接地電位に接続された第3の抵抗を接続したことを特徴とする電圧制御型発振回路。

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003243932A (ja) * 2002-02-20 2003-08-29 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 温度補償水晶発振器
JP2008211768A (ja) * 2007-01-30 2008-09-11 Epson Toyocom Corp 発振器

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