JP2014157148A - 樹脂種識別方法および樹脂種識別装置 - Google Patents

樹脂種識別方法および樹脂種識別装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1台の光学的な検知器を用いて樹脂片を識別する場合であっても、樹脂片の識別に最適な赤外反射スペクトルを選択することができ、個々の樹脂片の正確な識別処理を順次行うことのできる樹脂種識別方法および樹脂種識別装置を得る。
【解決手段】樹脂片に赤外光を照射することで得られた赤外反射強度に対応した信号量に基づいて、信号処理を実行することで、少なくとも1個の識別用信号量を選択し、選択した識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂のリサイクルに係わり、特に、リサイクル樹脂を光学的手法により組成毎に識別するために使用される赤外反射スペクトルの選択方法に特徴を有する樹脂種識別方法および樹脂種識別装置に関するものである。
使用済み家電における樹脂のリサイクルでは、樹脂を手で解体できる部分は、限られている。そのため、小さな部品または複雑な構成の部品等については、機械的に粉砕して、金属または樹脂等を選別したうえで、リサイクル材とする必要がある。
この場合、粉砕して混合された状態から、それぞれの材料を分別することが要求されるため、高度な選別技術が必要である。このうち、金属は、比重や電気的または磁気的な力により選別される。一方、樹脂は、電気的または磁気的な力による選別ができないため、比重や静電気の帯電量等による分類が提案されている。
しかしながら、類似した樹脂種については、これらの方法では識別が困難になる。そのため、近赤外帯または中赤外帯の光における樹脂の吸収率、または反射率の波長(波数)依存性の違いに着目した識別方法が提案されている。
ここで、カーボンブラック等を含有した黒色樹脂を識別する場合には、近赤外帯では吸収が大きく必要な信号強度が得られないため、識別が困難である。そのため、黒色樹脂の識別には、カーボンブラックの吸収の影響が少ない、中赤外帯を用いるのが望ましい。
個々の粉砕した樹脂片を、中赤外帯を用いて識別する方法としては、コンベアで順次試料を流し、試料の上方から、FT−IR(Fourier Transform−Infrared Spectroscopy:フーリエ変換型赤外分光光度計)を用いて反射法で測定するもの(赤外分光法)がある(例えば、特許文献1、2参照)。
なお、一般的に、FT−IRを用いて樹脂片を識別する場合、測定光学系の測定領域が、測定対象である樹脂片(以降では、サンプルと称す)の表面に位置するように、測定光学系と、測定サンプルとの位置合わせ(以降では、単に位置合わせと称す)を精度良く行う必要がある。
なぜなら、サンプルの位置ずれが生じると、測定領域内におけるサンプルの占める割合が小さくなるので、サンプルからの赤外反射強度が小さくなるとともに、サンプル試料台からの赤外反射が混ざるからである。また、これにより、サンプルに起因する赤外反射スペクトルのS/N比(樹脂起因のピーク高さに対するノイズの大きさ)が低下するので、樹脂片を正確に識別できないからである。
具体的には、正反射または拡散反射方式によるFT−IRを用いた場合の測定領域の大きさは、一般に、数mm〜1cm程度になるので、サンプルの大きさが1cmまたはそれ以下の場合、サンプルの数mmのずれが、樹脂片の識別を誤る原因となる。なお、測定領域の大きさは、光源サイズ、検知器の受光部サイズおよび光学系に依存する。
特開昭60−089732号公報 特開平8−300354号公報 特開2002−131310号公報
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
特許文献1、2に記載の従来技術におけるFT−IRを用いた識別方式では、複数のサンプルを分離して、光学測定系に個別に搬送するとともに、個々のサンプルの位置合わせを精度良く行わなければ、樹脂片を正確に識別することができない。
ここで、従来技術において、測定領域に比べてサンプルが小さい場合には、個別に搬送することが困難であり、さらには、個々のサンプルの位置合わせを短時間で行うことが困難であるという問題点があった。そのため、結果として、樹脂片を正確に識別するのに多くの時間を要していた。
また、近赤外光やラマン光を用いた識別方式では、アレイセンサを複数台1列に並べることにより、位置合わせを事実上不要にすることができる。しかしながら、FT−IRを用いた識別方式では、干渉光学系を用いるので、近赤外光やラマン光を用いた識別方式と比べて、検知器を複数台1列に並べるのが困難である。
そこで、1台の検知器を用いて、サンプルの位置合わせを行う方法として、一般的に、次の3通りの方法が挙げられる。
(1)個々のサンプルのX方向、Y方向の2方向を調整し、測定領域範囲まで移動させる方法。
(2)個々のサンプルのY方向のみを調整し、X方向には、ベルトコンベア等で移動させることにより、所定のタイミングで測定領域範囲に到達させる方法。
(3)個々のサンプルのX方向、Y方向に移動させ、所定のタイミングで測定領域範囲に到達させる方法。
ここで、1個のサンプル測定の終了時から次のサンプル測定開始時までの時間間隔を短くするためには、(1)の方法が最も適しているが、形状および大きさが異なるサンプルのX方向、Y方向の2方向を調整するためには、大掛かりな装置が必要となる。また、(3)の方法は、時間間隔が最も長く、最も効率が悪い。
そこで、(2)の方法で位置合わせを行う場合の具体的動作の一例として、例えば、金属製の移動ステージ(またはベルトコンベア等)にサンプル同士が重ならないように、複数のサンプルを順次載せて移動させ、その移動方向に対して、垂直方向に設置した位置調整用のレール等によりサンプルを整列させる。そして、それぞれのサンプルが測定範囲に到達したタイミングを位置センサ等で検知しながら、そのタイミングに合わせて測定を行う。
また、具体的動作の別例として、整列したサンプルが移動している状態で、識別部は、サンプルの有無にかかわらず、測定を行い、一定間隔で赤外反射スペクトルを取得し続ける。そして、取得した赤外反射スペクトルの中から、サンプルからの赤外反射信号を含む1個または複数の赤外反射スペクトルを選択し、選択した赤外反射スペクトルを使用して、樹脂片を識別する。
複数の小さな樹脂片を自動で順次識別するには、個々の樹脂片に対する位置合わせが困難なので、後者の方法が望ましい。しかしながら、後者の方法である1個または複数の赤外反射スペクトルを選択する方法では、これまで特に、樹脂片の識別に最適なスペクトルを選択する際の基準が明確でなかったので、識別に不適な赤外反射スペクトルを選択してしまうと、正確に識別することができず誤判定が生じるという問題があった。
ここで、単純に、赤外反射強度の強いスペクトルを選ぶと、選択したスペクトルは、移動ステージからの強い反射スペクトルが混在したS/N比が悪いスペクトルである場合があり、正確に識別することが困難である。これに対して、移動ステージからの赤外反射スペクトルが混在したスペクトルを選ばないようにするために、赤外反射強度の最も弱いスペクトルを選ぶと、選択したスペクトルの強度が小さすぎる場合があり、正確に識別することが困難である。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、1台の光学的な検知器を用いて樹脂片を識別する場合であっても、樹脂片の識別に最適な赤外反射スペクトルを選択することができ、個々の樹脂片の正確な識別処理を順次行うことのできる樹脂種識別方法および樹脂種識別装置を得ることを目的とする。
本発明に係る樹脂種識別方法は、所定の時間間隔で赤外光を測定範囲に照射することで得られた、赤外反射強度に対応した時系列の信号量に基づいて、コントローラにより信号処理を実行することで、測定範囲に順次搬送される樹脂片の樹脂種を識別する樹脂種識別方法であって、コントローラは、順次搬送される樹脂片の測定位置に応じた時系列の信号量の中から、時系列の信号量のそれぞれの大きさに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別するための少なくとも1個の識別用信号量を選択する選択ステップと、選択した識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別する識別ステップとを備えたものである。
また、本発明に係る樹脂種識別装置は、所定の時間間隔で赤外光を測定範囲に照射することにより、赤外反射強度に対応した時系列の信号量を取得する赤外光分析装置と、赤外光分析装置における測定範囲に樹脂片を順次搬送するコンベアと、赤外光分析装置から受信した赤外反射強度に対応した時系列の信号量に基づいて、信号処理を実行することで、コンベアが測定範囲に順次搬送する樹脂片の樹脂種を識別するコントローラと、を備え、コントローラは、順次搬送される樹脂片の測定位置に応じた時系列の信号量の中から、時系列の信号量のそれぞれの大きさに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別するための少なくとも1個の識別用信号量を選択し、選択した識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別するものである。
本発明によれば、樹脂片に赤外光を照射することで得られた赤外反射強度に対応した信号量に基づいて、信号処理を実行することで、少なくとも1個の識別用信号量を選択し、選択した識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別する。これにより、1台の光学的な検知器を用いて樹脂片を識別する場合であっても、樹脂片の識別に最適な赤外反射スペクトルを選択することができ、個々の樹脂片の正確な識別処理を順次行うことのできる樹脂種識別方法および樹脂種識別装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1における樹脂種識別装置の全体図である。 本発明の実施の形態1において、樹脂片が載った金属ステージを移動させながらFT−IR測定を行った場合に得られるインターフェログラム信号の最高最低振幅を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。 本発明の実施の形態1において、樹脂片に凹みある場合に、各位置で測定されるインターフェログラム信号の最高最低振幅を示した説明図である。 本発明の実施の形態2において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。 本発明の実施の形態3において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。 本発明の実施の形態4において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。
以下、樹脂種識別方法および樹脂種識別装置の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における樹脂種識別装置の全体図である。本実施の形態1における選別装置は、供給装置10、コンベア20、赤外光分析装置30、コントローラ40、樹脂片分離装置50、異物回収容器60および樹脂片回収容器70を備えて構成されている。ここで、赤外光分析装置30としては、FT−IRを適用している。
また、コンベア20は、搬送中の樹脂片を整列させるために設けられた第1ガイド21および第2ガイド22を有する。また、樹脂片分離装置50は、エアガン51、エアバルブ52およびエア配管53を有しており、エア配管53には、エアガン51およびエアバルブ52が接続されている。
供給装置10は、被識別用の樹脂片を順にコンベア20上に供給する。また、コンベア20上に樹脂片を供給する場合に、個々の樹脂片が重ならないように、隙間を開けて、並ぶようにする。
なお、この隙間の間隔は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。また、被識別用の樹脂片は、コンベア20上に供給される前に、例えば、特許文献3に記載のように、あらかじめ熱プレス等の平坦化処理を施すことにより、樹脂片の表面上に平坦部を形成しておいてもよい。また、コンベア20の材料として、具体的には、赤外光を吸収しやすいゴム等の有機物ではなく、赤外光を吸収しにくい金属を用いることが望ましい。すなわち、コンベア20は、被識別用の樹脂片よりも赤外反射率の大きい材料によって構成されていることが望ましいこととなる。
コンベア20は、樹脂片を赤外光分析装置30の下(測定領域範囲)まで搬送する。ここで、樹脂片は、図1に示すように、赤外光分析装置30の下まで搬送される間に、第1ガイド21または第2ガイド22と接触する。すなわち、樹脂片は、第1ガイド21と接触することにより、搬送方向に対して、コンベア20上の左側に位置がずれ、さらに、第2ガイド22と接触することにより、搬送方向に対して、コンベア20上の中央に整列する。
赤外光分析装置30は、樹脂片の有無にかかわらず、所定の時間間隔で赤外光を照射し、赤外反射スペクトルを時系列的に取得し続ける。すなわち、赤外光分析装置30は、赤外反射スペクトルを取得するタイミングで、測定範囲に樹脂片がある場合には、樹脂片からの赤外反射スペクトルを取得することとなり、一方、樹脂片がない場合には、コンベア20からの赤外反射スペクトルを取得することとなる。なお、この一定間隔は、短い方が望ましい。
コントローラ40は、赤外光分析装置30から、赤外反射スペクトルを取得する。なお、赤外光分析装置30で適用される測定方法が、フーリエ変換分光法の場合には、コントローラ40は、赤外光分析装置30から、フーリエ変換された結果である赤外反射スペクトルの代わりに、フーリエ変換される前のアナログ信号に相当するインターフェログラム信号を時系列的に取得することができる。換言すれば、本願発明は、インターフェログラム信号のセンターバースト付近のデータを使うことによってフーリエ変換または反射全域の積算、平均化等の多量データ処理を経ずに求められる信号量が用いられることを技術的特徴としており、従来技術に対して後述する効果が得られるので優位性を有する。
なお、赤外反射強度とは、赤外反射スペクトルのピーク強度を示す。また、各測定点において取得されたインターフェログラム信号における振幅の最高値から振幅の最低値を差分した差分値のことを、以下の説明では、インターフェログラム信号の最高最低振幅(いわゆるpeak to peak)と称す。また、インターフェログラム信号の最高最低振幅は、FT−IRの検出器により検出される赤外反射強度に概略対応した値となる。従って、以下では、インターフェログラム信号と赤外反射スペクトルとは、等価な信号として説明する。
コントローラ40は、測定結果として得られる複数の赤外反射スペクトルあるいは複数のインターフェログラム信号を解析することにより、樹脂片の有無を判定するために適した赤外反射スペクトルあるいはインターフェログラム信号を選択し、選択した赤外反射スペクトルあるいはインターフェログラム信号を解析することにより、樹脂種を判定する。
また、コントローラ40は、樹脂片分離装置50内のエアバルブ52の開閉状態を制御することにより、エア配管53内の空気をエアガン51の噴出口から噴射する。コントローラ40は、樹脂種の判別結果に基づいて、あらかじめ規定される樹脂種でない場合には、所定のタイミングで、エアガン51の噴出口から空気を噴射することにより、樹脂片を異物回収容器60に回収する。
一方、コントローラ40は、樹脂種の判定結果に基づいて、あらかじめ規定される樹脂種である場合には、エアガン51から空気を噴射しない。これにより、樹脂片は、コンベアの終点に位置する樹脂片回収容器70に落下し、そのまま回収されることとなる。
次に、コントローラ40が赤外反射スペクトルあるいはインターフェログラム信号の解析によって、樹脂片がエアガン51の噴出口前に到達する時刻を推定する手順について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態1において、樹脂片が載った金属ステージを移動させながらFT−IR測定を行った場合に得られるインターフェログラム信号の最高最低振幅を示した説明図である。
ここで、図2に示すようなインターフェログラム信号の最高最低振幅を測定するために、平坦部を形成した(平坦化した)3個の樹脂片を先の図1のコンベア20に相当する金属ステージ上に並べ、この金属ステージを移動させながら、一定間隔でFT−IR測定を行う。
この場合、図2に示すように、赤外光が照射される範囲である測定スポットは、固定されており、測定スポット内を金属ステージが紙面左側に移動する。すなわち、測定スポットは、金属ステージに対して、相対的に紙面右側に移動することとなる。以降では、金属ステージを静止系として、測定スポットが金属ステージ上を相対的に移動するものとして説明する。
赤外光分析装置30は、インターフェログラム信号(赤外反射スペクトル)を取得するタイミングで、相対的に移動する測定スポット内に樹脂片がある場合には、樹脂片によって反射されたインターフェログラム信号を取得することとなる。一方、赤外光分析装置30は、測定スポット内に樹脂片がない場合には、金属ステージによって反射されたインターフェログラム信号を取得することとなる。
また、図2において、横軸は、インターフェログラム信号を取得する順番が1番目を基準として何番目に取得されたかを表す測定番号を示す。この測定番号は、インターフェログラム信号を取得するタイミング(時刻)に相当する。さらに、縦軸は、各測定番号に対応したインターフェログラム信号の最高最低振幅(以降では、単に最高最低振幅と称す)を示している。
なお、前述したように、インターフェログラム信号の最高最低振幅は、FT−IRの検出器により検出される赤外反射強度に概略対応した値である。そして、この赤外反射強度が強いほど、赤外反射スペクトルのベースラインに対して確率過程に起因するノイズを相対的に小さくすることができる。したがって、赤外反射強度が強く、樹脂に起因するピーク信号がある場合には、そのピーク信号に対するS/N比が良く、識別の誤判定を抑制することができる。
ここで、図2に示すように、金属ステージからインターフェログラム信号を取得した場合、最高最低振幅は、約10となる。なお、この数値は、本実験系に限った値であり、この値自身に一般的な意味は含まない。
また、3か所の谷の部分が確認できるが、それぞれの谷に対応した最高最低振幅は、金属ステージ上に並べた3個の樹脂片から得られたものであることが分かる。なぜなら、樹脂片からの赤外反射強度は、金属ステージからの赤外反射強度に比べて小さいからである。さらに、樹脂片からインターフェログラム信号を取得した場合、各樹脂片の中央部(平坦部)に対応した最高最低振幅は、約4となる。すなわち、前述したように、被識別用の樹脂片よりも赤外反射率の大きい材料によってコンベア20が構成されることで、樹脂片に対応する最高最低振幅よりもコンベア20に対応する最高最低振幅の方が大きくなる。したがって、両者の最高最低振幅の違いが明確となり、結果として、識別精度を向上させることができる。
また、各樹脂片の端部に対応した最高最低振幅は、平坦部よりも小さい場合(測定番号9、14、23)がある。これは、樹脂片の端部が平坦でないので、樹脂片の端部からの赤外反射光の方向が検出器の方向に対して逸れるからである。さらに、各樹脂片の端部に対応した最高最低振幅は、平坦部よりも大きい場合(測定番号33)がある。これは、樹脂片の端部からの赤外反射光に加え、金属ステージからの赤外反射光の一部が混在するからである。
また、金属ステージに対応した最高最低振幅と、樹脂片に対応した最高最低振幅との中間値は、7(=(10+4)/2)となる。この中間値7以下を取り得る測定番号においては、樹脂片からインターフェログラム信号が取得されると想定する場合に、以下のようなことがいえる。
すなわち、1個目の樹脂片は、図2に示すように、測定番号8および9の間(ここでは、8.5とする)から測定番号14および15の間(ここでは、14.5とする)までの範囲に存在することとなる。この場合、1個目の樹脂片の中心を、11.5(=(8.5+14.5)/2)として求まる。
同様に、2個目の樹脂片は、測定番号18および19の間(18.5)から測定番号23および24の間(23.5)までの範囲に存在することとなり、2個目の樹脂片の中心は、21(=(18.5+23.5)/2)として求まる。また、同様に、3個目の樹脂片は、測定番号27および28の間(27.5)から測定番号33までの範囲に存在することとなり、2個目の樹脂片の中心は、30.25(=(27.5+33)/2)として求まる。
このように、各樹脂片の中心位置を測定番号に対応づけて規定する場合、前述したように、測定番号は、インターフェログラム信号を取得するタイミング(時刻)に対応するので、各樹脂片の中心が測定スポットを通過した時刻を推定することができる。
また、先の図1の構成においても同様に、コンベア20によって搬送される樹脂片の中心が測定範囲(測定スポット)に到達する時刻を推定することができる。この測定範囲に到達する時刻に対して、測定範囲と、エアガン51の噴出口との距離をコンベア20の搬送速度で割った移動時間を加えることにより、この樹脂片がエアガン51の噴出口前に到達する時刻を推定することができる。したがって、コントローラ40は、推定した到達時刻において、エアガン51から空気を噴射することにより、樹脂片を異物回収容器60に回収することができる。
次に、コントローラ40が行うインターフェログラム信号の解析による樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルの選択について、先の図2および図3を参照しながら詳細を説明する。図3は、本発明の実施の形態1において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。
ここで、樹脂片の識別は、樹脂片からの赤外反射スペクトルに基づいて行われるが、1個の樹脂片の複数の測定点から取得される複数の赤外反射スペクトルのうち、どの赤外反射スペクトルを識別に使用するかによって、識別精度に大きな影響を与える。
そこで、本発明の趣旨は、複数の測定点のそれぞれで得られた赤外反射スペクトルの中から、識別に使用する赤外反射スペクトルを適切に選択することにより、樹脂片の識別精度を向上させることにある。
また、本発明においては、コントローラ40は、識別に使用する赤外反射スペクトルを適切に選択するために、所定の時間間隔で赤外光分析装置30から赤外反射強度に対応した信号量を受信する。そして、コントローラ40は、信号処理を実行することにより、受信した信号量のそれぞれの大きさに基づいて、樹脂片の樹脂種を識別するための少なくとも1個の識別用信号量を選択し、識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルを選択するという技術的特徴を有する。
図3は、先の図2における2個目の樹脂片付近(測定番号18〜24)に対応した最高最低振幅の拡大図に相当する。ここで、前述したように、樹脂片に対応した最高最低振幅よりも大きい最高最低振幅が含まれる場合には、金属ステージから取得されるインターフェログラム信号の一部が含まれる。したがって、このような最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルは、識別に使用しないことが望ましい。また、樹脂片に対応した最高最低振幅よりも小さい最高最低振幅が含まれる場合には、このような最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルは、S/N比が悪いので、識別に使用しないことが望ましい。
そこで、最高最低振幅の上限値および下限値をあらかじめ規定し、この上限値および下限値(閾値)の範囲に入る最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルを識別に使用するようにする。なお、この図3では、具体例として、上限値を5、下限値を3としている。
次に、あらかじめ規定した閾値の範囲内にある測定番号のうち、測定番号jについて、下式(1)にしたがって、変化量Δjを算出する。すなわち、測定番号jの1回前に測定した測定番号j−1に対応した最高最低振幅Ij−1から測定番号jに対応した最高最低振幅Ijを差分した差の絶対値と、測定番号jに対応した最高最低振幅Iから測定番号jの1回後に測定した測定番号j+1に対応した最高最低振幅Ij+1を差分した差の絶対値との和を変化量Δjとして算出することとなる。
Δj=|Ij−1−Ij|+|Ij−Ij+1| (1)
そして、各測定番号における変化量Δjを比較し、最も小さい変化量Δjを取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを使用して、樹脂片の識別を行う。すなわち、各測定番号に対応した最高最低振幅について、隣り合う最高最低振幅との強度差の絶対値をそれぞれ算出し、それぞれの強度差の絶対値の和が最も小さい場合の測定番号に対応した赤外反射スペクトルを使用することとなる。
また、この図3では、具体例として、あらかじめ規定した閾値(下限値3〜上限値5)の範囲に入る最高最低振幅に対応した測定番号19から22のうち、測定番号21(j=21)について、上式(1)にしたがって、変化量Δj(j=21)を算出している。すなわち、コントローラ40は、下式(2)に示すように、測定番号21の1回前に測定した測定番号20に対応した最高最低振幅I20から測定番号21に対応した最高最低振幅I21を差分した差の絶対値と、測定番号21に対応した最高最低振幅I21から測定番号21の1回後に測定した測定番号22に対応した最高最低振幅I22を差分した差の絶対値との和を変化量Δj(j=21)として算出する。
Δj(j=21)=|I20−I21|+|I21−I22| (2)
また、同様に、コントローラ40は、測定番号19、20、22についても変化量Δjを算出する。そして、コントローラ40は、測定番号19〜22における各変化量Δjを比較し、最も小さい変化量Δj(j=21)を取り得る測定番号21に対応した赤外反射スペクトルを使用して、樹脂片の識別を行う。
なお、赤外反射スペクトルを使用した識別方法は、従来の通り、以下のような手順で行う。すなわち、各樹脂種に対して、基準となる赤外反射スペクトルまたは特徴となるピークといったデータをあらかじめ取得しておき、この取得したデータと、樹脂片の識別を行うために選択した赤外反射スペクトルとを比較することにより、樹脂片の識別を行う。
このように、本実施の形態1におけるコントローラ40は、1個の樹脂片から取得される複数のインターフェログラム信号の最高最低振幅について、各測定番号(各測定位置)に対応した変化量Δjを算出し、最も小さい変化量Δjを取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを適切に選択することができる。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
また、赤外反射スペクトルを前述したように選択する場合にさらに奏される効果について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1において、樹脂片に凹みがある場合に、各測定位置で取得されるインターフェログラム信号の最高最低振幅を示した説明図である。
これまでは、樹脂片の表面に凹みがなく、平坦である場合を例示して説明したが、ここでは、樹脂片の表面に平坦部および凹みがある場合を例示して説明する。
このような場合、図4に示すように、樹脂片の平坦部から取得した最高最低振幅において、先の図2と同様のばらつき具合が確認されるが、凹み付近から取得した最高最低振幅は、平坦部と比較して、小さくなる。したがって、赤外反射スペクトルを前述したように選択する場合に、凹み付近に対応した変化量Δjが平坦部に対応した変化量Δjよりも大きくなる。これにより、赤外反射スペクトルは、選択から除かれ、結果的に、平坦部からの赤外反射スペクトルが選択されることとなる。
このように、樹脂片に凹みがある場合であっても、選択される赤外反射スペクトルは、平坦部からのものであるので、誤判定の少ない識別が可能となり、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
なお、被識別用の樹脂片の中に、FT−IRの測定領域よりも小さな樹脂片(すなわち、赤外反射スペクトルを取得する一定間隔よりも小さな樹脂片)が存在する場合には、正確な赤外反射スペクトルが得られない可能性があるので、このような樹脂片から取得した最高最低振幅があらかじめ規定する閾値内にない可能性も考えられる。そこで、先の図1において、コントローラ40は、樹脂片から取得した最高最低振幅があらかじめ規定する閾値内になく、識別不能と判断した場合において、識別不能と判断した樹脂片を回収できるように、樹脂片分離装置50と同様の装置と回収容器(図示せず)をさらに構成してもよい。
次に、インターフェログラム信号の最高最低振幅以外の信号量に基づいて、赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。前述したように、インターフェログラム信号の最高最低振幅は、検出器により検出される赤外反射強度に概略対応した値である。
このような赤外反射強度に対応した信号量として、インターフェログラム信号の最高最低振幅以外に、例えば、インターフェログラム信号における平均値と最高値の差、およびインターフェログラム信号における平均値と最低値の差等がある。
また、赤外反射強度に対応した信号量として、これら以外にも、例えば、赤外反射スペクトルの任意の波長(波数)に対応して検出された反射強度、インターフェログラム信号の振幅強度を求める前において検出器(受光部)から出力される信号のDC成分、パワースペクトルの積分値、およびパワースペクトルの任意の波長(波数)(ただし、水および二酸化炭素等の大気成分に起因する吸収のある波長(波数)を除く)に対応した強度等がある。
なお、パワースペクトルとは、各波長(波数)における実際の信号強度分布を意味し、例えば、赤外光源の波長分布、サンプルの反射率波長分布、サンプルの形状もしくは厚み、または検出器の検出感度の波長依存性等に影響する。
このように例示した信号量も、インターフェログラム信号の最高最低振幅と同様に、赤外反射強度の代用として用いることができる。なお、本実施の形態1および後述する実施の形態2〜5において、インターフェログラム信号の最高最低振幅を使用した場合を例示しているが、これらの信号量を用いても、同様の効果が得られる。
また、インターフェログラム信号の最高最低振幅、またはインターフェログラム信号により求められる信号量が用いられる場合、樹脂片の識別に使用されない赤外反射スペクトルの導出のために行うフーリエ変換処理が不要となるので、コントローラ40の演算処理にかかる負荷を減らすことができる。
以上、本実施の形態1によれば、樹脂片から取得される複数のインターフェログラム信号の最高最低振幅といった赤外反射強度に対応した信号量について、各測定番号(各測定位置)に対応した変化量Δjを算出し、最も小さい変化量Δjを取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを選択する。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができるとともに、個々の樹脂片の正確な識別処理を順次行うことができる。
なお、本実施の形態1では、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを1本だけ選択する場合について説明したが、複数本の赤外反射スペクトルを選択して、樹脂片の識別に使用してもよい。
この場合、隣接する赤外反射強度の差が予め設定した一定値より小さい、一連の赤外反射スペクトルを、平均もしくは積算した、平均赤外反射スペクトルもしくは積算赤外反射スペクトルにより、樹脂片の識別を行う。
さらに、測定方法がフーリエ変換分光法の場合、隣接する赤外反射強度の差が予め設定した一定値より小さい範囲内にあるインターフェログラム信号を平均もしくは積算し算出した、平均インターフェログラム信号もしくは積算インターフェログラム信号より求めた赤外反射スペクトルにより、樹脂片の識別を行う。
このように、複数の赤外反射スペクトルもしくは複数のインターフェログラム信号を平均もしくは積算することによって、よりS/N比の良い赤外反射スペクトルを得ることができ、更に識別の精度を向上させることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、先の実施の形態1とは異なる信号処理を実行することにより、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。
図5は、本発明の実施の形態2において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。また、図5(a)は、先の図2における2個目の樹脂片付近(測定番号18〜24)に対応した最高最低振幅を示し、図5(b)は、図5(a)における測定番号18〜24に対応したそれぞれの最高最低振幅を小さい順に並べ直した場合の説明図を示す。
この図5(b)に示すように、測定番号18〜24に対応したそれぞれの最高最低振幅は、左から右に向かって大きくなるように並べ直されている。例えば、測定番号23に対応した最高最低振幅は、最も小さいので、左端に示されており、測定番号18に対応した最高最低振幅は、最も大きいので、右端に示されている。
なお、最高最低振幅が小さすぎる場合、大きすぎる場合における赤外反射スペクトルは、識別に適さない。したがって、先の実施の形態1と同様に、最高最低振幅の上限値および下限値をあらかじめ規定し、この上限値および下限値(閾値)の範囲に入る最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルを識別に使用するようにする。
このように樹脂片の各測定番号に対応した最高最低振幅をそれぞれ並べ直した後で、あらかじめ規定した閾値の範囲に入る各測定番号について、隣り合う最高最低振幅との強度差の絶対値をそれぞれ算出する。そして、それぞれの測定番号において、右隣との強度差の絶対値と左隣との強度差の絶対値との和が最も小さい値を取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを使用して、樹脂片の識別を行う。
図5に示した具体例としては、測定番号18〜24に対応した最高最低振幅を小さい順に並べ直した後で、あらかじめ規定した閾値(下限値3〜上限値5)の範囲に入る測定番号19、22、21、20に対応した最高最低振幅について、隣り合う最高最低振幅との強度差の絶対値をそれぞれ算出する。
以上、本実施の形態2によれば、樹脂片の各測定番号(各測定位置)に対応した最高最低振幅を小さい順に並べ直した後で、各測定番号に対応した最高最低振幅について、隣り合う最高最低振幅との強度差の絶対値をそれぞれ算出し、それぞれの強度差の絶対値の和が最も小さい値を取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを選択する。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができるとともに、平坦化処理により被識別用の樹脂片の表面に平坦部を形成する際に、例えば、多少の皺、うねり等が発生する場合において、隣接する測定位置で赤外反射強度が変動しても、識別に最適な赤外反射スペクトルを適切に選択することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3では、先の実施の形態1、2とは異なる信号処理を実行することにより、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。ただし、本実施の形態3においては、平坦化処理により被識別用の樹脂片の表面に平坦部を形成する場合を前提とする。
図6は、本発明の実施の形態3において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。また、図6は、先の図2における2個目の樹脂片付近(測定番号18〜24)に対応した最高最低振幅を示す。
この図6において、先の実施の形態1と同様に、2個目の樹脂片は、測定番号18および19の間(18.5)から測定番号23および24の間(23.5)までの範囲に存在する。また、2個目の樹脂片に対応した測定番号19〜23の最高最低振幅の中で、最も小さい値を取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを使用して樹脂片の識別を行う。
なお、測定番号数が3点以上の場合には、樹脂片の両端に対応した最高最低振幅(この図6では、測定番号19、23に対応した最高最低振幅)を除くのが望ましい。
以上、本実施の形態3によれば、平坦化処理により樹脂片の表面に平坦部を形成する場合に、樹脂片に対応した各測定番号の最高最低振幅の中で、最も小さい値を取り得る測定番号に対応した赤外反射スペクトルを選択する。これにより、識別に必要とする樹脂片に起因した赤外反射信号を含み、かつ、コンベアに起因した赤外反射信号の影響が最も少ない赤外反射スペクトルを選択することとなるので、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4では、先の実施の形態1〜3とは異なる信号処理を実行することにより、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。ただし、本実施の形態4においては、先の実施の形態3と同様に、平坦化処理により被識別用の樹脂片の表面に平坦部を形成する場合を前提とする。
図7は、本発明の実施の形態4において、複数の赤外反射スペクトルのうち、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する例を示した説明図である。
この図7には、白色PP(酸化チタン入り)、黒色PP(カーボンブラック入り)、白色PS(酸化チタン入り)、黒色PS(カーボンブラック入り)、白色ABS(酸化チタン入り)および黒色ABS(カーボンブラック入り)の最高最低振幅がそれぞれ示されている。なお、これらの最高最低振幅は、平坦化処理によりそれぞれの樹脂片の表面に形成された平坦部から取得された。
ここで、図7から分かるように、樹脂片を平坦化していれば、最高最低振幅が、樹脂種の違いあるいはカーボンフィラー等の添加物の影響を受けず、ほぼ同じ値(図7では、約4)が得られることを実験的に確認した。
したがって、平坦化した種々の樹脂片の最高最低振幅のそれぞれの中から1つ選択した最高最低振幅を標準値として、あらかじめ取得しておき、樹脂片を識別する際に、実際に取得された複数の最高最低振幅のうち、識別する樹脂片に対応した標準値に最も近い最高最低振幅を選択する。そして、識別に使用する赤外反射スペクトルとして、この選択した最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルを選択する。
なお、赤外光分析装置30における光源または検出器の長期的な変動を考慮した上で、識別する樹脂片に対応した標準値として、コンベア20または金属ステージに対応した最高最低振幅で規格化した値、または同一のリファレンスで規格化した値を用いるのが望ましい。
以上、本実施の形態4によれば、平坦化処理により樹脂片の表面に平坦部を形成する場合に、平坦化した種々の樹脂片の最高最低振幅のそれぞれの中から1つ選択した最高最低振幅を標準値として、あらかじめ取得しておき、樹脂片を識別する際に、実際に取得された複数の最高最低振幅のうち、識別する樹脂片に対応した標準値に最も近い最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルを選択する。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5では、先の実施の形態1〜4とは異なる信号処理を実行することにより、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。
ここでは、最高最低振幅に上限値をあらかじめ規定し、この上限値以下の複数の最高最低振幅のそれぞれに対応した赤外反射スペクトルを選択する。そして、選択したそれぞれの赤外反射スペクトルに対して、平均化処理または積算化処理を行うことにより1本の赤外反射スペクトルを生成し、このスペクトルを使用することにより樹脂片の識別を行う。
ここで、最高最低振幅が小さい場合には、樹脂片に起因した赤外反射信号は小さいが、複数の赤外反射スペクトルを平均化処理または積算化処理を行うことにより、S/N比を良くすることができる。しかしながら、最高最低振幅が大きい場合には、コンベアに起因した赤外反射信号が混在しているので、このような大きい最高最低振幅に対応した赤外反射スペクトルも含めて、平均化処理または積算化処理を行うと、却ってS/N比が悪くなる。
そのため、あらかじめ規定した上限値以下の複数の最高最低振幅のそれぞれに対応した赤外反射スペクトルを選択して、平均化処理または積算化処理を行うことにより、赤外反射スペクトルのS/N比が却って悪くならないようにしている。
また、平坦化処理を行わない樹脂片は、凹凸部が多く、赤外反射強度が小さいので、S/N比が悪い場合が考えられる。このような場合であっても、同様に、複数の赤外反射スペクトルを平均化処理または積算化処理を行うことにより、S/N比を良くすることができる。
以上、本実施の形態5によれば、最高最低振幅に上限値をあらかじめ規定し、あらかじめ規定した上限値以下の複数の最高最低振幅のそれぞれに対応した赤外反射スペクトルを選択し、選択した赤外反射スペクトルを平均化処理または積算化処理を行うことにより得られる1本の赤外反射スペクトルを生成する。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態5においては、選択した赤外反射スペクトルの平均化処理または積算化処理を行う場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、あらかじめ規定した上限値以下の複数の最高最低振幅のそれぞれに対応したインターフェログラム信号を平均化処理または積算化処理を行うことにより、1つのインターフェログラム信号を生成し、このインターフェログラム信号をフーリエ変換することにより求められる赤外反射スペクトルを使用して、樹脂片の識別を行っても、同様の効果が得られる。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、先の実施の形態1〜5とは異なる信号処理を実行することにより、樹脂片の識別に使用する赤外反射スペクトルを選択する場合について説明する。
ここでは、先の実施の形態5と同様に、最高最低振幅に上限値をあらかじめ規定し、あらかじめ規定した上限値以下の複数の最高最低振幅のそれぞれに対応した赤外反射スペクトルを選択する。そして、選択した複数の赤外反射スペクトルに基づいて、総合的に判断することにより、樹脂片の識別を行う。
すなわち、選択した複数の赤外反射スペクトルのそれぞれについて、識別を行うためのスコア計算を行い、計算により得られたそれぞれの赤外反射スペクトルのスコアを統計的処理により、各スコアの代表値として、最終スコアを算出する。さらに、算出した最終スコアに基づいて、樹脂片の識別を行う。
なお、ここでいう統計的処理とは、例えば、平均・モード・メジアンなど複数の値から一つの代表値を求める手法が適用される。
樹脂片を識別する具体例として、選択した複数の赤外反射スペクトルのそれぞれに対して、スコア計算を行うことにより、例えば、10個のスコアを算出する。また、それぞれの赤外反射スペクトルにおける10個のスコアに対して、それぞれのスコアに対応するように統計的処理を行うことにより、10個のスコアの代表値として、最終スコア(ここでは、S01、S02、・・・、S10と称す)を算出する。
また、算出した10個のスコアから、3次元ベクトルを返す関数(例えば、下式(3))のようなスコア統合関数Vを規定し、Vの値を算出する。
V=F(S01、S02、・・・、S10) (3)
すなわち、樹脂片を識別する際に、識別する樹脂片と、標準となる樹脂(ここでは、PP樹脂、PS樹脂、ABS樹脂とする)との関係に対応したVの値として、V1(PP)、V2(PS)、V3(ABS)を上式(3)にしたがって算出することとなる。そして、V1(PP)、V2(PS)、V3(ABS)のうち、最も高いスコアを有する樹脂を識別する樹脂片の樹脂種と判定する。
また、選択した複数の赤外反射スペクトルに基づいて、総合的に判断することにより、樹脂片の識別を行う場合に、前述したような手順でなく、以下のような手順で樹脂片の識別を行ってもよい。
すなわち、選択した複数の赤外反射スペクトルと、標準となる樹脂に対応した赤外反射スペクトルとの近似度を定量化して比較し、最も高い近似度を有する樹脂を識別する樹脂片の樹脂種とする。
ここで、近似度の定量化方法として、例えば、複数の特定波数において、測定値と、標準サンプルとの標準偏差を求める方法が挙げられる。なお、標準偏差は、−1から1の範囲の値であり、標準偏差が1の場合には、完全に相関があり、0またはそれ以下の場合には、相関がないまたは負の相関となる。
また、識別する樹脂片の赤外反射スペクトルと、標準となる樹脂の赤外反射スペクトルとを比較することにより、これらの標準偏差を算出し、最も1に近い樹脂を識別する樹脂への樹脂種と判定する。
例えば、1個の樹脂片から3本の赤外反射スペクトルを選択する場合に、1本目の赤外反射スペクトルと、標準となる樹脂の赤外反射スペクトルとの近似度が、PP樹脂では0.1、PS樹脂では0.2、ABS樹脂では0.3とする。また、2本目の赤外反射スペクトルにおける近似度は、PP樹脂では0.05、PS樹脂では0.2、ABS樹脂では0.15として、さらに、3本目の赤外反射スペクトルにおける近似度は、PP樹脂では0.05、PS樹脂では0.5、ABS樹脂では0.2とする。
このような場合、近似度が最も大きく、1に近い樹脂は、3本目の赤外反射スペクトルにおける近似度が0.5のPS樹脂であるので、PS樹脂を識別する樹脂片の樹脂種と判定する。
また、別の判定方法として、次のように行うこともできる。すなわち、PP樹脂、PS樹脂およびABS樹脂について、3本の赤外反射スペクトルにおける近似度をそれぞれ積算処理すると、PP樹脂では0.2(=0.1+0.05+0.05)、PS樹脂では0.9(=0.2+0.2+0.5)、ABS樹脂では0.65(=0.3+0.15+0.2)となる。そして、積算した近似度が最も大きい0.9のPP樹脂を識別する樹脂片の樹脂種と判定する。なお、3本の赤外反射スペクトルにおける近似度のそれぞれについて、積算処理ではなく、平均化処理を行っても本質的には同じである。
また、ここでは、1個の樹脂片から3本の赤外反射スペクトルを選択する場合を例示したが、選択する赤外反射スペクトルの本数が多い場合には、それぞれの中央値(メジアン)や最頻値(モード)を用いてもよい。このように、最大値を用いない、または最大値のみを用いない方法の利点として、赤外反射スペクトルのノイズ信号が偶然高い近似度を得る可能性があり、このような近似度を回避して、樹脂片の識別を正確に行うことができる点にある。
なお、赤外反射スペクトルにおける近似度を定量化する方法は、前述した標準偏差を求める方法以外に、例えば、共分散、最小二乗法、多変量解析の手法、またはマハラノビスの距離等を用いた方法があり、これらの方法を用いてもよい。
以上、本実施の形態6によれば、1個の樹脂片から複数の赤外反射スペクトルを選択し、それぞれの赤外反射スペクトルに対して、標準となる樹脂の赤外反射スペクトルと比較し、比較した結果に基づいて、樹脂片を識別する。これにより、樹脂片の識別精度を向上させることができる。
10 供給装置、20 コンベア、21 第1ガイド、22 第2ガイド、30 赤外光分析装置、40 コントローラ、50 樹脂片分離装置、51 エアガン、52 エアバルブ、53 エア配管、60 異物回収容器、70 樹脂片回収容器。

Claims (12)

  1. 所定の時間間隔で赤外光を測定範囲に照射することで得られた、赤外反射強度に対応した時系列の信号量に基づいて、コントローラにより信号処理を実行することで、前記測定範囲に順次搬送される樹脂片の樹脂種を識別する樹脂種識別方法であって、
    前記コントローラは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中から、前記時系列の信号量のそれぞれの大きさに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別するための少なくとも1個の識別用信号量を選択する選択ステップと、
    選択した前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別する識別ステップと
    を備えた樹脂種識別方法。
  2. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を所定範囲内信号量として抽出し、抽出した前記所定範囲内信号量に対応するそれぞれの測定位置ごとに、時系列的に1つ前の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値と、時系列的に1つ後の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値との和を算出し、算出した前記和が最も小さい値となる測定位置に対応した所定範囲内信号量を、前記識別用信号量として1つ選択する
    樹脂種識別方法。
  3. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を所定範囲内信号量として抽出し、抽出した前記所定範囲内信号量に対応するそれぞれの測定位置ごとに、時系列的に1つ前の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値と、時系列的に1つ後の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値との和を算出し、算出した前記和があらかじめ規定した所定値以下となる測定位置に対応した所定範囲内信号量を、前記識別用信号量として1つ以上選択し、
    前記識別ステップは、
    前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルのそれぞれに対して、平均化処理または積算化処理を行うことにより生成した第1赤外反射スペクトル、あるいは前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量のそれぞれに対して、平均化処理または積算化処理を行うことにより生成した信号量に対応した第2赤外反射スペクトルに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別する
    樹脂種識別方法。
  4. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を所定範囲内信号量として抽出し、抽出した前記所定範囲内信号量を大きさが小さい順に並べ替え、小さい順に並べ替えた前記所定範囲内信号量に対応するそれぞれの測定位置ごとに、並べ替え後の1つ前の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値と、並べ替え後の1つ後の測定位置で取得された信号量と自身の信号量との差分の絶対値との和を算出し、算出した前記和が最も小さい値となる測定位置に対応した所定範囲内信号量を、前記識別用信号量として1つ選択する
    樹脂種識別方法。
  5. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記樹脂片の測定面に平坦部を形成する平坦化処理ステップをさらに備え、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される、前記平坦化処理ステップにおいて測定面に平坦部を形成した前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、最も小さい信号量を、前記識別用信号量として1つ選択する
    樹脂種識別方法。
  6. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記樹脂片の測定面に平坦部を形成する平坦化処理ステップをさらに備え、
    前記選択ステップは、
    平坦化した種々のサンプル樹脂片から得られる赤外反射強度に対応した信号量のそれぞれの中から1つ選択した信号量を標準値としてあらかじめ規定するとともに、順次搬送される、前記平坦化処理ステップにおいて測定面に平坦部を形成した前記樹脂片の測定位置に応じた前記信号量のそれぞれのうち、前記標準値に最も近い信号量を、前記識別用信号量として1つ選択する
    樹脂種識別方法。
  7. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を、前記識別用信号量として1つ以上選択し、
    前記識別ステップは、
    前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルのそれぞれに対して、平均化処理または積算化処理を行うことにより生成した第1赤外反射スペクトル、あるいは前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量のそれぞれに対して、平均化処理または積算化処理を行うことにより生成した信号量に対応した第2赤外反射スペクトルに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別する
    樹脂種識別方法。
  8. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を、前記識別用信号量として1つ以上選択し、
    前記識別ステップは、
    前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルのそれぞれに対して、識別を行うためのスコア計算を行うことにより得られる最終スコアに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別する
    樹脂種識別方法。
  9. 請求項1に記載の樹脂種識別方法において、
    前記選択ステップは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中で、あらかじめ規定した所定の閾値範囲内の信号量を、前記識別用信号量として1つ以上選択し、
    前記識別ステップは、
    前記選択ステップにより選択された前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルのそれぞれに対して、標準となる樹脂に対応した赤外反射スペクトルとの近似度を定量化して比較することにより、前記樹脂片の樹脂種を識別する
    樹脂種識別方法。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の樹脂種識別方法において、
    前記識別ステップによる識別結果に応じて、識別される前記樹脂片があらかじめ規定した所定の樹脂種でない場合に、前記所定の樹脂種でない前記樹脂片を異物として、分離する異物分離ステップ
    をさらに備えた樹脂種識別方法。
  11. 所定の時間間隔で赤外光を測定範囲に照射することにより、赤外反射強度に対応した時系列の信号量を取得する赤外光分析装置と、
    前記赤外光分析装置における前記測定範囲に樹脂片を順次搬送するコンベアと、
    前記赤外光分析装置から受信した前記赤外反射強度に対応した時系列の信号量に基づいて、信号処理を実行することで、前記コンベアが前記測定範囲に順次搬送する前記樹脂片の樹脂種を識別するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    順次搬送される前記樹脂片の測定位置に応じた前記時系列の信号量の中から、前記時系列の信号量のそれぞれの大きさに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別するための少なくとも1個の識別用信号量を選択し、選択した前記識別用信号量に対応した赤外反射スペクトルに基づいて、前記樹脂片の樹脂種を識別する
    樹脂種識別装置。
  12. 請求項11に記載の樹脂種識別装置において、
    前記コンベアは、前記樹脂片よりも赤外反射率の大きい材料によって構成される
    樹脂種識別装置。
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