JP2014156366A - Al4SiC4粉の製造方法、MgO−Cれんがの製造方法、及びMgO−Cれんが - Google Patents

Al4SiC4粉の製造方法、MgO−Cれんがの製造方法、及びMgO−Cれんが Download PDF

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Abstract

【課題】MgO−Cれんがにおける酸化防止剤として、電気炉加熱法にて合成されたものよりも耐酸化性を向上できるAl4SiC4粉の製造方法、当該製造方法で製造したAl4SiC4粉を添加したMgO−Cれんが製造方法、及び、それを用いて製造したMgO−Cれんがを提供する。
【解決手段】Al4SiC4粉の製造方法において、金属Al、金属Si、および、Cの混合粉を、不活性ガス雰囲気中で、マイクロ波により加熱して、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉を製造する。また、MgO−Cれんがの製造方法において、MgO−Cれんがの原料配合中に、少なくともバインダー及び樹脂の添加量と同量となるように上記で得られたAl4SiC4粉を添加して製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、Al4SiC4粉の製造方法、及び、得られたAl4SiC4粉を原料に配合するMgO−Cれんがの製造方法、並びに、MgO−Cれんがに関する。詳しくは、MgO−Cれんがの酸化防止剤として効果を高めたAl4SiC4粉の製造方法であり、また、そのAl4SiC4粉を配合して、製鋼の転炉や溶鋼鍋のほか、脱ガス設備等で主に用いられる不焼成耐火物であるMgO−Cれんがの製造方法であり、更には、MgO−Cれんがに関するものである。
MgO−Cれんがは、通常、MgO源としてのマグネシア原料、及び炭素源としての鱗状黒鉛、粉末ピッチ、石油コークス、カーボンブラックなどの炭素原料を主原料とし、更には炭素源の酸化防止剤としての、Al、Al−Mg合金に、結合剤等としてフェノール樹脂等が添加されて、150℃〜300℃で熱処理して製造される不焼成耐火物である。
この不焼成耐火物は、主に転炉、取鍋、RH等の脱ガス炉で築造され使用されている。これらの設備内において、各種反応処理が適用されるにつれ、溶融金属温度が高くなり、従来より一層の耐酸化性、耐食性が望まれるようになっている。このため、れんがをより緻密化して空気やスラグのれんが内への侵入を防ぐことが考えられてきている。
ここで、MgO−Cれんがのような含炭素耐火物に、酸化抵抗性を付与する技術の1つとして、Al、Si、Cr、Ti、Mg群から選ばれた金属粉末を添加した炭素含有不焼成耐火物について、500℃以下に焼成された製造方法が特許文献1に記載されており、その機能について以下のように詳述されている。すなわち、マグネシア原料耐火粉末と、カーボン粉末ないしは加熱分解によりカーボンを生成する炭素物質との混合物に、高温域、普通には1000℃以上の高温域においてカーボンより酸素親和力の大きい金属粉末を配して成型し、必要に応じて500℃以下で乾燥またはベーキングした不焼成品を炭素含有不焼成耐火物として製造する。これを実炉に使用し、加熱されることにより、耐火物内に該金属粉末の酸化物が生成し、該金属酸化物生成時の体積膨張により、成型時の粒子間隙を塞ぐと同時に高強度化を達成するとされている。
しかしながら、前述のように炭素含有耐火物の酸化防止のため添加される金属Al粉末等は、これらが炭化物、又は酸化物に変化する際に空隙を生ずる。したがって、れんが組織の緻密化を図るためには、この金属粉末の粒度を細かくすることが必要である。ところが、金属Al粉末あるいはAl−Mg合金粉末の粒度を細かくすることは、れんが製造時に爆発の危険性が増すことから、ある一定の粒度以下の金属粉末は使用できないのが現状である。
ここで、酸化防止剤の反応に伴う空隙生成を防止する技術として、Al4SiC4を適用した炭素含有不焼成耐火物の製造方法が特許文献2に記載されており、その機能について以下のように詳述されている。すなわち、金属Alの場合、れんが内で周囲の炭素源、あるいは一酸化炭素ガスと反応し、粒表面から20μm厚の範囲では、炭化アルミニウムを生成するが、粒径40μm以上の金属Alであると、内部に取り残されたAlが表面の炭化アルミニウムを破壊し、順次蒸発することにより、結果としてれんが組織内に空隙を生成しうる。これに対して、Al4SiC4は、一酸化炭素ガスと接触するとまずAlガスとSiC及びCに分解し、さらにSiCはSiOガスとCに分解されることにより、Al4SiC4の存在していた部位はすべて反応生成物である炭素あるいはスピネル(MgAl24)に置き換わり、金属Alの場合のように空隙を生成することはないとされている。
上記特許文献2には、Al4SiC4は粒度が大きい場合も空隙を生じることはないとされているが、耐食性を考慮すると75μm以下もしくは40μm以下が良いと記載されている。ここで、従来、Al4SiC4は、ごく少量を実験的に気相法で合成する場合を除いて、一般には電気炉加熱法で製造される。
通常の電気炉加熱法で得られたAl4SiC4の粒径は、炭素含有耐火物に適用されたもののうち細かいもので、平均8μm程度であり(非特許文献1参照)、炭素含有耐火物に適用されていないものの中でも最小で2μm以上である(非特許文献2参照)。
また、電気炉加熱法で得られた中では、非特許文献3において、0.8−0.3mm、0.3mm−45μm、−20μmと粒径を変えたAl4SiC4をそれぞれ適用したMgO−Cれんがの評価を行っており、粒径が小さい方が、酸化防止効果が高いとされている。なお、CVDにより0.1μm程度の微細なAl4SiC4を合成した例が報告されているが(非特許文献4参照)、これは実験的に微量合成するに留まり、得られたAl4SiC4を耐火物に適用する示唆はない。しかも、当該方法によるAl4SiC4粉末の合成は、大量生産に向かず、コストが極めて高くなってしまうことから、耐火物の酸化防止剤として適用された例は無く、実用化するのは事実上不可能である。
特開昭54−163913号公報 特開平8−119719号公報
耐火物 60 [10] p.540-548 (2008) J.Am.Ceram.Soc 86[6] p.1028-1030 (2003) 耐火物 60 [11] p.606-607 (2008) J.Mat.Sci 37 p.335-342 (2002)
上記特許文献2、特許文献3のように、電気炉加熱法にて合成されたAl4SiC4を用いた場合、耐酸化性は不十分であると考えられる。よって、本発明では、電気炉加熱法で得られたものよりも粒径が小さく、MgO−Cれんがにおける酸化防止剤として好適であって、従来より耐酸化性を向上させることができるAl4SiC4粉の製造方法を提供することを目的とする。また、当該製造方法で製造したAl4SiC4粉を添加したMgO−Cれんがの製造方法、及びそれを用いて製造したMgO−Cれんがの提供を行うことを目的とする。
MgO−Cれんがについて、発明者らは各種実験を行うことにより、実炉使用時に、緻密な組織であるほど耐食性は高く、酸素のアタックを受けにくいため耐酸化性が向上し、また、マトリックス内に粗密差の生じにくい均一な組織であるほど耐スポール性が良くなることを見出した。そして、添加するAl4SiC4の粒径を細かくするほどマトリックス組織を均一に緻密化できると考えた。そこで、発明者らは、金属Al、金属SiおよびCの粉末を原料とした混合粉を、不活性ガス雰囲気中で、マイクロ波により加熱することで、電気炉加熱法で製造されるAl4SiC4粉よりも明らかに粒径の微細な、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉が製造できることを見出した。これをMgO−Cれんがの酸化防止剤として適用したところ、予想通り耐食性、耐酸化性、及び耐スポール性が向上することから、本発明を為すに至った。
すなわち、本発明では、マイクロ波による加熱によって合成した微細なAl4SiC4粉末を酸化防止剤として適用することにより、従来より耐食性・耐スポール性の高いMgO−Cれんがを製造することができるものであり、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)金属Al、金属Si、及びCの混合粉を、不活性ガス雰囲気中で、マイクロ波により加熱して、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉を製造することを特徴とするAl4SiC4粉の製造方法。
(2)前記加熱の際に、前記混合粉の温度を金属Siの融点以上とすることを特徴とする(1)に記載のAl4SiC4粉の製造方法。
(3)MgO−Cれんがの原料配合中に、少なくともバインダー及び樹脂の添加量と同量となるように(1)又は(2)に記載の方法で得られたAl4SiC4粉を添加して製造することを特徴とするMgO−Cれんがの製造方法。
(4)前記Al4SiC4粉を前記MgO−Cれんがの原料配合中に添加する際、前記MgO−Cれんがの原料の1つであるMgO粉とAl4SiC4粉とを最初に混合し、その後残りの配合原料を混合すると共に、配合原料中のAl4SiC4粉の割合が10質量%以下となるように製造することを特徴とする(3)に記載のMgO−Cれんがの製造方法。
(5)原料にはMgO、C、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉、バインダー、及び樹脂が配合され、前記MgOと前記Cの合計の配合割合を100質量%としたとき、前記MgOが70〜99質量%、前記Cが1〜30質量%配合され、且つ、配合原料全体における前記Al4SiC4粉の割合が1〜10質量%で製造されることを特徴とするMgO−Cれんがの製造方法。
(6)原料にはMgO、C、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉、バインダー、及び樹脂が配合され、前記MgOと前記Cの合計の配合割合を100質量%としたとき、前記MgOが70〜99質量%、前記Cが1〜30質量%配合され、且つ、配合原料全体における前記Al4SiC4粉の割合が1〜10質量%で製造されたことを特徴とするMgO−Cれんが。
本発明においては、マイクロ波を用いた製造方法とすることで、従来の電気炉加熱法で製造するよりも微細なAl4SiC4粉を製造することができる。これにより合成されたAl4SiC4粉を添加してMgO−Cれんがを製造することで、製造されたMgO−Cれんがは、従来と同等レベル以上の耐スポール性を確保しながら、従来より高い耐酸化性とすることができる。
図1は、実施例で使用したマイクロ波照射試験装置の概要を示す説明図である。 図2は、C粉末として黒鉛を用いてマイクロ波(1600℃)で合成したAl4SiC4のSEM写真である(倍率:5000倍)。 図3は、C粉末としてカーボンブラックを用いてマイクロ波(1600℃)で合成したAl4SiC4のSEM写真である(左側5000倍、右側500倍)。 図4は、C粉末として黒鉛とカーボンブラックの混合粉を用いてマイクロ波(1600℃)で合成したAl4SiC4のSEM写真である(5000倍)。 図5は、マイクロ波を用いて合成したAl4SiC4粉について、レーザーマイクロトラックで粒度分布を測定した結果である。 図6は、電気炉(1600℃×6h)で合成したAl4SiC4のSEM写真である(左側5000倍、右側500倍)。 図7は、電気炉を用いて合成したAl4SiC4粉について、レーザーマイクロトラックで粒度分布を測定した結果である。 図8は、実施例で使用した別のマイクロ波照射試験装置の概要を示す説明図である。 図9は、マイクロ波による合成において、試料内部の温度が1600℃に達した後の保持時間によるAl4SiC4粉の粒度分布の変化を示す図である。 図10は、マイクロ波による合成において、試料内部の温度と得られた合成粉末のXRDによる各結晶相のピーク強度の比率との関係を示す図である。 図11は、電気炉による合成において、1600℃での温度保持時間と得られた合成粉末のXRDによる各結晶相のピーク比率との関係を示す図である。 図12は、比較例3及び本発明例8〜20に係るMgO−Cれんがの耐酸化性を評価した図である。 図13は、比較例4〜6に係るMgO−Cれんがの耐酸化性を評価した図である。 図14は、本発明例11〜13に係るMgO−Cれんがのスポール試験結果を示す写真である。 図15は、比較例7に係るMgO−Cれんがのスポール試験結果を示す写真である。 図16は、比較例8に係るMgO−Cれんがのスポール試験結果を示す写真である。 図17は、本発明例11及び比較例7のMgO−Cれんがについて、れんが作製のための乾燥後と焼成後の組織におけるEPMAのAlマッピング図である。 図18は、本発明例6に係るMgO−Cれんがの粉末X線回折である。
以下、本発明について詳細に説明する。
Al4SiC4粉末の製造原料としては、金属Al、金属Si、及び、C粉末を用いる。金属Alと、金属Siは、粉末状でなくてもAl4SiC4化の反応は生じるが、生産効率を考えると、粉末状であることが好ましい。以下に、好ましい形態の製造方法の一例を挙げる。
金属Al粉末、金属Si粉末、及び、C粉末の原料を、プラネタリミキサー等のミキサー用いて、例えば100rpm程度の回転数で混合して混合粉を得る。原料の粒径は金属Alと金属Siに関しては平均粒径を50μm以上とすることが好ましい。生産効率の面から平均粒径の好ましい上限としては100μmである。原料となる金属粉末は、微細であるほど混合した際に均一に分散しうるが、平均粒径が50μmを下回るような場合、粉塵爆発を起こす危険性があるためである。
金属Al粉末、金属Si粉末、及び、C粉末の混合比(モル比)は、理論上、4:1:4とすることが望ましい。C粉末については金属Al粉末、金属Si粉末に対して、これより多めの配合割合となってもAl4SiC4の合成上問題とならないが、AlとSiの混合比率は、Al8SiC7、Al4Si25等の安定結晶相が存在することを考慮すると、Al:Si=4:1と調整する必要がある。
次に、これらの原料の混合粉にマイクロ波を照射することで、Al4SiC4化の反応を効率よく進行させることができ、且つ平均粒径が1μm以下のAl4SiC4粉末を製造することができる。マイクロ波の照射には、例えばマグネトロンをマイクロ波発信源とする2.45GHzマイクロ波発振機を用いることができる。
マイクロ波によるAl4SiC4粉末合成の場合、
4Al(g) + Si(g) + C → Al4SiC4
で表される反応が起きると考えられる。そのため、金属Alガス、金属Siガスの気相反応を経て合成されたAl4SiC4は微粉として合成される。
原料のC粉末としては、鱗状黒鉛、粉末ピッチ、石油コークス、カーボンブラックなど、各種C源が使用できる。カーボンブラック等の粒径がnmオーダーと超微粉のC粉末だけでなく、粒径がμmオーダー以上と大きな黒鉛を用いた場合も問題無く使用できる。これは、μmオーダー以上の黒鉛であっても、表面の格子欠陥等から反応し、反応後のAl4SiC4粉の粒径は、原料のC粉末の粒径に殆ど影響されることなく平均粒径1μm以下の微粉として合成されると考えられるためである。なお、合成に用いる原料粉末の粒度分布、及び得られたAl4SiC4粉の平均粒径については、レーザー光散乱法を用いてそれぞれの粒径について相対粒子量で評価する。
ここで、マイクロ波の照射により、高周波電流が導体を流れる際、電流密度が導体表面で高く、表面から離れるほど低くなる。これを表皮効果という。導体の電流密度Jは深さxに対して、
と表され、このとき表皮深さdは、導体の電気抵抗ρ、電流の周波数ω、導体の絶対透磁率μとしたとき以下の通りとなる。
従って、マイクロ波のように高周波の電磁波が、電気抵抗の低い金属に与えられた場合、電流密度の高い部分が極表面に集中し、表皮しか加熱されないことになる。そのため、原料の金属Alや金属Siは、微粉になるほど加熱効果が向上すると考えられる。例えばSiに対しては、ρ=10-7[Ω]、μ=1[H/m]であり、例えばω=2.45[GHz]のマイクロ波を用いた場合、表皮深さdは10[nm]程度となる。このことからも、粉塵爆発を考慮せずにAl4SiC4の反応性の観点からでは、原料の金属粉は微粉である方が望ましい。
ところで、金属Alの場合、融点の660℃に達し液体となった際に、金属Alガスの蒸気圧が高くなる。一方、原料混合粉に含まれる金属Siは、融点である1414℃に達すれば、融点以下の場合よりも金属Siガスの蒸気圧が高くなる。したがって、マイクロ波によるAl4SiC4の合成において、試料内温度が1500℃に到達していれば、金属Siガスの蒸気圧が高くなり、Al、Si双方の気相反応により、Al4SiC4合成反応が促進される。
更に、マイクロ波による原料混合粉全体への均一加熱により、電気炉における熱伝導による加熱と比較し、短時間で合成が可能となる。加えて、Alガス−Siガス−C微粉間の反応に留まり焼結反応を伴わないため、合成粉の粒成長が抑えられ、平均粒径1μm以下の粒度の細かいAl4SiC4の合成が可能となる。なお、本発明によって得られるAl4SiC4粉の平均粒径の下限については、本発明者らの実験により、実質的には50nmであることが確認されている。
マイクロ波による加熱合成反応は、マイクロ波を吸収した部分で局所的に起こる。そのため、混合粉の試料内部温度が試料全体の平均温度であり、試料温度(すなわち平均温度)が低温であったとしても、マイクロ波を吸収して反応した部分については金属ガスとC原料との反応によるものであるから、上記と同様平均粒径1μm以下の粒度の細かい粉末が得られる。よって、マイクロ波加熱による合成によれば、必然的に粒度の細かい粉末が得られる。なお、本発明では、マイクロ波の加熱により粉状のAl4SiC4が合成されるため、特に粉砕処理を必要とせずに平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉が得られる。
Al4SiC4合成時の雰囲気としては、Al4SiC4合成反応に寄与しない不活性ガスを使用する。窒素ガスはAlやSiと反応し窒化物を合成しうるため望ましくない。そのため、不活性ガスとして希ガスを用いのがよく、その中で、例えばArガスは、比較的入手が容易なことから好ましい。
マイクロ波照射中の試料測温については、熱電対を用いる場合もあるが、上述の通り、高周波電流は金属表面を加熱するため、熱電対による測温方法では、試料あるいは反応容器の正確な測温が困難である。特に、熱電対を含炭素試料に接触させ測温を行った場合、炭素が熱電対の金属表面から拡散・浸透し、誘電損失の高い部分がマイクロ波を吸収し、測温中に溶解しうる。そのため、本発明では、加熱部と測温部を分離する方法で測温することが好ましい。具体的には、加熱部にアルミナ保護管を挿入し、その反対側の保護管の端部から、放射温度計で測温するのが好ましい。例えば、放射測温技術 新日本製鐵株式会社 (1987)にも記載の通り、底面の閉じた円筒形に対して、底面から内径の5倍以上の長さの範囲が均一な温度となった条件では、円筒開口部からの輻射放射率は1となる。従って、上述の方法では、保護管の材質に関わらず輻射放射率を1と設定し、放射温度計で正確に測温することが可能となる。
本発明においては、当該測温方法で原料混合粉の温度を測定し、温度が金属Siの融点以上となるようにマイクロ波を照射することが、効率的にAl4SiC4粉末を製造することが可能となることから好ましい。更に、温度測定位置による温度のバラツキを考慮すると、測定温度が1500℃以上となるようにマイクロ波を照射することがより好ましい。なお、原料混合粉の測定温度が1600℃を超えると効果が飽和することから、経済的には原料混合粉の加熱温度を1600℃以下にするのがよい。
次に、上述の方法で製造されたAl4SiC4粉末を、MgO−Cれんがの酸化防止剤として適用する場合の、MgO−Cれんがの製造方法の好ましい実施形態を説明する。
Al4SiC4粉末をMgO−Cれんがの酸化防止剤として添加する際は、MgO−Cれんがの坏土混練中、又は、坏土混練前に添加するのがよい。マイクロ波で合成したAl4SiC4粉末は平均粒径が1μm以下と微粉であるため、比表面積が高く凝集しやすい。そこで、れんが組織中に均一に分散させるためには、MgO骨材と予備混合を行い、その後、他の原料と混合して、混練するのが好ましい。これにより、Al4SiC4粉末の微粉としての添加による耐酸化性向上効果が発揮される。すなわち、本発明に係るMgO−Cれんがの製造方法においては、マイクロ波で合成したAl4SiC4粉末を、MgO−Cれんがの坏土混練中、又は、坏土混練前に添加する以外は、通常のMgO−Cれんがの製造方法と同様に製造することができる。
次に、本発明におけるMgO−Cれんがの製造方法によって、耐酸化性が向上するメカニズムについて説明する。耐酸化性は、Al4SiC4を含んだMgO−Cれんが、転炉や溶鋼鍋等の実炉や脱ガス設備等で使用された際に、組織中で以下の(1)から(2)への反応により熱間組織が緻密化することにより向上すると考えられる。
Al4SiC4 → 4Al(g) + SiC + 3C …(1)
4Al(g) + SiC + 3C + 4Mg(g) + 12CO(g)
→ 2MgO・Al23 + (2MgO)・SiO2 + 16C …(2)
上記(1)→(2)の反応は、高温であるほど、あるいはCO分圧が高くなるほど起こりやすくなる。Al4SiC4、スピネル(MgO・Al2O3)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、Cの密度は、それぞれ3.0g/cm3、3.6g/cm3、3.2g/cm3、1.8g/cm3であり、スピネル、フォルステライト、カーボン生成に伴う体積膨張を考えると、(1)→(2)の反応により、化学量論比から体積変化を計算して、(142.3×2/3.6+140.6/3.2+12×15/1.8)÷(184/3.0)=3.7倍となる。この体積変化分が、バインダー及び樹脂の揮発分を充填する量以上であれば、平均粒径が1μm以下の微細なAl4SiC4が全体に分散しているため、組織が緻密化して、耐酸化性は向上すると考えられる。平均粒径がこれよりも大きい場合には、偏析により組織の緻密化がなされない部分が幾箇所にも生じ、耐酸化性が向上しないと考えられる。従って、酸化防止剤としてのAl4SiC4粉末の添加量としては、この揮発分を充填する量以上あれば、十分量であると考えられる。
なお、Mg,CはもともとMgO,黒鉛として存在し、MgO−C反応によりMg(g),CO(g)が発生するが、れんが内に温度勾配が発生する実炉で用いる場合、Al4SiC4の反応温度域以下の領域からもこれらのガスは発生するため、Mg(g),CO(g)の減少の影響は小さい。よってスピネル及びフォルステライトの生成による膨張だけを考慮すればよい。
以上のことから、Al4SiC4添加量の下限については、(1)→(2)による体積変化はAl4SiC4添加量1gあたり0.9cm3増加する計算になるので(1gあたりのAl4SiC4体積が3.7倍になった時の差分)、揮発分の液体密度を1.1g/cm3とすると、重量で揮発分の1.0倍となる。そのため、Al4SiC4の添加量としてはこれ以上の値が必要である。すなわち、Al4SiC4粉酸化後体積が、バインダー及び樹脂の揮発分が抜けた部分の体積と同等以上となることが好ましく、実際の操作上は、少なくともバインダー及び樹脂の添加量(質量)と同量のAl4SiC4粉(質量)を加えるようにする。
樹脂及びバインダーの添加量は、れんがに用いるMgO、黒鉛の粒度等によって調整する必要があるため定量値をとらないが、一般的には、れんが原料全体において1〜3質量%程度である。したがって、Al4SiC4添加量は、れんが原料全体で少なくとも1〜3質量%必要となる。
一方、Al4SiC4の過剰添加を行うことで、耐酸化性がさらに向上するが、同時にAl4SiC4同士がバインダーを取り込みながら凝集しやすくなり、例えば、添加量が全配合原料中の10質量%をこえるとAl4SiC4自身が凝集してしまい、これにより、逆に空隙を生成して耐酸化性を下げるおそれがある。そのため、Al4SiC4添加量は、MgO−Cれんがの全配合原料中において1〜10質量%とするのが好ましい。
ここで、MgO−Cれんがの原料に添加されるバインダーや樹脂については公知のものを用いることができる。このうちバインダーは、主に樹脂を分散させる役割を担うものであり、具体的には、エチレングリコール等が挙げられる。また、樹脂は、乾燥後のMgO−Cれんが強度を高めるために用いるものであり、具体的には、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、上記(1)から(2)への反応により、MgO−Cれんがの耐酸化性が向上すると同時に耐スポール性も向上する。なぜなら反応物が組織全体に均一に生成するためである。従来酸化防止剤として用いている金属AlをMgO−Cれんが中に添加した際、Alは表面から反応し、れんが組織内のMgガス及びCOガスと反応しスピネルを生成するため、焼成後、スピネルが凝集した組織を形成する。これによりAl反応生成物近傍にマトリックスに比べ高強度な組織が生成され、熱衝撃を受けた際この近傍を起点とした亀裂が発生する。これに対してAl4SiC4の場合、熱間ではまずAlガスが発生し、これとMgガス、COガスが反応することによりマトリックス全体にスピネルを生成するため、反応物が凝集することなく、均一なマトリックスを形成することが可能である。マイクロ波合成によりさらに微粉のAl4SiC4が得られて、MgO−Cれんが組織全体への分散が可能となることから、亀裂伸展が起こりにくく耐スポール性に優れた組織のMgO−Cれんがとなる。
また、MgO−Cれんが原料中の炭素含有率は、1質量%未満だと実機使用ではスラグ浸透が多くなり損傷が大きくなりやすい。反対に炭素含有率が30質量%を超えると、れんがの耐酸化性が損なわれやすくなる。ただし、この炭素には、バインダーや樹脂由来の結合炭素も含む。また、上述した通り、Al4SiC4は、反応式(1)の熱分解により炭素を生成することから、MgO−Cれんが原料中の炭素の配合量は、このAl4SiC4由来の炭素分を含めて、含有率が1〜30質量%となるようにすればよい。
Al4SiC4の密度は3.038[g/cm3]であるので(Materials Chemistry and Physics 97 (2006) p.193-199より)、Al4SiC4の粒径が仮に0.1μm、1μm、10μmであるとすると、理論計算上、比表面積はそれぞれ表1のようになる。したがって、レーザー光散乱法(レーザーマイクロトラック)による粒度分布測定の結果粒度の主ピークが1μm以下である粒子は、比表面積はおよそ2[m2/g]以上であると考えられる。比表面積の測定には、例えば、窒素吸着によるBET法を用いることができる。従って、平均粒径が1μm以下であるかどうかは、BET法での比表面積が2[m2/g]以上であるかどうか測定することで、評価することも可能である。
先に述べた通り、マイクロ波合成によれば、電気炉よりも微細なAl4SiC4粉末の合成が可能となる。Al4SiC4粉末の微細化により、反応面積が増えて反応性が高くなるため、たとえ同量添加した場合であっても、粒度の大きなものよりも耐酸化性を高めることができる。また、本発明によって得られたAl4SiC4粉末はれんが組織内に均一に反応物を生成するため、れんが内に亀裂の発生しにくい組織を発現せしめる。
上述の合成法により得られたAl4SiC4粉末を適用し、上述の方法により製造されたMgO-Cれんがは、一般に200−300℃で乾燥させた後に使用される。乾燥に伴い、樹脂及びバインダーの揮発によりAl4SiC4粉末が凝集することも、Al4SiC4粉末が反応し形態変化することも起こらないので、この手法により添加した時の状態で微粉としての効果を発揮できるAl4SiC4粉を含むMgO−Cれんがが製造される。よって、乾燥後においてもAl4SiC4粉は、(1)式、(2)式で上述した内容と同じ機構で焼成後組織を緻密化させる効果があり、乾燥後においても高温におけるAl4SiC4の反応形態は乾燥前と変わらない。したがって先述の通り、れんが製造時に添加したバインダー・樹脂量、Al4SiC4自身の凝集挙動を考慮すれば、配合原料全体における平均粒径1μm以下のAl4SiC4の最適配合量は1〜10質量%となる。
また、MgO−Cれんがを製造するに当たっては、従来の製造方法をそのまま適用できる。原料の配合割合としても、従来のMgO−Cれんがと同等で構わない。例えば、配合原料におけるMgOとCの合計の配合割合を100質量%としたとき、MgOが70〜99質量%、Cが1〜30質量%配合される。また、MgO、C、Al4SiC4、バインダー、及び樹脂以外にも、本発明の作用効果を阻害しない範囲で、分散剤や他の酸化防止剤等の添加材を加えても構わない。
(Al4SiC4の製造)
図1にマイクロ波照射試験装置の概要を示す。マグネトロン型2.45GHzマイクロ波発振機をE波、H波調整を行うチューナに接続し、導波管を通して雰囲気制御型アプリケーターに接続する。チューナ及びアプリケーターは石英ガラスにより遮蔽し、石英ガラス板近傍より、アプリケーター内にArガスを流入し、雰囲気制御を行った。
アプリケーター内では、図1のようにサンプルを入れた反応容器を厚み75mm以上のアルミナ−シリカ系断熱材で覆う。試料温度は、容器底あるいは容器側面に熱電対を接触させ測定を行う。測温結果は、データロガーにより連続的に記録し、試料温度が1000〜1600℃に到達した際にマイクロ波照射を停止した。加熱時間は、1000℃到達までに25分、1600℃到達までに90分要した。ここで、サンプル(試料)は、金属Al粉末、金属Si粉末、及びC粉末を原料とし、モル比でAl:Si:C=4:1:4となるよう調整し、均一に混合したものを使用した。
マイクロ波照射出力は、試料重量1gに対して10W以下の条件で設定した。マイクロ波照射時間は照射エネルギーが5kWh/kgとなるよう設定した。このマイクロ波照射加熱により得られた合成粉をマイクロ波合成により得られたAl4SiC4とした。
得られたAl4SiC4の粒径についてはレーザーマイクロトラック法による分析機器により、レーザー吸光度範囲を0.01−0.2とし、Al4SiC4の屈折率を2.6と設定した上で、粒度分布を測定した。N=3で評価した平均値の結果をもって平均粒径を算出した。また、C原料として、黒鉛(平均粒径100〜300μm)を用いた場合、C微粉(カーボンブラック、平均粒径50〜60nm)を用いた場合、及び、C微粉と黒鉛の混合粉を用いた場合について、それぞれの合成後試料をSEMで観察した結果をそれぞれ図2、3、4に示す。
黒鉛を用いた場合、図2に示したように、原料表面でAl4SiC4が反応し析出した様子が観察されたが、その粒径については、図3のC微粉を用いて合成した場合と大きな差はなく、いずれも1μm以下の粒子が多数を占めた。図4に示す通り、C微粉と黒鉛の混合粉を用いた場合も図2、3と同様にAl4SiC4が微粉として合成されていることが確認された。図3の右側には、一部で板状に析出した状態のものが確認されたが、その割合は極めて少なかった。また、これら3種類のC原料を用いて得られたAl4SiC4粉については、図5に示す通り、レーザーマイクロトラックで粒度分布を測定した結果、3つの場合で同等の粒度分布を示しており、いずれもピーク(主ピーク)位置が1μm以下であることが確認された。このことは、SEM観察の結果とよく一致する。
一方、比較対象とするために行った電気炉での合成は、タンマン炉等のカーボンヒーター及び反応容器としてカーボン坩堝から構成された装置を用いた。反応容器内には、マイクロ波照射加熱で用いたものと同じ金属Al粉末、金属Si粉末、及びC粉末を原料とし、モル比でAl:Si:C=4:1:4となるよう調整し、均一に混合したサンプル(試料)をセットした。炉内はArガス流入により還元雰囲気とし、試料温度はカーボン坩堝側面に接触した熱電対により測定した。そして、熱電対による温度が1600℃の条件で6時間焼成したものと、1600℃の条件で10時間焼成したものとを2種類得て、これらにより得られた合成粉を電気炉合成により得られたAl4SiC4とした。
電気炉を用いた合成法により得られたAl4SiC4粉末をSEMで観察した結果について図6に示す。先の図2〜4に示したように、マイクロ波で合成した粉末は、電気炉合成の場合に比べ、1μm以下の粒子が多く、数10μmの板状粒子は少ない。また、板状粒子の存在形態についても電気炉の場合に比べ、より低密度な凝集体として存在していることが観察される。これに対して、図6のように、電気炉で合成した場合、微粉形状でも1μm以上に粒成長していることが観察された。
マイクロ波合成、電気炉合成により得られたAl4SiC4を、それぞれ窒素吸着5点測定法を用いて、BETの近似式から比表面積を算出した。以後、この比表面積の値をBET値とした。マイクロ波合成により得られたAl4SiC4、及び電気炉で6時間、10時間焼成することにより得られたAl4SiC4をボールミルにより粉砕し、測定に供した。ボールミル粉砕は、直径20mmのアルミナボールで充填した容器内に合成粉を投入したものを、100rpmで回転させることにより行った。この時のBET値算出結果を、表2に示す。マイクロ波合成により得られたAl4SiC4は、電気炉合成の場合と比較して比表面積が高く、微細な粒子であることが確認された。
電気炉合成により得られたAl4SiC4粉について、先のマイクロ波合成で得られたAl4SiC4粉の場合と同様にして、粒度分布をレーザーマイクロトラック法により測定した。レーザー吸光度範囲を0.01−0.2とし、Al4SiC4の屈折率を2.6と設定し、レーザーの分散から粒度分布を算出した。測定結果を図7に示す。また、参考として、先のマイクロ波合成により得られたAl4SiC4粉(C原料としてC微粉を用いた場合)の結果を併せて記す。この図7から分かるように、マイクロ波合成により得られたAl4SiC4は、電気炉合成の場合と比較し粒度が細かく、ピーク幅が狭いことから粒度の揃った合成粉が得られているのに対し、電気炉合成により得られたAl4SiC4では、いずれもピークが1μmを超える位置に存在した。
マイクロ波による合成効率をさらに高めるため、試料内部の温度を測定した。測温方法は例えば図8のような装置により、試料内部にアルミナ保護管を挿入し、試料昇温により加熱された保護管の温度を上部より測定を行う手法を採用した。アルミナ保護管は内径φ4〜8mmのものを用い、サンプル内への挿入深さは内径の5倍以上とした。放射温度計測温により、試料内部の温度からより正確なマイクロ波照射条件を設定した。
従来の測温方法では、反応容器底部の温度が局所的に上昇した場合、反応容器内部の一部でAl4SiC4が合成される可能性があったが、試料内部の測温により、容器内全量のAl4SiC4合成が可能となった。また、試料内部に金属熱電対を挿入しマイクロ波照射を行うと、金属熱電対自身もマイクロ波吸収を受けて被加熱体となり、試料自身の測温が困難であることが発明者の実験により確認されている。特に、Al4SiC4合成のように高温を必要とする条件下では、高温下で原料が金属内に固溶しマイクロ波吸収体となり、局所的なマイクロ波吸収を受けて金属熱電対が溶融する場合があり、マイクロ波場における熱電対による試料内部連続測温は不可能である。放射温度計を用いた測温により、反応容器内で均一にAl4SiC4の合成が可能となっただけでなく、図9に示すように平均粒径1μmを超えない範囲で、合成温度条件による粒度分布制御が可能となった。すなわち、1600℃到達後の保持時間が30分以内であれば平均粒径が0.2〜0.3μm、30分超〜60分以内のとき平均粒径は0.3〜0.7μm、60分を超える場合は0.7μm〜0.8μmとなった。なお、図9に関しては、アルミナ保護管を通して測定された試料内部の温度が1600℃に達したところで合成反応を終了させた場合(保持時間0分)と、1600℃に達した状態で保持時間を30分、60分、120分にして合成反応を終了させた各場合とについて、それぞれ得られたAl4SiC4粉の粒度分布を測定したものである。
図10は、上記のようにアルミナ保護管を挿入して試料内部の温度を放射温度計で測温して合成する方法により、混合粉温度を測定しながら合成した際、得られた合成粉末のXRDを測定して、最大ピークを100とした各結晶相のピーク比率をグラフで示したものである。この結果から分かるように、金属Siの融点(1414℃)以上に保つことにより、不純物なくAl4SiC4の合成を行うことが可能であった。なお、XRDのピークについては、Al4SiC4(2θ=56.10°)、Al43(2θ=55.04°)、SiC(2θ=35.63°)、Al(2θ=38.47°)、Si(2θ=28.45°)を評価し、各温度の測定結果において最大強度を示すピークを100としてXRDピーク指数を求めた。
マイクロ波合成により得られたAl4SiC4のXRDパターンから到達温度に対するピーク強度変化をプロットしたものが先の図10であるのに対し、同様に電気炉合成により得られたAl4SiC4の場合の1600℃での温度保持時間に対するピーク強度変化をプロットした図を図11に示す。図10の結果から、マイクロ波による合成では、純度の高いAl4SiC4合成に必要な容器内部温度は少なくとも1500℃が必要であることが確認された。一方、図11の結果から、電気炉による合成では、純度の高いAl4SiC4合成に必要な焼成時間は少なくとも6時間を要することが確認された。
(Al4SiC4粉末を添加して製造したMgO−Cれんが)
比較例1…電気炉合成Al4SiC4 2.4%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
比較例2…電気炉合成Al4SiC4 3.6%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例3…マイクロ波合成Al4SiC4 2.4%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合なし)
本発明例4…マイクロ波合成Al4SiC4 3.6%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合なし)
本発明例5…マイクロ波合成Al4SiC4 2.4%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例6…マイクロ波合成Al4SiC4 3.6%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
(なお、ここで言う%は、質量%を表す。)
表3に示したように、黒鉛量を13%とし、バインダー量を2%、電気炉又はマイクロ波で合成したAl4SiC4粉末を2.4%あるいは3.6%、残部をMgOとした配合原料をハイスピードミキサーで混錬し、フリクションプレスによりプレス成型を行い、200〜300℃で乾燥することによりMgO−Cれんがを作製した。れんがは114mm×230mm×65mmの通常の並型形状で成型した。なお、上記バインダー量2%は、樹脂(フェノール樹脂やピッチ樹脂等)を含めた値である。また、混錬の際には、ウェットパンミキサーやニーダー等を用いたり、プレス成型をオイルプレスで行うなど、適宜公知の手段を採用することができる。
上記方法により1500℃でマイクロ波合成した平均粒径0.3μmのAl4SiC4粉末を添加してMgO−Cれんがを製造する際、予めMgO粒子とAl4SiC4粉末を混合する予備混合を行った場合と、行わなかった場合のれんがの見掛気孔率について、電気炉で合成したAl4SiC4粉末を予備混合し添加した場合と比較して表3に示す。なお、見掛気孔率の測定はJIS R 2205に従って灯油式にて行った。
また、上記で準備した各配合原料の混錬物を試料サイズφ50mm×50mmに成型し、1400℃×10hr還元焼成を事前に行った上で、大気雰囲気下において1400℃×5hrの試験焼成により耐酸化性試験を行った。酸化厚は、還元焼成後の試料をエポキシ樹脂に埋め込み、底面に平行に切断し、切断面における黄白色変色部の厚みを測定することにより求めた。耐酸化性試験の結果を表4に示す。
表3に示したように、本発明例3〜6は比較例1および2と比べ、全体的に見掛気孔率が低く、表4に示すように酸化厚が小さいことから、高い耐酸化性を持つことが確認された。さらに予備混合を行った場合、れんが組織中にAl4SiC4粉末が凝集することなく均一に分散することで、焼成後も気孔を生成しにくい組織を形成でき、熱間で緻密な組織となった。その結果、表4に示す通り、予備混合を行っていない場合と比較し、予備混合して製造したMgO−Cれんがは酸化厚が小さく、さらに耐酸化性に優れた組織となることが確認された。また、マイクロ波で合成したAl4SiC4粉末は電気炉で合成した場合よりも微粉であるため、電気炉合成品で予備混合を行った場合よりも見掛気孔率が減少し、耐酸化性が向上する結果となった。
比較例3…マイクロ波合成Al4SiC4 0%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例8…マイクロ波合成Al4SiC4 1.2%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例9…マイクロ波合成Al4SiC4 4.8%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例10…マイクロ波合成Al4SiC4 6.0%添加、黒鉛13%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例11…マイクロ波合成Al4SiC4 1.0%添加、黒鉛3%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例12…マイクロ波合成Al4SiC4 2.0%添加、黒鉛3%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例13…マイクロ波合成Al4SiC4 3.0%添加、黒鉛3%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例14…マイクロ波合成Al4SiC4 4.0%添加、黒鉛3%、バインダー2%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例15…マイクロ波合成Al4SiC4 0.5%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例16…マイクロ波合成Al4SiC4 1.0%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例17…マイクロ波合成Al4SiC4 1.5%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例18…マイクロ波合成Al4SiC4 2.0%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例19…マイクロ波合成Al4SiC4 3.0%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
本発明例20…マイクロ波合成Al4SiC4 4.0%添加、黒鉛1%、バインダー1.5%のMgO−C(予備混合あり)
(なお、ここで言う%は、質量%を表す。)
上記の方法により、マイクロ波加熱を用いて原料粉が1600℃到達後、保持時間0分として合成し得られた平均粒径0.3μmのAl4SiC4粉末の添加量を変えたMgO−Cれんがを試作し、耐酸化性試験を行った。すなわち、上記の比較例3及び本発明例8〜20のように、黒鉛1〜13%、バインダー1.5〜2%、マイクロ波合成により得られたAl4SiC4を0〜6%、残部をMgOとした配合原料を、ハイスピードミキサーで混錬し、フリクションプレスによりプレス成型を行い、200〜300℃で乾燥することによりMgO−Cれんがを作製した。このときの配合においては、MgO−CれんがのC源として、添加した黒鉛のほか、バインダーの残炭分が利用される。なお、上記バインダー量1.5〜2%は、樹脂(フェノール樹脂やピッチ樹脂等)を含めた値である。
上記で準備した各配合原料の混錬物を試料サイズφ50mm×50mmに成型し、1400℃×10hr還元焼成を事前に行った上で、大気雰囲気下において1400℃×5hrの試験焼成により耐酸化性試験を行った。酸化厚は、還元焼成後の試料をエポキシ樹脂に埋め込み、底面に平行に切断し、切断面における黄白色変色部の厚みを測定することにより求めた。様々な黒鉛量に対し、試験を行ったところ、図12に示す結果となった。同じ黒鉛量のMgO−Cれんがについて、Al4SiC4添加量の増加に伴い、酸化層厚の値が低くなっていることが確認された。しかし、各々の試料について添加バインダー量を上回るような多量のAl4SiC4を添加しても耐酸化性向上効果は飽和する傾向にあった。また、耐酸化性は、酸化厚み測定によって評価しているため、同じ厚み内にカーボン量が多くなる黒鉛13%の場合が、酸化厚みが最も小さくなる結果となった。黒鉛1%の方が、黒鉛3%よりも耐酸化性に優れる結果となったのは、本発明例8〜20の配合原料において、樹脂等の残炭分を含め、黒鉛1%の配合原料の方が全体としてのC源として多かったためと考えられる。全体的に耐酸化性は、黒鉛13%、黒鉛1%、黒鉛3%の順に良好であったが、いずれもAl4SiC4添加量を増やすほど、耐酸化性は向上し、それぞれの黒鉛量に応じて必要なバインダー量が異なるため、このバインダー量の変化に伴って、Al4SiC4添加量に対する耐酸化性向上の挙動が異なる結果となった。なお、図12中の「Gr」は黒鉛の添加量を表す。
比較例4…電気炉合成Al4SiC4 0.5%添加、黒鉛1%のMgO−C(予備混合あり)
比較例5…電気炉合成Al4SiC4 1.0%添加、黒鉛1%のMgO−C(予備混合あり)
比較例6…電気炉合成Al4SiC4 1.5%添加、黒鉛1%のMgO−C(予備混合あり)
(なお、ここで言う%は、質量%を表す。)
上記の比較例4〜6のように、電気炉合成により得られたAl4SiC4粉末を添加して作製したMgO−Cれんが試料について、耐酸化性試験を行った。図13に、これらの電気炉合成により得られたAl4SiC4粉末を添加したMgO−Cれんがの酸化層厚測定結果を示す。なお、図13では、先の本発明例15〜17に係るMgO−Cれんが試料の結果を併せて示している。
図中に示す通り、比較例4〜6に対して、全体的に本発明例15〜17では酸化層厚が小さく、同じAl4SiC4粉末添加量において、マイクロ波合成品を添加した場合の方が、酸化層厚が小さい結果となった。酸化層厚の結果から、マイクロ波合成により得られたAl4SiC4粉末を適用したMgO−Cれんがは、電気炉合成によるAl4SiC4粉末を適用した場合に比べ耐酸化性に優れることが分かった。
比較例7…金属Al 1%添加、黒鉛3%のMgO−C
比較例8…電気炉合成Al4SiC4 2.0%添加、黒鉛3%のMgO−C(予備混合あり)
(なお、ここで言う%は、質量%を表す。)
上記の比較例7〜8に記載のMgO−Cれんがと、先の本発明例11〜13に係るMgO−Cれんがについて、それぞれ耐スポール試験を行った。耐スポール試験は、各れんがを形成する配合原料の混錬物を40mm×40mm×160mmの試料に成型して、予め1400℃×10hr還元焼成を行った後、1650℃に保持した溶銑中に100mm深さまで10分間浸漬し、10秒間水冷後、5分間放冷を行うサイクルを3回行い、試験前後の音速弾性率変化、及び試料表面の亀裂の有無を確認することで評価を行った。試験結果を表5及び図14に示す。Al4SiC4を多く添加した試料は、1400℃焼成後の音速弾性率が高い値を示し、緻密質であることが確認された。耐スポール試験後、Al4SiC4添加試料はいずれも試料表面に亀裂等観察されず、耐スポール試験後の音速弾性率も添加量の増加に伴い、高い値を示した。従来の添加物(金属Alや金属Si等)により焼成後緻密質となるMgO−Cれんがは、耐スポール性が低いことが知られている。例えば、図15のようにAl添加MgO−Cれんがであれば、同様の耐スポール試験を行った際、割れ・崩落等が起こる。これに対して、本発明に係るAl4SiC4添加により焼成後緻密質としたMgO−Cれんがは、焼成後音速弾性率の高いれんがであっても、耐スポール性は高いことが確認された。また、図16の電気炉で合成したAl4SiC4の場合に比べ、マイクロ波合成品では耐スポール性に優れていることが確認された。
従来、酸化防止剤として用いている金属Al(比較例7)を添加した場合と、本発明に係るAl4SiC4(本発明例11)を添加した場合のMgO−Cれんがについて、焼成前後組織のEPMAによるAlマッピング図を図17に示す。Alの場合は表面から反応し、れんが組織内のMgガス及びCOガスと反応し凝集したスピネル組織を生成しているのに対し、Al4SiC4の場合、マトリックス全体にスピネルを生成し、反応物が凝集することなく、均一なマトリックスを形成していることが確認された。すなわち、マイクロ波合成によりさらに微粉での組織全体への分散が可能となり、亀裂伸展が起こりにくい組織となった。図15の耐スポール試験で示した通り、Al4SiC4の添加量を十分増やした場合でも耐スポール性の高いれんがとなった。
また、先の本発明例6に係るMgO−Cれんがを卓上ボールミルを用いて2rpmで回転し粉砕した試料について、粉末X線回折を行った結果を図18に示す。この結果から分かるように、れんが作製における乾燥後であってもAl4SiC4は変質しておらず、MgO−Cれんがにおいても上述の通りのAl4SiC4としての反応特性を持つことが確認された。

Claims (6)

  1. 金属Al、金属Si、及びCの混合粉を、不活性ガス雰囲気中で、マイクロ波により加熱して、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉を製造することを特徴とするAl4SiC4粉の製造方法。
  2. 前記加熱の際に、前記混合粉の温度を金属Siの融点以上とすることを特徴とする請求項1に記載のAl4SiC4粉の製造方法。
  3. MgO−Cれんがの原料配合中に、少なくともバインダー及び樹脂の添加量と同量となるように請求項1又は2に記載の方法で得られたAl4SiC4粉を添加して製造することを特徴とするMgO−Cれんがの製造方法。
  4. 前記Al4SiC4粉を前記MgO−Cれんがの原料配合中に添加する際、前記MgO−Cれんがの原料の1つであるMgO粉とAl4SiC4粉とを最初に混合し、その後残りの配合原料を混合すると共に、配合原料中のAl4SiC4粉の割合が10質量%以下となるように製造することを特徴とする請求項3に記載のMgO−Cれんがの製造方法。
  5. 原料にはMgO、C、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉、バインダー、及び樹脂が配合され、前記MgOと前記Cの合計の配合割合を100質量%としたとき、前記MgOが70〜99質量%、前記Cが1〜30質量%配合され、且つ、配合原料全体における前記Al4SiC4粉の割合が1〜10質量%で製造されることを特徴とするMgO−Cれんがの製造方法。
  6. 原料にはMgO、C、平均粒径1μm以下のAl4SiC4粉、バインダー、及び樹脂が配合され、前記MgOと前記Cの合計の配合割合を100質量%としたとき、前記MgOが70〜99質量%、前記Cが1〜30質量%配合され、且つ、配合原料全体における前記Al4SiC4粉の割合が1〜10質量%で製造されたことを特徴とするMgO−Cれんが。
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