JP2005089271A - 炭素含有耐火物、その製造方法及びその用途 - Google Patents

炭素含有耐火物、その製造方法及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐酸化性、耐食性及び耐熱衝撃性に優れた、溶融金属容器の内張り用耐火れんが又は溶融金属流路用耐火物として好適な炭素含有耐火物を提供すること。
【解決手段】 耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理して、その表面に脱炭層を形成した炭素含有耐火れんがを製造し、それを炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが又は溶融金属流路用耐火物として使用する。脱炭層の厚みが1〜15mmであり、残炭部における炭素元素の含有量が0.1〜12重量%であることが好ましい。また、熱処理に際しては800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間を8時間以下とし、1200〜1800℃の温度範囲で0.5〜500時間加熱することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素含有耐火物、特に炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物からなる群から選択される炭素含有耐火物に関する。また、炭素含有耐火物の製造方法及びその用途に関する。
炭素を含有する耐火物は、耐スポーリング性及び耐食性に優れることから、炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが、あるいは溶融金属流路用耐火物などとして広く使用されている。しかしながら、炭素は酸化されやすいために、高温の酸化性雰囲気の下で使用することは困難である。炭素含有耐火物の表面が酸化されて脱炭層が形成された場合、構造的スポーリングが発生しやすくなり、表面の脱炭層と中心の残炭部との間で割れを発生することが多かった。したがって、炭素含有耐火物を使用するときには、酸化性雰囲気に曝されないように注意する必要があった。また、耐火物の表面に耐酸化塗料を塗布する場合もあるが、別部材を塗布するために、剥離が生じやすかった。
炉の内張りとして使用されている耐火れんがは、稼動面から背面までに大きな温度勾配を有する。例えば、転炉であれば稼動面は1700℃以上になる一方で、背面は500℃以下の温度である。炭素含有耐火れんがは、一般的には300℃程度の温度でベーキングされたものが製品として使用されることが多いが、低温でベーキングしただけのものは、使用中の熱履歴による弾性率の変化が大きく、熱的スポーリングが発生しやすかった。そのため、特殊な用途においては、1000℃以上の温度で焼成された炭素含有耐火物も知られている。この場合、炉内に窒素、アルゴン等のガスを導入して焼成したり、コークスブリーズに埋めて焼成する方法などが採用されていて、焼成中の酸化を防止している。しかしながら、このように還元性雰囲気で焼成したものも、ベーキングしただけのものも、いずれも耐酸化性は不十分であった。
国際公開第02/072476号パンフレット(特許文献1)及び国際公開第02/072477号パンフレット(特許文献2)には、カーボンブラック又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子を含有する炭素含有耐火物が記載されている。当該炭素含有耐火物は、耐食性、耐酸化性、耐熱衝撃性に優れているとされている。このとき、グラファイト粒子として、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含有するグラファイト粒子を使用した場合には、耐酸化性及び耐食性がさらに改善されることも記載されている。しかしながら、これらの特許文献で評価されている耐酸化性は、1400℃の電気炉で行ったものであり、それより低温、例えば800〜1200℃付近における耐酸化性は未だ不十分であった。
国際公開第02/072476号パンフレット及び国際公開第02/072477号パンフレットの実施例には、得られた炭素含有耐火物の耐酸化性を評価するために、大気中、1400℃で10時間熱処理した結果、炭素含有耐火物の表面に5mm前後の厚さの脱炭層が形成されたことが記載されている。試験結果物として、表面に脱炭層を有する炭素含有耐火物が記載されているが、この試験結果物を、さらに耐火物としての各種用途に使用することについては何ら記載されていないし、示唆されていもいない。
国際公開第02/072476号パンフレット 国際公開第02/072477号パンフレット
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、耐酸化性、耐食性及び耐熱衝撃性に優れた炭素含有耐火物及びその製造方法を提供することを目的とするものである。また、そのような炭素含有耐火物を用いた炉及び溶融金属用設備の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題は、炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物からなる群から選択される炭素含有耐火物であって、その表面に予め形成された脱炭層を有していることを特徴とする炭素含有耐火物を提供することによって解決される。このとき、前記脱炭層の厚みが1〜15mmであることが好適である。前記炭素含有耐火物の残炭部における炭素元素の含有量が0.1〜12重量%であることも好適である。また、前記炭素含有耐火物がマグネシア、アルミナ又はジルコニアを主成分とするものであることも好適である。
上記課題は、炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物からなる群から選択される炭素含有耐火物の製造方法であって、炭素元素を含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成することを特徴とする炭素含有耐火物の製造方法を提供することによっても解決される。このとき、前記耐火物原料組成物が、耐火骨材(A)及び炭素質原料(B)からなり、耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部含有することが好適である。このとき、前記炭素質原料(B)の少なくとも一部が、カーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)であることが好適である。前記炭素質原料(B)の少なくとも一部が、金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するグラファイト粒子(B3)であることも好適である。前記耐火物原料組成物が、さらに、金属又はケイ素の単体(C1)、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)、又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)からなる粉末(C)を含有し、その含有率が、耐火骨材(A)100重量部に対して0.1〜10重量部であることも好適である。前記熱処理に際して800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間を8時間以下とし、1200〜1800℃の温度範囲で0.5〜500時間加熱することが好適である。また、前記熱処理に際して、実質的に酸化不可能な雰囲気の下で加熱を開始し、温度が1200℃を超えてから、酸化可能雰囲気に切り替えることも好適である。
上記課題は、炭素元素を含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成する炭素含有耐火物の製造方法であって、前記耐火物原料組成物が、耐火骨材(A)、炭素質原料(B)及び金属又はケイ素の単体(C1)、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)、又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)からなる粉末(C)からなり、耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部、粉末(C)を0.1〜10重量部含有する炭素含有耐火物の製造方法を提供することによっても解決される。
上記課題は、炭素含有耐火物を用いた炉の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が炉の内面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることを特徴とする炉の製造方法を提供することによっても解決される。また、上記課題は、炭素含有耐火物を用いた溶融金属用設備の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が溶融金属に接触する面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることを特徴とする溶融金属用設備の製造方法を提供することによっても解決される。
本発明の炭素含有耐火物は、耐酸化性、耐食性及び耐熱衝撃性に優れているので、炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物として好適に使用できる。特に広い温度域において優れた耐酸化性を発揮することができ、構造的スポーリングの発生も抑制される。
本発明の炭素含有耐火物は、その表面に予め形成された脱炭層を有することを特徴とするものである。ここで、脱炭層とは、予め含有されていた炭素が酸化により消失している層のことをいい、残炭部の外側に形成される層である。残炭部が黒色であるのに対し、脱炭層は明るく変色しているので、切断面を目視で観察することによって容易に脱炭層と残炭部を区別することができる。脱炭層中では、単体の炭素は、その多くが酸化消失していると考えられているが、例えば炭化ホウ素(BC)などのような炭化物の形で炭素元素が残存する場合はある。また、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、脱炭層の中に単体の炭素が残存していても構わない。このような脱炭層が表面に予め形成されている炭素含有耐火物を準備し、それを炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんがあるいは溶融金属流路用耐火物などとして使用する。
本発明の炭素含有耐火物に形成されている脱炭層は、耐火物表面の炭素が酸化消失することによって形成されるものである。脱炭層の形成は、必ずしも高温になるほど顕著ではなく、比較的低温の特定の温度範囲においてその形成が顕著となる場合があり、その特定の温度範囲における酸化反応を抑制することが重要な場合がある。今回、比較的高温で酸化されて一旦脱炭層が形成された炭素含有耐火れんがは、その後、それ以上酸化が進行しにくいことがわかった。すなわち、一旦表面が酸化されて予め脱炭層が形成されたれんがは、実際に耐火物として使用される時にさらなる酸化の進行が抑制されることが明らかになったものである。脱炭層は、もともと一体的に成形された成形品の表面に形成されたものであるから、炭素を含まない耐酸化塗料を炭素含有耐火物に塗布したときのような剥離が生じることも少ない。
このような本発明の炭素含有耐火れんがは、炭素元素を含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成することによって製造される。
本発明で使用する耐火物原料組成物は、耐火骨材(A)及び炭素質原料(B)からなるものである。このとき、耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部含有することが好適である。炭素質原料(B)の割合が0.1重量部未満の場合には、炭素含有耐火物としての利点が得られない場合が多く、より好適には0.5重量部以上である。一方、炭素質原料(B)の割合が15重量部を超えると、脱炭層の気孔率が上昇し、強度や酸化性ガス遮断性が低下するおそれがあり、より好適には10重量部以下、さらに好適には6重量部以下である。
耐火物原料組成物に含まれる耐火骨材(A)は、特に限定されるものではない。本発明においては、耐火物としての用途や要求性能に対応してさまざまな耐火骨材(A)を用いることができる。マグネシア、カルシア、アルミナ、スピネル、シリカ、ジルコニア等の酸化物;炭化ケイ素、炭化ホウ素等の炭化物;ホウ化カルシウム、ホウ化クロム等のホウ化物;窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物等を耐火骨材(A)として用いることができる。これらの中でも、酸化物、特にマグネシア、アルミナ及びジルコニアが好適に使用され、マグネシアが最適である。使用されるマグネシアとしては、電融あるいは焼結マグネシアクリンカーが挙げられる。これらの耐火骨材(A)は、粒度調整された上で配合される。また、複数種の耐火骨材(A)を併用することも可能である。
炭素質原料(B)としては、鱗状黒鉛、土状黒鉛、膨張黒鉛、キッシュグラファイト、ピッチ、コークス、メソカーボン、電極屑、カーボンブラックなど、各種の炭素質粒子を使用することができ、特に限定されない。なお、フェノール樹脂などの有機バインダーも熱分解された後に炭素成分を残すが、ここでいう炭素質原料(B)には含まれない。
炭素質原料(B)として好適に使用されるものとしては、カーボンブラック(B1)及びカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)が挙げられる。カーボンブラック(B1)は、現在容易に入手可能なナノメータ・オーダーの粒子サイズの炭素質微粒子であって、粒子径や会合状態、表面状態など、目的に合わせて各種の銘柄の入手が容易である。具体的には、ファーネスブラック、チャネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。カーボンブラック(B1)は通常平均一次粒子径が500nm以下の炭素質粒子であり、カーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)もほぼ同程度の平均粒子径を有している。このような微細な粒子サイズの炭素質粒子を使用することで、耐火物のマトリックス中の気孔構造を微細なものとすることができ、残炭部の耐スポーリング性が向上する。また、脱炭層においては、炭素質原料(B)が酸化消失した後の空隙が微細になるから、得られる脱炭層が緻密になり、その結果、強度や硬度が上昇し、酸化性ガスの透過を効果的に抑制できるようになる。
しかも、炭素質原料(B)としてカーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)を使用する場合には、従来炭素質原料(B)として広く使用されていた鱗状黒鉛や膨張黒鉛などを使用する場合に比べて、より少ない配合量で同程度の炭素配合の効果を得ることができる。炭素含有量が少ないほど、形成される脱炭層は緻密になるから、強度の点からも、酸化抑制の点からも好ましい。すなわち、より細かい炭素質粒子(B)をより少ない量配合することによって、緻密な脱炭層を形成できるようになるのである。
特に、カーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)を使用することが好ましい。カーボンブラックを黒鉛化することで、結晶構造が発達し、酸化開始温度が高くなるので、耐酸化性に優れるとともに耐食性にも優れ、熱伝導率も高い材料とすることができるからである。黒鉛化されることで、X線回折測定において、結晶構造に由来するピークが観察されるようになる。そして、黒鉛化が進行するにしたがって、格子間距離が短くなる。グラファイトの002回折線は黒鉛化の進行とともに広角側にシフトするが、この回折線の回折角2θが格子間距離(平均面間隔)に対応している。本発明においては格子間距離dが3.47Å以下であるグラファイトを使用することが好適である。格子間距離が3.47Åを越える場合は、黒鉛化が不十分であり、耐熱衝撃性、耐酸化性、耐食性が不十分となる場合がある。
カーボンブラックを黒鉛化(グラファイト化)する方法は特に限定されるものではないが、不活性雰囲気下において高温で加熱して黒鉛化させることができる。通常1700℃以上、好適には1850℃以上、より好適には2000℃以上の温度で加熱することでカーボンブラックを黒鉛化することができる。カーボンブラックを不活性雰囲気下において加熱する方法は特に限定されず、アチソン炉で加熱する方法、誘導加熱する方法、黒鉛抵抗炉で加熱する方法などを例示することができる。
中でも、誘導炉中で誘導加熱して黒鉛化させるグラファイト粉末の製造方法が好適である。誘導加熱とは、時間的に変化する磁界が導体中に誘起する誘導電流によって物質を温度上昇させ、これによって加熱する方法である。すなわち、誘導電流を流すことのできるような誘導炉中でカーボンブラックを誘導加熱することで、カーボンブラックを黒鉛化するものである。
黒鉛化に使用される誘導炉の構造は特に限定されるものではないが、銅線等の導体から形成されるコイルの内側に導体からなる発熱体を配置し、コイルに交流電流を流すことで加熱するような構成が挙げられる。この構成においては、コイルに特定の周波数を有する電流を流すことで、コイル内で磁界がその周波数に対応して変化し、それによって発熱体中を誘導電流が流れ、発熱体が発熱するものである。本発明では高温に耐える発熱体である必要があることから、かかる発熱体がカーボン製であることが好適である。また、原料のカーボンブラックは微粉末であることからこれを入れることのできる容器の形状の発熱体を使用することが好適である。このとき、原料のカーボンブラックが充填された発熱体の周囲を断熱材で覆うことが好ましい。断熱材としては、アルミナ、ケイ砂、カーボンブラックなどの耐熱性無機材料を使用することができる。印加する電流の周波数は特に限定されるものではなく、いわゆる低周波から高周波に至る広範囲の周波数の交流電流を使用することができる。
また、炭素質原料(B)の別の好適な例としては、金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するグラファイト粒子(B3)も挙げられる。グラファイト粒子にこのような炭素以外の元素を含有させた、いわば「複合グラファイト粒子」とすることで、グラファイト粒子自体の酸化開始温度がさらに高くなり、耐酸化性及び耐食性が改善され、ひいてはこの複合グラファイト粒子を原料として得られる耐火物の耐酸化性及び耐食性が改善される。さらに、グラファイト粒子の大部分が酸化消失して脱炭層を形成する際に、金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素の化合物が残存し、脱炭層の強度や気孔構造を改善できると考えられる。
ここで、グラファイト粒子が含有する、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素の具体例としては、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、ホウ素及びケイ素の各元素が挙げられる。なかでも、脱炭層の性能を向上させるために好ましいものとしては、ホウ素、チタン及びケイ素が挙げられ、ホウ素が最適である。脱炭層において炭素が酸化消失した後にはホウ素は酸化物となると考えられるが、これがマグネシアなどの耐火骨材(A)の適度な焼結を促進し、酸化性ガスの遮蔽性に優れた脱炭層を形成するのに役立っていると考えられる。
グラファイト粒子中での各元素の存在の仕方は特に限定されるものではなく、粒子内部に含有されていても良いし、粒子表面を覆うような形で含まれていても良い。また各元素は、その酸化物、窒化物、ホウ化物あるいは炭化物として含まれることができるが、好適には酸化物、窒化物、ホウ化物あるいは炭化物のような化合物として含有される。より好適には炭化物あるいは酸化物として含有される。炭化物としてはBC、SiC、TiCなどが例示され、酸化物としてはB、SiO、TiOなどが例示される。特に好適にはBCとして含有される。
炭化物はグラファイト粒子の中で、適宜グラファイトを構成する炭素原子と結合するような形で含まれている。しかしながら、全量がこのような炭化物になったのでは、グラファイトとしての性能が発揮されず好ましくないので、グラファイトの結晶構造を有していることが必要である。このようなグラファイト粒子の状態はX線回折によって分析可能である。例えば、グラファイトの結晶に対応するピークの他に、例えばTiCあるいはBCといった化合物の結晶に対応するピークが観察される。
本発明で使用するのに特に好適な炭素質原料(B)は、金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有し、かつカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子である。カーボンブラックを黒鉛化してなり、BCを含有するグラファイト粒子を例にとれば、脱炭層において、炭素が酸化消失した後に極めて微細なホウ素の酸化物が残ることになるが、これがマグネシアなどの耐火骨材(A)の中に極めて細かく分散し、耐火骨材(A)相互間の適度な焼結を促進し、酸化性ガスの遮蔽性に優れ、しかも硬度、強度に優れた脱炭層を形成するのに役立っていると考えられる。
金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素をグラファイト粒子に含有させる方法は特に限定されるものではないが、カーボンブラックなどの炭素含有原料と、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素の単体又は該元素を含有する化合物とを加熱して得られるものであることが好適である。加熱によって、黒鉛化が進行すると同時にグラファイト構造の中に上記元素が含有されるようになるのである。
このとき、カーボンブラックと、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素の単体とを加熱して得られるものであることがより好適である。元素単体と加熱することで燃焼合成による炭化物生成時の発熱を利用して反応を進めることができるからである。具体的にはホウ素、ケイ素、チタン、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウムなどとともに加熱することが好ましい。この反応熱を用いて自己燃焼合成方法により合成が可能だからである。自己の反応熱を利用できるために、炉内の温度を、カーボンブラック単独を黒鉛化する場合に比べて低くすることができる。例えば、ホウ素と炭素との燃焼合成の反応式は以下の式のとおりである。この反応は発熱反応であり、自己燃焼合成が可能である。
4B+xC→BC+(x−1)C
金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素をグラファイト粒子に含有させる方法として、カーボンブラックと、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素のアルコラートとを加熱することもできる。また、カーボンブラックと、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素の酸化物と、該酸化物を還元する金属とを加熱することもできる。さらに、カーボンブラックと、金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素の単体又は該元素を含有する化合物とを加熱して得られたグラファイト粒子を、さらに酸化処理することもできる。
また、炭素質原料(B)として、カーボンブラック(B1)とカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)の両方を併用することも好ましい。このとき、カーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)が金属、ホウ素及びケイ素から選ばれる少なくとも1種以上の元素を含有することがさらに好ましい。上述のように、カーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)は、高性能の炭素含有耐火物を得るために好適に使用されるが、製造コストが高い。したがって、価格の安いカーボンブラック(B1)を併用するものである。この場合の配合重量比(B1/B2)は、1/99〜99/1であることが好ましく、90/10〜50/50であることがより好ましい。
本発明で使用する耐火物原料組成物が、耐火骨材(A)及び炭素質原料(B)に加えて、金属又はケイ素の単体(C1)、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)、又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)からなる粉末(C)を含有することが好ましい。このような粉末(C)を配合することで、耐酸化性に優れた炭素含有耐火物を得ることができる。このような粉末(C)は、酸化性雰囲気中で酸化されるので、脱炭層においては、炭素が酸化消失すると同時に粉末(C)が酸化された酸化物が生成する。このとき生成する酸化物が、耐火骨材(A)を適度に焼結し、酸化性ガスの遮蔽性に優れ、しかも硬度、強度に優れた脱炭層を形成するのに役立っていると考えられる。
このような粉末(C)の好適な配合量は、耐火骨材(A)100重量部に対して0.1〜10重量部である。配合量が0.1重量部未満の場合には、添加効果が明確でなくなるおそれがあり、より好適には0.5重量部以上である。一方、配合量が10重量部を超える場合には、耐火物原料組成物中で占める体積の割合が大きくなりすぎ、バインダーの必要量が多くなり、その結果、得られる耐火物の強度が低下するおそれがある。配合量は、より好適には6重量部以下である。
金属又はケイ素の単体(C1)として好適なものとしては、アルミニウム、マグネシウム及びケイ素が例示される。金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)として好適なものとしては、Al−Mg、Al−Si、Al−Ca、Ca−Si、Ca−Si−Mgなど、アルミニウム、マグネシウム又はケイ素を含有するものが例示される。
これらの中でも、金属又はケイ素の単体(C1)を使用することが好ましく、特にアルミニウムを使用することが好ましい。また、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)としてアルミニウム合金を使用することも好ましい。そしてアルミニウム又はアルミニウム合金を使用する場合には、同時にケイ素を使用することがさらに好ましい。アルミニウム又はアルミニウム合金を使用した場合には、熱処理する際に残炭部において炭素質原料(B)とアルミニウムが反応してアルミニウムの炭化物を形成し、これが水分の存在によって水酸化アルミニウムを形成し膨張するおそれがある。アルミニウム又はアルミニウム合金と同時にケイ素を配合することによって、ケイ素がアルミニウムに優先して炭化物を生成し、上記反応の進行を抑制することができると考えられるからである。このとき、アルミニウム元素の重量に対するケイ素元素の重量の比(Si/Al)が0.33以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。比(Si/Al)は通常3以下である。
本発明で使用する耐火物原料組成物に使用する結合剤としては、通常の有機バインダーあるいは無機バインダーを使用することができる。耐火性の高い結合剤としては、フェノール樹脂あるいはピッチ等を主成分とする有機バインダーの使用が好適であり、耐火物原料の濡れ性や、高残炭性の点からフェノール樹脂を主成分とするものがより好適である。有機バインダーは溶媒を含有していても良く、溶媒を含有することで配合する際に適当な粘度にすることができる。かかる有機バインダーの含有量は特に限定されないが、耐火骨材(A)100重量部に対して0.5〜10重量部が好適であり、1〜5重量部がより好適である。また、混練するに際して、適量の水あるいは溶剤を加えても構わない。
以上のような原料を配合する方法は特に限定されないが、耐火物原料組成物が含有する炭素質原料(B)がカーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)である場合には、これらを有機バインダー中に予め分散させてから、他の原料と混合することが好ましい。こうすることによって極めて微細な粒子を均一に分散させることができる。このとき、カーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)の一部だけを有機バインダー中に予め分散させておくことも好ましい。例えば、カーボンブラック(B1)及びカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)の両方を同時に使用する場合には、カーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)の全部又は一部を有機バインダー中に予め分散させておくことが好ましい実施態様である。
このようにして得られた耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成する。成形した後ですぐに高温で熱処理して脱炭層を形成することもできるが、一旦低温でベーキングしてから高温で熱処理することが、バインダーによる結合強度を十分に向上させられる点から好ましい。ベーキングの温度は通常150〜500℃であり、その雰囲気は大気中であることが、経済的な観点からは好ましい。ベーキングの温度が500℃を超えると炭素質原料(B)が酸化するおそれがあり、より好適には400℃以下である。一方、ベーキングの温度が150℃未満の場合には、バインダーによる結合力が十分に発現されないおそれがあり、より好適には250℃以上である。ベーキングの時間は、通常5〜24時間である。
必要に応じてベーキングした成形品を酸化性雰囲気中で熱処理し、脱炭層を形成する。ここでいう酸化性雰囲気とは、加熱することによって成形品表面の炭素質原料(B)を酸化することの可能な雰囲気である。熱処理の際の雰囲気が、酸素を含有する雰囲気であることが好ましく、具体的には加熱開始時における酸素濃度が3体積%以上であることが好ましい。実用的には、大気中において加熱を開始したり、酸素を含む燃焼ガスを吹き込みながら加熱したりすることができる。また、熱処理中に導入される酸素の量を調整することもできる。
熱処理に際しては、1200℃〜1800℃の温度範囲で熱処理することが好ましい。このような温度範囲で熱処理することによって成形品の表面に強度の高い緻密な脱炭層を形成することができる。1200℃未満の温度でしか熱処理しない場合には、耐酸化性を有する脱炭層を形成することが困難になる場合があり、より好適には1300℃以上である。一方、熱処理温度が1800℃を超える場合には必要エネルギーが大きくなる上に、脱炭層の焼結が過度に進行して、亀裂が発生したり、残炭部と脱炭層の境界付近での剥離が生じたりするおそれがあり、より好適には1600℃以下である。このような温度範囲において、0.5〜500時間加熱することが好適である。加熱時間が0.5時間未満では脱炭層の形成が不十分になりやすく、より好適には3時間以上である。一方、加熱時間が500時間を超える場合には、必要エネルギーが大きくなる上に、脱炭層が必要以上に厚く形成されるおそれがあり、より好適には240時間以下である。
熱処理に際して800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間を8時間以下とすることが好適である。800〜1200℃の温度範囲で熱処理した場合には、強度や硬度が不十分で、酸化性ガスの遮蔽性も不十分な脱炭層が形成されやすいので、短時間で昇温してそのような脱炭層が形成されるのを抑制することが好ましい。800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間を5時間以下とすることがより好適であり、3時間以下とすることがさらに好適である。また、急激な温度変化による破損を防止するためには、通常800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間は20分以上である。
また、上記のように昇温時間を短くする方法以外にも、実質的に酸化不可能な雰囲気の下で加熱を開始し、温度が1000℃を超えてから、酸化可能雰囲気に切り替えることによっても、酸化性ガスの遮蔽性が不十分な脱炭層が形成されるのを抑制することができる。切り替える温度はより好適には1200℃以上である。この場合、不活性ガス雰囲気下、還元性ガス雰囲気下、あるいは真空下において加熱昇温し、所定温度を超えてから酸素を含む空気を導入する方法が採用される。
比較的昇温速度が遅い場合には、少量の不活性ガスを導入しながら熱処理することによっても、酸化性ガスの遮蔽性が不十分な脱炭層が形成されるのを抑制することができる。また、少量の酸化防止剤をコーティングして酸化反応の進行速度を抑制することによっても酸化性ガスの遮蔽性が不十分な脱炭層が形成されるのを抑制することができる。
熱処理後、冷却することによって本発明の炭素含有耐火物が得られる。本発明の炭素含有耐火物は、その表面に脱炭層を有し、当該脱炭層の内側に炭素質原料(B)が酸化されずに残存している残炭部を有している。
耐火物の全ての面に脱炭層が形成されなくてもよく、高温の気体に曝されたり、溶融金属に接触したりする面に脱炭層が形成されていればよい。例えば、六面体のれんがであれば、高温の気体や溶融金属に接触する1面のみに脱炭層が形成されていても構わない。しかしながら、高温に曝されることの多い、それに隣接する4面にも脱炭層が形成されることが好ましい。また、複数の耐火れんがを並べて使用する際には、耐火れんがが相互に接触する面が脱炭層である場合に、その表面同士の融着が容易であり、目地開きが起こりにくいので好ましい。
脱炭層の厚みは好適には1〜15mmである。脱炭層の厚みが1mm未満の場合には、酸化性ガスの遮蔽性が不十分となるおそれがあり、より好適には2mm以上である。一方、脱炭層の厚みが15mmを超えたのでは、脱炭層と残炭部の境界に亀裂を生じやすくなり、脱炭層が剥離するおそれがある。より好適には10mm以下である。残炭部が黒色であるのに対し、脱炭層は明るく変色しているので、切断面を目視で観察することによって容易に脱炭層と残炭部との境界を確認することができる。脱炭層の厚みには、局所的なムラがあるが、ここでいう脱炭層の厚みとは、炭素含有耐火物の表面から前記境界までの平均的な厚みのことをいう。
残炭部は、脱炭層の内側に存在しており、耐火物の大部分の体積を占めることが多い。残炭部においては、炭素質原料(B)が酸化されずに残存している。残炭部における炭素元素の含有量は0.1〜12重量%であることが好ましい。炭素元素の含有量が0.1重量%未満である場合には、炭素含有耐火物としての利点が得られない場合が多く、より好適には0.5重量%以上である。一方炭素元素の含有量が12重量%を超える場合には、気孔率が上昇して脱炭層の強度が低下するおそれがあり、より好適には8重量%以下、さらに好適には5重量%以下である。なお、脱炭層においては、予め含有されていた炭素が酸化により消失しているが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、脱炭層の中に炭素元素が残存していても構わない。
残炭部では炭素質原料(B)が酸化されずに残存している。しかしながら、残炭部も高温での熱処理を受けているので、実際に使用する際の熱履歴による弾性率の変化が小さく、耐火物全体としての耐熱衝撃性が改善されている。脱炭層に含有される炭素質原料(B)は耐火物原料組成物に配合されたものが、そのまま残存していることが多い。したがって、残炭部にカーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)を含有することが好適である。金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するグラファイト粒子(B3)を含有することも好適である。特に好適には金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有し、かつカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子を含有する。
また、本発明の炭素含有耐火物が、マグネシア、アルミナ又はジルコニアを主成分とするものであることが好適である。マグネシアを主成分とする場合には、転炉側壁れんが、出鋼口スリーブ、鋼鍋、脱ガス容器などの用途に好適に使用される。また、アルミナ又はジルコニアを主成分とする場合には、連続鋳造用ノズル、スライディングゲートなどの用途に好適に使用される。
本発明の炭素含有耐火物は、高温での耐酸化性能が要求されるような用途に好適に使用される。従来、炭素含有耐火物を使用するときには、酸化性雰囲気に曝されないように注意する必要があったが、本発明の炭素含有耐火物は、耐酸化性に優れているので、その適用範囲が大きく広げられる。すなわち、炭素含有耐火物としての特性が要求され、しかも耐酸化性も要求される用途に対して使用することが可能になるものである。使用される条件によっては、使用中に破損した脱炭層に代わって新たに形成される脱炭層が酸化性ガスの遮断性能に優れる場合もあり、耐酸化性に優れる表面を再生することが可能な機能、言わば自己修復機能を有しているといえる場合もある。
本発明の炭素含有耐火物は、好適には炉の内張り用耐火れんがとして使用される。すなわち、炭素含有耐火物を用いた炉の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が炉の内面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることが本発明の好適な実施態様である。炉としては、製鉄用の炉以外にも、非鉄金属製造用の炉、ガラス、セラミックス、セメント製造用の炉、焼却炉なども例示される。製鉄用の炉としては、転炉、混銑炉、脱ガス炉、高炉が例示され、特に転炉が好適である。転炉においては、側壁れんが、底吹き羽口などとして使用される。非鉄金属製造用の炉としては、アルミニウムや銅の精錬炉、溶解炉、るつぼ炉などが例示される。また、焼却炉としては、高温で焼却することの多い溶融焼却炉が好適である。
また、本発明の炭素含有耐火物は、好適には溶融金属用設備に使用される。すなわち、炭素含有耐火物を用いた溶融金属用設備の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が溶融金属に接触する面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることが本発明の好適な実施態様である。具体的には、溶融金属容器の内張り用耐火れんがあるいは溶融金属流路用耐火物として好適に使用される。ここで、溶融金属は、鉄鋼に限られず、アルミニウム、銅など各種の非鉄金属に対しても適用可能である。
前記溶融金属容器としては、溶銑鍋、混銑車、鋼鍋、脱ガス容器、キュポラ、溶融アルミニウム鍋などが例示される。これらの容器において、溶融金属が接触する可能性のある面を脱炭層が構成するように、本発明の炭素含有耐火物が内張りされる。脱ガス容器としては、RH、DH、CASなどが例示される。
また、前記溶融金属流路用耐火物としてはノズル、ゲート、樋及びスリーブが挙げられる。これらの溶融金属流路用耐火物においても、溶融金属が接触する可能性のある面を脱炭層が構成するようにする。ノズルとしては、ロングノズル、浸漬ノズルなどの連続鋳造用ノズルが例示される。ゲートとしては、スライディングゲートなどが例示される。スリーブとしては、タンディッシュスリーブ、転炉出鋼口スリーブ、高炉出銑口などが例示される。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。実施例中、各種の分析方法、評価方法は以下の方法に従って行った。
(1)グラファイト格子間距離の算出方法
対象となるグラファイト粉末を粉末X線回折装置を用いて測定した。測定波長λは、銅のKα線の波長である1.5418Åである。X線回折測定で得られた結晶ピークのうち、2θの値が26°付近にある大きなピークが、グラファイトの002面に相当するピークである。これから、グラファイトの格子間距離d(Å)を、以下の式によって算出した。
d=λ/2sinθ
(2)動弾性率
れんがの残炭部から20×16×100mmの寸法の試料を切り出し、800℃、1000℃、1200℃あるいは1400℃で5時間還元焼成した後、英国C. N. S. Electronics Ltd.社製超音波式コンクリート品質試験機「パンジット」にて、超音波伝播時間を測定し、下記式に基づいて動弾性率Eを求めた。
E=(L/t)・ρ
ここで、Lは超音波伝播距離(試料の長さ)(mm)、tは超音波伝播時間(μsec)、ρは試料のかさ比重である。
(3)曲げ強さ
動弾性率測定後の試料を用い、株式会社島津製作所製「オートグラフ」を使用して測定した。
(4)見掛け気孔率及びかさ比重
残炭部については、曲げ強さ測定後の試料を測定した。また、脱炭層については、れんが表面を適当な寸法(例えば20×20×50mm程度)に切り出してから、残炭部を削り取って脱炭層のみからなる試料を作成し、それを測定した。これらの試料を用い、JIS R2205に準拠して見掛け気孔率及びかさ比重を測定した。
(5)耐食性試験
れんが(110×60×170mm)を幅40mmに切断し、110×60×40mmの寸法の試料を作成し、これの40×110mmの面(切断面でない面)がスラグに接触する向きに回転侵食試験装置に取り付け、1700〜1750℃に保った塩基度(CaO/SiO)=1のスラグ中に1時間保持する工程を5回繰り返す試験を行い、試験後の切断面において溶損寸法を測定した。
(6)耐酸化性試験
40×40×40mmの試料を電気炉(大気)中で1000℃又は1400℃で、それぞれ10時間保持した後、切断し、切断面において脱炭層の厚さを測定した。脱炭層を有する本発明のれんがにおいては、脱炭層を有する部分を切り出し、予め脱炭層を有していた部分について、試験後の脱炭層の厚さを測定した。
実施例1
[グラファイト粒子の製造]
原料のカーボンブラックとして新日化カーボン株式会社製「HTC#20」を使用した。当該カーボンブラックは、ファイン・サーマル・ブラック(FT)という種類のカーボンブラックで、平均一次粒子径が82nmのものである。カーボンブラック「HTC#20」とホウ素粉末とを、炭素元素とホウ素元素のモル比が10:1となるように混合し、内径60mm、高さ60mm、肉厚8mmのカーボン製るつぼに充填した。当該カーボン製るつぼを、外径200mm、高さ170mm、肉厚10mmのアルミナ製るつぼ内に設置し、当該アルミナ製るつぼを誘導加熱炉のコイルの中に設置した。カーボン製るつぼの周囲には断熱材としてケイ砂を充填した。その後、高周波発生装置により、コイルに70kHz、12kWの高周波を4分間印加して、グラファイト粒子を得た。得られた粒子はヘンシェルミキサーで粉砕してから、他の材料と混合した。得られた粒子のX線回折測定を行ったところ、グラファイト構造に由来するピークが観察されて、グラファイト粒子が生成していることが判明した。グラファイトの002面間隔に相当する回折線から算出される格子間距離は3.38Åであった。また、BCの021回折線に由来する2θ=(37.8)°のピークも認められた。
[原料の配合]
以下の原料を以下の割合で使用した。
・マグネシア:92重量部
純度98%の電融クリンカー
・カーボンブラック:1.5重量部
新日化カーボン株式会社製「ニテロン#SH」を使用した。本カーボンブラックは、セミ・レインフォーシング・ファーネスブラックのハイ・ストラクチャータイプ(SRF−HS)であり、平均粒径60nmである。
・グラファイト粒子:1重量部
上記[グラファイト粒子の製造]で得られたグラファイト粒子
・アルミニウム粉末:1.5重量部
純度99%、粒度200メッシュの粉末
・ケイ素粉末:1重量部
純度98%、粒度250メッシュの粉末
・フェノール樹脂とグラファイト粒子からなる組成物:3重量部
ノボラックタイプの液状フェノール樹脂に硬化剤を添加したものに対して、上記[グラファイト粒子の製造]で得られたグラファイト粒子を13重量%配合した液状混合物。
高速撹拌装置を用いて、バインダーである液状フェノール樹脂の中に、上記[グラファイト粒子の製造]で得られたグラファイト粒子を均一に分散させて、グラファイト粒子を13重量%含有する液状混合物を得た。次いで、その他の材料と混合し、ニーダーで混練して、耐火物原料組成物を得た。当該原料組成物を型に入れ、フリクションプレスで成形した後、250℃で8時間ベーキングした。ベーキングした成形品を電気炉(大気中)に入れ、300℃/hrの昇温速度で1400℃まで昇温し、10時間保持してから放冷して、110×60×170mmの寸法のれんがを得た。
当該れんがを切断した切断面の写真を図1に示す。電気炉中で床に接触していた底面では酸化があまり進行しておらず、脱炭層はほとんど形成されていなかったが、その他の5面の表面には厚さ約3mmの脱炭層が均一に形成されていた。残炭部の炭素含有率は約3重量%である。見掛け気孔率は残炭部で9.5%、脱炭層で15.0%であった。かさ比重は残炭部で3.08、脱炭層で2.98であった。残炭部を切り出したサンプルを異なった温度で還元焼成した試料の動弾性率は、22GPa(800℃)、22GPa(1000℃)、23GPa(1200℃)、26GPa(1400℃)であった。また、動弾性率測定後の試料で曲げ強さを測定したところ、9MPa(800℃)、9MPa(1000℃)、10MPa(1200℃)、10MPa(1400℃)であった。耐食性試験での溶損量は5.5mmであった。これらの試験結果は表1にまとめて示す。
れんが表面の脱炭層を含む形で、40×40×40mmの試料を切り出し、これを1000℃及び1400℃の耐酸化性試験に供した。1000℃の耐酸化性試験に供した試料の切断面の写真を図2に示す。図2において、上辺と右辺がもともと脱炭層を有していた面であり、左辺と下辺は切断面である。もともと脱炭層を有していた面の、耐酸化性試験後の脱炭層の厚さは約3mmであり、1000℃での熱処理によって脱炭層の厚さは増加していないことがわかる。一方、切断面の耐酸化性試験後の脱炭層の厚さは10mm前後であり、酸化が内部まで進行している。すわわち、一旦形成された脱炭層によって、さらなる酸化の進行が抑制されていることがわかる。ここで、上辺と右辺に形成された脱炭層は、左辺と下辺に形成された脱炭層よりも硬いものであった。また、1400℃の耐酸化性試験に供した試料の切断面の写真を図3に示す。図3において、上辺と右辺がもともと脱炭層を有していた面であり、左辺と下辺は切断面である。もともと脱炭層を有していた面の、耐酸化性試験後の脱炭層の厚さは約3mmであり、1400℃での熱処理によっても脱炭層の厚さは増加していないことがわかる。また、切断面の耐酸化性試験後の脱炭層の厚さも約3mmである。すなわち、1400℃の熱処理では、脱炭層の有無にかかわらず、酸化は一定の深さまでしか進行しないことがわかる。評価結果は表1にまとめて示す。
比較例1
実施例1と同じ耐火物原料組成物を型に入れ、フリクションプレスで成形した後、250℃で8時間ベーキングした。こうして得られたれんがについて、実施例1と同様に分析、評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
比較例2
実施例1と同じ耐火物原料組成物を型に入れ、フリクションプレスで成形した後、250℃で8時間ベーキングした。ベーキングした成形品を、電気炉内に設置したアルミナ質匣鉢内でコークスブリーズ中に埋め込み、1400℃で10時間還元焼成した。こうして得られたれんがについて、実施例1と同様に分析、評価を行った。その結果を表1にまとめて示す。
表1に示されるように、比較例1に記載されたベーキングしただけのれんがに比べて、実施例1に記載された本発明のれんがでは動弾性率、曲げ強さともに処理温度による変化が小さく、耐熱衝撃性に優れることがわかる。また、耐酸化性、特に1000℃における耐酸化性については、実施例1に記載された本発明のれんがは、比較例1に記載されたベーキングしただけのれんが、比較例2に記載された還元焼成したれんがのいずれよりも顕著に優れていることがわかる。比較例2に示されるように、熱処理しただけでは1000℃における耐酸化性能を向上されることができないことから、本発明の炭素含有耐火物においては、脱炭層が、酸化性ガスの遮蔽効果を有していると推定される。また、実施例に記載されたれんがは、比較例のれんがに比べて耐食性にも優れている。
実施例1で得られたれんがの切断面の写真である。 実施例1において1000℃の耐酸化性試験に供した試料の切断面の写真である。 実施例1において1400℃の耐酸化性試験に供した試料の切断面の写真である。

Claims (14)

  1. 炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物からなる群から選択される炭素含有耐火物であって、その表面に予め形成された脱炭層を有していることを特徴とする炭素含有耐火物。
  2. 前記脱炭層の厚みが1〜15mmである請求項1記載の炭素含有耐火物。
  3. 前記炭素含有耐火物の残炭部における炭素元素の含有量が0.1〜12重量%である請求項1又は2記載の炭素含有耐火物。
  4. 前記炭素含有耐火物がマグネシア、アルミナ又はジルコニアを主成分とするものである請求項1〜3のいずれか記載の炭素含有耐火物。
  5. 炉の内張り用耐火れんが、溶融金属容器の内張り用耐火れんが及び溶融金属流路用耐火物からなる群から選択される炭素含有耐火物の製造方法であって、炭素元素を含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成することを特徴とする炭素含有耐火物の製造方法。
  6. 前記耐火物原料組成物が、耐火骨材(A)及び炭素質原料(B)からなり、耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部含有する請求項5記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  7. 炭素質原料(B)の少なくとも一部が、カーボンブラック(B1)又はカーボンブラックを黒鉛化してなるグラファイト粒子(B2)である請求項6記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  8. 炭素質原料(B)の少なくとも一部が、金属、ホウ素及びケイ素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有するグラファイト粒子(B3)である請求項6又は7記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  9. 前記耐火物原料組成物が、さらに、金属又はケイ素の単体(C1)、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)、又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)からなる粉末(C)を含有し、その含有率が、耐火骨材(A)100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項6〜8のいずれか記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  10. 前記熱処理に際して、800℃から1200℃まで昇温するのに要する時間を8時間以下とし、1200〜1800℃の温度範囲で0.5〜500時間加熱する請求項6〜9のいずれか記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  11. 前記熱処理に際して、実質的に酸化不可能な雰囲気の下で加熱を開始し、温度が1200℃を超えてから、酸化可能雰囲気に切り替える請求項6〜9のいずれか記載の炭素含有耐火物の製造方法。
  12. 炭素元素を含有する耐火物原料組成物を成形してから、酸化性雰囲気中で熱処理を施し、その表面に脱炭層を形成する炭素含有耐火物の製造方法であって、前記耐火物原料組成物が、耐火骨材(A)、炭素質原料(B)及び金属又はケイ素の単体(C1)、金属及びケイ素から選択される複数の元素の合金(C2)、又は金属及びケイ素から選択される複数の元素の化合物(C3)からなる粉末(C)からなり、耐火骨材(A)100重量部に対して炭素質原料(B)を0.1〜15重量部、粉末(C)を0.1〜10重量部含有する炭素含有耐火物の製造方法。
  13. 炭素含有耐火物を用いた炉の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が炉の内面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることを特徴とする炉の製造方法。
  14. 炭素含有耐火物を用いた溶融金属用設備の製造方法において、前記炭素含有耐火物がその表面に予め形成された脱炭層を有しており、該脱炭層の表面が溶融金属に接触する面となるように前記炭素含有耐火物が配置されることを特徴とする溶融金属用設備の製造方法。
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