JP2014155896A - 漏油回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟なレイアウトにより必要時に任意の場所へ搬入でき、しかも簡単に収納及び保管することが可能な漏油回収装置を提供する。
【解決手段】絶縁油などの油を内蔵する処理対象の変圧器には、漏油受け部1が搬入され、変圧器の漏油を受ける漏油受け部1が配設され、この漏油受け部1には油水分離を効率的に行う第一の油水分離槽4が連結され、さらに第一の油水分離槽4には流路が交互に形成され、流体の流れが蛇行するように構成された油水分離槽6〜8が連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力機器等からの漏油を回収するための油水分離槽を備えた漏油回収装置に関し、さらに詳しくは、常設させることなく必要時にのみ設置できるようにした漏油回収装置に関する。
電力機器、例えば変電所等に設置されている変圧器は、鉄心、この鉄心に巻回されている低圧巻線及び高圧巻線、これら及び絶縁油を内蔵した金属製のタンク、このタンクに連結されて放熱を行うラジエータ等を備えて構成されている。このような変圧器は使用年数が経過するに伴って、金属製のタンクやラジエータの一部が錆びによって腐食が発生し、これによって亀裂や穴等を発生させることがある。そして、この亀裂や穴等から内部に貯留されている絶縁油が外部に漏れ出して漏油となり、環境汚染等の問題を招くおそれがある。
そのため、漏油箇所を発見次第、穴を塞ぐ等の早期の対応と共に漏油を基礎、地面等へ滴下させないよう回収する必要がある。その際、降雨などによる水分の流入があったとしても水分を継続的に排出しながら油分については流出をさせずに分離回収する必要がある。ここで、水と油を分離して回収するための設備としては、例えば、特許文献1〜4に示すものが提案されている。雨水等の混入物から油のみを分離して回収するには、例えば、舛に漏油を流入させて油分と水分を分離し、水は排水し、油を回収又は廃棄しているのが現状である。また、舛の構造については各方面から様々な提案がなされており、状況に応じて種々利用されている。
また、舛に代えて専用の油水分離装置も提案されている。例えば、漏油処理への適用が期待されるものに特許文献5があり、流れ方向に沿った複数の仕切り板を有する油水分離槽の流入口と流出口とを排水溝に直列接続すると共に油水分離槽の上流側の排水溝には排水より比重の大きい固形物を沈殿させる沈殿槽を直列接続し、排水経路内に二重化した油水分離槽を配置している。これによって油脂類の流出事故を未然に防止できるとともに迂回排水溝を並列接続することで雨水等の流量を適正に抑制でき、排水が溢れ出す恐れも低減できる。
特開2005−262165号公報 特開2005−013771号公報 特開2003−181204号公報 特開2002−058904号公報 実用新案登録第3107019号公報
しかし、従来の油水分離のための装置類は、舛、排水路等が特定の場所へ専用に設置されることとなるため、必要に応じた設置および撤去を容易に行うことはできないという問題がある。さらに、油水分離に必要な箇所へ装置を固定的に設置することになるため、土木工事等の設置コストが高くなるという問題がある。
また、油水分離のシステムとして一体化された構造体になるため、必要な場所へ持ち運ぶことができないという問題がある。また、油水分離槽の設置スペース如何による装置のレイアウトについて、その場その場の状況に応じて容易には変更できないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、各構成部材を可搬構造にすることで、柔軟なレイアウトにより必要時に任意の場所へ搬入でき、しかも簡単に収納及び保管することが可能な漏油回収装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、油が漏出している機器や構造物等の漏油源から漏出した漏油と該漏油と混じり合った水分とを分離して油分を回収するための漏油回収装置において、前記漏油源の下方に一時的に配設され、前記漏油源から漏出する漏油を受ける漏油受け部と、該漏油受け部と排液配管を介して連通するようにして配設され、該漏油受け部によって回収された流体を比重差によって油分と水分とに分離する油水分離槽とを備え、該油水分離槽には、槽内を前後方向に二分するように仕切ると共に下端部の位置を槽内の底面よりも高くすることにより下側に開口部を形成するようにして邪魔板が配設されると共に、該邪魔板で仕切られた前記油水分離槽の上流側には前記排液配管の流体入口が、前記邪魔板で仕切られた前記油水分離槽の下流側には前記開口部を介して上流側から流入した水を排出する流体出口が、それぞれ配置されていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の漏油回収装置において、前記油水分離槽に配置された流出接続パイプの流体出口を他の油水分離槽の上流側に流体入口として配置すると共に、前記他の油水分離槽の流出接続パイプの流体出口をさらに別の油水分離槽の上流側に流体入口として配置することを順次繰り返すことにより複数の油水分離槽を直列に連設したことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の漏油回収装置において、前記油水分離槽における流体入口と流体出口との距離が最短距離とならない位置関係で配置したことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記漏油受け部は、該漏油受け部と連結された油水分離槽に異物が混入することを阻止するストレーナを配設したことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項5に記載の本発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記漏油受け部は、設置面の状況に応じて全体の高さを調節可能とするアジャスタを備えていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項6に記載の本発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記邪魔板は、下端部の一部を切り欠くことによって形成した整流溝を有すると共に、前記整流溝には上流側から下流側に至る流体の安定した流れを確保するための整流板が設けられていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項7に記載の本発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記流出接続パイプの流体入口を水平面に対して斜めにカットしたテーパー状とすると共に、流体入口の後方に整流板を配置したことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項8に記載の本発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記油水分離槽は、槽内の様子を確認するための確認窓が設けられていることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項9に記載の本発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記流出接続パイプに任意の角度を有するパイプエルボ介在させることにより前記油水分離層を直線、直角、あるいは任意の角度に配置して設置可能としたことを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項10に記載の本発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、前記油水分離槽は、人が持ち運びできる重量及び大きさに形成されると共に、互いに積載可能とされ、前記漏油受け部を積載した前記各油水分離槽と共にベルト等の結束具により一体化できるようにされたことを特徴とする。
本発明に係る漏油回収装置によれば、常設ではなく、人が持ち運びできる重量及び大きさに形成すると共に柔軟なレイアウトが行えるようしたことにより、必要時に任意の場所に迅速に設置することができ、且つ、設置場所の状況に応じて適宜のレイアウトで設置できるという効果がある。
また、漏油回収作業を終了した後に、各構成部品を容易に分解清掃することができるので常に清浄性を保つことが可能という効果がある。
また、油水分離槽の流体入口と、流体出口の位置関係を非直線的に配置することとしたので、その間の流路長をより長く確保でき、水中に浮遊する油の浮上に関して距離的にも時間的にも有利な状態とすることができるという効果がある。
また、油水分離槽に設けられた邪魔板に整流溝と整流板を設けたので流体の流れを安定させることができるという効果がある。
また、流出接続パイプをテーパー状とすると共に整流板を配置したので流体の流れを安定させることができるという効果がある。
本発明に係る漏油回収装置の第一の実施形態を示す平面図である。 図1に示す漏油回収装置の側面図である。 整流溝及び整流板を示す正面図である。 本発明に係る漏油回収装置の収納時の状態を示す側面図である。 本発明に係る漏油回収装置の設置完了状態を示す斜視図である。 (a)は本発明に係る漏油回収装置の第二の実施形態を示す平面図、(b)はその変形例を示す平面図である。
1.第一の実施形態
[漏油回収装置の構成]
以下、本発明に係る漏油回収装置について好ましい実施形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明に係る漏油回収装置の第一の実施形態を示す平面図、図2は図1に示す漏油回収装置の側面図である。図示された漏油回収装置100は、概略として、漏油源から滴下する漏油を受ける漏油受け部1と、この漏油受け部1の下端に接続された流体出口2c,2dを下方側に向けた横倒し略J字形状の2つの配管2a,2bと、この配管2a,2bの流体出口2c,2d側に液流入口3を介して連通された第一の油水分離槽4と、この第一の油水分離槽4に接続パイプ5aを介して連通された第二の油水分離槽6と、この第二の油水分離槽6に接続パイプ5bを介して連通された第三の油水分離槽7と、この第三の油水分離槽7に接続パイプ5cを介して連通された第四の油水分離槽8を備えて構成されている。漏油源となる構造物は変圧器20であり、変圧器20から油が漏れ出している部分が漏油滴下領域300である。尚、図1では漏油回収装置100の上蓋Lを取り去った状態を示している。ここで、漏油受け部1、第一の油水分離槽4、第二の油水分離槽6、第三の油水分離槽7及び第四の油水分離槽8は、図1及び図2に示すように、一直線上に直列配置され、第一から第四の油水分離槽4,6〜8の各々の上蓋Lの上面には液面レベル等を確認するための確認窓Wが設けられている。また、第一から第四の油水分離槽4,6〜8のそれぞれには後述するように注水した水等を処理完了後に槽外へ排出するためのバルブVが設けられている。
第一から第四の油水分離槽4,6〜8について接続パイプ5a〜5dは、図1に示すように、その連結方向に対して左右交互に配置(すなわち千鳥足状に配置)されている。このように、第一から第四の油水分離槽4,6〜8における接続パイプ5a〜5dは、図2に示すように、流体入口50a〜50dと流体出口50e〜50hとの距離が最短距離とならない位置関係で配置することにより第一〜第四の油水分離槽4,6〜8の全長に比べて流路長を長くすることができ、路長内における油がより浮上し易くなる。また、全体をコンパクトにすることができるので可搬性を高めることが可能となる。尚、接続パイプ5a〜5dの流体入口50a〜50dの端面は、安定した油の流れ出しを確保するために前後方向に水平面に対して傾斜するテーパー51が施されている。さらに、流体入口50a〜50dの後方側には流体の流を安定させる薄板状の整流板が配置されている。
漏油受け部1は、図2に示すように、変圧器20の下方に配置され、底面が傾斜するようにアジャスタ11a,11bによってその高さが調整できるようになっている。また、漏油受け部1は、その出側近傍にストレーナ12が設けられている。ストレーナ12は、例えば網状板をなし、流体と一緒に木の葉やゴミなどの異物が混入しないように取り除くために設けられている。尚、必要に応じて液流入口3には、細かな砂および塵等を濾し取れる不織布等のフィルター材を設置することができる。
第一の油水分離槽4は、図2に示すように、上面の上蓋Lが着脱自在な箱形をなし、槽内を前後方向に二分するようにして垂直に仕切る邪魔板42が設けられ、槽内の上流側には所定の高さ位置にパンチングメタル41が水平に配設されている。邪魔板42の下端部には、図3に示すように、一部を切り欠くことによって形成された整流溝42aが設けられ、整流溝42aには上流側から下流側に至る流体の安定した流れを確保するための板状の整流板47が取り付けられている。整流板47はネジ等によってその位置調整ができるようになっている。また、第一の油水分離槽4には、その側面には高さを調整するための4つのアジャスタ43が取り付けられている。そして、第一の油水分離槽4の底部近傍には接続パイプ5aの流体入口50aが位置しており、第一の油水分離槽4の中で分離して下層側に滞留している水が接続パイプ5aを介して第二の油水分離槽6へ排出される。尚、パンチングメタル41の上部には油吸着材等を設置することができるようになっている。上述した各構成は他の油水分離槽6〜8においても同様とされている。
次に、第二の油水分離槽6も第一の油水分離槽4と同様に全体として箱型をなし、上面に着脱自在な上蓋Lを備えており、接続パイプ5bは接続パイプ5aとは対角位置に配設されている。すなわち、第一の油水分離槽4の接続パイプ5aの流体出口50eと第二の油水分離槽6の接続パイプ5bの流体入口50bとの距離が最短距離とならない位置関係で配置されている。これにより、図1における上下方向に流路が形成されるようになっている。また、槽内には槽内を上流側と下流側とを二分するようにして邪魔板62が設けられ、上流側の所定の高さ位置にはパンチングメタル61が配置されている。また、第二の油水分離槽6の側面には高さを調整するための4つのアジャスタ63が取り付けられている。その他の構成については第一の油水分離槽4とほぼ同じである。
次に、第三の油水分離槽7は、第二の油水分離槽6を左右対称にした形状を有しており、第二の油水分離槽6と同様にして、邪魔板72、パンチングメタル71、4つのアジャスタ73が設けられている。その他の構成については第一又は第二の油水分離槽4,6とほぼ同じである。
次に、第四の油水分離槽8は、第二の油水分離槽6と同一の構成を有しており、邪魔板82、パンチングメタル81、4つのアジャスタ83が設けられている。その他の構成については第一から第三の油水分離槽4,6,7とほぼ同じである。
次に、漏油回収装置100の搬送及び収納状態について説明する。図4は本発明に係る漏油回収装置の収納時の状態を示す側面図である。まず、図1及び図2の状態において、接続パイプ5a,5b,5c,5dを取り外すなどして漏油受け部1、第一の油水分離槽4、第二の油水分離槽6、第三の油水分離槽7及び第四の油水分離槽8の相互間の連結を解除する。ここで、第一から第四の油水分離槽4,6〜8のそれぞれは、人が持ち運びできる重量及び大きさに形成されると共に、互いに積載可能とされており、その際の持ち運びや利用場所への持ち運びを容易にするために、第一〜第四の油水分離槽4,6〜8のそれぞれには一対の把手Hが設けられている。保管の際は漏油受け部1を立てかけた油水分離槽4,6〜8と共にベルト等の結束具により一体化できるようになっている。すなわち、第一の油水分離槽4を保管位置等に置き、この第一の油水分離槽4の上に第二の油水分離槽6、第三の油水分離槽7及び第四の油水分離槽8を順次積み重ねる。尚、第二〜第四の油水分離槽6〜8は順不同に積載することができる。尚、荷崩れなどが懸念されるときには、第一の油水分離槽4から第四の油水分離槽8までをベルト(又はロープ)9aなどで固定する。次に、漏油受け部1を第一〜第四の油水分離槽4,6〜8の側部に添うように立てかける。そして、漏油受け部1が倒れないように第一〜第四の油水分離槽4,6〜8の一体に対してベルト(又はロープ)9bなどで固定する。これにより、漏油回収装置100を所定の場所へ容易に移動することができ、保管時にもコンパクトに収納することができる。
[漏油回収装置100の動作]
次に、漏油回収装置100の動作について説明する。図5は漏油回収装置の設置完了状態を示す斜視図である。まず、作業者は収納されている漏油回収装置100の図4に示すベルト9a,9bを外し、漏油受け部1、第一の油水分離槽4、第二の油水分離槽6、第三の油水分離槽7及び第四の油水分離槽8を分離し、車両等に積載して漏油源である変圧器20の近傍へ移動する。ここで、変圧器20の漏油箇所を確認し、変圧器20の漏油部分に凝固剤、封止剤等を用いて封止しておく。
次いで、まずは変圧器20の漏油箇所の直下に漏油受け部1が位置するように配置する。このとき、作業者は、変圧器20の基礎とその外側の地面との落差が解消され、且つ、漏油受け部1の底面が下流に向かって傾斜するようにアジャスタ11a,11bによって高さを調節する。そして、漏油受け部1の配管2a,2bに第一の油水分離槽4を連結し、さらに、第一の油水分離槽4に第二の油水分離槽6、第三の油水分離槽7及び第四の油水分離槽8を接続パイプ5a,5b,5c,5dを介して図5に示すように直列に接続する。尚、現地で漏油回収装置100を図1、図2及び図5に示すように組み立てた後、これを変圧器20へ移動させ、そして、漏油箇所の直下に漏油受け部1を位置決めし、さらに第一〜第四の油水分離槽4,6〜8を図5に示すように配置する手順とすることもできる。
次いで、作業者は、第一の油水分離槽4の液流入口3から水道水等によって給水を行い、第四の油水分離槽8の排水口84から水が排水されるまで注水した後、注水を停止する。尚、注水の状態は各油水分離槽に設けられている確認窓Wによって確認することができる。このように第一〜第四の油水分離槽4,6〜8に水を張ることで、油が排水口84より直接排出されてしまうのを防止することができる。この後、封止剤を越えて漏油したとしても、漏油受け部1に変圧器20から滴下する漏油30(図2参照)は受けられ、漏油受け部1から第一の油水分離槽4へ流入した流体中の油は、第一の油水分離槽4内にある水との比重差により浮上して上層側に滞留する。
第一の油水分離槽4内に邪魔板42が設けられていることにより、第一の油水分離槽4内の浮上油は邪魔板42よりも上流側の領域46の上層部に滞留し、邪魔板42の下部の開口部44よりも下層に滞留する水だけが邪魔板42よりも下流側の領域45に流入する。第一の油水分離槽4へ流入した油は、水との比重差によって時間の経過とともに順次邪魔板42よりも上流側の領域46の上層部に蓄積される。
次第に油の滞留量が増えて第一の油水分離槽4内の邪魔板42よりも上流側の領域46にある油水境界面が下降して邪魔板42の下部の開口部44に達すると、邪魔板42よりも下流側の領域45へ油が流出することになるが、油水境界面での表面張力の影響によって邪魔板42よりも下流側の領域45へ油が流出し始めるタイミングが大きくばらつき、邪魔板42よりも上流側の領域46の液面が大きく上昇することがある。この場合、第一の油水分離槽4の容量を超えて溢れてしまう可能性がある。しかしながら、図3に示すように漏油回収装置100では邪魔板42の下端には整流溝42aと整流板47を取り付けているので安定した油の流出が確保されている。
接続パイプ5aの流体入口50aが第一の油水分離槽4の底部付近に位置するようにして配置されているため、流体入口50aの高さ位置まで油が蓄積されるまでは、第二の油水分離槽6には第一の油水分離槽4の下層にある水のみが流入する。そして、油水境界面が邪魔板42の後方のパイプ5aの流体入口50aに達する段階になると、第一の油水分離槽4内の上流側の領域46にある油は下流側の領域45へ流入し、さらに接続パイプ5aの流体入口50aへ流入する。接続パイプ5a内に流入した油は第二の油水分離槽6に流入し、第一の油水分離槽4の場合と同様な流れを形成する。第一〜第四の油水分離槽4,6〜8のそれぞれには着脱自在な上蓋Lが設けられている。作業者はこの上蓋Lを取り外すと雨水、異物等の混入の状態や各槽内に滞留している油の状態等を見ることができるので作業者は必要に応じて異物等を除去する。
第一〜第四の油水分離槽4,6〜8の全てに所定量の油が滞留するまでは,接続パイプ5dの排水口84から排出されるのは水のみであり、地面等への油分流出を防止することができる。そして、この排水口84に図示しないホース等を接続することにより排水を任意の場所へ搬送することが可能となる。一方、第一〜第四の油水分離槽4,6〜8内に滞留している油を定期的に除去することにより漏油回収装置100を継続して使用することができる。
尚、寒冷期での漏油回収装置100の使用に際しては、電気や内燃機関等を動力源に用いたヒータ及び保温材等を設けることにより、凍結防止を図ることもできる。
[第一の実施形態の効果]
第一の実施形態に係る漏油回収装置によれば、漏油受け部1及び油水分離槽4,6〜8を可搬可能なサイズ及び組立式にしたので、これらを分解状態で必要な場所へ容易に持ち運べ、また、現場で組み立てて漏油回収装置を構築でき、固定的な専用設備が不要であるために経済的であるという効果がある。そして、漏油受け部1及び油水分離槽4,6〜8は人が容易に持ち運ぶことのできる大きさ及び重量であるため、設置場所への搬入を容易にすることができる。
また、漏油受け部1及び油水分離槽4,6〜8は、漏油回収作業を終了後全てのバルブVを開いて槽内の水を抜いて上蓋Lを取ることで容易に分解清掃することができるため、常に清浄性を保つことができる。そして、漏油回収装置を使用しないときには全体をコンパクトにまとめることができるので、収納時の省スペース化を図ることができる。
また、油水分離槽4,6〜8の接続パイプ5a〜5dを左右交互に配置したことにより、その間の流路長をより長く確保できるため、水中に浮遊する油の浮上に対して距離的及び時間的に有利な状態を形成することができ、水分だけを安定に流し出すことができる。そして、変圧器20の規模や漏油30の量などに応じて油水分離槽4,6〜8の使用数を選ぶことができるので、利用形態の自由度を高めることができる。
2.第二の実施形態
[漏油回収装置の配置]
次に、第二の実施形態について説明する。図6(a)は本発明に係る漏油回収装置の第二の実施形態を示す平面図であり、90°配置用延長配管5e、エルボ配管5fを介して第二〜第四の油水分離槽6〜8を漏油受け部1に直角に配設したものである。ここでは第一の油水分離槽4と第二〜第四の油水分離槽6〜8とに分けたが、例えば、漏油受け部1と第一,第二の油水分離槽4,6とを直列に連結し、これに対し第三,第四の油水分離槽7,8を直角に配設することもできる。あるいは、直角に代えて60°、45°、30°等の任意の角度に設定することもできる。また、図6(a)の構成において、第一油水分離槽4に対して第二〜第四の油水分離槽6〜8を逆方向に曲げると図6(b)に示す変形例になる。
[第二の実施形態の効果]
本実施形態によれば、第一の実施形態と同様の効果が得られると共に、設置スペースの形状、サイズ等に応じて設置できるので、設置の自由度が高いという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。例えば、油水分離槽は、任意の回収油量次第で単数使用および複数接続使用のどちらも可能である。
本発明に係る漏油回収装置100は変圧器の漏油の油水分離に限定されるものではなく、工場、ガソリンスタンド、金属表面処理工場等の施設からの排水から油分を排除したい場合、飲食店等の厨房から排出される油脂の油水分離等の各種の用途にも適用可能である。
1 漏油受け部
2a,2b 配管
3 液流入口
4 第一の油水分離槽
5a,5b,5c,5d 接続パイプ
5e 90°配置用延長配管
5f エルボ配管
6 第二の油水分離槽
7 第三の油水分離槽
8 第四の油水分離槽
9a,9b ベルト
11a,11b アジャスタ
12 ストレーナ
20 変圧器
30 漏油
41 パンチングメタル
42,62,72,82 邪魔板
42a 整流溝
43,63,73,83 アジャスタ
44 開口部
45 下流側領域
46 上流側領域
47 整流板
50a,50b,50c,50d 流体入口
50e,50f,50g,50h 流体出口
51 テーパー
61,71,81 パンチングメタル
84 排水口
100 漏油回収装置
200 構造物
300 漏油滴下領域
W 確認窓
L 上蓋
V バルブ

Claims (10)

  1. 油が漏出している機器や構造物等の漏油源から漏出した漏油と該漏油と混じり合った水分とを分離して油分を回収するための漏油回収装置において、
    前記漏油源の下方に一時的に配設され、前記漏油源から漏出する漏油を受ける漏油受け部と、
    該漏油受け部と排液配管を介して連通するようにして配設され、該漏油受け部によって回収された流体を比重差によって油分と水分とに分離する油水分離槽と、
    を備え、該油水分離槽には、槽内を前後方向に二分するように仕切ると共に下端部の位置を槽内の底面よりも高くすることにより下側に開口部を形成するようにして邪魔板が配設されると共に、該邪魔板で仕切られた前記油水分離槽の上流側には前記排液配管の流体入口が、前記邪魔板で仕切られた前記油水分離槽の下流側には前記開口部を介して上流側から流入した水を排出する流体出口が、それぞれ配置されていることを特徴とする漏油回収装置。
  2. 請求項1に記載の漏油回収装置において、
    前記油水分離槽に配置された流出接続パイプの流体出口を他の油水分離槽の上流側に流体入口として配置すると共に、前記他の油水分離槽の流出接続パイプの流体出口をさらに別の油水分離槽の上流側に流体入口として配置することを順次繰り返すことにより複数の油水分離槽を直列に連設したことを特徴とする漏油回収装置。
  3. 請求項1又は2に記載の漏油回収装置において、
    前記油水分離槽における流体入口と流体出口との距離が最短距離とならない位置関係で配置したことを特徴とする漏油回収装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記漏油受け部は、該漏油受け部と連結された油水分離槽に異物が混入することを阻止するストレーナを配設したことを特徴とする漏油回収装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記漏油受け部は、設置面の状況に応じて全体の高さを調節可能とするアジャスタを備えていることを特徴とする漏油回収装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記邪魔板は、下端部の一部を切り欠くことによって形成した整流溝を有すると共に、前記整流溝には上流側から下流側に至る流体の安定した流れを確保するための整流板が設けられていることを特徴とする漏油回収装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記流出接続パイプの流体入口を水平面に対して斜めにカットしたテーパー状とすると共に、流体入口の後方に整流板を配置したことを特徴とする漏油回収装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記油水分離槽は、槽内の様子を確認するための確認窓が設けられていることを特徴とする漏油回収装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記流出接続パイプに任意の角度を有するパイプエルボ介在させることにより前記油水分離層を直線、直角、あるいは任意の角度に配置して設置可能としたことを特徴とする漏油回収装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の漏油回収装置において、
    前記油水分離槽は、人が持ち運びできる重量及び大きさに形成されると共に、互いに積載可能とされ、前記漏油受け部を積載した前記各油水分離槽と共にベルト等の結束具により一体化できるようにされたことを特徴とする漏油回収装置。
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