JP2014152581A - 合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体 - Google Patents

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Abstract

【課題】合わせ板ガラスの樹脂層が高温により溶融した場合であっても、扉体の溝部内に流出することを可及的に防止できる構造を備えた扉体を提供する。
【解決手段】
合わせ板ガラス2は、複数枚の板ガラス20、21を接着樹脂層22で接合してなり、合わせ板ガラス2の上側端部、左側端部、右側端部、下側端部は、それぞれ扉体の四周状の凹溝の上側凹溝、左側凹溝、右側凹溝、下側凹溝に受け入れられた状態でシーリング材を用いて固定されており、少なくとも下側凹溝5には、合わせ板ガラス2の下側端面222と下側凹溝5との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材9が設けてあり、少なくとも上側凹溝には、熱膨張耐火材は設けておらず、合わせ板ガラス2の上側端面と当該上側凹溝との間に形成された空隙が、樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する。
【選択図】図6

Description

本発明は、板ガラスが嵌め込まれた扉体に係り、詳しくは、耐熱合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体の構造に関するものである。
扉体に嵌め込まれる板ガラスとして、防火・耐火及び安全(板ガラス破損時の飛散防止)を目的とするべく耐熱合わせ板ガラスを用いる場合がある。耐熱合わせ板ガラスとは、複数枚の耐熱板ガラスを接着樹脂層で接合してなる複合板ガラスであり、典型的には中間樹脂膜を2枚の板ガラスで挟み込んで形成されている。
耐熱合わせ板ガラスは、扉体に形成した溝部に板ガラスの端部を差し込んだ後、差し込まれた板ガラス端部を挟んで両側にバックアップ材(ガタツキ防止)を挿入し、シーリング材を用いて仕上げることで扉体に嵌め込まれる。耐熱合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体は、火災時には防火戸として機能し、また平常時には安全板ガラスを備えた戸体として機能する。
耐熱合わせ板ガラスにおいては、火災時の熱で合わせ板ガラスの板ガラス間にある樹脂膜が溶融し、板ガラス下端から扉体の下溝内に溜まり、非加熱側に火炎が出るおそれがあり、また、火災による加熱時に溶融する樹脂膜から発生するガスを合わせ板ガラスの間から抜く必要がある、という課題がある(特許文献1)。
特許文献1では、「複数枚の耐熱板ガラスが樹脂層を介して互いに接着された合わせ板ガラスからなり、該合わせ板ガラスの端面が、全高の1/6以上で1/2未満に相当する領域に亘って耐熱テープからなる耐熱性封止材により連続的に封止されてなる構造」を採用することで、かかる課題を解決しようとしている。
しかしながら、本発明者等が上述の耐熱合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体を用いて防火試験を実施したところ、耐熱テープがガラス端面から剥離した時には高温になって溶融した樹脂膜が液体となって扉体の枠の溝部に漏れ出し発火の懸念があることがわかった。
特開2010−13338
本発明は、合わせ板ガラスの樹脂層が高温により溶融した場合であっても、扉体の溝部内に流出することを可及的に防止できる構造を備えた扉体を提供することを目的とする。
本発明が採用した技術手段は、
複数枚の板ガラスを接着樹脂層で接合してなる合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体において、
前記合わせ板ガラスの上側端部、左側端部、右側端部、下側端部は、それぞれ前記扉体の四周框に形成された上側凹溝、左側凹溝、右側凹溝、下側凹溝に受け入れられた状態で固定されており、
少なくとも下側凹溝には、前記合わせ板ガラスの下側端面と当該下側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記下側端面を塞ぎ、
少なくとも上側凹溝には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記合わせ板ガラスの上側端面と当該上側凹溝との間に形成された空隙が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する、扉体、である。
1つの態様では、さらに、左側凹溝及び右側凹溝には、前記合わせ板ガラスの下側端面から所定高さの領域に亘って、前記合わせ板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間、前記合わせ板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記左側端面及び前記右側端面を塞ぎ、
前記左側凹溝及び前記右側凹溝の所定高さよりも上方の部位には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記合わせ板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間の空隙の上方部位、前記合わせ板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間の空隙の上方部位が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する。
1つの態様では、前記熱膨張耐火材は、左側凹溝及び右側凹溝の底面に固定(例えば螺子、リベット、両面テープ等によって)されている。
なお、左側凹溝及び右側凹溝に配置される熱膨張耐火材を左側凹溝及び右側凹溝のほぼ全高に亘って設けてもよい。
1つの態様では、前記下側凹溝には、2つ以上のセッティンブブロックが設けてあり、
前記下側凹溝において、セッティングブロックが設けられていない部位では、前記合わせ板ガラスの下側端面と当該下側凹溝との間に形成された空隙内に位置して前記熱膨張耐火材が設けてある。
1つの態様では、セッティングブロックが設けられた部位では、前記セッティンブブロックと前記下側凹溝の側面との間に隙間が形成されており、当該隙間に熱膨張膨張耐火材が挿入されている。
1つの態様では、セッティングブロックを設けていない部位では、前記熱膨張耐火材は下側凹溝の底面に載設されている。
なお、セッティングブロックが設けられた部位において、熱膨張膨張耐火材を設けない態様も取り得る。
1つの態様では、前記合わせ板ガラスの下側端面の全幅に亘って、及び、前記板ガラスの左側端面、右側端面の下端から所定高さに亘って、これらの端面を塞ぐように耐熱性封止シートが設けてある。
耐熱性封止シートは、板ガラス端面の少なくとも樹脂層の端部が封止されていればよいが、典型的には、端面の所定部位の全域、あるいは、それに加えて、当該所定部位に隣接する板ガラス面部の周縁部位を覆うように設けられる。
左側凹溝及び右側凹溝に設けた熱膨張耐火材の高さと、板ガラスの左側端面及び右側端面に設けた耐熱性封止シートの高さは、同じでも、前者の高さが後者の高さに対して高くても、あるいは、後者の高さが前者の高さに対して高くてもよい。いずれの場合であっても、下端からある高さまでは、熱膨張耐火材と耐熱性封止シートが共通の高さ領域に亘って延びている。
本発明では、少なくとも下側凹溝には、前記板ガラスの下側端面と当該下側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記下側端面を塞ぐようにしたので、板ガラスの接着樹脂層の樹脂が溶融した場合に、重力で下方に流動する樹脂が板ガラスの下側端面から流出することを防止し、樹脂が発火するようなことがない。
少なくとも上側凹溝には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記板ガラスの上側端面と当該上側凹溝との間に形成された空隙が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能し、ガスを良好に放出することができる。
さらに、左側凹溝及び右側凹溝には、前記板ガラスの下側端面から所定高さの領域に亘って、前記板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間、前記板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記左側端面及び前記右側端面を下端から所定高さに亘って塞ぎ、
前記左側凹溝及び前記右側凹溝の所定高さよりも上方の部位には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間の空隙の上方部位、前記板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間の空隙の上方部位が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能するようにしたものでは、
板ガラスの接着樹脂層の樹脂が溶融した場合に、重力で下方に流動する樹脂が板ガラスの左右の端面の下方部位から流出することを防止し、樹脂が発火するようなことがなく、また、ガスを良好に放出することができる。
板ガラスの下側端面の全幅に亘って、及び、前記板ガラスの左側端面、右側端面の下端から所定高さに亘って、これらの端面を塞ぐように耐熱性封止シートが設けたものでは、
耐熱性封止シートが一次的に板ガラスの端面の所定部位を塞ぎ、膨張した熱膨張耐火材は耐熱性封止シートを板ガラスの端面に押し付けるように作用し、耐熱性封止シートの剥離を防止すると共に、当該膨張した熱膨張耐火材及び耐熱性封止シートによって板ガラス端面を塞ぐことで、接着樹脂層の溶融した樹脂がガラスの端面から流出することを防止する。
板ガラスが嵌め込まれた扉体の正面図である。 扉体の一部省略横断面図である。 扉体の下方部位の縦断面図であり、セッティングブロックが無い部位を示している。 扉体の下方部位の縦断面図であり、セッティングブロックが有る部位を示している。 扉体の戸尻側部位の横断面図であり、熱膨張耐火材が膨張した状態を示している。 扉体の下方部位の縦断面図であり、セッティングブロックが無い部位で熱膨張耐火材が膨張した状態を示している。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る扉体1は、上框10、戸先側縦框11、戸尻側縦框12、下框13を備えた正面視縦長方形状に形成された開き戸であり、戸先側縦框11には取手14が設けてある。上框10、戸先側縦框11、戸尻側縦框12、下框13は扉体1の四周框を形成しており、四周框には当該四周框で囲まれた縦長方形状の開口に面するように凹溝が四周状に形成されており、凹溝には板ガラス2の端部が挿入されて固定されている。
扉体1の四周框の開口に面する部位に一対の凸部を形成することで、この2つの凸部の間に凹溝を形成している。図2に示すように、左側凹溝3、右側凹溝4は、左框11、右框12の両側の見付面を形成する板材を、見込面と内側見付面を形成するように折り曲げて一対の凸部を設けることで形成されている。図3に示すように、下側凹溝5において、一方の凸部は下框13の一側の見付面を形成する板材を見込面と内側見付面を形成するように折り曲げて形成され、他方の凸部は、他側の見付面を形成する板材とは別部材から形成され、螺子で固定されている。扉体1の四周框に板ガラス2を嵌め込むための凹溝をどのように形成するかについての具体的な構成は当業者において適宜設計し得る事項であり、図示の態様に限定されない。
図2〜図6に示すように、板ガラス2は、正面視縦長方形状の第1板ガラス20と、第2板ガラス21と、第1板ガラス20と第2板ガラス21を接合する接着樹脂層22と、からなる耐熱合わせ板ガラスであり、第1板ガラス20と第2板ガラス21とで接着樹脂層22を挟持した積層構造となっている。
板ガラス2は、第1板ガラス20の一方の面部からなる第1面部200と、第2板ガラス21の一方の面部からなる第2面部210と、上面(図示せず)、左側面220、右側面221、下面222と、を備えている。板ガラス2の上面が、板ガラス2の上側端面(第1板ガラス20、第2板ガラス21、接着樹脂層22の上側端面からなる)となっている。板ガラス2の左側面220が、板ガラス2の左側端面(第1板ガラス20、第2板ガラス21、接着樹脂層22の左側端面からなる)となっている。板ガラス2の右側面221が、板ガラス2の右側端面(第1板ガラス20、第2板ガラス21、接着樹脂層22の右側端面からなる)となっている。板ガラス2の下面222が、板ガラス2の下側端面(第1板ガラス20、第2板ガラス21、接着樹脂層22の下側端面からなる)、となっている。
第1板ガラス20及び第2板ガラス21としては、所定の高温に耐え得る材料からなる板ガラスが採用され、そのような板ガラスとしては、例えば、耐熱性結晶化ガラス、耐熱強化ガラス等、が当業者に知られている。耐熱ガラス及び耐熱合わせガラスのより詳細な構成については、特許文献1の記載を参照することができる。
接着樹脂層22としては、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂、紫外線硬化性樹脂、フッ素樹脂等を適宜用いることができることが当業者に理解される。接着樹脂層22のより詳細な構成については、特許文献1の記載を参照することができる。
図1に示すように、本実施形態では、板ガラス2の下面222の全長に亘って、かつ、左側面220、右側面221の下端から所定高さに亘って、耐熱性封止シートSが設けてある。板ガラス2の端面において、耐熱性封止シートSが設けられた部位においては、接着樹脂層22の端面が耐熱性封止シートSにより塞がれ、耐熱性封止シートSが設けられていない部位においては、接着樹脂層22の端面が露出した状態である。
本実施形態では、耐熱性封止シートSは、板ガラス2の下面222、左側面220、右側面221の下端から所定高さ部位及び当該端面に対応する板ガラス2の第1面部200、第2面部210の周縁部位を覆うように接着されている。図5に示すように、板ガラス2の右側面221に設けた耐熱性封止シートSは、右側面221及び第1面部200、第2面部210の幅方向右側の周縁部位に亘って密着している。左側面220に接着された耐熱性封止シートSも同様の構成を備えている。図6に示すように、板ガラス2の下面222に設けた耐熱性封止シートSは、下面222及び第1面部200、第2面部210の下側の周縁部位に亘って密着している。また、図示の態様では、第1面部200、第2面部210の周縁部位に密着する耐熱性封止シートSの部分と凹溝の側面との間にはバックアップ材6が充填されている。
耐熱性封止シートSとしては、耐熱アルミガラスクロステープ等の耐熱テープが例示される。耐熱性封止シートSのより詳細な構成については、特許文献1の記載を参照することができる。
図1に示すように、板ガラス2の四周状の端面において、所定の高さより下方に位置する部位(下面222、及び、左側面220、右側面221の下端から所定高さ部位)に亘って耐熱性封止シートSにより連続的に封止することで、耐熱性封止シートSが端面の前記所定部位に密着している間は、火災時の熱で板ガラス2の接着樹脂層22が融けた場合に、溶融した樹脂が板ガラス2の端面の下方部位から流出することを防止する。板ガラス2の端面において、耐熱性封止シートSが設けられていない部位(所定の高さよりも上方に位置する部位)においては、接着樹脂層22の端面が露出しているので、樹脂の溶融により発生し得るガスを容易に放出し得る。
扉体1の四周状の凹溝は、上側凹溝(図示せず)、左側凹溝3、右側凹溝4、下側凹溝5から形成されている。各凹溝は、対向状の側面と、底面と、を備えている。左側凹溝3は、対向状の側面30、31と、底面32と、からなる。右側凹溝4は、対向状の側面40、41と、底面42と、からなる。下側凹溝5は、対向状の側面50、51と、底面52と、からなる。上側凹溝、左側凹溝3、右側凹溝4、下側凹溝5には、板ガラス2の上側端部、左側端部、右側端部、下側端部が、それぞれ受け入れられており、凹溝の側面と板ガラス2の第1面部200、第2面部210の周縁部位との間の空隙にバックアップ材6、シーリング材7を充填することで、凹溝内に受け入れられた板ガラス2の端部が固定される。板ガラスの端部を扉側の凹溝に嵌め込んで固定するにあたり、シーリング材やビードが用いられることは当業者に良く知られている。図示の態様では、シーリング材7を用いているがビードを用いて板ガラス端部を固定してもよい。バックアップ材6、シーリング材7としては所定の耐熱性・耐火性のある材料から形成することが望ましい。下側凹溝5の底面52には、扉体1の幅方向に間隔を存して複数のセッティングブロック8が設けてあり、板ガラス2の下面222はセッティングブロック8の上面に当接している。セッティングブロック8の側面と下側凹溝5の側面50、51との間には隙間が形成されている。
板ガラス2が凹溝に固定された状態で、板ガラス2の端面と凹溝の底面との間には空隙が形成されている。より具体的には、図2、図3に示すように、板ガラス2の上面、左側面220、右側面221、下面222は、それぞれ、上側凹溝の底面、左側凹溝3の底面32、右側凹溝4の底面42、下側凹溝5の底面52(セッティングブロック8が設けてない部位)に離間対向しており、扉体1の四周框の凹溝に固定された板ガラス2の端面と、四周框の凹溝の底面及び対向状の側面と、の間には空隙が形成されている。図4に示すように、下側凹溝5においてセッティングブロック8が設けられている部位においても、空隙が形成されている。
扉体1の左側凹溝3及び右側凹溝4には、板ガラス2の下面222から所定高さ(例えば、扉体1の下端から20〜30cm程度)に亘って、板ガラス2の左側端面と左側凹溝3、右側端面と右側凹溝4、の間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材9が設けてある。図示の態様では、熱膨張耐火材9は、長尺板状体であり、左側凹溝3の底面32、右側凹溝4の底面42にそれぞれ螺子9Aで固定されている(図2参照)。熱膨張耐火材9の固定方法は螺子には限定されず、リベット等の他の止着部材、両面テープ等の粘着部材等を用いてもよい。
図3に示すように、扉体1の下側凹溝5において、セッティングブロック8が設けられてない部位には、板ガラス2の下面222と下側凹溝5の間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材9が設けてある。図示の態様では、熱膨張耐火材9は、下側凹溝5の底面52に載設されている。本実施形態では、熱膨張耐火材9は両面テープによって下側凹溝5の底面52に載設されているが、膨張耐火材9が上記空隙内に収まっていればよく、両面テープによる接着は必須ではない。図4に示すように、セッティングブロック8が設けられた部位では、熱膨張耐火材9は、セッティンブブロック8と下側凹溝5の側面50、51との間に形成された隙間に挿入されている。
熱膨張耐火材9は接着樹脂層22の樹脂が溶融して板ガラス端面から流出する前に当該熱膨張耐火材9が配置された空隙内で膨張して、板ガラス端面を塞ぐような材料から形成されている。第1板ガラス20と第2板ガラス21の間の接着樹脂層22の樹脂が溶融して、板ガラス2の端面から実際に流出するまでには、樹脂が溶融し始めてからタイムラグがあると考えられ、熱膨張耐火材9の材質は、必ずしも、樹脂が溶解する前に発泡・膨張する必要はない。少なくとも、溶融した樹脂が板ガラス2の端面から実際に流出する前に発泡・膨張して板ガラス2の端面を塞ぐものであればよい。
また、本実施形態では、熱膨張耐火材9が設けられた部位に対向する板ガラス2の端面は、当該端面に接着された耐熱性封止シートSによって一次的に塞がれているため、耐熱性封止シートSによる封止(端面との接着)が有効である時には、溶融した樹脂の流出を防止し得る。また、セッティングブロック8が設けられている部位では、下面222とセッティングブロック8の上面との間に耐熱性封止シートSが挟まれており、かかる部位においては、セッティングブロック8が変形・溶融せずに耐熱性封止シートSと下面222との密着状態が維持される。本実施形態では、セッティングブロック8は耐火性を備えたケイ酸カルシウム板から形成されている。
熱膨張耐火材9は、例えば、温度が150℃〜250℃の温度に加熱されることで発泡する部材である。熱膨張耐火材9としては、例えば、積水化学工業株式会社のフィブロック(登録商標)を用いることができる。熱膨張耐火材9は、通常時(非加熱時、常温時)には、空隙内に収容された状態にあるが、火災時に熱膨張耐火材9が所定温度以上に加熱されると、熱膨張耐火材9は発泡して肉厚の状態となり、図5、図6に示すように、膨張した熱膨張耐火材9´が板ガラス2の端面と凹溝との間に形成された空隙に充満して、当該端面を塞ぎ、接着樹脂層22の樹脂が溶融して当該端面から流出することを防止する。
本実施形態では、熱膨張耐火材9に対応する板ガラス端面には耐熱性封止シートSが接着してあるため、膨張した熱膨張耐火材9´は耐熱性封止シートSを板ガラス2の端面に押し付けるように作用し、耐熱性封止シートSの剥離を防止すると共に、当該膨張した熱膨張耐火材9´及び耐熱性封止シートSによって板ガラス端面を塞ぐことで、第1板ガラス20と第2板ガラス21間で溶融した接着樹脂層22の樹脂が板ガラス2の端面から流出することを防止する。また、耐熱性封止シートSが設けていない場合であっても、膨張した熱膨張耐火材9´は板ガラス2の端面に密着するように膨張することで、端面の所定部位を塞いで溶融した樹脂の流出を防止する。
下側凹溝5において、セッティングブロック8が設けられた部位では、板ガラス2の下面222がセッティングブロック8の上面に当接しているため、下面222に対向するように熱膨張耐火材9を設けることができない。したがって、セッティングブロック8が設けられた部位では、セッティンブブロック8の側面と下側凹溝5の側面50、51との間に形成された隙間に熱膨張耐火材9が挿入されており(図4参照)、火災時の加熱によって、下側凹溝5と板ガラス2の第1面部200及び第2面部210の下端部位との間の空隙内で熱膨張耐火材9が膨張するようにしている。
左側凹溝3及び右側凹溝4の所定高さよりも上方の部位には、熱膨張耐火材9は設けておらず、板ガラス2の左側端面と左側凹溝3との間の空隙の上方部位、板ガラス2の右側端面と右側凹溝4との間の空隙の上方部位が、樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する。上側凹溝には、熱膨張耐火材9は設けておらず、板ガラス2の上側端面と前記上側凹溝の間に形成された空隙が、樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する。板ガラス2の端部と凹溝との間に形成される空隙は密閉空間ないし気密空間ではないので、放出されたガスは扉体1の四周框の隙間を通って外部に放出される。なお、縦溝、すなわち左側凹溝3及び右側凹溝4に配置される熱膨張耐火材9を左側凹溝3及び右側凹溝4のほぼ全高に亘って設けてもよい。
1 扉体
2 合わせ板ガラス
20 第1板ガラス
21 第2板ガラス
22 接着樹脂層
220 左側面
221 右側面
222 下面
3 左側凹溝
4 右側凹溝
5 下側凹溝
8 セッティングブロック
9 熱膨張耐火材
S 耐熱性封止シート

Claims (5)

  1. 複数枚の板ガラスを接着樹脂層で接合してなる合わせ板ガラスが嵌め込まれた扉体において、
    前記合わせ板ガラスの上側端部、左側端部、右側端部、下側端部は、それぞれ前記扉体の四周框に形成された上側凹溝、左側凹溝、右側凹溝、下側凹溝に受け入れられた状態で固定されており、
    少なくとも下側凹溝には、前記合わせ板ガラスの下側端面と当該下側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記下側端面を塞ぎ、
    少なくとも上側凹溝には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記合わせ板ガラスの上側端面と当該上側凹溝との間に形成された空隙が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する、扉体。
  2. さらに、左側凹溝及び右側凹溝には、前記合わせ板ガラスの下側端面から所定高さの領域に亘って、前記合わせ板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間、前記合わせ板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間に形成された空隙内に位置して熱膨張耐火材が設けてあり、火災時の加熱により前記熱膨張耐火材が前記空隙内で膨張して前記左側端面及び前記右側端面を塞ぎ、
    前記左側凹溝及び前記右側凹溝の所定高さよりも上方の部位には、熱膨張耐火材は設けておらず、前記合わせ板ガラスの左側端面と前記左側凹溝との間の空隙の上方部位、前記合わせ板ガラスの右側端面と前記右側凹溝との間の空隙の上方部位が、前記樹脂の溶融により発生するガスの放出路として機能する、
    請求項1に記載の扉体。
  3. 前記下側凹溝には、2つ以上のセッティンブブロックが設けてあり、
    前記下側凹溝において、セッティングブロックが設けられていない部位では、前記合わせ板ガラスの下側端面と当該下側凹溝との間に形成された空隙内に位置して前記熱膨張耐火材が設けてある、
    請求項1、2いずれか1項に記載の扉体。
  4. セッティングブロックが設けられた部位では、前記セッティンブブロックと前記下側凹溝の側面との間に隙間が形成されており、当該隙間に熱膨張膨張耐火材が挿入されている、
    請求項3に記載の扉体。
  5. 前記合わせ板ガラスの下側端面の全幅に亘って、及び、前記合わせ板ガラスの左側端面、右側端面の下端から所定高さに亘って、これらの端面を塞ぐように耐熱性封止シートが設けてある、請求項1〜4いずれか1項に記載の扉体。
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