JP2016023484A - 建具 - Google Patents

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【課題】熱割れに起因して火炎や煙が通過する事態を防止すること。
【解決手段】互いに耐火強度の異なるガラス31A,31Bを対向させて構成した複層ガラス31と、複層ガラス31の四周に設けた樹脂製の框とを備えた建具であって、框には、複層ガラス31の下縁に沿って配置される下框33にのみ金属材から成る熱伝導部材70を配設し、熱伝導部材70は、複層ガラス31の端面に対向する見込み面に配置され、耐火強度が高い網入りガラス31Aに対応する部分から耐火強度が低い低放射ガラス31Bに対応する部分にわたって配置した端面対向部71と、端面対向部71と一体に成形し、低放射ガラス31Bの縁部表面を覆う状態で配置した表面対向部72とを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、建具に関するもので、特に、複層ガラスの四周に樹脂製のフレームを備えて構成した建具に関するものである。
建具には、ガラス等の面材の四周に設けられる枠や框等のフレームを樹脂によって成形したものがある。樹脂製のフレームを適用した建具では、枠や框をアルミニウム等の金属によって成形したものに比べて熱伝導率が低いため、室外の温度と室内の温度とに大きな差があった場合にも結露を防止することができる等の利点がある。
また、この種の建具には、面材として複層ガラスが多く用いられている。例えば、網入りガラスとLow−Eガラスと称される低放射ガラスとから成る複層ガラスを適用した建具では、2枚のガラスの間に構成される断熱空間によって断熱性を高めることができるばかりでなく、耐火強度の高い網入りガラスによって火災時の延焼を防止することができるようになる(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−140785号公報
ところで、上記のような建具では、金属製のフレームに比べて樹脂製のフレームの熱伝導率が低いため、例えば火災発生時等の原因により網入りガラスが高温状態となった場合にも、低放射ガラスには熱が伝わりにくい状況にある。特に、火炎や熱は建具の表面に沿って上方に進行する傾向にあるため、建具の上縁部分や中央部分に比べて下縁部分の温度が低温になり易い。
このため、上述の建具にあっては、低放射ガラスの中央部分と下縁部分との温度差が大きくなり、この温度差によって生じる応力により熱割れを来す場合がある。また、網入りガラスに生じた熱膨張の影響により、低放射ガラスの下縁部分が引張力を受けて熱割れを来す場合もある。熱割れが発生した場合には、低放射ガラスが面ズレを生じ、火炎や煙が通過するおそれがある。
尚、上述した問題は、網入りガラスと低放射ガラスとの組み合わせに限らず、網入りガラスとフロートガラス、耐熱ガラスと低放射ガラス等々、互いに耐火強度の異なるガラスを対向させて構成した建具において、耐火強度の高いガラスが高温状態となった場合に同様に起こり得るものである。
本発明は、上記実情に鑑みて、熱割れに起因して火炎や煙が通過する事態を防止することのできる建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、互いに耐火強度の異なるガラスを対向させて構成した複層ガラスと、前記複層ガラスの四周に設けた樹脂製のフレームとを備えた建具であって、前記フレームには、少なくとも前記複層ガラスの下縁に沿って配置される部分に金属材から成る熱伝導部材を配設し、前記熱伝導部材は、前記複層ガラスの端面に対向する見込み面に配置され、耐火強度が高いガラスに対応する部分から耐火強度が低いガラスに対応する部分にわたって配置した端面対向部と、前記端面対向部と一体に成形し、耐火強度の低いガラスの縁部表面を覆う状態で配置した表面対向部とを有したことを特徴とする。
この発明によれば、耐火強度の高いガラスが高温状態となった場合、熱伝導部材により耐火強度の低いガラスの下縁部分に熱が伝導されて温度が上昇する。このため、耐火強度の低いガラスにおいては、下縁部分の温度が上昇するため中央部分との温度差が緩和され、温度差に起因した応力による熱割れを来すおそれがなくなる。また、耐火強度の高いガラスに熱伸びが生じた場合にも、耐火強度の低いガラスに引張力が生じることがなくなり、熱割れを来すおそれがなくなる。また、これにより、耐火強度の低いガラスに面ズレが生じることがなく、火炎や煙が通過する事態を防止できる。
また本発明は、上述した建具において、前記熱伝導部材の端面対向部と前記複層ガラスの端面との間に隙間を確保するとともに、前記端面対向部の表面には、加熱された場合に膨張する加熱膨張材を配設したことを特徴とする。
この発明によれば、端面対向部と複層ガラスの端面との間に隙間を確保しているため、熱伝導部材の表面対向部まで確実に熱が伝導されることになり、耐火強度の低いガラスの縁部表面が十分に温度上昇する。
また本発明は、上述した建具において、前記フレームには、前記複層ガラスの一方の縁部表面に対向する第1保持部と前記複層ガラスの他方の縁部表面に対向する第2保持部とを有した脱落防止部材を配設し、さらに前記熱伝導部材の表面対向部には、前記脱落防止部材の第1保持部もしくは第2保持部と重なる部分に第1保持部もしくは第2保持部を収容する収容切欠を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、耐熱強度の低いガラスの表面に対して熱伝導部材の表面対向部及び脱落防止部材の保持部を等距離離隔した位置に配置することができる。
また本発明は、上述した建具において、前記熱伝導部材は、前記端面対向部及び前記表面対向部が互いに直交するように連続し、断面が略L字状を成すことを特徴とする。
この発明によれば、フレームに予め熱伝導部材を配設した状態においても複層ガラスを装着する際の作業を容易に行うことができる。また、先にフレームに複層ガラスを配設した状態であっても熱伝導部材をフレームに配設することが可能となる。
また本発明は、上述した建具において、前記複層ガラスの下縁に沿って配置されるフレームは、中空状を成し、かつ内部に補強部材を備えたものであり、前記熱伝導部材は、前記フレームを介して前記補強部材に連結させたことを特徴とする。
この発明によれば、高温によってフレームが変形したり溶けたりした場合にも、複層ガラスに対する熱伝導部材の位置を維持することができる。
また本発明は、上述した建具において、前記フレームは、前記複層ガラスの一方の表面に接着し、かつ前記複層ガラスの他方の表面に押縁を当接させることによって当該複層ガラスを保持することを特徴とする。
この発明によれば、複層ガラスは、一方の表面をフレームに接着し、かつ他方の表面に押縁を当接させることによってフレームに保持することができる。
本発明によれば、耐火強度の高いガラスが高温状態となった場合、熱伝導部材により耐火強度の低いガラスの下縁部分に熱が伝導されて温度が上昇する。このため、耐火強度の低いガラスにおいては、下縁部分の温度が上昇するため中央部分との温度差が緩和され、温度差に起因した応力による熱割れを来すおそれがなくなる。また、耐火強度の高いガラスに熱伸びが生じた場合にも、耐火強度の低いガラスに引張力が生じることがなくなり、熱割れを来すおそれがなくなる。また、これにより、耐火強度の低いガラスに面ズレが生じることがなく、火炎や煙が通過する事態を防止できる。
図1は、本発明の実施の形態である建具の縦断面図である。 図2は、図1に示した建具の横断面図である。 図3は、図1に示した建具において室内側に配置される障子の要部縦断面図である。 図4は、図1に示した建具において室内側に配置される障子の要部縦断面図である。 図5は、図1に示した建具において室内側に配置される障子の要部を示す分解斜視図である。 図6は、図5に示した障子の見込み面に熱伝導部材を取り付けた状態の要部分解斜視図である。 図7は、図6に示した障子の見込み面に脱落防止部材を取り付けた状態の要部分解斜視図である。 図8は、図7に示した障子の見込み面に加熱膨張材を取り付けた状態の要部分解斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態である建具を示したものである。ここで例示する建具は、枠体10に対して2枚の障子20,30を左右方向に沿ってスライド可能に配設した引き違い窓と称されるものである。枠体10は、上枠11、下枠12及び左右の縦枠13を備えて矩形状に構成したもので、躯体BDに設けた開口の内部に取り付けてある。障子20,30は、それぞれ外形が矩形状を成す複層ガラス21,31と、複層ガラス21,31の四周に設けた上框22,32、下框(フレーム)23,33及び左右の縦框24,34とを備えて構成したものである。
複層ガラス21,31は、同じ大きさの矩形状を成す2枚のガラス21A,21B、31A,31Bを備え、それぞれの周縁部の間にスペーサ部材21C,31Cを介在させた状態で相互に接合することにより、互いの間に断熱空間を確保するようにしたものである。本実施の形態では、内部に網を封入した網入りガラス21A,31Aと、一方の表面に金属膜を設けたLow Emissivityガラス(以下、低放射ガラス21B,31Bという)とを備えた複層ガラス21,31を適用している。
複層ガラス21,31の四周に設けられる框22,23,24,32,33,34は、樹脂材によって成形した押し出し形材であり、図3〜図5に示すように、角筒状を成す基部22a,23a,24a,32a,33a,34aの内部に補強部材40が配設してある。補強部材40は、ステンレス等の金属材料によって成形したもので、それぞれの框22,23,24,32,33,34の全長にわたって設けてある。それぞれの補強部材40は、互いの端部の間が金属製のコーナー連結部材42によって連結してあり、框22,23,24,32,33,34の内部に矩形の補強枠を構成している。
また、框22,23,24,32,33,34の基部22a,23a,24a,32a,33a,34aには、内周側に位置する見込み面に当接ヒレ部22b,23b,24b,32b,33b,34b及び押縁係合溝22c,23c,24c,32c,33c,34cが設けてある。当接ヒレ部22b,23b,24b,32b,33b,34bは、基部22a,23a,24a,32a,33a,34aの見込み面において室内側となる縁部から内周側に向けて突出した部分であり、それぞれの框22,23,24,32,33,34の全長にわたって形成してある。押縁係合溝22c,23c,24c,32c,33c,34cは、基部22a,23a,24a,32a,33a,34aの見込み面において室外側となる縁部に開口する凹部であり、それぞれの框22,23,24,32,33,34の全長にわたって形成してある。上記のような構成を有する框22,23,24,32,33,34には、当接ヒレ部22b,23b,24b,32b,33b,34bと押縁係合溝22c,23c,24c,32c,33c,34cに配設した押縁22d,23d,24d,32d,33d,34dとの間に周縁部を配置した状態で上述の複層ガラス21,31が保持してある。複層ガラス21,31を取り付ける向きは、耐火強度の高い網入りガラス21A,31Aが室外側に位置し、耐火強度の低い低放射ガラス21B,31Bが室内側に位置するように設定してある。
図には明示していないが、框22,23,24,32,33,34の見込み面と複層ガラス21,31の端面との間には、適宜箇所にセッティングブロック41が配設してあり、四周にわたって隙間が確保してある。セッティングブロック41は、複層ガラス21,31の下方端面や側方端面に当接することによって複層ガラス21,31を支持するものである。図3に示すように、本実施の形態では、室外側に位置する部分に框33の見付け面に向けて突出する突出部41aを有し、この突出部41aを介して框33に取り付けられるセッティングブロック41を適用している。図には明示していないが、セッティングブロック41を設ける位置は、例えば、下框23,33の全長に対して両側からそれぞれ1/4となる位置である。上述した框22,23,24,32,33,34と複層ガラス21,31の端面との間に確保した隙間には、脱落防止部材50及び加熱膨張材60が配設してある。
脱落防止部材50は、樹脂製の框22,23,24,32,33,34が高温に曝された場合にも複層ガラス21,31が脱落するのを防止するためのもので、図4及び図8に示すように、室内側に配置される金属製の先付金具51と、室外側に配置される金属製の後付金具52とを備えて構成してある。
先付金具51は、框22,23,24,32,33,34の見込み面に沿って配置される先付取付部51aと、先付取付部51aの一側縁部から直角方向に屈曲した先付保持部(第1保持部)51bとを一体に成形したものである。この先付金具51は、先付保持部51bが框22,23,24,32,33,34の当接ヒレ部22b,23b,24b,32b,33b,34bに沿う状態で先付取付部51aを介して框22,23,24,32,33,34に取り付けてある。先付取付部51aを介して締結したネジ53は、補強部材40のネジ孔40aに螺合している。
後付金具52は、框22,23,24,32,33,34の見込み面に沿って配置される後付取付部52aと、後付取付部52aの一側縁部から直角方向に屈曲した後付保持部(第2保持部)52bとを一体に成形したものである。この後付金具52は、框22,23,24,32,33,34の見込み面に先付金具51のみを取り付けた状態で複層ガラス21,31を配置し、その後、後付取付部52aを先付取付部51aに係合させることによって框22,23,24,32,33,34に取り付けられる。框22,23,24,32,33,34に取り付けた脱落防止部材50は、先付保持部51bが低放射ガラス21B,31Bの表面に対向し、かつ後付保持部52bが網入りガラス21A,31Aの表面に対向する。上述したように、脱落防止部材50の先付金具51は框22,23,24,32,33,34の補強部材40に連結したものであり、後付金具52は先付金具51に係合して取り付けたものである。従って、火災発生時等の高熱によって框22,23,24,32,33,34が変形したり溶けたとしても脱落防止部材50によって複層ガラス21,31の脱落を防止することができる。
図4に例示するように、脱落防止部材50は、先付保持部51bが框22,23,24,32,33,34の当接ヒレ部22b,23b,24b,32b,33b,34bよりも高さが小さく、後付保持部52bが押縁22d,23d,24d,32d,33d,34dよりも高さが小さく構成してあり、外部に露出することはない。
加熱膨張材60は、例えば膨張黒鉛であり、高温状態となった場合に膨張する耐火不燃部材である。図7及び図8に示すように、本実施の形態では、框22,23,24,32,33,34の全長にわたる部位に加熱膨張材60を配設するようにしている。
さらに、上述の建具では、図3〜図8に示すように、室内側に配置される障子30の下框33にのみ、その見込み面に熱伝導部材70を取り付けるようにしている。熱伝導部材70は、金属製の薄板によって一体に成形したもので、端面対向部71と表面対向部72とを有している。端面対向部71は、下框33の見込み面において当接ヒレ部33bと押縁係合溝33cとの間に位置する部分を覆う幅で、下框33の全長よりもわずかに長さの短い矩形の平板状を成すものである。表面対向部72は、端面対向部71の一側縁部からほぼ直角に屈曲するように延在した部分である。この表面対向部72の端面対向部71からの突出高さは、下框33に設けた当接ヒレ部33bの突出高さよりも小さく、かつセッティングブロック41の上面よりも突出することのできる寸法を有するように構成してある。参考のために一例を挙げれば、セッティングブロック41が下框33の当接ヒレ部33bに対してほぼ1/5の高さを有し、表面対向部72が当接ヒレ部33bに対して1/2より大きな高さを有するようにそれぞれの寸法が設定してある。
図5に示すように、上述した熱伝導部材70の表面対向部72には、収容切欠72aが形成してある。収容切欠72aは、表面対向部72の上端から矩形状に切り欠いた欠損部分であり、下框33の長手方向に沿った複数箇所に設けてある。これらの収容切欠72aは、脱落防止部材50の先付金具51を取り付ける位置に対応して設けてあり、先付金具51において下框33の見込み面から突出する先付保持部51bを収容することのできる寸法に形成してある。尚、図には明示していないが、表面対向部72は、低放射ガラス31Bの下縁に沿った全長に対向する長さを有している。
図5〜図8に示すように、本実施の形態では、下框33の見込み面に直接熱伝導部材70を取り付けた後、熱伝導部材70の端面対向部71に、セッティングブロック41、脱落防止部材50、加熱膨張材60を取り付けるようにしている。すなわち、図5に示すように、まず、端面対向部71を介して下框33の見込み面にネジ73を締結することにより、熱伝導部材70を下框33に取り付ける。図3に示すように、端面対向部71に締結したネジ73は、下框33の基部33aに配設した補強部材40のネジ孔40bに螺合した状態にある。
次いで、熱伝導部材70を取り付けた下框33には、図5に示すように、端面対向部71の表面に先付金具51を取り付けた後、これら先付金具51及び熱伝導部材70を覆うように加熱膨張材60を配設する。このとき、先付金具51の先付保持部51bは、熱伝導部材70の表面対向部72に設けた収容切欠72aの内部に配置されることになり、室外側に臨む見付け面が表面対向部72から突出することはなく、表面対向部72の見付け面と面一となる。
最後に、框32,33,34の当接ヒレ部32b,33b,34bに接着剤BNDを塗布した状態で複層ガラス31を配置することにより、低放射ガラス31Bの表面を当接ヒレ部32b,33b,34bに接着する。この状態から先付金具51のそれぞれに対応する後付金具52を係合させ、さらに框32,33,34の押縁係合溝32c,33c,34cに押縁32d,33d,34dを配設して網入りガラス31Aの表面に当接させれば、上述した障子30を得ることができる。上述の接着剤BNDは、当接ヒレ部32b,33b,34bと複層ガラス31との間の止水機能を果たすものであるが、両面テープやスポンジ状のテープを用いるようにしても良い。
上記のように構成した建具によれば、断面がL字状を成す熱伝導部材70の端面対向部71が網入りガラス31Aの端面から低放射ガラス31Bの端面にわたる部分に配置され、さらに表面対向部72が低放射ガラス31Bの表面に対向配置される。熱伝導部材70の端面対向部71は、複層ガラス31との間に隙間が確保して配置してあり、表面対向部72は、低放射ガラス31Bとの間に隙間が確保した状態で配置してある。下框33に設けた脱落防止部材50の先付保持部51bは、収容切欠72aの内部に配置され、表面対向部72から突出することがない。
このため、室外側に火災が発生する等して網入りガラス31Aが高温状態となった場合には、その熱が熱伝導部材70の端面対向部71を経て表面対向部72に確実に伝導され、表面対向部72からの輻射によって低放射ガラス31Bの下縁部分が均等に温度上昇することになる。また、熱伝導部材70の端面対向部71と複層ガラス31との間に確保した隙間は、加熱膨張材60が膨張することで閉塞されることになる。
これらの結果、低放射ガラス31Bにおいては、下縁部分の温度が上昇するため中央部分との温度差が緩和され、温度差に起因した応力による熱割れを来すおそれがなくなる。また、網入りガラス31Aに熱伸びが生じた場合にも、低放射ガラス31Bに引張力が生じることがなくなり、低放射ガラス31Bに熱割れを来すおそれもなくなる。従って、低放射ガラス31Bに面ズレが生じることがなく、火炎や煙が通過する事態を確実に防止できるようになる。
尚、上述した実施の形態では、框に複層ガラスを保持させた建具を例示しているが、はめ殺し窓等、枠に直接複層ガラスを保持させるものにも適用することが可能である。また、複層ガラスとしては、必ずしもガラスを2枚備えたものに限らず、3枚以上のガラスから成る複層ガラスであっても同様に適用することができる。さらに、複層ガラスは網入りガラスと低放射ガラスとの組み合わせに限らず、網入りガラスとフロートガラス、耐熱ガラスと低放射ガラス等々、互いに耐火強度の異なるガラスであれば、その他の組み合わせであっても良い。尚、上述した実施の形態では、耐火強度の高いガラスを室外側に配置しているが、耐火強度の高いガラスを室内側に配置するように建具を構成しても良い。また、室内側に配置される障子にのみ熱伝導部材を設けるようにしているが、室外側に配置される障子に熱伝導部材を設けるようにしても構わない。
また、上述した実施の形態では、フレームにおいて複層ガラスの下縁に沿って配置される部分にのみ熱伝導部材を配設しているが、複層ガラスの側縁や上縁に沿って配置される部分にも熱伝導部材を配設して構わない。
31 複層ガラス、31A 網入りガラス、31B 低放射ガラス、33 下框、33d 押縁、40 補強部材、50 脱落防止部材、51 先付金具、51b 先付保持部、52 後付金具、52b 後付保持部、60 加熱膨張材、70 熱伝導部材、71 端面対向部、72 表面対向部、72a 収容切欠、BND 接着剤

Claims (6)

  1. 互いに耐火強度の異なるガラスを対向させて構成した複層ガラスと、前記複層ガラスの四周に設けた樹脂製のフレームとを備えた建具であって、
    前記フレームには、少なくとも前記複層ガラスの下縁に沿って配置される部分に金属材から成る熱伝導部材を配設し、
    前記熱伝導部材は、前記複層ガラスの端面に対向する見込み面に配置され、耐火強度が高いガラスに対応する部分から耐火強度が低いガラスに対応する部分にわたって配置した端面対向部と、前記端面対向部と一体に成形し、耐火強度の低いガラスの縁部表面を覆う状態で配置した表面対向部とを有したことを特徴とする建具。
  2. 前記熱伝導部材の端面対向部と前記複層ガラスの端面との間に隙間を確保するとともに、前記端面対向部の表面には、加熱された場合に膨張する加熱膨張材を配設したことを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記フレームには、前記複層ガラスの一方の縁部表面に対向する第1保持部と前記複層ガラスの他方の縁部表面に対向する第2保持部とを有した脱落防止部材を配設し、
    さらに前記熱伝導部材の表面対向部には、前記脱落防止部材の第1保持部もしくは第2保持部と重なる部分に第1保持部もしくは第2保持部を収容する収容切欠を設けたことを特徴とする請求項1に記載の建具。
  4. 前記熱伝導部材は、前記端面対向部及び前記表面対向部が互いに直交するように連続し、断面が略L字状を成すことを特徴とする請求項1に記載の建具。
  5. 前記複層ガラスの下縁に沿って配置されるフレームは、中空状を成し、かつ内部に補強部材を備えたものであり、
    前記熱伝導部材は、前記フレームを介して前記補強部材に連結させたことを特徴とする請求項1に記載の建具。
  6. 前記フレームは、前記複層ガラスの一方の表面に接着し、かつ前記複層ガラスの他方の表面に押縁を当接させることによって当該複層ガラスを保持することを特徴とする請求項1に記載の建具。
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