JP2014152223A - 地盤改良材、地盤改良用の助剤及び地盤改良方法 - Google Patents

地盤改良材、地盤改良用の助剤及び地盤改良方法 Download PDF

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智芳 小山
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Abstract

【課題】土壌の土質を問わず高い地盤改良が得られ、且つ、環境への負荷が少ない地盤改良材、助剤及び地盤改良方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、セメントと、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分とが含まれている地盤改良材等である。
【選択図】なし

Description

本発明は、土壌を改良するセメントを含む地盤改良材、地盤改良に用いる助剤及び助剤を用いた地盤改良方法に関する。
地盤を構成する土壌が軟弱で種々の用途に適さない場合に、これらの土壌の強度、安定性、耐久性等を向上させて地盤を改良する方法として、改良すべき地盤の土壌に固化材を含む土壌改良材を混合して、土壌を固化させることで地盤を補強することが行なわれている。このような地盤改良材には、ポルトランドセメント、高炉セメント、スラグ等のような水硬性材料が固化材として配合されている。
しかし、これらの固化材を含む地盤改良材は、改良する地盤を構成する土壌の質によっては充分な効果が得られない場合がある。
そこで、土壌の成分にあわせた種々の地盤改良材が検討されている。
例えば、特許文献1には、有機質を多く含んだ土壌や、特定の粘土鉱物を多く含んだ土壌を含む地盤のための地盤改良材として、水砕スラグ、消石灰又は生石灰等の固化成分に、硫酸塩、及びアルカリ金属塩を配合したものが記載されている。
かかる硫酸塩およびアルカリ金属塩を地盤改良材中に配合することで、土壌中に有機物が多く含まれている場合にも、スラグの水硬性反応を阻害することが抑制される。
しかし、特許文献1に記載の地盤改良材は、前述のような有機質を多く含んだ土壌や、特定の粘土鉱物を多く含んだ土壌等の特殊な土壌を含む地盤を改良するものであり、その他の土質の土壌に対しては充分な効果が得られないという問題がある。
また、一般的な土壌用に広く用いられている地盤改良材としては通常セメントを固化材として用いることが多いが、セメントからは六価クロムが土壌中に溶出するおそれがあり、地盤改良による環境への負荷が高くなるという問題がある。
特開平11−293243号公報
そこで、本発明は、上記のような従来の問題を鑑みて、土壌の土質を問わず高い地盤改良効果が得られ、且つ、環境への負荷が少ない地盤改良材、助剤及び地盤改良方法を提供することを課題とする。
本発明に係る地盤改良材は、セメントと、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分とを含む。
本発明によれば、セメントと、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分とを含むため、幅広い土質の土壌に対して固化による強度を向上させることができる。また、セメントからの六価クロムの環境への溶出も抑制できる。
本発明において、硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれていてもよい。
硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれている場合には、セメントの固化による土壌の強度がより向上する。
本発明において、前記フミン成分が、セメント100質量部に対して1質量部以上40質量部以下含まれていてもよい。
前記フミン成分が、セメント100質量部に対して1質量部以上40質量部以下含まれている場合には、セメントの固化による土壌の強度がより向上する。
本発明に係る地盤改良用の助剤は、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分が含まれている。
フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分が含まれている地盤改良用の助剤であることにより、種々のセメントを含む地盤改良材と併用することができ、例えば、改良する地盤の土壌に合わせた異なる任意の種類のセメントを用いた地盤改良材と併用することができ、より幅広い土質の土壌に対する地盤改良に用いることができる。
本発明に係る地盤改良用の助剤は、硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれていてもよい。
本発明に係る地盤改良用の助剤は、前記硫酸成分が、前記フミン成分100質量部に対して1質量部以上50質量部以下含まれていてもよい。
前記硫酸成分が、前記フミン成分100質量部に対して1質量部以上50質量部以下含まれている場合には、土壌に対して固化による強度をより向上させることができる。
本発明に係る地盤改良方法は、地盤を構成する土壌に前記助剤を混合する工程と、
前記助剤を混合した土壌にセメントを混合する工程とを含む。
本発明によれば、地盤を構成する土壌に前記助剤を混合する工程を実施してから、前記助剤を混合した土壌にセメントを混合する工程を実施することにより、幅広い土質の土壌に対して強度を向上せさることができる。同時に、セメントからの六価クロムの溶出を抑制することができる。
本発明によれば、土壌の土質を問わず高い地盤改良効果が得られ、且つ、環境への負荷が少ない地盤改良材、地盤改良用の助剤及び地盤改良方法を提供することができる。
以下、本発明に係る地盤改良材、地盤改良用の助剤及び地盤改良方法について具体的に説明する。
まず、本発明の地盤改良用の助剤の一実施形態について説明する。
本実施形態の助剤には、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分が含まれている。
フミン酸は、土壌あるいは石炭等の堆積物中に含まれる動植物由来の高分子化合物であるフミン質の一種であり、フミン質の中でもアルカリ性溶液に可溶であって酸性水溶液に不溶な高分子有機酸を指す。
本実施形態の助剤は、フミン酸及びその塩、ならびにフミン酸のニトロ化物であるニトロフミン酸及びその塩などのフミン成分を含む助剤であるため、後述するようなセメントを含む地盤改良材とともに土壌に混合することで、土壌の固化性が向上し、且つ、セメントからの六価クロムの溶出を抑制することができる。このような作用の詳細なメカニズムは不明であるが、フミン酸には土粒子を分散しやすくする作用があり、そのためフミン酸を含む助剤を土壌中に混合することで、併用するセメントと土壌との攪拌性が向上し、土壌の固化性を高めるためと考えられる。
フミン酸としては、土壌フミン酸、石炭系フミン酸等が挙げられる。
フミン酸塩としては、フミン酸ナトリウム、フミン酸カリウム等が挙げられる。
ニトロフミン酸塩としては、ニトロフミン酸のアンモニウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
前記フミン成分は、単独で用いられてもよく、二種類以上が混合されていてもよい。
中でも、フミン酸が、土壌に混合したときに分散性が良好であり、また、入手が容易であるため、特に好ましい。
本実施形態の助剤には、硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれていてもよい。
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、ミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム12水和物)、焼ミョウバン、硫酸カルシウム等が挙げられる。
亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム等が挙げられる。
前記硫酸成分は、単独で用いられてもよく、二種類以上が混合されていてもよい。
中でも、硫酸カルシウムが、土壌の強度を向上させる効果が高く、且つ、安価であるため、特に好ましい。
本実施形態の助剤において、前記硫酸成分は、前記フミン成分100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下、好ましくは10質量部以上40質量部以下含まれている。
硫酸成分の含有量が前記範囲であることによって、土壌の強度が向上し、且つ、セメントからの六価クロムの溶出を抑制できる。
尚、フミン成分の質量とは、以下の方法で測定される質量をいう。
すなわち、フミン成分をJIS A 1226に準拠する方法で、750℃で6時間焼成した時の減量質量をフミン酸の質量とする。
本実施形態の助剤を、地盤改良に用いるために土壌と混合するタイミングとしては、例えば、後述する地盤改良方法のように、まず、改良する地盤を構成する土壌に助剤を混合し、その後、セメントなどの地盤改良材を土壌に混合することで、地盤改良材と助剤とを併用してもよい。
あるいは土壌に混合する前に地盤改良材と助剤とを混合して、後述するような本実施形態の地盤改良材の一成分として用いてもよい。
本実施形態の助剤は、地盤改良材とは別に準備することができるため、例えば、改良する地盤の土壌の土質に合わせた異なる任意の種類のセメントに、後から本実施形態の助剤を添加することでより幅広い土質の土壌に効果がある地盤改良材が容易に得られるという利点がある。
本実施形態の助剤を、セメントを含む地盤改良材(セメント含有地盤改良材)と混合して使用する場合について説明する。
本実施形態の助剤と併用される地盤改良材には、前記助剤以外には、セメントを主成分として含み、その他、必要に応じて、スラグ、石膏などの水硬性成分や、凝結遅延剤、凝結促進剤等が含まれていてもよい。
本実施形態の助剤をセメント含有地盤改良材に配合する配合量は、セメント含有地盤改良材に含まれるセメント100質量部に対して、例えば、助剤中に含まれる前記フミン成分が1質量部以上40質量部以下、好ましくは5質量部以上35質量部程度になるような量であることが好ましい。
助剤の配合量が前記範囲である場合には、セメントの水和反応を阻害することなく、且つセメント成分からの六価クロム溶出を抑制する効果が得られる。
本実施形態の助剤が混合されるセメント含有地盤改良材に含まれるセメントとしては、特に制限されるものではなく、各種のものを使用できる。例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等のポルトランドセメント;白色ポルトランド等のポルトランドセメントの成分等を調整したもの;高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメント等が挙げられる。
中でも、普通ポルトランドセメント、高炉セメントが含まれる地盤改良材は土壌を固化する作用が高く好ましい。
また、前記セメントは、石膏、スラグ等と予め混合されているセメント系固化材としてセメント含有地盤改良材に配合されていてもよい。
次に、本発明に係る地盤改良方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の地盤改良方法は、地盤を構成する土壌に前記助剤を混合する工程(以下、助剤混合工程ともいう。)と、前記助剤を混合した土壌にセメントを混合する工程(セメント混合工程ともいう。)とを含む方法である。
本実施形態の地盤改良方法では、まず、改良すべき地盤の土壌に助剤を混合する助剤混合工程を実施する。
改良すべき地盤とは、例えば、軟弱な土壌からなる地盤や、浚渫土や建設発生土を埋め立てた地盤などが挙げられる。これらの地盤の支持力や地耐力を向上させる目的で本実施形態の地盤改良方法による地盤改良が行なわれる。
地盤を構成する土壌には、例えば、火山灰や軽石を多く含む火山灰質土壌、粘土質を多く含む粘土質土壌、砂を多く含む砂質土など種々な土壌があり、また、水分や有機質など含有している成分の量や種類の違いも多種である。
本実施形態で用いる助剤は、前述したような地盤改良用の助剤と同様のものである。
前記助剤の土壌への混合量は、土壌の質に応じて適切な量を設定することができるが、例えば、土壌に対して0.5質量%以上5質量%(土壌1m3あたり、約7〜80kg程度)以下程度であることが好ましい。
助剤と土壌とを混合する方法としては例えば、公知の混合手段であるスタビライザー、バックホウ等を用いて助剤と土壌とが均一になるまで混合することなどが挙げられる。
次に、前記助剤混合工程を実施した後に、前記助剤を混合した土壌にセメントを混合するセメント混合工程を実施する。
本実施形態で用いるセメントは、前述したような前記セメントと同様のセメントが挙げられる。
本実施形態のセメント混合工程においては、前記セメント同時に、必要に応じてスラグ、石膏、石灰等他の成分を混合してもよい。
本実施形態の地盤改良方法において、セメント混合工程を実施するタイミングは、前記助剤混合工程において助剤を混合した直後であってもよく、助剤を混合してからある程度の時間が経過した後であってもよい。助剤を混合してから時間を置く場合には、例えば、数秒間から7日間、好ましくは10分から60分間、特に好ましくは30分から60分間程度経過後にセメント混合工程を実施することが好ましい。助剤を混合してからセメントを混合するまでの時間が前記範囲である場合には、強度発現性を向上させることができ、且つ必要以上に放置時間をとる必要がないため好ましい。
次に、本発明に係る地盤改良材の一実施形態について説明する。
本実施形態の地盤改良材には、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分と、セメントとが含まれている。
前記フミン成分は、前述したようなフミン成分と同様のものが挙げられる。
本実施形態の地盤改良材には、硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれていてもよい。
硫酸成分としては前述したような硫酸成分と同様なものが挙げられる。
前記セメントは、前述したようなセメントと同様なものが挙げられる。
本実施形態の地盤改良材には、必要に応じて、凝結促進剤、凝結遅延剤などの成分が含まれていてもよい。
本実施形態の地盤改良材のセメントの含有量は、例えば、5質量%以上100質量%以下、好ましくは30質量%以上100質量%以下である。
セメントの含有量が前記範囲である場合には、混合した土壌の固化が充分に行なえる。
本実施形態の地盤改良材の各成分の配合は、例えば、セメント100質量部に対して、前記フミン成分が1質量部以上40質量部以下、好ましくは5質量部以上35質量部以下であることが好ましい。
また、前記硫酸成分は、前記フミン成分100質量部に対して1質量部以上50質量部以下、好ましくは10質量部以上30質量%以下程度であることが好ましい。
本実施形態の地盤改良材におけるセメント、フミン成分、硫酸成分の配合量が前記範囲である場合には、混合された土壌の強度がより向上し、且つ六価クロムの溶出もより低減できるため好ましい。
本実施形態の地盤改良材は、予めフミン成分とセメントとが混合されてなる地盤改良材である。よって、本実施形態の地盤改良材を用いて地盤改良を行なう場合には、助剤とセメント含有地盤改良材とを別々に準備して施工時に混合する必要がなく、改良すべき地盤の土壌に前記地盤改良材を混合することで地盤改良が容易に行なえるという利点がある。
前記各実施形態にかかる地盤改良材、地盤改良用の助剤及び地盤改良方法は以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下に実施例を示して、本発明にかかる地盤改良材についてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(粘土質土壌に対する地盤改良試験1)
粘土質土壌に対する地盤改良試験を行なうために、以下の試料を準備した。
《試料土》
試料土として、粘土(カオリン試薬、キシダ化学社製)に含水比50質量%となるように水を加えて均一になるように混合したものを準備した。
《地盤改良材》
地盤改良材として、下記成分の材料を表1に示す配合で混合したものを準備した。
・セメント:高炉セメントB種(住友大阪セメント社製)
・助剤成分:フミン酸:(試薬、和光純薬社製)
ニトロフミン酸:(試薬、和光純薬社製)
フミン酸ナトリウム:(試薬、和光純薬社製)
セメント100質量部に対して、助剤成分として表1に示すフミン成分を各質量比になるように混合した地盤改良材を準備した。
各地盤改良材を試料土に対して120kg/m3となるように混合し、JGS0821「安定処理土の締固めをしない供試体作製」に準じて供試体(直径5cm×高さ10cmの円柱形)を作成し、7日間、温度約20℃、相対湿度90%の環境において養生した。
養生後の供試体をJIS A 1216「一軸圧縮試験方法」に準じて一軸圧縮試験を実施した。
また、一軸圧縮試験で用いた供試体の破片を用いて、環境庁告示46号に準じて六価クロムの溶出量を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2014152223
表1に示すように、助剤成分を混合した地盤改良材を混合した実施例は、助剤成分を添加しなかった比較例に比べて一軸圧縮強さが強かった。
尚、助剤成分としてフミン成分を多く配合した参考例1では、一軸圧縮強さがやや低下している。
(粘土質土壌に対する地盤改良試験2)
助剤成分としてフミン成分に加えて下記の硫酸成分を表2及び表3に示す配合で混合した地盤改良材を準備した。
「粘土質土壌に対する地盤改良試験1」と同様に供試体を作製し、一軸圧縮強度及び六価クロム溶出量を測定した。
結果を表2及び表3に示す。

・硫酸成分 :硫酸ナトリウム(試薬、和光純薬社製)
:硫酸カリウム(試薬、和光純薬社製)
:ミョウバン(カリウムミョウバン、試薬、関東化学社製)
:硫酸アルミニウム(試薬、関東化学社製)
:硫酸第一鉄(試薬、関東化学社製)
:焼きミョウバン(試薬、キシダ化学社製)
:硫酸カルシウム(試薬、キシダ化学社製)
:亜硫酸ナトリウム(試薬、和光純薬社製)
:亜硫酸カリウム(試薬、和光純薬社製)
:亜硫酸カルシウム(試薬、和光純薬社製)
Figure 2014152223
Figure 2014152223
表2及び表3の結果より、硫酸成分を配合した地盤改良材を用いた場合には、フミン成分のみを配合した地盤改良材を用いた表1に示す各実施例に比べて一軸圧縮強さは向上した。但し、硫酸成分をフミン酸100質量部に対して50質量部用いた実施例14では、表1に示す各実施例と同等の一軸圧縮強さであった。
(セメントの影響)
前記実施例1等で用いた高炉セメントを、普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)に代えて、表4の配合とした実施例24乃至26、比較例2及び参考例2について、同様の一軸圧縮試験及び溶出試験を行なった。
結果を表4に示す。
Figure 2014152223
表4に示すように、添加材を混合した地盤改良材を混合した実施例は、助剤成分を添加しなかった比較例に比べていずれも六価クロムの溶出量が比較例に比べて少なかった。普通ポルトランドセメントは六価クロムを多く含むため、比較例2では0.09mg/Lと溶出量が多いが、実施例ではいずれも六価クロムの規制基準である0.05mg/L未満になっていた。また、一軸圧縮強さも各実施例は比較例より向上した。尚、フミン成分を多く配合した参考例2では、一軸圧縮強さがやや低下していた。
前記実施例1乃至20及び比較例1のセメントを、セメント系固化材(タフロック3E、住友大阪セメント社製)に代えて、表5の配合とした実施例27乃至29、比較例3及び参考例3について、同様の一軸圧縮試験及び溶出試験を行なった。
結果を表5に示す。
Figure 2014152223
表5に示すように、助剤成分を混合した地盤改良材を混合した実施例は、助剤成分を添加しなかった比較例に比べていずれも六価クロムの溶出量が、比較例に比べて少なかった。また、一軸圧縮強さも各実施例は比較例より向上していた。尚、フミン成分を多く配合した参考例3では、一軸圧縮強さがやや低下していた。
(砂質土壌に対する地盤改良試験)
《試料土》
試料土として、川砂土(川砂、市販品)に含水比16質量%となるように水を加えて均一になるように混合したものを準備した。
前記各実施例及び比較例の試料土に代えて、前記川砂土を用いて、表6に示す配合で、前記各実施例及び比較例と同様に一軸圧縮強さ及び溶出試験を行なった。
結果を表6に示す。
Figure 2014152223
表6に示すように、助剤成分を混合した地盤改良材を混合した実施例は、助剤成分を添加しなかった比較例に比べていずれも一軸圧縮強さが向上し、且つ六価クロムの溶出量が抑制されていた。
すなわち、土壌の質が変わっても、実施例の地盤改良材は、強度向上及び六価クロム溶出抑制効果を発揮しうることがあきらかである。
(助剤とセメントとの混合時間を変えた場合の地盤改良試験)
試料土として改良試験1と同様のものを準備した。助剤成分として前記フミン酸を、セメントとして、前記高炉セメントB種を準備した。
まず、試料土にフミン酸を12kg/m3添加して、混合装置(装置名ACM−20×10L、愛工舎製作所社製)を用いて助剤と土壌とが均一になるまで約3分間混合する。混合に続いてすぐにセメントを添加した(実施例36)。あるいは、表7に記載の各時間土壌を放置した後、前記セメントを120kg/m3土壌に添加し、同じ混合装置を用いて約6分間混合した。また、比較例7として、セメント(132kg/m3)のみを土壌に混合した。各混合土壌を用いて各実施例及び比較例を前記と同様に供試体を作製し、一軸圧縮強さ及び溶出試験を行なった。
尚、表7中の地盤改良材添加量とは、試料土1m3に対するフミン酸とセメントの合計量(kg)であり、表7中の添加剤/セメントとは、セメント100質量部に対するフミン酸の添加量(質量部)である。
結果を表7に示す。
Figure 2014152223
表7に示すように、フミン酸を混合してから、直後あるいは10分間程度放置してからセメントを混合したものでは、圧縮強度に変化はなかったが、60分間放置したものでは、圧縮強度が向上していた。一方、60分を越えて2時間以上放置しても、さほど圧縮強度は向上しなかった。

Claims (7)

  1. セメントと、フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分とが含まれている地盤改良材。
  2. 硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれている請求項1に記載の地盤改良材。
  3. 前記フミン成分が、セメント100質量部に対して1質量部以上40質量部以下含まれている請求項1又は2に記載の地盤改良材。
  4. フミン酸、フミン酸塩、ニトロフミン酸及びニトロフミン酸塩からなる群から選択される少なくとも1のフミン成分が含まれている地盤改良用の助剤。
  5. 硫酸塩及び亜硫酸塩からなる群から選択される少なくとも1の硫酸成分がさらに含まれている請求項4に記載の地盤改良用の助剤。
  6. 前記硫酸成分が、前記フミン成分100質量部に対して1質量部以上50質量部以下含まれている請求項4又は5に記載の地盤改良用の助剤。
  7. 地盤を構成する土壌に、請求項4乃至6に記載の助剤を混合する工程と、
    前記助剤を混合した土壌にセメントを混合する工程とを含む地盤改良方法。
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JP2020084170A (ja) * 2018-11-14 2020-06-04 石膏再生協同組合 土壌改質剤の製造方法及び土壌改質剤

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