JP6487133B1 - 地盤の改良工法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、土壌に、水硬性粉体と、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを混合する地盤の改良工法であって、化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、50/50以上99/1以下で混合し、化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、地盤の改良工法である。

Description

本発明は、地盤の改良工法、地盤改良体、地盤改良用添加剤組成物、地盤改良用スラリー、及び地盤改良用粉末固化材組成物に関する。
背景技術
建造物を建設する基礎を地盤改良する方法として、コンクリート製又は鋼管製の地盤改良コラムを地盤に打ち込む地盤改良方法や、地盤を掘削しながらセメントミルクなどのセメント系固化材を注入し、掘削土と前記セメントミルクとが混じり合って形成されるコラム状の地盤改良体を地盤中に直接形成する地盤改良方法が知られている。
セメント系固化材を土と添加混合により地盤の改質を行う地盤改良では、地盤改良体からの環境汚染物質、例えば六価クロムの溶出を抑える必要がある。これを考慮して、適切な固化材、配合比、添加剤などを選定することが望まれる。
特開2002−60751号公報には、キレート化合物を含有してなる六価クロム溶出低減剤とセメントとを含有するセメント組成物が開示されている。
また、特開2012−201765号公報には、活性炭とセメント系固化剤を有する油汚染土壌を改質する土壌改質組成物において、さらに還元剤を含む土壌改質組成物が開示されている。
また、前記のセメントミルクを用いる方法では、地盤改良体の強度や固化に要する時間が重要であることから、そのための技術が従来種々提案されている。
特開平10−17864号公報には、セメント系凝結遅延剤と、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミンから選ばれた1種または2種以上の化合物からなるセメント系硬化促進剤とを配合した地盤改良用配合剤が開示されている。
特開昭53−139633号公報には、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムを含む、地下の鉱坑設備に使用するのに適したセメントの硬化を促進する促進剤が開示されている。
発明の概要
本発明は、地盤改良体の初期強度が高く、地盤改良体からの六価クロムなどの環境汚染物質の溶出が少ない、地盤の改良方法を提供する。
本発明は、土壌に、水硬性粉体と、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを混合する地盤の改良工法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤の改良工法に関する。
また、本発明は、土壌と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良体に関する。
また、本発明は、水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有するスラリーと土壌との混合物を硬化させてなる地盤改良体であって、
前記スラリーは、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、
前記スラリーは、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、
前記スラリーは、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下であり、
土壌1mあたりの前記スラリーの混合量が100kg以上800kg以下である、
地盤改良体に関する。
また、本発明は、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下である、地盤改良用添加剤組成物に関する。
また、本発明は、水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有する地盤改良材用スラリーであって、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用スラリーに関する。
また、本発明は、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計の含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用粉末固化材組成物に関する。
本発明によれば、地盤改良体の初期強度が高く、地盤改良体からの六価クロムなどの環境汚染物質の溶出が少ない、地盤の改良方法が提供される。
実施例の一部について、模擬粘土のpHと硬化体の相対強度との関係を示すグラフである。
発明を実施するための形態
〔地盤の改良工法〕
本発明の地盤の改良工法は、土壌が種々の地盤を対象とすることができる。
本発明の地盤の改良工法では、好ましくは土壌が酸性土である。ここで、酸性土とは、地盤工学会基準(JGS0211−2009)「土懸濁液のpH試験方法」において、pH7以下の土壌をいう。
本発明の地盤の改良工法では、好ましくは土壌がアロフェンを含む土壌である。アロフェンを含む土壌は、土壌中のアロフェン量が、土壌の乾燥質量基準で、5.0質量%以上、更に10.0質量%以上、そして、90.0質量%以下、更に80.0質量%以下のものが挙げられる。
本発明の地盤の改良工法は、アロフェンを含む酸性土を対象とすることもできる。
本発明の地盤の改良工法では、土壌が、好ましくは酸性土、アロフェンを含む土壌、及びアロフェンを含む酸性土から選ばれる1種以上の土壌である。
土壌中のアロフェン量は、下記文献(A)に記載の「酸−アルカリ交互溶解法」で測定することができる。
文献(A):北川靖夫「土壌中のアロフェンおよび非晶質無機成分の定量に関する研究」、農業技術研究所報告 B 第29号、1〜48頁(1977)
本発明の地盤改良方法は、酸性土や海成粘土、土壌がアロフェンを含む粘性な土壌、すなわち粘土を含む土壌であっても効果が発現する。
また、本発明の地盤改良工法は、アロフェンと海水とを含んだ土壌や、アロフェンを含む海成粘性土の地盤改良にも使用できる。
本発明の地盤の改良工法では、好ましくは土壌が、オキシソル、アルティソル、及びアンディソルから選ばれる土壌である。これらの土壌は、米国農務省による土壌分類(Soil Taxonomy)の土壌目に基づいて分類された土壌である。
酸性土やアロフェンを含む土壌の場合、活性なアルミニウム成分に富んだ土壌であることから、本発明の地盤改良用添加剤組成物を所定条件で添加することで、これらの土壌に含まれる活性なアルミニウムが、エトリンガイトに効率的に変換されるために地盤改良体の強度が高くなっているものと推察している。
水硬性粉体は、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくはセメント、例えば、普通ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントである。また、セメント等に高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポゾラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。水硬性粉体は、ポルトランドセメントを含む水硬性粉体が好ましい。
なお、本発明では、水硬性粉体の量は、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量であるが、水硬性粉体が、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。
化合物(a)は、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物である。
硬化体である地盤改良体の強度の観点から、化合物(a)は、炭酸水素ナトリウム、及び硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
硬化体である地盤改良体からの六価クロムなどの環境汚染物質の溶出抑制の観点から、化合物(a)は、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
本発明では、化合物(a)を2種以上用いることができる。化合物(a)を2種以上用いる場合は、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、及びチオ硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物が化合物(a)に含まれることが好ましく、硫酸ナトリウム、及びチオ硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物が化合物(a)に含まれることがより好ましい。例えば、化合物(a)として、硫酸ナトリウム及びチオ硫酸ナトリウムを用いる場合、チオ硫酸ナトリウム/硫酸ナトリウム質量比は、0.10以上、更に0.25以上、そして、9.0以下、更に8.0以下から選択することができる。
化合物(b)は、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物である。化合物(a)は、2種以上を用いることができる。ヒドロキシメタンスルホン酸及びヒドロキシメタンスルフィン酸の塩は、それぞれ、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。ヒドロキシメタンスルホン酸及びヒドロキシメタンスルフィン酸の塩は、それぞれ、水和物の粉末品も使用できるが、量は無水物換算量とする。
本発明の地盤の改良工法では、地盤改良体の強度発現性の観点から、土壌に、水硬性粉体を、水硬性粉体/土壌の質量比が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上、そして、経済性の観点から、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.9以下、更に好ましくは0.8以下で混合する。
また、本発明の地盤の改良工法では、強度発現性の観点から、化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上、好ましくは1.5以上、より好ましくは4.0以上、そして、六価クロム溶出抑制の観点から、99以下、好ましくは19以下、より好ましくは9.0以下で混合する。
また、本発明の地盤の改良工法では、地盤改良体の強度発現性、あるいは地盤改良体からの六価クロム溶出抑制の観点から、化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上、そして、経済性の観点から、20.0質量%以下、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下で混合する。
化合物(b)のうち、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩は、水硬性粉体に対して、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下で混合する。
化合物(b)のうち、ヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩は、水硬性粉体に対して、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、そして、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下で混合する。
化合物(b)を複数用いる場合は、これらの範囲から、合計の混合量が、水硬性粉体に対して0.01質量%以上2.0質量%以下となるように混合する。
本発明の地盤の改良工法は、表層改良工法、深層改良工法、鋼管杭工法、シールド工法などの工法に適用できる。例えば、深層改良工法では、高圧噴射工法、TRD工法、SMW工法などに適用できる。
本発明の地盤の改良工法として、土壌に、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する地盤の改良工法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤改良体からの六価クロムの溶出量を低減する、地盤の改良工法が挙げられる。
また、本発明は、土壌に、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する、地盤改良体からの六価クロムの溶出量の低減方法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤改良体からの六価クロムの溶出量の低減方法を提供する。
これらの方法には、本発明の地盤の改良工法で述べた事項を適宜適用することができる。
本発明の地盤改良工法では、水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、下記(I)及び(II)のいずれかの方法で土壌と混合することが好ましい。地盤改良体の均一性の観点から、方法(I)が好ましい。
<方法(I)>
水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であるスラリーを、土壌と混合する方法。
<方法(II)>
水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを、それぞれ、粉体で土壌と混合する方法。
以下、方法(I)と(II)について説明する。
<方法(I)>
方法(I)では、土壌1mあたりのスラリーの混合量が100kg以上800kg以下であることが好ましい。
また、方法(I)では、スラリー中の水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下であることが好ましい。
また、方法(I)では、スラリーの調製に用いる水は、真水、海水の何れも用いることが出来る。スラリーの水の少なくとも一部が海水であってもよい。
水と水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを混合してスラリーを調製する具体的な方法は、セメントミルクなどの水硬性組成物を調製する公知の方法に準じてよい。
方法(I)では、セメントミルクと地盤との混合性の観点から、スラリーにおける水/水硬性粉体の質量比は、0.5以上、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.8以上、そして、地盤改良体の強度発現性の観点から、1.5以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.0以下である。
スラリーを地盤に注入する具体的な方法は、公知の地盤改良方法に準じてよい。
スラリーを地盤に注入する方法として、例えば、噴射撹拌工法(一相流方式、二相流方式、三相流方式)や機械撹拌工法(CDM工法など)、さらに地中連続壁工法(SMW工法、TRD工法など)などが挙げられる。さらに水硬性粉体に化合物(a)と化合物(b)とをドライブレンドした系では、粉体混合方式のDJM(Dry Jet Mixing)工法やスタビライザなどを使用した浅層改良などにも使用できる。
方法(I)では、地盤改良体の強度発現性の観点から、土壌1mあたりのスラリーの混合量が100kg以上、好ましくは150kg以上、より好ましくは200kg以上、そして、スラリーと置換される排泥量の低減の観点から、800kg以下、好ましくは700kg以下、より好ましくは600kg以下である。
スラリーと土壌の混合物は、公知の地盤改良方法に準じて固化させる。
方法(I)のより具体的な例として、下記の工程1〜3を有する地盤の改良工法が挙げられる。
<工程1>
水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを混合してスラリーを調製する工程であって、水と水硬性粉体とを、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下で混合し、化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、水硬性粉体に対する化合物(a)と化合物(b)の合計割合が0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する工程
<工程2>
工程1で得られたスラリーを地盤に注入してスラリーと土壌とを混合して混合物を得る工程であって、土壌1mあたりのスラリーの混合量が100kg以上800kg以下であり、スラリー中の水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下である工程
<工程3>
工程2で得られたスラリーと土壌の混合物を固化させる工程
<方法(II)>
方法(II)では、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを、それぞれ、粉体で土壌と混合する。水硬性粉体の粉体と化合物(a)の粉体と化合物(b)の粉体は、別々に土壌と混合してもよいし、予め両者を混合した粉体混合物として土壌と混合してもよい。予め両者を混合した粉体混合物は、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計の含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、これは、本発明の地盤改良用粉末固化材組成物である。方法(II)では、水硬性粉体を、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下で土壌と混合することが好ましい。また、前記粉体混合物は、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下で土壌と混合して用いられることが好ましい。
方法(II)は、例えば、土壌に、敷き均し又はかき起こしなどの処置を行った後、土壌に水硬性粉体と粉体の化合物(a)と粉体の化合物(b)とを所定量散布し、スタビライザなどの混合機械によって、土壌と、水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを混合する転圧する方式で行うことができる。また、方法(II)は、改良しようとする地盤に、外部の土壌を搬入して敷き均した後、この土壌に水硬性粉体と粉体の化合物(a)と粉体の化合物(b)とを散布する、いわゆる原位置混合方式で行うこともできる。また、方法(II)は、事前に土取り場等で土壌と水硬性粉体と粉体の化合物(a)と粉体の化合物(b)とを混合した後、これを改良しようとする地盤に搬入する、いわゆる事前混合方式で行うこともできる。いずれの方法でも、土壌と、水硬性粉体及び粉体の化合物(a)と粉体の化合物(b)との混合は、公知の方法で行うことができる。
本発明の地盤の改良工法として、酸性土に、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する地盤の改良工法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤の改良工法が挙げられる。
本発明の地盤の改良工法として、アロフェンを含む土壌に、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する地盤の改良工法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤の改良工法が挙げられる。
本発明の地盤の改良工法として、アロフェンを含む酸性土に、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する地盤の改良工法であって、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤の改良工法が挙げられる。
本発明の地盤の改良工法として、土壌に、化合物(a)と、化合物(b)とを混合する地盤の改良工法であって、
土壌が、酸性土及び/又はアロフェンを含む土壌であり、
化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
地盤の改良工法が挙げられる。
〔地盤改良体〕
本発明の地盤改良体は、土壌と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良体である。この地盤改良体は、土壌と、水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを所定量含有するスラリーを硬化させてなる地盤改良体であってよい。この地盤改良体は、好ましくは水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下である。
従って、本発明は、水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有するスラリーと土壌との混合物を硬化させてなる地盤改良体であって、
前記スラリーは、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、
前記スラリーは、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、
前記スラリーは、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下であり、
土壌1mあたりの前記スラリーの混合量が100kg以上800kg以下である、
地盤改良体もまた提供する。前記混合物は、好ましくは水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下である。
本発明の地盤改良体は、土壌と、後述する本発明の地盤改良用粉末固化材組成物とを混合してなる、地盤改良体であってよい。
また、本発明の地盤改良体は、土壌と、後述する本発明の地盤改良用スラリーとを混合してなる、地盤改良体であってよい。
本発明の地盤の改良工法で述べた事項は、本発明の地盤改良体に適宜適用することができる。
本発明の地盤改良体における、水硬性粉体、化合物(a)、化合物(b)、土壌などの具体例、好ましい態様や、各質量比などの量的な規定も、本発明の地盤の改良工法と同じである。例えば、土壌は、酸性土、アロフェンを含む土壌、及びアロフェンを含む酸性土から選ばれる1種以上の土壌であってよい。
〔地盤改良用添加剤組成物〕
本発明の地盤改良用添加剤組成物は、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下である、地盤改良用添加剤組成物である。本発明の地盤改良用添加剤組成物は、化合物(a)及び化合物(b)からなるものであってもよい。化合物(a)、化合物(b)は、それぞれ、2種以上を用いることができる。
かかる地盤改良用添加剤組成物は、地盤改良のために土壌と混合される地盤改良材、例えばセメントミルクなどの水硬性組成物に用いられる添加剤組成物である。本発明の地盤改良用添加剤組成物を用いることで、該地盤改良体からの環境汚染物質、例えば六価クロムの溶出を抑制できる。すなわち、本発明は、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下である、地盤改良用六価クロム溶出抑制剤組成物を提供できる。
本発明の地盤改良用添加剤組成物の使用量は、地盤改良材の種類、土壌(地盤)の種類などを考慮して設定できるが、本発明の地盤の改良方法や本発明の地盤改良体で述べた量となることが好ましい。本発明の地盤の改良工法で述べた事項は、適宜、本発明の地盤改良用添加剤組成物に適用することができる。
本発明の地盤改良用添加剤組成物は、酸性土用であってよい。また、本発明の地盤改良用添加剤組成物は、アロフェンを含む土壌用、更にアロフェンを含む酸性土用であってよい。
〔地盤改良用スラリー〕
本発明の地盤改良用スラリーは、水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有する地盤改良材用スラリーであって、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用スラリーである。本発明の地盤改良用スラリーは、水と、水硬性粉体と、地盤改良用添加剤組成物とを混合してなる地盤改良材用スラリーであって、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用スラリーであってよい。本発明の地盤改良用スラリーは、本発明の地盤の改良工法に好ましく用いられる。本発明の地盤の改良工法、地盤改良体、地盤改良用添加剤組成物で述べた事項は、適宜、本発明の地盤改良用スラリーに適用することができる。本発明の地盤改良用スラリーは、酸性土用であってよい。また、本発明の地盤改良用スラリーは、アロフェンを含む土壌用、更にアロフェンを含む酸性土用であってよい。
本発明の地盤改良用スラリーは、地盤改良のために土壌と混合される地盤改良用のスラリー、例えばセメントミルクなどの水硬性組成物である。本発明の地盤改良用スラリーを用いることで、地盤の改良方法における該地盤改良体からの環境汚染物質の溶出を抑制できる。
本発明の地盤改良用スラリーの使用量は、地盤改良用スラリーの組成、土壌(地盤)の種類などを考慮して設定できるが、本発明の地盤の改良方法や本発明の地盤改良体で述べた量となることが好ましい。
本発明の地盤改良用スラリーは、土壌1mあたり100kg以上、好ましくは150kg以上、より好ましくは200kg以上、そして、800kg以下、好ましくは700kg以下、より好ましくは600kg以下で土壌と混合して用いられるものが好ましい。また、本発明の地盤改良用スラリーは、該スラリー中の水硬性粉体と土壌とが、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、そして、1.0以下、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下で、土壌と混合して用いられるものが好ましい。
〔地盤改良用粉末固化材組成物〕
本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計の含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用粉末固化材組成物である。本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、水硬性粉体と、本発明の地盤改良用添加剤組成物とを含有し、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計の含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用粉末固化材組成物であってよい。本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、本発明の地盤の改良工法に好ましく用いられる。本発明の地盤の改良工法、地盤改良体、地盤改良用添加剤組成物、地盤改良用スラリーで述べた事項は、適宜、本発明の地盤改良用粉末固化材組成物に適用することができる。本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、酸性土用であってよい。また、本発明の地地盤改良用粉末固化材組成物は、アロフェンを含む土壌用、更にアロフェンを含む酸性土用であってよい。
本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、地盤改良のために土壌と混合される地盤改良用の粉末固化材である。本発明の地盤改良用粉末固化材組成物を用いることで、該地盤改良体からの環境汚染物質の溶出を抑制できる。
本発明の地盤改良用粉末固化材組成物の使用量は、当該組成物の組成、土壌(地盤)の種類などを考慮して設定できるが、本発明の地盤の改良方法や本発明の地盤改良体で述べた量となることが好ましい。
本発明の地盤改良用粉末固化材組成物は、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、そして、1.0以下、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.8以下で、土壌と混合して用いられるものが好ましい。
実施例
<ソイルセメントスラリー>
表1、2の成分を用いてソイルセメントスラリー(I)、(II)を調製し、以下の実施例、比較例で用いた。なお、ソイルセメントスラリーを製造するにあたり、表3〜12の添加剤を、粉体に対する添加量が表3〜12の通りとなるように、セメントスラリーの調製に用いる水(練り水)に添加して用いた。表1(1)の模擬粘土のpHは、前記方法で測定して、6.4であった。また表2(2)の現地土は、火山灰質粘性土(関東ローム)であり、該現地土のpHは、前記方法で測定して、6.2であった。
Figure 0006487133
Figure 0006487133
粉体は、下記のものを表3以降の表の組み合わせで用いた。
・NC:普通ポルトランドセメント、住友大阪セメント(株)製、比重3.15
・SL:高炉スラグ、日鐵住金セメント(株)製スピリッツ4000、比重2.91
・無水石膏:(株)コクサイ商事製
<実施例1及び比較例1>
(1)地盤改良体の調製
表1のソイルセメントスラリー(I)を、型枠(直径50mm×高さ100mm)に充填した。充填は、テーブルバイブレータで15秒の2層詰めとした。供試体は4本作製した。なお、ソイルセメントスラリー(I)は、土壌1mあたりのセメントスラリーの注入量が400kgのものを用いた。
(2)六価クロム溶出量の測定
ソイルセメントスラリー(I)を充填した型枠を、20±2℃で静置し、7日後に脱型し、硬化体を得た。硬化体を粉砕し、2mmふるいにかけ、ふるい通過物を24時間風乾させた。50ml遠沈管に風乾物4.0gを採取し、pH6.0に調整した蒸留水40.0gを添加し、アズワン(株)製チューブローテーター(50rpm)で6時間振とうした。振とう後、3000rpmで3分間遠心分離した。上澄み液中の六価クロム濃度をハンナインスツルメンツ・ジャパン株式会社製デジタル吸光光度計「HI723」にて分析した。結果を表3に示した。
(3)7日強度の測定
(2)で得た硬化体(地盤改良体)の強度を、一軸圧縮試験機により測定した。結果を表3に示した。
Figure 0006487133
表3中、添加量は、粉体に対する質量%であり、(a)+(b)は、粉体に対する化合物(a)と化合物(b)の合計添加量(質量%)を示す(以下同様)。
<実施例2及び比較例2>
実施例1と同様に、ただし、添加剤の種類及び添加量を表4の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表4に示した。表4には、実施例1の一部と比較例1の一部の結果も併記した。
Figure 0006487133
<実施例3及び比較例3>
実施例1と同様に、ただし、添加剤の種類及び添加量を表5の通りとし、また、ソイルセメントスラリー(I)の調製に用いた模擬粘土中のアロフェン含有量を表5の通りとして(アロフェン量と粘土の量の合計を一定として両者の量を調整する)、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表5に示した。表5には、実施例1の一部と比較例1の一部の結果も併記した。
Figure 0006487133
<実施例4及び比較例4>
実施例1と同様に、ただし、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表6の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表6に示した。
Figure 0006487133
<実施例5及び比較例5>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリー(I)におけるセメントスラリーの注入量、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表7の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表7に示した。
Figure 0006487133
<実施例6及び比較例6>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリー(I)におけるセメントスラリーの注入量、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表8の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表8に示した。
Figure 0006487133
<実施例7及び比較例7>
実施例1と同様に、ただし、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表9の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表9に示した。
Figure 0006487133
<実施例8及び比較例8>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリーとして表2のソイルセメントスラリー(II)を用い、また、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表10の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表10に示した。
Figure 0006487133
<実施例9及び比較例9>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリーとして表2のソイルセメントスラリー(II)を用い、また、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表11の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表11に示した。
Figure 0006487133
<実施例10及び比較例10>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリーとして表2のソイルセメントスラリー(II)を用い、また、粉体の種類、及び添加剤の種類と添加量を表12の通りとして、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表12に示した。
Figure 0006487133
<実施例11〜15及び比較例11〜15>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリー(I)の調製に用いる模擬粘土のpHを酢酸及び/又は水酸化ナトリウムで表13〜17のように変更して、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表13〜17に示した。
なお、一部の実施例、比較例は、前にある実施例、比較例と同様の構成で実施したが、試験日が異なる(セメントロット、模擬粘土の調製に要した時間などが異なる)ため、異なった測定値となっている。相対値は同じ試験日の比較例を基準として比較した。
Figure 0006487133
Figure 0006487133
Figure 0006487133
Figure 0006487133
Figure 0006487133
なお、表13〜17の結果を抜粋して、模擬粘土のpHと強度(相対値)との関係を、図1のグラフに示した。図1のグラフは、化合物(a)と化合物(b)の合計が3.00質量%の結果に基づいている。図1から、本発明は、模擬粘土のpHが低い場合、すなわち酸性土を用いた場合に、相対強度がより高くなり、より効果が高いことが分かる。
<実施例16及び比較例16>
実施例1と同様に、ただし、ソイルセメントスラリーとして下記表18のソイルセメントスラリー(III)を用い、また、当該ソイルセメントスラリー(III)を充填した型枠の静置温度を28〜32℃として、硬化体を調製し、硬化体からの六価クロム溶出量と硬化体の強度を測定した。結果を表19に示した。
Figure 0006487133
Figure 0006487133

Claims (20)

  1. 土壌に、水硬性粉体と、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、及びピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを混合する地盤の改良工法であって、
    化合物(a)と化合物(b)とを、化合物(a)/化合物(b)の質量比が、1.0以上99以下で混合し、
    化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して0.5質量%以上20.0質量%以下で混合する、
    地盤の改良工法。
  2. 化合物(a)が、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物である、請求項1の地盤の改良工法。
  3. 土壌が酸性土である、請求項1又は2記載の地盤の改良工法。
  4. 土壌がアロフェンを含む土壌である、請求項1〜3の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  5. 土壌中のアロフェン量が、5.0質量%以上90.0質量%以下である、請求項4記載の地盤の改良工法。
  6. 土壌が、オキシソル、アルティソル、及びアンディソルから選ばれる土壌である、請求項1〜5の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  7. 化合物(a)と化合物(b)とを、合計で、水硬性粉体に対して1質量%以上8質量%以下で混合する、請求項1〜6の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  8. 化合物(a)/化合物(b)の質量比が4以上20以下である、請求項1〜7の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  9. 水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、下記(I)及び(II)のいずれかの方法で土壌と混合する、請求項1〜8の何れか1項記載の地盤の改良工法。
    <方法(I)>
    水と、水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを含有し、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であるスラリーを、土壌と混合する方法。
    <方法(II)>
    水硬性粉体と、化合物(a)と、化合物(b)とを、それぞれ、粉体で土壌と混合する方法。
  10. 水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、土壌と混合する方法が、前記(I)の方法であり、土壌1mあたりのスラリーの混合量が100kg以上800kg以下であり、スラリー中の水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下である、請求項9記載の地盤の改良工法。
  11. 水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、土壌と混合する方法が、前記(I)の方法であり、水の少なくとも一部が海水である、請求項9又は10記載の地盤の改良方法。
  12. 水硬性粉体と化合物(a)と化合物(b)とを、土壌と混合する方法が、前記(II)の方法であり、水硬性粉体を、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下で土壌と混合する、請求項9記載の地盤の改良工法。
  13. 水硬性粉体がポルトランドセメントを含む、請求項1〜12の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  14. 水硬性粉体を、水硬性粉体/土壌の質量比が0.01以上1.0以下で土壌と混合する、請求項1〜13の何れか1項記載の地盤の改良工法。
  15. 炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下である、地盤改良用添加剤組成物。
  16. 水硬性粉体と、請求項15記載の地盤改良用添加剤組成物とを含有し、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計の含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用粉末固化材組成物。
  17. 水と、水硬性粉体と、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを含有する地盤改良材用スラリーであって、水/水硬性粉体の質量比が0.5以上1.5以下であり、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良用スラリー。
  18. 土壌と、水硬性粉体と、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(a)という〕と、ヒドロキシメタンスルホン酸又はその塩及びヒドロキシメタンスルフィン酸又はその塩から選ばれる1種以上の化合物〔以下、化合物(b)という〕とを含有し、化合物(a)/化合物(b)の質量比が1.0以上99以下であり、水硬性粉体の含有量に対する化合物(a)と化合物(b)の合計含有量が0.5質量%以上20.0質量%以下である、地盤改良体。
  19. 土壌と、請求項16記載の地盤改良用粉末固化材組成物とを混合してなる、請求項18記載の地盤改良体。
  20. 土壌と、請求項17記載の地盤改良用スラリーとを混合してなる、請求項18記載の地盤改良体。
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