JP2020084170A - 土壌改質剤の製造方法及び土壌改質剤 - Google Patents

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【課題】土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、これらの吸収効率が炭酸カルシウムよりも高く、更に扱いやすい土壌改質剤の製造方法を提供する。【解決手段】硫酸イオン及びカルシウムイオンを一体又は別体で含有する原料及びフルボ酸溶液の混合物を混錬する混錬工程と、混錬した前記混合物を造粒する造粒工程と、造粒した前記混合物を乾燥する乾燥工程と、を含むことを特徴とする土壌改質剤の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、農地の土壌を改質するための土壌改質剤の製造方法及び土壌改質剤に関する。
従来、農作物の成長促進や病気の発生防止のため、土壌に土壌改質剤を散布し、土壌の改質をすることが行われている。
例えば、カルシウムは農作物の成長に欠かせない栄養素であり、カルシウムが欠乏すると根と葉の成長が阻害され、壊死等の症状が生じる。
また、硫黄分も農作物には欠かせない栄養素であり、硫黄分が欠乏すると、葉の黄化等の症状が生じる。
そこで、カルシウムと硫黄分の不足を防止するため、土壌改質剤として硫酸カルシウムを用いて農地の土壌を改質することが行われている(特許文献1参照)。硫酸カルシウムを土壌に散布することにより、植物の生育に必要なカルシウムと硫黄分を土壌に供給することができる。
特開昭56−59891号公報
上述したように、硫酸カルシウムは土壌にカルシウムと硫黄分を供給する土壌改質剤として広く用いられているが、これらの栄養素を土壌に供給すると共に、各種栄養分の供給効率を高めることのできる土壌改質剤を製造することができれば好ましい。また、こうした土壌改質剤は、更に扱いやすい、すなわち、散布しやすく、運搬時や散布時に埃が飛散しないものであればなお好ましい。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、各種栄養分の供給効率が硫酸カルシウム単体からなる土壌改質剤よりも高く、更に扱いやすい土壌改質剤の製造方法及びこのような土壌改質剤を提供することを目的とする。
本発明に係る土壌改質剤の製造方法は、硫酸イオン及びカルシウムイオンを一体又は別体で含有する原料及びフルボ酸溶液の混合物を混錬する混錬工程と、混錬した前記混合物を造粒する造粒工程と、造粒した前記混合物を乾燥する乾燥工程と、を含むことを特徴とする。
上述した本発明に係る土壌改質剤の製造方法によれば、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、ミネラルの溶出を促進するフルボ酸の効果により、各種栄養分の供給効率が炭酸カルシウム単体からなる土壌改質剤よりも高い土壌改質剤を製造することができる。また、本発明に係る土壌改質剤の製造方法によれば、粒状で土壌に散布及び混合しやすく、散布時に埃が散布しない土壌改質剤を製造することができる。
上述した本発明に係る土壌改質剤の製造方法においては、前記混錬工程において水で200倍に希釈された前記フルボ酸を前記原料20kgに対して10〜20cc添加してもよい。これにより、フルボ酸による養分の吸収促進効果を十分に発揮しつつ、製造コストを抑えることが可能となる。
上述した本発明に係る土壌改質剤の製造方法においては、前記乾燥工程後に24時間以上、室温以上の温度環境下で静置する養生工程を含んでもよい。これにより、土壌改質剤をより硬化させ、扱いやすいものとすることができる。
上述した本発明に係る土壌改質剤の製造方法においては、前記フルボ酸溶液に含まれるフルボ酸の平均分子量が0.1×10〜4.5×10であってもよい。
上述した本発明に係る土壌改質剤の製造方法においては、前記フルボ酸溶液は、1kgの土壌に対して0.1Мのアルカリ溶液で腐食酸を抽出し、更に0.1Мの塩酸を加えてフミン酸を沈殿させた残りの上澄み液であってもよい。
また、本発明に係る土壌改質剤は、硫酸イオン及びカルシウムイオンを一体又は別体で含有する原料及び平均分子量が0.1×10〜4.5×10のフルボ酸を含む粒状物であることを特徴とする。
上述した本発明に係る土壌改質剤によれば、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、ミネラルの溶出を促進するフルボ酸の効果により、各種栄養分の供給効率が炭酸カルシウム単体からなる土壌改質剤よりも高い土壌改質剤とすることができる。また、本発明に係る土壌改質剤によれば、粒状で土壌に散布及び混合しやすく、散布時に埃が散布しない土壌改質剤とすることができる。
上述した構成からなる本発明によれば、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、各種栄養分の吸収効率が硫酸カルシウム単体からなる土壌改質剤よりも高く、更に扱いやすい土壌改質剤の製造方法及び土壌改質剤を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る土壌改質剤の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の電気伝導率を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の陽イオン交換容量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤のC/N比を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の塩基飽和度を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の有効態リン酸量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性マグネシウム量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性カリウム量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性ナトリウム量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の遊離酸化鉄量を示すグラフである。 本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性マンガン量を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る土壌改質剤の製造方法について図を用いて説明する。
本実施形態に係る土壌改質剤の製造方法により製造される土壌改質剤は、硫酸カルシウムを含む原料及び水で希釈したフルボ酸の混合物を用いて製造される。
硫酸カルシウム(CaSO)は、石膏の主成分であり、水に溶けるとカルシウムイオン(Ca2+)と硫酸イオン(SO 2−)になることで、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができる。なお、硫酸カルシウムを含む原料として、硫酸カルシウム以外に、例えば肥料となる鶏糞、牛糞、炭化鶏糞や、木炭、竹炭等を含んでもよいが、その場合でも主成分は硫酸カルシウムとなるようにする。原料として炭酸カルシウムのみを含んでもよい。なお、本実施形態においては硫酸成分及びカルシウム成分として硫酸カルシウムを用いているが、本発明においてはこれに限らず、硫酸イオンとカルシウムイオンの供給源としてそれぞれ別の原料を用いてもよい。
フルボ酸は、植物などが微生物により分解される最終生成物である腐植物質のうち、酸によって沈殿しない無定形高分子有機酸である。フルボ酸は、多くの金属と錯体を形成することができるため、ミネラルの溶出を促進し、その養分を保持する機能を備えている。
次に、本実施形態に係る土壌改質剤の製造方法の各工程について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る土壌改質剤の製造方法を示すフローチャートである。
まず、硫酸カルシウムを含む原料及び水で希釈したフルボ酸の混合物を混合し混錬する混錬工程が行われる(ステップS1)。本実施形態において投入されるフルボ酸の希釈液は、フルボ酸を水で200倍に希釈したものであり、硫酸カルシウムを含む原料20kgに対して10〜20cc、好ましくは16cc添加される。この濃度及び添加量のフルボ酸水溶液を用いることにより、養分の吸収促進効果を十分に発揮しつつ、製造コストを抑えることが可能となる。また、原料の主成分は硫酸カルシウムとなるように原料の調製が行われる。混錬工程は市販の混錬機を用いて行われる。
次に、混錬した混合物を造粒する造粒工程が行われる(ステップS2)。造粒工程は、市販の造粒機で行われる。粒径は、5mm〜7mmである。5mm未満であると土壌への散布時に風で飛散し適切な散布ができない可能性がある。また、7mmを超えると土壌への均一な散布が困難になる。
次に、造粒した混合物を乾燥する乾燥工程が行われる(ステップS3)。乾燥工程は、110℃〜150℃の温度で顆粒を乾燥することで行われる。この際の乾燥時間は粒径により異なるが、乾燥が不十分であると顆粒同士が癒着し、団子状になって散布が困難になってしまう。一方、乾燥を行いすぎると、輸送時に顆粒同士が擦れ合って粉状化する可能性がある。そのため、適度な水分量を保つことが重要である。
次に、乾燥工程後に24時間以上、室温以上の温度環境下で乾燥した混合物を静置する養生工程が行われる(ステップS4)。これにより、土壌改質剤をより硬化させ、扱いやすいものとすることができる。なお、この養生工程は必須の工程ではなく、上述した乾燥工程において混合物が十分に硬化している場合には省略することができる。
こうしてステップS1〜ステップS4(ステップS4を省略する場合にはステップS3)の工程を経て、土壌改質剤が完成する。
上述した本実施形態に係る土壌改質剤の製造方法によると、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、ミネラルの溶出を促進するフルボ酸の効果により、各種栄養分の供給効率が硫酸カルシウムよりも高い土壌改質剤を製造することができる。また、本発明に係る土壌改質剤の製造方法によれば、粒状で土壌に散布及び混合しやすく、散布時に埃が散布しない土壌改質剤を製造することができる。
次に、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら制限されるものでない。
土壌改質剤の製造例
硫酸カルシウム20kgに対して16ccのフルボ酸溶液が混合されて、上述した製造方法(図1のステップS1〜S4)により土壌改質剤が作成された。
フルボ酸溶液の調製では、まず、伊勢原市の平地林から表層土(表面から2〜7cmにある土壌)を採土し、1kgの表層土あたり0.1Мのアルカリ溶液で腐食酸を抽出することが行われた。そして、この抽出液に0.1Мの塩酸を加えてフミン酸を沈殿させ、残りの上澄み液をフルボ酸溶液とした。このとき抽出されたフルボ酸の平均分子量は0.1×10〜4.5×10となった。
フルボ酸溶液は、100倍(E−100)、200倍(E−200)、300倍(E−300)の希釈度の異なる3つの水溶液が用意され、それぞれの希釈度のフルボ酸溶液を用いて、上述した製造方法により土壌改質剤が製造された。また、比較例として、硫酸カルシウム20kgに16ccの水が混合され、同様に造粒工程、乾燥工程及び養生工程を経て比較用の土壌改質剤(E−0)が作成された。
電気伝導率(EC)
図2は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の電気伝導率を示すグラフである。電気伝導率(EC)は、土壌中の塩類濃度、特に窒素肥料の残存量を示す指標であり、ECが高いほど養分が多く残存していることになる。ECの測定は、室温(25℃)で、市販のECメーターを用いて行った。E−0の比較例と比較し、E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを散布した土壌でいずれもECの上昇が見られた。すなわち、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くの養分を含むことが確認された。
陽イオン交換容量(CEC)
図3は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の陽イオン交換容量を示すグラフである。陽イオン交換容量(CEC)は、土壌粒子が陽イオンを吸着できる最大値である。本発明に係る土壌改質剤の製造方法により製造される土壌改質剤は陽イオンを放出しやすい方が良く、これはすなわち、CECが低ければ低い方が良いということになる。CECの測定は、室温で、ショーレンベルジャー法を用いて行われた。なお、浸出管に充填する土壌の重量は10gであった。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを散布した土壌のCECは、E−0を散布した土壌と比較して、CECは僅かに上昇したが、いずれも1cmol(+)kg−1程度の低い値となった。すなわち、本実施例に係る土壌改質剤は、いずれも陽イオンの放出性がE−0と比較してほとんど低下しないことが確認された。
C/N比
図4は、本発明の実施例に係る土壌改質剤のC/N比を示すグラフである。C/N比は、炭素(C)と窒素(N)の比を示しており、C/N比が高い資材であるほど腐敗しにくい傾向があり、10以下の資材では腐敗しやすい傾向がある。C/N比の測定は、Yanaco社製のC−H−NコーダーMT−6を用いて行われた。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルのC/N比は、E−0のサンプルと比較して高くなっていることから、フルボ酸を添加することにより、より腐敗しにくい土壌改質剤となっていることが分かる。
塩基飽和度
図5は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の塩基飽和度を示すグラフである。塩基飽和度は土壌の塩基置換容量(CEC)のうちの何%が塩基で占められているかを示す数値である。塩基飽和度は、上述したCEC測定後、サンプル中の各塩基(カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム)について、酢酸アンモニウム浸出法を用いて浸出させ、各交換性塩基量を原子吸光光度計により室温で計測した後、各交換性塩基量/CEC×100(%)を計算することで算出された。塩基飽和度が100%の状態では、土壌が限界まで塩基を保持していることになる。なお、土壌の陽イオン交換座が飽和された状態で更に塩基が存在しているため、これらの塩基は塩となって土壌に析出した状態であり、塩基飽和度はCECを超えた値になっている。
有効態リン酸量
図6は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の有効態リン酸量を示すグラフである。リン酸はおもに開花や結実に関係し、リン酸が欠乏すると農作物の減収につながる。有効態リン酸量の測定は、トルオーグ法により可給体リン酸を測定することにより行われた。図6に示すように、E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の有効態リン酸量は、E−0のサンプルを用いた土壌の有効態リン酸量と比較して2倍程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くのリン酸を含むことが分かる。
交換性マグネシウム量
図7は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性マグネシウム量を示すグラフである。マグネシウム(Mg)は、葉緑素を構成する成分で、植物体内の多様な酵素の活性化を促進する。交換性マグネシウムの測定は、室温条件下で、上述したショーレンベルジャー法による浸出液中のマグネシウム量を測定することで行われた。図7に示すように、E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の交換性マグネシウム量は、E−0のサンプルを用いた土壌の交換性マグネシウム量と比較して2倍程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くのマグネシウムを含むことが分かる。
交換性カリウム量
図8は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性カリウム量を示すグラフである。カリウム(K)は、主に根の発育を促進する。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の交換性カリウム量は、E−0のサンプルを用いた土壌の交換性カリウム量と比較して10%程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くのカリウムを含むことが分かる。
交換性ナトリウム量
図9は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性ナトリウム量を示すグラフである。ナトリウム(Na)は、特定の作物の生育に有効な微量元素である。交換性ナトリウム量の測定は、室温条件下において、上述したショーレンベルジャー法による浸出液中のナトリウム量を、測定炎光光度分析法を用いて測定することで行われた。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の交換性ナトリウム量は、E−0のサンプルを用いた土壌の交換性ナトリウム量と比較して30%程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くのナトリウムを含むことが分かる。
遊離酸化鉄量
図10は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の遊離酸化鉄量を示すグラフである。鉄(Fe)は、葉緑素の前駆物質の合成に関与し、また、光合成の化学反応に関わる酵素の構成成分である。遊離酸化鉄量の測定は、チオ硫酸ナトリウム及びEDTA(エチレンジアミン四酢酸)による土壌の抽出液について、原子吸光光度分析法を用いることで行われた。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の遊離酸化鉄量は、E−0のサンプルを用いた土壌の遊離酸化鉄量と比較して40%程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くの鉄を含むことが分かる。
交換性マンガン量
図11は、本発明の実施例に係る土壌改質剤を用いた土壌の交換性マンガン量を示すグラフである。マンガン(Mn)は、葉緑素の生成、光合成、酵素の活性化等、生理的に重要な役割を果たす元素である。交換性マンガン量の測定は、室温条件下において、上述したショーレンベルジャー法による浸出液中のマンガン量を原子吸光光度計により測定することで行われた。E−100、E−200、E−300の3つのサンプルを用いた土壌の交換性マンガン量は、E−0のサンプルを用いた土壌の交換性マンガン量と比較して25%程度高くなっている。これにより、フルボ酸を含有する土壌改質剤を用いた土壌の方がより多くのマンガンを含むことが分かる。
本発明に係る土壌改質剤の製造方法によると、土壌にカルシウムと硫黄分を供給することができると共に、ミネラルの溶出を促進するフルボ酸の効果により、各種栄養分の供給効率が硫酸カルシウムのみからなる土壌改質剤よりも高い土壌改質剤を製造することができる。また、本発明に係る土壌改質剤の製造方法によれば、粒状で土壌に散布及び混合しやすく、散布時に埃が散布しない土壌改質剤を製造することができる。
特に本発明に係る土壌改質剤の製造方法によると、土壌の電気伝導率(EC)、陽イオン交換容量(CEC)、C/N比、塩基飽和度、有効態リン酸量、交換性マグネシウム量、交換性カリウム量、交換性ナトリウム量、遊離酸化鉄量及び交換性マンガン量を、硫酸カルシウム単体からなる土壌改質剤よりも高くすることができる土壌改質剤を製造することができる。

Claims (6)

  1. 硫酸イオン及びカルシウムイオンを一体又は別体で含有する原料及びフルボ酸溶液の混合物を混錬する混錬工程と、
    混錬した前記混合物を造粒する造粒工程と、
    造粒した前記混合物を乾燥する乾燥工程と、
    を含むことを特徴とする土壌改質剤の製造方法。
  2. 前記混錬工程において水で100倍〜300倍に希釈された前記フルボ酸を前記原料20kgに対して10〜20cc添加することを特徴とする請求項1に記載の土壌改質剤の製造方法。
  3. 前記乾燥工程後に24時間以上、室温以上の温度環境下で前記混合物を静置する養生工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の土壌改質剤の製造方法。
  4. 前記フルボ酸溶液に含まれるフルボ酸の平均分子量が0.1×10〜4.5×10であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の土壌改質剤の製造方法。
  5. 前記フルボ酸溶液は、1kgの土壌に対して0.1Мのアルカリ溶液で腐食酸を抽出し、更に0.1Мの塩酸を加えてフミン酸を沈殿させた残りの上澄み液であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の土壌改質剤の製造方法。
  6. 硫酸イオン及びカルシウムイオンを一体又は別体で含有する原料及び平均分子量が0.1×10〜4.5×10のフルボ酸を含む粒状体であることを特徴とする土壌改質剤。

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