JP2014147855A - テープ巻き装置 - Google Patents

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Shoichi Ichioka
祥一 市岡
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Abstract

【課題】テープに接着剤を一定の厚さで塗布しながら被巻付物にテープをらせん状に巻き付けてゆくことができるテープ巻き装置を提供する。
【解決手段】平行に配置された被巻付物と共に、相対向する一対のプレートに挟持されているボールネジと、ボールネジの一端に取り付けられたハンドルと、ボールネジに挿通されているナットブロックと、V形ヘラから接着剤が供給される転写ローラと、転写ローラと回転伝達機構で連結され、転写ローラと同じ向きに回転する伝達ローラと、リール状テープが装填されるテープリール装填部と、を備えているテープ巻き装置。転写ローラと伝達ローラとリール状テープはナットブロックの上に直線状に配置され、転写ローラと伝達ローラとリール状テープを結ぶ直線はボールネジの長さ方向に対しはすかい方向を向き、ハンドルを回転させると一対のプレートに挟持されている被巻付物とボールネジは同じ向きに回転する。
【選択図】図2

Description

この発明は、テープ巻き装置に関し、特に、テープに接着剤を塗布すると同時に、この接着剤が塗布されたテープを被巻付物の表面にらせん状に巻付けてゆくテープ巻き装置に関する。
特許文献1に関わるテープ巻き装置では、円柱状の被巻付物の外周に沿ってテープボビンが旋回する。テープボビンと被巻付物の間には、接着剤をためるタンクに連結されている塗布ロールが設けられている。テープが塗布ロールに接触することで、テープの片面に接着剤が塗布される。接着剤が塗布されたテープは被巻付物の外周にらせん状に巻きついていく。接着剤の塗布ロールは孔開きパイプにガーゼを巻きつけたもので、ガーゼに浸出させた接着剤がテープに供給される。ここでは、シンナーや液体接着剤などの粘度の低い液体の使用を想定している。
例えば100Pa・s程度の粘度が高い接着剤を、ガーゼに浸出することは難しい。粘度が
高い接着剤を浸出させるためには、例えばタンクの上部にディスペンサーを取付けて、接着剤を孔開きパイプの孔から吐出させる方法が考えられる。接着剤は時間の経過とともに硬化していくため、孔開きパイプを随時洗浄する必要がある。接着剤は孔開きパイプの内部やガーゼの奥に入り込んでいるため、有機溶剤を染込ませた布で接着剤を拭取ることは困難である。
特許文献2に関わる接着剤塗布装置は、転写ローラの一部を接着剤が溜められた槽に浸している。転写ローラにはテープが接触する。テープを送ると、転写ローラが回転し、転写ローラの側面に接着剤が塗布される。接着剤は、転写ローラからテープの片面に塗布される。
この接着剤塗布装置には、転写ローラに塗布される接着剤の厚さを制御する機構が設けられていないため、粘度が高くなると接着剤の厚さを一定に制御することが難しくなる。テープの送り方向は転写ローラの回転方向と同じ向きを向いている。テープと接触した転写ローラの面には、接着剤が残るため、接着剤を任意の厚さで一定にテープに塗布することは困難である。
特許文献3に関わる接着剤塗布装置は、板への接着剤の塗布を対象にしている。塗布ローラの表面に接着剤を塗布するヘラは、塗布ローラにすき間を開けて固定されている。板を塗布ローラに接触させながら直線に送ることで、板の送り方向と同じ方向に塗布ローラが回転する。ヘラが転写ローラ表面の接着剤の厚さを一定にして、塗布ローラから板に接着剤が転写される。
この接着剤塗布装置のヘラの形状に関しては明確な記述が見当たらない。ヘラの形状を平板であると考えると、転写ローラの回転に伴ってヘラに溜まった接着剤が転写ローラの回転軸方向に広がっていく。接着剤が接着剤を塗布する板よりも広がれば、広がった分の接着剤はテープに塗布されないため、接着剤が無駄になる。
特開平11-61733号公報(2頁26〜29行、3頁1〜4行、図1、図2、図6、図9) 特開2001-132223号公報(3頁6〜23行、図1、図2) 特開2006-187740号公報(2頁3〜10行、40〜41行、図3)
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。粘度が高い接着剤を使っても、テープに接着剤を一定の厚さで塗布しながら被巻付物にテープをらせん状に巻き付けてゆくことができるテープ巻き装置を提供することを目的としている。
この発明に係るテープ巻き装置は、平行に配置された被巻付物と共に、相対向する一対のプレートに挟持されているボールネジと、ボールネジの一端に取り付けられたハンドルと、ボールネジに挿通されているナットブロックと、上方に隙間を隔てて設置されたV形ヘラから接着剤が供給される転写ローラと、転写ローラと回転伝達機構で連結され、転写ローラと同じ向きに回転する伝達ローラと、リール状テープが装填されるテープリール装填部と、を備えている。転写ローラと伝達ローラとリール状テープはナットブロックの上に直線状に配置され、転写ローラと伝達ローラとリール状テープを結ぶ直線はボールネジの長さ方向に対しはすかい方向を向き、ハンドルを回転させると一対のプレートに挟持されている被巻付物とボールネジは同じ向きに回転するものである。
この発明によれば、接着剤の粘度が高くても、V形ヘラと転写ローラに溜まった接着剤がV形ヘラと転写ローラのすき間から一定厚さで連続的に転写ローラに供給される。また、テープ送り方向に対して転写ローラが逆回転でテープに接着剤を擦り付けるため、転写ローラからテープに確実に接着剤が塗布される。
本発明の実施の形態1によるテープ巻き装置の分解状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1によるテープ巻き装置が組み上がった状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による接着剤塗布機構の概略構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態2によるテープ巻き装置の接着剤塗布機構を示す上面図である。 本発明の実施の形態2による接着剤塗布機構のA-A断面を示す図である。 本発明の実施の形態2による接着剤塗布機構のB-B断面を示す図である。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の既述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。なお、各図において、同一または同様の構成部分については同じ符号を付している。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るテープ巻き装置100を示す外観図である。この図は、テープ巻き装置100に被巻付物となる円筒材1を取り付ける前の状態を表している。テープ巻き装置100は、ボールネジ2、ナットブロック3、ハンドル4、回転伝達機構5、伝達ローラ7、転写ローラ8、V形ヘラ9、プレート10a、プレート10bなどから構成されている。プレート10aとプレート10bは、相対向して配設される。ボールネジ2は、外周に雄ネジが形成されていて、円筒材1と平行に配設される。プレート10aとプレート10bには、ボールネジ2と円筒材1がそれぞれの軸を中心に回転するように、摺動部にブッシュ21が取付けてある。ハンドル4はボールネジ2の片端に、プレート10aを介在して、固定される。回転伝達機構5は、プレート10bに取付けられていて、ボールネジ2と円筒材1を連結する。回転伝達機構5は、例えばタイミングベルト5aとプーリ5bから構成される。
ボールネジ2には、ボールネジ2の回転に連動して、プレート10aまたはプレート10bに向って移動するナットブロック3が設けられている。ナットブロック3には、テープリール装填部20と伝達ローラ7と転写ローラ8が配置されている。転写ローラ8の上側には、転写ローラ8の側面とすき間を持たせて、V形ヘラ9が取付けられている。V形ヘラ9の幅は、転写ローラ8の側面の幅と同じ大きさである。回転伝達機構15は伝達ローラ7と転写ローラ8を連結している。V形ヘラ9と転写ローラ8は保持部16に固定されている。伝達ローラ7は保持部17に取り付けられている。ナットブロック3、テープリール装填部20、伝達ローラ7、転写ローラ8、V形ヘラ9、回転伝達機構15は、接着剤塗布機構30を構成する。
図2は、テープ巻き装置100に円筒材1が取り付けられた状態を示している。テープリール装填部20には、リール状テープ6が取り付けられている。リール状テープ6と伝達ローラ7と転写ローラ8を結ぶ線は、ボールネジ2に対してはすかいになっている。プレート10aとプレート10bは、Z方向に立てられている。ボールネジ2のY正方向の端にハンドル4が固定されている。ボールネジ2のY負方向の端には回転伝達機構5が接続されている。ボールネジ2のねじ山のピッチは、円筒材1に巻き付けるテープ6oの送りピッチと同じものを使用する。テープリール装填部20は、円筒材1に巻き付いたテープ6oが任意の重なり幅になるように、X正方向を基準としてβ正方向に傾かせている。
図3は本発明の実施の形態1のテープ巻き装置の接着剤塗布機構30を示す外観図である。リール状テープ6は、リール状テープ6からテープ6oが引き出されるように、テープリール装填部20にパウダーブレーキ20aで固定されている。伝達ローラ7と転写ローラ8は回転伝達機構(ベルト)15で結ばれているため、同じ方向に回転する。伝達ローラ7には、テープ6oのZ負方向の面(表面)が接触する。転写ローラ8には、テープ6oのZ正方向の面(裏面)が接触する。伝達ローラ7と転写ローラ8は、回転軸がテープ6oの送り方向に対して直角になるように取付けられていて、i軸を中心に回転する。
伝達ローラ7と転写ローラ8の材質は、硬質でテープが接触する側面は表面粗さが少ないほうが良い。伝達ローラ7と転写ローラ8は、リール状テープ6と円筒材1の間に設置されている。
伝達ローラ7と転写ローラ8は、それぞれ、ボールベアリングと回転軸を備えている。伝達ローラ7と転写ローラ8のi方向の幅は、テープ6oに確実に接着剤を塗布できるようにテープ6oの幅よりも少し広くなっている。伝達ローラ7の側面は、テープ6oとスリップしないように転写ローラ8の側面の摩擦係数よりも大きくしている。例えば、伝達ローラ7の側面にウレタンシートを巻き付けるとよい。転写ローラ8のj負方向側には、転写ローラ8の側面との間にすき間を持たせて、V形ヘラ9が取付けられている。上記の説明において、X方向、Y方向、Z方向、θ方向、i方向、j方向、α方向、β方向については図2と図3を参照のこと。
図2と図3を用いて以下に動作順序を説明する。先ず、リール状テープ6から引き出したテープ6oの始端を、粘着層付きテープ11などで円筒材1の側面に貼付ける(仮止め処置)。この状態で、ハンドル4をθ正方向に回転すると、ボールネジ2がθ正方向に回転し、回転伝達機構5を介して円筒材1もθ正方向に回転する。円筒材1が回転すると円筒材1の側面に固定されたテープ6oが円筒材1の側面にらせん状に巻き付き始める。テープ6oはリール状テープ6から供給されているため、テープ6oに接触した伝達ローラ7がα正方向に回転する。転写ローラ8は回転伝達機構15を介してα正方向にテープ6oに擦りながら回転する。
転写ローラ8が回転すると、接着剤溜り部9pに溜まった接着剤12は、V形ヘラ9によって、転写ローラ8に供給される。その結果、転写ローラ8の側面には、接着層12sが転写ローラ8とV形ヘラ9のすき間分の一定厚さで形成される。転写ローラ8はテープ6oの送り方向(j負方向)に対し逆方向に回転するため、転写ローラ8についた接着層12sが、転写ローラ8の回転に伴ってテープ6oに擦り付けられていく。転写ローラ8から接着層12sが転写されたテープ6oは円筒材1にらせん状に巻き付いていく。従って、例えば100Pa・s程度の粘度が高い接着剤を使用しても、テープの送り速度に同期してV形ヘラと転写ローラに溜まった接着剤がV形ヘラと転写ローラのすき間から一定厚さで連続的に転写ローラに塗布される。
テープ巻き装置100は、粘度が高くても接着剤12が転写ローラ8から確実に素のテープ6oに転写されるため、安定して接着剤12を一定厚さでテープ6oに塗布できる。また、V形ヘラ9の形状がV形状であることにより、接着剤12はV形の鋭角部に集積する。接着剤12の幅は、転写ローラ8に一周以上塗布された後でも、転写ローラ8に転写される際に、V形ヘラ9の幅よりも広くはならない。
次に、接着剤12の拭取りについて説明する。V形ヘラ9はナットブロック3および保持部16から取り外すことができる。取り外すせば、V形ヘラ9と転写ローラ8に付着した接着剤12は、有機溶剤を染込ませた布で簡単に拭取ることができる。また、リール状テープ6のテープ残りが少なくなり、リール状テープ6の直径が小さくなっても、テープ6oの送り速度に対する転写ローラ8の回転速度は同じに保たれる。この機構により、テープ6oに転写される接着剤12の塗布厚さが安定する。
この発明によれば、粘度が高い接着剤でも、V形ヘラと転写ローラに溜まった接着剤がV形ヘラと転写ローラのすき間から一定厚さで連続的に転写ローラに塗布される。転写ローラからテープへの転写については、テープ送り方向に対して転写ローラが逆回転で、テープに接着剤を擦り付けるため、転写ローラからテープに確実に接着剤が転写され、安定して接着剤を一定厚さでテープに塗布できる。
ヘラのV形状により接着剤はV形の鋭角部に集積する。V形ヘラの幅より広く接着剤が転写ローラに広がらないため、テープに転写されず無駄になる接着剤を少なくできる。接着剤の拭取りについては、接着剤が部品内部に入り込まないため、V形ヘラをナットブロックから取り外すだけで、V形ヘラと転写ローラに付着した接着剤を、有機溶剤を染込ませた布で簡単に拭取ることができる。
実施の形態2.
図4〜6を用いて、本発明の実施の形態2に係るテープ巻き装置を説明する。図4は、実施の形態2に係るテープ巻き装置100の接着剤塗布機構30を示す上面図である。この図では、ナットブロック3に、ボールネジ2の回転を防止するために、ガイドバー2aが2本取り付けられている。図5は、図4に示した接着剤塗布機構のA-A断面を示す図である。図6は、図4に示した接着剤塗布機構のB-B断面を示す図である。
実施の形態2では、伝達ローラ7と転写ローラ8と回転伝達機構15の代わりに、ナットブロック3にテープガイドブロック13を取付けている。テープガイドブロック13は、傾斜面13aの中央にテープのガイド溝13qが形成されている。V形ヘラ9は、テープガイドブロック13の斜面に蝶ネジ14で固定する。
これにより、実施の形態1よりも接着剤塗布機構30の部品数が減少されるとともに、接着剤12が付着した部品が転写ローラ8のような回転機構でないため、接着剤12の拭取り作業が簡単になる。また、V形ヘラ9をテープガイドブロック13に蝶ネジ14で固定するだけで、テープ6oの上面とV形ヘラ9のすき間ができ、接着剤12の塗布厚さが定まるため、すき間の調整が不要である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 円筒材、2 ボールネジ、2a ガイドバー、3 ナットブロック、4 ハンドル、5 回転伝達機構、6 リール状テープ、6o テープ、7 伝達ローラ、8 転写ローラ、9 V形ヘラ、9p 接着剤溜り部、10 プレート、11 粘着層付きテープ、12 接着剤、12s 接着層、13 テープガイドブロック、13a 傾斜面、13q ガイド溝、14 蝶ネジ、15 回転伝達機構、16 保持部、20 テープリール装填部、20a パウダーブレーキ、21 ブッシュ、30 接着剤塗布機構、100 テープ巻き装置

Claims (2)

  1. 平行に配置された被巻付物と共に、相対向する一対のプレートに挟持されているボールネジと、
    前記ボールネジの一端に取り付けられたハンドルと、
    前記ボールネジに挿通されているナットブロックと、
    上方に隙間を隔てて設置されたV形ヘラから接着剤が供給される転写ローラと、
    前記転写ローラと回転伝達機構で連結され、前記転写ローラと同じ向きに回転する伝達ローラと、
    リール状テープが装填されるテープリール装填部と、を備え、
    前記転写ローラと前記伝達ローラと前記リール状テープは前記ナットブロックの上に直線状に配置され、前記転写ローラと前記伝達ローラと前記リール状テープを結ぶ直線は前記ボールネジの長さ方向に対しはすかい方向を向き、前記ハンドルを回転させると前記一対のプレートに挟持されている前記被巻付物と前記ボールネジは同じ向きに回転するテープ巻き装置。
  2. 平行に配置された被巻付物と共に、相対向する一対のプレートに挟持されているボールネジと、
    前記ボールネジの一端に取り付けられたハンドルと、
    前記ボールネジに挿通されているナットブロックと、
    リール状テープが装填されるテープリール装填部と、
    テープのガイド溝が形成されていて、上方に隙間を隔てて設置されたV形ヘラから接着剤が供給されるテープガイドブロックと、を備え、
    前記ガイド溝と前記リール状テープは前記ナットブロックの上に直線状に配置され、前記テープ溝と前記リール状テープを結ぶ直線は前記ボールネジの長さ方向に対しはすかい方向を向き、前記ハンドルを回転させると前記一対のプレートに挟持されている前記被巻付物と前記ボールネジは同じ向きに回転するテープ巻き装置。
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CN104549921A (zh) * 2015-02-03 2015-04-29 苏州市轩德纺织科技有限公司 一种隧道式织物涂层装置
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