JP2014146134A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2014146134A5
JP2014146134A5 JP2013013707A JP2013013707A JP2014146134A5 JP 2014146134 A5 JP2014146134 A5 JP 2014146134A5 JP 2013013707 A JP2013013707 A JP 2013013707A JP 2013013707 A JP2013013707 A JP 2013013707A JP 2014146134 A5 JP2014146134 A5 JP 2014146134A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coin
roller
base
pusher
outlet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013013707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014146134A (ja
JP6002929B2 (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP2013013707A priority Critical patent/JP6002929B2/ja
Priority claimed from JP2013013707A external-priority patent/JP6002929B2/ja
Priority to EP14151912.4A priority patent/EP2759986B1/en
Priority to TW103102142A priority patent/TWI509573B/zh
Priority to CN201410040096.4A priority patent/CN103971442B/zh
Publication of JP2014146134A publication Critical patent/JP2014146134A/ja
Publication of JP2014146134A5 publication Critical patent/JP2014146134A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6002929B2 publication Critical patent/JP6002929B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

硬貨払出装置
本発明は、直径の異なる硬貨を1つずつ払い出すことができる硬貨払出装置に関する。
特に本発明は、広範に直径の異なる硬貨を1つずつ払い出すことができる硬貨払出装置に関する。
さらに本発明は、広範に直径の異なる硬貨を1つずつ払い出すことができる安価な硬貨払出装置に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」は、通貨たる硬貨、及び、メダル等の代用硬貨たるトークンを含んでいる。
従来、保留ボウル内にバラ状態に保留された多数の硬貨を保留ボウルの底孔に配置した回転ディスクを用いて1つずつ払い出す場合、希に硬貨が回転ディスクと保留ボウル又は回転ディスクとベースとの間に咬み込まれて回転ディスクの回転が停止するコインジャムが発生することから、このコインジャムを自動的に解消するため、1乃至数回、1乃至数回転する程度の短時間、回転ディスクを逆転することが行われている。
また、所定範囲の直径の硬貨を部品交換及び位置調整をすることなく硬貨の払出ができる硬貨払出装置が提案されている。
これら所定範囲の直径の硬貨払出とコインジャム発生時に回転ディスクを逆転させる従来技術として、図13(必要な符号のみ記す)に示すように、据付け台(1)の表面をなす固定ベースプレート(2)と、全体的な放射対称分布型に開口する複数のコイン受け入れ穴(9)を備えたディスクローター本体(6)の裏面から、そのコイン受け入れ穴(9)の隣り合う相互間に介在する後方弯曲翼(11)が突設されたコイン搬送用穴明きディスクローター(D)と、上記ベースプレート(2)の裏面に取り付けられた穴明きディスクローター回転駆動用の可逆モーター(4)と、同じくベースプレート(2)の表面へ着脱自在に取り付けられて、上記穴明きディスクローター(D)の周縁部を包囲するコイン収容ホッパー(H)と、そのコイン収容ホッパー(H)における上記穴明きディスクローター(D)の回転によるコイン搬送路(G)へ臨む一部に、一定な開口幅(W1)として切り欠かれたコイン導出口(17)と、上記ベースプレート(2)の表面へ取り付け固定されたコインカウントセンサー受け台(M)により、上記コイン収容ホッパー(H)のコイン導出口(17)と直通するトンネル型に造形されたコイン払出し通路(21)と、そのコイン導出口(17)とコイン払出し通路(21)との向かい合う相互間において、上記穴明きディスクローター(D)が正回転する進行方向(F)の下流側へ臨むように設置されたセパレートローラー(36)と、同じくコイン導出口(17)とコイン払出し通路(21)との向かい合う相互間において、上記穴明きディスクローター(D)が正回転する進行方向(F)の上流側へ臨むように設置され、且つ上記セパレートローラー(36)との向かい合う開口幅(W2)を最小コイン(Cs)の直径よりも狭く保つように弾圧付勢されたコイン払出しローラー(35)と、上記ベースプレート(2)の表面から穴明きディスクローター(D)の回転によるコイン搬送路(G)へ突出して、そのコイン(Cl)(Cs)を上記コイン導出口(17)からコイン払出し通路(21)に向かって誘導するコイン払出し誘導体(A)とを備え、上記コイン収容ホッパー(H)からディスクローター本体(6)のコイン受け入れ穴(9)へ受け入れたコイン(Cl)(Cs)を、一方向(F)へ正回転される穴明きディスクローター(D)の後方弯曲翼(11)により押し進め搬送して、上記コイン導出口(17)からコイン払出し通路(21)へ払い出すホッパー型コイン払出し装置において、
上記正回転する穴明きディスクローター(D)の後方弯曲翼(11)により一方向(F)へ押し進められる最小コイン(Cs)が、今その後方弯曲翼(11)の前側凸曲面(12f)と払出しローラー(35)並びにコイン導出口(17)の上流側開口エッジと各々第1〜3接点(P1)(P2)(P3)で接触したと仮定した場合に、その第1、2接点(P1)(P2)を結ぶ仮想直線(Z−Z)が最小コイン(Cs)の中心(O)よりも一定距離(L1)だけ外方へ偏倚することとなり、
逆回転する穴明きディスクローター(D)の後方弯曲翼(11)により他方向(R)へ押し進められる最小コイン(Cs)が、今その後方弯曲翼(11)の後側凹曲面(12r)と払出しローラー(35)並びにコイン導出口(17)の上流側開口エッジと各々第1〜3接点(P1)(P2)(P3)で接触したと仮定した場合に、その第1接点(P1)の回転サークル軌跡が最小コイン(Cs)の中心(O)よりも一定距離(L2)だけ外方へ偏倚することとなり、
しかも、コイン導出口(17)の上流側開口エッジをなす第3接点(P3)と、下流側に位置する上記セパレートローラー(36)との向かい合う開口幅(W3)が、最大コイン(Cl)の直径よりも広大となるように、
上記コイン導出口(17)の上流側開口エッジを、コイン収容ホッパー(H)の円形な内周面に外接するまでの滑らかな凹曲線又は直線から成るコイン誘導壁面(58)として造形したことを特徴とするホッパー型コイン払出し装置が知られている(特許文献1参照)。
特許第4343199号(図1〜図6、段落番号0025〜0053)
前記の従来技術においては、穴明きディスクローターDの逆回転時に、最小コインCsが円形のコイン搬送経路Gに掻き入れられるように案内されるようにするには、最小コインCsが接点P1乃至P3と接した場合において、接点P1の回転サークル軌跡よりも最小コインCsの中心oが一定距離L2だけ外方へ偏倚、換言すれば、最小コインCsの中心が接点P1の回転サークル軌跡よりも一定距離L2だけ内方に位置する共に、コイン収容ホッパーの円形な内周面に外接するまでの滑らかな凹曲線又は直線から成るコイン誘導壁面58として造形されることが必須であるから、少なくとも一定距離L2分、適用可能な最小コインの直径が狭まり、適用硬貨範囲が狭い問題がある。
なぜなら、後側凹曲面12rから最小コイン中心に作用する押力F1、及び、コイン誘導面58からの反力F2の合力F3が、最小コインCsとコイン誘導面58との摺動(摩擦)抵抗Rに打ち勝つ必要があるため、所定値以上の合力F3を得るためである。
したがって、最小コインCsの直径は、常に一定距離L2を加算した直径になるため、コイン直径の適用範囲が制限される問題がある。
本発明の第1の目的は、硬貨直径の適用範囲が広い硬貨払出装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、前記一定距離L2を加算する必要がない、換言すれば、硬貨の中心が後方湾曲翼の第1接点P1の回転サークル軌跡よりも外側に位置する場合であっても回転ディスクの逆転ができる、硬貨払出装置を提供することである。換言すれば、硬貨の中心が第1接点P1の回転サークル軌跡よりも外側に位置する場合であっても、回転ディスクの逆転によって、当該硬貨を収納穴内に戻すことができる硬貨払出装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、安価であって、硬貨の中心が後方湾曲翼の第1接点P1の回転サークル軌跡よりも外側に位置する場合であっても、回転ディスクの逆転時に硬貨を収納穴内に戻すことができる硬貨払出装置を提供することである。
この目的を達成するため、本発明は次のように構成されている。
直径の異なる複数金種の硬貨を無調整で払い出し可能な硬貨払出装置であって、硬貨の一面を支持するベースと、前記ベース上に配置された、一部が開口された円形の収納穴を形成する硬貨案内壁と、前記収納穴内において回転軸の回りに第1回転方向及び当該第1回転方向と相反する第2回転方向に回転可能であって、前記回転軸から偏心した位置において周方向に沿って配置された複数の通孔が形成され、且つ、裏面側において隣接する前記通孔間に配置されると共に前記ベース側に突出する押動体を有する回転ディスクと、前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の後方端側に配置された出口ガイドと、前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の前方端側に配置された固定ローラと、前記ベース上における前記収納穴の外方において前記固定ローラと所定間隔を置いて配置され、前記固定ローラに近づくよう弾性的に付勢された弾出ローラと、を備え、前記回転ディスクの前記第1回転方向への回転時には、前記ベース上の前記硬貨を前記硬貨案内壁によって案内しつつ前記押動体の前記第1回転方向側に位置する前面で押動して移動させた後、硬貨案内壁に続いて前記出口ガイドによって案内しつつ前記押動体の前記前面で押動して前記固定ローラと前記弾出ローラとの間に移動させて前記弾出ローラの付勢力により前記硬貨を弾き出し、前記回転ディスクの前記第2回転方向への回転時には、前記ベース上において一部が前記収納穴の外方に位置する前記硬貨を前記押動体の前記第2回転方向側に位置する後面で押動して前記出口ガイドに沿わせて案内しつつ移動させ、前記収納穴内に戻すようにした硬貨払出装置において、前記出口ガイドが前記ベースに略垂直な軸線の回りに回転可能なローラにより構成され、前記回転ディスクが前記第2回転方向に回転する場合であって、最小径硬貨が前記押動体の前記後面、前記弾出ローラ及び前記出口ガイドに接触した際に、前記最小径硬貨の中心が前記押動体の前記後面の先端の軌跡より外側に位置するように前記ローラの外周が設定されることを特徴とする硬貨払出装置である。
本発明において、回転ディスクが正転する場合、硬貨は押動体の前面によって押動されてベース上をスライドされる過程において、出口ガイドを構成するローラの円形周面に案内されて回転ディスクの周方向へ押動されて、固定ローラと弾出ローラの間に押し込まれ、最終的に弾出ローラによって弾き出される。
回転ディスクが逆転される場合、硬貨は押動体の面によって押動されて弾出ローラ、及び、出口ガイドとしてのローラに押し付けられる。したがって、裏面によって硬貨の中心に対する押力、及び、出口ガイドとしてのローラからの反力の合力によって、収納穴内に向かう戻し力が作用する。この場合、出口ガイドとしてのローラは円形周面を有するので、押力と反力のなす角度は出口ガイドが連続する弧状又は直線の出口ガイドである場合に比し大きな角度になる。換言すれば、戻し力として作用する合力は、連続する弧状又は直線の出口ガイドに比し大きくなる。さらに、出口ガイドとしてのローラは回転することから、硬貨と円形周面とは転がり接触となり、硬貨の移動抵抗は極めて小さい。結果として、硬貨の中心が押動体の裏面の逆転軌跡よりも外側に位置する場合であっても、硬貨を収納穴内に戻すことが出来る。換言すれば、硬貨の中心が押動体の面の逆転軌跡よりも外側に位置する場合でも硬貨を連れ回りさせつつ回転ディスクが逆転できるので、適用可能な硬貨の範囲を拡大できる利点がある。
さらに、硬貨と出口ガイドとの関係は転がり接触になることから、払出抵抗が低減され、円滑な硬貨払出ができる利点を有する。
本発明における硬貨払出装置の最良の形態は、直径の異なる複数金種の硬貨を無調整で払い出し可能な硬貨払出装置であって、硬貨の一面を支持するベースと、前記ベース上に配置された、一部が開口された円形の収納穴を形成する硬貨案内壁と、前記収納穴内において回転軸の回りに第1回転方向及び当該第1回転方向と相反する第2回転方向に回転可能であって、前記回転軸から偏心した位置において周方向に沿って配置された複数の通孔が形成され、且つ、裏面側において隣接する前記通孔間に配置されると共に前記ベース側に突出する押動体を有する回転ディスクと、前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の後方端側に配置された出口ガイドと、前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の前方端側に配置された固定ローラと、前記ベース上における前記収納穴の外方において前記固定ローラと所定間隔を置いて配置され、前記固定ローラに近づくよう弾性的に付勢された弾出ローラと、を備え、前記回転ディスクの前記第1回転方向への回転時には、前記ベース上の前記硬貨を前記硬貨案内壁によって案内しつつ前記押動体の前記第1回転方向側に位置する前面で押動して移動させた後、硬貨案内壁に続いて前記出口ガイドによって案内しつつ前記押動体の前記前面で押動して前記固定ローラと前記弾出ローラとの間に移動させて前記弾出ローラの付勢力により前記硬貨を弾き出し、前記回転ディスクの前記第2回転方向への回転時には、前記ベース上において一部が前記収納穴の外方に位置する前記硬貨を前記押動体の前記第2回転方向側に位置する後面で押動して前記出口ガイドに沿わせて案内しつつ移動させ、前記収納穴内に戻すようにした硬貨払出装置において、前記出口ガイドが前記ベースに略垂直な軸線の回りに回転可能なローラにより構成され、前記回転ディスクが前記第2回転方向に回転する場合であって、最小径硬貨が前記押動体の前記後面、前記弾出ローラ及び前記出口ガイドに接触した際に、前記最小径硬貨の中心が前記押動体の前記後面の先端の軌跡より外側に位置するように前記ローラの外周が設定されることを特徴とする硬貨払出装置である。
図1は、本発明の実施例の硬貨払出装置の縦断面図である。
図2は、本発明の実施例の硬貨払出装置における保留ボウルを取り除いた状態の平面図である。
図3は、本発明の実施例の硬貨払出装置における平面図(保留ボウル及び回転ディスクの押動体のみ表示し他を非表示)である。
図4は、本発明の実施例の硬貨払出装置における弾出装置の説明図である。
図5は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時出口回転体によるガイド)である。
図6は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時進入途中)である。
図7は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時弾出直前)である。
図8は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時弾出時)である。
図9は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(弾出直後)である。
図10は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転開始時)である。
図11は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転時出口回転体によるガイド開始時)である。
図12は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転時出口回転体によるガイド終了時)である。
本実施例は、日本硬貨の1円硬貨1C、5円硬貨5C、10円硬貨10C、50円硬貨50C、100円硬貨100C、及び、500円硬貨500Cを、何らの調整、及び、部品交換を必要とせずに払い出すことができる硬貨払出装置の例である。換言すれば、最小硬貨SCの直径が1円硬貨1Cの20ミリメートルから最大硬貨LCの直径が500円硬貨の26ミリメートルの範囲で何らの調整、及び、部品交換をせずに1つずつ払い出すことができる硬貨払出装置の例である。
しかし、本発明は上記金種に限定されるものではなく、外国硬貨や遊技用のメダル等に適用することもできる。
なお、説明の便宜上、特定金種の硬貨を説明する場合以外、総称として、硬貨Cを用い、最小径硬貨SCは1円硬貨1Cであるから、「1円硬貨1C」として説明する。
図1に示すように、硬貨払出装置100は、バラ積みされた1円硬貨1C乃至500円硬貨500Cを1つずつ区分けした後、1つずつ弾き出す機能を有し、本実施例においては、概略、フレーム102、ベース104、保留ボウル106、回転ディスク108、硬貨案内壁110、規制ピン112、出口ガイド114、弾出装置116を構成する固定体118並びに弾ローラ120、硬貨検出装置122、及び、硬貨出口123を備えている。なお、フレーム102、ベース104、保留ボウル106、回転ディスク108、硬貨案内壁110、規制ピン112、弾出装置116を構成する固定体118並びに弾ローラ120、硬貨検出装置122、及び、硬貨出口123は、従来公知の構造であり、本願発明は、出口ガイド114の構造に関する。
まずフレーム102を主に図1を参照して説明する。
フレーム102は、ベース104、保留ボウル106等の機能部品が取り付けられる機能を有し、本実施例では板金製であって内部が中空の矩形箱形をしている。
フレーム102の上面開口はベース104によって覆われている。
ベース104の裏面には減速機付きであって、正逆転可能な電気モータ124が固定され、その出力軸126はベース104に形成された円形の貫通孔128を通ってベース104の上方へ突出している。電気モータ124は、コインジャムが発生した場合、所定時間かつ所定回数逆転され、コインジャムの自動解除に資する。
ベース104は、本実施例では水平に配置されるが、傾斜配置することもできる。
次にベース104を主に図1を参照して説明する。
ベース104は、その上面を硬貨Cが回転ディスク108によって押動移動される機能を有し、ステンレス製や耐摩耗性樹脂製の平板であって、その上面は、所定の平面度に形成されている。
また、ベース104上面には硬貨案内壁110を形成する所定の厚みを有する周面案内板130が密着固定される。
したがって、ベース104は同様の機能を有する他の機構に置き換えることがきる。
次に保留ボウル106を主に図1を参照して説明する。
保留ボウル106は、多数の硬貨Cをバラ積み状態で保留する機能を有し、本実施例においては、樹脂製の概略縦向き筒形であって、筒内が垂立方向に延在する硬貨保留部132に構成されている。硬貨保留部132は、上部106Aの水平断面が矩形に、下部106Uの水平断面が円形の底孔134に形成され、上部106Aと下部106Uとの間の中間部106Mは硬貨Cが滑落可能な傾斜壁に形成されている。
保留ボウル106の下端部には鍔状に横方向に突出する取付部135が形成され、この取付部135を利用して保留ボウル106はベース104、詳しくは周面案内板130に固定されている。
したがって、保留ボウル106は同様の機能を有する他の装置に変更することが出来る。
次に回転ディスク108が主に図1及び2を参照して説明される。
回転ディスク108は、所定の速度で回転され、保留ボウル106内の硬貨Cを攪拌すると共に、偏心位置に形成された通孔136に落下した硬貨Cを押動して連れ回りさせ、さらに、コインジャムが生じた場合、逆転してコインジャムを解消する機能を有する。
本実施例において回転ディスク108は、保留ボウル106の底孔134内に配置され、ベース104の裏面側に固定された直流電気モータ124によって、硬貨Cの払出時は図2における反時計方向に所定の速度で正回転され、コインジャムが生じた場合は逆方向の時計方向に所定の速度で回転される。
回転ディスク108は、中央に多角錘形の攪拌部138を有し、底孔134において回転することにより硬貨Cを攪拌し、通孔136に硬貨Cが落下するのを助ける。
回転ディスク108は、通孔136の間のリブ140のそれぞれの裏面に押動体142を有する。
押動体142は、ベース104の上面に密着固定された所定の厚みを有する周面案内板130の収納穴144内において回転移動し、図2に図示するように、その押動前面147は、回転ディスク108の回転軸RA側から周縁側に向かって回転方向後位側へ後退するように湾曲形状をしている。詳述すれば、押動体142は回転軸RA側に近い第1押動体142A、及び、周縁側に近い第2押動体142Bによって構成され、後述の第1規制ピン112A、及び、第2規制ピン112Bが通過できるように第1押動体142Aの回転軸RA側には弧状の第1逃溝148A、第1押動体142Aと第2押動体142Bとの間には第2逃溝148Bが形成されている。第1押動体142Aの前面が第1押動前面147A、第2押動体142Bの前面が第2押動前面147Bである。
したがって、通孔136内に落下した硬貨Cは、ベース104に面接触して支えられ、かつ、収納穴144の硬貨案内壁110によって案内されつつ回転ディスク108の回転によって第1押動体142Aによって押されて、移動通路MPを回転ディスク108と共に連れ回りされる。次いで、硬貨Cが出口通路152の所定位置に達した際は、第2押動体142Bに押動を受け渡して出口ガイド114、及び、弾出ローラ120に案内させつつ押動して弾出装置116へ移動させる。
一方、硬貨案内壁110によって案内されずに回転ディスク108によって連れ回り移動される硬貨Cは、ベース104から突出し、硬貨Cの移動通路MPに位置する後述の第1規制ピン112A、及び、第2規制ピン112Bによって強制的に回転ディスク108の周方向、換言すれば、図2において上方へ案内される。
コインジャムが発生した場合、回転ディスク108が逆転される。この逆転によって第2押動体142Bの面150の面先端150Eは、硬貨Cの周面を押動して正転時とは逆方向へ移動させる。
次に硬貨案内壁110を主に図1乃至図3を参照して説明する。
硬貨案内壁110は、回転ディスク108によって連れ回りされる硬貨Cの周面を案内する機能を有し、本実施例においてはベース104とほぼ同一の矩形に形成され、所定の厚み、具体的には取り扱い対象の硬貨Cの中で最も厚い硬貨Cの厚みよりも僅かに大きい厚みを有する周面案内板130に形成されたほぼ円形の収納穴144の内壁面であり、その一部が切除され、収納穴出口154が形成されている。換言すれば、硬貨案内壁110はC字形をし、収納穴出口154は最大径硬貨の直径の1.5倍程度に形成される。詳述すれば、収納穴出口154は硬貨案内壁110の上流側端部110Eと、下流側端部110Lとによって形成されるスリット状の開口である。
周面案内板130はベース104の上面に密着固定され、周面案内板130の上面には保留ボウル106の取付部135の下面が着脱可能に密着固定される。この状態において、回転軸RAと、底孔134及び収納穴144の軸心とが一致するように配置される。換言すれば、回転ディスク108、底孔134、及び、収納穴144の垂立する軸線は同一である。また、回転ディスク108の直径は、収納穴144の直径よりも僅かに大径に形成され、収納穴144を回転ディスク108によって上側から蓋をするように構成してある。さらに。押動体142の回転ディスク108の周縁側先端は、収納穴144内で回転するように、収納穴144よりも僅かに小径に形成されている。
通孔136に落下した硬貨Cは、前述のように下面がベース104に支持された状態において押動体142によって押動されつつ周面を硬貨案内壁110に案内されて移動通路MPを移動される。換言すれば、移動通路MPは大凡円形リング状である。
したがって、周面案内板130は、硬貨Cが硬貨案内壁110に案内されて移動通路MPを移動するように案内する機能を有していればよい。
なお、ベース104と周面案内板130とは一体に形成することもできる。
次に規制ピン112を主に図3を参照して説明する。
規制ピン112は、回転ディスク108によって連れ回りされる硬貨Cを、回転ディスク108の周方向、換言すれば、収納穴出口154側へ案内する機能、及び、回転ディスク108が逆転される場合、押動体142の面150によって押される硬貨Cによって下方へ押し下げられて硬貨Cの移動通路MPにおける逆方向への移動を許す機能を有し、本実施例においては、ベース104の上面から弾性的に突出する第1規制ピン112A及び第2規制ピン112Bによって構成されている。しかし、規制ピン112は硬貨Cが遠心力によって自ら収納穴出口154側へ向かう場合は必ずしも必要ではなく、適宜設置すれることができる。本実施例においては、念のため規制ピン112を配置している。
第1規制ピン112A及び第2規制ピン112Bは、ベース104の裏面に一端を固定された板バネ(図示せず)の他端に立設固定された円柱体であり、当該円柱体の頭部はベース104に形成された透孔からベース104上に突出するが、回転ディスク108の裏面に突き当たらない程度に突出し、その頭部には移動通路MPを逆方向に押動される硬貨Cによって、ベース104内に押し込まれる分力が作用するように斜めの傾斜面156(第1傾斜面156A、第2傾斜面156B)が形成されている。この頭部の形状は、例えば、実用新案登録第2594435号に開示の発明が採用される。
本実施例においては、図10に示すように、第1傾斜面156Aの第1延長線EA、及び、第2傾斜面156Bの第2延長線EBが鈍角Zで交差するように形成されている。硬貨C(実施例においては1円硬貨1C)が回転ディスク108の逆転時に押動体142の面150によって逆方向にれ回りされ、第2傾斜面156Bに当接した場合、1円硬貨1Cに対し軸線RA側へ移動する分力が作用し、結果として、1円硬貨1Cは第1傾斜面156Aと第2傾斜面156Bとに接した後、それらが形成されている第1規制ピン112A及び第2規制ピン112Bを押し下げることにより、回転ディスク108の連続逆転がなされる。そして、当該鈍角Zの二等分線BISが、軸線RAを通る直線FLと直角に交差する場合において、1円硬貨1Cの中心1CCが当該交差部の近傍の二等分線BIS上に位置するように設定されている(他の金種でも同一)。このように形成することにより、硬貨Cが第1傾斜面156A又は第2傾斜面156Bに接する場合であっても、当接した第1傾斜面156A又は第2傾斜面156Bから作用する分力によって第1傾斜面156A及び第2傾斜面156Bの両方に大凡均等に接触することになり、硬貨Cの周面の一部に大きな力が作用しないことから、硬貨Cを傷つけない利点がある。
したがって、回転ディスク108の正転時に硬貨Cが押動体142によって押動されて第1規制ピン112A及び第2規制ピン112Bに衝突した場合、硬貨Cは押動体142によって押されつつ第1規制ピン112A及び第2規制ピン112Bに案内されて収納穴出口154へ向けて案内される。回転ディスク108が逆転される場合、押動体142の面150によって押動される硬貨Cは、第1規制ピン112A及び第2規制ピン112の頭部の第1傾斜面156A、及び、第2傾斜面156Bを押すので、これら第1規制ピン112A、及び、第2規制ピン112Bには下向きの力が作用し、ベース104内に移動させられることから、硬貨Cは押動体142の面150によって押動され続けて移動路MPを正転方向と逆方向に移動される。
次に出口通路152を主に図3を参照して説明する。
出口通路152は、収納穴出口154から移動してくる硬貨Cが後述の硬貨出口123へ移動し得る通路であり、収納穴出口154の下流に連続して形成されている。したがって、出口通路152は三方を囲われたチャンネル状、又は、四方を囲われた矩形状に形成する必要はなく、少なくとも硬貨Cの下面を案内すれば良く、本実施例においてはベース104の上面によって構成される。
したがって、収納穴出口154から移動してきた硬貨Cは出口通路152を通って後述の硬貨出口123から放出される。
次に出口ガイド114を主に図3を参照して説明する。
出口ガイド114は、回転ディスク108の正転時に硬貨Cを弾出装置116へ向かうように案内し、回転ディスク108の逆転時には硬貨Cを案内して収納穴144内に戻す機能を有し、収納穴出口154の上流側端部110E側の側方に位置する円形周面160が第2軸線RB回りに回転可能な出口回転体162によって構成されている。出口回転体162は、本実施例ではローラ164を用いており、更に詳しくは、一般に市販されている小型のボールベアリングを用いている。ローラ164は、ローラーベアリングやブッシュを用いることもできるが、市販のボールベアリングは大量生産品であるため、装置を安価に構成できる利点があるからである。ローラ164にボールベアリングを用いた場合、アウターレースがローラ164に相当し、インナーレースは第1支軸158に固定、又は、抜け落ちしないよう取付けられる。
本実施例におけるローラ164は、ベース104に対し垂立する第1支軸158の上部に回転自在に装着される。したがって、ローラ164の外周面が円形周面160である。
出口回転体162は、硬貨案内壁110の上流側端部110Eと弾ローラ120との間の中間であって、出口通路152の側方に配置され、後述の待機位置SPに位置する弾ローラ120に接線をなし、かつ、上流側端部110Eとを接続した第1直線L1から所定距離離れて配置されている。詳しくは、第1直線L1から出口回転体162の円形周面160とは、最短において、出口回転体162の直径の2分の1の距離離れるように配置されている。この出口回転体162の位置は、対象とする最小径硬貨、本実施例においては1円硬貨1Cが、逆転する回転ディスク108、したがって、押動体142の面先端150Eによって押動され、待機位置SPに位置する弾ローラ120、及び、出口回転体162と接した場合において(図11)、1円硬貨1Cの中心1CCは、面先端150Eが描く逆転軌跡CCLよりも外側に位置する。また、出口回転体162の直径は、装置の許容寸法、硬貨Cの直径の適用範囲等を考慮して総合的に決定されるが、本実施例における1円硬貨1Cから500円硬貨500Cを対象にする場合、7〜8ミリメートルが好ましい。さらにその位置は、上流側端部110Eと弾ローラ120との中間点Mよりも上流側端部110Eに近い位置に配置することが好ましい。その理由は、硬貨Cは上流側端部110Eと出口回転体162との第1隙間166、及び、出口回転体162と弾ローラ120との間の第2隙間168に落ち込むが、この落ち込み量が大きい場合、コインジャムを生じる恐れがあり、小さい場合は払出し可能な小径側の硬貨範囲が制限を受けるからである。第1隙間166における1円硬貨1Cの落ち込み量は、1円硬貨1Cの半径の5分の1程度が許容範囲である。これ以上1円硬貨1Cが落ち込んだ場合、スムーズに1円硬貨1Cが移動できず、アルミ製の1円硬貨1Cに押圧痕跡が残る恐れがあるからである。
図5に示すように回転ディスク108が正転する場合、1円硬貨1Cは第2押動体142Bによって出口回転体162及び弾ローラ120に押し付けられ、第2押動体142Bから硬貨中心1CCに向かう押力F21及び弾ローラ120から硬貨中心1CCに向かう反力F22による合力F23によって後述の固定体118に向かって押動され、固定体118と弾ローラ120との間に押し込まれ(図6)、最終的に弾ローラ120によって弾き出される。正転時に1円硬貨1Cが払い出されるか否かのポイントは、1円硬貨1Cが出口回転体162によって、押動体142から硬貨中心1CCに向かう押力F21と弾ローラ120からの反力F22との合力F23が固定体118側に向かい、かつ、この合力F23が弾ローラ120の回転抵抗等の抵抗力を上回る位置に案内するよう設定することである。このように設定することにより、1円硬貨1Cであっても傷付けることなくスムーズに払い出すことができる。
また、回転ディスク108が逆転する場合、図11に示すように、押動体142、詳しくは第2押動体142Bの面先端150Eから1円硬貨1Cの中心1CCに向かう押力F11と、出口回転体162からの1円硬貨1Cの中心1CCに向かう反力F12との合力F13が、収納穴144側へ向かうと共に、出口回転体162の回転抵抗等の抵抗力を上回る位置に案内するよう設定することにより、回転ディスク108が1円硬貨1Cを逆方向につれ回りさせることができる。この設定により、1円硬貨1Cの硬貨中心1CCが押動体142の面先端150Eの逆転軌跡CCLよりも外側に位置する場合であっても1円硬貨1Cを収納穴144内に戻すことができるので、回転ディスク108を連続的に逆転することができ、コインジャムを効果的に解消することができる。
これにより、1円硬貨1Cの硬貨中心1CCが逆転軌跡CCLの外側に位置する分、更に小径の硬貨Cであっても逆転時につれ回りすることができ、硬貨直径の適用範囲が広まる利点ある。
次に弾出装置116を主に図2及び図4を参照して説明する。
弾出装置116は、押動体142の第2押動前面147Bによって回転ディスク108の周方向に押動された硬貨Cを弾性体の弾発力によって弾き出す機能を有し、本実施例においては固定体118と弾ローラ120によって構成されている。
まず固定体118を説明する。
固定体118は、押動体142によって押動されて収納穴出口154へ押し出された硬貨Cを受け止め、回転ディスク108の周方向へ案内する機能、換言すれば、出口通路152の一側を画定する機能を有し、本実施例においては固定ローラ170及び固定ガイド171によって構成されている。
固定ローラ170は完全に固定ではなく、後述のように無理な力が加わった場合には僅かに移動して当該無理な力を緩衝できるように設定されることが好ましい。装置の耐久性向上のためである。また、固定ローラ170は、ローラである必要もなく、固定ガイド171と一体に形成したプレートであってもよい。例えば、周面案内板130の一部を、固定ローラ170に相当する弧状の周面にし、それに続いて固定ガイド171を形成しても良い。したがって、固定体118は同様の機能を有する他の装置に変更することができる。
本実施例において固定ローラ170は、ベース104の裏面側に下向きに突出された第2支軸172に回転自在に指示された第1レバー174から上向きに突出し、ベース104に形成された透孔(図示せず)を貫通してベース104の上面側に位置する第3支軸176の先端に回転自在に支持されたローラ178ボールベアリング178である。第1レバー174は、弾性体、本実施例では第1スプリング180の弾発力によって、図2、4において時計方向に付勢され、図2の位置、すなわち収納穴144の下流側端部110Lに隣接した位置において、第1ストッパ182によって第1レバー174の回動が係止されて、静止状態に保たれる。
この静止位置において、ボールベアリング178の周面は、収納穴144の内面の一部をなすよう、その内側周面は、収納穴144の仮想円上に配置される。
第1スプリング180は、通常において硬貨Cが衝突した際には移動されないが、通常以上の大きな力が作用した場合、僅かに逃げ移動するようその弾発力が設定される。僅かな逃げ移動であっても、硬貨Cによる過負荷を緩衝し得、装置の耐久性の向上に資するからである。
次に固定ガイド171を説明する。
固定ガイド171は、固定ローラ170に案内された硬貨Cを所定の方向に案内する機能、及び、弾ローラ120との間で硬貨Cを挟んで最終的に弾き出す機能を有し、本実施例では、固定ローラ170側から順に第1直線部184、湾曲部186、及び、第2直線部188が形成されている。
第1直線部184は、その延長線ELが固定ローラ170に対し接線をなし、さらに、硬貨案内壁110端部から延在し、固定ローラ170に対する接線CLが90度に近い鋭角をなすように形成されている。
第2直線部188は、図2において回転軸線RAを通る垂線VL(便宜上、垂線という)と平行に形成されている。
湾曲部186は、第1直線部184と第2直線部188とを滑らかに結ぶ円弧に形成されている。
なお、硬貨Cの最終的な払出方向を決定する第2直線部188は、硬貨Cの払出方向によって適宜決定され、垂線VLと平行でなくともよく、また、曲線であっても良い。
本実施例において固定ガイド171は、ベース104、及び、周面案内板130と別体に構成されているが、これらの一方又は両方と一体に構成することができる。
次に弾ローラ120を主に図4を参照して説明する。
ローラ120は、出口通路152に押動され、固定ガイド171に一部又は全部を案内される硬貨Cを弾き出す機能を有し、本実施例においてはベース104の裏面から下向きに突出する第4支軸190に一部を回転自在に支持された第2レバー192の端部から上向きに固定され、第4支軸190を中心に弧状にベース104に形成された弧状長孔194を貫通してベース104の上側に突出する第5支軸196の上端部に回転自在に取り付けられたローラであり、本実施例ではボールベアリング197である。
したがって、弾ローラ120は同様の機能を有する他の装置に変更することができる。
第2レバー192は、その一部に形成された第1係止部198とベース104から下方に突出する第2係止部200とに端部を係止された第2スプリング202によって、
固定体118側に近づくように弾性的に付勢され、ベース104の裏面から下向きに突出する第2ストッパ204によって、固定体118と弾ローラ120との直線距離Lが、想定される払出硬貨の最小直径よりも僅かに小になる位置において静止するよう係止される。詳述すれば、固定ローラ170と弾ローラ120との間の最短距離Lは、1円硬貨1Cの直径よりも僅かに小さい進入間隙206が形成される。
したがって、押動体142によって押動された1円硬貨1Cの中心1CCが固定ローラ170と1円硬貨1Cとの接点PAと、弾ローラ120と1円硬貨1Cの周面との接点PBとを結んだ直線DLを越えた直後から、弾ローラ120は第2スプリング202の弾発力により弾き出しが開始され、最終的に1円硬貨1Cが第1直線部184と固定ローラ170との間に跨って支えられた状態において、弾ローラ120によって第1直線部184と平行な方向に弾き出される。弾き出された硬貨Cは、湾曲部186によって緩やかに方向転換された後、第2直線部188によって直線的に案内され、垂線VLと平行な方向に弾き出される。
また、回転ディスク108の正転によって、1円硬貨1Cが出口回転体162に案内される共に、第2押動体142Bによる押力F21によって押動され、かつ、弾ローラ120からの反力F22による合力F23によって、1円硬貨1Cは固定体118側へ案内され、1円硬貨1Cの一部は進入間隙206へ進行する。さらに回転ディスク108が正転すると、硬貨Cは第2押動体142Bの押力によって進入間隙206へ押し込まれる(図6)ので、弾ローラ120は第2スプリング202の弾発力に抗して固定ローラ170から離れる方向へ移動される。詳述すれば、進入間隙206が広げられて、接点PAと接点PBとを結ぶ直線DLを1円硬貨1Cの中心1CCが通過した直後(図7)から第2スプリング202による弾き出し力が1円硬貨1Cに作用するため、弾き出しが開始され、最終的に第1直線部184の端部184Eと固定ローラ170とに一部が接触した直後に弾ローラ120によって弾き出される。弾き出された硬貨Cは固定ガイド171に案内されつつ垂線VLと平行な方向へ払い出される。この払い出される途中において、硬貨Cは硬貨検出装置122によって検知される。
次に硬貨検出装置122を説明する。
硬貨検出装置122は、弾出装置116によって弾き出された硬貨Cを検出する機能を有し、本実施例では磁気式の金属センサ208を用いている。したがて、硬貨検出装置122は同様の機能を有する他の装置、例えば、光電センサ、機械式センサ等の他方式に変更することができる。
本実施例において、硬貨検出装置122は第2直線部188の側方の出口通路152に相対して配置されているが、硬貨出口123の下流に配置することもできる。
最後に硬貨出口123を図2を参照して説明する。
硬貨出口123は、硬貨Cがベース104から送り出される機能を有し、特にスリット形通路等に構成する必要は無く、本実施例では出口通路152の下流端に構成される。換言すれば、出口通路152に相対するベース104の端部が硬貨出口123である。
次に、この硬貨払出装置100の作用を図3乃至図12を参照して説明する。
所定範囲の直径の硬貨を部品交換や位置調整をすることなく1つの装置で払い出す場合、最も問題になるのは最小径硬貨SCであるので、1円硬貨1Cを例に説明する。
また、硬貨1Cが収納穴144の硬貨案内壁110に沿って移動した場合と、硬貨Cが規制ピン112に案内されて払い出される場合では作用が異なるので、それぞれ場合分けして説明する。
まず、1円硬貨1Cが硬貨案内壁110に沿って移動した場合を説明する。
保留ボウル106内の硬貨Cは、回転ディスク108の回転によって通孔136内に落下し、その表面又は裏面がベース104に面接触して支えられ、かつ、第1押動体142Aに押動されると共に収納穴144の周壁たる硬貨案内壁110によって案内されつつ収納穴出口154側へ移動される(図3)。
収納穴出口154に達した硬貨Cは、上流側端部110Eから第1隙間166に落ち込んで出口回転体162の円形周面160に支えられてそれ以上の落ち込みを阻止された後、円形周面160に案内されて僅かに進入間隙206側へ移動した後、第2隙間168に落ち込み、次いで待機位置SPに位置する弾ローラ120に接触してガイドされる(図5)。
1円硬貨1Cが第2押動体142Bの第2押動前面147B、円形周面160及び弾ローラ120と接触した場合、前述のように、第2押動前面147Bから1円硬貨1Cの硬貨中心1CCに向かう押力F21と弾ローラ120からの反力F22との合力F23は固定ローラ170側に向かうことから、1円硬貨1Cは弾ローラ120の弧状周面に案内されて進入間隙206側へ向かって移動して進入間隙206に位置する(図5・6)。
更なる回転ディスク108の回転によって、1円硬貨1Cは第2押動前面147Bによって進入間隙206へ押し込まれるので、固定ローラ170の円弧状周面に沿って回転ディスク108の周方向へ移動されることから、弾ローラ120は図2において時計方向へ回動され、進入間隙206は更に拡張される。
そして、1円硬貨1Cが更に回転ディスク108の周方向へ移動され、その周面と固定ローラ170との接点PAと、弾ローラ120と1円硬貨1Cの周面との設PBとを結ぶ直線Lを1円硬貨1Cの中心1CCが通過した直後から弾ローラ120から弾き出し力を受ける(図7)。
次いで、1円硬貨1Cの周面が第1直線部184の端部182Eと固定ローラ170とに接した状態において、弾ローラ120はスプリング202の弾発力によって1円硬貨1Cの周面を押して、湾曲部186へ向けて弾き出す(図8)。
弾き出された1円硬貨1Cは、湾曲部186に案内された後、第2直線部188に案内されて垂線VLと平行な方向へ硬貨出口123から飛び出す(図9)。
次に1円硬貨1Cが硬貨案内壁110に案内されずに規制ピン112A、112Bによって案内されて進入間隙206に押し込まれた場合を説明する。
この場合、1円硬貨1Cは、出口回転体162とは接触せず、進入間隙206に進行した後、前述のように第1直線部184の先端部182Eと固定ローラ170に接触した状態で弾ローラ120によって弾き出される。
次にコインジャム解消のため、回転ディスク108が逆転される場合を説明する。
この場合、回転ディスク108の正転が、1円硬貨1Cが進入間隙206に押し込まれた位相において停止する場合が問題となるので、この状況を起点に説明する。
回転ディスク108が逆転を開始すると、第2押動体142Bは図10において時計方向へ回動するので、1円硬貨1Cは第2押動前面147Bによって押されなくなるから、第2スプリング202の弾発力によって弾ローラ120が反時計方向へ回動されて待機位置SPに戻る(図10)。これによって、1円硬貨1Cは収納穴144側へ戻されて、弾ローラ120の待機位置SPに応じた位置において一時的に静止する。
さらなる回転ディスク108の逆転によって、第2押動体142Bの面先端150Eによって、1円硬貨1Cは図10において右方へ押動される。この際、面先端150Eは、1円硬貨1Cの周面の一点において接触して押力F41で押動し、弾ローラ120からは反力F41が生じるため、それらの合力F43が1円硬貨1Cの中心1CC作用するので、1円硬貨1Cは横方向であって、かつ、収納穴144へ向かって押動され、換言すれば、第2隙間168へ向かって押動される。
そして、図11に示すように、1円硬貨1Cが弾出ローラ120及び出口回転体162に接触した場合、面先端150Eによる押力F11は、弾ローラ120には第4支軸190と第5支軸196とを結ぶ直線FLに対し概略直角な横方向から作用するので、弾出ローラ120は静止状態を維持する。
出口回転体162からは1円硬貨1Cの硬貨中心1CCに対して押し力F11と同値の反力F12が作用する。これら押力F11と反力F12の合力F13は、収納穴144に向かうことから、1円硬貨1Cは回転ディスク108の更なる逆転によって出口回転体162の周面に案内されつつ第1隙間部166に達した後、上流側端部110Eに案内されて収納穴144内に戻され、硬貨案内壁110に沿って移動されるようになる。
なお、第1規制ピン112A、及び、第2規制ピン112Bの下流に位置する硬貨Cは、第1規制ピン112A、及び、第2規制ピン112Bの各先端の第1斜面156A、第2斜面156Bを乗り上げて通過できるので、回転ディスク108は連続的に回転される。したがって、回転ディスク108は、コインジャムを解消するに十分な角度逆転することができ、コインジャムを解消できる。
図1は、本発明の実施例の硬貨払出装置の縦断面図である。 図2は、本発明の実施例の硬貨払出装置における保留ボウルを取り除いた状態の平面図である。 図3は、本発明の実施例の硬貨払出装置における平面図(保留ボウル及び回転ディスクの押動体のみ表示し他を非表示)である。 図4は、本発明の実施例の硬貨払出装置における弾出装置の説明図である。 図5は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時出口回転体によるガイド)である。 図6は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時進入途中)である。 図7は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時弾出直前)である。 図8は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(正転時弾出時)である。 図9は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(弾出直後)である。 図10は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転開始時)である。 図11は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転時出口回転体によるガイド開始時)である。 図12は、本発明の実施例の硬貨払出装置における作用説明図(逆転時出口回転体によるガイド終了時)である。 図13は、従来技術の説明図である。
100 硬貨払出装置
102 フレーム
104 ベース
106 保留ボウル
106A 上部
106M 中間部
106U 下部
108 回転ディスク
110 硬貨案内壁
110E 上流側端部
110L 下流側端部
112 規制ピン
114 出口ガイド
116 弾出装置
118 固定体
120 弾出ローラ
112A 第1規制ピン
112B 第2規制ピン
122 硬貨検出装置
123 硬貨出口
124 電気モータ
124 直流電気モータ
126 出力軸
128 貫通孔
130 周面案内板
132 硬貨保留部
134 底孔
135 取付部
136 通孔
138 攪拌部
140 リブ
142 押動体
142A 第1押動体
142B 第2押動体
144 収納穴
147 押動前面
147A 第1押動前面
147B 第2押動前面
148A 第1逃溝
148B 第2逃溝
150
150E 面先端
152 出口通路
154 収納穴出口
156 傾斜面
156 第1支軸
156A 第1傾斜面
156B 第2傾斜面
158 第1支軸
160 円形周面
162 出口回転体
164 ローラ
166 第1隙間
168 第2隙間
170 固定ローラ
171 固定ガイド
172 第2支軸
174 第1レバー
176 第3支軸
178 ボールベアリング
180 第1スプリング
182 第1ストッパ
184 第1直線部
186 湾曲部
188 第2直線部
190 第4支軸
192 第2レバー
194 弧状長孔
196 第5支軸
197 ボールベアリング
198 第1係止部
200 第2係止部
202 第2スプリング
202 スプリング
204 第2ストッパ
206 進入間隙
208 金属センサ

Claims (1)

  1. 直径の異なる複数金種の硬貨を無調整で払い出し可能な硬貨払出装置であって、
    硬貨の一面を支持するベースと、
    前記ベース上に配置された、一部が開口された円形の収納穴を形成する硬貨案内壁と、
    前記収納穴内において回転軸の回りに第1回転方向及び当該第1回転方向と相反する第2回転方向に回転可能であって、前記回転軸から偏心した位置において周方向に沿って配置された複数の通孔が形成され、且つ、裏面側において隣接する前記通孔間に配置されると共に前記ベース側に突出する押動体を有する回転ディスクと、
    前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の後方端側に配置された出口ガイドと、
    前記ベース上における前記収納穴の外方であって前記開口の前記第1回転方向の前方端側に配置された固定ローラと、
    前記ベース上における前記収納穴の外方において前記固定ローラと所定間隔を置いて配置され、前記固定ローラに近づくよう弾性的に付勢された弾出ローラと、を備え、
    前記回転ディスクの前記第1回転方向への回転時には、前記ベース上の前記硬貨を前記硬貨案内壁によって案内しつつ前記押動体の前記第1回転方向側に位置する前面で押動して移動させた後、硬貨案内壁に続いて前記出口ガイドによって案内しつつ前記押動体の前記前面で押動して前記固定ローラと前記弾出ローラとの間に移動させて前記弾出ローラの付勢力により前記硬貨を弾き出し、
    前記回転ディスクの前記第2回転方向への回転時には、前記ベース上において一部が前記収納穴の外方に位置する前記硬貨を前記押動体の前記第2回転方向側に位置する後面で押動して前記出口ガイドに沿わせて案内しつつ移動させ、前記収納穴内に戻すようにした硬貨払出装置において、
    前記出口ガイドが前記ベースに略垂直な軸線の回りに回転可能なローラにより構成され、
    前記回転ディスクが前記第2回転方向に回転する場合であって、最小径硬貨が前記押動体の前記後面、前記弾出ローラ及び前記出口ガイドに接触した際に、前記最小径硬貨の中心が前記押動体の前記後面の先端の軌跡より外側に位置するように前記ローラの外周が設定される
    ことを特徴とする硬貨払出装置。
JP2013013707A 2013-01-28 2013-01-28 硬貨払出装置 Active JP6002929B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013707A JP6002929B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 硬貨払出装置
EP14151912.4A EP2759986B1 (en) 2013-01-28 2014-01-21 Coin dispenser
TW103102142A TWI509573B (zh) 2013-01-28 2014-01-21 硬幣排出裝置
CN201410040096.4A CN103971442B (zh) 2013-01-28 2014-01-27 硬币排出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013013707A JP6002929B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 硬貨払出装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014146134A JP2014146134A (ja) 2014-08-14
JP2014146134A5 true JP2014146134A5 (ja) 2015-07-16
JP6002929B2 JP6002929B2 (ja) 2016-10-05

Family

ID=49955258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013013707A Active JP6002929B2 (ja) 2013-01-28 2013-01-28 硬貨払出装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2759986B1 (ja)
JP (1) JP6002929B2 (ja)
CN (1) CN103971442B (ja)
TW (1) TWI509573B (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI540540B (zh) * 2014-02-24 2016-07-01 Coin counting device
JP6337275B2 (ja) * 2015-06-09 2018-06-06 旭精工株式会社 コインホッパ
EP3104344B1 (en) * 2015-06-10 2019-10-16 International Currency Technologies Corporation Coin hopper having an improved coin pushing
CN105931348A (zh) * 2016-07-18 2016-09-07 岭南师范学院 自动红外硬币筛分机
JP6405545B2 (ja) * 2016-07-19 2018-10-17 旭精工株式会社 硬貨払出装置
CN107038791A (zh) * 2017-04-18 2017-08-11 天津职业技术师范大学 一种硬币送料机构
SG10201808711XA (en) * 2018-10-02 2020-05-28 Genting International Gaming & Resort Tech Pte Ltd Chip processing self-service kiosk
JP6934677B2 (ja) * 2019-01-28 2021-09-15 旭精工株式会社 硬貨分離検知装置
TWI800909B (zh) * 2020-09-15 2023-05-01 日商旭精工股份有限公司 硬幣料斗、硬幣料斗的旋轉體、及硬幣處理裝置
CN115661950B (zh) * 2022-09-30 2023-05-30 武汉理工大学 一种拉绳悬挂取票器

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3187699B2 (ja) * 1995-12-04 2001-07-11 ローレルバンクマシン株式会社 硬貨入出金機
JP3792766B2 (ja) * 1996-01-30 2006-07-05 アルゼ株式会社 遊技機用コイン払出装置
JP2002150347A (ja) * 2000-11-08 2002-05-24 Asahi Seiko Kk コインホッパ用のディスク
JP4258753B2 (ja) * 2001-06-13 2009-04-30 旭精工株式会社 シャッタを備えたホッパ
JP2004086528A (ja) * 2002-08-27 2004-03-18 Hiromi Matsushita ホッパー型コイン払出し装置
US20050009464A1 (en) * 2003-05-15 2005-01-13 Aruze Corp. Payment object dispensing machine
JP4848557B2 (ja) * 2005-12-28 2011-12-28 旭精工株式会社 硬貨の保留払出装置及びその硬貨保留払出装置を有する硬貨入出金機
JP4849368B2 (ja) * 2006-01-23 2012-01-11 旭精工株式会社 硬貨払出装置
JP5002853B2 (ja) * 2006-02-16 2012-08-15 旭精工株式会社 ディスク払出装置
JP4343199B2 (ja) * 2006-08-04 2009-10-14 松下金属工業株式会社 ホッパー型コイン払出し装置
JP5460299B2 (ja) * 2009-12-22 2014-04-02 ローレル精機株式会社 硬貨処理機
TWM423886U (en) * 2011-11-08 2012-03-01 Yu Shin Entpr Co Ltd Coin dispensing apparatus and outlet assembly used with the coin dispensing apparatus
JP5945752B2 (ja) * 2013-03-08 2016-07-05 旭精工株式会社 硬貨払出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6002929B2 (ja) 硬貨払出装置
JP2014146134A5 (ja)
JP2008097322A5 (ja)
JP2008097322A (ja) コインホッパ
JP6041772B2 (ja) 硬貨出金装置の硬貨搬送案内装置
JP5076154B2 (ja) コインホッパ
JP6405545B2 (ja) 硬貨払出装置
JP2015049700A5 (ja)
JP5945752B2 (ja) 硬貨払出装置
JP5382511B2 (ja) コインホッパのコインの出口構造
JP5382510B2 (ja) コインホッパ
JP2014174720A5 (ja)
JP6700527B2 (ja) 円板状体払出装置
JP2010267213A5 (ja)
JP6582254B2 (ja) 硬貨払出装置
JP2010262520A5 (ja)
JP6405546B2 (ja) 硬貨払出装置
JP2014203313A (ja) 硬貨払出装置
JP6002905B2 (ja) 硬貨出金装置
JP4630972B2 (ja) ディスクのスピン付与送出装置
JP4644773B2 (ja) ディスクの振分装置
JP6623373B2 (ja) 円板体送出装置、及び円板体送出搬送装置
JP6623372B2 (ja) 円板体搬送装置
JP2008276616A (ja) コインホッパにおける誤検知防止装置
JP5205629B2 (ja) コインホッパ