JP6623373B2 - 円板体送出装置、及び円板体送出搬送装置 - Google Patents

円板体送出装置、及び円板体送出搬送装置 Download PDF

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本発明は、ばら積み状体で保留されている硬貨等の円板体を1つずつ送り出す円板体送出装置に関する。
詳しくは、ばら積み状態で保留されている硬貨等の円板体を回転体の下面に形成された押動部によって1つずつ送り出す円板体送出装置において、前記回転体を逆転させても問題が生じない円板体送出装置に関する。
なお、本明細書で使用する「円板体」とは、所定の厚み、及び、所定の直径を有する硬貨やトークン等の円板形状のものの他、英国の20ペンスや50ペンスの様な変形八角形等をも含む概念である。
この種の第1の従来技術として、本出願人の出願に係る、ばら積み状態のコインを1枚ずつ分離して送り出すコイン送出装置と、前記コイン送出装置から送り出されたコインを入口で受けて出口へ搬送するコイン搬送装置と、を有し、前記コインを所定の場所に払い出すコイン払出装置であって、前記コイン送出装置が、バラ積み状態でコインを保留する保留ボウルと、所定角度で上向きに傾斜し、かつ、その上面中央に円形支持棚が形成されると共に、等間隔であって、かつ、前記支持棚側から周方向へ放射状に伸びる複数のコイン係止体を有し、前記保留ボウルに保留された前記コインを前記複数のコイン係止体間の保持面に面接触させて1枚ずつ受け入れ、かつ、前記支持棚および前記保持面に支持させつつ前記複数のコイン係止体によって押動する回転ディスクと、前記支持棚近傍から前記回転ディスクの周方向に伸び、前記回転ディスクにより押動された前記コインを受け入れて前記回転ディスクの周方向に一枚ずつ送り出すコイン受取手段と、前記回転ディスクを回転駆動する駆動手段と、を含み、前記コイン搬送装置が、コインの周面を案内する左右の案内面と前記コインの表裏面をそれぞれ案内する表裏の案内面とを有し、前記入口から前記出口に向けて延在するコイン案内通路と、前記左の案内面または前記右の案内面に沿って所定の順に配置され、且つ、前記表裏の案内面に略垂直な第1〜第n回転軸線の回りをそれぞれ回転する第1〜第n回転盤と、前記第1〜第n回転盤のそれぞれにおいて前記コイン案内通路側に位置する表面から前記コイン案内通路内に突出すると共に、対応する前記回転軸線を挟んで対向して配置され、対応する前記回転盤と一体で回転することにより対応する前記回転軸線の回りを回転運動する第1および第2コイン押動体を有するコイン払出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術として、角形タグを受入れることができる大きさのタグ受入れ孔を設けたロータリー円盤を駆動回転することにより、ホッパー内の角形タグを上記のタグ受入れ孔を通して一枚ずつタグ送出通路に送り出すように構成したタグ送出装置であって、上記のロータリー円盤を取付けた基板に、ロータリー円盤の回転接線方向に向けて上記のタグ送出通路を延設する一方、上記ロータリー円盤の底面には、上記タグ受入れ孔を通って基板との間に進入して来る角形タグを、ロータリー円盤の回転に従って円周方向に移動することができるガイド通路を凹設すると共に、上記基板の底面側に設けた支持板に対して、タグ送出ガイド部材をその中央部を支点とした均等支持状態に取付け、且つ、この支点部分を弾性的に浮き沈み自在に構成することにより、上記基板に設けた嵌込穴から基板上に突出するタグ送出ガイド部材を、基板面に対して弾性的に出没するように構成して、このタグ送出ガイド部材が上記ロータリー円盤の回転に従って上記ガイド通路の部分から外れると、ロータリー円盤の底面に押されて降下し、ガイド通路の部分に掛ると押圧が解かれて基板上に突出して、移動して来る角形タグをロータリー円盤の半径方向にガイドしつつ、上記のタグ送出通路に向けて送り出すことを特徴とするタグ送出装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
第3の従来技術として、硬貨を捕捉する複数の貫通孔を同心円上に配備したディスクをホッパーと基板との間に設けて回転させ、前記貫通孔を通って基板上に落入した硬貨を、前記ディスクの裏面に配備した突起により、ディスクの外周に沿って形成された周壁とディスクの回転中心に設けられた円柱体とによって軌道を規制して押圧搬送し、基板上に設けられたガイド部材に当接させて進路を変更させ、基板上の硬貨投出口に導くようにした硬貨投出装置において、前記各貫通孔を挟むようにして、前記ディスク裏面の外周近傍に第1の突起とこれより僅かに外側に第2の突起を設け、前記第1の突起が第2の突起位置方向に向けて移動するディスクの回転方向に沿って、前記円柱体から第1の突起までの長さよりも短い長さのガイド部材を前記円柱体の接線方向に向けて基板上に設け、前記ガイド部材の先端から前記ディスクの反回転方向側の前記周壁に、少なくとも、投出対象硬貨の直径以上の長さの切欠を形成し、前記基板におけるガイド部材の延長線上の位置に硬貨投出口を穿設したことを特徴とする硬貨投出装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許第5838432号(図1〜図33、段落0024〜0146) 特許第3942382号(図1〜図9、段落0005〜0034) 特許第3014255号(図1〜図5、段落0007〜0035)
第1の従来技術を図19を参照して説明すると、回転ディスク10の上面12に等間隔であって放射状に突出形成されたコイン係止体14間に形成された扇形の保持面16にコインCを面接触させると共に、当該コインCの下縁を中央突起18の外周縁たる支持棚20に支えさせることにより一枚ずつ分離する。保留ボウル22内にばら積み状態に保留されたコインC(LC1〜LC3及びSC)は、回転ディスク10の中央に突出形成された中央突起18やコイン係止体14によって攪拌され、コイン係止体14間の保持面16に面接触させられ、かつ、支持棚20に支持されることにより一枚ずつ分離されて後、コイン受取体24によって回転ディスク10の半径方向へ案内され、次いで、左右にくねる搬送通路26へ送り出される。搬送通路26において、第1回転盤28A、第2回転盤28B、及び、第3回転盤28C〜第n回転盤におけるコイン押動体30によって、順次リレー式に押動されることにより、出口へ向かって搬送される。
この第1の従来技術は、所定範囲の直径のコインC、例えば、日本円における10円、50円、100円、又は、500円硬貨を払い出し、搬送できる利点がある反面、回転ディスク10の直径は、支持棚20にコインCの周面が載り、かつ、コイン係止体14間に位置する必要があるため、最大径コインの直径に依存し、小型化には限界があり、その用途も限られていた。例えば、日本円のセルフレジにおいては、少なくとも、10円、50円、100円、及び、500円のコインが使用できなければならないが、第1の従来技術の円板体送出装置を金種毎に4台配置した場合、大型化することから、小型化が要請されていた。鉄道等における券売機においても同様である。
そこで、回転ディスクを第2又は第3の従来技術に開示されているように、回転ディスクを上下に貫通する貫通孔に落下させてコインを一枚ずつ分離することが考えられる。これらの構成の場合、第2の従来技術においては板状のタグ送出ガイド部材との干渉をせずに所定の機能を発揮させるため、ガイド縁23Aがロータリー円盤の回転方向に対し外周側ほど後退する位置に形成され、ロータリー円盤の下側にコインが入り込める空間が大きく形成されている。すなわち、回転ディスクの裏面に形成したガイド縁23Aによってコインを送り出す場合、その送り出しを円滑に行うため、当該ガイド縁を回転方向の後位側へ大きく反らせることが技術的常識である。このように、ガイド縁を回転方向の後位側へ大きく反らせた構造において、回転ディスクが逆転した場合、2つのコインがロータリー円盤の下側に入り込んでしまう問題がある。
さらに、タグ送出通路にタグ逆流防止部材が設けられ、送り出されたタグが逆流しないように構成されている。
第3の従来技術においては、硬貨はディスクの下面に突設された第1及び第2の突起によって押動され、ディスク下面には硬貨が入り込める大きな空間が形成されている。また硬貨は、1つずつ払い出されることから、硬貨が逆戻りすることは考慮されていない。
さらに、この種円板体の払出装置において、コイン詰まりが発生した場合、回転ディスクが逆転され、自動解消が試みられる。逆転された場合、第2の従来技術においては、タグ逆流防止部材によって、送り出されたタグがロータリー円盤側に戻ることはないがタグ逆流防止部材を設ける必要があり、コスト高になると共に、新たな装置が追加になることから、これによるトラブルの発生機会が増加する懸念がある。第3の従来技術においては、そもそも払い出された硬貨が戻らないことから逆転については何ら考慮されていない。換言すれば、第3の従来技術を第1の従来技術に組み合わせることは出来ない。第1の従来技術における回転ディスク10を、第3の従来技術に開示された回転ディスクに単純に置き換えた場合、貫通孔に一枚のコインが既に存在する場合、案内通路から戻されたコインが回転ディスクの下側の空間に入り込み、二枚のコインが保持される懸念がある。この場合、コイン詰まりが解消してコインの払い出しを再開した場合、二枚のコインが、同時に払い出される問題がある。
本発明の目的は、円板体が途中で戻される場合があっても、同一保留部に二枚の円板体が保留されない小型の円板体送出装置を提供することである。
この目的を達成するため、請求項1に係る第1の発明は以下のように構成されている。
ばら積み状態で円板体を保留する保留容器の底部において回転する回転体の裏面に形成した押動部によって押動して基板上を摺動させると共に、前記基板上に突出し、前記回転体の半径方向に延在する規制板によって、前記押動される円板体を案内して前記回転体の半径方向に1つずつ送り出す円板体送出装置であって、
前記回転体は、その上側から下側へ貫通する透孔と、
前記回転体の裏面側において前記回転体の回転方向後位側における前記透孔の周縁に沿って内向弧状に形成された前記押動部と、
前記押動部に続いて前記回転体の周縁側に面して形成された押出部と、
前記回転体の回転方向前位側の前記透孔の周縁に沿って形成された逆転時押動部と、を含み、
前記規制板は、前記基板に対し垂立し、前記回転体の回転中心部側から周縁側へ向かって直状に前記透孔よりも僅かに短い長さで配置された規制面を有する
ことを特徴とする円板体送出装置である。
本発明に係る第2の発明は、
前記押動部と前記押出部は連続する一面を形成することを特徴とする第1の発明に記載した円板体送出装置である。
本発明に係る第3の発明は、
前記押動部と前記押出部との境界部は、最小径円板体を前記規制板とにより挟持した場合、前記最小径円板体に対し、前記回転体の半径方向に向かうベクトルを生じさせる関係に設定されていることを特徴とする第1又は第2の発明の何れかに記載の円板体送出装置である。
本発明に係る第4の発明は、
前記規制板は、前記規制面に対する反対側に、前記回転体の逆転時に前記逆転時押動部によって前記円板体が乗り上げられる乗上斜面が形成されている
ことを特徴とする第1〜第3の発明の何れかに記載した円板体送出装置である。
本発明に係る第5の発明は、
前記規制板は、付勢部によって弾性的に前記基板上に突出されると共に、駆動部によって前記押動部と当接する直前に前記基板内に移動されることを特徴とする第1〜第4の発明の何れかに記載した円板体送出装置である。
本発明に係る第6の発明は、
前記逆転押動部は、前記回転体の裏面における回転体の半径方向において所定の間隔で突出形成された突条によって構成され、
前記規制板には、前記逆転時押動部を逃がすための受入溝が形成され、
前記規制板は、前記回転体の正転時において、前記透孔に一部でも相対する以前に前記付勢部によって前記基板上に突出されることを特徴とする第1〜第5の発明の何れかに記載した円板体送出装置である。
本発明に係る第7の発明は、
さらに、前記円板体送出装置から送り出された前記円板体を搬送する搬送装置が設けられ、
前記搬送装置は、前記円板体の周面を案内する第1および第2案内面と、前記円板体の表裏面をそれぞれ案内する第3および第4案内面とにより構成され、前記入口から前記出口に向かって延在する円板体案内通路と、
前記第1または第2案内面に沿って所定の順に隣接して配置されかつ前記第3および第4案内面に略垂直な複数の回転軸線の回りをそれぞれ回転する複数の回転盤と、
前記複数の回転盤のそれぞれにおいて前記円板体案内通路側に位置する表面から突出すると共に、対応する前記回転盤の回転軸線を挟んで対向して配置され、対応する前記回転盤と一体で回転することにより対応する前記回転軸線の回りを周回する第1および第2円板体押動体と、
を含むことを特徴とする第1〜第6の発明の何れかに記載した円板体送出装置である。
第1の発明によれば、保留容器内にばら積み状態で保留された円板体は、回転体の回転によって攪拌され、種々な姿勢に変化され、透孔に落下した後、基板上に一面が接触した状態となる。この状態で、押動部によって押動されて回転体に連れ回りされる。連れ回りされる過程において、押動部は透孔に沿って形成された内向き弧状部であるので、大凡、透孔の下方に保持されつつ連れ回りされる。円板体の先端が規制板に当接すると、当該規制板からの反力と押動部からの押動力による合力のベクトルは回転体の半径方向を指向することから、円板体は規制板に案内されつつ回転体の半径方向へ移動される。この過程において、円板体は押動部と押出部の境界部とによって挟まれるが、この場合にも規制板からの反力と押動部からの押動力による合力のベクトルは回転体の半径方向を指向することから、円板体は回転体の半径方向へさらに移動されて後、外向きの押出部によって送り出される。この際、規制板は板状であるので、円板体はスムーズに案内される。一方、回転体が逆転される場合、搬送通路からも円板体が回転体の下方へ移動しようとする。この際、規制板は基板上に突出し、透孔内に円板体が位置する場合、当該円板体を基板から押し上げる。これにより、戻ってきた円板体は、上側円板体と基板との間に滑り込んで収納される。換言すれば、円板体は常に基板上に位置され、かつ、回転体の下方に形成される円板体の収納部は、技術常識に反して押出部が内向き弧状に形成されることで大凡透孔と一致することから、1つの透孔部において、一枚の円板体のみが位置可能である。よって、回転体が逆転しても透孔の下方には一枚の円板体のみが位置するので、一度に2枚の円板体が送り出されることはなく、本発明の基本的目的である第1の目的を達成できる利点がある。
第2の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。さらに、第2の発明においては、押動部と押出部は連続する一面を形成する。したがって、円板体は段差なく押動されるので、回転体の半径方向への移動が滑らかに行われることから、円滑に払い出されることが出来る利点がある。
第3の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。さらに、第3の発明においては、押動部と押出部との境界部は、最小径円板体を前記規制板との間において挟持した場合、前記最小径円板体に対し、前記回転体の半径方向に向かうベクトルを生じさせる関係に設定されている。したがって、円板体を円滑に回転体の半径方向へ移動させることができるので、円板体を円滑に払出できる利点がある。
第4の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。第4の発明においては、さらに、規制板は、規制面に対する反対側に、回転体の逆転時に逆転時押動部によって円板体が乗り上げられる乗上斜面が形成されている。これにより、回転体の逆転時に透孔に円板体が位置している場合であっても、円板体は乗上斜面によって基板から浮かされるように案内されるので、搬送通路から戻る円板体と干渉することがなく円滑に逆転できる利点がある。
第5の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。さらに、第5の発明において、規制板は付勢部によって弾性的に基板上に突出されると共に、駆動部によって押動部と当接する直前に基板内に移動される。これによって、規制板は所定以上の力が加わった場合、基板内に退避し、及び、押動部が近づいた際には、基板内へ駆動部によって強制的に退避させられるので、規制板が他の部位と干渉することがなく、円板体の払出を円滑に行うことができる利点がある。
第6の発明において、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。さらに、逆転押動部は、回転体の裏面における回転体の半径方向において所定の間隔で突出形成された突条によって構成され、規制板には、突条を逃がすための凹部が形成され、規制板は、回転体の正転時において、透孔に一部でも相対する以前に付勢部によって基板上に突出される。これによって、規制板は、円板体が規制板に当接可能になる以前から基板上に突出し、円板体を回転体の半径方向に案内可能な状態になることから、円板体を確実に回転体の半径方向に案内できる利点がある。
第7の発明において、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における第1の目的を達成することができる。さらに、搬送装置は、前記円板体の周面を案内する第1および第2案内面と、前記円板体の表裏面をそれぞれ案内する第3および第4案内面とにより構成され、前記入口から前記出口に向かって延在する円板体案内通路と、
前記第1または第2案内面に沿って所定の順に隣接して配置されかつ前記第3および第4案内面に略垂直な複数の回転軸線の回りをそれぞれ回転する複数の回転盤と、
前記複数の回転盤のそれぞれにおいて前記円板体案内通路側に位置する表面から突出すると共に、対応する前記回転盤の回転軸線を挟んで対向して配置され、対応する前記回転盤と一体で回転することにより対応する前記回転軸線の回りを周回する第1および第2円板体押動体とにより構成されている。したがって、搬送装置に送り出された円板体は、回転盤から突出する第1又は第2円板体押動体によって押動され、かつ、第1〜第4案内面によって案内されつつ各回転盤から突出する第1又は第2円板体押動体によってリレー式に押動されて所定方向へ確実に搬送され、次いで払い出される利点がある。
図1は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の右上方からの全体斜視図である。 図2は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置であり、(A)は正面図、(B)は(A)におけるX−X線断面図である。 図3は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置であり、(A)は主に搬送装置の正面図、(B)搬送装置トッププレートの背面図である。 図4は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置であり、(A)は保留容器及びトッププレートを取り除いた状態の正面図、(B)は背面図である。 図5は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の分解斜視図である。 図6は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の規制体であり、(A)は斜視図、(B)は規制体が押し下げられた状態の一断面図、(C)は規制体が退避位置にある状態の一断面図である。 図7は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の回転体であり、(A)は平面図、(B)は裏面斜視図である。 図8は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の作用説明図である。 図9は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の払出装置であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は左側面、(D)右側面図、(E)は背面図、及び、(F)は底面図である。 図10は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の払出装置の正面側左上方からの分解斜視図である。 図11は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の払出装置の背面側左上方からの分解斜視図である。 図12は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の円板体判別装置のブロック図である。 図13は、本発明にかかる実施例の円板体判別装置の作用を説明するためのフローチャートである。 図14は、本発明にかかる実施例の円板体判別装置の検知部であり、(A)は要部の斜視図、(B)〜(E)は作用説明図である。 図15は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の検知部の作用説明図であり、(A)は払い出し初期時、(B)は払いだされた直後の状態、(C)は検知部の回動方向判別表である。 図16は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の作用説明図であり、(A)は送り出し開始時の状態、(B)は送り出される直前の状態、(C)は送り出された直後の状態、及び、(D)は搬送開始直後の状態の作用説明図である。 図17は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の逆転時の作用説明図であり、(A)は逆転開始直後の状態、(B)は回転体下方に戻された直後の状態、(C)は大凡回転体下方に戻された状態、及び、(D)は回転体の下方に完全に戻された状態の作用説明図である。 図18は、本発明にかかる実施例の円板体送出装置の円板体判別部の作用説明図であり、(A)は円板体の払出開始直後の状態、(B)は逆転された際の状態、(C)は再度の払出開始状態の作用説明図である。 図19は、従来技術の説明図である。
本発明に係る円板体送出装置の最良の形態は、ばら積み状態で円板体を保留する保留容器の底部において回転する回転体の裏面に形成した押動部によって押動して基板上を摺動させると共に、前記基板上に突出し、前記回転体の半径方向に延在する規制板によって、前記押動される円板体を案内して前記回転体の半径方向に1つずつ送り出す円板体送出装置であって、
前記回転体は、その上側から下側へ貫通する透孔と、
前記回転体の裏面側において前記回転体の回転方向後位側における前記透孔の周縁に沿って内向弧状に形成された前記押動部と、
前記押動部に続いて前記回転体の周縁側に面して形成された押出部と、
前記回転体の回転方向前位側の前記透孔の周縁に沿って形成された逆転時押動部と、を含み、
前記規制板は、前記基板に対し垂立し、前記回転体の回転中心部側から周縁側へ向かって直状に前記透孔よりも僅かに短い長さで配置された規制面を有前記押動部と前記押出部は連続する一面を形成し、さらに、前記押動部と前記押出部との境界部は、最小径円板体を前記規制板とにより挟持した場合、前記最小径円板体に対し、前記回転体の半径方向に向かうベクトルを生じさせる関係に設定され、
前記逆転押動部は、前記回転体の裏面における回転体の半径方向において所定の間隔で突出形成された突条によって構成され、前記規制板には、前記突条を受け入れるための凹部が形成され、前記規制板は、前記回転体の正転時において、前記透孔に一部でも相対する以前に前記付勢部によって前記基板上に突出され、
前記規制板は、前記基板に対し垂立し、前記回転体の回転中心部側から周縁側へ向かって直状に前記透孔よりも僅かに短い長さで配置された規制面を有し、前記規制面に対する反対側に、前記回転体の逆転時に前記逆転時押動部によって前記円板体が乗り上げできる乗上斜面が形成されと共に、付勢部によって弾性的に前記基板上に突出されると共に、規制体駆動カムによって前記押動部と当接する直前に前記基板内に移動されることを特徴とする円板体送出装置である。
本実施例は、円板体送出装置100が、ばら積み状態に保留される円板体102を一枚ずつ分離し、一枚ずつ所定の位置から送り出す機能を有し、さらに、本実施例において、円板体送出装置100は送り出された円板体102を搬送装置104によって搬送して所定位置の出口106から払い出す円板体送出搬送装置108を構成している。
本実施例の円板体送出装置100は、基板112、保留容器114、回転体116、及び、規制板118を含んでいる。
まず基板112を主に図5を参照しつつ説明する。
基板112は、保留容器114、回転体116、及び、規制板118等が取り付けられる機能を有し、本実施例においては、所定の厚みを有する樹脂製の矩形板状体によって構成され、水平面に対し約45度上向きに傾斜するよう側面視台形状のフレーム122に固定されているが、材質や形状は所定の機能を有すれば問わない。また、フレーム122の傾きも45度に限らない。しかし、搬送装置104と組み合わせて使用する場合、基板112と円板体案内通路232との角度が45度以上になる場合、方向転換部での円板体102の移送が円滑に行われない場合があるので、45度程度が好ましい。基板112には、回転体116が設置される回転体穴124、規制板118が配置される規制板穴126、保留容器114を固定するための係止部128、及び、搬送装置104を構成する回転盤132の湾曲部回転盤132Cが配置される湾曲部回転盤穴134Aが形成されている。
次に回転体穴124を説明する。
回転体穴124は、後述する回転体116が回転自在に設置収容される機能を有し、基板112の上面に形成された円形底面136と、その周縁に形成された円形壁138とによって形成されると共に一部が円板体開口142として開口された有底円形穴である。したがって、円板体開口142は使用される最大直径の円板体102の直径よりも僅かに大きく形成されている。回転体穴124の底には、円形の摺動板144が設置される。
次に摺動板144を説明する。
摺動板144は、回転体穴124の底に設置され、回転体116の透孔146に落下した円板体102の表面又は裏面が当該摺動板144上を摺動される機能を有し、耐久性を考慮してステンレス等の金属平板が回転体穴124に密に嵌入される大きさに形成されている。また、後述の規制板118が進退可能な大凡長方形の進退孔148が穿孔されている。
次に規制板穴126を説明する。
規制板穴126は、後述する規制板118が収納される機能を有し、円形底面136の円板体開口142の近傍において平面視大凡L字型であって、所定の深さを有して形成され、摺動板144が組み込まれた状態においては大凡全周が囲われた穴になる。
次に係止部128を説明する。
係止部128は、後述の保留容器114の基部を着脱可能に基板112に取付ける機能を有し、保留容器114に形成された係止孔140と、基板112に突出形成された係止部128との共同によって、保留容器114を基板112に着脱自在に取り付ける。
次に湾曲部回転盤穴134Aを説明する。
湾曲部回転盤穴134Aは、後述の湾曲部回転盤132Cが回転自在に設置される機能を有し、本実施例においては、回転板穴124の円板体開口142の近くに形成した所定の直径を有するリング状の穴によって形成されている。
次に保留容器114を主に図2を参照して説明する。
保留容器114は、円板体102をばら積み状態に保留する機能を有し、本実施例においては縦向きの筒状体であり、その上端部114Uは平面視大凡矩形であって、下端部114Bは回転体穴124の延長上に大凡円筒状に延在し、前述のように基板112に対し着脱時自在に取り付けられる。
次に回転体116を主に図7を参照して説明する。
回転体116は、保留容器114内にばら積み状態に保留された円板体102を1つずつ分離すると共に円板体開口142において回転体166の半径方向へ押し出す機能を有し、本実施例においては所定の厚みを有する円形板によって構成され、保留容器114の底部において、基板112と平行に配置され、基板112の裏面側に配置された電気モータ152によって減速機154を介して所定の速度で回転される。また、回転体116は、その回転軸心を中心とする同一半径上であって、かつ、120度間隔で、回転体116を上側から下側へ貫通すると共に、最大径の円板体102よりも僅かに大きな直径を有する透孔146が形成されている。具体的には3つの透孔146が形成されている。この構成によって、回転体116が図3(A)において矢印方向である反時計方向に所定の速度で回転された場合、保留されている円板体102は、当該回転体116の回転によって攪拌されて様々な姿勢に変えられる中で透孔146に落下し、基板112に表面又は裏面が面接触するようになる。したがって、基板112と回転体116の下面との間において、外周を円形壁138によって囲われたリング状の円板体102の移動通路150(図6)が形成される。回転体116の裏面には、各透孔146に対応して押進部156、逆転時押動部158、突条162、及び、逆転時押下斜面164が形成されている。したがって、押進部156、逆転時押動部158、突条162、及び、逆転時押下斜面164は、移動通路150を移動する。なお、本実施例における回転体116の外周縁は透孔146に接する位置まで上縁が僅かに盛り上げられた狭幅リング状部166に形成されている。この狭幅リング状部166は、保留容器114の下端部114Bの円形孔に挿入され、当該円形孔を拡径した凹部(図示せず)に配置されることにより、円形孔内壁に隠されるように位置することから、円板体102が回転体116と保留容器114との間に咬み込まれないようにしてある。また、中央部には減速機154の出力軸(図示せず)が嵌入される軸孔168が形成され、当該軸孔168の周囲には駆動部171、本実施例においては駆動カム172が形成されている。
次に押進部156を説明する。本実施例において押進部156は3つ形成されているが、構成は全て同一であるので、同一の符号を付し、一箇所を代表して説明する。
押進部156は基板112に面接した円板体102を押し進め、当該基板112(摺動板144)上を滑らせる機能を有し、本実施例において、回転体116の下面174から下方に所定量突出し、大凡回転体116の半径方向に延在して形成されており、押動部176及び押出部178を含んでいる。
次に押動部176を説明する。
押動部176は、円板体102が円形壁138によって案内される領域において、当該円板体102を押動し、回転体116によって連れ回しさせる機能を有し、本実施例においては回転体116の正回転時における回転方向後位側に位置する透孔146の周縁に沿って、回転体116の下方に向かって所定の幅で突出する内向き弧状に形成された部分である。したがって、稼働時において、押動部下面182と円形底面136との間にはそれらが擦れ合わない程度の僅かな隙間が形成されると共に、円板体102が回転体116の半径方向に移動可能な外周縁下面184との間には、最大厚みの円板体102が移動できる隙間が形成される。内向きとは、透孔146に向かってとの意味である。したがって、押動部176は、所定の幅を有する細長の連続する面を形成している。このように、押動部176が途切れの無い細幅面状を呈することにより、円板体102を押動する際に円滑に押動できる利点がある。また、押動部176を内向き弧状にすることにより、押動部176が最大径円板体102L又は最小径円板体102Sを押動する場合であっても、円板体102が円形壁138に案内される場合、それら円板体102と押動部176との第1接点P1はそれら円板体102の中心CCよりも外側に位置し、当該第1接点P1から回転体116の中心側への力が作用し、円板体102に作用する遠心力を打ち消す方向の分力を生じることから、保留容器114の内面への圧接力を減少させ、装置の耐久性向上及び円板体102の損傷を防止できる効果がある。
次に押出部178を説明する。
押出部178は、押動部176によって押動された円板体102が円板体開口142に位置すると共に、規制板118によって回転体116の半径方向へ案内される際に、円板体102の周面を押動して湾曲部回転盤132Cへ向かって押動する機能を有し、本実施例においては、押動部176よりも回転体116の周縁側に位置する外向きの面によって構成されている。すなわち、押出部178は押動部176に連なった弧面状をし、外周縁下面184に相対すると共に、回転体116の中心を通る直線L1に対し大凡10度程度の角度をなす外向き面に形成されている。
次に境界部180を説明する。
境界部180は、押動部176と押出部178との境目に形成された部位であり、直線L1と押進部156との第2接点P2が、押動部176と押出部178との間の境界部180であり、押動部176と押出部178とは滑らかな曲面によって形成されている。第1接点P1は第2接点P2よりも回転体116の回転軸線CNの近くに位置する。したがって内向き弧状部の押動部176と外向き部の押出部178との境が境界部180となる。しかし、押動部176と押出部178は滑らかな曲線で連結されるため、実際的に境界部180は所定の幅を有する面状を呈している。
次に駆動部171を図5を参照して説明する。
駆動部171は、規制板118を所定のタイミングで移動通路150に出没させる機能、具体的には、規制板118が回転体116裏面に形成された押進部156と干渉しないように移動させる機能を有し、本実施例においては駆動カム172によって構成されている。
次に駆動カム172を説明する。
駆動カム172は、規制板118と共同し、規制板118を所定のタイミングで移動通路150に出没させる機能を有し、本実施例においては透孔146に対応して3箇所に配置されているが全て同一構成なので、1つを代表して説明する。駆動カム172は、回転体116の回転軸線CNを中心とする所定の半径の弧状溝170内に形成され、当該弧状溝170の一端部に形成され、回転体116の正回転(円板体102を押動部176によって押動する方向)時に下り坂となる下り斜面172Dと、他端部形成された登り斜面172U、及び、下り斜面172Dと登り斜面172Uとの間に形成され、下り斜面172Dの最深部と登り斜面172Uの最深部とを同一深さで接続する維持部172Hによって構成されている。換言すれば、駆動カム172は、周方向の断面が傾斜した溝状に形成されている。
次に規制板118を主に図6を参照しつつ説明する。
規制板118は、回転体116の回転によって、押動部176及び押出部178によって押動される円板体102を回転体116の半径方向へ案内する機能を有し、本実施例においては、規制板穴126に配置された規制体186に形成されている。規制体186は図5及び図6に示す様に倒立L字型に形成され、回転体116の周方向に延在する本体部188と、本体部188から回転体116の回転中心側に延在する被動部192とを含んでいる。本体部188の一端部188Eは蛙股状に形成された支持部194が形成され、他端部188Oには規制板118が形成され、中間部188Mには案内部196が設けられている。
次に支持部194を説明する。
支持部194は、規制板118に作用する力を受けると共に、本体部188を所定の範囲で姿勢変化可能に保持する機能を有し、本実施例においては、摺動板144に倒立状態に固定された自動調心軸受198が蛙股部に嵌入されている。
次に案内部196を説明する。
案内部196は、規制板118の移動を所定の範囲に規制する機能を有し、本実施例においては、中間部188Mに形成された長孔202と、摺動板144に下向きに固定され、先端部を長孔202に挿入された固定ピン203によって構成されている。この構成により、規制体186は、固定ピン203によって支持部194の移動が制限されない範囲において、摺動板144に対し三次元的に運動可能である。
規制板118は、押動部176によって押動される円板体102の連れ回りを阻止し、回転体116の半径方向へ案内する機能を有し、本実施例においては、規制体186を構成する本体部188の他端部188Oの端面において、本体部188に対して直角に上向きに突出するように形成されている。本実施例において、規制板118は、回転体116の回転中心に近い内側規制板118I及び外側規制板118Oに、中間に形成された後述する外側突条162Oを受け入れる受入溝206によって分割されている。規制板118の反支持部194側の端面が規制面208である。したがって、規制面208も、内側規制面208Iと外側規制面208Oとに分割されている。規制体186は摺動板144に形成された進退孔148を介して摺動板144よりも上方に出没可能であり、通常は規制体186の本体部188の下面と規制板穴126の底面との間に配置された付勢部204としてのスプリング214によって、摺動板144上に突出され、移動通路150に位置した規制位置CP(図8)に位置するように付勢されている。規制体186が摺動板144上に突出した際、その上端は移動通路150、したがって、押動部176の移動面内に突出するが、被動カム212によって、規制体186に押動部176が衝突しないようにその移動に合わせ、摺動板144の表面から退出した退避位置PP(図6(B))に移動される。図8に示すように、摺動板144は透孔146の下方に位置した際、その全長、即ち内側規制板118I、受入溝206及び外側規制板118Oとの全長は、透孔146の直径よりも僅かに短く形成されている。僅かに短くとは、透孔146の直径に対して70%以上であることを目安としている。規制面208の長さが短い場合、例えば、日本円における10円、50円、100円及び500円硬貨を対象とする場合、最小径の円板体102である50円硬貨を送り出す場合、当該50円硬貨がスムーズに案内されず、円滑な送り出しが行えない恐れがあるからである。
次に規制面208を説明する。
規制面208は、円板体102を回転体116の半径方向に案内する機能を有し、本実施例においては、円板体102との摺動による摩耗を防止するため、金属で製造、又は、樹脂を金属板で覆うことにより構成されている。
本実施例においては、規制板118には、さらに、逆転時被動部210が形成されている。逆転時被動部210は回転体116の逆回転時に押進部156の移動経路上から退避させられるため、回転体116の逆転時押下斜面164によって押し下げられる機能を有し、本実施例においては、規制板118の規制面208の反対側に形成された、規制面208側に向かって前上がりに平面状に形成された斜面に形成されている。具体的には、内側規制面208Iに相対して内側逆転時乗上斜面210I、外側規制面208Oに相対して外側逆転時乗上斜面210Oが形成されている。さらに、本実施例における逆転時被動部210が乗上斜面である場合、円板体102の乗上斜面220でもある。乗上斜面220は、回転体116が逆転された場合、逆転時押動部158によって押動される円板体102がその乗上斜面220によって案内されて乗り越させられることができる。しかしながら、内側逆転時乗上斜面210I及び外側逆転時乗上斜面210Oはその機能を発揮できればよいので、斜面以外の形状であっても良い。
次に被動カム212を説明する。
被動カム212は、駆動カム172と共同し、規制体186が回転体116と干渉することを防止する機能、換言すれば、押進部156が移動通路150を移動する過程において、規制体186が押進部156と衝突することを防止する機能を有し、本実施例においては、規制体186を摺動板144の下方へ移動させるため、駆動カム172によって被動カム212が押動され、規制体186が摺動板144に対し上下動されるように構成されている。具体的には、被動カム212は、登り部212U、退避継続部212H、及び、下り部212Dが形成され、弧状溝170に嵌入されている。したがって、被動カム212は、回転体116に対して静止状体を呈することから、回転体116が回転すると、押動部176が規制面208に達する直前に登り斜面172Uが下り部212Dに接触して下方へ押動されるので、規制体186が摺動板144に対して下方へ移動され、したがって、規制面208が進退孔148内に退避させられて退避位置PPに位置し、結果として押進部156が規制面208と衝突することはない。この状態は、さらに回転体116が回動し、退避継続部212Hが押動部176の下面と相対する間継続する。しかし、登り部212Uが下り斜面172Dに接すると、規制体186がスプリング214の弾発力によって摺動板144に対して上方へ移動され、規制面208は摺動板144の上方の移動通路150に突出し、円板体102の規制位置CPへ移動され、規制板118の全長が移動通路150に位置する状態になる。この状態は、規制板118が透孔146に相対する以前において行われ、退避継続部212Hが維持部172Hと相対している間、したがって、次に移動してくる押進部156と干渉しない範囲において継続される。
次に逆転時押動部158を説明する。
逆転時押動部158は、回転体116が逆転される際、透孔146に位置する円板体102を押動し、回転体116の逆転と共に連れ回りさせる機能を有し、突条162の端面に形成され、本実施例においては、回転体116の下面に形成された2本の突条、具体的には内側逆転時押動部158Iと外側逆転時押動部158Oによって構成されている。内側逆転時押動部158Iは内側突条162I、外側逆転時押動部158Oは、外側突条162Oの各後端面によって構成されている。
したがって、透孔146に落下した円板体102は、下面を基板112(摺動板144)に支えられ、後方を押動部176、前方を逆転時押動部158、及び、外周を円形壁138によって囲繞され、透孔146の真下に位置する保持部160に保持されつつ、回転体116の回転によって連れ回りされる。
次に突条162を主に図7及び図8を参照して説明する。
突条162は、主に回転体116の逆回転時に円板体102を押動する逆転時押動部158が形成される機能を有し、副次的に回転体116を補強する機能を有し、本実施例において、突条162は、内側突条162I及び外側突条162Oを含んでおり、3つの透孔146の間の回転体116の下面に形成され、何れも同一構成であるので、1の内側突条162I及び外側突条162Oを代表して説明する。
まず、内側突条162Iを説明する。
内側突条162Iは、回転体116の回転軸線CNを中心とし、半径RIとする内側仮想円CRIを中心として所定の幅を有する円弧状突条であり、押動部176が正回転方向に所定の幅で構成された後、内側凹部218I及び外側凹部218Oが形成されることにより、細幅円弧状に形成され、その正転時の後端は透孔146の近傍まで形成され、その後端面が内側逆転時押動部158Iである。内側突条162Iは、受入溝206に配置される。したがって、内側突条162Iが受入溝206に相対する位置関係にある場合、規制体186、したがって、規制面208は移動通路150における規制位置CPに位置することが出来る。
次に外側突条162Oを説明する。
外側突条162Oは、回転体116の回転軸線CNを中心とし、半径ROとする外側仮想円CROを中心として所定の幅を有する円弧状突条であり、押動部176が正回転方向に所定の幅で構成された後、外側凹部218Oの外方に細幅円弧状に透孔146の近傍まで形成され、その後端面が外側逆転時押動部158Oである。外側逆転時押動部158Oと境界部180とは出口開口218を構成し、それらの距離は、最大径円板体102L(図4)よりもやや大きく形成されている。外側突条162Oは、外側規制面208Oの外方に相対し、この部位には押進部156が形成されていない。
次に逆転時押下斜面164を説明する。
逆転時押下斜面164は、回転体116が逆転される際、規制体186、したがって、規制面208を摺動板144の進退孔148内の退避位置PPに退避さ
せる機能を有し、本実施例においては、内側凹部218I及び外側凹部218Oの押進部156側の端面に形成した内側逆転時押下斜面164Iと外側逆転時押下斜面164Oによって構成されている。換言すれば、内側逆転時押下斜面164Iと外側逆転時押下斜面164Oは、内側凹部218I及び外側凹部218Oの底面から押進部156の下面に向かって直状に傾斜する傾斜面である。この構成によって、押進部156が規制板118と相対しない場合、駆動カム172によって規制体186が移動されないので、内側逆転時押下斜面164Iは内側凹部218Iに位置し、外側逆転時押下斜面164Oは外側凹部218Oに位置している。この状態において、回転体116が逆転された場合、内側逆転時押下斜面164Iが規制板118の背面の内側斜面と接触し、外側逆転時押下斜面164Oが外側斜面と接触し、スプリング214の弾発力に反して規制体186を押し下げる。これにより、規制板118が退避位置PPに移動されるので、押進部156と干渉せず、回転体116は逆回転することができる。
次に実施例の円板体送出装置100の作用を説明する。
まず、保留容器114内に所定の円板体102、例えば、一の種類の円板体102、又は、複数種類の円板体102がばら積み状態に保留される。
円板体102の払出指令によって、電気モータ152が回転され、減速機154を介して回転体116が保留容器114の底部において正転方向、図4及び図8において反時計方向に回転される。これにより、回転体116上に載っている円板体102が攪拌され、様々に姿勢を変化される過程において透孔146へ落下し、摺動板144に面接触される。換言すれば、円板体102は移動通路150に位置する。これによって、円板体102は、連続する回転体116の回転によって、押動部176によって押動されて、移動通路150において回転体116によって連れ回りされる。押動部176によって押動される際、押動部176は、内向き円弧状に形成されているため、円板体102と押動部176の第1接点P1は、最小径の円板体102Sであって、その中心CCよりも外周側になる(図8)。これによって、第1接点P1からは円板体102に作用する押動力F1の分力として回転体116の回転軸線CNに向かうベクトルが生じることから、円形壁138に対する摺動圧を低減できるので、円板体102の周面の損傷及び円形壁138の摩耗を抑制できる効果がある。
更なる回転体116の回転によって、図16(A)に示す様に、円板体102が規制板118の内側規制面208Iに押し付けられた場合、押動部176と円板体102との第3接点P3からの力F2と、内側規制面208Iと円板体102との第4接点P4からの反力F2との合力F3は円板体開口142へ向かうことから、円板体102は当該円板体開口142へ向かって押動され、外側規制面208Oに移ってもこの関係は変わらず、ついには、外向きの押出部178によって、円板体開口142を経て回転体116の半径方向に位置する円板体案内通路232へ押し出される。円板体102が円板体案内通路232へ押し出された後も回転体116は反時計方向に回転するが、押進部156が規制板118に到達する前に駆動カム172の下り斜面172Dが被動カム212の登り部212Uを押し下げた後、駆動カム退避継続部172Cによりその位置を継続されるので、規制板118は摺動板144に対し下方へ移動され、規制面208は退避位置PPへ移動されて、駆動カム退避継続部172Cと維持部172Hとが相対する間は当該退避位置PPを継続するので、規制板118が押進部156と衝突することはない。その後、下り斜面172Dが登り部212Uから退避継続部212Hと相対すると、規制板118はスプリング214の付勢力によって押し上げられて規制位置CPへ移動され、維持部172Hと相対する間、規制位置CPを継続する。換言すれば、押進部156が規制板118との相対位置を通過した直後に下り斜面172Dが退避継続部212Hと相対し、規制板118は規制位置CPへ移動される。この際、内側突条162Iは受入溝206に進行するので、規制板118は透孔146と相対する以前に規制位置CPへ移動され、次の円板体102の案内の準備が整えられる。例えば、円板体102が原因で回転体116の回転が停止した場合、回転体116は逆回転、本実施例においては時計方向へ回転される。この回転体116の逆転の際、逆転時押下斜面164は逆転時被動部210と接触する。具体的は、内側逆転時押下斜面164Iは内側逆転時乗上斜面210I、外側逆転時押下斜面164Oは外側逆転時乗上斜面210Oと接触し、内側逆転時乗上斜面210I及び外側逆転時乗上斜面210Oを押し下げる結果、規制板118、したがって、規制面208は退避位置PPへ移動されることから、回転体116は規制板118と干渉せずに逆転することができる。
次にこの回転体116の逆転時における作用を図17を参照して説明する。
回転体116が逆転、即ち、時計方向へ回転した場合、円板体案内通路232に送り出された円板体102が回転盤132、最終的には湾曲部回転盤132Cの反時計方向への回転によって円板体開口142へ強制的に戻される。この場合、図17(A)に示すように、規制板118は透孔146の下方に位置するので、規制位置CPに位置する、換言すれば移動通路150に突出している。保留容器114内の円板体102がこの透孔146に位置している場合、規制板118の規制位置CPへの移動によって、持ち上げられ、摺動板144と、規制板118に載っている円板体102との間には最厚みを有する円板体102の厚みよりも大きな隙間が形成される。この状態において、円板体案内通路232から戻る円板体102は、外側規制板118Oの先端と、押出部178とによって支えられる。このとき、規制面208と押動部176との間に形成される摺動板144の面積は、最小径円板体102Sよりも小さいので、最小径円板体102Sであっても面接触することはできない。また。規制板118によって押し上げられる最小径円板体102Sは、その重心が規制板118の上又は最小径円板体102Sの重心よりも押動部176から離れた位置になるので、当該円板体102の下方の摺動板144との間には空間が形成されることになる。したがって、透孔146に最小径円板体102Sが位置する場合であっても、円板体案内通路232から戻った最小径円板体102Sの端部が前記空間に進行することができる。
図17(B)に示すように、回転体116が更に時計方向に逆転されると、規制面208と押動部176の間隔が増加するが、この状態であっても、円板体案内通路232から戻った最小径円板体102Sは外側規制板118Oの先端と、押出部178とによって支えられるので、規制面208と押動部176の間隔は最小径円板体102Sの直径よりも小さく、外側規制板118O上に載っている最小径円板体102Sが摺動板144と面接触することはできない。
図17(C)に示すように、回転体116が更に時計方向へ逆転された場合、規制面208と押動部176の間隔が増加するが、この状態であっても、円板体案内通路232から戻った最小径円板体102Sは外側規制板118Oと内側規制板118Iと、境界部180によって支えられるので、規制面208と押動部176の間隔は最小径円板体102Sの直径よりも小さいので、外側規制板118O上に載っている最小径円板体102Sが摺動板144と面接触することはできない。
図17(D)に示すように、回転体116が更に時計方向へ逆転されると、規制面208と押動部176の間隔が増加するが、この状態では最小径円板体102Sは内側規制板118Iと押動部176とによって支えられるので、円板体案内通路232から戻った最小径円板体102Sは透孔146に位置することになるが、戻された最小径円板体102Sが、既に、透孔146に位置しているので、外側規制板118O上に載っている最小径円板体102Sが摺動板144と面接触することはできない。したがって、2枚の最小径円板体102Sが透孔146の下方の摺動板144上に2枚並んで位置することはない。
次に図1を参照し、本発明に係る円板体送出装置100を利用した円板体送出搬送装置108を説明する。
円板体送出搬送装置108は円板体送出装置100と搬送装置104とよりなり、円板体送出装置100は前述した構造と同一であるので、搬送装置104を説明する。
次に搬送装置104を主に図2〜図4を参照して説明する。なお、本実施例における搬送装置104は、特許第5838432号公報に開示された発明と基本的構成は同一であるので、詳細構成は当該特許公報を参照されたい。
搬送装置104は、円板体送出装置100から送り出された円板体102を入口228で受け取った後、所定の方向、好ましくは上方の出口106に搬送する機能を有し、本実施例においては、左右にくねる円板体案内通路232と、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236を有する回転盤132を列設した搬送機構242を含んでいる、
まず円板体案内通路232を主に図3を参照して説明する。
円板体案内通路232は、入口228に受け入れた円板体102を所定の方向へ案内する機能を有し、基本的には、円板体102の周面を案内する第1案内面244および第2案内面246と、円板体102の表裏面をそれぞれ案内する第3案内面248および第4案内面252とにより構成され、入口228から出口106に向かって延在し、出口106の直前に円板体径検知装置240が配置されている。円板体案内通路232は、具体的には、背面案内体254及びトッププレート256によって構成され、トッププレート256は、ネジ等によって背面案内体254に着脱自在に取り付けられている。さらに、図2(B)に示すように、基板112は約45度傾いており、円板体案内通路232は最終的には垂立されるため、当該円板体案内通路232の入口228付近は、円板体102の表裏面に対し湾曲する湾曲部260として構成されている。
次に第1案内面244を主に図3を参照して説明する。
第1案内面244は、円板体102の周面の一側を案内する機能を有し、本実施例においては、トッププレート256に形成された、正面視(図3(A)において)左側に位置する案内面、換言すれば、図3(B)において右側に位置する案内面であり、第1弧状案内面258と第1山形案内面262とが交互に配置されている。すなわち、第1山形案内面262は左向きに前上がりに傾斜する上流側第1斜面262Iと、その下流側に位置し、右向きに前上がりに傾斜する下流側第1斜面262Oとにより横向き山形の突部を構成する。
次に第2案内面246を説明する。
第2案内面246は、円板体102の周面の他側を案内する機能を有し、本実施例においては、トッププレート256に形成された、第1山形案内面262に相対して形成された第2弧状案内面264と第1弧状案内面258に相対して形成された第2山形案内面266とにより構成される。第2弧状案内面264は左上がりに湾曲した後、ほぼ垂直上方に延在し、その後、右上がりに湾曲する横向き凹部を構成する。
第2山形案内面266は、右向きに前上がりに傾斜する上流側第2斜面266Iと、その下流側に位置し、左向きに前上がりに傾斜する下流側第2斜面266Oとにより右横向き山形の突部を構成する。
したがって、第1案内面244と第2案内面246とによって、正面視において、所定の幅を有すると共に左右に規則的にうねる通路が画定される。
次に第3案内面248を説明する。
第3案内面248は、円板体案内通路232の背面を確定する機能、換言すれば、円板体102の面、具体的には円板体102の表面又は裏面を案内する機能を有し、本実施例においては、所定の厚みを有する細長平板250の表面により構成されている。図2(B)に示す様に、第3案内面248は、湾曲部260に相当する部位において、円板体102の表裏面に対して所定の半径で弧状に凹状になるよう形成されている。
次に第4案内面252を説明する。
第4案内面252は、円板体案内通路232の前面を確定する機能、換言すれば、円板体102の面、具体的には円板体102の表面又は裏面を案内する機能を有し、本実施例においては、透明な樹脂によって形成された細長平板により構成され、トッププレート256に形成されている。第4案内面252の湾曲部260に相当する部位において、第3案内面248よりも小さい半径において、円板体102の表裏面に対して凸状になるよう形成されている。
したがって、円板体案内通路232の第1案内面244、第2案内面246、及び、第4案内面252の三面は、トッププレート256に形成され、第1案内面244と第2案内面246との間隔は、使用対象の最大径の円板体102よりも僅かに大きく、かつ、最小径の円板体102の直径の2倍未満に形成され、第3案内面248と第4案内面252との間隔は、最厚の円板体102の厚みよりも僅かに大きく、最薄の円板体102の厚みの2倍未満である。換言すれば、円板体案内通路232は、使用が想定される円板体102の直径及び厚みの範囲であれば、2枚の円板体102が直径方向にも厚み方向にも重ならないように構成されている。さらに、湾曲部260においては、最大厚みの円板体102が通過できるように、第4案内面252と第3案内面248との間隔が他の部位よりも大きく設定されている。なぜなら、円板体102は、湾曲部260における第3案内面248に対して進行方向における前端と後端において接触し、中間部は第3案内面248から離れるため、円板体102の厚みが見かけ上増加するからである。
次に搬送機構242を説明する。
搬送機構242は、円板体案内通路232における円板体102を入口228から出口106へ搬送する機能を有し、本実施例においては、ベース体268、駆動装置272、及び、回転盤132によって構成されている。
まずベース体268を説明する。
ベース体268は、細長平板250、トッププレート256、駆動装置272、及び、回転盤132を支える機能を有し、本実施例においては、フレーム122に下端部を固定され、垂立上方へ延在する板金製の板状体により構成されている。
次に駆動装置272を説明する。
駆動装置272は、搬送機構242の主要部品である回転盤132を所定の速度で駆動する機能を有し、本実施例においては減速機154を介して電気モータ152によって駆動される歯車列274によって構成されている。すなわち、これら歯車列274は、後述の回転盤132を所定の速度で回転させる機能を有する。
次に歯車列274を主に図2及び図4を参照して説明する。
歯車列274は、電気モータ152、したがって減速機154の回転出力を回転盤132に伝えてそれらを回転させる機能を有し、本実施例においては、回転体116と一体に回転される回転体歯車274R、当該回転体歯車274Rと噛み合う湾曲部歯車274C、当該湾曲部歯車274Cと噛み合う第1回転盤歯車274F、第1回転盤歯車274Fと一体形成された、回転盤歯車274Sと同一の一体回転盤歯車274FS、及び、一体回転盤歯車274FSと噛み合う回転盤歯車274Sにより構成されている。すなわち、電気モータ152は、減速機154を介して回転体歯車274R、湾曲部歯車274C、第1回転盤歯車274F、一体回転盤歯車274FS、及び回転盤歯車274Sを順次回転させる。回転体歯車274Rと湾曲部歯車274Cの回転比は、1対1.5、湾曲部歯車274Cと第1回転盤歯車274Fの回転比、及び、第1回転盤歯車274Fと回転盤歯車274Sの回転比は1対1である。したがって、回転体116が1回転する間に湾曲部回転盤132Cは1.5回転することから、透孔146と円板体通路284Cとは所定の位相関係において回転され、湾曲部回転盤132C、第1回転盤132F、及び基準回転盤132Sは一対一の速度比関係で常に同一の位相において回転される。換言すれば、回転体116の回転によって押出部178によって押し出される円板体102は、円板体案内通路232へ進行し、湾曲部第1円板体押動体234C又は湾曲部第2円板体押動体236Cによって円板体案内通路232へ移動されることができ、円板体案内通路232においては湾曲部第1円板体押動体234C、湾曲部第2円板体押動体236C、及び、第1回転盤第1円板体押動体234F、第1回転盤第2円板体押動体236F、第1円板体押動体234、第2円板体押動体236によって、順次積極的に搬送される。
次に回転盤132を説明する。
回転盤132は、円板体102を円板体案内通路232の入口228から出口106へ向かってリレー式に積極的に搬送する機能を有し、本実施例においては、湾曲部回転盤132C、第1回転盤132F、及び、基準回転盤132Sによって構成されているが、何れの回転盤も以下に説明する構造は共通であるので、基準回転盤132Sを代表して説明する。
基準回転盤132Sは、平面的な円板体案内通路232に用いられ、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236を有する円形の基準回転盤132Sが所定の間隔で列設されている。基準回転盤132Sは、ベース体268、したがって、円板体案内通路232に対し直交する軸線回りに回転自在に設けられ、それらの表面273は、第3案内面248と実質的に面一になるように構成されている。本実施例の基準回転盤132Sは、第1山形案内面262又は第2山形案内面266の頂部近傍の軸線回りに回転自在に設けられ、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236は当該軸線に対し点対称に配置されている。なお、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236を樹脂にて製造する場合、摩耗を防止するため、円板体102を押動する部分は板金にて覆うことが好ましい。また、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236の先端は、トッププレート256に形成された環状溝276に挿入され、円板体102が第1円板体押動体234又は第2円板体押動体236から脱落しないように構成されている。基準回転盤132Sの周面には、平歯車280が一体に設けられ、隣り合う基準回転盤132Sの歯車同士が噛み合っている。基準回転盤132Sは、回転体116の回転速度に対して1.5倍の回転速度で回転される。全ての回転盤132は同一速度で、及び、隣接して噛み合っている回転盤132は互いに逆方向に回転され、かつ、第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236は所定の位相関係において回転される。以上の説明は全ての回転盤132において基本的機能及び構造は同一であるが、湾曲部260に相対する湾曲部回転盤132Cとそれに隣接する第1回転盤132Fとは、基準回転盤132Sに対し細部構造において違いあるので、その相違につき以下説明する。
まず湾曲部回転盤132Cを説明する。
湾曲部回転盤132Cは、円板体送出装置100から送り出された円板体102を1つずつ次の第1回転盤132Fへ送り出す機能を有し、湾曲部回転盤132Cに設けられた湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cの長さが、基準回転盤132Sにおける第1円板体押動体234及び第2円板体押動体236よりも長く形成され、それらの先端は湾曲部トッププレート256Cに形成された湾曲部環状溝276Cにおいて旋回可能である。また、湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cの湾曲部回転盤132Cにおける周方向の長さは、それらの回転方向前端278Cと回転方向後端282Cの間隔、したがって、円板体通路284Cは最大径の円板体102が通過できる間隔よりも僅かに大きく形成され、湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cの湾曲部回転盤132Cにおける周方向の長さは、円板体通路284Cを除いて連続した弧状を呈している。湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cを弧状に湾曲部回転盤132Cと一体化した場合、これらを強化できる利点がある。湾曲部回転盤132Cに相対する湾曲部第1山形案内面262Cは、基板112から突出形成されている。また、湾曲部第1山形案内面262Cに相対する湾曲部第2弧状案内面264Cも基板112に形成されている。さらに、これら湾曲部第1山形案内面262C及び湾曲部第2弧状案内面264Cに相対する湾曲部トッププレート256Cは、湾曲した板状に形成され、表面273に相対する湾曲部案内面286が形成されている。
次に第1回転盤132Fを主に図4を参照して説明する。
第1回転盤132Fは、上流側の湾曲部回転盤132Cによって搬送された円板体102を下流側の基準回転盤132Sへ受け渡す機能を有し、本実施例においては、第1回転盤第1円板体押動体234F及び第1回転盤第2円板体押動体236Fの高さが、基準回転盤132Sのものより幾分高いが湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cよりは低く形成されている。なぜなら、湾曲部回転盤132Cの近傍では、円板体案内通路232が湾曲しているためである(図4(A)においてハッチングを付した部分)。第1回転盤132Fの第1回転盤第1円板体押動体234F及び第1回転盤第2円板体押動体236Fの先端部外側は、面取り部288が形成されている。湾曲部回転盤132Cにおける湾曲部第1円板体押動体234C及び湾曲部第2円板体押動体236Cとの干渉を回避するためである。
なお、本実施例において、図3に示す様に、出口106に最も近い最終回転盤132Eに相対する出口部第1山形案内面262Eは、他の第1山形案内面262よりも上流側第1斜面262Iと下流側第1斜面262Oとのなす角度が大きいが、この場合も、山形案内面に含まれるものである。また、本実施例における円板体案内通路232は、出口106の近傍において、水平よりもやや下向きの出口部案内通路232Eに形成されている。
次に図16を参照して搬送装置104の作用を説明する。
図16は、最小径の円板体102が搬送される状態が描かれており、例えば日本円における10円〜500円硬貨が使用される場合における、50円硬貨50C、換言すれば、最小径の円板体102Sが搬送される状態である。
図16(C)に示すように、回転体116の回転によって、押出部178によって円板体案内通路232へ押し出された円板体102Sは、湾曲部第2弧状案内面264C及び湾曲部第1山形案内面262Cによって案内されつつ湾曲部回転盤132Cの湾曲部第1円板体押動体234C又は湾曲部第2円板体押動体236Cによって押動されて移動され、湾曲部第2弧状案内面264Cへ達する。このとき、第1回転盤132Fの第1回転盤第1円板体押動体234F又は第1回転盤第2円板体押動体236Fが未だ到達していないので、円板体102Sは、右側下部周面の一部を湾曲部第1弧状案内面266Cに支えられ、左側下部周面の一部を湾曲部第1円板体押動体234C又は湾曲部第2円板体押動体236Cに支えられてその位置を継続される。その継続途上において、第1回転盤第1円板体押動体234F又は第1回転盤第2円板体押動体236Fが到達するので、円板体102Sは、それらの何れかによって押動されるようになり、湾曲部第1弧状案内面266C、並びに、第2弧状案内面264、及び、第1山形案内面262によって案内された後、次の基準回転盤132Sに引き継がれ、円板体102Sは、順次、リレー式に下流側の基準回転盤132Sの第1円板体押動体234又は第2円板体押動体236によって押動されて出口部案内通路232Eに達した後、円板体径検知装置240によって出口106から払い出される。なお、払い出された円板体102は、出口部案内通路232Eにおいて、通過センサ290によって検知される。
次に通過センサ290を説明する。
通過センサ290は、出口106から円板体102が払い出されたか検出する機能を有し、本実施例においては、出口106直前の出口部案内通路232Eに配置され、移動部302によって弾き出された円板体102を検知して出力が「L」から「H」に切り替わる透過型光電センサによって構成されている。換言すれば、通過センサ290は、投光部から受光部への投射光が遮断された場合、円板体102の通過を検知して出力が「L」の検知信号DSを出力する光学式センサを採用しているが、他の形式のセンサを使用してもよい。
次に円板体判別装置240を図9〜図15を参照して説明する。
円板体判別装置240は、移動部302が円板体102によって移動される移動量を検知して円板体102の直径を検知し、その直径が適当であるか判別する機能を有し、本実施例においては、検知部292と円板体判定部294により構成されている。
次に検知部292を主に図10及び図11を参照して説明する。
検知部292は、円板体102の周面によって移動され、その直径に関連する情報を検出する機能を有し、本実施例においては、検知部フレーム296、固定部298、移動部302、及び、パルス信号発生部304によって構成されている。
まず検知部フレーム296を説明する。
検知部フレーム296は、固定部298、移動部302、及び、パルス信号発生部304等を支持する機能を有し、本実施例においては、検知部ベースフレーム296B及び検知部カバーフレーム296Cによって構成されている。
次に検知部ベースフレーム296Bを説明する。
検知部ベースフレーム296Bは、検知部カバーフレーム296C、移動部302、及び、パルス信号発生部304等を支持する機能を有し、本実施例においては、倒立L型の板金によって構成され、その下端部はトッププレート256の上端部前面に相対して配置され、結果としてベース体268に固定されている。
次に検知部カバーフレーム296Cを説明する。
検知部カバーフレーム296Cは、検知部ベースフレーム296Bに固定され、移動部302及びパルス信号発生部304の外方を覆う機能を有し、本実施例においては、平面視チャンネル形に形成され、その両端の耳部が検知部ベースフレーム296Bにネジ等によって固定されている。
次に固定部298を主に図3を参照して説明する。
固定部298は、円板体案内通路232、具体的には出口部案内通路232Eを移動する円板体102の一部周面を案内する機能を有し、本実施例においては、トッププレート256における出口部案内通路232Eへ向かって大凡90度方向転換する位置の角部に取り付けられたガイドピン306によって構成されている。したがって、固定部298たるガイドピン306は、出口部案内通路232Eの一面を構成しているともいえる。なお、このガイドピン306は回転ローラによって構成することもできる。
次に移動部302を主に図10及び図11を参照して説明する。
移動部302は、垂立方向に伸びる円板体案内通路232から出口部案内通路232Eへ、固定部298たるガイドピン306によって案内されつつ移動される円板体102によって固定部298から離れる方向に移動される機能を有し、本実施例においては、さらに、円板体102を弾き出す機能を有し、固定軸308、揺動レバー312、ローラ314、及び、弾出スプリング316を含んでいる。
次に固定軸308を説明する。
固定軸308は、揺動レバー312を揺動自在に支持する機能を有し、本実施例においては、一端部を検知部ベースフレーム296Bに、他端部を検知部カバーフレーム296Cに支持された棒状体によって構成されている。この固定軸308の軸線は、出口部案内通路232Eに最も近い回転盤132Eの回転軸線と実質同軸になるように配置されている。
次に揺動レバー312を説明する。
揺動レバー312は、固定軸308に一端部を揺動自在に支持され、かつ、他端部にローラ314が回転自在に支持される機能を有し、本実施例においては、固定軸308に支持される端部が蛙股形状、即ち、所定幅のスリット状空間318が形成された直状の棒状体によって構成されている。
次にローラ314を説明する。
ローラ314は、固定部298との間で円板体102の周面を挟む機能、換言すれば、円板体102の外周に接して移動される機能を有し、本実施例においては、揺動レバー312の他端部に固定された軸322の端部に回転自在に取り付けられている。検知部フレーム296が搬送装置104の上端部に取り付けられた場合、ローラ314は検知部ベースフレーム296Bに開口された矩形窓332、及び、トッププレート256に形成された弧状長孔334を貫通して出口部案内通路232Eに突出する。揺動レバー312が緩衝体328に係止された状態において、ローラ314は図3(B)において鎖線で示す様に弧状長孔334の端部に位置し、固定部298たるガイドピン306に近接した待機位置SPに静止される。この待機位置SPにおいて、ローラ314は最小径円板体102Sが通過する場合、所定量移動される位置関係に配置されている。換言すれば、ローラ314は、使用が想定される円板体102によって、固定部298から離される方向に移動され、円板体102が通過した後は、弾出スプリング316によって戻されて緩衝体328によって待機位置SPに保持される。したがって、弧状長孔334は、最終回転盤132Eの回転軸線を中心とした円弧状に形成されている。なお、ローラ314は回転しない棒体である軸322であってもよいが、ローラ314である場合には、摩擦抵抗が小さいことから、耐久性及び円板体の弾き出しにおいて優れる利点がある。
次に弾出スプリング316を説明する。
弾出スプリング316は、出口部案内通路232Eにおいてローラ314を円板体102の周面に押し付ける力を与える機能を有し、本実施例においては、固定軸308回りに中間部を巻回された弾性線条体324によって構成され、当該弾性線条体324の一端316Lは検知部カバーフレーム296Cにおける矩形状の開口325から切り起こした凸片326に掛止され、他端316Rは揺動レバー312の突部329に係止され、ローラ314に対し、常時、固定部298側へ弾性的に付勢している。したがって、円板体102は、最終的には弾出スプリング316の弾発力、したがって、ローラ314により弾き出される。しかし、揺動レバー312の下面が、検知部ベースフレーム296Bから横向きに突出する突部に固定された緩衝体328に係止され、所定距離以上近づくことはできない。円板体102が弾き出される直前に中央孔検出センサ330によって中央の孔の有無が検知される。
次に中央孔検出センサ330を説明する。
中央孔検出センサ330は、中心部孔を有する円板体102、例えば、5円硬貨、50円硬貨、又は、特別に製作した円板体102を検知する機能を有し、本実施例においては出口部案内通路232Eにおいて、円板体102が固定部298と移動部302によって挟まれ、円板体102の進行方向後側の円弧部が移動部302によって押し出され始めた状態において、中心部孔が存する位置に配置され、投光部からの光を受光部において受光した場合、中心部孔を有する円板体102であると判別するが、他の方式によって中央孔検出センサ330を構成することもできる。円板体102が押し出され始めた状態において中央孔の有無を検知することによって、払い出された円板体102の異常を検知できる利点がある。
次にパルス信号発生部304を説明する。
パルス信号発生部304は、移動部302の移動に連動してパルス信号PSを出力する機能を有し、本実施例においては、少なくとも、揺動体336とセンサ338とにより構成されている。
次に揺動体336を説明する。
揺動体336は、移動部302の移動に連動して揺動する機能及び所定揺動量毎にセンサ338の検知に基づいてパルス信号を出力できるように検知部292を形成される機能を有し、本実施例においては、光透過性の透明樹脂によって、有底円筒状に形成された鍋型の被検知体342によって構成されている。被検知体342は固定軸308に回転自在であると共に、揺動レバー312と一体に揺動するように構成されている。
次に被検知体342を説明する。
被検知体342は、円板型の底部342Bの外周縁に筒型の円筒部342Pが接続され、底部342Bの中心は固定軸308の軸線SL上に配置されている。円筒部342Pには、軸線SLと平行に、図14(B)、(C)、(D)、(E)に示すように、断面が台形状であって、右上がり斜面又は右下がり斜面である非検知部344と、右上がり斜面と右下がり斜面との間に配置された平板状の被検知部346とが所定の間隔で形成されている。非検知部344はセンサ338との関係において検知されない機能を発揮する部分であり、被検知部346はセンサ338との関係において検知される機能を発揮する部分である。したがって、被検知部346は、センサ338が光学センサ348である場合、平板状でなくとも、投光部348Pからの投射光が受光部348Rに到達する構造であれば良い。本実施例においてセンサ338はセンサ338が光学式であるので、非検知部344は投射光に対して45度の角度を有する斜面に形成され、投光部348Pからの投射光は当該斜面によって反射されて受光部から逸らされることから非検知部344の機能を発揮し、被検知部346は平板状であるから光は直線的に透過して受光部348Rに到達出来ることから被検知部346の機能を発揮する。具体的には、図14(B)に示すように、低部平板部である第1被検知部346L、第1非検知部344L、高部平板部である第2被検知部346H、及び、第2非検知部344Rの順に等ピッチ、換言すれば等間隔で繰り返して配置され、それらの円周方向の長さは同一に設定されている。また後述のセンサ338との関係において、対のセンサ338の投射光は、同時に同一の第1被検知部346L、第1非検知部344L、第2被検知部346H、又は、第2非検知部344Rには投光しないように設定されている、したがって、センサ338に光学式センサを用いる場合、同様の機能を有する被検知体342を用いることができる。例えば、非検知部344として、光が非透過となるテープを貼り付け、着色し、又は、祖面に形成してもよい。なお、被検知部346と非検知部344との対の数は、円板体102の直径を検出する上での精度を決定づけるため、可及的に多く設けることが好ましい。しかし、製造上の物理的な制約もあるため、少なくとも360度において、180対以上が必要であるが、好ましくは300対以上である。
次にセンサ338を説明する。
センサ338は、被検知体342の非検知部344と被検知部346との共同によって、パルス信号PSを出力する機能を有し、本実施例においては、光学センサ348によって構成され、円筒部342Pの内側に配置された投光部348Pと、円筒部342Pの外側に配置され、投光部348Pからの投光を受光可能に配置された受光部348Rによって構成されている。投光部348Pと受光部348Rは、円筒部342Pの周方向に所定の距離ずらして配置され、第1投光部348P1からの第1投光PL1は第1検知信号PS1を出力する第1受光部348R1に、及び、第2投光部348P2からの第2投光PL2は、第2検知信号PS2を出力する第2受光部348R2に入光するように構成されている。したがって、第1投光部348P1と第1受光部348R1とは第1検知部3491を構成し、第2投光部348P2と第2受光部348R2とは第2検知部3492を構成する。第1投光PL1と第2投光PL2は、平行光である。また、所定の距離とは、同時に同一の第1被検知部346L、第1非検知部344L、第2被検知部346H、又は、第2非検知部344Rには投光しないと共に、第1検知信号PS1と第2検知信号PS2とが、立ち上がりエッジ、及び、立ち下がりエッジがずれ、図15(C)に示す出力状態を満たす距離である。この所定の距離の意味は、円板体判定部294において、第1検知部3491及び第2検知部3492、換言すれば、第1受光部348R1及び第2受光部348R2からの出力によって、被検知体342の回転方向が、図14(A)において反時計方向であるか、時計方向であるかを判別する機能を発揮させることである。本実施例において、第1投光部348P1からの第1投光PL1が被検知部346(第1被検知部346L又は第2被検知部346H)を透過する場合、当該第1投光PL1は第1受光部348R1に受光され、第2投光部348P2からの第2投光PL2は非検知部344(第1非検知部344L又は第2非検知部344R)によって第2受光部348R2によって受光されない。
次に円板体判定部294を主に図12を参照して説明する。
円板体判定部294は、検知部292からのパルス信号に基づいて払い出された円板体102が所定の直径であるか判別する機能を有し、具体的には、本実施例においては検知部292からの第1検知信号PS1及び第2検知信号PS2に基づいて、円板体102の直径を間接的に演算し、判別する機能を有し、マイクロプロセッサ及びソフトウエアによって構成されているが、便宜的に図12に示すブロック図により説明すると、少なくともバスライン352、PS1立ち上がりエッジ検出部354、PS1立ち下がりエッジ検出部355、PS2立ち上がりエッジ検出部356、PS2立ち下がりエッジ検出部357、エッジ計数部358、計数部359、移動方向判別部360、減算部362、エッジ基準値記憶部364、判別部366、及び、最大計数値記憶部372、を含み、更に、孔付き円板体判別部368を含むと共に、通過センサ290からの通過信号TS2、第1通過センサ290Pからの検知信号TS1、並びに、中央孔検出センサ330からの孔検知信号HSが入力される。
まずバスライン352を説明する。
バスライン352は、検知部292、具体的には第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1、及び、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2、並びに、第1通過センサ290P及び通過センサ290からの検知信号、更には、中央孔検出センサ330からの信号を伝達し、PS1立ち上がりエッジ検出部354、PS2立ち上がりエッジ検出部356、計数部359(エッジ計数部358)、移動方向判別部360、減算部362、基準値記憶部363(エッジ基準値記憶部364)、判別部366、孔付き円板体判別部368、リセット部370、又は、最大計数値記憶部372間において信号を伝達する機能を有する。
次にPS1立ち下がりエッジ検出部355を説明する。
PS1立ち下がりエッジ検出部355は、第1パルス信号PS1の立ち下がりを検出する機能を有し、該立ち下がりを検出した場合、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1を出力する。
次にPS2立ち上がりエッジ検出部356を説明する。
PS2立ち上がりエッジ検出部356は、第2パルス信号PS2の立ち上がりを検出する機能を有し、該立ち上がりを検出した場合、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2を出力する。
次にPS2立ち下がりエッジ検出部357を説明する。
PS2立ち下がりエッジ検出部357は、第2パルス信号PS2の立ち下がりを検出する機能を有し、該立ち下がりを検出した場合、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2を出力する。
次に計数部359を説明する。
計数部359は、第1移動方向Xにおける第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2、及び、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2を計数し、その計数値Cntをデジタル値として出力する機能を有し、本実施例においてはエッジ計数部358が当該機能を有する。
次にエッジ計数部358を説明する。
エッジ計数部358は、第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2及び第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2を計数し、その計数値Cntをデジタル値として出力する機能を有する。
次に移動方向判別部360を説明する。
移動方向判別部360は、被検知体342の移動方向、換言すれば、円筒部342Pの回転方向を判別する機能を有し、具体的には、第1検知部3491(第1受光部348R1)からの第1検知信号PS1、及び、第2検知部3492(第2受光部348R2)からの第2検知信号PS2に基づいて、円筒部342Pの回転方向を判別する。
移動方向判別部360おける、第1検知信号PS1、及び、第2検知信号PS2による回転方向の判別方法を図14及び図15を参照して説明する。なお、以下の説明において、出力が「L」とは、パルス信号たる第1検知信号PS1、又は、第2検知信号PS2の出力レベルが相対的に低い状態を表し、出力が「H」とは、パルス信号たる第1検知信号PS1、又は、第2検知信号PS2の出力レベルが相対的に高い状態を表す。図14において、円板体102が検知部292を通過する際の前半である、被検知体342が円板体102の進行方向前側の前側弧状部FCによって反時計方向へ回転される場合(図15(A)の状態)、換言すれば、図14(B)において、円筒部342Pが矢印Xの方向(同図において左方)へ、換言すれば、第1移動方向Xへ移動する場合、第1受光部348R1は第2非検知部344Rから第1被検知部346L、又は、第1非検知部344Lから第2被検知部346Hへ相対位置が移行し、第2受光部348R2は第1被検知部346Lから第1非検知部344L、又は、第2被検知部346Hから第2非検知部344Rへ相対位置が移動する。これにより、図15(C)におけるX方向欄350Xに示すように、第1非検知部344Lから第2被検知部346H、又は、第2非検知部344Rから第1被検知部346Lへ移行する際、第1受光部348R1は第1パルス立ち上がり信号RE1(図15(C)においては簡易的に上向き矢印により表示)を出力し、かつ、第2受光部348R2の出力は「L」であり、第1被検知部346Lから第1非検知部344L、又は、第2被検知部346Hから第2非検知部344Rへ移行する際、第1受光部348R1は第1パルス立ち下がり信号FE1を出力し、かつ、第2受光部348R2の出力は「H」であり、第2受光部348R2は、第1非検知部344Lから第2被検知部346「H」へ移行する際、又は、第2非検知部344Rから第1被検知部346Lへ移行する際、第2受光部348R2の出力は第2パルス立ち上がり信号RE2を出力し、かつ、第1受光部348R1の出力は「H」であり、第2被検知部346Hから第2非検知部344R、又は、第1被検知部346Lから第1非検知部344Lへ移行する際、第2受光部348R2は第2パルス立ち下がり信号FE2を出力し、かつ、第1受光部348R1の出力は「L」である。一方、円板体102が検知部292を通過する際の後半である、移動部302が円板体102の進行方向後側の後側弧状部BCを押動する際における、逆の第2移動方向Yの右方へ移動される場合、第1受光部348R1は第1非検知部344Lから第1被検知部346Lへ、又は、第2非検知部344Rから第2被検知部346Hへ相対位置が移行し、図15(C)におけるY方向欄350Yに示すように、第1非検知部344Lから第1被検知部346L、又は、第2非検知部344Rから第2被検知部346Hへ移行する際、第1受光部348R1は第1パルス立ち上がり信号RE1を出力し、かつ、第2受光部348R2の出力は「H」であり、第1被検知部346Lから第2非検知部344R、又は、第2被検知部346Hから第1非検知部344Lへ移行する際、第1受光部348R1は第1パルス立ち下がり信号FE1を出力し、かつ、第1受光部348R1の出力は「L」であり、及び、第2非検知部344Rから第2被検知部346Hへ移行する際、又は、第1非検知部344Lから第1被検知部346Lへ移行する際、第2受光部348R2は、第2パルス立ち上がり信号RE2を出力し、かつ、第1受光部348R1の出力は「L」、第2被検知部346Hから第1非検知部344Lへ移行する際、又は、第1被検知部346Lから第2非検知部344Rへ移行する際、第2受光部348R2は第2パルス信号立ち下がり信号FE2を出力し、かつ、第1受光部348R1の出力は「H」である。前述のように、第1検知信号PS1と第2検知信号PS2の出力内容を判別することにより、円筒部342P、したがって被検知体342の回転方向を検知することができる。より具体的には、図3(A)において、円板体102によって移動部302(ローラ314)が反時計方向へ回動される場合、図14(A)において被検知体342は反時計方向に回動され、同図(B)〜(E)においては第1移動方向Xへ移動される。よって、第1受光部348R1及び第2受光部348R2からの最初の出力信号の組み合わせは図15(C)におけるX方向欄350Xの何れかになるため、円板体102の通過途上の前半にあることを判別できる。一方、円板体102がローラ314によって弾き出される場合、被検知体342は図14(A)において時計方向へ回動されるので、円筒部342Pは図14における第2移動方向Yへ移動される。よって、第1受光部348R1及び第2受光部348R2のからの出力信号の組み合わせは図15(C)におけるY方向欄350Yの何れかになるため、円板体102が図15(B)における通過途上の後半にあることを判別できる。
次に減算部362を説明する。
本実施例において、減算部362は、計数部359、したがって、エッジ計数部358に記憶された計数値Cntから、移動方向判別部360によって第1移動方向Xから第2移動方向Yへ移動方向が変わった後における、第1パルス信号PS1に基づく第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス信号PS2に基づく第2パルス立ち上がり信号RE2、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2が出力される毎に1ずつ減算する機能を有する。しかし、減算部362は、第2移動方向Yにおける第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス立ち上がり信号RE2、及び、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2を計数しておき、後述する払出信号DSが出力された際、計数部359における計数値Cntから減算部362における計数値を減算し、減算後の数値を最大計数値MCとして基準値PNと比較するようにしてもよい。
次に基準値記憶部363を説明する。
基準値記憶部363は、円板体102が所定の直径であるかを判別するため、最大計数値記憶部372に記憶された最大計数値MCと比較するための基準値PNを記憶する機能を有し、その基準値は1つでも良いし、複数でも、又は、所定の範囲を画定する数字であってもよい。本実施例においては、エッジ基準値記憶部364がその機能を有する。
エッジ基準値記憶部364は、円板体102が所定の直径であるかを判別するための基準となるエッジ計数部358における計数値Cntと比較するための基準値PNを記憶する機能を有し、本実施例においては1つの基準値、例えば100が記憶されている。
次に判別部366を説明する。
判別部366は、通過センサ290からの検知信号である払出信号DSが出力された時点での最大計数値記憶部372に記憶された最大計数値MC(エッジ計数部358における計数値Cnt)に基づいて、所定の直径であるか判別する機能を有する。すなわち、固定部298は固定され、移動部302は当該固定部298から所定距離離れた位置に静止されていることから、円板体102によって、当該移動部302が所定量移動された場合、第1受光部348R1から出力される第1パルス信号PS1、及び、第2受光部348R2から出力される第2パルス信号PSのそれぞれに基づいてPS1立ち上がりエッジ検出部354から出力される第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、PS1立ち下がりエッジ検出部355から出力される第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、PS2立ち上がりエッジ検出部356から出力される第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2及びPS2立ち下がりエッジ検出部358から出力される第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2のそれぞれが所定のタイミングで所定数出力され、第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2及び第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2を順次計数し、その計数値Cntの最大計数値MCと基準値PNとを比較することにより、間接的に円板体102の直径を検出し、適合した円板体102であるか判別することができ、不適当な直径の円板体102である場合、例えば、円板体102として日本円の100円硬貨が用いられるところ、誤って、10円硬貨が混入していた場合、100円硬貨は直径が22.6ミリメートル、10円硬貨は直径が23.5ミリメートルであることから、0.9ミリメートルの差を第1パルス信号PS1に基づく第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、及び、第2パル信号PS2に基づく第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2の数に基づいて判別し、第1異常信号ES1を出力する。なお、円板体102の直径の判別精度が低くとも良い場合、第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2、又は、第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2の何れか1つ又は複数を選択して計数することにより計数値Cntとして用いることができる。
次に孔付き円板体判別部368を説明する。
孔付き円板体判別部368は、中央孔検出センサ330(図3)から孔検知信号HSを受信した場合、孔付円板体102Hであることを判別し、孔付円板体102Hが不適である場合、第2異常信号ES2を出力する。例えば、直径が22.6ミリメートルの100円硬貨が用いられるところ、誤って、直径が22.0ミリメートルの5円硬貨が混入されている場合、異常を知らせるためである。
次にリセット部370を説明する。
リセット部370は、通過センサ290からの払出信号DSに基づいて計数部359における計数値Cnt、及び、最大計数値記憶部372における最大計数値MCを0にリセットする機能を有し、本実施例においては、さらに減算部362をもリセットし、ソフトウエアによって構成されている。
次に最大計数値記憶部372を説明する。
最大計数値記憶部372は、計数部359、したがって、エッジ計数部358において計数された計数値Cntの最大計数値MCを記憶する機能を有する。したがって、回転体116が逆転されることなく円板体102が送り出される場合、計数値Cntと最大計数値MCとは同一であるが、回転体116が逆転されている間、及び、回転体116が再度正転された場合における途中までは異なる値となる。
次に円板体判定部294の作用を図13のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず円板体102の直径を演算するサブルーチン処理を図13(B)及び図15を参照して説明する。
まず、円板体102によって、移動部302が固定部298から離れる方向に移動される場合、換言すれば、円板体102の進行方向前側の前側円弧部FCが固定部298と移動部302との間に進行する際、図14(A)において、被検知部342Pは反時計方向へ回動されることから、図14(B)において矢印X方向へ移動される。これにより、前述したように、図15(A)に示すように、第1受光部348R1から第1パルス信号PS1、及び、第2受光部348R2から第2パルス信号PS2が出力されて、それらの第1パルス信号PS1と第2パルス信号PS2とは時間差TRUをもって立ち上がることになる。この場合、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1と第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2とは、前述したように、図15(C)におけるX方向欄350Xの出力関係になる。また、逆に、移動部302が円板体102を弾き出すために固定部298に近づく場合、換言すれば、円板体102の進行方向後端側の後側弧状部BCが固定部298と移動部302との間にある場合、図15(B)に示すように、第2パルス信号PS2が出力されて後、所定の時間差TRDをもって第1パルス信号PS1が出力され、図15(C)におけるY方向欄350Yの出力関係になる。
そこで、サブルーチン処理におけるステップS11において、第1受光部348R1からの出力が第1パルス信号PS1の第1パルス立ち上がり信号RE1、したがってPS1立ち上がりエッジ検出部354からの出力が第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1(図13において上向き矢印にて表示)、及び、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が「L」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS15へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS12へ進む。
ステップS12において、第1受光部348R1からの出力が第1パルス信号PS1の第1パルス立ち下がり信号FE1、したがって、PS1立ち下がりエッジ検出部355からの出力が第1パルス立下りエッジ信号PSF1(図13において下向き矢印にて表示)、及び、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が「H」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS15へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS13へ進む。
ステップS13において、第2受光部348R2からの出力が第2パルス信号PS2の第2パルス立ち上がり信号RE2、したがって、PS2立ち上がりエッジ検出部356からの出力が第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2、及び、第1受光部348R1、したがって、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1の出力が「H」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS15へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS14へ進む。
ステップS14において、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が第2パルス立ち下がり信号FE2、したがって、PS2立ち下がりエッジ検出部357からの出力が第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2、及び、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1の出力が「L」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS15へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS18へ進む。
ステップS15において、計数部359(エッジ計数部358)は計数値Cntに「1」を計数した後、ステップS16へ進む。
ステップS16において、エッジ計数部358における計数値Cntの「1」と最大計数値MCとが比較され、小さい場合は、一回目のルーチン処理を終了し、大きい場合ステップS17へ進む。今回の場合、最大計数値MCは0であり、ステップS15における計数値は1であるためステップS17へ進む。
ステップS17において、ステップS15における計数値Cntを新たな最大計数値MCとして最大計数値記憶部372に記憶した後、一回目のルーチン処理を終了する。
以上より、ステップS15に到達するのは、第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち上がり信号RE1であって、かつ、第2受光部348R2の出力が「L」、次に、第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち下がりエッジ信号FE1であって、かつ、第2受光部348R2の出力が「H」、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち上がり信号RE2であり、かつ、第1受光部348R1の出力が「H」、及び、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち下がり信号FE2であって、かつ、第1受光部348R1の出力が「L」である場合である。
円板体102がさらに移動部302を固定部298から遠ざけるように移動させると、ステップS11〜S17の処理が繰り返される。この繰り返し時においては、何れかの信号状態が発生するため、再びステップS15においてエッジ計数部358に記憶されている計数値Cntに更に「1」が加算されて、ステップS16において、加算後の計数値Cntが最大計数値記憶部372に記憶されている最大計数値MCよりも大きい場合ステップS17へ進み、最大計数値記憶部372に新たな最大計数値MCとして記憶される。
一方、ステップS18において、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1の出力が第1パルス立ち上がり信号RE1、したがってPS1立ち上がりエッジ検出部354からの出力が第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、及び、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が「H」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS22へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS19へ進む。
ステップS19において、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1の出力が第1パルス立ち下がり信号FE1、したがって、PS1立ち下がりエッジ検出部355からの出力が第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF1、及び、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2が「L」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS22へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS20へ進む。
ステップS20において、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が第2パルス立ち上がり信号RE2、したがって、PS2立ち上がりエッジ検出部356からの出力が第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2、及び、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1の出力が「L」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS22へ進み、これらの組み合わせでない場合ステップS21へ進む。
ステップS21において、第2受光部348R2からの第2パルス信号PS2の出力が第2パルス立ち下がり信号FE2、したがって、PS2立ち下がりエッジ検出部357からの第2パルス立ち下がりエッジ信号PSR2、及び、第1受光部348R1からの第1パルス信号PS1が「H」であるか判別し、これらの組み合わせである場合ステップS22へ進み、これらの組み合わせでない場合、ルーチン処理を終了する。
ここで、ステップS18〜S21の条件を満足するのは、図15(C)におけるY方向欄350Yの場合である。換言すれば、移動部302が固定部298に近づく方向に移動する場合である。更に換言すれば、移動部302が円板体102の進行方向後位側の後側弧状部BCを押動している状態、即ち、円板体102が払い出されている状態である。
この場合、ステップS22において、エッジ計数部358における計数値Cntが1以上であるか判別し、1以上でない場合、ルーチン処理を終了し、1以上である場合ステップS23へ進む。
ステップS23において、エッジ計数部358における計数値Cntから「1」を減算して後、当該減算後の計数値Cntをエッジ計数部358に記憶させた後、ステップS24へ進む。
ステップS24において、中央孔検出センサ330から孔検知信号HS、したがって孔付き円板体判別部368から第2異常信号ES2が出力されているか判別し、判別しない場合、ルーチン処理を終了し、判別した場合ステップS25へ進む。
ステップS25において、第2異常信号ES2が出力されている場合、不適正円板体信号UCSを出力し、ルーチン処理を終了する。なお、不適正円板体信号UCSに基づいて、関連機器においては不適切な円板体102に対する処理が行われる。
正常な円板体102の払出が正常に行われる場合、ステップS18〜S24の処理が繰り返され、ステップS23において、エッジ計数部358における計数値Cntが順次「1」ずつ減算され、最後は「0」になった後、通過センサ290から払出信号DSが出力された場合、メインルーチンにおけるステップS4以降の処理が行われる。
次に図13(A)におけるメインルーチン処理を説明する。
ステップS1において、通過センサ290からの信号が「L」であるか判別する。通過センサ290からの信号が「L」でない場合、換言すれば、円板体102が通過センサ290で検出されている間、すなわち、払出信号DSが出力されている間ステップ1をループし、一方、通過センサ290からの払出信号DSが存在しない信号「H」である場合、換言すれば、円板体102が通過センサ290で検知されない場合、ステップS2へ進む。
ステップS2において、計数部359(エッジ計数部358)における計数値Cnt及び最大計数値記憶部372における最大計数値MCが初期化(ゼロにリセット)され、ステップS3へ進む。
ステップS3において、図13(B)に示されるサブルーチン処理が実行され、ステップS4に進む。
ステップS4において、エッジ計数部358における計数値Cntが所定値、例えば「0」であるか判別し、計数値Cntが「0」より大きい場合はステップS3に戻ってサブルーチン処理を実行し、一方、計数値Cntが「0」の場合はステップS5へ進む。なお、この所定値は、「0」でなくとも、「0」に近い値であっても良い。なぜなら、円板体判定部294の精度が高い場合、機械的部分の遊び等によって、当初の位置に戻らないことがあるからである。
ステップS5において、通過センサ290からの信号が「L」であるか、換言すれば、通過センサ290が円板体102を検出し、出力「L」の払出信号DSを出力したか判別し、払出信号DSが出力されない場合ステップS3へ戻り、一方、通過センサ290からの信号が「L」の場合、換言すれば、円板体102が移動部302によって弾き出され、通過センサ290で検知され、その出力が「L」になった場合、ステップS6へ進む。
ステップS6において、最大計数値記憶部372に記憶された最大計数値MCが判別部366に送信され、ステップS7へ進む。
ステップS7において、判別部366は払い出しされた円板体102が適正な円板体102であるか判別する。具体的には、最大計数値MCが基準値記憶部363(エッジ基準値記憶部364)に記憶された基準値PNと一致する場合、または、設定された範囲にある場合、ステップS1へ戻り、一致しない場合、又は、設定された範囲に無い場合、ステップS8へ進む。
ステップS8において、判別部366は第1異常信号ES1、換言すれば、不適正円板体信号UCSを出力した後、ステップS1へ戻る。
不適正円板体信号UCSは、払出した円板体102を利用する機器において、当該不適正な円板体102の処理に利用される。
次に特異なケースについて図18を参照して説明する。
図18(A)に示すように、円板体102の払出途中において、同図(B)に示す様に、円板体102が逆戻りする場合である。すなわち、円板体送出装置100において円板体102が咬み込んだ場合、当該咬み込みを解消するため、回転体116が逆転される。この逆転によって、搬送装置104における円板体102も戻されるため、移動部302は円板体102の戻り動によって円板体102を払い出すことなく元の緩衝体328に係止された静止位置へ戻された後、同図(C)に示す様に再度、押動されて払い出されることがある。
この場合の図18(A)の状態においては、円板体102の進行方向前側の前側弧状部FCによって移動部302が固定部298から離されてゆくので、X方向欄350X欄の説明において前述したように第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち上がり信号RE1であって、かつ第2受光部348R2の出力が「L」である場合、第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち下がり信号FE1であって、かつ、第2受光部348R2の出力が「H」である場合、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち上がり信号RE2であり、かつ、第1受光部348R1の出力が「H」である場合、又は、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち下がり信号FE2であって、かつ、第1受光部348R1の出力が「L」である場合の何れかが発生する。したがって、第1パルス信号PS1における第1パルス立ち上がり信号RE1と第1パルス立ち下がり信号FE1とのそれぞれ及び第2パルス信号PS2の第2パルス立ち上がり信号RE2と第2パルス立ち下がり信号FE2とのそれぞれに基づく、第1パルス立ち上がりエッジ信号PSFR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF2、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2及び第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2をエッジ計数部358において順次計数し、咬み込みが生じたタイミングTSにおいて停止される。
この後、回転体116が逆転され、結果として回転盤132が逆転され、円板体102が逆戻りし、移動部302は固定部298に近づき、又は、その後緩衝体328によって静止される。この場合、図18(B)に示す様に、円板体102の進行方向前側の前側弧状部FCによる制限の下、移動部302が固定部298に近づいてゆくので、Y方向欄350Y欄の説明において前述したように、第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち上がり信号RE1であって、かつ、第2受光部348R2の出力が「H」である場合、第1受光部348R1の出力が第1パルス立ち下がり信号FE1であり、かつ、第2受光部348R2の出力が「L」である場合、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち上がり信号FE2であり、かつ、第1受光部348R1の出力が「L」である場合、又は、第2受光部348R2の出力が第2パルス立ち下がり信号FE2であって、かつ、第1受光部348R1の出力が「H」である場合の何れかが発生する。したがって、前述したステップS18〜S23が実行され、エッジ計数部358における計数値Cntが順次1ずつ減算されることが極めて短時間の間、行われた後、停止される。
したがって、回転体116が逆転される場合において、最大計数値記憶部372における最大計数値MCが更新されることはない。
次に再度、回転体116が正転された場合において、前述の逆転によって、円板体102の咬み込みが解消した場合、図18(C)に示すように同図(A)と同様に円板体102が移動部302を押動して固定部298との間を通り抜けるので、第1パルス信号PS1における第1パルス立ち上がりエッジ信号PSR1、第1パルス立ち下がりエッジ信号PSF2、第2パルス立ち上がりエッジ信号PSR2及び第2パルス立ち下がりエッジ信号PSF2がエッジ計数部358において順次計数された後、通過センサ290から出力「L」の払出信号DSが出力された時点において、メインルーチン処理におけるステップS7において、最大計数値記憶部372における最大計数値MCがエッジ基準値記憶部364における基準値PNと比較され、同一である場合、正規の円板体102であると判別され、一方、最大計数値MCと基準値PNとが異なる場合、不適正な円板体102であると判断され、ステップS8において不適正円板体信号UCSが出力される。
したがって、本発明においては、円板体102が移動部302を移動させる途中で戻された場合であっても、計数部359(本実施例においてはエッジ計数部358)における計数値Cntも減算されることから、円板体102の直径判別のための最終的なパルス信号の最大計数値MCは、円板体102が払い出された時点、換言すれば、円板体102が通過センサ290で検知された時点での計数部359(エッジ計数部358)における計数値Cntである最大計数値MCに基づいて行われるので、払出途中における最大計数値MCには何らの影響も受けずに円板体102の直径を検出できるという効果がある。なお、回転体116の逆転と正転とが複数回繰り返される場合があるが、基本的動作は前述と同様に行われる。
102 円板体
106 出口
112 基板
114 保留容器
116 回転体
118 規制板
132 回転盤
146 透孔
158 逆転時押動部
171 駆動部
176 押動部
178 押出部
180 境界部
204 付勢部
206 受入溝
208 規制面
220 乗上斜面
228 入口
232 円板体案内通路
244 第1案内面
246 第2案内面
248 第3案内面
252 第4案内面

Claims (6)

  1. ばら積み状態で円板体(102)を保留する保留容器(114)の底部において回転する回転体(116)の裏面に形成した押動部(176)によって押動して基板(112)上を摺動させると共に、前記基板(112)上に突出し、前記回転体(116)の半径方向に延在する規制板(118)によって、前記押動される円板体(102)を案内して前記回転体(116)の半径方向に1つずつ送り出す円板体送出装置であって、
    前記回転体(116)は、その上側から下側へ貫通する透孔(146)と、
    前記回転体(116)の裏面側において前記回転体(116)の回転方向後位側における前記透孔(146)の周縁に沿って内向弧状に形成された前記押動部(176)と、
    前記押動部(176)に続いて前記回転体(116)の周縁側に面して形成された押出部(178)と、
    前記回転体(116)の回転方向前位側の前記透孔(146)の周縁に沿って形成された逆転時押動部(158)と、を含み、
    前記規制板(118)は、前記基板(112)に対し垂立し、前記回転体(116)の回転中心部側から周縁側へ向かって直状に前記透孔(146)よりも僅かに短い長さで配置された規制面(208)を有し、さらに、付勢部(204)によって弾性的に前記基板(112)上に突出されると共に、前記回転体(116)に形成された駆動部(171)によって前記押動部(176)と当接する直前に前記基板(112)内に移動される
    ことを特徴とする円板体送出装置。
  2. 前記押動部(176)と前記押出部(178)は連続する一面を形成することを特徴とする請求項1に記載した円板体送出装置。
  3. 前記押動部(176)と前記押出部(178)との境界部(180)は、最小径の円板体(102)を前記規制板(118)とにより挟持した場合、前記最小径の円板体(102)に対し、前記回転体(116)の半径方向に向かうベクトルを生じさせる関係に設定されていることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の円板体送出装置。
  4. 前記規制板(118)は、前記規制面(208)に対する反対側に、前記回転体(116)の逆転時に前記逆転時押動部(158)によって前記円板体(102)が乗り上げできる乗上斜面(220)が形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載した円板体送出装置。
  5. 前記逆転時押動部(158)は、前記回転体(116)の裏面における前記回転体(116)の半径方向において所定の間隔で突出形成された突条によって構成され、
    前記規制板(118)には、前記逆転時押動部(158)を受け入れるための受入溝(206)が形成され、
    前記規制板(118)は、前記回転体(116)の正転時において、前記透孔(146)に一部でも相対する以前に前記付勢部(204)によって前記基板(112)上に突出されることを特徴とする請求項1に記載した円板体送出装置。
  6. さらに、前記円板体送出装置から送り出された前記円板体(102)を搬送する搬送装置(104)が設けられ、
    前記搬送装置(104)は、前記円板体(102)の周面を案内する第1および第2案内面(244、246)と、前記円板体(102)の表裏面をそれぞれ案内する第3および第4案内面(248、252)とにより構成され、入口(228)から出口(106)に向かって延在する円板体案内通路(232)と、
    前記第1または第2案内面(244、246)に沿って所定の順に隣接して配置されかつ前記第3および第4案内面(248、252)に対し略垂直な複数の回転軸線の回りをそれぞれ回転する複数の回転盤(132)と、
    前記複数の回転盤(132)のそれぞれにおいて前記円板体案内通路(232)側に位置する表面から突出すると共に、対応する前記回転盤(132)の回転軸線を挟んで対向して配置され、対応する前記回転盤(132)と一体で回転することにより対応する前記回転軸線の回りを周回する第1および第2円板体押動体(234、236)と、
    を含むことを特徴とする請求項15の何れかに記載した円板体送出搬送装置。
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