JP2014145397A - 管接続装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管接続装置において、拡径されている合成樹脂製のチューブ3が外嵌される嵌合筒部4と、嵌合筒部4の径外側に形成される雄ねじ5とを備える継手本体1、及び、雄ねじ5に螺合する雌ねじ9と、チューブ3における拡径されている部分3Aと拡径されていない部分3Cとの間の径変化部3Bを軸心Q方向に押すチューブ押圧部11とを備えるユニオンナット2を有し、雌ねじ9と雄ねじ5とを螺合させてのユニオンナット2の螺進によりチューブ押圧部11が径変化部3Bを押圧する締付完了状態では、雄ねじ5の基端5bとユニオンナット2の先端2aとの互いの軸心P,Q方向位置が合致する構成とされている。
【選択図】図1
Description
人為操作でユニオンナットを回して締付ける手段では、回す工具を必要としないので、工具を忘れて操作不可になる不都合もなく、簡単で便利に管接続装置を組付けできる良さがある。しかしながら、良好にシールできるように管継手用ナットを作業者の人為操作力で十分に締付けるにそれ相応の力が必要であり、大型のものには向かないとか作業者が限定され易いなどの不利はあった。
しかしながら、引掛けスパナを回動操作するための空間部は必要になるため、管接続装置の回りにあまりスペースが無い場合には不適であり、使用状況が限られてしまう不利がある。なお、特許文献2においては、合成樹脂製のユニオンナットに好適となるように、引掛けスパナもプラスチック製とされている。
これに対して、回しパワーが増幅される引掛けスパナを用いて締付ける手段では、手指で直接に操作する場合に比べて、前記トルク増大が感覚的に判り難い傾向がある。そのため、往々にして締め過ぎてしまうとか、逆に若干緩い状態で締付を終えてしまうという新たな不都合のおそれがあった。
従って、手指で締付ける手段と引掛けスパナで締付ける手段とは何れも一長一短があり、ケースバイケースで適宜に選択して用いられる。
従って、手指で締付ける手段であっても引掛けスパナで締付ける手段であっても、場所が狭くて操作し難いとか、締付完了状態であるか否かの確認が行い辛いことが多い。特に、締付完了状態であるか否かについては、締付不良による漏れのおそれや締付け過ぎによる部材損傷のおそれがあり、いずれの締付手段を採る場合であっても肝要な事項である。
このような実情に鑑みて、本発明の目的は、さらなる構造工夫により、締付完了状態であるか否かの確認が容易化され、所期する継手機能が良好に発揮されるように改善された管接続装置を提供する点にある。
拡径されている合成樹脂製のチューブ3が外嵌される嵌合筒部4と、前記嵌合筒部4の径外側に形成される雄ねじ5とを備える継手本体1、及び、前記雄ねじ5に螺合する雌ねじ9と、前記チューブ3における拡径されている部分3Aと拡径されていない部分3Cとの間の径変化部3Bを軸心Q方向に押すチューブ押圧部11とを備えるユニオンナット2を有し、
前記雌ねじ9と前記雄ねじ5とを螺合させての前記ユニオンナット2の螺進により前記チューブ押圧部11が前記径変化部3Bを押圧する締付完了状態では、前記雄ねじ5の基端5bと前記ユニオンナット2の先端2aとの互いの軸心P,Q方向位置が合致する構成とされていることを特徴とするものである。
前記継手本体1は、前記雄ねじ5のねじ谷5a以下の外径を有して前記雄ねじ5の基端に続く小径胴部6と、前記小径胴部6に続いて形成されて前記継手本体1を回動不能に支持可能なトルク受部7とを有するとともに、前記トルク受部7の径が前記雄ねじ5のねじ谷5aの径以下で、かつ、前記小径胴部6の径以上となる値に設定されていることを特徴とするものである。
前記雄ねじ5、及びこれに螺合する前記雌ねじ9が共に台形ねじに形成されていることを特徴とするものである。
前記ユニオンナット2の先端2aと前記トルク受部7との間に差込み可能な検査治具Tを有し、前記検査治具Tの厚みが、前記締付完了状態からさらに前記ユニオンナット2が所定量締付方向に回動された増し締め状態での前記ユニオンナット2の先端2aと前記トルク受部7との間の間隙寸法に合致させてあることを特徴とするものである。
その結果、さらなる構造工夫により、締付完了状態であるか否かの確認が容易化され、所期する継手機能が良好に発揮される管接続装置を提供することができる。
従って、小径胴部やトルク受部に必要となる強度を持たせながらも、トルク受部側からの斜め方向の目視が容易化され、この点からも締付完了状態であるか否かの確認が容易化される管接続装置が実現可能である。
図1,図11に管接続装置Aが示されている。この管接続装置Aは、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製のチューブ3を、ポンプ、バルブ等の流体機器や、異径又は同径のチューブに連通接続するものであって、半透明なフッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製の継手本体1と、半透明なフッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製のユニオンナット2との2部品で構成されている。なお、図1は、ユニオンナット2を締め込んでチューブ3がシール状態で継手本体1に接続される組付状態(組付完了状態)を示している。
嵌合筒部4は、チューブ3の端部を拡径して圧入外嵌装着可能な箇所であって最も軸心P方向で突出している部分である。
雄ねじ5は、嵌合筒部4の径外側で、かつ、軸心P方向で嵌合筒部4の基端側に寄って形成される大径の台形ネジで成る部分である。
トルク受部7は、継手本体1を回動不能に支持可能な六角ナット状の部分であって、小径胴部6に続いて両小径胴部6,6の間に形成されている部分である。
内部流路8は、継手本体1の内部を軸心P方向貫く円形のトンネルとなる部分であり、移送対象流体が流れる箇所である。
ナット薄肉部2Aは、ユニオンナット2における軸心Q方向で先端側の部分であって、その内周側には、継手本体1の雄ねじ5に螺合可能な台形ネジでなる雌ねじ9が形成され、外周側には、軸心Q方向に沿う状態で周方向の均等角度毎に形成される複数の浅溝13が形成さえれている。また、ナット薄肉部2Aの先端部には、浅溝13が無く平坦な外周面を持つフランジ部23が形成されている。
ナット厚肉部2Bの外周側に形成される深溝12は、軸心Q方向長さが極めて短く平坦な外周面を有する状態で基端に形成される小径外周部2bと同径の底面12aを有して、軸心Q方向に沿う状態で周方向の均等角度毎に形成されている。ナット厚肉部2Bの径方向の厚みは、総じてナット薄肉部2Aの径方向の厚みよりも厚い。
ユニオンナット2の締込みにより、チューブ押圧部11の押圧面11aは軸心Qに直交する側周面とされ、径変化部3Bにおける径の小さい側を軸心P方向に強く押し、径変化部3Bとテーパ外周面4aとを密着させての良好なシール状態を得ることが可能である。
押え内周部10は、図1に示す組付状態において、嵌合筒部4に圧入外嵌されている拡径部3Aの外周に密接する程度の値で径一定な筒部に形成されている。
そして、図1に示すように、チューブ3の端面3tが周溝mのほぼ奥まで入り込む状態となるまで差し込む。ここで、嵌合筒部4に外嵌装着される「チューブ3の端部」とは、直胴外周面4bに外嵌される拡径部3Aと、テーパ外周面4aに外嵌される径変化部3Bとで成る部分のことである。
なお、チューブ3の内部流路3Wの径と、継手本体1の内部流路8の径とは、円滑な流体の流れとすべく互いに同径又はほぼ同径に設定されているが、互いに異なっていても良い。
加えて、ユニオンナット2の先端面2aと継手本体1の側周壁5bとが軸心P方向で合致するとき(図1に示す状態)が、チューブ押圧部11で押される径変化部3Bとテーパ外周面4aとが密着して良好にシールされる組付完了状態となるように設定されている。なお、「合致する」は、「端面が揃う」とか「面一となる」と置き換えても良い。
各爪15の回し方向上手側となる麓には、深溝12との確実な係合を図るための凹入部18が形成されている。
すると、図9に示すように、3箇所の爪のそれぞれが、対応する各深溝12に正規に入り込んだ操作可能状態になる。それから、柄部17を握る手指(図示省略)に力を入れて矢印R方向に動かせば、ユニオンナット2を強制回動して締付けることができる。
即ち、検査治具Tにおける先端検査部19bの厚みが、締付完了状態(図1,図11参照)からさらにユニオンナット2が所定量締付方向に回動された増し締め状態(増し締め完了状態)でのユニオンナット2の先端面(先端の一例)2aとトルク受部7との間の間隙寸法に合致されているのである。
(1) 図4〜図6に示すように、透視可能なユニオンナット2を用いてあるので、雌ねじ9と雄ねじ5との螺合状態を透視確認しながら締付け操作が行え、内部見通しができない場合に比べて、狭小な作業環境や入り組んだ箇所での締付完了状態であることや締付完了状態に近付いている状態などを見て確認できて作業性に優れるものとなる。そして、径方向の肉厚がナット薄肉部2Aよりも厚いナット厚肉部2Bに深溝12が形成されるので、ユニオンナット2を強度十分なものにしながらも小径化が行える、という合理的設計が可能となっている。
故に、図10に示すように、軸心Pに交差する方向視において、回動操作して締付けているユニオンナット2の先端面2aと継手本体1の側周壁5bとが合致して、それまで目視できていた雄ねじ5が見えなくなる状態(図10の紙面右側に描かれている状態)になればユニオンナット2の回し操作を止めればよく、丁度そのときが組付完了状態となっているのである。
従って、図11に示すように、軸心P方向に直交する方向である矢印イ方向の目視により、先端面2aと側周壁5bとが合致しているか否か、即ち、組付け完了状態であるか否かを容易に確認することができる。
従って、図11に示すように、例えば、斜め方向からの矢印ロ方向の目視により、半透明のユニオンナット2、詳しくはナット薄肉部2Aを見通して、深溝12の先端(深溝12と浅溝13との境目)と雄ねじ5の先端5cとが合致又はほぼ合致しているか否かを見分けることができ、従って、組付け完了状態であるか否かの確認が可能となる。
例えば、矢印イ方向の目視ができないような場合にも有効な視認手段であるとともに、引掛けスパナSをユニオンナット2に係合させた操作状態であっても行えることが可能になる、という優れものである。
実施形態においては、継手本体1やユニオンナット2が透視可能な半透明な材料から形成されているが、これらが透明度がなく見通し不可となる材料製でも良い。また、雄ねじ5や雌ねじ9は、メートルねじやインチねじなどの台形ねじ以外のものであっても良い。さらに、検査治具Tを有さない管接続装置Aでも良い。さらに、管接続装置としては、例えば、エルボ、チーズなど、ユニオン以外の形状であっても良い。
2 ユニオンナット
2a 先端
3 チューブ
3A チューブにおける拡径されている部分
3B 径変化部
3C チューブにおける拡径されていない部分
4 嵌合筒部
5 雄ねじ
5a ねじ谷
5b 基端
6 小径胴部
7 トルク受部
9 雌ねじ
11 チューブ押圧部
P 継手本体の軸心
Q ユニオンナットの軸心
T 検査治具
Claims (4)
- 拡径されている合成樹脂製のチューブが外嵌される嵌合筒部と、前記嵌合筒部の径外側に形成される雄ねじとを備える継手本体、及び、前記雄ねじに螺合する雌ねじと、前記チューブにおける拡径されている部分と拡径されていない部分との間の径変化部を軸心方向に押すチューブ押圧部とを備えるユニオンナットを有し、
前記雌ねじと前記雄ねじとを螺合させての前記ユニオンナットの螺進により前記チューブ押圧部が前記径変化部を押圧する締付完了状態では、前記雄ねじの基端と前記ユニオンナットの先端との互いの軸心方向位置が合致する構成とされている管接続装置。 - 前記継手本体は、前記雄ねじのねじ谷以下の外径を有して前記雄ねじの基端に続く小径胴部と、前記小径胴部に続いて形成されて前記継手本体を回動不能に支持可能なトルク受部とを有するとともに、前記トルク受部の径が前記雄ねじのねじ谷の径以下で、かつ、前記小径胴部の径以上となる値に設定されている請求項1に記載の管接続装置。
- 前記雄ねじ、及びこれに螺合する前記雌ねじが共に台形ねじに形成されている請求項1又は2に記載の管接続装置。
- 前記ユニオンナットの先端と前記トルク受部との間に差込み可能な検査治具を有し、前記検査治具の厚みが、前記締付完了状態からさらに前記ユニオンナットが所定量締付方向に回動された増し締め状態での前記ユニオンナットの先端と前記トルク受部との間の間隙寸法に合致させてある請求項1〜3の何れか一項に記載の管接続装置。
寸法に合致させてある請求項1〜3の何れか一項に記載の管接続装置。
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