JP2014143785A - トロリー式運搬車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】架線の高さが運搬用車両の路面走行により把握でき、運行管理者による架線高さ測定の労力および手間を省くことが可能となる高さ計測手段を有するトロリー式運搬用車両を提供する。
【解決手段】パンタグラフを架線と接触するように付勢手段によって付勢した状態における接触子の高さ方向の位置を、架線の高さHとして検出する位置検出手段を備える。位置検出手段により求められる架線の高さHを路面情報として表示、印刷、記憶装置に記憶または遠隔の場所への情報伝送の少なくともいずれか1つで出力する出力手段を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、エンジンにより発電する発電機以外に、架線からパンタグラフを介して電力の供給を受けて車輪駆動用電動モータを作動させる構成の大型のトロリー式運搬車両に係わり、より詳しくは、パンタグラフを利用して架線の高さを測定する装置に関する。
鉱石、石炭あるいは岩石等の運搬するトラックとして、従来より、ディーゼルエンジンにより駆動される発電機により発電し、発電した電力で車輪駆動用の電動モータを駆動して走行するダンプトラック等の大型の運搬用車両が使用される。このようなエンジン駆動の大型の運搬用車両は、エンジン出力の限界から、登り坂を走行する際には例えば10km/hr程度の低速度でしか走行できない事態が生じる。
そこで、登坂時にも走行速度を落とさないようにするため、架線からパンタグラフを介して運搬用車両に電力を供給し、運搬用車両において変電してその変電した電力で走行用電動モータを駆動する構成が採用される(例えば特許文献1参照)。架線から電力の供給を受けて走行する場合、エンジン駆動の場合より登り坂ではおおよそ2倍の速い速度で走行することが可能となる。このように走行速度を上げるために架線から電力の供給を受ける以外に、トンネル内走行の際に排気ガス排出を防止するために架線から電力の供給を受けて走行する場合がある。
トロリー式運搬用車両が走行する架線を持つオフロード路面は、走行のたびに削られて路面と架線との距離は段々大きくなる。このように路面と架線との高低差(架線の高さ)は変わっても、パンタグラフは上下に可動であるため、ある程度の架線の高さの変動は許容できる。しかしオフロード路面におけるパンタグラフと架線との接触は、鉄道と異なり、運搬用車両の急停止またはサスペンションによるピッチングや、路面の凹凸の影響を大きく受ける。
もし、架線が低すぎる場合には、架線がパンタグラフの枠の部分に接触する地絡を起こして車体が停止する。反対に、架線が高すぎてパンタグラフの接触子が架線から離れると、運搬用車両のコントローラが架線のない部分の走行に移行したと判断して車体が停止する。このような車体の走行停止は運搬作業の能率低下を招く。このため、従来、運行管理者は専用の測定機器を使用して架線の高さを測定し、測定の結果、路面がある程度削られてきていることが判明したら、路面と架線との高低差が適切な値となるように盛土して整地を行なっていた。
特公平7−97881号公報
上述のように、従来は運行管理者が専用の測定機器を使用して路面と架線との高低差を測定しているので、専用の測定機器が必要になると共に、労力および手間がかかるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、架線の高さ、すなわち架線を基準とした路面の高さが運搬用車両の路面走行により把握でき、もって専用の測定機器が不要になると共に、運行管理者による架線高さ測定の労力および手間を省くことが可能となる高さ計測手段を有するトロリー式運搬用車両を提供することを目的とする。
請求項1のトロリー式運搬用車両は、
車体上に架線に接触して電力の供給を受けるパンタグラフを備えたトロリー式運搬車両において、
前記パンタグラフの接触子が架線と接触するようにパンタグラフを付勢手段によって付勢した状態における接触子の高さ方向の位置を、架線の高さとして検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段により求められる前記架線の高さの情報を路面情報として表示、印刷、記憶装置に記憶または遠隔の場所への情報伝送の少なくともいずれか1つの手段により出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2のトロリー式運搬車両は、請求項1に記載のトロリー式運搬用車両において、
前記位置検出手段は、前記パンタグラフの前記接触子を取付けた枠の傾斜角を検出する角度検出手段と、その角度検出手段により検出される傾斜角から接触子の高さを求める演算手段とを含むことを特徴とする。
請求項3のトロリー式運搬車両は、請求項1または2に記載のトロリー式運搬用車両において、
前記出力手段は、前記架線の高さと共に、車両の走行位置情報を出力するものであることを特徴とする。
請求項4のトロリー式運搬用車両は、請求項1から3までのいずれか1項に記載のトロリー式運搬用車両において、
前記位置検出手段により求められた前記架線の高さが設定範囲を逸脱している場合に警報を発する警報手段を備えたことを特徴とする。
請求項1、2の発明は、パンタグラフを架線と接触するように付勢手段によって付勢した状態における接触子の高さ方向の位置を、架線の高さとして位置検出手段により求め、この位置検出手段により求められる前記架線の高さを表示、印刷、記憶装置に記憶または遠隔の場所への情報伝送の少なくともいずれか1つの出力手段により路面情報として出力するようにしたので、トロリー式運搬車両を路面上を走行させる通常の運搬作業で運搬用車両により架線の高さや道路の状況を知ることができる。
このため、運行管理者は専用の測定機器を用いて路面と架線との高低差を計測する必要がなくなり、専用の測定装置が不要になると共に、運行管理者の労力や手間を省くことができる。また、運搬用車両の走行によりただちに架線の高さを知ることができるので、盛土や整地等の必要な道路の補修をただちに行なう等の迅速な対応が可能となる。
また、このように迅速な対応が可能となるので、架線とパンタグラフ本体との接触である地絡や、パンタグラフの接触子が架線から離れる事態の発生の頻度を減少させることができ、地絡や架線離れによって生じる車両停止を防止することが可能となるので、地絡や架線離れに伴う運搬車両の稼働率の低下を防ぐことができる。
請求項3の発明は、架線の高さの情報を走行位置情報とともに出力するため、これ印刷や記録によって残しておくことにより、道路の補修工事を計測時点より後に延ばすことができ、補修工事の段取りが容易となる。
請求項4の発明は、位置検出手段により求められた架線の高さが設定範囲を逸脱している場合に警報を発する警報手段を備えたので、走行中に道路の補修が必要な個所の存在を知ることが可能となり、補修されるべき個所が放置されることなく、より迅速な対応が可能となる。
本発明によるトロリー式運搬車両の一実施の形態をパンタグラフ装置の不使用状態で示す正面図である。 図1のトロリー式運搬車両の側面図である。 本実施の形態のトロリー式運搬車両のパンタグラフ装置をその装置の不使用状態で示す側面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置をその装置の不使用状態で示す平面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置をその装置の不使用状態で示す背面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置の上枠の平行リンク機構の一部を示す側面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置をその装置の使用状態で示す側面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置の高さ算出、出力装置の一例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置における架線の高さの設定範囲を説明する側面図である。 本実施の形態のパンタグラフ装置における高さ計測結果の出力内容の一例を示す図である。 本発明において使用するパンタグラフの変位量測定手段の他の例を示す側面図である。
図1は本発明を適用するトロリー式運搬車両の一例であるダンプトラックをパンタグラフ装置の不使用状態で示す正面図、図2はその側面図である。図1および図2において、1はダンプトラックの車体であり、2は前輪、3は後輪、4は車体1上の前部の左側に設置された運転室、5は庇5aを前部に有するベッセルである。6は車体1の前部に設置したデッキ、7はデッキ6を通して運転室4に乗降するために車体1の前面に取付けられたステップである。8はデッキ6上に設置されたパンタグラフサポート、9はこのパンタグラフサポート8上に設置されたパンタグラフである。
パンタグラフ9は、2本の架線37から電力の供給を受けるため、各架線37に対応して左側パンタグラフ9aと右側パンタグラフ9bとにより構成され、各パンタグラフ9a,9bの架線37との接触子10,10は絶縁性連結部材11により互いに連結されている。
左右のパンタグラフ9a,9bは互いに同様の構造を有しており、この例ではビューゲルタイプのパンタグラフを示す。図3は左右のパンタグラフ9a,9bのうち、左側のパンタグラフ9aで代表させて示す側面図、図4、図5はそれぞれその平面図、背面図である。図3〜図5において、13はパンタグラフの台枠であり、パンタグラフサポート8上に取付けられるものである。14はこの台枠13にピン15を中心に起伏可能に取付けられた下枠、16はこの下枠14の自由端にピン17を介して上下揺動可能に取付けられた上枠である。
図3において、18は下枠14起伏用のシリンダであり、このシリンダ18は後述の引張スプリング36と共に、接触子10を架線37に接触させる付勢手段を構成するものである。このシリンダ18は、その両端を、台枠13と下枠14にそれぞれピン19,20により連結して取付けられる。なお、シリンダ18は車体1に搭載されたエンジン(図示せず)により駆動される油圧ポンプ(図示せず)を油圧源として作動するものである。このシリンダ18としては油圧シリンダの代わりに空圧シリンダや電動シリンダ等を用いることも可能である。
図3、図4において、21は上枠16の先端に上枠16に対して直角をなすように溶接により固定されたロッドである。22はこのロッド21に平行に配置される接触子支持ロッドである。図6の側面図に示すように、上枠16の先端に固定されたロッド21と接触子支持ロッド22とは、ロッド21,22の長手方向に異なる複数個所において、ピン23により相対的に回動可能に連結されている。図4、図5に示すように、接触子支持ロッド22の両端には接触子支持枠22aが固定され、これらの各支持枠22aの前後には緩衝材を有する支持機構22bを介して前後2本の接触子10が取付けられる。
図7はシリンダ18を伸長させて接触子10を架線37に接触させた状態を示す側面図である。図3、図7において、25,26はそれぞれ下枠14、上枠16に添設した第1、第2のリンクである。これらのリンク25,26は、接触子支持枠22aを常に水平に保って前後の接触子10,10を同高に保つために設けられたものである。28は上枠16に対して固定されたアームである。第1のリンク25はその一端を台枠13にピン30により回動可能に連結し、他端をアーム28に固定した連結部28aにピン31により回動可能に連結する。ここで下枠14と第1のリンク25を取付けに係わるピン15,17,31,30により平行四辺形が形成されるように構成しているので、下枠14の傾斜角の如何にかかわらず、アーム28の台枠13に対する傾斜角度は一定である。
第2のリンク26はその一端をアーム28に固定した連結部28bにピン33により回動可能に連結し、他端を、接触子支持ロッド22に固定した連結部22cにピン34により回動可能に連結する。ここで上枠16と第2のリンク26の取付けに係わるピン17,23,34,33により平行四辺形が形成されるように構成しているので、上枠16の傾斜角の如何にかかわらず、連結部22cの台枠13に対する傾斜角度は一定であり、接触子支持枠22aは常に台枠13と平行な水平となり、前後の接触子10,10は同高となる。24はパンタグラフ9aの不使用時に第2の接触子10,10を載置しておく載置枠であり、この載置枠24は台枠13上に取付けられている。
36はパンタグラフ使用時に接触子10,10を架線37に圧接させるための力を上枠16に付与する引張スプリングである。この引張スプリング36は、図4に示すように、上枠16の左右にそれぞれ1本ずつ設けられる。これらの引張スプリング36は、一端を台枠13に設けたブラケット38にピン39により連結して取付ける。29は引張スプリング36の他端を連結するため、上枠26に対して固定して設けた一対のブラケット、29aはこれらのブラケット29に溶接により固定したロッド、29bはロッド29aの両端に固定して設けた連結部であり、引張スプリング36の他端はこの連結部29bにピン40により連結する。
図7に示すように、架線37に接触させた状態においては、引張スプリング36はピン17より下に位置するので、架線17に対して接触子10を圧接させる働きをなす。反対に図3のように上枠16を下げてパンタグラフ9aを不使用にした状態においては、引張スプリング36はピン17より上に位置するので、上枠16が浮き上がらないように押し下げる働きをなす。
図3、図4、図5において、41は接触子10,10を車体1上の電源装置に接続するケーブルであり、このケーブル41は下枠14と上枠16に添設され、接触子10,10に接続される。
図3、図7において、42は下枠14に対する上枠16の傾斜角度を検出する角度センサである。図8は本実施の形態のパンタグラフ装置における路面と架線との高低差(架線の高さ)計測装置の構成の一例を示す機能ブロック図、図9は本実施の形態におけるパンタグラフ装置における架線の高さの範囲設定と高さ測定方法を説明する側面図である。図7、図9に示すように、パンタグラフ9aの使用中は、シリンダ18を最大伸長状態(一定の長さ)とするから、台枠13に対する下枠14の傾斜角は一定となり、引張スプリング36の力で接触子10を架線37に圧接した状態において、架線37の高さに応じて図7に示す上枠16の傾斜角θが変化する。
図8のブロック図において、角度センサ42は下枠14に対する上枠16の角度θ1を検出する。43は上枠16の台枠13に対する傾斜角θを演算する角度演算手段である。44はこの傾斜角θから接触子10の高さ、すなわち図9に示す架線37の高さHを演算する高さ演算手段である。角度センサ42と角度演算手段43と演算手段44とにより接触子10の高さとして検出される架線37の高さについての位置検出手段を構成する。45は高さ演算手段44により求められた結果を出力する出力手段である。
この出力手段45は、路面からの前記パンタグラフ9aの接触子10の高さ、すなわち路面と架線との高低差を表示、印刷、記憶装置に記憶または遠隔の場所への情報伝送の少なくともいずれか1つの手段により出力するものである。即ち、この出力手段45は、その1つの出力形態として、路面48からパンタグラフの接触子10の高さの情報を、車載コントローラ等の車載の表示装置によりリアルタイムで表示するかあるいは印刷する態様がある。また、他の出力形態として、走行距離で特定される走行地点に対する路面と架線との高低差の情報をデータとして記憶装置に記憶しておき、走行後にそのデータを表示装置に表示するかまたは印刷装置により印刷する形態がある。また、運搬車両とは遠隔の運搬車両を管理する管理システムに対して路面と架線との高低差の情報を電子データとして伝送し、管理システム側がこれらの情報を把握し、表示あるいは印刷するようにしてもよい。
46は高さ範囲判定手段であり、これは高さ演算手段44により演算された高さが標準範囲内にあるかあるいは標準範囲を逸脱しているかを判定するものである。角度演算手段43、高さ演算手段44、出力手段45および高さ範囲判定手段46はダンプトラックに装備するコントローラやコンピュータにより実現される。
47は警報手段であり、これは高さ範囲判定手段46における判定結果が図9に示す設定範囲±ΔHを逸脱している場合に音声、警報音、あるいは前記コントローラやコンピュータの画面上等での表示により警報を発するものである。
図8に示す高さ計測装置の動作をより詳しく説明すると、角度演算手段43は、下記の(1)式で示すように、角度センサ42により求められる下枠14に対する上枠16の傾斜角θ1(図7参照)から下枠14の台枠13に対する傾斜角θ2(既知)を減じて、水平に設置された台枠13に対する上枠16の傾斜角θを求める。
θ=θ1−θ2……(1)
高さ演算手段44は、下記の(2)式により路面48から架線37までの高さH(路面48からパンタグラフ9の高さと同義)を演算する。
H=Ha+Hb=h1+h2+h3+Hb……(2)
ここで、Haは図7、図9に示すように台枠13から架線37までの高さであり、この高さHaはシリンダ18を最大に伸長したパンタグラフ使用時において、下枠14と上枠16とを連結するピン17の台枠13からの高さh1(一定)と、このピン17から接触子支持ロッド22と上枠16とを連結するピン23までの高さh2(可変)と、このピン23から接触子10までの高さh3(一定)とを加算した値である。Hbは路面48から台枠13までの高さ(一定)である。高さh2は下記の(3)式により求められる。
h2=L・sinθ……(3)
(3)式において、Lはピン17,23間の距離である。
図9において、Hsは接触子10の最も理想的な高さとして設定された基準高さ(例えば250cm)である。接触子10の上下可動範囲は最低レベルHmin(例えば200cm)から最高レベルHmax(例えば350cm)である。±ΔHは接触子10の高さの設定範囲であり、この設定範囲±ΔHは地絡や架線離れのおそれがない例えば±30cmに設定される。
前記設定範囲±ΔHを逸脱した範囲は、地絡や架線離れが生じるおそれがある範囲であり、高さの高い側ではHs+ΔHからこれにさらにΔh(例えば20cm)を加えた範囲である。この範囲+Δhは接触子10が架線37から離れるおそれがある高さである。設定範囲±ΔHを逸脱した低い側の範囲は、Hs−ΔHからこれにさらにΔh(例えば20cm)を減じた範囲である。このHs−ΔHを超えた範囲−Δhは架線37と上枠16と一体のアーム29等が接触する地絡を起こすおそれが生じる範囲である。Hs+ΔH+ΔhやHs−ΔH−Δhを超える高さは架線離れや地絡を起こす確度がさらに高い範囲である。
この構成において、架線37の高さを測定する際には、シリンダ18を最大に伸長させ、図9に示すように、引張スプリング36により接触子10を架線37に接触させた状態でダンプトラックを走行させる。そして走行中に角度センサ42により下枠14に対する上枠16の角度θ1を検出しながら、角度演算手段43により(1)式の演算を行ない、上枠16の台枠13に対する角度θを求める。この角度θは路面48に対する上枠16の傾斜角度に等しい。高さ演算手段44は(3)式により架線37の高さによって変わる高さh2を演算し、続いて(2)式により架線高さHを演算する。
演算により求められた架線高さHは出力手段45でダンプトラックに備えた走行距離のデータと共に出力される。また、高さ範囲判定手段46によって判定される高さ範囲が標準の設定範囲Hs±ΔHを逸脱した範囲にあれば、警報手段47により警報を発する。また、この警報は出力手段45により走行距離と共に出力される。
図10は本実施の形態のパンタグラフ装置における高さ計測結果の出力内容の一例を示す図である。図10はグラフとして表示する例であり、図10において、横軸は走行距離であり、縦軸は路面48の高さ、すなわち路面と架線との高低差である。ここで、横軸で示す走行距離は、通常、運搬車両に備えられている走行距離計測装置から得ることができる。この出力内容は例えば車載の表示画面で図示のようにグラフとして表示あるいは印刷される。この代わりに、路面と架線との高低差の情報をデータとして走行距離と共に記憶装置に記録してもよい。さらに、運搬車両の管理センターへ路面と架線との高低差の情報をデータ伝送後、その管理センターにおいて表示や印刷等により出力してもよい。
図10においては、架線37の位置を基準として表示しているので、図9の場合と逆に路面48の高さが表示され、架線37の計測高さHが高い(すなわち路面と架線との高低差Hが大きい)という計測結果が得られた場合ほど、路面48の高さが低いこととなる。図10に示すように、架線高さHが基準高さHsに設定範囲±ΔHを逸脱する場合には、図8に示した警報手段47により警報を発生させ、路面の補修を促す。
このように、本実施の形態においては、角度センサ42により架線高さHを求めて路面48からの高さとして出力するようにしたので、運搬車両を走行させるだけで架線高さH、すなわち架線37を基準とした路面の高さについての情報を得ることができる。このため、運行管理者が使用する専用の架線高さ計測装置や、この計測装置を用いて路面の高さを計測する作業を行なうための労力が手間が不要となる。また、運搬用車両の走行によりただちに架線の高さを知ることができるので、盛土や整地等の必要な道路の補修をただちに行なう等の迅速な対応が可能となる。
また、このように迅速な対応が可能となるので、架線37と上枠16等のパンタグラフ本体との接触である地絡や、パンタグラフ9の接触子10が架線37から離れる事態の発生の頻度を減少させることができ、その結果、地絡や架線離れによって生じる車両停止を防止することが可能となるので、地絡や架線離れに伴う運搬車両の稼働率の低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態においては、架線の高さの情報を走行位置情報とともに出力するため、これ印刷や記録によって残しておくことにより、道路の補修工事を計測時点より後に延ばすことができ、補修工事の段取りが容易となる。
また、本実施の形態においては、高さ範囲判定手段46により架線高さに異常があるか否かを判定して警報を発したり出力手段45によりデータとして出力するようにしたので、運行管理者は補修すべき個所の認識が容易となる。また、走行距離により特定される地点における架線高さをグラフ表示することにより、管理者は一見して補修すべき個所を把握することが可能になる。なお、警報が発生した箇所については、その場で路面やその近傍にマークを付しておいて後の道路補修作業の目印として利用するようにしておけば、補修箇所の把握が容易となる。
図11は架線高さを計測するためのパンタグラフ変位量計測手段の他の例を示す側面図である。この例の計測手段は、下枠14に円形のポテンショメータ50を設け、このポテンショメータ50から引き出される線材51を上枠16に接続したものである。ポテンショメータ50は内蔵するスプリングによって線材51を常にポテンショメータ50内に引き込み、線材51の引き出し量に対応した電気信号がポテンショメータ50から得られるように構成したものである。このポテンショメータ50の出力は上枠16の傾斜角に対応する。このような計測手段を用いても、上枠16の変位量、すなわち架線高さHに相当する電気信号を得ることができるので、その電気信号を用いて架線高さHを演算により求めることができる。パンタグラフ変位量計測手段としては、この他、例えば下枠14と上枠16との間をシリンダ型のポテンショメータにより接続するものなどを用いることも可能である。
上記実施の形態ではパンタグラフがビューゲルタイプである場合について説明したが、本発明は上枠16のみならず、下枠14の傾斜角も可変のシングルアームタイプや、上枠16に相当する傾動可能な枠を基枠13に直接取付けたものや、下枠14と上枠16とが菱形に組まれた菱形パンタグラフにも適用することができる。
また、上記の実施の形態において、路面48と架線37との高低差を求めて出力するように構成したが、路面48からの架線37の高さを出力するのではなく、高さが既知である車体の基準位置、例えばパンタグラフサポート8からの架線37の高さを求めて出力するようにしてもよく、また、パンタグラフ9において、高さが既知で一定である例えばピン17の位置から架線37の高さを求めて出力するようにしてもよい。これらの場合も求められる架線の高さは路面の高さを反映しているから、いずれの場合も、架線37の高さ、すなわち架線37を基準とした路面の高さが設定範囲を逸脱しているか否かを判定し、警報を発することができる。また、本発明において、架線の高さを求める手段としては、パンタグラフサポート8、基枠13その他の車体上にレーザや超音波を用いた位置検出器を設置して構成することも可能である。
その他、本発明を実施する場合、上記実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更、付加が可能である。
8:パンタグラフサポート、9:パンタグラフ、9a:左側パンタグラフ、9b:右側パンタグラフ、10:接触子、11:絶縁性連結体、13:台枠、14:下枠、16:上枠、17:ピン、18:シリンダ、21:上枠16に固定したロッド、22:接触子支持ロッド、23:ピン、25:第1のリンク、26:第2のリンク、28,29:アーム、30,31,33,34:ピン、36:引張スプリング、38:ブラケット、41:ケーブル、42:角度センサ、43:角度演算手段、44:高さ演算手段、45:出力手段、46:高さ範囲判定手段、47:警報手段、48:路面、50:ポテンショメータ、51:線材

Claims (4)

  1. 車体上に架線に接触して電力の供給を受けるパンタグラフを備えたトロリー式運搬車両において、
    前記パンタグラフの接触子が架線と接触するようにパンタグラフを付勢手段によって付勢した状態における接触子の高さ方向の位置を、架線の高さとして検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により求められる前記架線の高さの情報を路面情報として表示、印刷、記憶装置に記憶または遠隔の場所への情報伝送の少なくともいずれか1つの手段により出力する出力手段とを備えたことを特徴とするトロリー式運搬車両。
  2. 請求項1に記載のトロリー式運搬用車両において、
    前記位置検出手段は、前記パンタグラフの前記接触子を取付けた枠の傾斜角を検出する角度検出手段と、その角度検出手段により検出される傾斜角から接触子の高さを求める演算手段とを含むことを特徴とするトロリー式運搬車両。
  3. 請求項1または2に記載のトロリー式運搬用車両において、
    前記出力手段は、前記架線の高さと共に、車両の走行位置情報を出力するものであることを特徴とするトロリー式運搬車両。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載のトロリー式運搬用車両において、
    前記位置検出手段により求められた前記架線の高さが設定範囲を逸脱している場合に警報を発する警報手段を備えたことを特徴とするトロリー式運搬車両。
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