JP2014143780A - 給電装置 - Google Patents

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    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G11/00Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts

Abstract

【課題】例えばスライドドアの全開時における支持部材と首振り式の回動部材との間への異物の侵入等を防ぐ。
【解決手段】ワイヤハーネス48を挿通保持する回動部材5’と、回動部材を首振り自在に支持して、固定構造体53又はスライド構造体54に固定される支持部材3’とを備え、回動部材が環状の外周壁15とハーネス導出部21を有し、支持部材が、外周壁に沿って配置された一方の側壁8’を有し、スライド構造体の全開時に、ハーネス導出部が側壁から離間する方向に移動して、ハーネス導出部と側壁との間に外周壁が広く露出し、その状態で外周壁と側壁とが板厚方向に重なって近接ないし接触し、外周壁と側壁との間への異物の侵入が防止された構成の給電装置1’を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車の車両ボディやスライドドアに搭載されてワイヤハーネスを首振り自在に支持する給電装置に関するものである。
従来、自動車のスライドドアに常時給電を行うために、種々の給電装置が提案されており、特にコンパクト化等を目的として、スライドドアの開閉に伴って、給電用のワイヤハーネスを首振り用の部材で水平方向に回動させるようにした給電装置が知られている。
例えば特許文献1(図示せず)には、スライドドア側において、上壁と背壁と下壁とで断面略コの字状に形成され、スライドドアに固定された固定部材と、固定部材の上壁と下壁とに水平方向回動自在に軸支された首振り部材とを備え、ワイヤハーネスを固定部材と首振り部材とに屈曲して挿通させて車両ボディ側に配索した給電装置が記載されている。
また、特許文献2(図示せず)には、車体側とスライドドア側とにそれぞれ略ブラケット状の支持部材を設け、各支持部材に略矩形筒状の回転部材を水平方向回動(首振り)自在に連結し、各回転部材に略矩形筒状のプロテクタを水平方向回動(首振り)自在に連結し、回転部材とプロテクタとの連結部分の側端部において、プロテクタに円弧状の突出部を設け、プロテクタの突出部の外側に重なるカバーを回転部材に設けて、連結部分からのワイヤハーネスの露出を防いだ給電装置が記載されている。
特開2007−151377号公報(図1〜図2) 特開2008−189112号公報(図1,図5,図7)
しかしながら、上記特許文献1に記載されたスライドドア側の給電装置にあっては、首振り部材と固定部材の背壁との間に石やペン等といった比較的大きな異物が挟まった場合に、首振り部材の首振り動作が阻害されるという懸念があった。また、首振り部材の下側の軸部と固定部材の下壁の軸受部との間に埃や砂や水等といった異物が侵入した場合に、首振り部材のスムーズな首振り動作を行いにくくなるという懸念があった。
また、上記特許文献2に記載された車体側の給電装置にあっては、スライドドアを車両後方にスライドさせて全開にした状態で、例えば車体(車両ボディ)側に固定された支持部材と、支持部材に首振り自在に軸支された回転部材との間に石やペン等といった異物が挟まった場合に、回転部材の首振り動作が阻害され兼ねないという懸念があった。また、スライドドアの全開時に、車体側に固定された支持部材と回転部材との間に大きな回動隙間を生じて、乗車しようとする人から見た見栄えが低下し兼ねないという懸念があった。
また、スライドドアの全開時に、回転部材のカバーの先端とプロテクタの突出部の先端との間に僅かな隙間を生じるために、この隙間から回動部材の内側に砂や埃や水等といった異物が侵入し兼ねないという懸念があった。また、回転部材とプロテクタとの下側の軸支部分に外部から埃や砂や水等といった異物が侵入し兼ねないという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、車両ボディ側又はスライドドア側に固定される支持部材と、支持部材に首振り自在に軸支される回動部材とを備えた給電装置において、例えばスライドドアの全開時における支持部材と回動部材との間の見栄えの低下と、石やペンや砂等といった異物が支持部材と回動部材との間に侵入することとを防ぎ、それに加えて、回動部材の下側の軸支部分等に外部から埃や砂や水等といった異物が侵入するのを防ぐことのできる給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る給電装置は、ワイヤハーネスを挿通保持する回動部材と、該回動部材を首振り自在に支持して、固定構造体又はスライド構造体に固定される支持部材とを備え、該回動部材が環状の外周壁とハーネス導出部とを有し、該支持部材が、該外周壁に沿って配置された一方の側壁を有し、該スライド構造体の全開時に、該ハーネス導出部が該側壁から離間する方向に移動して、該ハーネス導出部と該側壁との間に該外周壁が広く露出し、その状態で該外周壁と該側壁とが板厚方向に重なって近接ないし接触し、該外周壁と該側壁との間への異物の侵入が防止されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体(スライドドア)の全開時に、回動部材の環状の外周壁と支持部材の一方の側壁とが板厚方向に重なり(ラップし)、且つ外周壁の外周面と側壁の内面ないし内端とが若干の隙間を存して近接ないし軽く(回動部材の回動を阻害しない程度の接触圧で)接触することで、一方の側壁と外周壁の間への石や砂等の侵入及び挟み込みが防止され、且つ側壁と外周壁との奥側すなわち、スライド構造体側から見た固定構造体(車両ボディ)側、ないし固定構造体側から見たスライド構造体側への目視(見栄えの低下)が阻止される。支持部材の他方の側壁は一方の側壁ほど回動部材に接近している必要はない。支持部材はベース部材とカバー部材とで構成される。
請求項2に係る給電装置は、請求項1記載の給電装置において、前記回動部材の下端側に環状の第一のリブが設けられ、前記支持部材に、該第一のリブの外側及び/又は内側に近接する環状の第二のリブが設けられ、該第一のリブと該第二のリブとで異物の侵入を防ぐ迷路構造が形成されたことを特徴とする。
上記構成により、回動部材の環状の第一のリブと支持部材の環状の第二のリブとで断面矩形波状の迷路構造が形成され、外部から回動部材の内側下部すなわち軸支部分側への埃や砂や水等といった異物の侵入が防止される。各リブの数は適宜設定可能である。各リブは回動部材の外周側又は中央の軸支部分寄りに配置され、外周側と中央の軸支部分寄りとの両方に配置されてもよい。各リブは例えば回動部材の軸部と同心に配置されることが好ましい。
請求項3に係る給電装置は、請求項2記載の給電装置において、前記第一及び第二のリブが前記回動部材の下側の軸支部分の周囲に配設されたことを特徴とする。
上記構成により、回動部材の軸支部分(例えば軸部)の近傍(周囲)に環状の第一のリブが配置され、支持部材の軸支部分(例えば軸受部)の近傍(周囲)に環状の第二のリブが配置され、両リブで軸支部分の近傍に断面矩形波状の迷路構造が形成され、軸支部分への埃や砂や水等といった異物の侵入が確実に防止される。各リブの数は適宜設定可能である。各リブは例えば回動部材の軸部と同心に配置されることが好ましい。
請求項4に係る給電装置は、請求項1〜3の何れかに記載の給電装置において、前記回動部材の前記外周壁の内側に、前記ハーネス導出部をなす副体部が配設され、該副体部の内側に前記ワイヤハーネスが挿通されたことを特徴とする。
上記構成により、副体部の外側に回動部材(主体部)の外周壁が配置され、副体部の内面に沿って挿通されるワイヤハーネスは外周壁によって二重に保護され、且つ外周壁で外部からのワイヤハーネスの挿通部分の目視が阻止される。
請求項5に係る給電装置は、請求項4記載の給電装置において、前記副体部が前記外周壁の内側において前記回動部材に係止手段で係止されたことを特徴とする。
上記構成により、例えば回動部材(主体部)の係止爪部と副体部の係合枠部等といった係止手段が回動部材(主体部)の外周壁で覆われて隠されるので、外部からの見栄えが高まる。
請求項1記載の発明によれば、例えば車両のスライドドアの全開時に、回動部材の外周壁と支持部材の一方の側壁との間に石や砂等といった異物が侵入しようとしても、外周壁と側壁とが板厚方向にラップし且つ近接ないし接触して有害な隙間をなくしているので、外周壁と側壁との間への異物の挟み込みとそれに伴う回動部材の首振り動作の阻害を防いで、車両ボディからスライドドアへの常時給電の信頼性を高めることができる。また、スライドドアの全開時に、回動部材の外周壁と一方の側壁とを板厚方向にラップさせて、外部から見た際の隙間を完全になくすことで、見栄えを良くして給電装置及びそれを搭載した車両の意匠性を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、回動部材の環状の第一のリブと支持部材の環状の第二のリブとで断面矩形波状の迷路構造を構成して、外部から回動部材の内側下部すなわち軸支部分側への埃や砂や水等といった異物の侵入を防止することができる。これによって、回動部材を長期に渡ってスムーズに首振り動作させて、常時給電の信頼性を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、回動部材の軸支部分の近傍に第一のリブと第二のリブとで成る迷路構造を形成することで、外部から軸支部分への埃や砂や水等といった異物の侵入を確実に防止して、回動部材の首振り動作をさらに長期に渡ってスムーズに行わせることができる。
請求項4記載の発明によれば、回動部材の外周壁の内側にハーネス挿通(案内)用の副体部を配置することで、副体部内に挿通したワイヤハーネスを外周壁で二重に保護して外部との干渉から安全に保護できると共に、回動部材内のワイヤハーネスの目視を阻止して、見栄えを高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、回動部材と副体部との係止手段を回動部材の外周壁で覆って隠したことで、外部からの見栄えを高めて、給電装置及びそれを搭載した車両の意匠性を高めることができる。
本発明に係る給電装置の第一の実施形態として車両ボディ側の給電装置の一形態を示す分解斜視図である。 同じく給電装置の要部を示す縦断面図である。 同じく給電装置の回動部材の一形態を示す分解斜視図である。 車両ボディ側とスライドドア側との各給電装置の間のワイヤハーネスの動作をスライドドアの開閉状態ごとに示す平面図である。 (a)はスライドドア全閉時における車両ボディ側の給電装置の動作、(b)はスライドドア全開時の同じく給電装置の動作をそれぞれ示す斜視図である。 本発明に係る給電装置の第二の実施形態として車両ボディ側の給電装置の他の形態を示す分解斜視図である。 同じく給電装置の組立途中の状態を示す斜視図である。 給電装置の首振り用の回動部材とそれを付勢するばね部材を上下反転して示す分解斜視図である。 給電装置の組立状態を図7の矢視A−A線で切断して示す斜視図である。 同じく給電装置の組立状態を示す矢視A−A線断面図である。 本発明の給電装置の第三の実施形態としてスライドドア側の給電装置を示す分解斜視図である。 同じく給電装置の組立途中の状態を下方から見て示す斜視図である。 給電装置の組立状態を示す、図12の矢視B−B線相当断面図である。 給電装置の回動部材を上下反転して示す斜視図である。 給電装置の上部の好適な変形例を示す正面図である。 給電装置の下部側の迷路構造の変形例を示す縦断面図である。
図1〜図5は、本発明に係る給電装置の第一の実施形態を示すものである。この給電装置は自動車の車両ボディ側に搭載されるものである。
図1の如く、この給電装置1’は、合成樹脂製のベース部材2’と、ベース部材2’の上側に配置される合成樹脂製のカバー部材4’と、ベース部材2’とカバー部材4’との間に周方向(水平方向)首振り自在に組み付けられる合成樹脂製の回動部材5’とを備えたものである。ベース部材2’とカバー部材4’とで回動部材5’に対する支持部材3’が構成される。
ベース部材2’は、水平な基板部7と、基板部7の前後に垂直に立設された各側壁8’,9’とを備え、前側の側壁8’は、回動部材5’の円形環状の外周壁15の外周面に僅かな(若干の)隙間を存して近接する(軽く接触しても可)湾曲壁8cと、湾曲壁8cの左側に続いて前向きに傾斜した板壁8bと、板壁8bの左端に続く回動部材ストッパ用のブロック壁8fと、湾曲壁8cから右向きに続く奥壁8dとで構成されている。後側の側壁9’は回動部材5’の外周壁15に前側の側壁8’ほどではないが接近している。
前側の側壁8’の湾曲壁8cは回動部材5’の外周壁15及び中心の軸部(上側の軸部28及び図2の下側の軸部11)と同心に形成され、内側の湾曲面が回動部材5’の外周壁15の外周面に沿って僅かな隙間で近接し(接し)、湾曲壁8cの一側端(左端)8c1は左側の板壁8dにエッジをもって鈍角的に交差している。この湾曲壁8cと板壁8bによって回動部材5’の外周壁15との間の隙間を極力(外周壁15に接触しない程度に)なくして、前側の側壁8’と回動部材5’との間への石やペン等といった比較的大きな異物の侵入すなわち挟み込みや砂等の小さな異物の侵入が防止されている。
この給電装置1’は図4の車両左側のスライドドア54に対応して車両ボディ53の乗降口53aの下側に配置されるものであり、スライドドア54を車両後方にスライドさせて全開にした状態で、図1,図5(b)の如く、回動部材5’が車両後方に回動(首振り)し、回動部材5’の外周壁15から左方(スライドドア側)に突出したハーネス導出壁(ハーネス導出部)21に対して前側に外周壁15が大きな面積で露出し、外周壁15と前側の側壁8’との間の隙間の発生を抑止すると共に、大きな面積で露出した外周壁15がハーネス導出壁21の不図示の奥側部分(右半側部分)や、回動部材5’の奥側にある車両ボディ53の内側部分を隠して、乗車しようとする人がそれらを目視できないようにして、見栄えを向上させている。
図4の左側の図及び図5(b)の如く、回動部材5’のハーネス導出壁21から導出されたワイヤハーネス(ワイヤハーネスの外周のコルゲートチューブを示す)48はスライドドア54の全開時において車両後方に向けて配索されるので、例えば回動部材5’と前側の側壁8’との間に大きな隙間があってもワイヤハーネス48で隠されることがなく、図1の如く環状の外周壁15が側壁8’との間の隙間を抑制することは、石やペンや砂等といった異物の侵入を防ぐと共に、外部からの見栄えを向上させる上でも有効である。回動部材5’の外周壁15は見栄え壁とも呼称される。なお、明細書で上下前後左右の方向性は車両の方向と一致させている。
図1の如く、上側のカバー部材4’は、水平な上壁23と、上壁23から上向きに突出した凸壁部(凸部)24’と、上壁23の外周に設けられた下向きの垂直な鍔部26と、上壁23の前側から下向きに設けられた側壁34とを備えたものである。側壁34は、垂直な壁部34aと、垂直な壁部34aの下端に外向きに設けられた水平な鍔壁34bとを備え、垂直な壁部34aはベース部材2’の前側の側壁8’の外面に接して位置し(側壁34の内面は側壁8’の外面に沿った形状に形成されている)、鍔壁34bの孔34cとベース部材2’の基板部7の前側の孔101とに不図示のボルトないし係止クリップを挿通して、共締めで車両ボディ53にしっかりと固定される。カバー部材4’の上壁23の周囲の鍔部26はベース部材2’の前後の側壁8’,9’の上端部外面に接して、前後の側壁8’,9’を上壁23で連結させる。
図2の如く、カバー部材4’の上壁23の凸部24’の内側には環状の捩りコイルばね(ばね部材)6の上半部が収容され、回動部材5’の上部に捩りコイルばね6の下半部が収容されて、捩りコイルばね6で回動部材5’が図4の矢印F1の如く車両前方に付勢される。捩りコイルばね6の径方向内側においてカバー部材4’と回動部材5’の上部とには環状の隔壁30,41が上下に対向して設けられ、隔壁30,41の内側に回動部材5’の上側の軸部28と、軸部28を収容する筒状の軸受壁(軸受部)29とが同心に設けられている。
ベース部材2’の基板部7の略中央の一段高い円板部10には、回動部材5’の下側の軸部11を係合させる軸受孔(軸受部)12が設けられている。回動部材5’の外周壁15の下端側には、断面逆凹字状に内外の環状の垂直な各リブ(第一のリブ)102,103と、各リブ102,103を連結する上側の鍔壁104とが設けられ、内側のリブ102は外周壁15と同一垂直面に位置して外周壁15の下端部(一部)をなし、鍔壁104は外周壁15から外側に突出し、外側のリブ103は鍔壁104の突出先端から内側のリブ102と平行に垂下されている。
また、ベース部材2’の水平な基板部7に環状のリブ(第二のリブ)56が上向きに突出形成されて、回動部材5’の外周壁15の下端の各リブ102,103の間の環状の溝部に僅かな隙間を存して係合し、各リブ56,102,103によって断面矩形波状の迷路構造が形成され、この迷路構造によって外部から回動部材5’の下部内側、すなわち回動部材5’の下側の軸部11とベース部材2’の軸受孔12への埃や砂や水等といった小さな異物の侵入が防止されて、軸部分11,12の摺動が長期に渡ってスムーズに行われる。迷路構造56,102,103の内側には円板部10が一段高く位置しているので、円板部10の外周面10aによっても迷路構造が促進され、小さな異物の侵入が確実に防止されている。円板部10の外周面10aも迷路構造のリブの一部をなす。
回動部材5’の下側の軸部11は回動部材5’の底壁50aに直交し、軸部11の周囲において底壁50aの一部が下向きに環状に突出して摺動部50a1をなし、ベース部材2’の円板部10の軸受孔12の上縁に一段高く設けられた環状の座部(座面)10bに摺動部50a1が接触して回転方向に摺動する。内外と中央の各リブ56,102,103は僅かな隙間を存して近接して(軽く接触する程度なら可)、回動部材5’の回動抵抗を軽減させている。
図1,図3の如く、回動部材5’は主体部(アッパ部材)5a’と副体部(ロア部材)5b’とで構成され、両者5a’,5b’は係止手段45,47で相互に固定される。図3の如く、主体部5a’は、円形環状(正確には下半側が左右にハーネス挿通用の開口37,38(図8)を有する円弧状、上半側が円形環状)の外周壁15と、外周壁15の上部に設けられた水平な上壁39と、上壁39の中央に設けられた上側の軸部28と、軸部28の周囲の環状の隔壁41と、外周壁15の左右両側に設けられたハーネス導出用の開口(左側の開口のみ図示する)37と、左側の開口37から外部に突出した半割状(断面半円形)のハーネス導出壁21aと、ハーネス導出壁21aの下端に設けられた係止用の前後一対の爪部45と、外周壁15の内側において設けられた前後一対の不図示の爪部とを備えている。本例の係止用の爪部45は前後左右に計四つ配置され、各爪部45は支持片45aと、支持片45aの外面に突設された突起45bとで構成されている。
回動部材5’の副体部5b’は、水平な底壁50aと底壁50aの前後両側の略垂直な側壁50bとで断面略凹字状に形成され、先端(左端)側に主体部5a’のハーネス導出壁21aに対向した半割状(内周面が断面半円形)のハーネス導出壁21bを有し、中間及び基端(右端)側に樋状のハーネス導出壁50を有している。先端側の各ハーネス導出壁21a,21bの内周面にはワイヤハーネスのコルゲートチューブ48(図5)を保持するリブ49が複数並列に設けられている。半割状の両ハーネス導出壁21a,21bが接合して図1の断面環状のハーネス導出壁(ハーネス導出部)21を構成する。
副体部5b’の両側壁50aには、主体部5aの各爪部45を係合させる前後左右の上向きの(上側に爪部挿入開口を有する)各枠部47が一体に且つ側壁50aの外面と同一平面上に設けられ、枠部47の内側に爪部45が進入し、枠部47の孔47aに内側から爪部45の突起45bが係合し、この状態で外部から爪部45が殆ど目視できないようになっている(枠部47の孔47a内に突起45bのみが露出するが、注意深く見なければ孔47aと突起45bとの境界が判別できない)。
このように、例えばスライドドア54(図4)の全開時に乗車しようとする人が外部から回動部材5’を見ても、係止手段45,47によって見栄えを損なうことがなく、この係止手段45,47は見栄えロックとも呼称される。この係止手段45,47は見栄えを高める以外に、外部からの干渉に強く、たとえ外部との干渉があっても係止が不意に解除される心配がない。回動部材5’の外周壁15の内側に配置された係止手段45,47はさらに外部との干渉を生じにくく、不意な係止解除とそれに伴う回動部材5’の分解(分割)の心配がない。
図3で副体部5b’の先端後側の枠部47以外の三つの枠部47は、側壁50aの板厚方向中間に爪部挿入用の隙間が設けられ(側壁50aが部分的に二重壁となっており)、爪部45が側壁50aの内部に挿入されるようになっているので、ハーネス導出壁21の内側に挿通されるワイヤハーネス48(図5)と係止手段45,47との干渉も防止されている。
図4は、給電装置1’を車両ボディ53の乗降口53aの下部に搭載して、給電装置1’からコルゲートチューブ48付きのワイヤハーネスを車両左側のスライドドア54の後述の給電装置55まで水平に配索した状態を示すものであり、図4の右側(車両前側)の図はスライドドア全閉時、中央の図はスライドドア半開時、左側(車両後側)の図はスライドドア全開時の状態をそれぞれ便宜上実線で示している。
図5(a)は、車両ボディ側の給電装置のスライドドア全閉時の状態、図5(b)は同じく給電装置のスライドドア全開時の状態をそれぞれ車両左側(スライドドア側)から見て示すものである。図5の給電装置1’の前側の側壁8”は図1のものとは少し相違している。また、回動部材の下部外周のリブ103と鍔壁104は図示(構成)を省略している。
図4の右側の図及び図5(a)の如く、スライドドア54の全閉時に車両ボディ側の給電装置1’の捩りコイルばね(ばね部材)6が回動部材5と一体にワイヤハーネス(符号48で代用)を矢印F1の如く時計回りに(スライドドア閉じ方向に且つ車両ボディ53の内側に向けて)付勢することで、ワイヤハーネス48が車両ボディ53から外側(スライドドア側)に突出することなく、車両ボディ53に沿ってほぼ真直に、スライドドア側の給電装置55に向けて前方に引っ張られて伸長する。なお、ワイヤハーネスは実際にはコルゲートチューブ48とその内側に挿通された複数本の電線とで構成される。
そして、図4の中央の図の如く、スライドドア54の半開時にワイヤハーネス48は車両ボディ側の給電装置1’の捩りコイルばね6で矢印F1の如くスライドドア閉じ方向且つ車両内側に向けて付勢されているので、座屈等を生じることなく略S字状にスムーズに屈曲してハーネス余長を吸収する。
さらに、図4の左側の図及び図5(b)の如く、スライドドア54の全開時に車両ボディ側の給電装置1’の捩りコイルばね6が回動部材5と一体にワイヤハーネス48を矢印F1の如くスライドドア閉じ方向に付勢しているので、車両ボディ側の給電装置1’から導出されたワイヤハーネス部分48が車両ボディ53の乗降口53aの後端側の部分(車両外側に向けて突出した部分)53bから前方に離間して、車両ボディ53の乗降口の後端側の突出部分53bとの干渉が防止される。
図5(b)の如く、給電装置1’の回動部材5の外周壁15の内部にワイヤハーネス48の電線部分が挿通収容されているので、外部からの見栄えが良好であり、また、回動部材5の外周壁15とべース部材2’の前側の側壁8”との間の隙間57が小さく抑えられているので、隙間57内に異物が侵入する心配がない。
図6〜図10は、本発明に係る給電装置の第二の実施形態を示すものである。この給電装置は上記図1〜図3の給電装置に類似し、自動車の車両ボディ側に配設されるものである。図1〜図3の給電装置と同じ構成部分には同じ符号を付して説明する。
図6,図7の如く、この給電装置1は、合成樹脂製のベース部材2と、ベース部材2の上部に可撓性の薄肉ヒンジ(ヒンジ)23aで開閉自在に連結された合成樹脂製のカバー部材4と、ベース部材2とカバー部材4との間に水平方向首振り自在に配設される首振り用の部材である合成樹脂製の回動部材5と、回動部材5の上部とカバー部材4との間に配設される金属製の環状の捩りコイルばね(ばね部材ないしばね部)6とで構成されるものである。
ベース部材2は、水平な基板部7と、基板部7の前後に立設された各側壁(壁部)9とを備え、基板部7の上面には、両側壁8,9の間において、円形の突壁部(円板部)10が設けられ、円板部10の中心に、回動部材5の下側の中心の軸部11(図8)を支持する円形の軸受孔12が貫通して設けられ、軸受孔12の上端縁には円形環状の小径なリブ13が設けられ、リブ13の周囲に同心に円形環状の大径なリブ14が設けられている。
ベース部材2の前側の側壁8は平面視で略クランク状に屈曲し、垂直な前端壁8aと、前端壁8aに略直交する垂直な中間壁8bと、中間壁8bに続く垂直な湾曲壁8cと、湾曲壁8cに続き、前端壁8aと段違いに略平行に配置された垂直な奥壁8dと、前端壁8aと中間壁8bとの各内面側に突出された低い突出壁8eとで構成されている。
図7の如く、湾曲壁8cは基板部7の孔部12と同心に形成され、湾曲壁8cの内面は回動部材5の外周壁15の外面に僅かな隙間を存して近接する。図6の如く、湾曲壁8cの下部内面は、基板部7から低く段差状に立ち上げられた右側の湾曲状の内周壁16に続き、内周壁16は後側の側壁9に続くと共に、右側の水平な壁部(基板部7の一段高い部分)17に続いている。円板部10の垂直な環状の低い外周面10aと、内周壁16及び湾曲壁8c及び後側の側壁9との間に、基板部7の上面を底面とした溝状部18が形成されている。円板部10の外周面10aに回動部材5の外周壁15の下端部15aの内周面が僅かな隙間を存して近接する。後側の側壁9は回動部材5の外周壁15に前側の側壁8ほどではないが接近している。
前側の側壁8の前端壁8aの上部外面には、カバー部材4に対する係止用の枠部19が設けられている。奥壁8dと後側の側壁9の右端との間に、回動部材5からのワイヤハーネスを水平に導出させる右側の開口20(図7)が形成され、前端壁8aと後側の側壁9の左端との間に、回動部材5の左方に突出したハーネス導出壁21(図7)を回動させるための広い略扇状の左側の開口22(図7)が形成されている。
後側の側壁9は内面の左端側に低い突出壁9aを有している。前後の各突出壁8e,9aは回動部材5の回動角度を規制するストッパとして作用する。後側の側壁9の上端に薄肉ヒンジ23aを介してカバー部材4が連結されている。ベース部材2とカバー部材4とで回動部材5に対する支持部材3を構成する。以下のカバー部材4の上下前後左右の方向性は、カバー部材4をベース部材2に組み付けた際の方向で説明する。
カバー部材4は、ベース部材2への組付時に水平となる上壁部23と、上壁部23から上向きに突出して円形環状に設けられた凸部24と、凸部24の内側の凹部25における円形の外周壁26及び円形の天壁27と、凹部25の中心に設けられ、回動部材5の上側の中心の断面円形の軸部28を支持する円形筒状の軸受壁29と、軸受壁29の外側に同心に天壁27の内面に設けられた円形環状の隔壁30とを備えている。
凹部25の外周壁26の内周面は軸受壁29及び隔壁30と同心に設けられている。外周壁26と隔壁30との間に大径な環状の溝部31(図7)が形成され、軸受壁29と隔壁30との間に中径な環状の溝部32(図7)が形成され、軸受壁29の内側に小径な貫通していない穴部29a(図7)が形成されている。大径な溝部31に捩りコイルばね6(図7)の上半部が収容され、穴部29aに回動部材5の上側の軸部28が挿入される。
隔壁30にはスリット状の切欠部33(図7)が設けられると共に、切欠部33の一側端において、捩りコイルばね6の上端の内向きの不図示の突出端部を引っ掛ける引っ掛け片33aが下向きに突設されている。隔壁30の内側の溝部32内に捩りコイルばね6の上端の内向きの突出端部が収容される。
カバー部材4の凹部25は上壁23の薄肉ヒンジ23a寄り(後半)に配設され、上壁23の前半の右側に固定用の壁部34が下向きに長く延設されると共に、固定用の壁部34に隣接して係止用の爪部35が下向きに突設され、上壁23の外周には、薄肉ヒンジ23aと固定用の壁部34と爪部35との配置部分を除いて垂直な短い鍔部36が下向きに突設されている。
固定用の壁部34の垂直部分34aの内面はベース部材2の前側の側壁8の外面に接するように配置され、固定用の壁部34の垂直部分34aの下端に水平部分34bが一体に設けられ、水平部分34bにボルト又は係止クリップを挿通する孔部34cが設けられ、水平部分34bは、ベース部材2の右側の一段高い基板部17の不図示の孔部に孔部34cを重ねてボルト又は係止クリップで不図示の車両ボディに共締めでしっかりと固定される。カバー部材4の爪部(係止手段)35はベース部材2の枠部(係止手段)19に係合する。係止手段の形状等は適宜設定可能である。
図6,図7及び図8(上下反転して示す分解斜視図)の如く、回動部材5は、上側の主体部(アッパ部材)5aと下側の副体部(ロア部材)5bとで成り、主体部5aは、左右両側を矩形状に切欠開口した(図8で切欠開口部を符号37,38で示す)垂直な円形環状(部分的な円弧状)の外周壁15と、外周壁15の上部内側に設けられた水平な円形の上壁39と、上壁39の中心に設けられた上向きの軸部28と、軸部28と同心に上壁39の中間に設けられた円形環状の隔壁41と、左側の切欠開口37の上部において左向きに突設された半環状(断面半円状)のハーネス導出壁(保持壁)21aとを備えている。
上側の軸部28は隔壁41や外周壁15よりも高く突出している。隔壁41には、捩りコイルばね6の下端の内向きの突出端部6aを係止させるスリット状の切欠部41aが設けられている。捩りコイルばね6の下半部が外周壁15と隔壁41との間の大径な溝部42(図7)に収容され、切欠部41aから隔壁41の内側の溝部43(図7)に捩りコイルばね6の下端の突出端部6aが突出する。上側の軸部28は上半の小径部28a(図7)と下半の大径部28bとで上下二段に形成され、上半の小径部28aがカバー部材4の軸受穴29aに係合する。大径な溝部42の底壁である上壁39の一部に水抜き用等の孔部44(図7)が周方向に長孔状に設けられ、孔部44は外周壁15の内周面寄りの下側の空間46a(図8)に連通している。
図8の如く、回動部材5の主体部5aの上壁39の下面(内面)に、上側の軸部28の内側空間が設けられると共に、回動部材5の前後の外周壁15の内側において、下側の副体部5bに対する係止用の前後一対の爪部(係止手段)45が下向きに突設され、各爪部45の右側において、略ハの字状に開いた前後一対の湾曲壁46が設けられ、湾曲壁46の下端は左側の半割状のハーネス導出壁21aの下端と同じ高さに配置されている。
主体部5aと副体部5bの各係止手段(係止部と被係止部)である爪部45と枠部47は外周壁15の内側に隠されて配置されるので、外からの見栄えが向上する。湾曲壁46と外周壁15との間の空間46aに上壁39の水抜き用等の孔部44(図7)が連通している。ハーネス導出壁21aの内周面には、合成樹脂製のコルゲートチューブ48(図5)の外周の谷部(凹溝)に係合するリブ49が複数並列に設けられている。
図8の如く、回動部材5の副体部5bは、断面略凹字状(樋状)の右半部(ハーネス導出壁)50と断面半円状の左半のハーネス導出壁(保持壁)21bとで成り、右半部50の水平な底壁50aの下面に、下側の軸部11と、軸部11の周囲の同心の二条の円形環状のリブ(第一のリブ)51とが設けられ、前後の側壁50bの外面に、主体部5aの爪部45を係合させる係止用の枠部(係止手段)47が設けられている。下側の軸部11はベース部材2(図6)の基板部7の孔部12に回動(摺接)自在に係合し、図9,図10の如く二条のリブ51はベース部材2の円板部10の各リブ13,14(第二のリブ)の外側に回転自在に係合する。
副体部5b(図8)の前後の側壁50bの右端側の略ハの字状に開いた湾曲壁50cは、主体部5aの内側の湾曲壁46に接合して他方の(スライドドア側への)ハーネス導出壁を構成する。また、副体部5bの底壁50aの左端には大径な円弧状の下向きのリブ52が突設され、リブ52は主体部5aの前後の外周壁15の下端部15aと円形(円弧状)に連続して外周壁15の一部を構成し、図6のベース部材2の円板部10の外周面10aに僅かの隙間を存して近接対向する。リブ52にも図2における迷路構造をなす円弧状のリブ102,103と上鍔壁104が形成されることが好ましい。
本例の捩りコイルばね6は、複数条(略七〜八周)に円形螺旋状に隙間なく巻かれた巻き部6bと、下端の巻き部及び上端の巻き部からそれぞれ内向きに直線的に突出した突出端部6aとで構成され、巻き部6bが縮径する方向に捩られて復元反力(ばね力)を生じる。
図9,図10(図7の給電装置1を組み立てた状態でA−A線で切断して矢印A方向に見た図)の如く、主体部5aと副体部5bとで成る回動部材5をベース部材2とカバー部材4との間に首振り自在に組み付けると共に、捩りコイルばね6の上下の突出端部6aをカバー部材4と回動部材5とに係止させた状態で、捩りコイルばね6の下半部を回動部材5の上部の外周寄りの環状溝部42に収容し、捩りコイルばね6の上半部をカバー部材4の外周寄りの環状溝部31に収容する。回動部材5の主体部5aと副体部5bとの各ハーネス導出壁21a,21bにはワイヤハーネスのコルゲートチューブ48(図5)の一端部が保持される。捩りコイルばね6はカバー部材4で覆われて外部からの埃や砂や水等といった異物の付着が防止されて安全に保護される。
カバー部材4がベース部材2に係止手段19,35(図6)で係止された状態で、カバー部材4の上壁23から上向きに突出した凸部24(内側に凹部25を有する部分)の外周壁26の下端(上壁23の下面)26aが回動部材5の外周壁15の上端に僅かの隙間を存して近接し(強く接触すると回動部材5の回動が妨げられるので、弱く接触する程度なら可)、さらに、上壁23の外周の下向きの鍔部36の内面が回動部材5の外周壁15の上端部の外面に僅かの隙間を存して近接して、上方及び側方からカバー部材4の凸部24内と回動部材5との外寄りの環状溝部42内すなわちばね収容空間への異物の侵入が防止される。
捩りコイルばね6は自由状態でカバー部材4の凸部24の外周壁26と回動部材5の外周壁15との内周面寄りに位置し、その状態から回動部材5を車両後方(図9で反時計回り)に回動させることで、捩りコイルばね6が圧縮(縮径)されて前向きの復元反力を生じる。
回動部材5の外寄りの環状溝部42の底壁(上壁)39には孔部44が設けられ、孔部44は下側の副体部5bの外側すなわちハーネス導出壁50c(図8)の外側において回動部材5の外周壁15の内側の空間46aに連通しているので、たとえ上側のばね収容空間である溝部42に埃や砂や水等といった異物が侵入したとしても、異物は孔部44から下側のベース部材2の円板部10を経て外側の基板部7に排出されて、捩りコイルばね6への異物の付着が確実に防止される。
ベース部材2の円板部10には、回動部材5の副体部5bの底壁50aの環状の二条のリブ51の間に若干の隙間を存して近接して対向配置される環状のリブ13,14が上向きに突設され、これらリブ13,14,51によって縦断面矩形波状の迷路構造が形成されているので、上方のばね収容空間42から上壁39の孔部44を経て異物が落下しても、迷路構造によって回動部材5の下側の軸部11への異物の侵入が確実に防止され、異物は円板部10の上面から円板部10の外周面10aに沿って落下して、回動部材5の外周壁15の下端と基板部7の上面との間の隙間から外部に排出され、ベース部材2の軸受孔12と回動部材5の下側の軸部11との摺接が長期に渡って常にスムーズに行われる。
これらリブ13,14,51による迷路構造は、回動部材5の外周壁15の下端からベース部材2の円板部10を乗り越えて(異物は円板部10の段差10aを乗り越えにくくなっている)、異物が下側の軸部11に達することをも防止している。下側の軸部11は上側の段差状の大径部(段差部)11a(図10)に続き、大径部11aの下面がベース部材2の軸受孔12の上縁の環状リブ13の上面に摺接自在に当接している。ベース部材2の軸受孔12は上下に貫通しているが、軸受孔12の下側(ベース部材2の基板部7の下側)には、不図示の車両ボディの水平なパネル部が密着するので、軸受孔12に下側から異物が侵入する心配はない。
下側の迷路構造13,14,51と同様に、カバー部材4における凸部24の外周壁26と、外周壁26の外側に配置された下向きの鍔部36と、外周壁26の内側(凹部25内)に配置された外寄りの環状の隔壁30と、隔壁30の内側に配置された環状(筒状)の軸受壁29と、回動部材5における外周壁15の上部15bと、外周壁15の上部内側に配置された環状の隔壁41と、隔壁41の内側において隔壁41よりも上向きに高く突出された軸部28、すなわち軸部28の大径環状の下半部(カバー部材4の軸受壁29の内周面に摺接しない部分)28bとで、上側の迷路構造が構成されている。カバー部材4の凸部24の外周壁26と隔壁30と軸受壁29とは同心に配置され、回動部材5の外周壁15と隔壁41と上側の軸部28とは同心に配置されている。
上側の軸部28は下側の軸部29と同様に中空であるが、上側の軸部28の小径な上半部28aの先端は上端壁28a’で塞がれており(同様に下側の軸部11の先端は下端壁11bで塞がれている)、上側の軸部28の上半部28aの外周面がカバー部材4の軸受壁29の内周面に摺接自在に支持されている。上下の各軸部11,28を中空ではなく中実とすることも可能である。
もしも回動部材5の外周壁15の上端15bとカバー部材4の凸部24の外周壁26の下端との間の隙間から内側の外寄りの環状溝部(ばね収容空間ないし収容室)42に異物が侵入し、環状溝部42の底壁39に異物排出用の孔部44がない場合においては、凸部24と回動部材5との各外周壁15,26の内側に上下の環状の隔壁30,41が僅かの隙間を存して対向して配置されているので、上下の各隔壁30,41によって隔壁41の内側の環状溝部43内への異物の侵入が防止され、環状壁部43内に収容された捩りコイルばね6の下端の突出端部6aへの異物の付着が防止される。
もしも隔壁41の内側の環状溝部43に異物が侵入してしまった場合でも、上向きの軸部28の大径の下半部28bはカバー部材4の軸受壁29内に係合していないので、軸部28の下半部28bに異物が付着しても何ら問題はなく、大径の下半部28bの上側にカバー部材4の軸受壁29が僅かの隙間を存して対向しているので、軸受壁29によって軸部28の小径な上半部28a(軸部28の上半部28aと軸受壁29との間)への異物の侵入が防止される。これによって、軸部28の上半部28aが異物の影響を受けることなく長期に渡ってスムーズ且つ確実に軸受壁29内を周方向に摺接回動し、回動部材5の首振り動作が長期に渡ってスムーズ且つ確実に行われる。
また、もしも回動部材5の上側の軸部28とカバー部材4の軸受壁29とが長期に渡る摺動で摩耗による合成樹脂の摩耗粉を生じた場合でも、軸部28及び軸受壁29と、捩りコイルばね6との間には上下の環状の隔壁30,41が設けられ、上側(カバー部材4)の隔壁30の下端面と下側(回動部材5)の隔壁41の上端面とが接して(近接ないし弱く接触して)いるので、摩耗粉が捩りコイルばね6に付着することが上下の隔壁30,41によって防止されている。
図6〜図10の給電装置1においても図1の給電装置1’と同様に、図4の右側の図及び図5(a)の如く、スライドドア54の全閉時に車両ボディ側の給電装置1の捩りコイルばね(ばね部材)6が回動部材5と一体にワイヤハーネス(符号48で代用)を矢印F1の如く時計回りに(スライドドア閉じ方向に且つ車両ボディ53の内側に向けて)付勢することで、ワイヤハーネス48が車両ボディ53から外側(スライドドア側)に突出することなく、車両ボディ53に沿ってほぼ真直に、スライドドア側の給電装置55に向けて前方に引っ張られて伸長する。
そして、図4の中央の図の如く、スライドドア54の半開時にワイヤハーネス48は車両ボディ側の給電装置1の捩りコイルばね6で矢印F1の如くスライドドア閉じ方向且つ車両内側に向けて付勢されているので、座屈等を生じることなく略S字状にスムーズに屈曲してハーネス余長を吸収する。
さらに、図4の左側の図及び図5(b)の如く、スライドドア54の全開時に車両ボディ側の給電装置1の捩りコイルばね6が回動部材5と一体にワイヤハーネス48を矢印F1の如くスライドドア閉じ方向に付勢しているので、車両ボディ側の給電装置1から導出されたワイヤハーネス部分48が車両ボディ53の乗降口53aの後端側の部分(車両外側に向けて突出した部分)53bから前方に離間して、車両ボディ53の乗降口の後端側の突出部分53bとの干渉が防止される。
図5(b)の如く、給電装置1の回動部材5の外周壁15の内部にワイヤハーネス48の電線部分が挿通収容されているので、外部からの見栄えが良好であり、また、回動部材5の外周壁15とべース部材2の前側の側壁8との間の隙間57が小さく抑えられているので、隙間57内に異物が侵入する心配がない。
図11〜図14は、本発明に係る給電装置の第三の実施形態として、スライドドア側の給電装置を示すものである。
図11,図12の如く、この給電装置55は、合成樹脂製の縦方向のベース部材70と、ベース部材70の上部側に薄肉ヒンジ62で水平(前後)方向開閉自在に連結された側部カバー(保持部材)63と、ベース部材70に下側に一体に設けられた合成樹脂製の中空の底部側のカバー部材64と、カバー部材64に薄肉ヒンジ(ヒンジ)65で上下方向開閉自在に連結されて、カバー部材64の下部開口99(図12)を覆う合成樹脂製の下カバー66と、ベース部材70とカバー部材64とに組み付けられて側部カバー63で水平方向回動自在に保持される合成樹脂製の回動部材67と、カバー部材64内に装着されて下側から下カバー66で覆われて保護される金属製の環状の捩りコイルばね(ばね部材ないしばね部)68とで構成されるものである。
ベース部材70は、幅方向中央に一体に設けられた横断面半円状の半環状部73と、半環状部73の上側に一体に設けられた横断面矩形状の上側に向かうにつれてテーパ状に漸次縮幅されたハーネス導出部74と、半環状部73の前後両側に一体に設けられた固定部75,76とを備えている。底部側のカバー部材64すなわちばね収容部は、上側の水平な基板部69を有し、基板部69の左端側にベース部材70が一体に立設されている。ベース部材70と、ベース部材70に直交するカバー部材64とで回動部材67を側方及び下方から支持する支持部材61が構成されている。支持部材61をベース部材と呼称し、ベース部材70をカバー部材64に対する立設壁と呼称することも可能である。
底部側のカバー部材(ばね収容部)64の略矩形状の基板部69の中央には、回動部材67の下側の軸部77を回動自在に支持する横断面円形の筒状の軸受壁78が上下に貫通して一体に設けられ、基板部69の上面から軸受壁78の上端の円形環状のリブ(第二のリブ)78aが上向きに突設されている。軸受壁78の下端は底部側のカバー部材64の垂直な外周壁79の下端と同一水平面に位置している。カバー部材64の外周壁79の後部側壁79aの外面には、下カバー66の一側端の係止用の爪部80(図12)を係合させる枠部81が設けられている。これら係止手段80,81の形状等は適宜設定可能である。
図12,図13の如く、底部側のカバー部材(ばね収容部)64の内側には、円筒状の軸受壁78の外側に同心円状に環状の隔壁81が設けられ、軸受壁78と隔壁81との間の環状の下向きの溝部(空室)82に捩りコイルばね68が収容され、捩りコイルばね68の下端の内向きの突出端部67aを係止させる幅広の切欠部78aが軸受壁78に設けられ、捩りコイルばね68の上端の外向きの突出端部68bを係止させるスリット状の溝81aが隔壁81の接線方向に設けられ、回動部材67の下側の軸部77に、捩りコイルばね68の下端の内向きの突出端部68aを係止させるスリット状の切欠部77aが設けられている。
回動部材67の下側の軸部77は、中空の円筒部(符号77で代用)と、円筒部内に十字に形成された補強用のリブ77bとで構成されている。捩りコイルばね68の円形の巻き部は隔壁81の内周面に沿って配置され、回動部材67は捩りコイルばね68の力で後向き(図11で時計回り)に付勢され、回動部材67が前向き(図11で反時計回り)に回動するに伴って捩りコイルばね68はばね力に抗して縮径される。
底部側のカバー部材64の下カバー66はカバー部材64の外周壁79の前部側壁79bの下端に薄肉ヒンジ65で連結され、外周壁79の下端と同じ大きさ形状に形成されて、下カバー66の閉じ状態で、カバー部材64内の軸部77や軸受壁78や隔壁81や捩りコイルばね68を完全に覆って外部(下側)からの埃や砂や水等の異物の侵入を防ぐ。
図13の如く、カバー部材64の筒状の軸受壁78の内周面の上半に回動部材67の下側の軸部77の上半のやや大径な外周面77cが回動自在に摺接し、軸受壁78の下半の内周面と軸部77の下半のやや小径な外周面77dとの間に隙間83が形成される。図13,図14の如く、下側の軸部77の大径な上半77cは回動部材67の環状の幅狭の底壁84に直交し、軸部77と同心円に底壁84の下面に環状のリブ(第一のリブ)85が突設され、軸受壁78の上端の環状のリブ78aの先端(上端)が回動部材67の環状の底壁84の下面に回動自在に摺接し、底壁84の下向きの環状リブ85は軸受壁78の上向きの環状リブ78aの外側に近接して位置し、両環状リブ78a,85が迷路構造を構成して、下側の軸部77の外周面への異物の侵入を防いでいる。
もしも軸受壁78の上向きのリブ78aを乗り越えて異物が軸部77の外周面側に侵入した場合でも、軸受壁78の内面と軸部77の下半の小径な外周面77dとの間の隙間83に異物が落下収容され、軸部77の上半の大径な摺接面77cに悪影響を及ぼす心配がなく、また、軸受壁78の下端と下カバー66の上面とは当接しているので、軸受壁78の外側すなわちばね収容空間である溝部82への異物の侵入も防止される。
図11の如く、ベース部材70の幅方向中央の半環状部73は、下半側の上下に長い湾曲状の壁部72と、上半側の上下に短い湾曲状の壁部71とで成り、上半の湾曲状の壁部71の一側端(前端)に半環状の側部カバー(保持部材)63が薄肉ヒンジ62で開閉自在に連結されている。回動部材67の縦方向の筒壁部(外周壁)89はベース部材70の上下の湾曲状の壁部71,72で成る半環状部73にほぼ隙間なく接触(摺接)して、筒壁部89とベース部材の半環状部73との間への石やペン等の比較的大きな異物の侵入や砂等の小さな異物の侵入を阻止する。側部カバー63の回動先端側に係止用の爪部86が設けられ、ベース部材70の後側の固定部75寄りに、爪部86を係合させる枠部87が設けられている。これら係止手段86,87の形状等は適宜設定可能である。
側部カバー63の前後端の上下には、上側の半環状部71の前後のブロック状の側壁71aの上下端に係合する位置決め兼ガタ防止用の鍔部63aが設けられている。下側の半環状部72の後端には、回動部材67の横向きのハーネス導出壁(ハーネス導出部)90を後向きの回動端位置で当接停止させ、また縦方向の筒壁部(外周壁)89の外周面を内端72a1に接触ないし若干の隙間を存して近接させる側壁72aが形成されている。側部カバー63や下カバー66をベース部材70やカバー部材64とは別体に形成することも可能である(但しこの場合は給電装置55の組立性が低下することは否めない)。
ベース部材70の後側の固定部(ブラケット部)75は、上側にボルト又は係止クリップを挿通させる固定用の孔部75aを有し、前側の固定部(ブラケット部)76は、開いた状態の側部カバー63の下側に配置されて同じく固定用の孔部76aを有している。
ベース部材70の中央上部のハーネス導出部(導出壁)74は、垂直な背壁74aと、背壁74aに直交して略ハの字状に上部開口74bを縮幅した前後の側壁74c,74dとで成り、後側の側壁74dの上部に、ワイヤハーネスの上向きの電線部分88(図15)を結束バンド等で固定するための固定孔(ハーネス固定部)74eが設けられ、前側の側壁74cは背壁74aと共に低く切欠されている。ベース部材70の背面(左端面)側には縦横に複数の補強用のリブ(図示せず)が設けられている。
図11〜図14の如く、回動部材67は、縦方向の断面円形の筒壁部(外周壁)89と、筒壁部89の高さ方向中間部に直交した横方向の断面円形の筒壁部(ハーネス導出部)90とで構成され、ワイヤハーネスの挿通作業性を高めるために、縦方向の筒壁部89の左半上部と横方向の筒壁部90の上半部とは、L字状に屈曲された半割状の筒壁部91として形成され、横方向の筒壁部90を成す半割状の下半部90aと上半部90bとが一側の薄肉ヒンジ92で開閉自在に連結され、上半部90bの他側に係止用の爪部93が設けられ、下半部90aの他側に、爪部93を係合させる枠部94が設けられている。これら爪部93と枠部94といった係止手段(係止部と被係止部)の構成は適宜設定可能である。
図12,図13で半割状の筒壁部89,90の分割面(接合面)を符号95で示している。図11,図13の如く、横方向の筒壁部90の突出端部側の内周面には、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ48(図15)の端部(他端部)を保持するための複数条のリブ96が並列に突設されている。
横方向の筒壁部90よりも下側において縦方向の筒壁部89の下部に小径な下側の軸部77が一体に形成されている。図14の如く、下側の軸部77は縦方向の筒壁部89の水平な円形の底壁84に直交し、底壁84の周縁に迷路用の環状リブ85が設けられ、環状リブ85と軸部77との間に、カバー部材64の上向きに環状リブ78aを摺接自在に係合させる環状溝(符号84で代用)が形成されている。
縦方向の筒壁部89の上部はその外周面を少し小径に形成することで上側の中空の軸部97を構成している。上側の軸部97の小径な外周面と縦方向の筒壁部89の大径な外周面との間に段差部97aが形成され、上側の軸部97の外周面が図11のベース部材70の半環状壁71の内面と側部カバー73の内面とで回動自在に支持される。上側の軸部97は周方向の摺動性を高めるために短く形成されている。
図15に示す如く、ベース部材70の上側のハーネス導出部74には、L字状に屈曲した管部98を一体に形成することが、上方からの異物の侵入を防ぐ上で好ましい。この場合、図11のハーネス導出部74と側部カバー63とにそれぞれL字状に屈曲した左右の半割状の管部78を一体に設け、側部カバー63(右側の半割状の管部78)を閉じて、ベース部材70の中央の湾曲壁71(図11)との間に回動部材67を水平方向回動自在に保持すると同時に、左右の半割状の管部78を相互に接合してL字状の管部(78)をなし、回動部材67の上部開口97b(図11)から導出されたワイヤハーネスの複数本の電線88をL字状の管部78内に配索して水平方向に屈曲させて、L字状の管部78の前端(後端でもよい)の開口78aからスライドドア内に導出させる。
図15において回動部材67の側方の横向きのハーネス導出部90には、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ48の端部が保持されている。コルゲートチューブ48は自由状態で回動部材67と共に捩りコイルばね68で車両後方に向けて付勢されている。図15の給電装置を符号55’で示す。
図4の右側の図に示す如く、スライドドア54の全閉時に、スライドドア側の給電装置55の捩りコイルばね68がワイヤハーネス48を回動部材67と一体に車両外側(スライドドア側)に向けて付勢することで、スライドドア54を全閉から図4の中央の図の如く半開にする際に、ワイヤハーネス48の略S字状の屈曲動作が誘導されつつ座屈等なくスムーズ且つ確実に行われる。同様に、図4の左側の図の如く、スライドドア54の全開時に、スライドドア側の給電装置55の捩りコイルばね68がワイヤハーネス48を回動部材67と一体に車両後方に向けて付勢することで、スライドドア54を全開から図4の中央の図の如く半開にする際に、ワイヤハーネス54の略S字状の屈曲動作が誘導されつつ座屈等なくスムーズ且つ確実に行われる。
図16は、スライドドア側の給電装置55”において下側の迷路構造の他の形態を示すものである。この迷路構造は、図2の車両ボディ側の給電装置1’における下側の迷路構造に類似するものであり、回動部材67’の縦方向の断面円形の筒壁部(外周壁)89の下端側に内側の環状のリブ106と外側の環状のリブ107とを下向きに設け、下側のカバー部材64’の水平な基板部69に内外の各リブ106,107(第一のリブ)の間の環状の溝部に係合する上向きの環状のリブ108(第二のリブ)を設けて、内外と中間の各リブ106〜108で断面矩形波状の迷路構造を構成したものである。
内側のリブ106は断面略半円状に形成されて、回動部材67の下側の軸部77と共にカバー部材64’に摺接して(下側の軸部77は軸受壁78の内面に摺接し、内側のリブ106は軸受壁78の平坦な上縁の座面69aに摺接する)、回動部材67’を安定に回動支持させる。内側のリブ106は筒壁部89の下端部(一部)であり、筒壁部89から外側に突出した環状の鍔壁109から外側のリブ107が垂下されている。各リブ106〜108及び鍔壁109は相互に接触せずに僅かな隙間を存して近接して、回動部材67’を低い摩擦抵抗でスムーズに回動させる。
なお、上記実施形態における図1〜図3や図6〜図10の給電装置1,1’をスライドドア54側に搭載し、図11〜図15の給電装置55を車両ボディ53側に搭載することも可能である。この場合でも、スライドドア54の全開時に、図11〜図15の給電装置55の回動部材67の筒壁部(外周壁)89の外周面がベース部材70の下側の湾曲壁72における前側となる側壁72aの内端72a1に接触ないし近接するので、スライドドア全開時におけるベース部材70と回動部材67との間への石やペンや砂等といった異物の侵入や挟み込み、及びベース部材70と回動部材67との間の目視による見栄えの低下が防止される。ワイヤハーネスの電線部分88は図15の如く回動部材67の上部からL字状の管部78で横方向に導出させて車両ボディ側に配索することが好ましい。
また、上記図2(図1),図6の各実施形態において、下側の迷路構造として、図2の外周側の各リブ56,102,103を図6の給電装置1’に付加したり、図6の内側(軸部寄り)の各リブを13,14を図2(図1)の給電装置1に付加することも可能である。
また、上記各実施形態において、コルゲートチューブ48に代えて他の屈曲性の良好な樹脂チューブ等といった外装部材を使用したり、コルゲートチューブ等の保護チューブを用いずに複数本の電線を結束して使用することも可能であり、それらの場合、ワイヤハーネスの端部を各回動部材5,55のハーネス導出部21,90で挟持等して保持する。
また、上記各実施形態においては、環状の捩りコイルばね(ばね部材)6,68を用いて回動部材5,67を首振り方向の何れか一方向に付勢したが、捩りコイルばね6,68を用いずにスライドドア54の開閉動作によってワイヤハーネス48を自然に屈曲させるようにすることも可能である。この場合、各カバー部材4,64はばね収容部を不要として簡素化される。
また、上記各実施形態においては、自動車の車両ボディ53とスライドドア54とにそれぞれ給電装置1,1’,55を搭載した例で説明したが、例えば自動車以外の車両のスライドドアや、車両以外の装置等のスライドドアやスライド部材等にこれら給電装置1,1’,55を適用することも可能である。車両ボディ53や装置本体等を固定構造体、スライドドア54やスライド部材等をスライド構造体とそれぞれ総称する。
本発明に係る給電装置は、スライドドア側又は車両ボディ側に固定される支持部材と、支持部材に首振り部材に軸支される回動部材とを備えた給電装置において、例えばスライドドアの全開時における見栄えを損なわず、且つ石やペンや砂等といった異物が支持部材と回動部材との間に挟まるのを防ぎ、それに加えて、回動部材の下側の軸支部分に外部から埃や砂や水等といった異物が侵入するのを防ぐために利用することができる。
1,1’,55、55” 給電装置
3,3’,61 支持部材
5,5’,67 回動部材
5b,5b’ 副体部
8,8’,72a 一方の側壁
11,77 下側の軸部(軸支部分)
13,14,56,78a,108 第二のリブ
15,89 外周壁
21,90 ハーネス導出壁(ハーネス導出部)
45,47 係止手段、
48 コルゲートチューブ(ワイヤハーネス)
51,85,102,103,106,107 第一のリブ
53 車両ボディ(固定構造体)
54 スライドドア(スライド構造体)

Claims (5)

  1. ワイヤハーネスを挿通保持する回動部材と、該回動部材を首振り自在に支持して、固定構造体又はスライド構造体に固定される支持部材とを備え、該回動部材が環状の外周壁とハーネス導出部とを有し、該支持部材が、該外周壁に沿って配置された一方の側壁を有し、該スライド構造体の全開時に、該ハーネス導出部が該側壁から離間する方向に移動して、該ハーネス導出部と該側壁との間に該外周壁が広く露出し、その状態で該外周壁と該側壁とが板厚方向に重なって近接ないし接触し、該外周壁と該側壁との間への異物の侵入が防止されたことを特徴とする給電装置。
  2. 前記回動部材の下端側に環状の第一のリブが設けられ、前記支持部材に、該第一のリブの外側及び/又は内側に近接する環状の第二のリブが設けられ、該第一のリブと該第二のリブとで異物の侵入を防ぐ迷路構造が形成されたことを特徴とする請求項1記載の給電装置。
  3. 前記第一及び第二のリブが前記回動部材の下側の軸支部分の周囲に配設されたことを特徴とする請求項2記載の給電装置。
  4. 前記回動部材の前記外周壁の内側に、前記ハーネス導出部をなす副体部が配設され、該副体部の内側に前記ワイヤハーネスが挿通されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の給電装置。
  5. 前記副体部が前記外周壁の内側において前記回動部材に係止手段で係止されたことを特徴とする請求項4記載の給電装置。
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