JP2014139158A - アルデヒドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素数4〜18の第一級アルコールの脱水素反応によるアルデヒド製造において、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得ることができるアルデヒドの製造方法の提供。
【解決手段】炭素数が4〜18の第1級アルコールと水とを含む原料ガスを銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させ、前記原料ガスに含まれる前記アルコールを脱水素してアルデヒドを得る製造方法で、原料ガスの水分圧が0.2〜99kPaで、反応温度が200〜300℃で、反応圧力が絶対圧力で102kPa以下で、第1級アルコールの分圧が、1〜50kPaであるアルデヒドの製造方法。前記触媒が、銅及び鉄以外にZn,Cr,Ni,Mn,Al,Si及びTiからなる群から選択された1以上の金属元素を含む:アルデヒドの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルデヒドの製造方法に関する。
特定の分子量を有する脂肪族アルデヒドは、香料素材として有用であり、更には異なる香調を有する誘導体の原料としても用いられている。
アルデヒドの製造方法としては、旧来よりアルコールを原料とした脱水素反応や酸化反応等が知られている。この中でも、脱水素反応は、酸化反応が発熱反応であるのに対して、吸熱反応であるため、その反応の熱的制御の容易さからアルデヒドの製造方法として多用されており、その触媒についても検討がなされている。
例えば、特許文献1には、表面酸性度の低い固体触媒の存在下でのガス状アルコールの脱水素反応によるアルデヒドの製造方法が開示されている。
特許文献2には、銀触媒、特定量の水蒸気ならびにホルムアルデヒド製造において取り出された特定組成の排ガスの存在下に、ガス状メタノールを酸化脱水素し、この際、反応を少ないメタノール負荷および低い温度において開始させることを特徴とするホルムアルデヒドの製造方法が開示されている。
特許文献3には、銅、鉄及びアルミニウムを特定の範囲の原子比で担持させた固体触媒の存在下での、アルコールの脱水素反応によるアルデヒドの製造方法が開示されている。
特開2010−99635号公報 特開昭51−54507号公報 特開平5−168928号公報
固体触媒存在下、気相反応による第1級アルコールの脱水素反応によるアルデヒドの製造において、生成したアルデヒドが触媒上の活性点に長時間滞留し、第1級アルコールやアルデヒドと多量化などの副反応を起こすことで、揮発しにくい成分が触媒上に蓄積して、触媒が失活してしまい、第1級アルコール転化率が早期に低下してしまうという問題があった。
特許文献1では、触媒の表面酸性度の低減により、アルコールの脱水素反応で生成したアルデヒド同士、若しくはアルデヒドと反応系中の成分との付加反応が抑制されて、アルデヒドの選択性が向上する旨の記載がある。しかしながら、原料である第1級アルコールの転化率、及び触媒の耐久性の向上については何ら記載も示唆もない。また、特許文献1においては、炭素数2のエタノールについてのみ、言及されている。
又、特許文献2ではメタノールの酸化反応を、水蒸気を含有する排ガスの存在下で行うと、すすの生成が抑制される旨の示唆がある。しかし、両特許文献とも、炭素数が4以上のアルコールの脱水素反応でのアルデヒド等の多量化の抑制、及び多量化の抑制による第1級アルコールの転化率及び触媒の耐久性の向上については何ら記載も示唆もない。
又、特許文献3では銅−鉄−アルミニウム触媒存在下での8〜12の炭素数を有する第1級アルコールの脱水素反応が開示されている。しかし、触媒の耐久性の向上方法に関しては具体的な開示が全くない。
従って、本発明の課題は、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得ることができるアルデヒドの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得るためには、触媒の活性点上に蓄積することで触媒を失活させる、揮発しにくい高分子量成分の副生を防ぐことが有効であると考え、種々検討した。その結果、炭素数が4以上18以下の第1級アルコールを水と混合し、その混合物における水の分圧を特定の範囲とし、その混合物を、銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させて脱水素反応させると、生成する種々の高分子量成分の前駆体となる化合物の生成が抑制されることを見出した。この理由は定かではないが、以下のように考えられる。前記高分子量成分はアルデヒドの脱水により生成すると考えられる。ところが前記混合物における本願に係る水の分圧であれば、前記高分子量成分は逆反応によりアルデヒドに戻ると考えられる。このような知見に基づき、本発明者らは、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、炭素数が4以上18以下の第1級アルコールと水とを含む原料ガスを、銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させ、前記原料ガスに含まれる前記アルコールを脱水素してアルデヒドを得る製造方法で、原料ガスの水分圧が0.2kPa以上99kPa以下であるアルデヒドの製造方法である。
本発明によれば、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得ることができるアルデヒドの製造方法を提供することができる。
第1の装置構成を示すブロック図である。
本発明のアルデヒドの製造方法は、炭素数が4以上18以下の第1級アルコールと水とを含む原料ガスを、銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させ、前記原料ガスに含まれる前記アルコールを脱水素してアルデヒドを得る製造方法で、原料ガスの水分圧が0.2kPa以上99kPa以下であるアルデヒドの製造方法である。
本発明において、原料ガスは、炭素数が4以上18以下の第1級アルコールと水とを含む。原料ガスにおける水分圧は、0.2kPa以上99kPa以下である。この原料ガスにおける水の分圧は、触媒の失活を抑制する観点から、0.2kPa以上であり、1kPa以上が好ましく、10kPa以上がより好ましく、40kPa以上が更に好ましい。また、効率的にアルデヒドを得る観点及び副生成物の生成を抑制する観点から、水の分圧は99kPa以下であり、90kPa以下が好ましく、80kPa以下がより好ましく、60kPa以下が更に好ましい。また、原料ガスにおける水の分圧は、0.2kPa以上99kPa以下であり、1kPa以上90kPa以下が好ましく、10kPa以上80kPa以下がより好ましく、40kPa以上80kPa以下が更に好ましく、40kPa以上60kPa以下が更に好ましい。また、反応原料ガス中の水濃度は、触媒の失活を抑制する観点から、0.05mol/m3以上が好ましく、0.11mol/m3以上がより好ましく、0.40mol/m3以上が更に好ましい。また、効率的にアルデヒドを得る観点及び副生成物の生成を抑制する観点から、反応原料ガス中の水濃度は、23mol/m3以下が好ましく、20mol/m3以下がより好ましく、18mol/m3以下が更に好ましく、14mol/m3以下が更に好ましい。
本発明において、原料ガスにおける第1級アルコールの分圧は、第1級アルコールをガス化させる観点から、50kPa以下が好ましく、30kPa以下がより好ましく、20kPa以下が更に好ましい。また、原料ガスにおける気化させた第1級アルコールの分圧は、効率的にアルデヒドを得る観点から、第1級アルコールの分圧は1kPa以上が好ましく、5kPa以上がより好ましい。また、原料ガスにおける第1級アルコールの分圧は、1kPa以上50kPa以下が好ましく、5kPa以上30kPa以下がより好ましく、5kPa以上20kPa以下が更に好ましい。
原料ガスを脱水素触媒に接触させる脱水素反応の温度は、アルコール転化率の観点から、200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましく、240℃以上であることが更に好ましい。また、脱水素反応の温度は、エネルギー効率の観点から、300℃以下であることが好ましく、270℃以下であることがより好ましい。また、前記脱水素反応の温度は、200℃以上300℃以下が好ましく、220℃以上270℃以下がより好ましく、240℃以上270℃以下であるのが更に好ましい。
原料ガスを脱水素触媒に接触させる脱水素反応の圧力は、生成物を気化させる観点から、絶対圧力で、102kPa以下が好ましく、10kPa以上102kPa以下がより好ましい。
前記脱水素反応の圧力については、原料の第1級アルコールの炭素数が10以下である場合の脱水素反応の圧力は、絶対圧力で80kPa以上がより好ましく、90kPa以上が更に好ましい。また、原料の第1級アルコールの炭素数が10以下である場合の前記脱水素反応の圧力は、102kPa以下が好ましい。また、原料の第1級アルコールの炭素数が10以下である場合の前記脱水素反応の圧力は、80kPa以上102kPa以下であるのが好ましく、90kPa以上102kPa以下であるのがより好ましい。一方、原料の第1級アルコールの炭素数が11以上である場合の脱水素反応の圧力は、絶対圧力で10kPa以上がより好ましく、13kPa以上が更に好ましい。また、原料の第1級アルコールの炭素数が11以上である場合の前記脱水素反応の圧力は、102kPa以下が好ましい。また、原料の第1級アルコールの炭素数が11以上である場合の前記脱水素反応の圧力は、10kPa以上102kPa以下であるのが好ましく、13kPa以上102kPa以下であるのがより好ましい。
本発明において、原料ガスは、前記第1級アルコールと水とを含む。前記第1級アルコールは、加熱、減圧などの手段によって、予め気化させることができる。気化は、第1級アルコールを加熱によって行うのが好ましく、第1級アルコールを気化させる観点から、好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上、更に好ましくは230℃以上に加熱する。また、第1級アルコールへの熱履歴の観点から、好ましくは500℃以下、より好ましくは400℃以下、更に好ましくは300℃以下に加熱する。
第1級アルコールを加熱する時間は、第1級アルコールを気化させる観点から、10秒以上が好ましく、5分以上がより好ましい。また、加熱する時間は、第1級アルコールへの熱履歴の観点から、2時間以下が好ましく、1時間以下がより好ましく、30分以下が更に好ましい。
第1級アルコールを加熱する容器は、例えば、熱源を付したステンレス配管、加熱した媒体を循環させるステンレス管等が入れられた貯留槽などが挙げられる。
原料ガスに含まれる水は、加熱、減圧などの手段によって、予め気化させるのが好ましい。水は、気化させた第1級アルコールと混合した際に第1級アルコールの凝縮を防ぐ観点から、加熱により気化させておくことが好ましい。
本発明において、第1級アルコールと水とを含む原料ガスは、第1級アルコールおよび水をそれぞれ独立して気化させた後に混合する方法、気化させる前に混合する方法により準備することができる。反応に悪影響を与えなければ特に限定されないが、第1級アルコールと水を均一に混合する観点から、第1級アルコールと水とを含む原料ガスは、第1級アルコールと水とを気化させた後に混合する方法により準備されるのが好ましい。
本発明において、原料ガスは、さらに不活性ガスを含んでもよい。本発明において、不活性ガスをさらに含む原料ガスは、気化した第1級アルコールおよび水の混合ガスと、不活性ガスとを混合する方法、気化した後の第1級アルコールと不活性ガスとを混合する方法、気化した後の水と不活性ガスとを混合する方法、気化する前の第1級アルコールおよび水の混合液と不活性ガスとを混合する方法、気化する前の第1級アルコールと不活性ガスとを混合する方法、気化する前の水と不活性ガスとを混合する方法等により、準備することができる。反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されないが、均一に混合する観点から、不活性ガスをさらに含む原料ガスは、気化した第1級アルコールおよび水の混合ガスと不活性ガスとを混合する方法、気化した後の第1級アルコールと不活性ガスとを混合する方法、気化した後の水と不活性ガスとを混合する方法により準備されるのが好ましい。
本発明において、原料ガスを脱水素触媒に接触させる方法としては、例えば、前記原料ガスを、触媒を充填した反応器に流通させ、好ましくは連続的に流通させ、その反応器中で脱水素させる方法が挙げられる。
前記反応器としては、管状の流通式反応器や、槽型反応器等が挙げられ、生成したアルデヒドをすばやく反応器外に排出する観点から、管状の流通式反応器が好ましい。
管状の流通式反応器を用いる場合、管内部の脱水素触媒に原料ガスを供給しながら生成物を連続的に回収する流通方式によって、単回流通もしくは循環供給して連続あるいはバッチ式で反応を進行させることが好ましい。また、原料ガスとしては、アップフローおよびダウンフローいずれでも良い。また、槽型反応器を用いる場合、内部に触媒を設置し、必要に応じ攪拌下に、連続あるいはバッチ式で反応を進行させることができる。
以下、本発明中で用いられる各成分について説明する。
〔第1級アルコール〕
本発明において、原料として用いられる第1級アルコールの炭素数は、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましい。また第1級アルコールの炭素数は、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、18以下であり、15以下が好ましく、12以下がより好ましい。また、前記第1級アルコールの炭素数は、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、6以上15以下が好ましく、8以上15以下がより好ましく、8以上12以下が更に好ましい。
前記第1級アルコールは、飽和脂肪族アルコール、不飽和脂肪族アルコールのいずれでもよいが、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、飽和脂肪族アルコールが好ましい。
前記飽和脂肪族アルコールは、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルカンに水酸基を有するものであり、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、直鎖状のアルカンに水酸基を有するものが好ましい。
前記飽和脂肪族アルコールとしては、ブタノール、ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコール、オクチルアルコール、イソオクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、3,5,5−トリメチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、3,7−ジメチルオクチルアルコール、2−プロピルヘプチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ゲラニオール、シクロペンチルメタノール、シクロペンテニルメタノール、シクロヘキシルメタノール、シクロヘキセニルメタノールなどを挙げることができる。なかでも得られるアルデヒドの香料としての有用性の観点から、前記飽和脂肪族アルコールとしては、ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコール、オクチルアルコール、イソオクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、3,5,5−トリメチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、3,7−ジメチルオクチルアルコール、2−プロピルヘプチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ゲラニオールが好ましく、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコールがより好ましい。
前記不飽和脂肪族アルコールは、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルケン又はアルキンに水酸基を有するものであり、生成するアルデヒドの香料素材としての有用性の観点から、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルケンに水酸基を有するものが好ましく、直鎖状のアルケンに水酸基を有するものがより好ましい。
〔不活性ガス〕
本発明の原料ガスは、前記のように、不活性ガスをさらに含んでもよい。不活性ガスは触媒との親和性や反応性の観点から、窒素、希ガス(第18族元素)が好ましく、窒素がより好ましい。希ガスとしては、アルゴン、ヘリウム等が挙げられ、アルゴンが好ましい。
〔脱水素触媒〕
本発明で用いられる脱水素触媒は、アルコール転化率、触媒の活性及び前記水の分圧における触媒の耐久性の改善の観点から活性種として銅及び鉄を含む触媒である。
原因は明確ではないが、銅が鉄との複合酸化物を形成すると、その複合酸化物は水と何らかの相互作用をすることにより、触媒の活性を低下させる高分子量成分の前駆体となる化合物の生成が抑制されると考えられる。
また、触媒の活性及び耐久性の観点から、本発明で用いられる脱水素触媒は、銅及び鉄以外の金属元素をさらに含むのが好ましい。具体的には、脱水素触媒は、銅及び鉄以外の金属元素を含む3成分或いは4成分以上であることが好ましい。銅及び鉄以外の金属元素としては、亜鉛、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、アルミニウム、ケイ酸およびチタンからなる群から選択される1以上を含むことが好ましい。前記銅及び鉄以外の金属元素としては、アルデヒド選択率の観点から、アルミニウムおよび亜鉛であることが好ましく、アルミニウムが更に好ましい。前記脱水素触媒としては、銅−鉄−アルミニウム触媒、銅−鉄−アルミニウム−亜鉛触媒等が好ましく、銅−鉄−アルミニウム触媒がより好ましい。
また、脱水素触媒は、触媒の活性及び耐久性の観点から酸化物であることが好ましい。
前記脱水素触媒は、脱水素触媒の活物質を担体上に担持されていてもよいし、前記活物質は担体と混合されていても良い。前記担体としては、アルミニウム、亜鉛、ケイ素、チタン等の酸化物及び水酸化物、アルミナ、シリカゲル、チタニア、シリカ−アルミナ、ゼオライト、珪藻土、マグネシア、カルシア、ジルコニア等が挙げられ、アルミニウム、亜鉛、ケイ素またはチタンの酸化物及び水酸化物、ゼオライト、並びにシリカ−アルミナが好ましい。アルコール転化率の観点から、前記担体としては、亜鉛又はアルミニウムの酸化物又は水酸化物がより好ましく、亜鉛の酸化物又はアルミニウムの酸化物又は水酸化物が更に好ましい。
前記脱水素触媒は、触媒の活性、選択率及び耐久性の観点から、担体も含めた組成として、銅、鉄、及びアルミニウムを含有する触媒が好ましく、触媒を構成する元素の原子比率が(銅/鉄/アルミニウム)=1/0.4〜2.5/0.5〜5.0であることが好ましく、1/0.5〜1.0/1.5〜3.5であることがより好ましく、1/0.5〜1.0/2.5〜3.0であることが更に好ましい。また、前記脱水素触媒として、担体も含めた組成として、銅、鉄及びアルミニウムを含有する場合は、鉄の銅に対する原子比Fe/Cuは、触媒の活性及び選択率の観点から0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、触媒の耐久性の観点から3.5以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。また、前記鉄の銅に対する原子比Fe/Cuは、0.4以上3.5以下が好ましく、0.5以上2.5以下がより好ましい。
また、前記脱水素触媒として、担体も含めた組成として、銅、鉄及びアルミニウムを含有する場合は、アルミニウムの銅に対する原子比Al/Cuは、触媒の活性及び選択率の観点から0.5以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。また、Al/Cuは、触媒の耐久性の観点から5.0以下が好ましく、3.5以下がより好ましい。また、前記アルミニウムの銅に対する原子比Al/Cuは、0.5以上5.0以下が好ましく、1.5以上3.5以下がより好ましい。
前記脱水素触媒は、また、担体も含めた組成として、触媒の活性、選択率及び耐久性の観点から、銅、鉄、アルミニウム及び亜鉛を含有する触媒が好ましく、触媒を構成する元素の原子比率が(銅/鉄/アルミニウム/亜鉛)=1/0.4〜3.5/0.5〜5.0/0.01〜0.20であることが好ましく、1/0.5〜2.5/1.0〜3.0/0.02〜0.10であることがより好ましい。また、前記脱水素触媒として、担体も含めた組成として、銅、鉄、アルミニウム及び亜鉛を含有する場合は、鉄の銅に対する原子比Fe/Cuは、触媒の活性及び選択率の観点から0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、触媒の耐久性の観点から3.5以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。また、前記鉄の銅に対する原子比Fe/Cuは、0.4以上3.5以下が好ましく、0.5以上2.5以下がより好ましい。
また、前記脱水素触媒として、担体も含めた組成として、銅、鉄、アルミニウム及び亜鉛を含有する場合は、アルミニウムの銅に対する原子比Al/Cuは、触媒の活性及び選択率の観点から0.5以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましい。また、Al/Cuは、触媒の耐久性の観点から5.0以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.0以下が更に好ましい。また、前記アルミニウムの銅に対する原子比Al/Cuは、0.5以上5.0以下が好ましく、1.0以上3.0以下がより好ましく、1.5以上2.0以下が更に好ましい。
また、前記脱水素触媒として、担体も含めた組成として、銅、鉄、アルミニウム及び亜鉛を含有する場合は、亜鉛の銅に対する原子比Zn/Cuは、触媒の活性及び選択率の観点から0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、0.03以上が更に好ましい。また、Zn/Cuは、触媒の耐久性の観点から0.20以下が好ましく、0.10以下がより好ましく、0.07以下が更に好ましい。また、前記亜鉛の銅に対する原子比Zn/Cuは、0.01以上0.20以下が好ましく、0.02以上0.10以下がより好ましく、0.03以上0.07以下が更に好ましい。
(脱水素触媒の調製方法)
脱水素触媒は、共沈法、混練法、アルコキシド法などの公知の方法によって、調製することができる。
共沈法によって調製する場合は、目的とする脱水素触媒の成分である金属成分を、脱水素触媒における原子比で含有する金属塩の混合液を調製し、沈澱剤を添加して、混合液のpH(25℃)を好ましくは8〜12にして沈殿物を得る。更に、得られる沈澱物をろ別し、水洗し、次いで好ましくは90〜150℃で乾燥する。得られた乾燥物を、好ましくは500〜1500℃、より好ましくは600〜1000℃で焼成することにより調製する。
使用されている金属塩は、一般的には硫酸塩、硝酸塩、アンモニウム錯塩、酢酸塩あるいは塩化物が用いられる。また、沈澱剤として、アンモニア、尿素、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液が用いられる。
前記粉末触媒は、脱水素を促進できるものであれば、製造方法に制限はないが、触媒の好適な態様である銅−鉄−アルミニウムを含有する触媒は、以下の第一工程から第三工程までをこの順に行う方法によって製造することが好ましい。
(第一工程)
第一工程は、アルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、鉄の酸化物及び水酸化物、ゼオライト、並びにシリカ−アルミナからなる群から選ばれる少なくとも一種(以下担体と記す)を水性媒体中に懸濁させ、その懸濁液中において水溶性銅塩及び水溶性鉄塩とアルカリ物質とを反応させることによって担体表面上に銅化合物及び鉄化合物を沈澱させる工程である。
まず、水溶性銅塩及び水溶性鉄塩を原子比でCu/Fe=1/0.4〜2.5になるように水に溶解させ、この水溶液に担体を原子比でCu/担体金属原子=1/0.1〜3.0になるように懸濁させる。この懸濁液を60〜120℃に加熱し、銅及び鉄のイオンの全当量数に相当する量のアルカリ物質の水溶液を加えて、銅化合物及び鉄化合物を触媒担体表面上に沈澱させる。
本発明に用いられる水溶性銅塩としては、硫酸第二銅、塩化第二銅、硝酸第二銅等が挙げられ、これらの混合物を使用してもよい。本発明に用いられる水溶性鉄塩としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄等が挙げられ、これらの混合物を使用してもよいが硫酸第一鉄を用いるのが経済面より好適である。
本発明に用いられるアルカリ物質としては例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物又は炭酸塩等が挙げられる。懸濁液へのアルカリ物質の添加方法については特に制限はないが、操作性を考慮して通常これらのアルカリ物質は水溶液にて添加される。アルカリ物質としてアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物を用いる場合、沈澱触媒の濾過性を損なわないためにもゆっくりと滴下することが望ましい。本発明においてはアルカリ金属の炭酸塩を用いるのが好適である。これらのアルカリ物質の濃度は任意に選べるが、触媒の生産性を考慮した場合、高濃度の沈澱剤を用いることもできる。例えば炭酸ソーダの場合、20〜25質量%の濃度の水溶液が適当である。
第一工程に使用される担体としてのアルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、鉄の酸化物及び水酸化物、ゼオライト、並びにシリカ−アルミナからなる群から選ばれる少なくとも一種は反応槽中で調製後、そのまま用いても良く、予め別途調製された物を用いても良い。これら担体は粒子径の比較的揃った物を用いるのが好ましい。担体の粒子径は平均粒径にて0.1μm〜500μm、好ましくは0.4μm〜50μmである。反応槽内で担体を調製する方法として、担体として使用する量の第二鉄塩、例えば硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩等を水に溶解させた後、鉄イオンの当量数に相当する量のアルカリ金属の炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム水溶液を60℃以上の温度で滴下し、中和する方法がある。この方法の場合、生成した沈澱を精製する事なく、このスラリー中に銅塩及び鉄塩を供給することにより連続して第一工程を行うことが出来る。ここで均一な物性を持った担体を用いた場合、より性能の安定した触媒が製造できる。従って工業的スケールでの製造には均一な物性を有する担体の使用がより有利である。
(第二工程)
第二工程は、第一工程にて得られた懸濁液中にて水溶性アルミニウムとアルカリ物質とを反応させることによって、第一工程にて得られた懸濁液中に存在する固体粒子表面上にアルミニウム化合物を沈澱させる工程である。
第一工程で得られた懸濁液中に、(イ)水溶性アルミニウム塩(但しこの場合のAl量は第一工程にて使用した水溶性銅塩に対し原子比でCu/Al=1/0.1〜5.0、好ましくは1/0.5〜3.0になる量である)の水溶液と、(ロ)前記(イ)に記載したアルミニウムイオンの当量数に相当する量のアルカリ物質を滴下し、懸濁液の温度を60〜120℃に保持しつつアルミニウム化合物を沈澱させることによって行う。
前記(イ)に記載の水溶性アルミニウム塩としては、例えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、各種ミョウバンが挙げられるが、その中でも硫酸アルミニウムが好適である。またこれらの混合物を使用しても良い。
前記の(ロ)に記載のアルカリ物質の例としては、同様に第一工程に使用されるアルカリ物質が挙げられる。その添加方法は操作性の点より水溶液にて加えるのが好ましい。その濃度は特に限定されないが、経済的な面より20〜25質量%の水溶液とすることが好ましい。アルカリ物質の添加方法は懸濁液のpHの急激な変化を防止するために、前記(イ)に記載の水溶液と(ロ)に記載のアルカリ物質又はその水溶液とを同時に第一工程で得られた懸濁液へ添加することが好ましい。
第二工程の実施態様の例を挙げれば次の通りである。(a)アルミニウム化合物のみを沈澱させる。(b)アルミニウム化合物と銅化合物とを同時に沈澱させる。(c)第一段階でアルミニウム化合物と銅化合物とを同時に沈澱させて、次いで第二段階でアルミニウム化合物を沈澱させる。(d)これらの工程の組み合わせを複数回繰り返して行なう。以上述べた方法にて得られた懸濁液についてpHを7.0以上に調節した後、0〜8時間熟成を行なう。
(第三工程)
第三工程では第二工程で得られた沈澱物を常法により分離し、水洗し、得られたスラリー又は粉体を乾燥及び焼成する。焼成温度は通常100℃以上1200℃以下の範囲であり、好ましくは400℃以上900℃以下である。焼成時間は特に制限されないが、経済的には10時間以下が良い。焼成を終了したものは粉砕してもよいが、粉砕することなく直ちに触媒として使用することもできる。
(脱水素触媒の形態)
脱水素触媒としては、粉末状の状態、打錠成形等により活物質をペレット状の成型体にしたペレット型触媒、押し出し成形等によりヌードル状の成型体にしたヌードル型触媒等、及び活物質をバインダーにより基板上に固定化したフィルム型触媒が挙げられる。本発明では脱水素触媒としては、アルデヒドの生産性の観点から、ペレット型触媒、ヌードル型触媒、又はフィルム型触媒が好ましく、ペレット型触媒、又はフィルム型触媒がより好ましい。前記活物質は、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩等のバインダーと共に混練し、得られた混合物を乾燥させた後に、成形してもよい。前記ペレット型の場合、円柱状であるが、その直径は例えば0.5mm〜50mm、高さは、0.5mm〜50mmであってもよい。
前記フィルム型触媒の場合、フィルム状の形態の脱水素触媒であれば限定されないが、例えば、支持体上に厚さ1mm以下の触媒層を有する脱水素触媒である。この場合、触媒層細孔内の滞留を抑制し、高いアルデヒド選択性を得る観点から、フィルム状の形態の脱水素触媒層の厚みは、400μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下が更に好ましく、30μm以下が更に好ましい。また、フィルム状の形態の強度を確保し、強度面の耐久性を得る観点から、フィルム状の形態の脱水素触媒層の厚みは、0.01μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。
前記フィルム型触媒の場合、触媒層の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、バインダーを含めて、例えば0.015g/m2以上であり、好ましくは1.5g/m2以上であり、より好ましくは10g/m2以上であり、更に好ましくは15g/m2以上である。また、前記フィルム型触媒の場合、触媒層の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、バインダーを含めて、例えば600g/m2以下であり、好ましくは75g/m2以下であり、より好ましくは50g/m2以下であり、更に好ましくは30g/m2以下である。また、前記フィルム型触媒の場合、触媒層の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、バインダーを含めて、例えば0.015g/m2以上600g/m2以下であり、好ましくは1.5g/m2以上75g/m2以下であり、より好ましくは10g/m2以上50g/m2以下であり、更に好ましくは15g/m2以上30g/m2以下である。
前記フィルム型触媒の場合、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、例えば0.01g/m2以上であり、好ましくは1.1g/m2以上であり、より好ましくは5g/m2以上、更に好ましくは10g/m2以上である。また、前記フィルム型触媒の場合、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、例えば440g/m2以下であり、好ましくは55g/m2以下であり、より好ましくは30g/m2以下、更に好ましくは20g/m2以下である。また、前記フィルム型触媒の場合、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は、高いアルデヒド選択性を得る観点から、例えば0.01g/m2以上440g/m2以下であり、好ましくは1.1g/m2以上55g/m2以下であり、より好ましくは5g/m2以上30g/m2以下であり、更に好ましくは10g/m2以上20g/m2以下である。
フィルム型脱水素触媒の構造としては、反応器形状に応じた形態の構造を選択することができる。例えば、フィルム型脱水素触媒は、管内壁面上に形成された脱水素触媒コーティング層、管内を複数の軸方向流通路に間仕切る薄板状に成形した脱水素触媒等が挙げられ、これらはいずれも、管状の流通式反応器に好適に用いることができる。また、フィルム型脱水素触媒は、槽内部に設置された開放型フィン状平板の表面に形成された脱水素触媒コーティング層等でもよく、このようなフィルム型脱水素触媒は、槽型反応器の場合に好適に用いることができる。反応原料の供給及び生成物の回収が起こる触媒体表面をできるだけ広く設け、反応を効率よく進行させる観点から、内径数mm〜数十mmの管を束ねた集合体や、セル密度が1平方インチ当り数十〜数百セルのハニカム構造体の内壁面上に、フィルム型脱水素触媒を設けたものが好ましい。
フィルム型脱水素触媒を前記のような構造に形成するためには、薄い触媒層と高い機械的強度を両立する観点から、触媒活物質を支持体表面に固定化することが好ましい。
支持体としては、金属その他剛性を有する素材が好ましく、具体的には、金属箔、炭素コンポジット、粘土等が挙げられ、なかでも金属箔が好ましい。金属箔としては銅箔、ステンレス箔、アルミ箔等が好ましく、銅箔およびステンレス箔がより好ましい。
フィルム型脱水素触媒としては、例えば、支持体上に触媒活物質とバインダーの混合物を塗工し、そのバインダーを硬化することにより、触媒活物質を支持体上に固定したものが挙げられる。
ここで用いられるバインダーとしては、高分子あるいは無機化合物が挙げられ、具体的には、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ四フッ化エチレンやポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカルボチタン、ポリチタノカルボシラン等の高分子化合物、あるいはシリカ、アルミナ等の無機化合物ゾル等が挙げられる。
バインダーとしては、触媒の耐久性の観点から、フェノール樹脂、ポリカルボチタン、ポリチタノカルボシランが好ましく、フェノール樹脂、ポリチタノカルボシランがより好ましく、ポリチタノカルボシランが更に好ましい。
フィルム型脱水素触媒を得る方法としては、管状、平板状あるいはハニカム状等の支持体表面に、触媒活物質を含むコーティング層を形成してフィルム型脱水素触媒を得る方法が挙げられる。この時のコーティング方法としては、従来公知の方法を用いる事ができ、例えばスパッタ等の物理蒸着法、化学蒸着法、溶液系からの含浸法の他に、触媒活物質とバインダーとの混合物をバーコータ、ブレード、スプレイ、ディップ、スピン、グラビア、ダイコーティング等を用いて塗工する方法等が挙げられる。
〔アルデヒドの製造装置〕
本実施形態に係るアルデヒドの製造方法において使用することができる反応装置について説明する。なお、本実施形態に係るアルデヒドの製造方法において使用可能な反応装置は以下に示すものに限定されない。
<第1の装置構成>
図1は第1の装置構成の一例である反応装置10を示す。この反応装置10は、内部に触媒(図示せず)が設けられた反応部14を備えており、その上流端には原料アルコール供給部11から延びる原料アルコール供給管31が接続されている。原料アルコール供給管31には、上流側から順に原料供給ポンプ12及び原料予熱部13が介設されている。
原料アルコール供給管31における原料予熱部13の下流側部位には、ガス供給部21から延びるガス供給管32および水供給部24から延びる水供給管33がそれぞれ接続されている。ガス供給管32には、上流側から順にガス流量調節部22及びガス予熱部23が介設されている。また、水供給管33には、蒸留側から順に水供給ポンプ25及び水予熱部26が介設されている。
反応部14の下流端からは生成物回収管34が延びて気液分離部17に接続されている。生成物回収管34には冷却部16が介設されている。
気液分離部17からは液体生成物回収管35及び排ガス排出管36がそれぞれ延びている。
この反応装置10は、反応部14、原料予熱部13、ガス予熱部23及び水予熱部26の熱源として温度調節が可能な加熱部15を備えている。
この反応装置10によれば、原料の第1級アルコールは、原料アルコール供給部11から原料供給ポンプ12によって連続的に原料予熱部13に供給される。このとき、原料のアルコールは、原料予熱部13において、加熱部15を熱源として加熱されて気体状態となる。
水は、水供給部24から水供給ポンプ25によって連続的に水予熱部26に供給される。このとき、水は水予熱部26において、加熱部15を熱源として加熱され気化状態となる。
不活性ガスは、ガス供給部21から連続的にガス予熱部23に供給される。このとき、不活性ガスは、ガス予熱部23において、加熱部15を熱源として加熱される。
原料予熱部13からの気体状態の第1級アルコール、水予熱部26から気体状態の水、ガス予熱部23からの不活性ガスは、原料アルコール供給管31、水供給管33、及びガス供給管32の結合部において合流して反応原料ガスを構成する。そして、反応流体は、反応部14に供給される。
反応部14に供給される反応流体は、反応部14内において、加熱部15を熱源として加熱され、脱水素触媒に接触することにより、反応流体に含まれる第1級アルコールが脱水素される。なお、脱水素後の反応流体には、第1級アルコールが脱水素されて生成したアルデヒド、水素、未反応第1級アルコール、水及び不活性ガスが含まれることとなる。
反応部14から出た反応流体は、冷却部16を経由して気液分離部17に供給される。反応流体は、冷却部16において凝縮し、気液分離部17において、アルデヒド、未反応第1級アルコールおよび水を含む液体成分と水素及び不活性ガスの気体成分とに分離され、前者が液体生成物回収管35を介して回収されると共に、後者が排ガス排出管36を介して排出される。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下のアルデヒド製造方法を開示する。
<1> 炭素数が4以上18以下の第1級アルコールと水とを含む原料ガスを銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させ、前記原料ガスに含まれる前記アルコールを脱水素してアルデヒドを得る製造方法で、原料ガスの水分圧が0.2kPa以上99kPa以下であるアルデヒドの製造方法。
<2> 前記原料ガスの水分圧が、好ましくは1kPa以上であり、より好ましくは10kPa以上であり、更に好ましくは40kPa以上であり、好ましくは90kPa以下であり、より好ましくは80kPa以下であり、更に好ましくは60kPa以下であり、好ましくは1kPa以上90kPa以下であり、より好ましくは10kPa以上80kPa以下であり、更に好ましくは40kPa以上80kPa以下であり、更に好ましくは40kPa以上60kPa以下である<1>に記載のアルデヒドの製造方法。
<3> 前記反応原料ガス中の水濃度は、好ましくは0.05mol/m3以上であり、より好ましくは0.11mol/m3以上であり、更に好ましくは0.40mol/m3以上であり、好ましくは23mol/m3以下であり、より好ましくは20mol/m3以下であり、更に好ましくは18mol/m3以下であり、更に好ましくは14mol/m3以下である<1>に記載のアルデヒドの製造方法。
<4> 前記第1級アルコールの炭素数は、好ましくは6以上であり、より好ましくは8以上であり、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下であり、好ましくは6以上15以下であり、より好ましくは8以上15以下であり、更に好ましくは8以上12以下である<1>〜<3>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<5> 前記第1級アルコールは、好ましくは飽和脂肪族アルコールであり、より好ましくは直鎖状のアルカンに水酸基を有するアルコールである<1>〜<4>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<6> 反応温度が、好ましくは200℃以上であり、より好ましくは220℃以上であり、更に好ましくは240℃以上であり、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは270℃以下であり、好ましくは200℃以上300℃以下であり、より好ましくは220℃以上270℃以下であり、更に好ましくは240℃以上270℃以下である、<1>〜<5>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<7> 前記原料ガスを前記脱水素触媒に接触させる脱水素反応の圧力は、絶対圧力で、好ましくは102kPa以下であり、より好ましくは10kPa以上102kPa以下である<1>〜<6>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<8> 原料の第1級アルコールの炭素数が10以下である場合の脱水素反応の圧力が、絶対圧力で、好ましくは80kPa以上であり、より好ましくは90kPa以上であり、好ましくは102kPa以下であり、好ましくは80kPa以上102kPa以下であり、より好ましくは90kPa以上102kPa以下である<1>〜<7>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<9> 原料の第1級アルコールの炭素数が11以上である場合の脱水素反応の圧力が、絶対圧力で、好ましくは10kPa以上であり、より好ましくは13kPa以上であり、好ましくは102kPa以下であり、好ましくは10kPa以上102kPa以下であり、より好ましくは13kPa以上102kPa以下である<1>〜<7>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<10> 脱水素触媒が、銅及び他の金属元素を含む2以上の金属元素を含み、好ましくは銅及び鉄以外の金属元素をさらに含み、好ましくは銅及び鉄以外の金属元素を含む3成分或いは4成分以上であり、より好ましくは銅−鉄−アルミニウム触媒、又は銅−鉄−アルミニウム−亜鉛触媒であり、さらに好ましくは銅−鉄−アルミニウム触媒である<1>〜<9>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<11> 前記銅及び鉄以外の金属元素が、好ましくは亜鉛、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、アルミニウム、ケイ酸およびチタンからなる群から選択される1以上であり、より好ましくはアルミニウムおよび亜鉛であり、更に好ましくはアルミニウムである、<10>に記載のアルデヒドの製造方法。
<12> 前記脱水素触媒が、担体に担持されている<1>〜<11>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<13> 前記担体が、アルミナ、シリカゲル、チタニア、シリカ−アルミナ、ゼオライト、珪藻土、マグネシア、カルシア、ジルコニアであり、好ましくは亜鉛またはアルミニウムの酸化物または水酸化物であり、より好ましくは亜鉛の酸化物またはアルミニウムの酸化物もしくは水酸化物である、<12>に記載のアルデヒドの製造方法。
<14> 脱水素触媒がペレット型触媒またはフィルム型触媒である<1>〜<13>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<15> 前記原料ガスの第1級アルコールの分圧は、好ましくは50kPa以下であり、より好ましくは30kPa以下であり、更に好ましくは20kPa以下であり、好ましくは1kPa以上であり、より好ましくは5kPa以上であり、好ましくは1kPa以上50kPa以下であり、より好ましくは5kPa以上30kPa以下であり、更に好ましくは5kPa以上20kPa以下である<1>〜<14>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<16> 前記原料ガスが、更に不活性ガス、好ましくは窒素、希ガス(第18族元素、(例えば、アルゴン、ヘリウム等、好ましくはアルゴン))、より好ましくは窒素を含む<1>〜<15>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<17> 脱水素反応工程で用いる反応器が管状の流通式反応器である<1>〜<16>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<18> 前記原料ガスに含まれる第1級アルコールを予め気化させ、好ましくは加熱、減圧などの手段によって予め気化させ、より好ましくは加熱(好ましくは200℃以上、より好ましくは220℃以上、更に好ましくは230℃以上に、好ましくは500℃以下、より好ましくは400℃以下、更に好ましくは300℃以下に加熱)によって予め気化させる前記<1>〜<17>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<19> 前記原料ガスに含まれる水を予め気化させ、好ましくは加熱、減圧などの手段によって予め気化させ、より好ましくは加熱によって予め気化させる前記<1>〜<18>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<20> 前記第1級アルコールと水とを含む原料ガスを、第1級アルコールおよび水をそれぞれ独立して気化させた後に混合する方法、又は気化させる前に混合する方法により準備する前記<1>〜<19>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
<21> 前記脱水素触媒が、担体も含めた組成として、銅/鉄/アルミニウムの原子比率が、(銅/鉄/アルミニウム)として好ましくは1/0.4〜2.5/0.5〜5.0、より好ましくは1/0.5〜1.0/1.5〜3.5、更に好ましくは1/0.5〜1.0/2.5〜3.0)である前記<13>または<14>に記載のアルデヒド製造方法。
<22> 前記ガスを脱水素触媒と接触させる工程が、
前記ガスを、前記脱水素触媒を充填した反応器に連続的に流通させることにより行われる前記<1>〜<21>のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下に説明する実施例および比較例のアルデヒドの製造実験のそれぞれについて、アルコールの転化率及び触媒の耐久性を求めた。第1級アルコールの転化率、及び選択率ならびに触媒の耐久性は、それぞれ次のようにして求めた。
(アルコールの転化率及び選択率)
反応部14から回収した反応流体を凝縮し、捕集した液体生成物についてガスクロマトグラフ分析にて第1級アルコール濃度及びアルデヒド濃度を定量した。ここで、捕集した液体生成物が分相する場合には、上相(油相)についてガスクロマトグラフ分析にて第1級アルコール濃度を定量した。そして、原料として供給したアルコール量を100%として、(100−第1級アルコール濃度)(%)で算出される値を転化率とした。
また、100×(アルデヒド濃度/転化率)(%)で算出される値を選択率とした。
アルコールの転化率[%]=100−(第1級アルコール濃度%)
選択率[%]=100×(アルデヒド濃度/転化率)
(触媒の耐久性)
反応部14から回収した反応流体を凝縮し、前記方法によりアルコールの転化率を算出し、反応温度、反応圧力および各供給流量が設定値に到達後6時間から24時間までの単位時間当たりの転化率の変化量を最小二乗法により算出し、これを触媒の耐久性とした。耐久性は、絶対値が小さい方が長時間に亘り、高い転化率を維持することができ、良好である。
なお、第1級アルコールの転化率及び触媒の耐久性でのガスクロマトグラフ分析には、キャピラリーカラム「DB−1」(30m×0.25mm×0.25μm、Agilent technologies社製)を付帯した、ガスクロマトグラフ「6890」(Agilent technologies社製)を用いた。昇温条件は100〜200℃では10℃/分、及び200〜280℃では2℃/分で昇温し、280℃にて10分間保持した。キャリアガスは、ヘリウムを用いた。
製造例1(銅−鉄−アルミニウムペレット型触媒の製造)
(粉末触媒製造工程)
還流冷却器を備えた反応器に、水(300g)、CuSO4・5H2O(48g)、FeSO4・7H2O(59g)および水酸化アルミニウム「ハイジライトH−42M」(昭和電工社製 、12.14g)を入れ、攪拌しながら温度を95℃に上昇させた。温度を95〜97℃に保ちながら1時間保持した(Fe/Cu(原子比)=0.75/1、Cu/水酸化アルミニウムのアルミニウム(原子比)=1/0.7)。次いでこの温度を保ちながら、Na2CO3(44.8g、銅および鉄のイオンの全当量数に対し、1当量)を水(150g)に溶解させた溶液を80分かけて滴下した。混合物中に視認できた青緑色の沈殿が徐々に褐色に変化し、最終的に黒色となった。
この混合物の温度を95〜97℃に保ちながらCuSO4・5H2O(4.8g)、Al2(SO42・16H2O(46.8g)を水(109.2g)に溶解させた溶液1(Fe/Cu(原子比)=0.75/1、Cu/水酸化アルミニウムのアルミニウム(原子比)=1/0.7)とNa2CO3(27.6g)を水(98.2g)に溶解させた溶液2(22質量%、銅および鉄のイオンの全当量に対し、1当量)の混合物への滴下を同時に始めた。溶液1は60分、溶液2は30分かけて滴下を完了した。この混合物にAl2(SO42・16H2O(23.4g)を水(53.5g)に溶解させた溶液を30分かけて滴下した(Cu/水酸化アルミニウムのアルミニウム(原子比)=1/2.1)。この混合物へ更に10質量%のNaOH水溶液を滴下し、混合物のpHを10.5に調整した。混合物の熟成を1時間行った。熟成終了後、混合物を吸引ろ過し、沈殿物を得た。得られた沈殿物を450mLの水で3回洗った後、750℃で1時間、空気中で焼成し、銅系粉末触媒(銅−鉄−アルミニウム触媒、担体:アルミニウムの酸化物、担体の粒子径:1μm、Fe/Cu(原子比)=0.75/1、Al/Cu(原子比)=2.8/1)を得た。
製造例2(銅−鉄−アルミニウムペレット型触媒の製造)
前記製造例1にて得られた銅系粉末触媒にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を加え、そこへ脱イオン水を添加しながら、得られた混合物を混練した。得られた混合物を110℃で乾燥した後、円柱状に打錠成形した。得られた成型品を400℃で、2時間空気中で焼成することにより、ペレット型触媒(直径4.8mm、高さ4.7mm)を得た。
製造例3(銅−鉄−アルミニウムフィルム型触媒の製造)
製造例1の粉末触媒製造工程にて得られた銅系粉末触媒75質量部、バインダーとしてポリチタノカルボシラン「チラノコートVN−100」(宇部興産社製 )25質量部、およびメチルエチルケトン60質量部を共にボールミル混合して塗料を得た。銅箔(厚さ40μm、幅15cm×33cm)(支持体)の片面上に前記塗料をバーコータにより塗工した。得られた銅箔上の触媒層塗料を130℃で1分間乾燥してから窒素雰囲気下250℃で90分間加熱して、塗料中のバインダーの硬化を行った。銅箔の別の面上に、前記と同様、触媒層塗料を塗工し、前記と同様に乾燥し、加熱した。その結果、厚さ15μmの触媒層を前記銅箔の両面に固定化した、フィルム型脱水素触媒を得た。触媒層の単位面積あたりの質量は、バインダーを含めて23.7g/m2、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は17.8g/m2であった。
製造例4(銅−鉄−アルミニウム−亜鉛フィルム型触媒の製造)
銅系触媒「N2A3」(日揮触媒化成社製、組成比 CuO:Fe23:Al23:ZnO=30.3:30.3:35.9:1.5。銅−鉄−アルミニウム−亜鉛触媒、平均粒径:10μm、Fe/Cu(原子比)=1.00/1、Al/Cu(原子比)=1.85/1、Zn/Cu(原子比)=0.05/1)75質量部、バインダーとしてポリチタノカルボシラン「チラノコートVN−100」(宇部興産社製 )25質量部、およびメチルエチルケトン60質量部を共にボールミル混合して塗料を得た。銅箔(厚さ40μm、幅15cm×33cm)(支持体)の片面上に前記塗料をバーコータにより塗工した。得られた銅箔上の触媒層塗料を130℃で1分間乾燥してから窒素雰囲気下250℃で90分間加熱して、塗料中のバインダーの硬化を行った。銅箔の別の面上に、前記と同様、触媒層塗料を塗工し、前記と同様に乾燥し、加熱した。その結果、厚さ15μmの触媒層を前記銅箔の両面に固定化した、フィルム型脱水素触媒を得た。触媒層の単位面積あたりの質量は、バインダーを含めて20.3g/m2、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は15.2g/m2であった。
製造例5(銅−亜鉛フィルム型触媒の製造)
銅/亜鉛触媒「X213」(組成比 Cu/Zn(原子比)=1/0.9)75質量部、バインダーとしてポリチタノカルボシラン「チラノコートVN−100」(宇部興産社製 )25質量部、およびメチルエチルケトン60質量部を共にボールミル混合して塗料を得た。銅箔(厚さ40μm、幅15cm×33cm)(支持体)の片面上に前記塗料をバーコータにより塗工した。得られた銅箔上の触媒層塗料を130℃で1分間乾燥してから窒素雰囲気下250℃で90分間加熱して、塗料中のバインダーの硬化を行った。銅箔の別面上に前記と同様、触媒層塗料を塗工し、前記と同様に乾燥し、加熱した。その結果、厚さ15μmの触媒層を前記銅箔の両面に固定化した、フィルム型脱水素触媒を得た。触媒層の単位面積あたりの質量は、バインダーを含めて27.6g/m2、触媒層の銅系触媒の単位面積あたりの質量は20.7g/m2であった。
実施例1
(オクチルアルデヒドの製造−ペレット型触媒−水有)
実施例1では、図1に示す反応装置10を用いた。反応装置10において、原料供給ポンプ12および水供給ポンプ25としては、プランジャーポンプ「LC−10AT」(島津製作所社製)、及びガス流量調節部22としてはマスフローコントローラー「MC−10A」(KOFLOC社製 型番)をそれぞれ用いた。また、原料予熱部13、水予熱部26及びガス予熱部23としては、SUS316製の管(内径2.2mm及び長さ800mm)、反応部14としては、容量92mL(内径:28mm、管長:150mm)のSUS304製の管、冷却部16としては、ガラス製の2重管冷却器、並びに気液分離部17としては、ウィットマー分留受器をそれぞれ用いた。原料予熱部13、水予熱部26及びガス予熱部23を加熱するための加熱部15としてはリボンヒーターを、また、反応部14を加熱するための加熱部15としてはマントルヒーターをそれぞれ用いた。冷却部16のガラス製の2重管冷却器には内管に反応流体が、また、外管に水道水が流れるような構造にした。反応部14の入口部に原料予熱部13、ガス予熱部23および水予熱部26を並列に接続した。原料予熱部13、ガス予熱部23および水予熱部26は、加熱部15により、加熱される。反応部14の出口部に冷却部16および気液分離部17を直接に接続した。この気液分離部17により液体生成物18と排ガス19に分離される。反応部14には、脱水素触媒として、製造例1で得たペレット型触媒を20.0g充填した。
原料予熱部13、ガス予熱部23および水予熱部26を、加熱部15を用いて250℃に10分加熱し、オクチルアルコール「カルコール0898」(花王社製)を0.41g/分で原料アルコール供給部11から原料供給ポンプ12により原料予熱部13を経て、窒素を646mL/分でガス供給部21からガス流量調節部22によりガス予熱部23を経て、水を0.006g/分で水供給部24から水供給ポンプ25により水予熱部26を経て、それぞれ反応部14へ供給した。この場合、反応部14の入口において、反応流体の温度を250℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、オクチルアルコールの分圧10kPa、水の分圧1kPa(0.23mol/m3))とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が1.0secとなるように流量を設定した。
なお、反応温度、反応圧力および各供給流量が設定値に到達した時点を反応開始時とする。その後、加熱部15により反応部14の内部温度を250℃まで昇温させた。この際、反応圧力は常圧(絶対圧力で101.3kPa)であった。反応部14内で生成した生成物は、25℃に冷却した冷却部16において凝縮され、気液分離部17において液体生成物18と排ガス19とに分離された。液体生成物には、生成したオクチルアルデヒド、未反応アルコール、及びその他の副生物が含まれた。排ガスには、水素及び窒素が含まれていた。回収した液体生成物において、転化率は60%であった。また、選択率は94.5%であった。また、触媒の耐久性は−0.07%/時間であった。
比較例1
(オクチルアルデヒドの製造‐ペレット型触媒‐水無し)
反応部14へ水を供給しない以外は、実施例1と同様にして行い、オクチルアルデヒドを得た。得られた液体生成物における転化率は、59%であった。また、触媒の耐久性は−0.30%/時間であった。実施例1および比較例1の実験条件および結果を表1にまとめた。
Figure 2014139158
実施例2(オクチルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例1で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、反応部14には、脱水素触媒として、製造例3で得たフィルム型触媒を銅系触媒に換算して3.3g装填した。
原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれオクチルアルコール「カルコール0898」(花王社製)を0.34g/分、水を0.24g/分及び窒素を234mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を245℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、オクチルアルコールの分圧10kPa、水の分圧50kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は64%、選択率は93.3%、触媒の耐久性は−0.02%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
比較例2(オクチルアルデヒド‐フィルム触媒‐水無)
実施例2で用いたのと同一構成の反応装置10および試料を用い、原料供給部、及びガス供給部からオクチルアルコールを0.34g/分及び窒素を535mL/分で供給し、液体生成物回収管34から液体生成物を捕集した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例3(ドデシルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例2で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれラウリルアルコール「カルコール2098」(花王社製)を0.48g/分、水を0.03g/分及び窒素を480mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を250℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、ラウリルアルコールの分圧10kPa、水の分圧7kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は67%、選択率は96.8%、触媒の耐久性は−0.08%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例4(ドデシルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例2で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれラウリルアルコール「カルコール2098」(花王社製)を0.48g/分、水を0.24g/分及び窒素を226mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を250℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、ラウリルアルコールの分圧10kPa、水の分圧51kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は62%、選択率は95.0%、触媒の耐久性は−0.03%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例5(ドデシルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例3で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれラウリルアルコール「カルコール2098」(花王社製)を0.48g/分、水を0.33g/分及び窒素を108mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を250℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、ラウリルアルコールの分圧10kPa、水の分圧71kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は62%、選択率は93.1%、触媒の耐久性は−0.03%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例6(ドデシルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例2で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、反応部14には、脱水素触媒として、製造例4で得たフィルム型触媒を銅系触媒に換算して3.3g装填した。
原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれラウリルアルコール「カルコール2098」(花王社製)を0.47g/分、水を0.33g/分及び窒素を108mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を250℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、ラウリルアルコールの分圧10kPa、水の分圧50kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は65%、選択率は92.0%、触媒の耐久性は−0.04%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例7(オクチルアルデヒド‐フィルム触媒‐水有)
実施例1で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、反応部14には、脱水素触媒として、製造例3で得たフィルム型触媒を銅系触媒に換算して3.3g装填した。
原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれオクチルアルコール「カルコール0898」(花王社製)を0.34g/分、水を0.01g/分及び窒素を526mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を220℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、オクチルアルコールの分圧10kPa、水の分圧2.2kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。回収した液体生成物において、転化率は47%、選択率は97.0%、触媒の耐久性は−0.01%/時間であった。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
比較例3(ドデシルアルデヒド‐フィルム触媒‐水無)
実施例6で用いたのと同一構成の反応装置10および試料を用い、原料供給部、及びガス供給部からラウリルアルコールを0.47g/分及び窒素を521mL/分で供給し、液体生成物回収管35から液体生成物を捕集した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
比較例4(オクチルアルデヒド‐銅/亜鉛フィルム触媒‐水有)
実施例2で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、反応部14には、脱水素触媒として、製造例5で得たフィルム型触媒を銅系触媒に換算して2.7g装填した。
原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれオクチルアルコール「カルコール0898」(花王社製)を0.34g/分、水を0.005g/分及び窒素を535mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を240℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、オクチルアルコールの分圧10kPa、水の分圧1kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
比較例5(オクチルアルデヒド‐銅/亜鉛フィルム触媒‐水有)
比較例4で用いたのと同一構成の反応装置10を用い、
原料供給部、水供給部及びガス供給部21より、それぞれオクチルアルコール「カルコール0898」(花王社製)を0.34g/分、水を0.034g/分及び窒素を535mL/分で供給した。そして、反応部14の入口において、反応流体の温度を240℃、及び圧力を常圧(絶対圧力で101.3kPa、オクチルアルコールの分圧9kPa、水の分圧7kPa)とし、入口組成基準での反応部14での滞留時間が5.0secとなるように流量設定した。以上の変更以外は、実施例1と同様に反応を行った。得られた生成物の評価結果および触媒の耐久性の結果を表2に示す。
実施例2〜6および比較例2〜5の実験条件および結果を表2にまとめた。
Figure 2014139158
表1及び表2から、実施例の製造方法によれば、比較例の製造方法に比べて、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得ることができることが確認できた。
本発明の製造方法によれば、長時間に亘り、高転化率で目的のアルデヒドを得ることができることから、特に第1級アルデヒドを効率よく製造することができる。このような製造方法は、香料素材として有用なアルデヒドの製造方法として好適に使用できる。
10 反応装置
11 原料アルコール供給部
12 原料供給ポンプ
13 原料予熱部
14 反応部
15 加熱部
16 冷却部
17 気液分離部
18 液体生成物
19 排ガス
21 ガス供給部
22 ガス流量調節部
23 ガス予熱部
24 水供給部
25 水供給ポンプ
26 水予熱部
31 原料アルコール供給管
32 ガス供給管
33 水供給管
34 生成物回収管
35 液体生成物回収管
36 排ガス排出管

Claims (11)

  1. 炭素数が4以上18以下の第1級アルコールと水とを含む原料ガスを、銅及び鉄を含む脱水素触媒に接触させ、前記原料ガスに含まれる前記アルコールを脱水素してアルデヒドを得る製造方法で、原料ガスの水分圧が0.2kPa以上99kPa以下であるアルデヒドの製造方法。
  2. 前記脱水素触媒が、銅及び鉄以外の金属元素をさらに含む、請求項1に記載のアルデヒドの製造方法。
  3. 前記銅及び鉄以外の金属元素が、亜鉛、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、アルミニウム、ケイ酸およびチタンからなる群から選択される1以上である請求項2に記載のアルデヒドの製造方法。
  4. 前記銅及び鉄以外の金属元素が、亜鉛及びアルミニウムである請求項2又は3に記載のアルデヒドの製造方法。
  5. 反応温度が200℃以上300℃以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  6. 反応圧力が絶対圧力で102kPa以下である、請求項1〜5のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  7. 前記原料ガスの前記第1級アルコールの分圧が、1kPa以上50kPa以下である請求項1〜6のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  8. 前記脱水素触媒がペレット型触媒である請求項1〜7のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  9. 前記脱水素触媒がフィルム型触媒である請求項1〜7のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  10. 前記ガスを脱水素触媒と接触させる工程が、
    前記ガスを、前記脱水素触媒を充填した反応器に連続的に流通させることにより行われる、
    請求項1〜9のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
  11. 脱水素反応工程で用いる反応器が、管状の流通式反応器である請求項1〜10のいずれかに記載のアルデヒドの製造方法。
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