JP2014137077A - 弁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量制御の精度の向上を図った弁構造を提供する。
【解決手段】ソレノイド部Sによって往復移動するプランジャ13と、プランジャ13の先端側に設けられ、ゴム製のOリング32を有する弁体部31と、Oリング32が第1弁座面35aに着座することによって閉じられる第1弁孔35cと、一端が弁体部31に固定された第2スプリング33と、第2スプリング33の他端に固定された球34と、球34が第2弁座面35bに着座することによって閉じられる第2弁孔35dと、を備え、プランジャ13が自身の先端側に移動している状態では、第2スプリング33が圧縮された状態で、第1弁孔35c及び第2弁孔35dが閉じられており、ソレノイド部Sが作動するにつれてプランジャ13が後端方向へ移動するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、弁構造に関するものである。
従来、流量や流量に伴う流体圧力の制御を行うために、ソレノイドバルブが広く利用されている。また、ソレノイドバルブにおいては、コイルへの通電量と流量を比例させるリニアソレノイドを用いたものが知られている。図4〜図6を参照して、リニアソレノイドを用いた従来例に係るソレノイドバルブについて説明する。図4は従来例に係るソレノイドバルブにおいて、バルブ部付近における弁が閉じた状態を示す模式的断面図である。図5は従来例に係るソレノイドバルブにおいて、バルブ部付近における弁が開いた状態を示す模式的断面図である。図6は従来例に係るソレノイドバルブにおけるコイルへの通電量と流量との関係を示すグラフである。
この従来例に係るソレノイドバルブにおいては、コイルへの通電量に応じて往復移動するロッド100の先端面110の中央から更に先端方向に突出する弁体部120がロッド100に一体的に設けられている。そして、この弁体部120の外周にゴム製のOリング300が装着されている。また、弁座200には、弁孔210が設けられている。
以上の構成により、コイルに対して通電されていない状態では、ロッド100の弁体部120が弁座200の弁孔210内に入り込み、Oリング300が、ロッド100の先端面110と弁座200の座面220との間に挟まれた状態となっている。これにより、弁孔210は弁体部120とOリング300によって塞がれた状態となる(図4参照)。そして、コイルに対して通電されると、ロッド100の先端面110が座面220から離れる方向にロッド100が移動していく。これにより、弁孔210から弁体部120が抜け、かつOリング300が座面220から離れるため、弁孔210が開いた状態となる(図5参照)。
ここで、ゴム製のOリング300は、粘着性を有している。また、上記従来例においては、Oリング300は、ロッド100の先端面110と弁座200の座面220との間に挟まれた状態となっている。そのため、弁が閉じた状態から、ロッド100が移動し始めた直後においては、Oリング300は、座面220との粘着により、軸線方向に少し伸びた後に、座面220から離れて元の形状に戻るように変形する。なお、図5中、点線で示すOリング300aは、座面220との粘着により、軸線方向に伸びた様子を示している。そのため、図6中のグラフのX部に示すように、通電開始直後において、流体の流量が一瞬高くなるといった現象が生じてしまう。なお、図6中、L1は非通電の状態から電流値が増加していく際の様子を示し、L2は電流値が高い状態から電流値が低減していき非通電になるまでの様子を示している。このグラフから分かるように、同じ電流値でもL1とL2では流量が異なっている。この流量の差はヒステリシスと呼ばれており、このヒステリシスが大きいほど、ある通電量に対する流量の誤差が大きくなってしまうことが分かる。このヒステリシスが生じる原因の一つとして、上述したOリング300の粘着の問題があると考えられている。
このように、Oリング300が座面220に対して粘着してしまうことが、通電開始直後(弁が開き始めた直後)において流量制御を不安定にし、また、ヒステリシスを大きくしてしまい、流量制御の精度を低下させる原因となっている。なお、上記の説明においては、ソレノイドバルブにおける弁構造についての問題を説明したが、駆動源がソレノイド以外のもの(空圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、圧電アクチュエータ等)におけ
る弁構造であっても、同様の問題が起こり得る。
特開2006−226352号公報 実公平3−29645号公報
本発明の目的は、流量制御の精度の向上を図った弁構造を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の弁構造は、
往復動用のアクチュエータによって往復移動する往復動部材と、
前記往復動部材の先端側に設けられ、ゴム状弾性体製の部位を有する第1弁体と、
前記ゴム状弾性体製の部位が第1弁座面に着座することによって閉じられ、離間することによって開かれる第1弁孔と、
前記第1弁体より更に前記往復動部材の先端側に設けられ、一端が前記第1弁体に固定された弾性部材と、
前記弾性部材より更に前記往復動部材の先端側に設けられ、前記弾性部材の他端が固定された剛体からなる第2弁体と、
前記第2弁体が第2弁座面に着座することによって閉じられ、離間することによって開かれる第2弁孔と、
を備え、
前記往復動部材が該往復動部材の先端側に移動している状態では、前記弾性部材が圧縮された状態で、前記第1弁孔及び前記第2弁孔が閉じられており、前記アクチュエータが作動するにつれて前記往復動部材が該往復動部材の後端方向へ移動することを特徴とする。
本発明によれば、往復動部材が該往復動部材の先端側に移動している状態では、一端が第1弁体に固定され、他端が第2弁体に固定された弾性部材が圧縮された状態で、第1弁孔及び第2弁孔が閉じるように構成される。つまり、第2弁体は、圧縮された弾性部材の弾性力によって付勢されながら第2弁座面に着座することによって第2弁孔を閉じている。なお、第1弁体は、第1弁体が有するゴム状弾性体製の部位を第1弁座面に着座させることによって第1弁孔を閉じている。そして、アクチュエータが作動するにつれて往復動部材が該往復動部材の後端方向へ移動する。つまり、往復動部材の先端側に設けられた第1弁体は、往復動部材の移動開始直後から第1弁座面から離れる方向に移動する。ここで、第1弁体の移動によって、第1弁体に固定された弾性部材の一端も同じ方向に移動するため、弾性部材は圧縮された状態から伸長する。このようにして弾性部材自体が伸長することにより、弾性部材の他端は、弾性部材の一端の移動より遅れて動き出す。つまり、弾性部材の他端に固定された第2弁体は、弾性部材の一端に固定された第1弁体よりも遅れて動き出す。なお、第2弁体が動き出す方向は、第2弁体が付勢される方向とは逆の方向、すなわち、第2弁座面から離れる方向である。したがって、本発明によれば、第1弁体を第1弁座面から離れる方向へ移動させた後に、第2弁体を第2弁座面から離れる方向へ移動させることが可能になる。これにより、第1弁孔が開いた後に第2弁孔を開くようにすることができる。その結果、第1弁孔が開いた直後に流体が流通することが抑制されるため、第1弁座面に着座していたゴム状弾性体製の部位が、第1弁座面から離間した直後に変形しても、弁構造から流出される流体の流量が不安定になるような現象が回避される。
なお、本発明によれば、アクチュエータが更に作動して往復動部材が更に後端方向へ移動すると、第2弁体が第2弁座面から離れる方向へ移動する。ここで、本発明においては、第2弁体は剛体からなるため、第2弁体が移動して第2弁座面から離間するときに、第2弁体が変形することが抑制される。つまり、第2弁体の変形に因る流体流量の変化が抑制される。その結果、第2弁孔が開いた直後に流体が流通しても、弁構造から流出される流体の流量が不安定になるような現象が回避される。
以上のことから、本発明によれば、往復動部材の移動開始直後から流体制御を安定的に行うことが可能となる。また、第2弁体が、実質的に変形しない、座面から離れやすいものであるため、ヒステリシスによる流量制御の誤差も少なくすることができる。
また、本発明においては、第1弁座面及び第2弁座面は、単一の弁座に形成されているとよい。これにより、部品数を少なくすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、流量制御の精度の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施例に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。 図2は本発明の実施例に係る弁座を説明する図である。 図3は本発明の実施例に係るソレノイドバルブにおいて、第1弁孔及び第2弁孔の開閉状態を示す模式的断面図である。 図4は従来例に係るソレノイドバルブにおいて、バルブ部付近における弁が閉じた状態を示す模式的断面図である。 図5は従来例に係るソレノイドバルブにおいて、バルブ部付近における弁が開いた状態を示す模式的断面図である。 図6は従来例に係るソレノイドバルブにおけるコイルへの通電量と流量との関係を示すグラフである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下の説明においては、弁構造が適用される装置の一例として、ソレノイドバルブの場合を例にして説明する。
(実施例)
図1〜図3を参照して、本発明の実施例に係るソレノイドバルブについて説明する。
<ソレノイドバルブの構成>
図1を参照して、本発明の実施例に係るソレノイドバルブの全体構成を説明する。図1は、本発明の実施例に係るソレノイドバルブの模式的断面図であり、通電開始前の状態を示している。
図1に示すように、ソレノイドバルブSVは、往復動用のアクチュエータとしてのソレノイド部Sと、弁構造としてのバルブ部Vと、これらソレノイド部Sとバルブ部Vを構成する各種部材を収容するハウジング部Hとから構成される。ソレノイド部Sは、ボビン11と、ボビン11に巻かれ、通電により磁界を発生するコイル12とを備えている。なお、コイル12によって発生した磁界により磁気回路が形成されることで、詳細は後述する往復動部材としてのプランジャ13がセンターポスト14に磁気的に吸引される。ソレノ
イド部Sは、上記の磁気回路を形成するべく、いずれも磁性部材からなる一対のプレート15a,15b及びケース15cも備えている。また、ソレノイド部Sは、プランジャ13をセンターポスト14から離れる方向に付勢する第1スプリング16aと、この第1スプリング16aを受けるスプリング受け16bと、スプリング受け16bの位置調整を行うアジャストスクリュ16cとを備えている。更に、ソレノイド部Sは、コイル12に電気的に接続された端子17も備えている。
ハウジング部Hは、ソレノイド部Sとバルブ部Vを構成する各種部材を収容するハウジング本体21と、ハウジング本体21に固定されるカバー22と、ハウジング本体21を補強する補強部材23とから構成される。ハウジング本体21には、入力側(元圧側)から流体を流入させるための入力ポート部21aと、出力側(制御圧側)に流体を排出させるための出力ポート部21bが設けられている。また、ハウジング本体21には、外部電源からの電気供給を得るために電気的な接続を行うためのコネクタ部21cも設けられている。
バルブ部Vは、ソレノイド部Sによって往復移動する往復動部材としてのプランジャ13を備えている。プランジャ13は、ロッド30が挿通される挿通孔が設けられた円筒形状を有している。また、バルブ部Vは、プランジャ13に挿通されて固定されたロッド30の先端に形成された第1弁体としての弁体部31と、弁体部31の先端の外周に装着されたゴム状弾性体製の部位であるゴム製のOリング32とを備えている。更に、バルブ部Vは、弁体部31に対して一端(プランジャ13側の端部)が固定された弾性部材としての第2スプリング33を備えている。そして、バルブ部Vは、第2スプリング33の他端に固定された第2弁体としての球34を備えており、更に、Oリング32が着座する第1弁座面35a及び球34が着座する第2弁座面35bが設けられた弁座35を備えている。なお、球34は、例えばステンレス等の剛性の高い剛体から製造されている。また、バルブ部Vは、弁座35の外周面とハウジング本体21の内周面との間の隙間を封止するシールリング36と、弁座35を支持する支持部材37とを備えている。
弁体部31は、ソレノイドバルブSVにおける入力側が開口した円筒形状を有しており、内部には第2スプリング33が収容されるようにして固定されている。なお、本実施例においては、弁体部31は、ロッド30の先端に一体的に形成されることによって、プランジャ13の先端に設けられる構成となっているが、弁体部31を別個の部品で構成してロッド30の先端に固定してもよい。つまり、弁体部31は、往復動部材としてのプランジャ13の先端側に設けられる限りにおいて、種々の形態によって構成することができる。
また、第2スプリング33は、図1に示されるような、プランジャ13が自身の先端側に移動している状態となる、コイル12への通電量が零のときにおいては、圧縮された状態となるように構成されている。ここで、通電量が零のときには、プランジャ13に磁気吸引力が作用しないため、第2スプリング33は、同じく圧縮された状態にある第1スプリング16aの弾性力(付勢力)によって付勢されている。なお、上述したアジャストスクリュ16cによってスプリング受け16bの位置調整を行うことによって、このときにおける付勢力を調節することができる。ここで、第2スプリング33の弾性部材としての特性(バネ定数や自然長等)は、Oリング32が第1弁座面35aから離間するまでは圧縮された状態が維持されるように設定されている。
次に、特に、図2を参照して、弁座35の構成についてより詳細に説明する。なお、図2は、弁座35の構成を説明する図であって、図2(a)は、弁座35を第1弁座面35a側(下流側)から見た正面図、図2(b)は、弁座35の断面斜視図である。なお、説明のために、図2(b)には球34も図示されている。
図2に示すように、弁座35は、流体が流通する流路が形成された略円筒形状の部材であり、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等のある程度硬質な材料からなる。弁座35は、ソレノイドバルブSV内に装着されたときに流体の流通方向の下流側となる端面に、第1弁座面35aと第1弁孔35cの開口端が設けられている。第1弁孔35cは、弁体31に装着されたOリング32が第1弁座面35aに着座することによって閉じられる弁孔である。また、第1弁孔35cは、球34の直径よりも大きい内径を有する内周面を備えている。そして、第1弁孔35cの上流側には、更に上流側へ向かって縮径するテーパ面で構成された第2弁座面35bが形成されている。つまり、図1に示されるように、弁座35がソレノイドバルブSVに装着された際には、第2弁座面35bは、第2スプリング33側へ向かって拡径するテーパ面となる。そして、第2弁座面35bの上流側には、第2弁孔35dが形成されている。第2弁孔35dは、球34が第2弁座面35bに着座することによって閉じられる弁孔である。つまり、球34が第2弁座面35bに着座した際には、図2(a)に示されるような環状のシール線Rが形成されることによって、第2弁孔35dが閉じられる。なお、シール線Rで示されるように、球34と第2弁座面35bは互いに線接触状態となる。また、シール線Rの形成位置は、第2弁座面35bのテーパ角や球34の直径によって定まる。ここで、第2弁座面35bのテーパ角や球34の直径は、シール線Rが形成される限りにおいて適宜定めればよい。なお、第2弁座面35bのテーパ角が大きいほど、また、球34の直径が小さいほど、第2弁孔35dが開いた後における、球34の移動量に対する流体流量の増大量が大きくなる。特に、テーパ角を大きくすれば、第2弁孔35dが開いたときの最大流量を大きくすることができる。
また、第2弁座面35bにおける、シール線Rよりも下流側には、周方向に間隔を空けて複数(本実施例においては8個)の溝部35eが形成されている。このような溝部35eが形成されることによって、球34と第2弁座面35bとの隙間で形成される環状の流体流路の断面積(流体の流れる方向に垂直な断面による断面積)を大きくさせることができる。これにより、球34の移動量に対する流体流量の増大量を大きくすることができ、また、最大流量を大きくすることができる。なお、溝部35eの個数、深さ、幅等を適宜調節することにより、球34の移動量に対する、流体流量の増大量を調節することが可能になる。
以上のように、第1弁座面35a及び第2弁座面35bは、単一の弁座35に形成されている。このような構成とすることにより、部品数を少なくすることができるため、製造コストを低減させることができる。
<ソレノイドバルブの作動メカニズム>
次に、図面を参照して、ソレノイドバルブSVの作動メカニズムについて説明する。
図1に示されるように、プランジャ13が自身の先端側に移動している状態(ソレノイド部Sのコイル12に対して通電されていない状態)では、第1スプリング16a及び第2スプリング33は共に圧縮された状態にある。上述のように、コイル12には磁力は発生していないため、第2スプリング33は、第1スプリング16aの弾性力(付勢力)によって、プランジャ13を介して圧縮された状態にある。なお、プランジャ13は、第1スプリング16aによって付勢されてセンターポスト14から離れる方向に移動している。これにより、プランジャ13の先端側に設けられた弁体部31のOリング32が、弁座35の第1弁座面35aに着座するため、第1弁孔35cが閉じられる。このとき、Oリング32は、弁体部31と第1座面35aとの間に挟まれた状態となるため、良好な密封性能が発揮される。
一方、第2弁孔35dは、図3(a)に示されるように、第2スプリング33によって付勢された球34が第2弁座面35bに着座することによって閉じられている。なお、図
3(a)は、第1弁孔35c及び第2弁孔35dが共に閉じられた状態を示す模式的断面図である。上述のように、第2弁座面35bは、第2スプリング33側へ向かって拡径したテーパ面で構成されているため、付勢された球34が第2弁座面35bに着座すると、環状のシール線Rが形成される。このようにして、第1弁孔35cと第2弁孔35dの双方が閉じられることによって、入力ポート部21aから出力ポート部21bへと至る流路が遮断される。なお、球34は剛体であるため、シール線Rの密封性能は、Oリング32のそれよりは小さいが、ソレノイドバルブSV全体としての密封性能はOリング32によって発揮される。
次に、特に図3を参照して、ソレノイドバルブSVが開いたときについて説明する。なお、図3(b)は、第1弁孔35cのみが開いた状態を示す模式的断面図であり、図3(c)は、第1弁孔35c及び第2弁孔35dが共に開いた状態を示す模式的断面図である。
ソレノイド部Sを作動させるにつれて、すなわち、ソレノイド部Sのコイル12に対する通電量を増加させるに従い、磁気吸引力が高まるため、第1スプリング16aによる付勢力に抗して、プランジャ13はセンターポスト14に向かって移動する。つまり、プランジャ13は、自身の後端方向へ移動することになる。これに伴って、プランジャ13に固定されたロッド30の先端に設けられた弁体部31もセンターポスト14に向かって移動するため、弁体部31に装着されたOリング32も第1弁座面35aから離間するように移動する。このとき、弁体部31に一端が固定されている第2スプリング33は、弁体部31の移動によって圧縮された状態から伸長される。つまり、球34が固定されている第2スプリング33の他端は、第2スプリング33の一端と同時に移動せず、より遅れて動き出す。なお、その方向は、第2弁座面35bから離れる方向である。これにより、第1弁孔35cが開いた後に第2弁孔35dを開くようにすることができる。なお、以下において、本実施例における球34の動きをより詳細に説明する。
弁体部31の移動によって、第2スプリング33が圧縮された状態から伸長されると、第2スプリング33の弾性力は減少するが、本実施例における第2スプリング33は、弁体部31が移動してOリング32が第1弁座面35aから離間するまでは、圧縮された状態が維持されるようにバネ定数や自然長が設定されている。つまり、Oリング32が第1弁座面35aから離間するときにおける弁体部31の移動量と、第2スプリング33の伸長量とが等しくなるまでは、少なくとも圧縮された状態が維持されるようにバネ定数や自然長が設定されている。したがって、伸長量が当該移動量に達するまでは第2スプリング33が弾性力(付勢力)を有するため、図3(b)に示されるように、第1弁孔35cが開くまでは、球34に上流側(入力側)から作用する流体圧力に抗して、球34を第2弁座面35bに着座させ続けることができるようになる。これにより、第2弁孔35dを、第1弁孔35cより遅らせて開くことができるようになるため、第1弁孔35cが開いた直後(または開くのとほぼ同時)に第1弁孔35cを流体が流通するような事態を回避することが可能になる。その結果、仮に、Oリング32と第1弁座面35aとの間の粘着によって、通電が開始されて弁体部31が移動し始めた直後にOリング32が変形する現象が生じても、ソレノイドバルブSVの出力ポート部21bから排出される流体の流量が一瞬高くなるような現象が、設計上は回避される。
そして、Oリング32が第1弁座面35aから離間して弁孔35cが開いてから、更にソレノイド部Sが作動して(通電量が増加して)プランジャ13の移動量が増大すると、第2スプリング33は更に伸長する。これにより、第2スプリング33による弾性力は低下していくため、球34を第2弁座面35bに対して付勢する弾性力が減少する。やがて、ソレノイドバルブSVの入力側、すなわち弁座35の上流側から球34に作用する流体圧力が第2スプリング33による弾性力を上回ると、球34が第2弁座面35bから離れ
るように移動する。このようにして第2弁孔35dが開くと、図3(c)に示すように、第2弁座面35bと球34との間に隙間ができて、第2弁孔35dから、既に開いている第1弁孔35cへ通じる流路が形成される(図3の矢印A参照)。したがって、入力ポート部21aから流入された流体は、出力ポート部21bから排出される。この場合において、球34と第2弁座面35bとの隙間で形成される環状の流体流路を流通する流体の流量は、上述のように、第2弁座面35bのテーパ角や溝部35eの形状等に応じて定まる。
ここで、本実施例においては、球34は剛体から製造されているため、球34が第2弁座面35bに対して粘着することはない。したがって、球34が第2弁座面35bから離間するときに、球34が変形することが回避されるため、第2弁孔35dが開いた直後における流体流量の変化を抑制することができる。
また、第2弁孔35dが開いた状態において、球34に作用する弁座35の中心軸方向の力は概ね釣り合っている。つまり、球34に入力側から作用する流体の圧力が略一定である場合には、プランジャ13の移動によって第2スプリング33による付勢力が流体圧力を下回る程度まで低下すると、球34が第2弁座面35bから離間する。そして、離間とほぼ同時に、第2スプリング33が流体圧力によって圧縮されるため、球34に作用する流体圧力と弾性力が概ね釣り合うようになる。この状態で更に通電量が増えると、通電量に応じてプランジャ13と共に弁体部31が後端方向へと移動するが、第2スプリング33の長さは、球34における力の釣り合いにより略一定に保たれる。これにより、通電量に応じて、球34の位置が概ね定まるため、球34と第2弁座面35bとの隙間の大きさを定めることができる。したがって、コイル12への通電量を制御することによって、出力ポート部21bから排出される流体の流量や流体圧力を制御することが可能となる。
一方、第2弁孔35dが開いた状態において、流体圧力が変動する場合には、第2スプリング33が伸縮して、球34に作用する流体圧力と弾性力とがほぼ釣り合う状態となる。例えば、通電量を所定の一定量にしてプランジャ13の位置を一定にした場合には、弁体部31の位置も一定となる。このような場合に流体圧力が変動すると、弾性力が球34を介して流体圧力と釣り合うように、第2スプリング33は伸縮する。これにより、流体圧力の増減に応じて流量を増減させるような制御も行うことが可能になる。
<本実施例に係るソレノイドバルブの優れた点>
本実施例に係るソレノイドバルブSVによれば、プランジャ13が自身の先端側に移動している状態では(ソレノイド部Sのコイル12への通電量が零のときには)、一端が弁体部31に固定され、他端が球34に固定された第2スプリング33が圧縮された状態で、第1弁孔35c及び第2弁孔35dが閉じるように構成される。つまり、球34は、圧縮された第2スプリング33の弾性力によって付勢されながら第2弁座面35bに着座することによって第2弁孔35dを閉じている。なお、弁体部31は、弁体部31が有するゴム状弾性体製のOリング32を第1弁座面35aに着座させることによって第1弁孔35cを閉じている。そして、コイル12に対して通電が開始されてソレノイド部Sが作動し始めると、作動するにつれてプランジャ13が後端方向へ移動する。つまり、プランジャ13の先端側に設けられた弁体部31は、プランジャ13の移動開始直後から第1弁座面35aから離れる方向に移動する。ここで、弁体部31の移動によって、弁体部31に固定された第2スプリング33の一端も同じ方向に移動するため、第2スプリング33は圧縮された状態から伸長する。このようにして第2スプリング33自体が伸長することにより、第2スプリング33の他端は、第2スプリング33の一端の移動より遅れて動き出す。つまり、第2スプリング33の他端に固定された球34は、第2スプリング33の一端に固定された弁体部31よりも遅れて動き出す。なお、球34が動き出す方向は、球34が付勢される方向とは逆の方向、すなわち、第2弁座面35bから離れる方向である。
したがって、本実施例によれば、弁体部31を第1弁座面35aから離れる方向へ移動させた後に、球34を第2弁座面35bから離れる方向へ移動させることが可能になる。これにより、第1弁孔35cが開いた後に第2弁孔35dを開くようにすることができる。その結果、第1弁孔35cが開いた直後に流体が流通することが抑制されるため、第1弁座面35aに着座していたOリング32が、第1弁座面35aから離間した直後に変形しても、ソレノイドバルブSVから流出される流体の流量が不安定になるような現象が回避される。
なお、本実施例によれば、更にソレノイド部Sが作動して(通電量が増えて)プランジャ13が更に後端方向へ移動すると、球34が第2弁座面35bから離れる方向へ移動する。ここで、本発明においては、球34は剛体からなるため、球34が移動して第2弁座面35bから離間するときに、球34が変形することが抑制される。つまり、球34の変形に因る流体流量の変化が抑制される。その結果、第2弁孔35dが開いた直後に流体が流通しても、ソレノイドバルブSVから流出される流体の流量が不安定になるような現象が回避される。
以上のことから、本発明によれば、プランジャ13の移動開始直後から流体制御を安定的に行うことが可能となる。また、球34が、実質的に変形しない、座面から離れやすいものであるため、ヒステリシスによる流量制御の誤差も少なくすることができる。
また、本実施例によれば、第2スプリング33は、弁体部31が移動してOリング32が第1弁座面35aから離間するまでは、圧縮された状態が維持されるようにバネ定数や自然長が設定されている。したがって、第1弁孔35cが開くまでは、第2スプリング33が弾性力(付勢力)によって、作用する流体圧力に抗して、球34を第2弁座面35bに着座させ続けることができる。したがって、第2弁孔35dを、第1弁孔35cより遅らせて開くことができるようになるため、第1弁孔35cが開いた直後(または開くのとほぼ同時)に第1弁孔35cを流体が流通するような事態を回避することが可能になる。その結果、Oリング32の変形によって、ソレノイドバルブSVの出力ポート部21bから排出される流体の流量が一瞬高くなるような現象が、設計上は回避される。
また、本実施例によれば、第1弁座面35a及び第2弁座面35bは、単一の弁座に形成されている。これにより、部品数を少なくすることができるため、ソレノイドバルブSVの製造コストを低減することができる。
また、ソレノイドバルブSVにおける第2弁座面35bは、第2スプリング33側へ向かって拡径するテーパ面となる。これにより、球34が、第2弁座面35bから離間する方向へ移動した際に、移動量に対する流体流量の増大量をより大きくすることができ、また、最大流量を大きくすることができる。また、第2弁座面35bにおける、シール線Rよりも下流側には、溝部35eが形成されている。これにより、球34の移動量に対する流体流量の増大量をより大きくすることができ、また、最大流量を大きくすることができる。なお、第2弁座面35bのテーパ角や、溝部35eの個数、幅、深さを適宜変更することによって、最大流量を調整することができる。
なお、Oリング32と第1弁座面35aとの間の粘着を低減させるために、これらの一方または双方にフッ素コーティングなどの処理を施してもよい。また、本実施例においては、第1弁座面35aと第2弁座面35bは、単一の部材である弁座35に形成されているが、別個の部材に形成してもよい。また、本実施例においては、本発明における第2弁体として球34を採用しているが、他の形状を有する剛体を用いてもよい。例えば、第2スプリング33に固定される側を平面で形成した半球であってもよい。
また、上記実施例においては、弁構造がソレノイドバルブに適用される場合を例にして説明した。しかしながら、本発明の弁構造は、ソレノイドバルブ以外の弁構造にも適用可能である。すなわち、往復動部材を往復移動させるための往復動用のアクチュエータとしては、ソレノイドには限られず、空圧アクチュエータ,油圧アクチュエータ及び圧電アクチュエータなども適用可能である。本発明は、これらの各種往復動用のアクチュエータによって往復移動するように構成された往復動部材に弁体が設けられた弁構造に対しても適用可能である。
12 コイル
13 プランジャ
30 ロッド
31 弁体部
32 Oリング
33 第2スプリング
34 球
35 弁座
35a 第1弁座面
35b 第2弁座面
35c 第1弁孔
35d 第2弁孔
35e 溝部
SV ソレノイドバルブ
H ハウジング部
S ソレノイド部
V バルブ部
R シール線

Claims (2)

  1. 往復動用のアクチュエータによって往復移動する往復動部材と、
    前記往復動部材の先端側に設けられ、ゴム状弾性体製の部位を有する第1弁体と、
    前記ゴム状弾性体製の部位が第1弁座面に着座することによって閉じられ、離間することによって開かれる第1弁孔と、
    前記第1弁体より更に前記往復動部材の先端側に設けられ、一端が前記第1弁体に固定された弾性部材と、
    前記弾性部材より更に前記往復動部材の先端側に設けられ、前記弾性部材の他端が固定された剛体からなる第2弁体と、
    前記第2弁体が第2弁座面に着座することによって閉じられ、離間することによって開かれる第2弁孔と、
    を備え、
    前記往復動部材が該往復動部材の先端側に移動している状態では、前記弾性部材が圧縮された状態で、前記第1弁孔及び前記第2弁孔が閉じられており、前記アクチュエータが作動するにつれて前記往復動部材が該往復動部材の後端方向へ移動することを特徴とする弁構造。
  2. 前記第1弁座面及び前記第2弁座面は、単一の弁座に形成されることを特徴とする請求項1に記載の弁構造。
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