JP2014136672A - 拡散板及びそれを備えた照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼結体からなる光取り出し層を形成しなくても、有機EL照明等の光取り出し効率を高めることができ、しかも生産性に優れる板状材料を創案すること。
【解決手段】本発明の拡散板は、組成として、少なくともAl及び/又はSiOを含む結晶化ガラス板であり、且つ結晶化ガラス板の結晶化度が10〜90%であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、拡散板及びそれを備えた照明装置に関し、具体的には、光散乱機能を付与し得る拡散板及びそれを備えた照明装置に関する。
近年、家電製品の普及、大型化、多機能化等の理由から、家庭等の生活空間で消費されるエネルギーが増えている。特に、照明機器のエネルギー消費が多くなっている。このため、高効率の照明が活発に検討されている。
照明用光源は、限られた範囲を照らす「指向性光源」と、広範囲を照らす「拡散光源」とに分けられる。LED照明は、「指向性光源」に相当し、白熱球の代替として採用されつつある。その一方で、「拡散光源」に相当する蛍光灯の代替光源が望まれており、その候補として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明が有力である。
図1は、有機EL照明1の断面概念図である。有機EL照明1は、ガラス板11と、陽極12である透明導電膜と、電流の注入によって発光するエレクトロルミネッセンスを呈する有機化合物からなる一層又は複数層の発光層を含む有機EL層13と、陰極とを備えた素子である。有機EL照明1に用いられる有機EL層13として、低分子色素系材料、共役高分子系材料等が用いられており、発光層を形成する場合、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層等との積層構造が形成される。このような積層構造を有する有機EL層13を、陽極12と陰極14の間に配置し、陽極12と陰極14に電界を印加すると、陽極12である透明電極から注入された正孔と、陰極14から注入された電子とが、発光層内で再結合し、その再結合エネルギーによって発光中心が励起されて、発光する。
有機EL素子は、携帯電話、ディスプレイ用途として検討が進められており、一部では既に実用化されている。
また、有機EL素子は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の薄型テレビと同等の発光効率を有している。しかし、照明用光源に適用するためには、輝度が未だ実用レベルに到達しておらず、更なる発光効率の改善が必要である。
輝度が低い原因の一つとして、屈折率の不整合が挙げられる。具体的には、有機EL層の屈折率ndは1.8〜1.9であり、透明導電膜の屈折率ndは1.9〜2.0である。これに対して、ガラス板の屈折率ndは、耐失透性を考慮すると、1.5程度になる。よって、従来の有機ELデバイスは、透明導電膜とガラス板の屈折率差が大きいことに起因して、有機EL層から放射した光が透明導電膜とガラス板の界面で反射し、光取り出し効率が低下するという問題があった。
また、ガラス板と空気の屈折率差に起因して、ガラス板内に光が閉じ込められることも輝度が低い原因の一つである。例えば、屈折率nd1.5のガラス板を用いた場合、空気の屈折率ndは1.0であるため、臨界角はスネルの法則より42°と計算される。よって、この臨界角以上の入射角の光は、全反射を起こし、ガラス板内に閉じ込められて、空気中に取り出されないことになる。
特開2012−25634号公報 特開2010−198797号公報
上記問題を解決するために、透明導電膜とガラス板の間に、光取り出し層を形成することが検討されている。例えば、特許文献1には、光取り出し効率を高めるために、ソーダガラス板の表面に、高屈折率のガラスフリットを焼結させた光取り出し層を形成することが記載されている。更に、特許文献1には、光取り出し層内に散乱物質を分散させることにより、光取り出し効率を更に高めることも記載されている。また、特許文献2には、ガラス板の表面に凹凸を形成した上で、その凹凸部分について、高屈折率のガラスフリットを焼結させた光取り出し層を形成することが記載されている。
しかし、特許文献1に記載のガラスフリットは、Nb等を多量に含むため、原料コストが高価である。また、ガラス板の表面に光取り出し層を形成するためには、ガラス板の表面にガラスペーストを塗布する印刷工程が必要になる。この工程は生産コストの高騰を招く。更に、ガラスフリット中に散乱粒子を分散させる場合、散乱粒子自体の吸収により光取り出し層の透過率が低くなる。
また、特許文献2に記載のガラス板を作製するためには、ガラス板の表面に凹凸を形成する工程が必要になると共に、その凹凸部分にガラスペーストを塗布する印刷工程も必要になる。これらの工程は、製造コストの高騰を招く。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、焼結体からなる光取り出し層を形成しなくても、有機EL照明等の光取り出し効率を高めることができ、しかも生産性に優れる板状材料を創案することである。
本発明者等は、鋭意検討の結果、熱処理により、Al及び/又はSiOを含むガラス板中に微細結晶を多数析出させて、これを拡散板として用いると、発光した光がマトリックスガラスと微細結晶の界面で散乱して、有機EL照明等の光取り出し効率を高め得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の拡散板は、組成として、少なくともAl及び/又はSiOを含む結晶化ガラス板であり、且つ結晶化ガラス板の結晶化度が10〜90%であることを特徴とする。ここで、「結晶化ガラス板」には、平板形状のみならず、屈曲部、段付き部等を有する略板形状を含むものとする。「結晶化度」は、粉末法によりXRDを測定することにより、非晶質の質量に相当するハローの面積と、結晶の質量に相当するピークの面積とをそれぞれ算出した後、[ピークの面積]×100/[ピークの面積+ハローの面積](%)の式により求めた値を指す。
本発明の拡散板は、少なくともAl及び/又はSiOを含む結晶化ガラス板である。このようにすれば、耐候性を高めることができる。また、本発明の拡散板は、結晶化ガラス板の結晶化度が10〜90%である。このようにすれば、可視光の散乱機能を高めることができる。更に、本発明の拡散板は、熱処理により、ガラス板を結晶化することで作製可能である。よって、拡散板の製造コストを低廉化することができる。
第二に、本発明の拡散板は、主結晶がAl−Si−O系結晶であることが好ましい。ここで、「主結晶」とは、XRDパターンにおいて、析出割合が最も大きい結晶種を指す。「〜系結晶」とは、明示の成分を必須成分とする結晶を意味し、明示の成分以外の成分を実質的に含まない結晶であることが好ましい
第三に、本発明の拡散板は、主結晶がR−Al−Si−O系結晶であることが好ましい。ここで、「R」は、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Znの何れかを指す。
第四に、本発明の拡散板は、組成として、質量%で、SiO 45〜75%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜30%を含有することが好ましい。ここで、「LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO」とは、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO、BaO及びZnOの合量を指す。
第五に、本発明の拡散板は、組成として、質量%で、SiO 45〜70%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 1〜35%を含有することが好ましい。
第六に、本発明の拡散板は、主結晶の平均結晶粒径が20〜30000nmであることが好ましい。
第七に、本発明の拡散板は、ヘイズ値が10%以上であることが好ましい。ここで、「ヘイズ値」は、全透過光の内、拡散透過光の割合を示すものであり、ヘイズ値が小さい程、透明性が高いことを意味する。ヘイズ値は、例えば、両表面が鏡面研磨された試料(板厚1mm)を評価試料とし、スガ試験機製TMダブルビーム式自動ヘーズコンピュータにより測定することができる。
第八に、本発明の拡散板は、照明装置に用いることが好ましい。
第九に、本発明の照明装置は、上記の拡散板を具備してなることが好ましい。本発明の照明装置は、上記拡散板を具備してなるため、発光した光を散乱させて、光の取り出し効率を高めることができる。結果として、電流量が低減されるため、照明装置が長寿命化すると共に、省エネ効果を享受することができる。
有機EL照明の断面概念図である。
本発明の拡散板は、組成として、少なくともAl及び/又はSiOを含む結晶化ガラス板であり、SiOとAlの合量は、好ましくは70質量%以上、特に75質量%以上である。このようにすれば、耐候性を高めることができる。
本発明の拡散板において、結晶化ガラス板の結晶化度は10〜90%であり、好ましくは40〜85%、45〜80%、特に50〜75%である。結晶化度が低過ぎると、光散乱性を確保し難くなる。一方、結晶化度が高過ぎると、光透過性が低下し易くなる。
本発明の拡散板において、結晶化ガラス板の主結晶は、Al−Si−O系結晶、R−Si−O系結晶、R−Al−O系結晶、R−Al−Si−O系結晶が好ましく、特にAl−Si−O系結晶、R−Al−Si−O系結晶が好ましい。Al−Si−O系結晶は、針状結晶になり易いため、結晶化度が低い場合でも、マトリックスガラスと結晶の界面の面積が大きくなり、結果として、発光した光を散乱させ易くなる。また、R−Al−Si−O系結晶は、密度が大きく、マトリックスガラスと結晶の屈折率差が大きくなり易いため、結晶化度が低い場合でも、マトリックスガラスと結晶の界面で反射率が向上し、結果として、発光した光を散乱させ易くなる。
主結晶として、Al−Si−O系結晶を析出させる場合、組成として、質量%で、SiO 45〜75%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜30%を含有することが好ましい。
SiOは、ガラスの骨格を形成すると共に、Al−Si−O系結晶の構成成分である。SiOの含有量は、好ましくは45〜75%、50〜70%、特に53〜65%である。SiOの含有量が少な過ぎると、耐候性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
Alは、ガラスの骨格を形成すると共に、Al−Si−O系結晶の構成成分である。Alの含有量は、好ましくは13〜30%、15〜27%、特に17〜25%である。Alの含有量が少な過ぎると、耐候性が低下し易くなる。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOは、溶融性や成形性を高める成分である。LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量は、好ましくは0〜30%、1〜25%、5〜23%、特に8〜20%である。LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量が少な過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなる。一方、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなる。なお、LiOの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0〜1%である。NaOの含有量は、好ましくは0〜10%、特に0.5〜6%である。KOの含有量は、好ましくは0〜10%、特に1〜6%である。MgOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜1%である。CaOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜1%である。SrOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜3%である。BaOの含有量は、好ましくは0〜10%、1〜9%、特に2〜7%である。ZnOの含有量は、好ましくは0〜8%、特に0.1〜7%である。
モル比Al/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)は、好ましくは1.3以上、特に1.4以上である。モル比Al/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が小さ過ぎると、熱処理時に、Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を導入してもよい。
TiOは、耐候性を高める成分であり、また結晶核として機能する成分である。TiOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0.01〜3%である。TiOの含有量が多過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
ZrOは、耐候性を高める成分であり、また結晶核として機能する成分である。ZrOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0.1〜4%である。ZrOの含有量が多過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
は、ガラスの骨格を形成する成分である。Bの含有量は、好ましくは0〜10%、特に0〜7%である。Bの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなることに加えて、熱処理時に、Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
は、ガラスの骨格を形成する成分である。Pの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0.1〜3%である。Pの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなることに加えて、熱処理時に、Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
遷移金属酸化物は、有色であるため、その含有量を1%以下、特に0.1%以下とすることが好ましい。
清澄剤として、As、Sb、SnO、SO、Cl等を合量で3%まで導入してもよい。
主結晶として、Al−Si−O系結晶を析出させる場合、850〜1100℃の温度域で10〜60分間保持することで結晶化させることが好ましく、必要に応じて、この結晶化工程前に、650〜800℃の温度域で10〜100分程度保持して、結晶核を析出させる工程を設けてもよい。
主結晶として、R−Al−Si−O系結晶を析出させる場合、組成として、質量%で、SiO 45〜70%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 1〜35%を含有することが好ましい。
SiOは、ガラスの骨格を形成すると共に、R−Al−Si−O系結晶の構成成分である。SiOの含有量は、好ましくは45〜70%、50〜68%、特に53〜65%である。SiOの含有量が少な過ぎると、耐候性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
Alは、ガラスの骨格を形成すると共に、R−Al−Si−O系結晶の構成成分である。Alの含有量は、好ましくは13〜30%、15〜27%、特に17〜25%である。Alの含有量が少な過ぎると、耐候性が低下し易くなる。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラス化が困難になる。
LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOは、R−Al−Si−O系結晶の構成成分であると共に、溶融性や成形性を高める成分である。LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量は、好ましくは1〜35%、2〜25%、5〜23%、特に8〜20%である。LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量が少な過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなる。一方、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnOの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなる。なお、LiOの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0〜1%である。NaOの含有量は、好ましくは0〜10%、特に0.5〜6%である。KOの含有量は、好ましくは0〜10%、特に1〜6%である。MgOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜1%である。CaOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜1%である。SrOの含有量は、好ましくは0〜6%、特に0.1〜3%である。BaOの含有量は、好ましくは0〜10%、1〜9%、特に2〜7%である。ZnOの含有量は、好ましくは0〜11%、1〜10%、特に2〜9%である。
モル比Al/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)は、好ましくは1.3以下、特に1.25以下である。モル比Al/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO)が小さ過ぎると、熱処理時に、R−Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を導入してもよい。
TiOは、耐候性を高める成分であり、また結晶核として機能する成分である。TiOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0.01〜3%である。TiOの含有量が多過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
ZrOは、耐候性を高める成分であり、また結晶核として機能する成分である。ZrOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0.1〜4%である。ZrOの含有量が多過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
は、ガラスの骨格を形成する成分である。Bの含有量は、好ましくは0〜10%、特に0〜7%である。Bの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなることに加えて、熱処理時に、R−Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
は、ガラスの骨格を形成する成分である。Pの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0.1〜3%である。Pの含有量が多過ぎると、耐候性が低下し易くなることに加えて、熱処理時に、R−Al−Si−O系結晶が析出し難くなる。
遷移金属酸化物は、有色であるため、その含有量を1%以下、特に0.1%以下とすることが好ましい。
清澄剤として、As、Sb、SnO、SO、Cl等を合量で3%まで導入してもよい。
主結晶として、R−Al−Si−O系結晶を析出させる場合、850〜1100℃の温度域で10〜60分間保持することで結晶化させることが好ましく、必要に応じて、この結晶化工程前に、650〜800℃の温度域で10〜100分程度保持して、結晶核を析出させる工程を設けてもよい。
結晶粒径の制御は、熱処理温度と熱処理時間を調整することで行うことができる。特に、結晶化前に予め結晶核を形成すると、結晶粒径を制御し易くなる。結晶核が多い程、結晶粒径を小さくすることができる。
本発明の拡散板において、主結晶の平均結晶粒径は20〜30000nmが好ましい。主結晶の平均結晶粒径が小さ過ぎると、光散乱性が不十分になり易い。一方、主結晶の平均結晶粒径が大き過ぎると、結晶が成長する際に破損の原因になり易い。
本発明の拡散板において、ヘイズ値は、好ましくは10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、特に50〜99%である。このようにすれば、光散乱性が向上し、照明装置の光取り出し効率を高めることができる。
本発明の拡散板は、種々の方法により作製することができ、例えば、以下のようにして作製することができる。
まず所望の組成になるように、ガラス原料を調合した後、均一になるように溶融する。次に、各種の成形方法により板状に成形する。成形方法として、ロールアウト法、フロート法、ダウンドロー法(例えば、スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法)、プレス法等が適用可能である。なお、成形後のガラス板に対して、曲げ板加工等を行なって、ガラス板の一方の表面に凹面、凸面、波面を形成してもよい。
続いて、必要に応じて、適当な寸法にガラス板を切断した後、熱処理により結晶化する。熱処理条件は、軟化点等の粘度特性と結晶成長速度を考慮して決定される。
最後に、必要に応じて、結晶化ガラス板の表面を研磨したり、切断、穴あけ加工を行うことにより、拡散板を作製することができる。
このようにして作製した拡散板は、照明装置、特に有機EL照明に適用可能である。なお、本発明の拡散板は、点光源であるLEDの光を拡散する用途にも適用可能である。
有機EL照明に用いる場合、例えば、本発明の拡散板を図1に示すガラス板11の代替とすることが好ましく、本発明の拡散板をガラス板11の外表面に貼着してもよい。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、結晶化ガラス板(ガラス板)の組成を示している。
表1に記載の組成になるように原料を調合し、溶融ルツボで1200〜1700℃で4〜24時間溶融した後、板状になるようにカーボン板上に流し出し、アニールすることにより、ガラス試料(試料A〜E)を作製した。
次に、各ガラス試料について、電気炉により、表2に記載の熱処理条件で熱処理して、結晶化ガラス板(試料No.1〜6)を得た。試料No.1を例にして、具体的に説明すると、まず500℃に設定された電気炉内に、試料Aを投入した上で、600℃/時の昇温速度で780℃まで昇温した後、780℃で1時間保持し、更に780℃から900℃まで600℃/時の昇温速度で900℃まで昇温した後、900℃で1時間保持し、最後に900℃から25℃まで100℃/時の降温速度で降温した後、電気炉外に取り出した。なお、試料No.7は、熱処理前の試料Aである。
主結晶種と結晶化度は、各試料の一部を粉砕して、XRD測定を行うことにより評価した。なお、測定に際し、測定範囲を10〜60°、スキャン速度を4°/分とした。なお、結晶化度は、非晶質の質量に相当するハローの面積と、結晶の質量に相当するピークの面積とをそれぞれ算出した後、[ピークの面積]×100/[ピークの面積+ハローの面積](%)の式により求めた。
ヘイズ値は、両表面が鏡面研磨された試料(板厚1mm)を評価試料とし、スガ試験機製TMダブルビーム式自動ヘーズコンピュータにより測定した値である。
表2から明らかなように、試料No.1〜6は、ヘイズ値が高いため、光散乱性が良好である。よって、試料No.1〜6を拡散板として用いると、照明装置の光取り出し効率を高め得ると考えられる。一方、試料No.7は、ヘイズ値が低いため、光散乱性が不良であった。
本発明の拡散板は、有機EL照明用途に好適であるが、LED照明用途、水銀灯用途、蛍光灯用途等にも適用可能である。
1 有機EL照明
11 ガラス板
12 陽極
13 有機EL層
14 陰極

Claims (9)

  1. 組成として、少なくともAl及び/又はSiOを含む結晶化ガラス板であり、且つ結晶化ガラス板の結晶化度が10〜90%であることを特徴とする拡散板。
  2. 主結晶がAl−Si−O系結晶であることを特徴とする請求項1に記載の拡散板。
  3. 主結晶がR−Al−Si−O系結晶であることを特徴とする請求項1に記載の拡散板。
  4. 組成として、質量%で、SiO 45〜75%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜30%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の拡散板。
  5. 組成として、質量%で、SiO 45〜70%、Al 13〜30%、LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 1〜35%を含有することを特徴とする請求項1又は3に記載の拡散板。
  6. 主結晶の平均結晶粒径が20〜30000nmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の拡散板。
  7. ヘイズ値が10%以上であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の拡散板。
  8. 照明装置に用いることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の拡散板。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の拡散板を具備してなることを特徴とする照明装置。
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