JP2014133822A - 硬化性樹脂組成物、硬化性樹脂組物用タブレットおよびそれを用いた半導体のパッケージ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)SiH基を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)無機充填剤、を必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物であって、(A)成分が40℃〜130℃の融点を有し、かつ(A)成分と(B)成分を混合した時に23℃でスラリー状になることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
これらの課題に対して、近年、耐熱性が高い、ヒドロシリル化反応によって硬化する樹脂の半導体パッケージ用への適用が開示されている(例えば、特許文献2)。しかしながら、これらの樹脂は常温で液体であるので、白色顔料と無機充填材と混合することで得られる硬化性樹脂組成物がペースト状であるため、該硬化性樹脂組成物をトランスファー成形に適用するには、ペーストの計量、搬送、成形機への供給などが非常に困難であることから、パッケージの生産性が低いことが課題であった。
(1)(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)SiH基を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)無機充填剤、を必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物であって、(A)成分が40℃〜130℃の融点を有し、かつ(A)成分と(B)成分を混合した時に23℃でスラリー状になることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
本発明の硬化性樹脂組成物は、
(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、
(B)SiH基を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、
(C)ヒドロシリル化触媒、
(D)無機充填剤、を必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物であって、(A)成分が40℃〜130℃の融点を有し、かつ(A)成分と(B)成分を混合した時に23℃でスラリー状になることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
以下、各成分について説明する。
(A)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物であって、室温下において固体状態であり、後述する(B)成分と相溶しないのであれば特に限定されない。
(B)成分は1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物であれば特に制限は無く、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサンが好ましく、(A)成分との相溶性が良いという観点からは、さらに、下記一般式(2)
(B)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(B)成分の揮発性が低くなり得られる硬化性樹脂組成物からのアウトガスの問題が生じ難いという観点及び該組成物から得られる硬化物に実用的な強度・靭性を与えるという観点から、揮発性が実質上なく、シロキサン骨格に加えて有機化合物由来の骨格が導入された成分を有することが、シロキサン骨格だけから構成される化合物よりも好ましい。該化合物の製造法は限定されないが(B)成分は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個以上含有する有機化合物(α)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物(β)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物であることが好ましい。
ここで(α)成分は上記した(A)成分の説明の中で示したSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物と同じもの(α1)も用いることができる。(α1)成分を用いると得られる硬化物の架橋密度が高くなり力学強度が高い硬化物となりやすい。
その他、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物(α2)も用いることができる。(α2)成分を用いると得られる硬化物が低弾性となりやすい。
(α2)成分としては、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する化合物であれば特に限定されない。
(α2)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
上記のような(α1)成分あるいは/および(α2)成分としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
(β)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する化合物であり、鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサンもその例である。
具体的には、例えば
ここで、(α)成分との相溶性が良くなりやすいという観点から、下記一般式(3)
入手容易性等から、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
上記したような各種(β)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
次に、本発明の(B)成分として、(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応して得ることができる化合物を用いる場合の、(α)成分と(β)成分とのヒドロシリル化反応に関して説明する。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々設定できる。
その他、反応性を制御する目的等のために種々の添加剤を用いてもよい。
ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
(D)成分は、得られる硬化物の強度や硬度を高くしたり、線膨張率を低減化したりする効果を有する。
この場合のカップリング剤の例としては、シランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
無機充填材の比表面積についても、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、各種設定できる。
これら無機充填材は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(E)成分は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも1個含有する分子量が1000以上のシリコーン化合物である。実質的にSi−O−Si結合からなるシロキサン骨格で構成されるシリコーン化合物を用いることにより、一般の有機系高分子を用いる場合と比較して、耐熱性、耐光性に優れた硬化物を得ることができる。さらに、(E)成分を用いることにより(D)成分の無機充填材と混合した場合に、より小さな線膨張係数を有しながら、靭性に優れた硬化物を与える硬化性樹脂組成物とすることができる。またCuをはじめとするリードフレームなどの金属基材の実質片面に成形したときに反りがほとんどない成形品を提供することができる。
この場合、骨格に結合した置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチル基等のアルキル基、フェニル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基等のアリール基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基、水酸基等の基を挙げることができる。これらのうち、耐熱性が高くなりやすいという点においては、メチル基、フェニル基、水酸基、メトキシ基が好ましく、メチル基、フェニル基がより好ましい。また、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を有する置換基としては、ビニル基、アリル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基等を挙げることができるが、これらのうち反応性がよいという点においては、ビニル基が好ましい。
Rn(CH2=CH)mSiO(4-n-m)/2
(式中、Rは水酸基、メチル基あるいはフェニル基から選ばれる基であり、n、mは0≦n<4、0<m≦4、0<n+m≦4を満たす数)であらわされる分子量1000以上のシリコーン化合物である。
これらの内、反り抑制効果がより得られやすいという点においては、ビニル基を末端に有する直鎖状ポリシロキサンが好ましく、ビニル基を両末端に有する直鎖状ポリシロキサンがより好ましく、両末端にビニル基を有する直鎖状ポリジメチル−ポリジフェニルシロキサンあるいは直鎖状ポリメチルフェニルシロキサンがさらに好ましく、両末端にビニル基を有する直鎖状ポリジメチル−ポリジフェニルシロキサンあるいは直鎖状ポリメチルフェニルシロキサンであって、全置換基に対するフェニル基の量が10モル%以上であるシロキサンであることが特に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、白色顔料((F)成分)を含有することが望ましい。
(F)成分は白色顔料であり、得られる硬化物の光線反射率を高める効果を有する。
(F)成分としては種々のものを用いることができ、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニア、酸化ストロンチウム、酸化ニオブ、窒化ホウ素、チタン酸バリウム、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、中空ガラス粒子、などが挙げられる。中でも、取り扱いの容易性や入手性、コストの観点から酸化チタンまたは酸化亜鉛が好ましい。
一方、硬化性樹脂組成物の流動性が高いという点では、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布計を用いて測定することができる。
これらのなかでは、得られる硬化物の光線反射率が高く、耐熱耐光性が良好になることから有機シロキサン処理で処理されていることが好ましい。また、有機シロキサン処理された酸化チタンを含有させることは、光取り出し効率が高く、長期間使用しても光取り出し効率が低下しない優良な発光ダイオードを作製するうえでも好適である。
また、無機化合物により表面処理されていてもよい。
表面処理の方法としても各種方法を適用することができ、湿式法、乾式法、液相法、気相法等、種々の方法が例示できる。
(D)成分および(F)成分の合計量は特に限定されないが、硬化性樹脂組成物全体に占める(D)成分および(F)成分の合計の量が85重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
本発明においては、必要に応じて以下に示す各種添加剤を使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物の保存安定性を改良する目的、あるいは製造過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。
ヒドロシリル化硬化遅延剤の添加量は種々設定できるが、使用するヒドロシリル化触媒1molに対する好ましい添加量の下限は10−1モル、より好ましくは1モルであり、好ましい添加量の上限は103モル、より好ましくは50モルである。
また、これらのヒドロシリル化硬化遅延剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
また、これらの老化防止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明における硬化性樹脂組成物は、各種成形のためにタブレットとして使用することもできる。成形方法としては、特に限定されず、硬化性樹脂組成物の成形に一般的であるトランスファー成形や圧縮成形などの成形方法を用いることができる。これらの成形方法を用いる場合、原料である硬化性樹脂組成物がペースト状や粘土状であると、一定した形状を保持できず、互着や一体化、変形したりするため、計量や搬送、成形機への供給が非常に困難となる。一方、タブレット形状であると、計量や搬送、成形機への供給が容易となり、自動化も可能となって生産性が大幅に向上する。ここで言うタブレットとは、室温において一定した形状を保持し、経時的な形状の変化が実質的になく、また互いに接触させたときに互着や一体化することのない固体のことを意味する。
本発明のタブレットの形状は、特に限定されず、円柱状、角柱状、円盤状、球状などの形状を含むが、トランスファー成形に一般的な円柱状が好ましい。
本発明における硬化性樹脂組成物を硬化してなる成形体は、その470nmにおける分光反射率が80%以上であり、180℃24時間の耐熱試験後の分光反射率の保持率(耐熱試験後の分光反射率/初期の分光反射率×100)が90%以上であることが望ましい。
硬化物の分光反射率の測定方法については、たとえば微小面分光色差計(日本電色工業社製VSS400)を用いて測定することができる。
本発明における硬化性樹脂組成物を成形して、半導体のパッケージをつくることができる。本発明で言う半導体のパッケージとは、半導体素子あるいは/および外部取出し電極等を支持固定あるいは/および保護するために設けられた部材である。半導体素子を直接被覆せず、外部取り出し電極等を支持固定するものや発光ダイオードのリフレクターのような半導体素子の周囲や底面を形成するものであってもよい。
この場合の半導体素子としては各種のものが挙げられる。例えばIC、LSI等の集積回路、トランジスター、ダイオード、発光ダイオード等の素子の他、CCD等の受光素子等を挙げることができる。
形状についても特定されないが、半導体のパッケージが実質的に金属の片面に樹脂が成形されている形状を有する場合(MAPタイプ)において特に本発明の効果が得られやすい。
また発光ダイオードや受光素子の場合などにおいてはさらにレンズを適用することも可能であり、封止剤をレンズ形状に成形してレンズ機能を持たせることも可能である。
本発明で言う半導体パッケージの成形方法としては各種の方法が用いられる。例えば、射出成形、トランスファー成形、RIM成形、キャスティング成形、プレス成形、コンプレッション成形等、熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂に一般に用いられる各種成形方法が用いられる。これらの内、成形サイクルが短く成形性が良好であるという点においてはトランスファー成形が好ましい。成形条件も任意に設定可能であり、例えば成形温度についても任意であるが、硬化が速く成形サイクルが短く成形性が良好になりやすいという点においては100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上の温度が好ましい。上記のような各種方法によって成形した後、必要に応じて後硬化(アフターキュア)することも任意である。後硬化した方が耐熱性が高くなり易い。
(A)成分、及び(B)成分を混合し、目視にて懸濁の有無を評価し、白濁した場合を不溶、透明であった場合を溶解とした。
タブレットの表面に指を軽く押し付け、指に対する張り付きが認められた場合を×、認められなかった場合を○とした。
タブレットを指で軽くつまみ、変形が認められた場合を×、認められなかった場合を○とした。
5Lの四つ口フラスコに、攪拌装置、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン1800g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1440gを入れ、120℃のオイルバス中で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート200g、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44mlの混合液を50分かけて滴下した。得られた溶液をそのまま6時間加温、攪拌した後、未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去した。1H−NMRの測定によりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応した以下の構造を有することがわかった。
表1に示す通り、実施例及び比較例の硬化性樹脂組成物を作製し、組成物のタック性評価を実施した。また、以下に示す手法にてタブレットの作成、及びMAP品を行い、タブレットのタック性、及び硬度の評価、及びMAP品の外観評価を実施し、結果を表2に記載した。
作製した硬化性樹脂組成物を、金属製の杵と臼からなるタブレット製造冶具で圧縮してタブレットとした。具体的にはφ13mmの臼の中に配合物を所定量入れ、100kg/cm2の圧力で杵で上から5秒間圧縮することにより、所定体積のタブレットを得た。
Agメッキした縦50mm、横55mm、厚み0.25mmのCu製の発光ダイオード用リードフレームを準備する。成形後のMAP(Mold Array Package:半導体のパッケージが実質的に金属の片面に樹脂が成形されている形状を有するタイプ)は縦15列、横12列で合計180個のリフレクターが含まれる。各リフレクターは上面φ2.1mm、底面φ1.8mm(テーパー角度:15度)、高さ0.55mmで、横方向直径に沿って右端から0.45mmのところに幅0.20mmの本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させた白色コンパウンドからなる電極スリットが縦に設けられている。各リフレクター間の間隔は縦横直径方向ともに1.1mmである。リードフレームおよび金型は、上記の要件を満足するリードフレーム付きリフレクターが作製できれば、特に制約はない。この成形品形状を3030MAP型と呼ぶ。成形品の概念図を図1に示した。
トランスファー成形は、アピックヤマダ株式会社製G−Lineマニュアルプレスを用いて実施した。型締力30ton、注入圧力8MPa、注入速度3mm/s。白色コンパウンド5.0gを計量、円柱状に賦形(上記に記載したタブレット化)しシリンダー内へ装填し成形した。成形条件は、170℃、150秒とした。成形後、熱風オーブンにて180℃、1時間後硬化(アフターキュア)した。
Claims (14)
- (A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)SiH基を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)無機充填剤、を必須成分として含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物であって、(A)成分が40℃〜130℃の融点を有し、かつ(A)成分と(B)成分を混合した時に23℃でスラリー状になることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
- (A)成分が、数平均分子量900未満である請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
- (D)成分が球状シリカである請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 更に(E)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも1個含有するシリコーン化合物を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- (E)成分がビニル基を末端に有する直鎖状ポリシロキサンである請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
- (E)成分の重量平均分子量が2,000以上かつ1,000,000以下である請求項5または6に記載の硬化性樹脂組成物。
- 更に(F)白色顔料を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- (F)成分が酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニア、酸化ストロンチウム、酸化ニオブ、窒化ホウ素、チタン酸バリウム及び硫酸バリウムから選ばれる少なくとも一種である請求項8に記載の硬化性樹脂組成物。
- (A)成分および(B)成分の合計の重量に対する(E)成分の重量が30重量%以上である請求項1〜9のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- (A)成分、(B)成分および(E)成分の合計の重量に対する(A)成分の重量が10重量%以上である請求項1〜10のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有するタブレット。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなり、表面の波長480nmの分光反射率が90%以上であることを特徴とする成形体。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を用いて成形したことを特徴とする半導体パッケージ。
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