JP2014132527A - 非水二次電池用正極材料、非水二次電池用正極および非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池用正極材料、非水二次電池用正極および非水二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 充放電サイクル特性の低下を抑制し得る非水二次電池を構成可能な正極材料、前記正極材料を用いた正極、および前記正極を有する非水二次電池を提供する。
【解決手段】 ゼータ電位が負である正極活物質粒子の表面に、前記正極活物質粒子以外の、ゼータ電位が負である無機微粒子が、カチオン性ポリマーを介して付着している複合化粒子からなり、前記正極材料を用いた非水二次電池について、50サイクルの充放電を繰り返した後に正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の割合Yと、充放電を行う前の正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の割合Xとの差が0.1〜8%である非水二次電池用正極材料、前記非水二次電池用正極材料を用いた非水二次電池用正極、および前記非水二次電池用正極を有する非水二次電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、充放電サイクル特性の低下を抑制し得る非水二次電池を構成可能な正極材料、前記正極材料を用いた正極、および前記正極を有する非水二次電池に関するものである。
近年、カメラ一体型VTRや携帯電話、ラップトップコンピュータなどのポータブル電子機器が多く登場し、急速に需要を拡大している。そしてこれらの電子機器の小型軽量化に伴い、ポータブル電源としての電池、特に二次電池について、エネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。中でも、リチウムイオンの挿入・脱離(ドープ・脱ドープ)を利用したリチウムイオン二次電池などの非水二次電池は、従来の水系電解液二次電池である鉛電池やニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池などと比較して大きなエネルギー密度が得られるため、その需要は大きく、また、耐環境性を向上させることによる適用範囲の拡大も期待されている。
非水二次電池には、その適用範囲の拡大に伴って、各種の特性を向上させることが求められているが、こうした特性の一つとして、充放電を繰り返しても容量の低下を抑え得る特性、すなわち充放電サイクル特性が挙げられる。
非水二次電池において、充放電の繰り返しに伴う容量低下の要因の一つに、電池内で正極活物質が非水電解質と接触することで、これを分解してしまうことが知られている。こうしたことから、非水二次電池内での正極活物質と非水電解質との反応を抑制して、その充放電サイクル特性を高める技術の検討がなされている。
例えば、特許文献1では、活物質と、特定の無機固体電解質および有機固体電解質を備えた電極を有する非水電解質二次電池を記載しており、前記非水電解質二次電池が、電解液と活物質との接触を必要最小限にまで少なくでき、従来電池と同等かそれ以上の寿命性能を有している、としている。しかし、特許文献1に記載の技術では、特許文献1にも記載されている通り、従来の電池と同程度の寿命性能(すなわち充放電サイクル特性)しか確保し得ない場合がある。
特開平10−116632号公報
ところで、非水二次電池の充放電サイクル特性の低下は、非水電解質の分解以外によっても生じ得る。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、充放電サイクル特性の低下を抑制し得る非水二次電池を構成可能な正極材料、前記正極材料を用いた正極、および前記正極を有する非水二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の非水二次電池用正極材料は、非水二次電池用の正極材料であって、ゼータ電位が負である正極活物質粒子の表面に、前記正極活物質粒子以外の、ゼータ電位が負である無機微粒子が、カチオン性ポリマーを介して付着している複合化粒子からなり、前記正極材料を用いた非水二次電池について、定電流−定電圧充電を行い、続いて定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとして50サイクルの充放電を繰り返した後に、正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値Y(%)が、充放電を行う前の正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値X(%)よりも大きく、かつYとXとの差が0.1〜8%であることを特徴とするものである。
また、本発明の非水二次電池用正極は、本発明の非水二次電池用正極材料を用いたことを特徴とするものである。
更に、本発明の非水二次電池は、正極、負極、セパレータおよび非水電解質を有する非水二次電池であって、前記正極が、本発明の非水二次電池用正極であることを特徴とするものである。
本発明によれば、充放電サイクル特性の低下を抑制し得る非水二次電池を構成可能な正極材料、前記正極材料を用いた正極、および前記正極を有する非水二次電池を提供することができる。すなわち、本発明の非水二次電池は、充放電サイクル特性が良好である。
実施例1の非水二次電池に使用した正極材料の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1の非水二次電池に使用した正極材料の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例3の非水二次電池に使用した正極材料の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1および比較例1〜3の非水二次電池のLSV曲線である。 実施例1および比較例1の非水二次電池の充放電サイクル特性評価結果を示すグラフである。 充放電前の実施例1の非水二次電池に係る正極活物質粒子の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 50サイクルの充放電を行った後の実施例1の非水二次電池に係る正極活物質粒子の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 充放電前の比較例1の非水二次電池に係る正極活物質粒子の断面の走査型電子顕微鏡写真である。 50サイクルの充放電を行った後の比較例1の非水二次電池に係る正極活物質粒子の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
非水二次電池の正極において、正極活物質粒子と、例えば正極活物質以外の無機微粒子(以下、本明細書において「無機微粒子」と記載する場合には、特に断らない限り「正極活物質以外の無機微粒子」を意味している)とを共存させることで、非水二次電池内での非水電解質と正極活物質粒子との接触を前記無機微粒子によって抑制できれば、正極活物質による非水電解質の分解を抑えて、非水二次電池の充放電サイクル特性を高め得る可能性がある。
しかしながら、正極活物質粒子と無機微粒子とを単に混合するだけでは、無機微粒子が正極活物質粒子の表面に十分に付着することができず、非水電解質との接触抑制を十分に達成し得ない。
正極活物質粒子や無機微粒子は、ゼータ電位が負である場合がある。ゼータ電位とは、粒子表面の電位を示し、ゼータ電位測定装置(例えば、コロイダルダイナミクス社製「Zeta Probe」)で測定することが可能である。ゼータ電位の極性が異なる粒子同士の場合には静電的引力が生じるのに対し、ゼータ電位の極性が同じ粒子同士の場合には静電的反発が生じる。よって、ゼータ電位が負である正極活物質粒子と、ゼータ電位が負である無機微粒子とでは、静電的に反発することから、互いの粒子同士が付着し難い。このような理由から、正極活物質粒子と無機微粒子とを単に混合するだけでは、正極活物質粒子と非水電解質との接触を十分に抑制し得ないのである。
そこで、本発明では、ゼータ電位が負である正極活物質粒子とゼータ電位が負である無機微粒子との間に、カチオン性ポリマーを介在させることにした。例えば正極活物質粒子または無機微粒子の表面をカチオン性ポリマーで被覆するなどして処理すると、処理後の粒子(カチオン性ポリマーが表面に付着した粒子)のゼータ電位が正に変化する。これにより、カチオン性ポリマーで処理された一方の粒子と、ゼータ電位が負である他方の粒子との間に静電的な引力が生じるようになって、前記一方の粒子の表面に前記他方の粒子が良好に付着して複合化粒子を形成できる。
そして、このような形態の複合化粒子からなる本発明の正極材料であれば、非水二次電池の正極活物質として機能しつつ、非水電解質を分解させる活性点となる部分(正極活物質粒子表面)と非水電解質との接触を、無機微粒子によって良好に抑制し得る。
また、非水二次電池の充放電サイクル特性の低下は、非水電解質の分解以外にも、充放電を繰り返すことで、正極活物質粒子自体に亀裂(ひび割れ)が生じて劣化することによっても起こり得る。前記形態の複合化粒子からなる正極材料であれば、これを用いた非水二次電池について、定電流−定電圧充電と定電流放電とを行う充放電サイクルを特定回数実施した後の正極活物質粒子の亀裂の発生を、特定レベル以下にできる。
このように、本発明の正極材料であれば、非水二次電池の充放電を繰り返しても、非水電解質の分解抑制に加えて、正極活物質粒子の劣化を抑制できることから、かかる作用によっても充放電サイクル特性に優れた非水二次電池を構成することができる。
複合化粒子に係る正極活物質粒子としては、ゼータ電位が負であり、かつ従来から知られている非水二次電池の正極活物質と同じものから構成された粒子が挙げられる。なお、正極活物質粒子のゼータ電位(前記のゼータ電位測定装置により測定されたゼータ電位。各粒子のゼータ電位について、以下同じ。)は、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中において負の値を持てばよいが、−0.1〜−50mVであることが好ましい。正極活物質粒子のゼータ電位が小さすぎると、カチオン性ポリマーで被覆し難くなる傾向にある。一方、正極活物質粒子のゼータ電位が大きすぎると、カチオン性ポリマーでの処理によってゼータ電位の値を正にし難くなる傾向にある。
このような正極活物質粒子の具体例としては、コバルト酸リチウム(LiCoOなど)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、スピネルマンガン酸リチウム(LiMn)、ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム(LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Co0.2Mn0.3、LiNi0.6Mn0.2Co0.2など)、オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe)などの粒子が挙げられる。正極活物質粒子には、前記例示の正極活物質の粒子のうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記の正極活物質粒子のうち、ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムについては、高容量であり、また、熱安定性や高電圧領域での安定性などにも優れていることから、下記一般組成式(1)で表されるものを使用することが好ましい。
Li1+y (1)
前記一般組成式(1)において、−0.15≦y≦0.15であり、Mは、Ni、CoおよびMnを含む3種以上の元素群を表し、Mを構成する各元素中で、Ni、CoおよびMnの割合(mol%)を、それぞれa、bおよびcとしたときに、25≦a≦90、5≦b≦35、および5≦c≦35である。
前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを表す前記一般組成式(1)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Niの割合aは、リチウム含有複合酸化物の容量向上を図る観点から、25mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であることがより好ましい。ただし、元素群M中のNiの割合が多すぎると、例えば、CoやMnの量が減って、これらによる効果が小さくなる虞がある。よって、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを表す前記一般組成式(1)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Niの割合aは、90mol%以下であることが好ましく、70mol%以下であることがより好ましい。
また、Coはリチウム含有複合酸化物の容量に寄与し、正極合剤層における充填密度向上にも作用する一方で、多すぎるとコスト増大や安全性低下を引き起こす虞もある。よって、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを表す前記一般組成式(1)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Coの割合bは、5mol%以上35mol%以下であることが好ましい。
また、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムにおいては、前記一般組成式(1)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Mnの割合cを、5mol%以上35mol%以下であることが好ましい。前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムに前記のような量でMnを含有させ、結晶格子中に必ずMnを存在させることによって、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムの熱安定性を高めることができ、より安全性の高い電池を構成することが可能となる。
更に、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムにおいて、前記元素群MにCoとMnとを含むことで、電池の充放電でのLiのドープおよび脱ドープに伴うMnの価数変動を抑制し、Mnの平均価数を4価近傍の値に安定させ、充放電の可逆性をより高めることができる。よって、このようなニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを使用することで、より充放電サイクル特性に優れた電池を構成することが可能となる。
前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムにおいて、CoとMnとを併用することによる前記の効果を良好に確保する観点から、前記一般組成式(1)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Coの割合bとMnの割合cとの和b+cは、10mol%以上であることが好ましく、また、70mol%以下であることが好ましく、50mol%以下とすることがより好ましい。
前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを表す前記一般組成式(1)における元素群Mは、Ni、CoおよびMn以外の元素を含んでいてもよく、例えば、Mg、Ti、Cr、Fe、Cu、Zn、Al、Ge、Sn、Ag、Ta、Nb、Mo、B、P、Zr、Ga、Ba、Sr、Ca、Si、WおよびSなどの元素を含んでいても構わない。ただし、前記ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを、前記一般組成式(1)で表される組成のものとすることによる効果を十分に得るためには、元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Ni、CoおよびMn以外の元素の元素数の割合は、2.0mol%以下であることが好ましく、1.0mol%以下であることがより好ましい。元素群MにおけるNi、CoおよびMn以外の元素は、ニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム中に均一に分布していてもよく、また、粒子表面などに偏析していてもよい。
前記一般組成式(1)で表されるニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムは、Li含有化合物(水酸化リチウムなど)、Ni含有化合物(硫酸ニッケルなど)、Co含有化合物(硫酸コバルトなど)、Mn含有化合物(硫酸マンガンなど)、および必要に応じて元素群Mに含まれ得るその他の元素を含有する化合物(酸化物、水酸化物、硫酸塩など)を混合し、この原料混合物を焼成するなどして製造することができる。なお、より高い純度でニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを合成するには、Ni、Co、Mnおよび必要に応じて含有させる元素群Mに含まれ得る複数の元素を含む複合化合物(水酸化物、酸化物など)と、他の原料化合物(Li含有化合物など)とを混合し、この原料混合物を焼成することが好ましい。
前記一般組成式(1)で表されるニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムを合成するための原料混合物の焼成条件は、例えば、800〜1050℃で1〜24時間とすることができるが、一旦焼成温度よりも低い温度(例えば、250〜850℃)まで加熱し、その温度で保持することにより予備加熱を行い、その後に焼成温度まで昇温して反応を進行させることが好ましい。予備加熱の時間については特に制限はないが、通常、0.5〜30時間程度とすればよい。また、焼成時の雰囲気は、酸素を含む雰囲気(すなわち、大気中)、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、窒素など)と酸素ガスとの混合雰囲気、酸素ガス雰囲気などとすることができるが、その際の酸素濃度(体積基準)は、15%以上であることが好ましく、18%以上であることが好ましい。
また、コバルト酸リチウムの場合には、非水二次電池の正極活物質として汎用されているLiCoOに比べて、高電圧領域での安定性が高く電池内において非水電解質中への金属(主にCo)イオンの溶出が生じ難く、また、熱安定性も高いことから、下記一般組成式(2)で表されるものを使用することが好ましい。
Li1+dCo1−e−fMg (2)
前記一般組成式(2)において、MはAl、Ti、Fe、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、W、B、PおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、−0.3≦d≦0.3、0.001≦e≦0.1、および0≦f≦0.1である。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムにおいて、Coは容量向上に寄与する成分である。前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムは、Li、OおよびCo以外に、Mgおよび元素Mを含有しており、Coの量は、Mgの量eおよび元素Mの量fを用いて「1−e−f」で表される。前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムにおけるCoの量「1−e−f」は、具体的には、その容量を高める観点から、0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、また、Mgなどの添加による効果を良好に確保する観点から、0.999以下であることが好ましく、0.95以下であることがより好ましい。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムにおいて、Mgは、前記コバルト酸リチウムの高電圧領域での安定性を高め、金属イオンの溶出を抑制する作用を有しており、また、前記コバルト酸リチウムの熱安定性を高める作用も有している。よって、Mgによる前記の作用を良好に発揮させる観点から、前記一般組成式(2)において、Mgの量を表すeは、0.001以上であることが好ましく、0.01以上であることがより好ましい。
ただし、Mgは、前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムの容量向上に寄与し得ないため、前記コバルト酸リチウム中のMg量が多すぎると、例えばCoの量が減ることになって、容量が低下する虞がある。よって、前記一般組成式(2)において、Mgの量を表すeは、1.0以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムは、Li、O、CoおよびMg以外に、Al、Ti、Fe、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、W、B、PおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素Mを含有していてもよい。ただし、前記コバルト酸リチウム中の元素Mの量が多すぎると、CoやMgの量が少なくなって、これらによる作用が十分に発揮されない虞がある。よって、前記一般組成式(2)において、元素Mの量を表すfは、0.1以下であることが好ましく、0.05以下であることがより好ましい。また、前記コバルト酸リチウムは、前記の通り、元素Mを含有していなくてもよく、前記一般組成式(2)において、元素Mの量を表すfは、0以上である。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムは、特に化学量論比に近い組成にときに、その真密度が大きくなり、より高いエネルギー体積密度を有する材料となるが、具体的には、前記一般組成式(2)において、−0.3≦d≦0.3とすることが好ましく、aの値をこのように調節することで、真密度および充放電時の可逆性を高めることができる。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムは、Li含有化合物(水酸化リチウムなど)、Co含有化合物(硫酸コバルトなど)、Mg含有化合物(硫酸マグネシウムなど)、および必要に応じて元素Mを含有する化合物(酸化物、水酸化物、硫酸塩など)を混合し、この原料混合物を焼成するなどして合成することができる。なお、より高い純度で前記コバルト酸リチウムを合成するには、CoおよびMg、更には必要に応じて元素Mを含む複合化合物(水酸化物、酸化物など)とLi含有化合物などとを混合し、この原料混合物を焼成することが好ましい。
前記一般組成式(2)で表されるコバルト酸リチウムを合成するための原料混合物の焼成条件も、前記一般組成式(1)で表されるニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムの場合と同様に、800〜1050℃で1〜24時間とすることができるが、一旦焼成温度よりも低い温度(例えば、250〜850℃)まで加熱し、その温度で保持することにより予備加熱を行い、その後に焼成温度まで昇温して反応を進行させることが好ましい。予備加熱の時間については特に制限はないが、通常、0.5〜30時間程度とすればよい。また、焼成時の雰囲気は、酸素を含む雰囲気(すなわち、大気中)、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、窒素など)と酸素ガスとの混合雰囲気、酸素ガス雰囲気などとすることができるが、その際の酸素濃度(体積基準)は、15%以上であることが好ましく、18%以上であることが好ましい。
正極活物質粒子の平均粒子径は、小さすぎると比表面積が大きくなるために正極活物質粒子の劣化が速くなることから、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましい。また、正極活物質粒子が大きすぎるとLiイオンの出入りが悪くなるため、電池を高負荷放電させた際の性能低下を引き起こす虞があることから、正極活物質粒子の平均粒子径は、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。
本明細書でいう正極活物質粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡写真上、300個の粒子サイズを測定し、その数平均として求めている。正極活物質粒子は造粒されている場合が多いが、その際は造粒された粒子の粒子径(二次粒子径)を測定する。電子顕微鏡としては、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡「S−4500」、もしくは日立ハイテクノロジーズ製透過型電子顕微鏡「H−7650」が挙げられる。
複合化粒子を構成する無機微粒子は、正極活物質以外の無機材料で構成された粒子であり、ゼータ電位が負であり、かつ非水二次電池の電池反応に関与せず、カチオン化ポリマーを介して正極活物質粒子の表面に付着することで、正極活物質粒子と非水電解質との接触を抑制し得るものであれば、特に制限はない。なお、無機微粒子のゼータ電位は、具体的には、−0.1〜−50mVであることが好ましい。無機微粒子のゼータ電位が小さすぎると、カチオン性ポリマーで処理した正極活物質粒子に付着し難くなる傾向にある。一方、無機微粒子のゼータ電位が大きすぎると、正極活物質粒子の表面に付着する無機微粒子量が多くなりすぎる虞がある。
無機微粒子の具体例としては、ベーマイト(AlOOH)、α−アルミナ(α−Al)、γ−アルミナ(γ−Al)などのアルミニウムの酸化物または水酸化物の粒子;アルミノケイ酸塩(xMO・yAl・zSiO・nHO、M=Li,Na,K)の粒子;リン酸アルミニウム(AlPO)の粒子;などが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの無機微粒子の中でも、アルミニウムの酸化物または水酸化物の粒子が特に好ましい。
また、無機微粒子には、固体電解質の粒子を用いることもできる。無機微粒子が固体電解質の粒子の場合には、正極活物質粒子と非水電解質との接触を抑制したり、電池の充放電サイクル時における正極活物質の劣化を抑制したりする一方で、非水電解質中のリチウムイオンは透過し得ることから、正極活物質におけるリチウムイオンの吸蔵、放出を妨げない。そのため、無機微粒子として固体電解質の粒子を用いた複合化粒子からなる正極材料の場合には、より電池特性に優れた非水二次電池を構成することができる。よって、本発明の正極材料においては、無機微粒子に固体電解質の粒子を使用することがより好ましい。
固体電解質の粒子の具体例としては、リチウム、アルミニウムおよびチタンを構成元素に含むリン酸化合物〔LATP、一般式Li1+xAlTi2−x(PO〕、NaO−11Alなどの粒子が挙げられ、これらの中でも、LATPの粒子が特に好ましい。なお、本明細書においては、LATPはリン酸を含むためにリン酸化合物として扱い、酸素だけを含みリンを含まない金属酸化物には含まない。
無機微粒子には、前記例示のもののうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい〔例えば、固体電解質の粒子と、固体電解質でない材料で構成された粒子(ベーマイト、α−アルミナ、γ−アルミナなどの粒子など)とを併用しても構わない〕。
無機微粒子の平均粒子径は、大きすぎると正極活物質粒子の表面のうち、無機微粒子が付着する面積の割合が小さくなって、複合化粒子とする効果が小さくなる虞があることから、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。一方、無機微粒子の粒径が小さすぎると、無機微粒子が凝集して分散体中での実質的な粒径が大きくなる場合があることから、無機微粒子の平均粒子径は、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
本明細書でいう無機微粒子の平均粒子径は、正極活物質粒子の平均粒子径と同じ方法で測定したものである。なお、無機微粒子が二次粒子である場合には、前記の平均粒子径は二次粒子の値を測定する。
複合化粒子を構成するカチオン性ポリマーとしては、例えば、アミノ基を有するポリマーなどが好ましく、ポリエチレンイミン(PEI)がより好ましい。
複合化粒子の製造方法については、特に制限はなく、例えば、正極活物質粒子または無機微粒子のうちの一方の粒子の表面をカチオン性ポリマーで処理し、処理後の粒子と他方の粒子とを混合などする段階的な製造方法;正極活物質粒子と無機微粒子とカチオン性ポリマーとを同時に混合するなどして、カチオン性ポリマーによる一方の粒子の表面処理と、他方の粒子を前記一方の粒子の表面に付着させる処理とを同時に行う製造方法:のいずれを採用することもできる。
なお、カチオン性ポリマーによる粒子の表面処理や、処理後の粒子と他方の粒子との混合、正極活物質粒子と無機微粒子とカチオン性ポリマーとの同時混合は、溶剤の共存下で行うことが好ましく、カチオン性ポリマーについては、溶剤に予め溶解させた溶液として使用することがより好ましい。よって、複合化粒子の製造時に使用する溶剤は、カチオン性ポリマーを溶解させ得るものが好ましく、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、エタノール、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどが挙げられる。
複合化粒子における正極活物質粒子の含有量は、少なすぎると電池容量を高める上で不利となる場合があることから、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。ただし、複合化粒子中の正極活物質粒子の量が多すぎると、例えば無機微粒子の量が少なくなって、これによる効果が小さくなる虞がある。よって、複合化粒子における正極活物質粒子の含有量は、99.9質量%以下であることが好ましく、99.8質量%以下であることがより好ましい。
また、複合化粒子における無機微粒子の含有量は、その使用による効果をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい。ただし、複合化粒子中の無機微粒子の量が多すぎると、例えば正極活物質粒子の量が少なくなって、電池容量を高める上で不利となる場合がある。よって、複合化粒子における無機微粒子の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。
更に、複合化粒子におけるカチオン性ポリマーの含有量は、その使用による効果をより良好に確保する観点から、0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましい。ただし、複合化粒子中のカチオン性ポリマーの量が多すぎると、正極活物質粒子や無機微粒子の量が少なくなって、これらによる効果が小さくなる虞がある。よって、複合化粒子におけるカチオン性ポリマーの含有量は、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。また、洗浄によって容易に脱離するカチオン性ポリマーを除くことも有効である。
複合化粒子においては、カチオン性ポリマーで処理した正極活物質粒子の表面に無機微粒子を付着させやすくなり、また、正極活物質表面からの無機微粒子の脱離をより抑制しやすくなることから、正極活物質粒子の平均粒子径を1としたときの無機微粒子の平均粒子径が、0.001〜0.1であることが好ましい。正極活物質粒子の平均粒子径に対して無機微粒子の平均粒子径が大きすぎると、カチオン性ポリマーで処理した後の正極活物質表面に無機微粒子を付着させ難くなる傾向がある。また、正極活物質粒子の平均粒子径に対して無機微粒子の平均粒子径が小さすぎると、無機微粒子自体の分散が難しくなってしまい、やはりカチオン性ポリマーで処理した後の正極活物質表面に無機微粒子を付着させ難くなる傾向がある。
このような形態の複合化粒子からなる正極材料であれば、これを用いた非水二次電池について、定電流−定電圧充電を行い、続いて定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとして50サイクルの充放電を繰り返した後に、正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値Y(%)が、充放電を行う前の正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値X(%)よりも大きくなるようにし、かつYとXとの差を、8%以下、好ましくは5%以下とすることができる。以下、「正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合」を、単に「亀裂の面積の割合」という場合がある。
非水二次電池の充放電サイクルを繰り返すことで、正極活物質粒子に亀裂が生じて劣化し、容量が低下していく。本発明の正極材料でも、前記特定のサイクル数を経た後において、正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の割合は増大するものの、その増大の程度が、前記の通り小さく抑えられている。すなわち、本発明の正極材料は、非水二次電池の充放電サイクルを繰り返しても亀裂の成長が起こり難く、劣化が抑制されているため、かかる作用によっても、非水二次電池の充放電サイクル特性を高めることができる。
前記50サイクルの充放電を繰り返した後の亀裂の面積の割合Yと、充放電を行う前の亀裂の面積の割合Xとの差は、小さいほど、電池の充放電サイクルによって正極活物質粒子の劣化が生じていないことから好ましいが、例えば0%にすることは技術的に困難であることから、0.1%以上であり、0.3%以上であることが好ましい。
本明細書でいう「正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合」は、前記50サイクルの充放電の繰り返しの前後での正極活物質粒子の断面の電子顕微鏡画像を画像解析処理することで求められる値であるが、より詳細には、後述する実施例に記載の方法により求められる。
また、正極活物質粒子の断面の亀裂の面積の割合を把握するための非水二次電池の充放電サイクルは次に示す通りとした。充電は、定電流−定電圧充電で上限電圧4.6V(vs.Li/Li)、電流値は0.25mA/cm、充電終了電流値は0.025mA/cm(初期電流値の1/10)とする。また、放電は、定電流放電で電流値0.25mA/cm、放電終了電圧2.5Vとする。これらの充電および放電を行う一連の操作を1サイクルとして50サイクル繰り返す。
本発明の非水二次電池用正極は、本発明の非水二次電池用正極材料を用いたものであり、例えば、前記正極材料、導電助剤およびバインダなどを含む正極合剤層が、集電体の片面または両面に形成された構造のものが挙げられる。
正極に係る導電助剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛(黒鉛質炭素材料);アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック;炭素繊維;などの炭素材料などが挙げられる。また、正極に係るバインダには、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが好適に用いられる。
本発明の非水二次電池用正極は、本発明の正極材料、導電助剤およびバインダなどを、NMPなどの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、正極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造したものであってもよい。
また、正極には、必要に応じて、非水二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層の組成としては、例えば、本発明の正極材料の量が60〜98質量%であることが好ましく、バインダの量が1〜15質量%であることが好ましく、導電助剤の量が1〜20質量%であることが好ましい。
集電体は、従来から知られている非水二次電池の正極に使用されているものと同様のものが使用でき、例えば、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好ましい。
本発明の非水二次電池は、正極、負極、セパレータおよび非水電解質を有しており、正極が本発明の非水二次電池用正極であればよく、その他の構成および構造については特に制限はなく、従来から知られている非水二次電池で採用されている各種構成および構造を適用することができる。
負極には、例えば、負極活物質を含有する負極剤層(負極活物質やバインダ、更には必要に応じて使用される導電助剤などを含有する負極合剤層を含む。以下同じ。)を、集電体の片面または両面に有する構造のものや、負極剤層を有し、かつ集電体を持たない構造のものが使用できる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、リチウムと合金化可能な金属(Si、Snなど)またはその合金、酸化物などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。また、金属リチウムやリチウム合金(リチウム−アルミニウム合金など)を負極活物質に用いることもできる。
負極のバインダおよび導電助剤には、正極に使用し得るものとして先に例示したものと同じものが使用できる。
負極は、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて使用される導電助剤を、NMPや水などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。また、金属リチウムやリチウム合金を負極活物質とする場合には、これらの箔をそのまま負極として用いたり、更にこれらの箔を集電体の片面または両面に貼り付けて負極剤層とすることで、負極を製造したりすることもできる。ただし、負極は、前記の各製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造したものであってもよい。
また、負極には、必要に応じて、非水二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
負極剤層の厚み(集電体を有する負極の場合には、集電体の片面あたりの厚み)は、10〜100μmであることが好ましい。また、負極が負極合剤層を有する場合、その組成としては、例えば、負極活物質を80.0〜99.8質量%とし、バインダを0.1〜10質量%とすることが好ましい。更に、負極合剤層に導電助剤を含有させる場合には、負極合剤層における導電助剤の量を0.1〜10質量%とすることが好ましい。
負極の集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、機械的強度を確保するために下限は5μmであることが望ましい。
セパレータには、80℃以上(より好ましくは100℃以上)170℃以下(より好ましくは150℃以下)において、その孔が閉塞する性質(すなわちシャットダウン機能)を有していることが好ましく、通常の非水二次電池などで使用されているセパレータ、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン製の微多孔膜を用いることができる。セパレータを構成する微多孔膜は、例えば、PEのみを使用したものやPPのみを使用したものであってもよく、また、PE製の微多孔膜とPP製の微多孔膜との積層体であってもよい。更に、ポリオレフィン製の微多孔膜と不織布(ポリオレフィン製の不織布など)とを重ねるなどしてセパレータを構成してもよい。
セパレータの厚みは、例えば、5〜30μmであることが好ましい。
本発明の非水二次電池において、本発明の非水二次電池用正極と前記の負極とは、前記のセパレータを介して積層した積層電極体や、更にこの積層電極体を渦巻状に巻回した巻回電極体の形態で用いることができる。
非水電解質には、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液(非水電解液)を用いることができる。リチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こしにくいものであれば特に制限は無い。例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbFなどの無機リチウム塩、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などの有機リチウム塩などを用いることができる。
非水電解質に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル;γ−ブチロラクトンなどの環状エステル;ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルなどのニトリル類;エチレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル類などが挙げられ、これらは2種以上混合して用いることもできる。なお、より良好な特性の電池とするためには、ECと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。また、これらの非水電解質に安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。
このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/Lとすることが好ましく、0.9〜1.3mol/Lとすることがより好ましい。
また、前記の有機溶媒の代わりに、エチル−メチルイミダゾリウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、へプチル−トリメチルアンモニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、ピリジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミド、グアジニウムトリフルオロメチルスルホニウムイミドといった常温溶融塩を用いることもできる。
更に、前記の非水電解液は、ポリマーなどの公知のゲル化剤を加えてゲル状(ゲル状電解質)として用いてもよい。
非水二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
本発明の非水二次電池は、従来から知られている非水二次電池が用いられている各種用途と同じ用途に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極材料の作製>
LiHPO、ベーマイトおよびTiOをモル比で9:0.3:1.7となるように計り取り、メノウ皿で混合した。得られた混合物をマッフル炉で700℃4時間加熱した後取出し、洗浄および乾燥を行ってLATP粒子を得た。このLATP粒子について、蛍光X線分析(XRF)、誘導結合プラズマ分析(ICP)およびX線回折分析(XRD)の結果から、その組成がLi1.3Al0.3Ti1.7(POであることを確認した。また、このLATP粒子の平均粒子径は1μmであった。
正極活物質であるニッケル・コバルト・マンガン酸リチウム(ニッケルとコバルトとマンガンとの比率がモル比で5:2:3、平均粒子径20μm。以下、「NCM523」という。)の粒子:50gを、溶剤であるNMP:50g中に分散させ、超音波水槽中で、スリーワンモーターを用いて300rpmの速度で攪拌した。また、PEI(和光純薬工業社製、分子量10000):2.5gを溶剤であるNMP:5gに溶解させた溶液を、前記のNCM523粒子の分散液に添加した。これを超音波水槽に入れた状態で、超音波を印加しつつスリーワンモーターによる攪拌を1時間行い、NCM523の表面をPEIで処理した。得られた分散液を濾過し、回収物を真空乾燥して、PEIで表面処理したNCM523粒子を得た。
前記のPEIで表面処理したNCM523粒子:50gを再びNMP中に分散させ、これを超音波水槽中に入れてスリーワンモーターを用いて300rpmの速度で攪拌した。ここに、前記のLATP粒子をNMP中にペイントコンディショナーを用いて分散させた分散液(LATPの量が2.5g)を添加した。これを超音波水槽に入れた状態で、超音波を印加しつつスリーワンモーターによる攪拌を1時間行い、PEIで表面処理したNCM523粒子の表面にLATPを付着させた複合化粒子(正極材料)を得た。
前記の複合化粒子の作製時の各段階における粒子のゼータ電位を表1に示す。
<正極の作製>
前記の複合化粒子からなる正極材料:47質量部、導電助剤であるカーボン:1質量部およびバインダであるPVDF:2質量部を、NMPを溶剤として混合して、正極合剤含有ペーストを調製した。この正極合剤含有ペーストを集電体となるアルミニウム箔(厚み15μm)の片面に塗布し、乾燥した後にカレンダー処理を行った後、18×15mmのサイズに切断し、厚みが43μmの正極合剤層を集電体の片面に有する正極を得た。
<非水二次電池の組み立て>
前記の正極と、四角形のステンレス板の片面に金属リチウムを貼りつけた負極(リチウム厚み0.5mm、サイズ20×17mm)とを、セパレータ(厚みが18μmのPE製多孔質膜および不織布を重ねたもの)を介して重ねて外装体に挿入し、更に非水電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比3:7の混合溶媒に、LiPFを1Mの濃度で溶解させた溶液)を前記外装体内に注入した後、前記外装体を封止して、非水二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
比較例1
複合化粒子からなる正極材料に代えて、実施例1で使用したNCM523粒子を、そのまま正極材料(正極活物質)として用いた以外は、実施例1と同様にして正極を作製し、この正極を用いた以外は実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
比較例2
複合化粒子からなる正極材料に代えて、実施例1で作製したものと同じPEIで表面処理したNCM523粒子(LATP粒子を表面に付着させていないもの)を、正極材料(正極活物質)として用いた以外は、実施例1と同様にして正極を作製し、この正極を用いた以外は実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
比較例3
NCM523粒子の表面をPEIで処理しなかった以外は、実施例1と同様にして複合化粒子を作製し、この複合化粒子を正極材料として用いた以外は、実施例1と同様にして正極を作製した。そして、この正極を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
実施例1、比較例1および比較例3の各非水二次電池に係る正極に用いた正極材料の走査型電子顕微鏡写真を図1〜図3に示す。図1が実施例1に係る正極材料(PEIで表面処理したNCM523粒子の表面にLATP粒子を付着させた複合化粒子)であり、図2が比較例1に係る正極材料(NCM523粒子)であり、図3が比較例3に係る正極材料(PEIで表面処理していないNCM523粒子の表面にLATP粒子を付着させた複合化粒子)である。この図1および図3と、図2との対比から、実施例1および比較例3に係る正極材料では、NCM523粒子の表面に微細な粒子(LATP粒子)が付着していることが分かるが、図1と図3との対比から、比較例3に係る正極材料よりも、実施例1に係る正極材料の方が、LATP粒子の付着量が非常に多いことも分かる。
実施例および比較例の各非水二次電池について、以下のCV特性評価と充放電サイクル特性評価とを行った。
<LSV測定>
実施例および比較例の各非水二次電池について、測定範囲を3.5〜7Vとし、掃引速度を2mV/秒として、リニアスイープボルタンメトリー(LSV)測定を行った。
この測定により得られたLSV曲線を図4に示す。図4では、縦軸に電流を示し、横軸に電圧を示している。この図4に示すように、比較例1〜3の電池では、LSV曲線の急激な立ち上がりが5.2〜5.4V付近に存在しているのに対し、実施例1の電池では、6V付近にLSV曲線の立ち上がりが認められる。LSV曲線における前記の立ち上がりは、非水電解液の溶媒であるDECの分解を示している。よって、ゼータ電位が負の正極活物質粒子の表面に、カチオン性ポリマーを介してゼータ電位が負の無機微粒子が付着した構造の複合化粒子からなる正極材料を用いた実施例1の非水二次電池では、比較例1〜3の電池よりもDECの分解電圧が高くなっており、非水電解液の分解がより良好に抑制されているといえる。
<充放電サイクル特性評価>
実施例1および比較例1の各非水二次電池について、0.675mAの電流値で4.6Vまで定電流充電を行い、引き続いて4.6Vの電圧で電流値が0.0675mAになるまで定電圧充電を行い、その後0.675mAの電流値で2.5Vまで定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとして、これを50サイクル繰り返した。
前記の測定結果を図5に示す。図5では、横軸にサイクル数を示し、縦軸に各サイクル時の放電容量を示している。この図5に示すように、ゼータ電位が負の正極活物質粒子の表面に、カチオン性ポリマーを介してゼータ電位が負の無機微粒子が付着した構造の複合化粒子からなる正極材料を用いた実施例1の非水二次電池は、20サイクル目あたりからの容量低下が、比較例1の電池よりも小さくなっている。よって、実施例1の非水二次電池は、比較例1の電池よりも充放電サイクル特性が優れているといえる。
<充放電サイクル後の正極活物質粒子の亀裂の状態評価>
実施例1および比較例1の非水二次電池(充放電を行っていないもの)各5個を分解し、正極を取り出して、正極合剤層中の正極活物質粒子の断面観察を行った。また、前記の充放電サイクル特性評価を行った後の実施例1および比較例1の電池(すなわち、50サイクルの充放電を行った後の電池)各5個についても、分解して正極を取り出し、正極合剤層中の正極活物質粒子の断面観察を行った。断面観察用試料は、日立ハイテクノロジーズ社製のイオンミリング「IM−3000」を用いて作製した。そして、作製した各断面観察用試料の観察は、日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡「S−4800」を用いて行った。
実施例1に係る正極活物質粒子の断面観察の結果得られた写真を図6および図7に示し、比較例1に係る正極活物質粒子の断面観察の結果得られた写真を図8および図9に示す。図6および図8は充放電前の正極活物質粒子の断面であり、図7および図9は50サイクルの充放電を行った後の正極活物質粒子の断面である。
これらの写真から明らかなように、充放電前においては、実施例1に係る正極活物質粒子、比較例1に係る正極活物質粒子とも、亀裂の程度に目立った差はない。しかしながら、50サイクルの充放電を行った後では、比較例1に係る正極活物質粒子には大きな亀裂が多数生じているのに対し、実施例1に係る正極活物質粒子には亀裂は僅かなままである。実施例1に係る正極活物質粒子と、比較例1に係る正極活物質粒子との、こうした違いが、図5に示した実施例1の電池と比較例1の電池との間の充放電サイクル特性の違いに影響しているといえる。
充放電前および50サイクルの充放電を行った後の実施例1並びに比較例1に係る正極活物質粒子について行った前記の観察結果から、亀裂の面積を含む正極活物質粒子の断面の面積に対する亀裂の面積の割合XおよびYを、下記方法によって求めた。
図6〜図9に示しているように、正極活物質粒子の断面の画像上では、亀裂は、正極活物質粒子の断面の亀裂以外の部分に比べて暗く表示されている。よって、これを利用して画像解析を行い、亀裂の面積の割合を求めた。なお、画像解析をする上では、元となる画像の明暗が違う場合で比較すると、同じ正極活物質粒子を観察していても異なった値が得られるといった問題がある。そこで、本観察ではヒストグラムを利用し、必要な部分を規定することで、この問題を回避した。
前記画像解析には以下の2種類のソフトウェア(ソフト)を用いた。ソフト1:アドビシステムズ社製「Adobe Photoshop Elements」,ソフト2:日本ローパー社製画像解析ソフト「Image−Pro6.2」。
本観察で採用した画像解析手法は、以下の通りである。まず、ソフト1を用いて、図6〜図9に示しているように、各正極活物質粒子の電子顕微鏡画像における視野の中央の一つの粒子だけを残し、他を削除する。
ソフト1で得られた画像の以降の処理はソフト2で行う。まず、前記画像を8bitグレイスケールに変換し、その後、「測定」メニューから「ヒストグラム」を選択し、画像のヒストグラムを表示する。ヒストグラム中の横軸の0および255を除く箇所で、縦軸が最大の値(ピーク)となっている箇所を探す。縦軸最大値の5%となるピークの裾の部分の横軸の値を2箇所(横軸の値の小さい方からx1、x2とする)求める。
次に、「処理」メニューから疑似カラーを選択する。区分を上限255、下限0、区分数3と設定し、「編集」を選択して「区分の属性」を表示する。区分の番号を「2」とし、レンジを先のヒストグラムについて求めたx1、x2で設定する。「区分の属性」を閉じた後、「面積比率」を選択し、「疑似カラー面積比率」を表示する。表示される区分1、2の絶対面積の値を(区分1)=z1、(区分2)=z2とする。そして、z1およびz2の値の和を100%として、Z=z1/(z1+z2)とする。この値Zが、亀裂の面積の割合を百分率で表した値(前記XまたはY)となる。
前記の手法で求めた実施例1および比較例1の非水二次電池について、充放電前の亀裂の面積の割合X(%)(電池5個の値)とその平均値、50サイクルの充放電を行った後の亀裂の面積の割合Y(%)(電池5個の値)とその平均値、および前記Xの平均値とYの平均値との差を、
表2に示す。
表2に示す通り、充放電前では、実施例1および比較例1の電池に係る正極活物質粒子の断面の亀裂の面積の割合(X)には大きな差が認められないが、50サイクルの充放電を行った後では、比較例1よりも実施例1の方が、電池に係る正極活物質粒子の断面の亀裂の面積の割合(Y)が小さく、これらの差も小さくなっており、充放電サイクルに伴う正極活物質粒子の劣化が抑えられている。

Claims (10)

  1. 非水二次電池用の正極材料であって、
    ゼータ電位が負である正極活物質粒子の表面に、前記正極活物質粒子以外の、ゼータ電位が負である無機微粒子が、カチオン性ポリマーを介して付着している複合化粒子からなり、
    前記正極材料を用いた非水二次電池について、定電流−定電圧充電を行い、続いて定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとして50サイクルの充放電を繰り返した後に、正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値Y(%)が、充放電を行う前の正極活物質粒子の断面に観察される亀裂の面積の、前記亀裂の面積を含む前記正極活物質粒子の断面積に対する割合を百分率で表した値X(%)よりも大きく、かつ
    YとXとの差が0.1〜8%であることを特徴とする非水二次電池用正極材料。
  2. 正極活物質粒子が、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネルマンガン酸リチウムまたはニッケル・コバルト・マンガン酸リチウムの粒子である請求項1に記載の非水二次電池用正極材料。
  3. 正極活物質粒子以外の無機微粒子が、固体電解質の粒子である請求項1または2に記載の非水二次電池用正極材料。
  4. 固体電解質の粒子が、リチウム、アルミニウムおよびチタンを構成元素に含むリン酸化合物である請求項3に記載の非水二次電池用正極材料。
  5. 正極活物質粒子以外の無機微粒子が、アルミニウムの酸化物または水酸化物の粒子である請求項1〜3のいずれかに記載の非水二次電池用正極材料。
  6. 正極活物質粒子以外の無機微粒子が、ベーマイト、α−アルミナまたはγ−アルミナの粒子である請求項5に記載の非水二次電池用正極材料。
  7. カチオン性ポリマーが、アミノ基を有するポリマーである請求項1〜6のいずれかに記載の非水二次電池用正極材料。
  8. アミノ基を有するポリマーが、ポリエチレンイミンである請求項7に記載の非水二次電池用正極材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の非水二次電池用正極材料を用いたことを特徴とする非水二次電池用正極。
  10. 正極、負極、セパレータおよび非水電解質を有する非水二次電池であって、
    前記正極が、請求項9に記載の非水二次電池用正極であることを特徴とする非水二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016039136A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 三星エスディアイ株式会社Samsung SDI Co.,Ltd. リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法およびこれを含むリチウム二次電池
CN112292776A (zh) * 2018-06-22 2021-01-29 株式会社半导体能源研究所 正极活性物质、正极、二次电池以及正极的制造方法
JP2021057300A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 株式会社豊田中央研究所 複合粒子及びその製造方法
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