JP2014131843A - 画像形成装置 - Google Patents

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Hisayoshi Oshima
久慶 大島
Hideomi Sakuma
英臣 佐久間
Manabu Seo
学 瀬尾
Yoshino Hasegawa
愛乃 長谷川
Yuma Usui
祐馬 臼井
Hiroyuki Yamashita
宏之 山下
Takahiko Matsumoto
貴彦 松本
Ryota Suzuki
亮太 鈴木
Takeshi Hihara
健 日原
Mizuki Odagiri
瑞樹 小田切
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Abstract

【課題】ヘッドによりインク等の記録液をベルト状の中間転写体に付与して画像形成を行う、中間転写体の走行時のばたつきを低減するインクジェット方式の画像形成装置の提供。
【解決手段】記録液を吐出するノズルを備えたヘッド61Y、61M、61C、61BKと、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する位置でA1方向に移動しながらヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された記録液を付与されるベルト状の中間転写体37と、中間転写体37のヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する部分の裏面に当接し中間転写体37の移動をガイドするガイド部材45と、中間転写体37をガイド部材45に吸着させる吸着力を発生する吸着手段46とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドによりインク等の記録液をベルト状の中間転写体に付与して画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置に関する。
従来より、微細なノズル口より液体を噴射する液体噴射装置、いわゆるインクジェットヘッド(以下、「ヘッド」という)を用いた技術が、インクジェットプリンタ等の画像形成装置の分野で知られている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献6〕参照)。
このような画像形成装置において、たとえば、インクジェット記録方式では、ピエゾ方式に代表される可動アクチュエータ方式、サーマル方式に代表される加熱膜沸騰方式等を用いる。これら何れの方式も、インク等の記録液を、画像情報に応じて、微小なノズルを通して液滴化し、ノズルから吐出することで画像を形成する画像形成技術である。吐出された記録液は、紙等の記録媒体に直接付着し(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献3〕参照)、または一時的に中間転写体上に保持されたうえで記録媒体に転写されること(たとえば、〔特許文献4〕〜〔特許文献6〕参照)で、記録媒体に画像を形成する。
このようなインクジェット方式は、感光体等を用いたいわゆる電子写真方式に比べた装置構成の簡便さから、プリンタ、ファクシミリ、及び複写機等への適用が進んでいる。また、近年では、ヘッドを用いた応用開発が盛んであり、画像形成装置への応用のほかに微細な配線パターンを作製する加工装置や液晶ディスプレイのカラーフィルターをパターニングする加工装置などへの応用も広まっている。
ヘッドから記録媒体に記録液を直接吐出する構成(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献3〕参照)では、記録媒体の形状の変動や搬送時の記録媒体の表面位置の変動により、次のような問題が生じる。すなわち、ヘッドと記録媒体の印字面との間隔が変化してしまい、ノズルから吐出される液滴の着弾位置がずれたり、記録媒体上で液滴の形状が乱れたりすることがある。また、かかる構成では、記録媒体がヘッドに触れてノズルが損傷したり、紙粉、埃等が付着したりする可能性がある。記録媒体言い換えると被記録材に付着している紙粉、埃等がノズルに付着すると、ノズルから吐出される液滴の飛翔方向が乱れたり、ノズルが閉塞したりして、画像品質や信頼性が低下する問題がある。かかる損傷、付着を防ぐために、ヘッドと記録媒体との間隔をある程度広くすることが有効であるが、かかる間隔を広くすると、着弾位置のずれの要因になるという問題がある。
これらの問題を回避あるいは抑制するための方策としては、ノズルからの吐出安定性を優先し、粘度が小さい記録液を使用するのが一般的である。ただし、粘度が小さい記録液は、被記録材に着弾する際に滲みが発生しやすい。また、かかる方策としては、記録媒体をベルト状の搬送部材で担持してヘッドに対向する領域を搬送する構成が知られている。
一方、上述のように、ヘッドから吐出された記録液を担持する中間転写体を備え、中間転写体に画像を形成した後、記録媒体に転写する画像形成装置(たとえば、〔特許文献4〕〜〔特許文献6〕参照)が提案されている。中間転写体としては、ローラ状のもの(たとえば、〔特許文献4〕参照)、ベルト状のもの(たとえば、〔特許文献5〕、〔特許文献6〕参照)を用いることが知られている。
中間転写体を用いるタイプの画像形成装置では、中間転写体の厚み、移動が、記録媒体の厚み、移動に比べて安定しているため、記録媒体に直接印字する場合のような大きな印字面の振れがない。よって、かかるタイプの画像形成装置では、ヘッドと中間転写体の印字面との間隔が狭くて良く、着弾位置のずれ等による画像品質低下が抑制される。また、かかるタイプの画像形成装置では、中間転写体上に記録液を吐出するため、紙粉、埃等の付着の問題が極めて小さいため、このことによっても着弾位置のずれ等による画像品質低下が抑制される。
また、中間転写体を用いるタイプの画像形成装置では、中間転写体を利用した滲み対策を図ることが可能である(たとえば、〔特許文献4〕〜〔特許文献6〕参照)。具体的には、たとえば、処理液を中間転写体に付与する構成(たとえば、〔特許文献4〕、〔特許文献5〕参照)、中間転写体とヘッドとの間をブリッジした記録液の液柱に電圧を印加する構成(たとえば、〔特許文献6〕参照)が知られている。
ところで、ローラ状の中間転写体とベルト状の中間転写体とを対比すると、ローラ状の方が、回転時におけるヘッドとの距離の安定性において優れている。しかし、ベルト状の中間転写体には、ヘッドの姿勢を全て水平に配置することが可能となり、またクリーニング手段、転写手段等のレイアウトの自由度が大きいというメリットがある。
ところが、ベルト状の場合は、中間転写体の走行時のばたつきにより、ヘッドと中間転写体表面との間隔が変動し得るため、上述のように、ローラ状の場合に比べて回転時におけるヘッドとの距離の安定性で劣り、液滴の着弾に影響を与え、画像品質を劣化させ得る。また、印字速度が高速化すると走行時のばたつきが大きくなり、画像品質がさらに劣化し得る。とくに、上述のような、記録液の液柱に電圧を印加する構成では、ヘッドと中間転写体表面との間隔の変動が電位の印加状態に影響をおよぼすため、画像品質が劣化し易い。
走行時のばたつきに関して、上述した、記録媒体を担持して搬送するベルト状の搬送部材については、この搬送部材のばたつきの防止を図る技術が種々提案されている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献3〕参照)。
ところが、ベルト状の中間転写体の走行時のばたつきを低減する技術については、未だ提案されていないのが現状である。
本発明は、ヘッドによりインク等の記録液をベルト状の中間転写体に付与して画像形成を行う、中間転写体の走行時のばたつきを低減するインクジェット方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、記録液を吐出するノズルを備えたヘッドと、このヘッドに対向する位置で所定方向に移動しながら同ヘッドから吐出された記録液を付与されるベルト状の中間転写体と、この中間転写体の前記ヘッドに対向する部分の裏面に当接し同中間転写体の移動をガイドするガイド部材と、前記中間転写体を前記ガイド部材に吸着させる吸着力を発生する吸着手段とを有する画像形成装置にある。
本発明は、記録液を吐出するノズルを備えたヘッドと、このヘッドに対向する位置で所定方向に移動しながら同ヘッドから吐出された記録液を付与されるベルト状の中間転写体と、この中間転写体の前記ヘッドに対向する部分の裏面に当接し同中間転写体の移動をガイドするガイド部材と、前記中間転写体を前記ガイド部材に吸着させる吸着力を発生する吸着手段とを有する画像形成装置にあるので、中間転写体の走行時のばたつきを低減することができ、記録液の中間転写体への着弾精度を向上することが可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明を適用した画像形成装置の一実施例にかかる概略正面図である。 図1に示した画像形成装置においてヘッドから中間転写体に記録液が付与されるときの記録液の吐出状態を模式的に示す概略図である。 図1に示した画像形成装置に備えられたヘッドにおけるノズルの配置を例示した概略平面図である。 図1に示した画像形成装置においてヘッドから吐出された記録液中の色剤がプロトンを介して凝集した状態を示す概念図である。 図1に示した画像形成装置においてカソードとアノードとの間に形成される記録液による液柱の状態を示す概念図である。 図1に示した吸着手段による中間転写体の吸着位置の例を示した概略図である。 図1に示した吸着手段の構成例を示した概略図である。 図1に示した吸着手段の他の構成例を示した概略図である。 図1に示した吸着手段のさらに他の構成例を示した概略図である。 本発明を適用した画像形成装置に適用することが可能な吸着手段の構成例を示した概略図である。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、インクジェットプリンタとしてのプリンタであってフルカラーの画像形成を行うことが可能となっている。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能である。画像形成装置100は、記録媒体である記録用紙としての被記録材である転写紙Sの片面に画像形成可能な片面画像形成装置であるが、転写紙Sの両面に画像形成可能な両面画像形成装置であってもよい。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な、当該色のインクとしての導電性記録液である記録液を吐出するヘッド61Y、61M、61C、61BKを有している。ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、かかる液体である記録液を吐出する記録液吐出体としての記録ヘッドであるインクジェットヘッドとして機能する。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、画像形成装置100の本体99の略中央部に配設されたベルト状、より具体的には無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルトである中間転写体37の外周面に対向する位置に配設されている。ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、中間転写体37の移動方向であって図1において時計回り方向である所定方向としてのA1方向の上流側からこの順で並んでいる。同図において各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための画像形成手段としての記録液吐出装置であるインク吐出装置60Y、60M、60C、60BKに備えられている。なお、図3(a)に示して後述するように、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、図1の紙面に垂直な方向に複数が並設された態様で、インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
中間転写体37は、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する位置でA1方向に移動しながら、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKからイエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が順次重ね合わされる態様で吐出されて付与される。このように記録液を受容することにより、中間転写体37は、その表面上に画像が形成される。このように、画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKを中間転写体37に対向させA1方向に並設したタンデム構造となっている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKによる中間転写体37に対する記録液の吐出すなわち付与は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37上の同じ位置に重なるように行われる。そのため、ヘッド61Y、61M、61C、61BKによる中間転写体37に対する記録液の付与は、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKをそれぞれ備えたインク吐出装置60Y、60M、60C、60BKを有している。
画像形成装置100はまた、中間転写体37を備え中間転写体37のA1方向への回転に伴って転写紙Sを搬送する用紙搬送ユニットとしての搬送ユニット10を有している。
画像形成装置100はまた、転写紙Sを多数枚積載可能であり積載した転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する紙搬送装置としての給紙ユニット20を有している。
画像形成装置100はまた、搬送ユニット10によって搬送されてきた画像形成済み言い換えるとプリント済みの転写紙Sを多数積載可能な排紙台25を有している。
画像形成装置100はまた、記録液等が転写紙Sに転写された後の中間転写体37から、中間転写体37上に残留している残インクである記録液等を除去してクリーニングするためのクリーニング手段としてのクリーニング装置である清掃手段34を有している。
画像形成装置100はまた、ヘッド61Y、61M、61C、61BKを一体に支持したヘッド支持体としてのキャリッジ50を有している。
画像形成装置100はまた、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された記録液に電圧を印加するための電圧印加手段としての通電手段33を有している。
画像形成装置100はまた、使用環境の温度及び湿度を検知する図示しない環境センサを有している。
画像形成装置100はまた、画像形成装置100に対する各種入力が可能である入力装置として機能するとともに、画像形成装置100の状態を表示することが可能な表示装置として機能する図示しない液晶パネルを有している。
画像形成装置100はまた、画像形成装置100の動作全般を制御するCPU、メモリ等を含む制御手段としての制御装置である制御部40を有している。
搬送ユニット10は、中間転写体37の他に、中間転写体37を巻き掛けたローラ42、43、44と、ローラ42、43、44とともに中間転写体37を巻き掛けたガイド部材45と、ローラ43を付勢した図示しないバネとを有している。
搬送ユニット10はまた、その少なくとも一部がガイド部材45と一体に設けられ、中間転写体37をガイド部材45に吸着させる吸着力を発生する吸着手段46を有している。
搬送ユニット10はまた、ローラ42を回転駆動することで中間転写体37をA1方向に回転駆動する駆動手段としての中間転写体回転駆動モータであるモータ32等を有している。
搬送ユニット10はまた、中間転写体37に対向して配置され中間転写体37との間の領域であるニップ部としての転写部31を転写紙Sが通過するときに中間転写体37上に担持された記録液による画像をその転写紙Sに転写する転写手段64を有している。
搬送ユニット10はまた、給紙ユニット20から給送されてきた転写紙Sを転写部31に案内するとともに、転写部31を通過した転写紙Sを排紙台25に案内するガイド板39を有している。
このように、画像形成装置100は、転写紙Sへの画像形成を中間転写体37を用いて間接的に行う間接方式の画像形成装置となっている。
転写手段64は、中間転写体37に従動回転する転写ローラ38と、転写ローラ38を中間転写体37に圧接し転写ローラ38を加圧ローラとして機能させる加圧手段としての図示しないばねとを有している。
転写手段64はまた、このばねの付勢力に抗して転写ローラ38を中間転写体37から離間させる離間手段としての離間部36を有している。
このように、転写手段64は、中間転写体37と転写ローラ38との間において転写紙Sを加圧搬送し、中間転写体37に付与された記録液を転写紙Sの紙面上に押圧転写して、かかる紙面上に画像を形成するようになっている。
ローラ42は中間転写体37を回転駆動する駆動ローラとなっている。ローラ43は、バネにより、中間転写体37の張力を一体に保つように変位するテンションローラとなっている。ローラ44は、中間転写体37を介して転写ローラ38に対向する定位置に配設されており、転写ローラとしての転写対向ローラとなっている。なお、中間転写体37を巻き掛けるローラは複数本備えられていれば3本でなくても良いし、ガイド部材45がローラの代替機能を有しているのであればローラは1本備えられていればよい。
ガイド部材45は、プレート状の部材であって、ローラ42とローラ43との間に位置している。ガイド部材45は、中間転写体37を挟んでヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向している。よって、ガイド部材45は、その表面が、中間転写体37の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する部分の裏面に当接し、中間転写体37のA1方向への移動をガイドする。ガイド部材45の、中間転写体37のかかる部分の裏面に当接する部分は、略水平面となっている。
ガイド部材45は、このガイド部材45がないとした場合にローラ42とローラ43との間で張られた状態となる中間転写体37の内面の位置よりも、この中間転写体37の外側に位置するように配置されている。言い換えると、ガイド部材45は、かかる内面の位置よりも、かかる内面に当接する表面の位置がヘッド61Y、61M、61C、61BK側に突出して、ガイド部材45がない場合より中間転写体37の張力を増加させるように配置されている。
このように、ガイド部材45は中間転写体37にテンションを加えるプラテン部材として機能する。よって、ガイド部材45は、中間転写体37の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する部分の裏面に当接し、中間転写体37の裏面をガイド部材45の表面に倣わせ沿わせながら、中間転写体37のA1方向への移動をガイドする。
ガイド部材45は、配置位置が上述の位置でありプラテン部材として機能することで、ガイド部材45が配置されていない場合より中間転写体37のテンションが上昇するため次の利点がある。すなわち、中間転写体37は、走行時において、ばたつきが抑制または防止されるとともに、長期放置時などにローラ42、43、44に巻き掛けた部分で発生する変形が矯正される。そのため、ローラ42とローラ43との間に張設されている部分における中間転写体37の平面度が向上し、安定して良好な画像形成が行われる。
吸着手段46は、中間転写体45の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する部分の裏面を、ガイド部材45に吸着させる吸着部47と、吸着部47に、かかる裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力を生じさせるための駆動部48とを有している。
駆動部48は、吸着部47における吸着力の発生のオン・オフを切り替えるために設けられており、制御部40によってかかるオン・オフが制御されるようになっている。この点、制御部40は、吸着手段46による、中間転写体45の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する部分の裏面を、ガイド部材45に吸着させる吸着力の発生のオン・オフを制御する吸着制御手段として機能する。なお、後述するように、吸着部47における吸着力が常時発生する構成においては、駆動部48は省略される。
吸着手段46が吸着力を発生させる原理については、後に詳述するが、概略的には、図7に示す空気の吸引の利用、図8に示す静電気の利用、図9に示す磁力の利用が挙げられる。
吸着手段46のその余については後に詳述する。
モータ32は、中間転写体37の駆動速度すなわち回転速度を可変である。モータ32による中間転写体37の回転速度は、制御部40によって制御され、設定される。この点、モータ32は、駆動制御機構として機能し、制御部40は、駆動速度制御手段として機能する。
図2に示すように、中間転写体37は、導電性基体であるニッケル製の支持体37aと、支持体37a上に形成された導電性シリコーンゴム製の導電性ゴム層である表面層37bとを有し、導電性ベルトとなっている。
支持体37aの材質は、後述のように記録液に電圧を印加するため、及び、中間転写体37の伸縮を防止ないし抑制するために、良導電性で機械的強度がある必要があるが、ニッケルに限られるものではない。よって、支持体37aは、たとえばアルミニウム、アルミ合金、銅、ステンレス等の金属、合金によって形成しても良い。
表面層37bの材質はシリコーンゴムに限られるものではなく、導電性が高いとともに記録液の剥離性、ここでは撥水性が高く、平滑な弾性材料で形成すればよい。記録液の剥離性の確保のためには表面エネルギーが低く転写紙Sへの追随性が高い弾性材料である必要がある。
表面層37bの材料としては、ゴム材料に金属微粒子を混入させた導電性ゴムが挙げられる。ゴム材料としては、たとえばフルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。金属性微粒としては、カーボン具体的にはたとえばカーボンブラック、カーボンナノチューブ、金や銀などが挙げられる。このように、表面層37bは、導電性ゴムとされ、導電層となっている。ただし、導電性微粒子を増やすと導電性は向上するが、離型性が低下するトレードオフの関係であるので、適宜、調整が必要である。
表面層37bは、撥水性を上げるためシリコンオイルを含浸させたものでも構わないし、単層構造、多層構造のどちらでも構わない。
後述するように、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと中間転写体37とが、これらを一時的にブリッジした記録液による液柱に所望の電位差を形成するには、導電性ゴムの体積抵抗率は10Ω・cm未満であることが好ましい。同じ理由により、導電性ゴムの体積抵抗率は、記録液の体積抵抗率よりも小さいことが望ましい。
中間転写体37の、記録液を付与され担持する部分すなわち表面は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKの、中間転写体37に対向する表面であるノズル面61dよりも後退接触角が小さいことが望ましい。後退接触角は、濡れ性を示す特性である。一般的に濡れ性というと、静的接触角や表面張力など、基材、ここでは中間転写体37又はノズル面61dと、液、ここでは記録液の親和性をみるが、動的接触角のうち後退接触角はかかる親和性の他に液の粘性による影響が加わった値として測定されるものである。
これを画像形成装置100にあてはめてみると、後退接触角が大きい部材からは記録液が良く離型され、後退接触角が小さい部材へは記録液がより吸着する事が確認された。離型性がとくによい条件としては、ノズル面61dの後退接触角が純水に対して60°以上、望ましくは75°以上、中間転写体37表面の後退接触角が70°未満、更に望ましくは60°以下であるときであった。中間転写体37表面の材質を、ノズル面61dよりも後退接触角の小さい材質として濡れ性を高くすることにより、ノズル面61d上に付着したインクミストに代表される液体成分である記録液を効率的に除去することが可能となる。
また、中間転写体37の表面は、ノズル面61dよりもタック性が高いことが望ましい。タック性は、べたつき感を示す特性であり、その値であるタック値が大きいほどべたつき感が高い。ノズル面61d上の記録液の乾燥物すなわちインク乾燥体等の高粘度成分や埃、紙粉といった固形物を、中間転写体37上の記録液によりノズル面61dから効率よく除去するためには、後退接触角よりもタック性が重要となる。中間転写体37表面の材質を、ノズル面61dよりもタック性の高い材質とすることにより、効率的に固形物をノズル面61dから中間転写体37へ移動させることが可能となり、より安定性の高い画像形成が可能となる。
なお、後退接触角は、自動接触角計DM500(協和界面科学社製)及び解析ソフトウェアFAMAS(協和界面科学社製)を用いて、23℃で測定した。また、タック値は、引っ張り試験機(レスカ社製)を用いて、直径が5mmの円柱形状のステンレスプローブを圧縮荷重200gfで1秒間押し付けた後、120mm/分で引き抜き、引き抜き時にかかる応力である。さらに、硬度は、JIS−A硬度計を用いて測定された値である。
表面層37bの厚みは0.1〜1mm程度がよく、0.2〜0.6mmが好適である。また、中間転写体37は、無端ベルト状でなく、有端のベルト状すなわちシート状であっても良い。中間転写体37がシート状である場合は、たとえば、その往復動の過程で、中間転写体37の記録液の担持、転写が行われることとなる。
図1に示すように、給紙ユニット20は、転写紙Sを多数枚積載可能な給紙トレイ21と、給紙トレイ21に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する給紙ローラ22とを有している。
給紙ユニット20はまた、給紙トレイ21及び給紙ローラ22を支持した筐体23を有している。
給紙ユニット20はまた、給紙ローラ22を、ヘッド61Y、61M、61C、61BKにおける記録液の吐出タイミングに合わせるように回転駆動し転写紙Sを給送させる図示しない駆動手段としてのモータ等を有している。
清掃手段34は、A1方向においてローラ44とローラ42との間に位置する中間転写体37の表面に対向するように設けられている。清掃手段34は、図示を省略するが、中間転写体37上に形成された画像を構成する記録液のうち転写紙Sに転写されなかった記録液を残インクとして中間転写体37表面から掻き落とす、清掃部材としてのクリーニングブレードを有している。
清掃手段34はまた、クリーニングブレードを中間転写体37に押し当てる押し当て手段と、クリーニングブレードによって中間転写体37表面から掻き落とされた記録液や埃等の異物を収集するための廃液ボトルとを有している。
クリーニングブレードは、中間転写体37に対していわゆるカウンター当接の態様で当接している。クリーニングブレードは、弾性体としてのゴムによって形成されたゴムブレードである。クリーニングブレードの材質は、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、EPDM、エラストマーなどの弾性材料のほか、ステンレス、アルミなど金属、非鉄材料としても良い。
クリーニングブレードは、残インクを中間転写体37表面から掻き落とすほか、転写紙Sから中間転写体37に逆転写した紙粉、埃等も、中間転写体37表面から掻き落とす。
清掃手段34はクリーニングブレードとともに、清掃部材としてのクリーニングローラを備えていてもよい。
清掃手段34は、このような構成により中間転写体37をクリーニングして中間転写体37の表面すなわち記録液の受容面をリセットする中間転写体クリーニング手段である。
キャリッジ50は、ヘッド61Y、61M、61C、61を、中間転写体37の、ローラ42とローラ43との間に張設されている部分に対向するように、A1方向に沿って平行に並べる態様で備えている。よって、ヘッド61Y、61M、61C、61から中間転写体37に向けた記録液の吐出は、略鉛直下方に向けて行われる。中間転写体37をベルト状とすることの利点は、このように、ヘッド61Y、61M、61C、61BKが並設可能となるなど、ヘッド61Y、61M、61C、61の配置上の自由度が高くなることにある。キャリッジ50は、ヘッド61Y、61M、61C、61と、ガイド部材45の中間転写体37の裏面に当接した表面との距離が、後述する一定距離となるように、ヘッド61Y、61M、61C、61を支持している。
キャリッジ50は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに劣化等が生じたときにこれらが新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、本体99に対して着脱可能となっている。キャリッジ50は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと一体で、本体99に対して着脱可能となっている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKもそれぞれ、劣化等が生じたときに新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、独立して本体99に対して着脱可能となっている。
これらによって、交換作業、メンテナンス作業が容易化されている。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、用いる記録液の色が異なるものの、その余の点では互いに略同様の構成となっている。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BK、画像形成装置100はヘッド固定式のフルライン型となっている。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、複数のヘッド61Y、61M、61C、61BKに供給される当該色の記録液を収容したメインタンクとしての記録液カートリッジであるインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKを有している。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内に収容された記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに向けて圧送し給送するポンプ82Y、82M、82C、82BKを有している。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKとヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間の記録液の給送路を形成している図示しないパイプを有している。
ポンプ82Y、82M、82C、82BKは、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内に収容された記録液を圧送することで各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに向けて送液する。
このように、ポンプ82Y、82M、82C、82BKは、ヘッド61Y、61M、61C、61BK内に記録液を送り込むタイプであって、チュービングポンプである。ただし、ポンプ82Y、82M、82C、82BKは、ピストンポンプであってもよいし、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから記録液を吸引するタイプであっても良い。
ポンプ82Y、82M、82C、82BKは、制御部40によって作動を制御される。この点、制御部40は記録液供給制御手段であるインク供給制御手段として機能する。制御部40は、画像形成装置100において駆動される構成については、特に説明しない場合であっても、その駆動を制御するようになっている。
インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、内部の記録液が消費されるにつれてしぼむことが可能なように比較的やわらかいプラスチック素材で形成された袋状のインクパックとなっている。ただし、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、比較適剛性の高いプラスチック素材で形成されていてもよい。
インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、内部の記録液が消費されて残り少なくなったときあるいはなくなったとき等に新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、本体99に対して着脱可能となっている。
パイプは、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKとヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間の記録液の給送路をポンプ82Y、82M、82C、82BKとともに形成している。
記録液は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒に対応した色剤と、この色剤の分散剤であるアニオン性分散剤と、溶媒とを少なくとも含んでいる。かかる色剤とかかる分散剤とにより、記録液のインク成分はアニオン性基を有している。溶媒は安全性の観点及び後述する電気分解を生じせしめるための導電性の観点から水を含んでおり、記録液は導電性インクであり水溶性インクである水溶性記録液となっている。なお、記録液は、保存安定性の観点から、アルカリ性であることが望ましい。
記録液に用いられる色剤である顔料としては、特に限定されないが、オレンジ又はイエロー用の顔料として、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。
また、レッド又はマゼンタ用の顔料として、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、グリーン又はシアン用の顔料として、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、ブラック用の顔料として、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
記録液中の顔料の含有量は、通常、0.1〜40質量%であり、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がさらに好ましい。
アニオン性分散剤としては、特に限定されないが、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
記録液は、転写性の点から、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等が塩基を用いて中和されたアニオン性基を有する樹脂をさらに含むことが好ましい。
記録液は、水に可溶な溶媒をさらに含んでもよい。水に可溶な溶媒としては、特に限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等の多価アルコール誘導体;ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒;エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒;炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の炭酸アルキレンが挙げられ、二種以上併用してもよい。
たとえば、ブラック用の記録液すなわちブラックインクは、次のような組成とされている。固形分が20質量%のスルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液CAB−O−JET−200(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製)35.0質量%、2−ピロリドン10.0質量%、グリセリン14.0質量%、プロピレングリコールモノブチルエーテル0.9質量%、デヒドロ酢酸ソーダ0.1質量%及び蒸留水(残余)。
図2に示すように、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、同図において下方を向く記録液吐出側に配設された導電性のノズル部材であるノズルプレートとしてのノズル板61aを有している。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKはまた、ノズル板61aに形成され、記録液が通過し、記録液を液滴として吐出するノズル61bを有している。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKはまた、ポンプ82Y、82M、82C、82BKによってインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKから記録液を供給され記録液を充填され記録液を保持する液室であるインク室61cを有している。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKはまた、インク室61c内の記録液をノズル61bから吐出させる図示しないインク吐出手段とを有している。
ノズル板61a、ノズル61b、インク室61c、インク吐出手段はこれらが1組となって、それぞれ各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに多数備えられているが、同図においてはそのうちの1組のみを図示している。
ノズル板61aは、詳細な図示を省略するが、導電性の基板と、この基板の、中間転写体37に対向する側の面に形成された撥水膜とを有している。ノズル板61aの下面がノズル面61dになっている。撥水膜は、フッ素系撥水剤やシリコン系撥水剤などを塗布して形成しても良いし、フッ素系高分子やフッ素―金属化合物共析などをメッキして形成しても良く、撥水性がある膜なら特に限定されない。ノズル板61aは、インク室61c側の面をインク室61c内の記録液との界面を形成する界面形成部として備えており、後述するようにカソードとして機能する。
ノズル板61aは、全体が導電性であっても良いし、インク室61c側の面のみを導電処理された部材であっても良いし、インク室61c側に配設された導電性部材と中間転写体37側に配設された絶縁性部材とによって構成しても良い。
ノズル板61aの導電性の部分は、後述するようにカソードとして備えられるため、金属溶出に対して耐性を有する材質によって構成する必要はなく、SUS合金、ニッケル等の金属、カーボンなど導電性の高い材料によって構成されればよい。
ノズル板61aは、ノズル61bを備えたノズル部となっており、とくに、中間転写体37に対向した表面であるノズル面61dがノズル部となっている。
インク吐出手段は、各ノズル61bから記録液を液滴化して吐出させ中間転写体37に着弾させるための液体吐出手段として、インク室61c内の記録液に圧力印加を行う圧力印加手段であるアクチュエータとしての圧電素子を有している。
圧電素子は、制御部40によって実現されたヘッド駆動手段としてのヘッド駆動回路によって駆動される。ヘッド駆動回路は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから記録液を吐出させるための吐出信号である駆動信号を生成する駆動信号生成手段として機能するものである。駆動信号は、形成すべき画像などに応じた所定の駆動波形であるヘッド駆動波形言い換えると信号波形の電圧パルスとして生成される。このように、ヘッド駆動回路として機能する制御部40は、必要に応じて、随意に記録液の吐出のオン・オフを制御する駆動信号を生成可能となっている。生成された駆動信号は圧電素子に入力される。
よって、制御部40による制御によって圧電素子に印加される電圧パルスに応じて、ノズル61bから記録液が所望の画像パターンに対応して中間転写体37上に吐出されるようになっている。したがって制御部40は、複数のノズル61bのうちの自由な組み合わせで記録液を吐出させるように、記録液を吐出させるべきノズル61bに対応した圧電素子を駆動し、記録液の吐出を制御することが可能である。この点、ヘッド駆動手段として機能する制御部40は、インク吐出制御手段として機能する。
インク吐出制御手段として機能する制御部40は、すでに述べたように、かかる圧電素子を駆動するための電圧パルスを所定の信号波形でかかる圧電素子のそれぞれに入力し、かかる圧電素子を駆動する駆動回路となっている。インク吐出制御手段として機能する制御部40は、各ノズル61bから吐出された記録液により、任意のパターンすなわち画像を形成するように、各圧電素子を時系列に駆動する。この点、制御部40は、画像制御装置として機能する。インク室61c内の圧力はノズル61bから記録液が吐出、排出されるとき以外は負圧に保たれるようになっている。
インク吐出手段のアクチュエータはピエゾ方式等の、形状変形素子方式である他の方式の可動アクチュエータであってもよい。またかかるアクチュエータは、サーマル方式等の加熱ヒータ方式を採用した加熱手段による記録液の膜沸騰によってノズル61bから記録液を吐出させるものであっても良いし、電圧印加手段による静電引力によって記録液吐出するものであっても良い。このように、かかるアクチュエータは、あらゆる方法で記録液を吐出するものを採用可能である。
すでに述べたように、画像形成装置100はヘッド固定式のフルライン型となっている。図3に、ヘッド61Y、61M、61C、61BKの構成態様を例示する。
同図(a)に示すように、ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、複数のノズル板61aを有している。各ノズル板61aは、多数のノズル61bを同図左右方向に対応する主走査方向に沿ってライン状に有している。また、各ノズル板61aは、ライン状に配列された多数のノズル61bによって構成されたノズル列を副走査方向すなわち主走査方向に直交する同図上下方向に対応する方向に沿って2列備えている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、このような複数のノズル板61aを千鳥状に複数並設されており、これによってフルライン型のインクジェットヘッドとなっている。このように千鳥状に複数個配置されたヘッドモジュールの数は本形態では10個となっていが、これに限られるものではない。
このようにしてラインヘッドとして構成されたヘッド61Y、61M、61C、61BKの、主走査方向における幅は、A3縦サイズに対応している。言い換えると、ヘッド61Y、61M、61C、61BKにおいて、ノズル61bによって形成されているノズル列の主走査方向における全幅が、A3縦サイズの画像形成領域幅に対応している。
画像形成装置100のように中間転写体を備えたインクジェット方式の画像形成装置は、特に高速の画像形成を行うタイプの画像形成装置である。ヘッド61Y、61M、61C、61BKはこのようにラインヘッドであるため、画像形成装置100における画像形成の高速化を可能としている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、同図(b)に示すように、同図(a)に示した各ノズル板61aよりも大きなノズル板61aを1つ備え、これによってフルライン型のインクジェットヘッドとなっていてもよい。この場合、ノズル板61aの、主走査方向における幅は、A3縦サイズに対応する。同図(b)に示すノズル板61aも、同図(a)に示したのと同様の態様でノズル61bを備えている。
同図(a)、(b)のいずれにおいても、ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、ノズル61bを2次元状に備えたライン型ヘッドとなっている。ただし、ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、ノズル61bを主走査方向に複数備えた1次元状のライン型ヘッドであっても良い。なお、ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、本形態のように固定式、言い換えると主走査方向に駆動されないタイプでなく、画像形成領域幅に対して往復運動を行うことで画像形成を行うシャトル方式に対応した構成であっても良い。この場合にはヘッド61Y、61M、61C、61BKが小型のヘッド構成となる。
通電手段33は、中間転写体37とヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間に電位差が形成されるように電圧印加を行う。この電圧印加は、少なくとも次のタイミングで行われる。すなわち、少なくとも、図2(b)に示すようにヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された直後の記録液による液柱が、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと中間転写体37との間を一時的にブリッジした状態となるタイミングで行われる。この電圧印加により、通電手段33は、かかる液柱の状態の記録液の内部に電極酸化反応もしくは電極還元反応に起因する電流成分を含んだ通電を行いかかる状態の記録液に含まれている色剤の凝集を促進する。
通電手段33は、支持体37aとノズル板61aとの間に接続された電源33aを有している。
通電手段33はまた、電源33aによる電圧印加によって支持体37aとノズル板61aとの間に流れる電流を検知して制御部40に入力する電流検知手段としての電流計33bを有している。
通電手段33はまた、制御部40の機能の一部として実現され電源33aによる電圧の印加タイミング、印加時間を制御する電圧印加制御手段を有している。電圧印加制御手段としての制御部40は、電源33aの電圧を変更する電圧変更手段としても機能する。
電源33aは、電気回路により、陽極を支持体37aに接続され、陰極をノズル板61aに接続されている。よって、通電手段33は、中間転写体37をアノードとして備え、ノズル板61aをカソードとして備えている。
電源33aは、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに接続されインク室61cに保持された記録液と中間転写体37との間に電圧を印加し、後述する液柱状の記録液に電流を流すことを可能とするものであれば良い。よって、電源33aは、ノズル板61aでなく、たとえばインク室61c内、あるいはインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内において記録液に接触するように配置された電極に接続されていても良い。
電流計33bは、図示を省略するが、電源33aに直列に接続された抵抗部としての既知の抵抗と、この抵抗による電圧降下量を測定するための電圧計とを有しており、電圧計の測定値を制御部40に入力するようになっている。電流計33bは、より好ましくは、オペアンプを備え、これを利用して高感度に電流を測定する。
制御部40は、電圧計からの入力値に基づいて、ノズル板61aと中間転写体37との間に流れる電流を測定する処理回路を内蔵している。
このような構成の画像形成装置100においては、画像形成開始の旨の所定の信号の入力によりモータ32が駆動されると、中間転写体37が各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向しながら、これらヘッドとガイド部材45との間でA1方向に回転する。中間転写体37が各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向しながらA1方向に回転している状態で、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が吐出される。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKからの各色の記録液の吐出は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37の同位置に重なるよう、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして順次重ね合わされる態様で行われる。これにより、中間転写体37上に一時的に画像が担持される。
このように、中間転写体37は、ノズル61bから吐出され付与された記録液によって形成される像を担持する像担持体として機能する。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKからの各色の記録液が吐出されるとき、電圧印加制御手段としての制御部40により、通電手段33が駆動され、電源33aから支持体37aとノズル板61aとの間に電圧が印加されている。この電圧印加状態は以降のプロセスにおいて画像形成が終了するまで常時維持される。
この状態で、記録液が、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから中間転写体37上に付与される。このときには、まず、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから、図2(a)に示すように、初期状態でノズル61bにおいてメニスカスを形成している記録液が、電圧パルスの印加により、図2(b)に示すように、中間転写体37に向けて移動する。これにより、ノズル61bと中間転写体37との間に、記録液からなる液柱のブリッジが一時的に形成される。次いで、図2(c)に示すように、記録液からなる液柱のブリッジが分断されることによって中間転写体37に担持され、中間転写体37上に記録液による画像が形成される。
そして、図2(b)に示した、記録液からなる液注のブリッジが形成された状態では、通電手段33により、記録液中の色剤成分が凝集作用を受ける。具体的には、通電手段33の電圧印加により、カソードであるノズル板61aとアノードである中間転写体37とにはそれぞれ次の電極反応が生じ、記録液の液柱のブリッジに含まれる水が電気分解される。
カソード:4HO+4e→2H+4OH・・・反応式(1)
アノード:2HO→4H+O+4e・・・反応式(2)
反応式(1)によると、カソードとして機能するノズル面61d側では水酸化物イオンが生成して、結果、アルカリ性を示す。記録液の色剤がアニオン性顔料であるため、かかるアルカリ条件で高い分散性を示し、ノズル面61dに付着した記録媒体が溶解しやすくなる。
また反応式(2)によると、アノードとして機能する中間転写体37の表面で、記録液の液柱のブリッジに含まれる水が酸化して水素イオンであるプロトン(H+)が生成して、結果、酸性を示す。
そのため、図4に示すように、アニオン性分散剤Dにより分散されている顔料Pが、プロトンを介して凝集する。すなわち、記録液の色剤がアニオン性顔料であるため、水素イオンのプラス電荷とアニオン系顔料のマイナス電荷とが打ち消しあい、静電反発が減少して凝集・増粘・固化といった現象が起こる。この現象は、対向電極である中間転写体37の近傍、特に電極界面である中間転写体37表面で起こる。
これにより、隣接するドット間の滲みの発生が抑制され、高精細な画像が形成される。また、かかる電圧印加によりノズル61bの目詰まりが予防されるという利点もある。なお、かかるブリッジを形成する時間は、圧電素子に印加される電磁パルスのピーク電圧とパルス幅等により制御可能である。
ここで、図5を用いて、カソード及びアノードの間に形成される液柱のブリッジについて説明する。液柱のブリッジBの内部では、カチオン及びアニオンは、それぞれカソードC及びアノードAの近傍に移動する。その結果、カソードC及びアノードAの表面に、それぞれ電気二重層E及びEが形成されるが、電気二重層E及びEの充電速度は、液柱のブリッジBの導電率、記録液に含まれるイオンの濃度でほぼ決定される。
このとき、電気二重層Eの電圧が数Vに達すると、水が電気分解してファラデー電流が流れる。その結果、アノードAの表面では、水が酸化してプロトンが生成し、アニオン性分散剤により分散されている顔料が凝集する。
すなわち、かかるブリッジが形成された瞬間に、ブリッジに、顔料の凝集作用をもたらすイオンが効率よく生成することで、記録液の中間転写体37への着液と同時に顔料の凝集が行われる。その結果、隣接する記録液ドット間における顔料の滲みが発生せず、非常に高精細な溶質画像が形成される。
このように、通電手段33は、液柱のブリッジBを形成している記録液を電気分解するための、中間転写体37と、ヘッド61Y、61M、61C、61BK、具体的にはノズル板61aとの間の電圧印加を行なうための構成となっている。
液柱のブリッジBが形成されてから分断されるまでの時間は、通常、数マイクロ秒〜数十マイクロ秒であり、記録液の導電率は、通常、数十mS/m〜数百mS/mである。このため、中間転写体37に記録液による画像を形成するためには、通電手段33による印加電圧は、水の理論分解電圧である1.23Vや一般的な水の電気分解の条件である数V〜十数Vでは不十分であり、数十V〜数百Vであることが好ましい。
液柱のブリッジBが形成されている状態は、高速度カメラによって観察することが可能である。この観察により、インク吐出制御手段として機能する制御部40によりインク吐出手段の圧電素子に電圧パルスを入力してから、ノズル61bから記録液が吐出されるタイミングが、各ノズル61bについて、μsec単位で計測することが可能である。また、記録液が吐出されてから中間転写体37との間でブリッジBが形成されるまでのタイミング、ブリッジの継続時間も、各ノズル61bについて、μsec単位で計測することが可能である。
なお、反応式(1)、(2)に加えて、電極自身の酸化還元反応も同時に起こる。どのような反応が起きるかは、電極材料、電極電位、及び記録液のpHによるが、電位−pH状態図(Pourbaix Diagram)を参照すれば容易に類推される。
中間転写体37上に担持された画像の先端が転写部31に到達するタイミングに合わせて、給紙ユニット20から給送された一枚の転写紙Sが転写部31に供給される。そうすると、転写ローラ38が連れ回りしながら、転写部31を通過する転写紙Sに、中間転写体37上に担持されている画像が転写され、転写紙Sの表面に画像が形成される。画像が形成された転写紙Sは、排紙台25に案内され排紙台25上に積載される。
このようにして画像が転写紙Sに転写されるときには、凝集成分を含む記録液が転写紙Sに転写される。したがって、上述の凝集作用により凝集した色剤によって画像が形成されることにより、転写紙Sが普通紙である場合であっても、フェザリングやブリーディングを防止ないし抑制しつつ、高速で高画像濃度、高画質の画像形成が可能である。
また、高速の画像形成を行うには、記録液を速乾性とすることを要するため、記録液は転写紙Sへの吸収性が一般に高いが、この場合には記録液が転写紙Sの奥深くまで浸透し、いわゆる裏移りを生じ、両面画像形成に不向きとなる。しかし、かかる凝集作用により記録液の転写紙Sへの吸収性が低減されるためかかる裏移りが防止ないし抑制され、両面画像形成にも適している。
さらにまた、記録液の転写紙Sへの吸収性が低減されることにより、転写紙Sのコックリングやカールなどの変形も抑制ないし防止される。またこれによって画像を担持した転写紙Sの搬送性が向上し、ジャムが防止ないし抑制されるなど、転写紙Sの取り扱いが容易化する。
転写部31における転写により、転写部31を通過した中間転写体37上には、記録液に起因する成分はほとんど残っていないが、中間転写体37は清掃手段34によるクリーニングを受けることで、記録液のオフセットが高度に防止ないし抑制される。よって、繰り返し画像形成を行っても、オフセットによる地肌汚れが防止ないし抑制され、画像劣化、中間転写体37の劣化が抑制ないし防止されて、経時的に良好な画像形成を行うことが可能である。
清掃手段34によって表面がリセットされた中間転写体37はA1方向への回転に伴って再びヘッド61Y、61M、61C、61BKの下方まで走行し、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された記録液を受ける。
以上説明した動作を繰り返し連続して行うことで、転写紙S上に画像が形成される。
以上述べたように、画像形成装置100は、ベルト状の中間転写体37を有している。一般に、ローラ状の中間転写体とベルト状の中間転写体とを対比すると、ローラ状の方が、回転時におけるヘッドとの距離の安定性において優れているが、中間転写体37のような、ベルト状の中間転写体には、すでに述べたメリットがある。すなわち、画像形成装置100のように、ヘッドの姿勢を全て水平に配置することが可能となり、また清掃手段34のようなクリーニング手段、転写手段64のような転写手段等のレイアウトの自由度が大きいというメリットがある。
ところが、従来、中間転写体がベルト状の場合は、ベルトテンションの変動、クリーニング手段等の負荷変動、中間転写体を巻き掛けているローラの偏心等に起因して、中間転写体の走行時のばたつきが生じ、ヘッドと中間転写体表面との間隔が変動し得る。そのため、上述のように、ローラ状の場合に比べて回転時におけるヘッドとの距離の安定性で劣り得る。よって、かかるばたつきが中間転写体への記録液の液滴の着弾に影響を与え、具体的には記録液の着弾位置のずれや、着弾した記録液の液滴の形状に影響を与え、画像品質を劣化させ得る。
また、画像形成装置100のように印字速度が高速化した装置では、走行時の中間転写体のばたつきが大きくなり、画像品質がさらに劣化し得る。とくに、画像形成装置100のような、記録液の液柱に電圧を印加する構成では、ヘッドと中間転写体表面との間隔の変動が電位の印加状態に影響をおよぼし、通電のムラによる記録液の凝集ムラを発生させるため、画像品質が劣化し易い。
この点、画像形成装置100では、ガイド部材45がプラテン部材として機能するため、ガイド部材45が配置されていない場合より中間転写体37のテンションが上昇することによってすでに述べた利点が得られる。すなわち、中間転写体37は、走行時において、ばたつきが抑制または防止されるとともに、長期放置時などにローラ42、43、44に巻き掛けた部分で発生する変形が矯正される。そのため、ローラ42とローラ43との間に張設されている部分における中間転写体37の平面度が向上し、安定して良好な画像形成が行われる。
このような利点を得るには、中間転写体37のテンションを強くすることが有効であるとも考えられる。しかし、中間転写体37のテンションを強くすると、中間転写体37が伸びたり変形したりし易くなるとともに、寿命が短くなり易くなる。
この点、画像形成装置100では、吸着手段46を備えており、吸着手段46によって発生させた吸着力により中間転写体37をガイド部材45に沿わせてA1方向に移動させる。そのため、中間転写体37のテンションを過剰に強くすることなく、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された記録液が着弾する位置における中間転写体37は、ばたつきやガイド部材45からの浮き上がりが防止または抑制された状態となる。よって、中間転写体37は、伸びや変形、経時劣化が抑制または防止されるとともに、かかる位置において、ガイド部材45に沿って、高い平面度でA1方向に移動することとなる。
したがって、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと中間転写体37表面との間隔の変動要因は、中間転写体37の厚みムラにほぼ限定される。この厚みムラは小さいため、かかる間隔の変動が記録液の液滴の着弾に与える影響が極めて小さくなる。よって、画像形成装置100においては、良好な画像形成が安定して行われる。
ここで、たとえば、記録液の吐出を記録媒体に直接行う構成では、記録媒体の形状や搬送位置の変動に起因してヘッドと記録媒体表面との間隔が変動することによる、すでに述べた問題を考慮して、ヘッドと記録媒体表面との間隔を1mm程度取ることを要する。かかる問題は、たとえば、記録媒体がヘッドに触れてノズルが損傷し、また紙粉、埃等が付着してノズルから吐出される液滴の飛翔方向が乱れたり、ノズルが閉塞したりして、画像品質や信頼性が低下することである。ヘッドと記録媒体表面との間隔を1mm程度取ることは、この問題を防ぐのに有効である。しかし、かかる間隔では、着弾位置のずれ、記録媒体上での液滴の形状の乱れが生じ得るという問題がある。
この点、画像形成装置100では、上述のように、かかる間隔の変動が抑制されることにより、かかる間隔すなわちギャップの設定値を、次のように小さくすることが可能である。すなわち、画像形成装置100では、かかるギャップを、20〜500μmの間、望ましくは20〜200μmの間という、上述の1mmよりも小さな値に設定可能である。かかるギャップを500μm以下とするのは、ギャップが500μmを超えると、すでに述べた液注のブリッジが形成されにくくなることがあるためである。一方、かかるギャップが20μm未満であると、回転体である中間転写体37とノズル板61aとのギャップを維持することが困難になることがあるが、すでに述べたように、ギャップは短いほどよく、ギャップの維持さえ可能なら20μm未満でも特に問題はない。
かかるギャップが小さくなることで、記録液の着弾位置のずれや、着弾した記録液の液滴の形状への影響がさらに小さくなり、さらなる高画質化がなされ、より良好な画像形成がより安定して行われることとなる。
吸引手段46による中間転写体37の走行の安定化が十分になされるのであれば、中間転写体37のテンションを強くした場合の上述のような影響に鑑みて、ガイド部材45のプラテン部材としての機能を低下させても良いし、省略しても良い。
ただし、吸引手段46が発生させる吸着力言い換えると吸引力は、中間転写体37の走行に対する抵抗となるため、かかる吸引力は、中間転写体37の走行の安定化が確保される範囲でできるだけ小さくすることが望ましい。
そこで、画像形成装置100では、吸着制御手段として機能する制御部40により、非画像形成時に駆動部48によって中間転写体45の裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力の発生をオフする。言い換えると、画像形成時すなわち印刷時にのみ、かかる吸着力を発生させるようにする。これにより、かかる抵抗が低減され、印刷時以外のとくに起動時等の中間転写体45の駆動力が低減され、中間転写体45の駆動に要する消費電力が抑制されるとともに、中間転写体45のとくに裏面の劣化が抑制されるという利点が得られる。
また、かかる抵抗を低減するために、吸引手段46は、ガイド部材45がA1方向において占める領域のうち、中間転写体45がヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向した対向領域に対応して、かかる吸着力を発生させるようになっている。画像形成装置100は、複数のヘッド61Y、61M、61C、61BKを有しているため、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向した対向領域のそれぞれに対応して、かかる吸着力を発生させる。そのため、図6に示すように、吸着部47は、各対向領域に対応するように、かかる吸着力を発生させる吸着機構47aを有している。ここで、対向領域に対応とは、対向領域の少なくとも一部を含むことを意味する。
これにより、次の利点が得られる。すなわち、たとえば、ヘッド61Y、61M、61C、61BKが多数のノズル61bを備え、高精細とされ、比較的大きい場合にはとくに、A1方向においてガイド部材45上でヘッド61Y、61M、61C、61BKが占めるエリアは広くなる。そのため、かかるエリアの全体にかかる吸着力を発生させると、言い換えると全面吸着すると、かかる抵抗が比較的大きくなる。しかし、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向した対向領域のそれぞれに対応して複数個所に設けた吸着手段47aによって、A1方向で部分的に吸着力を発生させることにより、全面吸着の場合に比べてかかる抵抗が低減される。吸着によって中間転写体37の走行に対する摩擦を発生させる面積が少なくなるためである。
このように、ノズル61bに対応して吸着力を発生させ、ノズル61bの近傍のみにおいて中間転写体37をガイド部材45に吸着することで、中間転写体45の駆動に要する消費電力が抑制されるとともに、中間転写体45のとくに裏面の劣化が抑制される。
上述した吸着力のオフは、画像形成時であっても記録液を非吐出となるヘッドに対応する吸着機構47aについて行うようにしても良く、これにより上述の利点がさらに高度に得られる。たとえば、黒色の画像形成時には、ヘッド61BKに対応した吸着機構47aのみを駆動し、ヘッド61Y、61M、61Cに対応した吸着機構47aについては停止状態とする。
かかる吸着力によって中間転写体37がガイド部材45に吸着される吸着位置、言い換えると各吸着機構47aの配置位置は、かかる対向領域のうち、ノズル61bから吐出された記録液が中間転写体37に着弾する着弾位置からずれたシフト位置とされている。これは、吸着機構47aをガイド部材45の、とくに中間転写体37を吸着する表面位置に設ける必要がある関係上、ガイド部材45表面の凹凸を完全に排除することが困難なためである。
そのため、吸着機構47aの配置位置をかかるシフト位置とし、このシフト位置で中間転写体37をガイド部材45に吸着することで、記録液の着弾がかかる凹凸の影響を受けることが防止される。すなわち、たとえばかかる凹凸によってノズル61bと中間転写体37との距離が変動するとしても、吸着機構47aの配置位置がかかるシフト位置にあることにより、着弾位置の平面精度が向上している。よって、着弾位置におけるノズル61bと中間転写体37との距離が高精度で一定に保たれ、かかる凹凸による記録液の着弾への影響が回避されることとなる。
さらに、シフト位置は、A1方向において、かかる着弾位置よりも上流側の位置を占めている。これは、A1方向における上流側が、中間転写体37の繰り出し側に対応するためである。
すなわち、中間転写体37は、駆動ローラであるローラ42により、A1方向におけるローラ42の上流側が巻き取られ、A1方向におけるローラ42の下流側が繰り出されることとなる。そのため、吸着機構47aの配置位置すなわち吸着位置との関係においては、A1方向における下流側が巻き取り側となり、A1方向における上流側が繰り出し側となる。そうすると、A1方向における吸着機構47aの上流側と下流側とでは、下流側の方が、中間転写体37がガイド部材45表面に沿って移動しやすいのに対し、上流側の方は中間転写体37がガイド部材45表面から浮き上がりやすい。
そこで、シフト位置を、A1方向において、かかる着弾位置よりも上流側の位置とし、中間転写体37が浮き上がりやすい位置を着弾位置と非重複にすることで、着弾位置におけるノズル61bと中間転写体37との距離の変動をより高度に防止している。この利点は、かかる巻取り側において中間転写体37がガイド部材45表面に沿って移動することをも利用することで高度に得られている。
なお、中間転写体37の浮き上がりによるノズル61bと中間転写体37との距離の変動をより高度に防止するには、吸着機構47aの中間転写体37裏面側の位置は、ガイド部材45表面より凸となっているよりも凹んでいるほうが好ましい。中間転写体37がガイド部材45表面に沿って移動しやすいためである。
図7以下を参照して、吸着手段46の種々の構成例を説明する。
図7に示す吸着手段46は、中間転写体37の裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力を空気の吸引によって発生する第1の吸着手段となっている。そのため、第1の吸着手段としての吸着手段46に備えられた駆動部48は、負圧を形成するためのチャンバー48aと、チャンバー48a内の空気を吸い出して排出するための排出手段としてのファン48bを有している。第1の吸着手段としての吸着手段46に備えられた駆動部48はまた、ファン48bを回転駆動する駆動手段としてのモータ48cと、チャンバー48aと各吸着機構47aとを連結した連結部としてのパイプ48dとを有している。第1の吸着手段としての吸着手段46に備えられた駆動部48はまた、パイプ48の中途部に設けられ各吸着機構47aとチャンバー48aとを遮断または連通させる電磁弁であるバルブ48eを有している。
第1の吸着手段としての吸着手段46に備えられた吸着機構47aは、パイプ48dに連結されガイド部材45の吸引箇所を形成した孔49aと、孔49aの、中間転写体37側の開孔に嵌め込まれた多孔質体49bとを有している。多孔質体49bは、チャンバー48aにおいて形成された負圧により中間転写体37を吸着可能な程度に孔を有していれば良く、焼結材、貫通孔を持つスポンジ等の種々の材質を採用可能である。
ファン48bとバルブ48eとは、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動を制御される。具体的には、吸着制御手段として機能する制御部40は、バルブ48eを閉じた状態でファン48bを駆動してチャンバー48a内を負圧にし、かかる吸着力を発生させるべきタイミングでバルブ48eを開く。これにより、チャンバー48a内の負圧がパイプ48によって形成された空気の流路を通じて吸着機構47aまで導かれ、吸着力が形成される。
このような構成の吸着手段46は、後述する磁力を用いた吸着手段46と異なり、中間転写体37の材質が所定の材質であるか否かを問わず吸着力を発生させることが可能であるという利点がある。
また、たとえば、すでに述べた、記録媒体を担持して搬送するベルト状の搬送部材を備え記録媒体に直接記録液を吐出する構成に、空気の吸引によって記録媒体を搬送部材に吸着する構成を採用した場合よりも、次の利点がある。すなわち、空気のリークが大きく低減され、チャンバー48aから空気を吸い出す量が少なくてよく、エネルギー効率が高いとともに消費エネルギーが低減されるという利点がある。これは、吸着力発生のための孔を中間転写体37に形成することが不要であるためである。
各吸着機構47aにおいて発生させる吸着力は、孔49aの径の調整、多孔質体49bの大きさや孔隙率の調整などによって調整可能であり、互いに同じとなるにすることが可能である。多孔質体49bは省略してもよいが、上述した凹凸の低減のためには備えられていることが好ましく、また、上述のように、凹形状となるように設けられることが好ましい。ファン48bによるチャンバー48aでの負圧の形成の応答性、負圧の出力が十分であれば、バルブ48eを省略しても良い。
図8に示す吸着手段46は、中間転写体37の裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力を静電気の生成によって発生する第2の吸着手段となっている。そのため、第2の吸着手段としての吸着手段46に備えられた吸着機構47aは、ガイド部材45に埋め込まれガイド部材45の吸着箇所を形成した絶縁体49cと、絶縁体49cに埋め込まれた一対の電極49cを有している。第2の吸着手段としての吸着手段46に備えられた駆動部48は、不図示のリレーを備え、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動されることで一対の電極49cのそれぞれに極性の異なる電圧を印加する電圧印加手段として機能するようになっている。
このような構成の吸着手段46は、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動部48が両電極49cに正負の電圧を印加することで、中間転写体37のガイド部材45側の面を分極させる。これによって発生したクーロン力が、中間転写体37をガイド部材45に吸着させる。中間転写体37の、ガイド部材45側の面の材質、すなわちかかる面を構成している支持体37aの材質は、上述したように導電性であり導体であるが、かかる吸着力を発生させることだけに着目すれば、絶縁体であってもよい。
この構成の吸着手段46は、図7に示した吸着手段46の駆動部48と異なり、負圧を発生させる必要がないため、負圧発生の際に生じる音が発生することがないという利点がある。また、吸着力の大きさ、オン・オフの切替が容易であるという利点が得られる。
上述した凹凸は、絶縁体49cの大きさ、形状によって容易かつ正確に調整可能である。絶縁体49cは、ガイド部材45表面に凹凸のないように設けられることが望ましいが、凸形状と凹形状とでは、上述のように凹形状となるように設けられることが好ましいため、誤差を考慮して凹形状となるように設けてもよい。
図9に示す吸着手段46は、中間転写体37の裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力を磁力の生成によって発生する第3の吸着手段となっている。そのため、第3の吸着手段としての吸着手段46に備えられた吸着機構47aは、ガイド部材45に埋め込まれた磁力発生源としての電磁石49eを第1の磁力発生源として有している。第3の吸着手段としての吸着手段46に備えられた駆動部48は、不図示のリレーを備え、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動されることで電磁石49eに磁力を生成させるための電圧を印加する電圧印加手段として機能するようになっている。
このような構成の吸着手段46は、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動部48が電磁石49eに電圧を印加することで、電磁石49eが磁界を発生させ、この磁界によって中間転写体37がガイド部材45に吸着される。中間転写体37は、かかる磁界によってガイド部材45に吸着されるように、少なくとも一部が磁性を有する必要があるが、支持体37aの材質は、上述したようにニッケルであって強磁性体であるため中間転写体37は良好にガイド部材45に吸着される。
中間転写体37が良好にガイド部材45に吸着されるためには、中間転写体37は、一部の層または全体が磁性体、とくに強磁性体であることが望ましい。中間転写体37に適した強磁性体の例としては、上述のニッケルの他、鉄、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト系のステンレスなどが挙げられる。磁性体の位置は、中間転写体37の裏面を形成する位置すなわちガイド部材45に当接する位置を占めている必要はなく、たとえば中間層としての位置を占めていても良い。
中間転写体37の肉厚の変化によるノズル61bと中間転写体37との距離の変動をも考慮すれば、中間転写体37の基材である支持体37aは、シームレスベルトであることが望ましく、ニッケルで形成する場合はニッケル電鋳シームレスベルトであることが良い。同様の理由により、中間転写体37を鉄で形成する場合はスチールシームレスベルトであることが好ましい。
この構成の吸着手段46は、図7に示した吸着手段46の駆動部48と異なり、図8に示した吸着手段46の駆動部48と同様に、負圧を発生させる必要がないため、負圧発生の際に生じる音が発生することがないという利点がある。また、図8に示した吸着手段46の駆動部48と同様に、吸着力の大きさ、オン・オフの切替が容易であるという利点が得られる。ただし、発生させる磁力が記録液の着弾精度に与える影響を考慮して磁力の大きさを設定すべき場合があり得る。
以上は、吸着制御手段として機能する制御部40によって駆動部48による吸着力の発生をオン・オフする構成例を説明したが、かかる制御部40は、図10に示すように省略しても良い。図10に示す吸着手段46は、図9に示した吸着手段46と同様に、中間転写体37の裏面をガイド部材45に吸着させる吸着力を磁力の生成によって発生する第3の吸着手段となっている。しかし、この第3の吸着手段としての吸着手段46に備えられた吸着機構47aは、ガイド部材45に埋め込まれた磁力発生源として、電磁石ではなく、第2の磁力発生源としての永久磁石49fを有している。
このような構成の吸着手段46は、永久磁石49fが磁界を発生させ、この磁界によって中間転写体37がガイド部材45に吸着される。その他、中間転写体37の材質、構成、利点等については、図9に示した吸着手段と同様であるが、さらなる利点として、制御することなく吸着力が形成されることが挙げられる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、中間転写体をガイド部材に吸着する原理は、図7以降に例示したものに限られない。図7以降に示した各構成の吸着手段、その他の構成の吸着手段を適宜の組み合わせで複数用いるようにしても良い。シフト位置は、中間転写体の繰り出しによる影響を考慮する必要がなければ、上述した所定方向において上流側でなく下流側の位置を占めていても良いし、両流側の位置と下流側の位置とに設けても良い。また、ガイド部材の凹凸を考慮する必要がなければ、吸着位置を着弾位置に配置しても良い。
記録液の電気分解に関する構成は、画像品質の向上のために備えていることが好ましいが、省略しても良い。
本発明を適用する画像形成装置は、上述のタイプの画像形成装置に限らず、他のタイプの画像形成装置であってもよい。すなわち、複写機、ファクシミリの単体、あるいはこれらの複合機、これらに関するモノクロ機等の複合機、その他、電気回路形成に用いられる画像形成装置であってもよい。また、バイオテクノロジー分野において所定の画像を形成するのに用いられる画像形成装置であっても良い。ヘッドの数は画像形成装置の用途に応じて増減されるものであり、複数であっても、1つであってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
37 中間転写体
40 制御手段
45 ガイド部材
46 吸着手段
61b ノズル
61Y、61M、61C、61BK ヘッド
48a、48b、48c、48d、48e、49a、49b 第1の吸着手段
48、49c、49d 第2の吸着手段
48、49e 第3の吸着手段
49f 第3の吸着手段
100 画像形成装置
A1 所定方向
特開2007−69466号公報 特開2011−157167号公報 特開2011−168350号公報 特開2008−62397号公報 特許第4908117号公報 特開2010−188665号公報

Claims (8)

  1. 記録液を吐出するノズルを備えたヘッドと、
    このヘッドに対向する位置で所定方向に移動しながら同ヘッドから吐出された記録液を付与されるベルト状の中間転写体と、
    この中間転写体の前記ヘッドに対向する部分の裏面に当接し同中間転写体の移動をガイドするガイド部材と、
    前記中間転写体を前記ガイド部材に吸着させる吸着力を発生する吸着手段とを有する画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記吸着手段による前記吸着力の発生のオン・オフを制御する制御手段を有し、
    この制御手段は、非画像形成時に前記吸着力の発生をオフすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記吸着手段は、前記吸着力を、前記ガイド部材が前記所定方向において占める領域のうち、前記中間転写体が前記ヘッドに対向した対向領域に対応して発生させることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置において、
    前記吸着力によって前記中間転写体が前記ガイド部材に吸着される吸着位置は、前記対向領域のうち、前記ノズルから吐出された記録液が前記中間転写体に着弾する着弾位置からずれたシフト位置とされていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4記載の画像形成装置において、
    前記シフト位置は、前記所定方向において前記着弾位置よりも上流側の位置を占めていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記吸着手段は、前記吸着力を空気の吸引によって発生する第1の吸着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記吸着手段は、前記吸着力を静電気の生成によって発生する第2の吸着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記中間転写体は磁性を有し、
    前記吸着手段は、前記吸着力を磁力の生成によって発生する第3の吸着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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