JP2014128197A - 酸性飲料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】次の成分(A)〜(C);
(A)マンノオリゴ糖 0.4〜2質量%、
(B)麦芽エキス 固形分換算で0.1〜4.3質量%、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、酸性飲料。
【選択図】なし
Description
したがって、本発明の課題は、マンゴオリゴ糖の酸味が低減された飲料を提供することにある。
(A)マンノオリゴ糖 0.4〜2質量%、
(B)麦芽エキス 固形分換算で0.1〜4.3質量%、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、酸性飲料を提供するものである。
(A)マンノオリゴ糖としては、D−マンノースがβ−1,4結合してできたβ−1,4−マンノオリゴ糖が好ましく、分子中のマンノースの単位数は2〜10が好ましく、2〜6が更に好ましい。
また、(A)マンノオリゴ糖は、市販品を使用してもよく、例えば、マンノース単位数が2〜10のマンノオリゴ糖として、コーヒーオリゴ糖(味の素ゼネラルフーズ社製)を挙げることができる。
飲料中のマンノオリゴ糖の含有量は、例えば、パルスドアンペロメトリー検出を行う高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた分析法により測定することができる。
(i)麦芽に温水を加え、麦芽の内在酵素(主としてα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ等)の反応により、麦芽中に存在するデンプンを糖に分解し(糖化)、タンパク質をアミノ酸に分解した後に、圧搾又は抽出して得られるもの。これは「麦汁」ともいう。
(ii)麦芽から得られた抽出液中又は抽出前の麦芽中の酵素を失活させた後に、別途1種又は2種以上の酵素を添加することにより、デンプンやタンパク質を選択的に分解したり、糖やアミノ酸の含有量を適度にコントロールしたもの。
(iii)麦芽の内在酵素を失活させた後、酵素反応を行わずに、圧搾又は抽出して得られたもの。
(iv)麦芽の内在酵素を失活させずに、かつ酵素反応を行わずに、圧搾又は抽出して得られたもの。
また、(B)麦芽エキスとして、酵素を作用させた後に酵母を接種して発酵させたものを使用することも可能であるが、アルコール低含有飲料を簡便に製造する観点から、非発酵のものが好ましい。
また、非アルコール飲料の場合、ビール様の風味を有するビアテイスト飲料が好ましい。非アルコール飲料中のアルコール含有量は、1質量%未満が好ましく、0.7質量%未満がより好ましく、0.5質量%未満が更に好ましく、0.3質量%未満が更に好ましく、0質量%であってもよい。一方、アルコール飲料の場合、アルコール含有量は1質量%以上において、嗜好性に合わせて適宜選択可能である。なお、「アルコール含有量が0質量%」とは、後掲の実施例に記載の「アルコールの分析」において、アルコールの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
<1>
次の成分(A)〜(C);
(A)マンノオリゴ糖 0.4〜2質量%、
(B)麦芽エキス 固形分換算で0.1〜4.3質量%、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、酸性飲料。
(A)マンノオリゴ糖が、好ましくはβ−1,4−マンノオリゴ糖である、前記<1>記載の酸性飲料又は前記<2>記載のマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法(以下、「酸性飲料又はマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法」を「酸性飲料等」と称する)。
<3>
(A)マンノオリゴ糖は、マンノースの単位数が、好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6である、前記<1>又は<2>記載の酸性飲料等。
<4>
(A)マンノオリゴ糖が、好ましくはコーヒー豆又はコーヒー抽出残差から得られるものである、前記<1>〜<3>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<5>
(A)マンノオリゴ糖の含有量が、好ましくは1.7質量%以下、より好ましくは1.4質量%以下、更に好ましくは1.1質量%以下であって、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、更に好ましくは0.7質量%以上である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<6>
(A)マンノオリゴ糖の含有量が、好ましくは0.5〜1.7質量%、より好ましくは0.6〜1.4質量%、更に好ましくは0.7〜1.1質量%である、前記<1>〜<5>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<7>
(B)麦芽エキスが、好ましくは下記の(i)〜(iv)のいすれかである、前記<1>〜<6>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
(i)麦芽に温水を加え、麦芽の内在酵素(主としてα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ等)の反応により、麦芽中に存在するデンプンを糖に分解し、タンパク質をアミノ酸に分解した後に、圧搾又は抽出して得られるもの。
(ii)麦芽から得られた抽出液中又は抽出前の麦芽中の酵素を失活させた後に、別途1種又は2種以上の酵素を添加することにより、デンプンやタンパク質を選択的に分解するか、又は糖やアミノ酸の含有量をコントロールしたもの。
(iii)麦芽の内在酵素を失活させた後、酵素反応を行わずに、圧搾又は抽出して得られたもの。
(iv)麦芽の内在酵素を失活させずに、かつ酵素反応を行わずに、圧搾又は抽出して得られたもの。
(B)麦芽エキスが、好ましくは非発酵のものである、前記<1>〜<7>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<9>
(B)麦芽エキスは、固形分中の脂質含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であって、好ましくは0.85質量%以下、より好ましくは0.83質量%以下、更に好ましくは0.81質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.65質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<10>
(B)麦芽エキスは、固形分中の脂質含有量が、好ましくは0.1〜0.85質量%、より好ましくは0.2〜0.83質量%、更に好ましくは0.3〜0.81質量%、更に好ましくは0.4〜0.8質量%、更に好ましくは0.4〜0.65質量%、更に好ましくは0.4〜0.6質量%である、前記<1>〜<9>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<11>
(B)麦芽エキスの含有量が、固形分換算で、好ましくは0.15質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であって、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2.8質量%以下である、前記<1>〜<10>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<12>
(B)麦芽エキスの含有量が、固形分換算で、好ましくは0.15〜4質量%、より好ましくは0.2〜3.5質量%、更に好ましくは0.3〜3質量%、更に好ましくは0.4〜2.8質量%である、前記<1>〜<11>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<13>
(C)炭酸ガスの含有量が、ガス容量比で、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.8以上であって、好ましくは3以下、より好ましくは2.7以下、更に好ましくは2.5以下である、前記<1>〜<12>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
(C)炭酸ガスの含有量が、ガス容量比で、好ましくは1〜3、より好ましくは1.5〜2.7、更に好ましくは1.8〜2.5である、前記<1>〜<13>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<15>
当該酸性飲料が、好ましくはアルコール飲料又は非アルコール飲料である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<16>
当該酸性飲料が、好ましくはビアテイスト飲料である、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<17>
当該酸性飲料が非アルコール飲料の場合、非アルコール飲料中のアルコール含有量が、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.7質量%未満、更に好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは0.3質量%未満、更に好ましくは0質量%である、前記<15>又は<16>記載の酸性飲料等。
<18>
当該酸性飲料が非アルコール飲料の場合、非アルコール飲料中のアルコール含有量が、適用される法規(日本にあっては酒税法)に定められた酒類に該当しないアルコール含有量である、前記<15>又は<16>記載の酸性飲料等。
<19>
当該酸性飲料がアルコール飲料の場合、アルコール飲料中のアルコール含有量が、好ましくは1質量%以上である、前記<15>又は<16>記載の酸性飲料等。
<20>
pH(20℃)が、好ましくは3.2以上、更に好ましくは3.3以上であって、好ましくは3.9以下、更に好ましくは3.8以下である、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<21>
pH(20℃)が、好ましくは3.2〜3.9、更に好ましくは3.3〜3.8である、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
好ましくはpH調整剤を含有する、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<23>
pH調整剤が、好ましくは有機酸、無機酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である、前記<22>記載の酸性飲料等。
<24>
pH調整剤が、好ましくはアスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸及びリン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である、前記<22>又は<23>記載の酸性飲料等。
<25>
更に、好ましくは香料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、果汁エキス、野菜エキス、花蜜エキス及び品質安定剤から選ばれる1種又は2種以上を含有する、前記<1>〜<24>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<26>
好ましくは容器詰酸性飲料である、前記<1>〜<25>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<27>
容器が、好ましくはPETボトル、金属缶、金属箔若しくはプラスチックフィルムと複合された紙容器、又は瓶である、前記<26>記載の酸性飲料等。
<28>
加熱殺菌されたものである、前記<1>〜<27>のいずれか一に記載の酸性飲料等。
<29>
(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキス中の固形分との質量比〔(B)/(A)〕が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.7以上であって、好ましくは4.3以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3.5以下、更に好ましくは3以下である、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載の酸性飲料。
<30>
(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキス中の固形分との質量比〔(B)/(A)〕が好ましくは0.1〜4.3、更に好ましくは0.15〜4、更に好ましくは0.3〜3.5、更に好ましくは0.7〜3である、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載の酸性飲料。
(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキスを、(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキス中の固形分との質量比〔(B)/(A)〕が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、更に好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.7以上であって、好ましくは4.3以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3.5以下、更に好ましくは3以下となるように配合する、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載のマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法。
<32>
(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキスを、(A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキス中の固形分との質量比〔(B)/(A)〕が好ましくは0.1〜4.3、更に好ましくは0.15〜4、更に好ましくは0.3〜3.5、更に好ましくは0.7〜3となるように配合する、前記<1>〜<28>、<31>のいずれか一に記載のマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法。
試料1gを秤量瓶に正確に量り取り、105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発成分を取り除き、乾燥後の質量を量り、固形分量とした。
脂質の分析は「ソックスレー抽出法」により日本食品分析センターにおいて定量した。
試料100gを採取し、珪藻土を加え、乾燥後、乳鉢ですりつぶし、円筒ろ紙に詰めた。次に、ジエチルエーテル溶媒で常温下、16時間の抽出を行った。次に、抽出液から溶媒を留去し、留去後の試料を105℃で1時間乾燥し、乾燥後の脂質の質量を量り、試料中の含有量を算出した。
「最新・ソフトドリンクス(最新・ソフトドリンクス編集委員会、株式会社光琳、平成15年9月30日発行)」の第VI編 3−1−2ガス内圧力の検査に記載の方法を用いた
。具体的には、以下のとおりである。
1)測定前に製品を恒温槽にて20℃程度(18〜22℃)まで温め、液温を均一にした。
2)ガスボリュームを測定機にかけ、スニフト(スニフトバルブを開放し、大気圧までゲージを戻す)を行う。スニフト操作を行うことによりヘッドスペース中のエアーを抜いた。
3)次に激しく振動させゲージ圧が一定値を示したら、その値を読み、製品の温度を測定し、表(スニフト用ガスボリュームチャート)よりガスボリュームを求めた。
エタノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-14B(島津製作所社製)を使用した。分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :FID
・カラム :Gaskuropack55、80〜100mesh、φ3.2mm×3.1mm
・温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム130℃
・ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)140kPa、水素 60kPa、空気 50kPa
・注入量 :2μL
検体5gを量りとり、これに水を加えて25mLに定容した。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とした。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供した。
各酸性飲料について、飲用試験を実施した。飲料試験は、4名の専門パネルが各酸性飲料の炭酸感、酸味感について下記の基準により評価し、その後協議により評点を決定した。
評点5:炭酸感がとても強い
4:炭酸感が強い
3:炭酸感がやや強い
2:炭酸感がやや弱い
1:炭酸感が弱い
評点5:酸味がとてもマイルド
4:酸味がマイルド
3:酸味がややマイルド
2:酸味がややある
1:酸味がある
表1に示すマンノオリゴ糖及び麦芽エキスをイオン交換水に混合溶解し50gにした後、pH調整剤で所定のpHに調整した。次に4℃に冷却した炭酸ガス容量比4.0の炭酸水で全量100g(炭酸ガスの容量比2.0)とし、スクリュー管に充填した。得られた容器詰酸性飲料の分析結果、官能評価の結果を表1に併せて示す。
Claims (11)
- 次の成分(A)〜(C);
(A)マンノオリゴ糖 0.4〜2質量%、
(B)麦芽エキス 固形分換算で0.1〜4.3質量%、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、酸性飲料。 - (A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキス中の固形分との質量比〔(B)/(A)〕が0.1〜4.3である、請求項1記載の酸性飲料。
- (A)マンノオリゴ糖がβ−1,4−マンノオリゴ糖である、請求項1又は2記載の酸性飲料。
- (A)マンノオリゴ糖は、マンノースの単位数が2〜10である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- (A)マンノオリゴ糖がコーヒー豆又はコーヒー抽出残渣から得られるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- (B)麦芽エキスが非発酵のものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- (B)麦芽エキスは、固形分中の脂質含有量が0.1〜0.85質量%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- (C)炭酸ガスの含有量がガス容量比で1〜3である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- ビアテイスト飲料である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の酸性飲料。
- マンノオリゴ糖を含有する酸性飲料のマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法であって、(A)マンノオリゴ糖を0.4〜2質量%、(B)麦芽エキスを固形分換算で0.1〜4.3質量%、及び(C)炭酸ガスを配合し、pHを3〜4に調整する、マンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法。
- (A)マンノオリゴ糖と(B)麦芽エキスを、(A)マンノオリゴ糖に対する(B)麦芽エキスの固形分との質量比〔(B)/(A)〕が0.1〜4.3となるように配合する、請求項10記載のマンノオリゴ糖由来の酸味の抑制方法。
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