JP7190405B2 - ノンアルコールビールテイスト飲料及びその製造方法 - Google Patents
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[1]D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-イソロイシンの含有量が0.01~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
[2]D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-ロイシンの含有量が0.02~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
[3]D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-バリンの含有量が0.02~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
[4][1]~[3]いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法であって、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造工程中に、モルトエキスをLb.fermentumで発酵させた乳酸発酵エキスを添加する、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の態様の一つとして、D-イソロイシンを特定量含む態様が挙げられる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の態様の一つとして、D-ロイシンを特定量含む態様が挙げられる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の態様の一つとして、D-バリンを特定量含む態様が挙げられる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料については、近年の低カロリー嗜好に合わせて、低カロリーであることが望ましい。従って、本発明にかかるノンアルコールビールテイスト飲料のカロリー数は、好ましくは5kcal/100mL未満、より好ましくは4kcal/100mL未満、更に好ましくは3kcal/100mL未満である。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に含まれる糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、タンパク質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
本発明の製造方法において使用される酸味料としては、クエン酸、乳酸、リン酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれる1種以上の酸を用いることが好ましい。また、本発明の製造方法においては、前記酸以外の酸として、コハク酸、酒石酸、フマル酸および氷酢酸等も用いることができる。これらは食品に添加することが認められているものであれば制限なく用いることができる。本発明の製造方法においては、まろやかな酸味を適切に付与する観点から乳酸と、やや刺激感のある酸味を適切に付与する観点からリン酸との組み合わせを用いることが好ましい。
本発明の製造方法では、原料の一部にホップを用いることができる。香味がビールに類似する傾向にあることから、原料の一部にホップを用いることが望ましい。ホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に使用されるホップには、これらのものが包含される。また、ホップの添加量は特に限定されないが、典型的には、飲料全量に対して0.0001~1質量%程度である。
本発明の製造方法では、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、その他の原料を用いてもよい。例えば、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、苦味料、香料、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、コーンや大豆などの植物タンパク質およびペプチド含有物、乳清などの動物タンパク質、食物繊維やアミノ酸などの調味料、アスコルビン酸等の酸化防止剤を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて用いることができる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
実施例1~63、比較例1~62
市販のノンアルコールビールテイスト飲料に、D-アラニン(ナカライテスク社製)、D-イソロイシン(ナカライテスク社製)、D-ロイシン(ナカライテスク社製)、D-バリン(ナカライテスク社製)を表1~7に記載した含有量となるように添加して、ノンアルコールビールテイスト飲料を得た。D-アミノ酸を添加する前の飲料は参考例1とした。
モルトエキスを特定の乳酸菌で発酵させることにより、乳酸発酵エキスを得た。具体的には、モルトエキス(オリエンタル酵母工業(株)社製、「モルトエース20」)2.5g、L-アスパラギン酸0.1g、L-グルタミン酸0.1g、水96.3gを混合し、湯煎にて90℃で1分間殺菌し、その後、乳酸菌培養温度まで冷却した、冷却した原料混合物に、市販の乳酸菌Lb.fermentumの懸濁液1×108(cfu/g)1gを接種し、一般的な乳酸菌培養条件にてインキュベートし、乳酸発酵を行った。乳酸発酵後の混合液を遠心分離に供して不溶固形分を除去し、乳酸発酵エキスを得た。得られた飲食品用組成物の詳細を表8に示す。得られた乳酸発酵エキス中のアミノ酸の定量は、5倍希釈実試料にIS溶液とアセトニトリルを加えて混和した後、遠心分離した上清を回収し(除タンパク処理)、除タンパク処理した試料について、アミノ酸誘導体化試薬(R)-BiACを用いて塩基性条件下で誘導体化反応を行った後、0.1%ぎ酸を加えたものをLC-MS/MS解析(島津LCMS8060)に供した。
市販のノンアルコールビールテイスト飲料100質量部に対し、調製例1で得られた乳酸発酵エキスを0.3質量部添加して、ノンアルコールビールテイスト飲料を得た。乳酸発酵エキスを添加する前の飲料は参考例1とした。
(キレのスコア)
1:全く感じない
2:やや感じる
3:明確に感じる
4:非常に強く感じる
(キレの評価基準)
×:キレのスコアが1.0以上、1.5未満
△:キレのスコアが1.5以上、2.5未満
○:キレのスコアが2.5以上、3.5未満
◎:キレのスコアが3.5以上
Claims (8)
- D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-イソロイシンの含有量が0.01~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-ロイシンの含有量が0.02~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-アラニンの含有量が2.5mg/L以下であり、D-バリンの含有量が0.02~0.30mg/Lである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-イソロイシン及びD-ロイシンの合計含有量が、0.03~0.60mg/Lである、請求項1~3いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-ロイシン及びD-バリンの合計含有量が、0.04~0.60mg/Lである、請求項1~4いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-イソロイシン及びD-バリンの合計含有量が、0.03~0.60mg/Lである、請求項1~5いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
- D-イソロイシン、D-ロイシン、及びD-バリンの合計含有量が、0.05~0.90mg/Lである、請求項1~6いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
- 請求項1~7いずれかに記載のノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法であって、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造工程中に、モルトエキスをLb.fermentumで発酵させた乳酸発酵エキスを添加する、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
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