JP2014127672A - 太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】基材と封止材接着層とを備えた積層型の太陽電池用保護シートであって、安価でかつ耐熱性に優れ、保護シートの層間密着性および封止材との密着性にも優れた太陽電池用保護シート、そのシートの製造方法、およびかかる太陽電池用保護シートを備える太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】架橋性ポリオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料からなる基材11、および前基材11の一方の面上に積層された封止材接着層12を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート1。
【選択図】 図1
【解決手段】架橋性ポリオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料からなる基材11、および前基材11の一方の面上に積層された封止材接着層12を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート1。
【選択図】 図1
Description
本発明は、太陽電池モジュールの表面保護シートまたは裏面保護シートとして用いられる太陽電池用保護シートおよびその製造方法、ならびに当該太陽電池用保護シートを用いた太陽電池モジュールに関するものである。
太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池モジュールは、大気汚染や地球温暖化などの環境問題に対応して、二酸化炭素を排出せずに発電できるクリーンなエネルギー源として注目されている。
一般に、太陽電池モジュールは、結晶シリコン、アモルファスシリコンなどからなり光電変換を行う太陽電池セルと、太陽電池セルを封止する電気絶縁体からなる封止材(充填材)と、封止材の表面(受光面)に積層された表面保護シート(フロントシート)と、封止材の裏面に積層された裏面保護シート(バックシート)とから構成されている。屋外において長期間の使用に耐えうる耐候性および耐久性を太陽電池モジュールに持たせるためには、太陽電池セルおよび封止材を風雨、湿気、砂埃、機械的な衝撃などから守り、太陽電池モジュールの内部を外気から遮断して密閉した状態に保つことが必要である。このため、太陽電池用保護シートには、長期間の使用に耐え得る耐湿性と耐候性とが要求される。以下、表面保護シートと裏面保護シートを総称して、「保護シート」と言うこともある。
この裏面保護シートとして、従来は耐候性や耐熱性の観点から、金属などの水蒸気透過を防止する層の片面または両面に、耐候性を有するフッ素系樹脂を接着したものやポリエチレンテレフタレート(PET)などのシートが知られている。この裏面保護シートは、上記の封止材に対して加熱圧着される。これに対してコスト面などから、裏面保護シートの材料として、オレフィン系材料も検討されている。
オレフィン系樹脂を用いた太陽電池用裏面保護シートとして、特許文献1には、特定の密度を有するポリエチレン系樹脂を用いて、耐候性と防湿性を備えたシートが開示されている。
特許文献2では、電離放射線架橋可能なオレフィン系樹脂と、前記オレフィン系樹脂と5体積%以上相溶又は分散する二重結合含有モノマー及び/又はオリゴマーからなる架橋剤と、を含有するオレフィン系樹脂組成物に対して電離放射線架橋して得られる成形品が提案されている。これらは耐熱性に優れ、例えば、太陽電池モジュールの裏面保護シートとすることが提案されている。
特許文献3では、防湿持続性に富み、耐貫通性に優れ、かつ形状安定性に優れるシートとして、ポリプロピレン系樹脂シートの少なくとも1面側に、密度が0.94〜0.97g/cm3のポリエチレン系樹脂からなるシートが積層された太陽電池用裏面保護シートが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されるシートは、太陽電池モジュールが高温に曝された場合に、保護シートが形状を維持することが出来ず、寸法安定性が悪く、また、温度変化に起因して太陽電池モジュールに反りが発生しやすいという問題があった。
特許文献2に開示される裏面保護シートは、特許文献1に開示されるポリエチレン系樹脂を用いてなるシートに比べて耐熱性は向上するものの、封止材との密着性が悪いといった問題を有する。
また、特許文献3に開示される太陽電池用保護シートは、シートの熱収縮のしやすさまで考慮すると耐熱性に優れるとはいえず、例えば150℃の環境に30分間静置した際の寸法変化が大きい(後述する比較例参照。)。このため、太陽電池モジュールに組み込まれた状態で湿熱環境に置かれると、封止材と太陽電池用保護シートとの間で剥離するといった不具合を生じるおそれがあるという問題を有している。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、基材と封止材接着層とを備えた積層型の太陽電池用保護シートであって、安価でかつ耐熱性に優れ、保護シートの層間密着性および封止材との密着性にも優れた太陽電池用保護シート、そのシートの製造方法、およびかかる太陽電池用保護シートを備える太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らが検討したところ、次の知見を得た。
基材と封止材接着層とを備えた太陽電池モジュール用保護シートにおいて、基材を構成する材料を、オレフィン系樹脂を含有する架橋性ポリオレフィンオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料からなるものとすることにより、高温環境に置かれた場合でもその寸法変化を小さくすることが可能である。また、封止材接着層をオレフィン系材料から形成されてなるものとすれば、基材と封止材接着層との密着性を特に高めることができる。さらに、架橋性ポリオレフィン材料は架橋反応が進行する前であれば当該樹脂に含有されるオレフィン系樹脂の熱的特性は架橋性を有さないオレフィン系樹脂の熱的特性に近いため、基材を構成する架橋ポリオレフィン材料を与える架橋性ポリオレフィン材料と、封止材接着層を形成するための材料とを共押出成形し、得られた積層体が備える架橋性ポリオレフィン材料からなる層について架橋反応を進行させて架橋ポリオレフィン材料からなる基材とすれば、生産性に優れ、基材と封止材接着層との密着性に特に優れた太陽電池モジュール用保護シートを製造することができる。かかる太陽電池モジュール用保護シートの基材における架橋反応を十分に進行させれば、カールが生じにくく優れた熱的寸法安定性を有する太陽電池モジュール用保護シートを得ることができる。
基材と封止材接着層とを備えた太陽電池モジュール用保護シートにおいて、基材を構成する材料を、オレフィン系樹脂を含有する架橋性ポリオレフィンオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料からなるものとすることにより、高温環境に置かれた場合でもその寸法変化を小さくすることが可能である。また、封止材接着層をオレフィン系材料から形成されてなるものとすれば、基材と封止材接着層との密着性を特に高めることができる。さらに、架橋性ポリオレフィン材料は架橋反応が進行する前であれば当該樹脂に含有されるオレフィン系樹脂の熱的特性は架橋性を有さないオレフィン系樹脂の熱的特性に近いため、基材を構成する架橋ポリオレフィン材料を与える架橋性ポリオレフィン材料と、封止材接着層を形成するための材料とを共押出成形し、得られた積層体が備える架橋性ポリオレフィン材料からなる層について架橋反応を進行させて架橋ポリオレフィン材料からなる基材とすれば、生産性に優れ、基材と封止材接着層との密着性に特に優れた太陽電池モジュール用保護シートを製造することができる。かかる太陽電池モジュール用保護シートの基材における架橋反応を十分に進行させれば、カールが生じにくく優れた熱的寸法安定性を有する太陽電池モジュール用保護シートを得ることができる。
かかる知見に基づき完成された本発明は、第1に、架橋性ポリオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料(ただし、電子線照射による架橋ポリオレフィン材料は除く。)からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)前記架橋ポリオレフィン材料の流動化温度は250℃以上であることが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記架橋性ポリオレフィン材料を架橋して架橋ポリオレフィン材料を形成するための反応は、加水分解反応を含むことが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1から3)において、前記架橋性ポリオレフィン材料はシラン架橋性ポリオレフィンを含むことが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1から4)において、前記架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度は200℃以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1から5)において、前記基材のゲル分率が30質量%以上90質量%以下であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1から6)において、150℃に環境に30分間静置した際の収縮率が1%以内であることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明1から7)において、前記封止材接着層は、オレフィン系樹脂を含むオレフィン系材料から形成されてなることが好ましい(発明8)。
上記発明(発明8)において、前記オレフィン系樹脂はエチレンに由来する構造単位を有するエチレン系樹脂であることが好ましい(発明9)。
上記発明(発明1から9)において、前記基材層と前記封止材接着層とはいずれも押出成形工程を備える製造方法により製造されたものであることが好ましい(発明10)。
上記発明(発明10)において、前記基材層と前記封止材接着層とは共押出成形工程を備える製造方法により製造されたものであることが好ましい(発明11)。
本発明は、第2に、架橋ポリオレフィン材料からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備える太陽電池モジュール用保護シートの製造方法であって、前記基材を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および前記封止材接着層を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、前記基材および前記封止材接着層を備える前記太陽電池モジュール用保護シートを得ることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートの製造方法を提供する(発明12)。
本発明は、第3に、架橋ポリオレフィン材料からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備える太陽電池モジュール用保護シートの製造方法であって、前記基材を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および前記封止材接着層を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、前記架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層および前記封止材接着層を備えた積層体を得る工程と、前記未架橋層に含有される前記架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を進行させることにより、前記未架橋層から前記基材を形成して、前記太陽電池モジュール用保護シートを得る工程とを備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートの製造方法を提供する(発明13)。
本発明は、第4に、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材と、前記封止材に積層された保護シートとを備えた太陽電池モジュールであって、前記保護シートは、請求項1から11のいずれか一項に記載された太陽電池用保護シートからなり、前記保護シートは、前記封止材接着層によって前記封止材に接着されていることを特徴とする太陽電池モジュールを提供する(発明14)。
本発明に係る太陽電池用保護シートは、優れた耐熱性を備え、かつ保護シートの層間密着性および封止材との密着性にも優れる。したがって、本発明に係る太陽電池用保護シートを備える太陽電池用モジュールはコストパフォーマンスに優れるとともに、耐久性に優れる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
1.太陽電池用保護シート
図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、基材11と、基材11の一方の面(図1中では上面)に積層された封止材接着層12とを備えている。以下、図1に示される太陽電池用保護シート1を構成する各要素について説明し、その後、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1が備え得る他の構成について説明する。
1.太陽電池用保護シート
図1に示すように、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、基材11と、基材11の一方の面(図1中では上面)に積層された封止材接着層12とを備えている。以下、図1に示される太陽電池用保護シート1を構成する各要素について説明し、その後、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1が備え得る他の構成について説明する。
(1)基材
本実施形態に係る基材11は、架橋ポリオレフィン材料からなる。
本実施形態に係る基材11は、架橋ポリオレフィン材料からなる。
本明細書において「架橋ポリオレフィン材料」とは、架橋性ポリオレフィン材料が架橋結合を形成することによって得られた材料である。ただし、架橋性ポリオレフィン材料が電子線照射により架橋結合を形成することにより得られた架橋ポリオレフィン材料は、本明細書における「架橋ポリオレフィン材料」なる用語の概念から除く。
本明細書において「架橋性オレフィン系材料」とは、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11を形成するための材料であって、架橋性オレフィン系樹脂を含有し、その内部においてオレフィン系樹脂の架橋構造が実質的に形成されていないものをいう。なお、この「架橋構造が実質的に形成されていない」とは、架橋性オレフィン系材料の物理特性、具体的には流動化温度などの熱的特性が、オレフィン系樹脂に架橋結合が形成される前の状態における物理特性とほぼ同一であることを意味する。
本実施形態に係る基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料の架橋形式は、上記のとおり、電子線照射による架橋以外の方法であれば、特に限定されず、例えば、架橋性オレフィン系樹脂の加水分解反応による方法、過酸化物を添加する方法等が挙げられる。これらの中でも、前記架橋性ポリオレフィン材料を架橋して、架橋ポリオレフィン材料を形成するための反応は、加水分解反応を含むことが好ましい。架橋結合が形成されるにあたり生じる反応に加水分解反応が含まれる場合には、架橋性ポリオレフィン材料の水分への接触を制御すること(具体的には雰囲気に含有される水分、すなわち湿度の制御などが例示される。)により、形状加工を行う際には架橋反応を進行させず、形状加工完了後に架橋反応を進行させることができるため、好ましい。加水分解反応による架橋反応を行うために用いられる架橋性ポリオレフィン材料として、シラン架橋性ポリオレフィン、アミン架橋性ポリオレフィンなどが例示される。
架橋性ポリオレフィン材料としては、特に限定されない。例えば、エポキシ架橋性ポリオレフィン、イソシアネート架橋性ポリオレフィン、金属キレート架橋性ポリオレフィン、金属アルコキシド架橋性ポリオレフィン、アジリジン架橋性ポリオレフィン、シラン架橋性ポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中でも、架橋性ポリオレフィン材料としては、シラン架橋性ポリオレフィンを含むものが好ましく、シラン架橋性ポリオレフィン内に形成される架橋結合が架橋ポリオレフィン材料に含まれる架橋結合の主体である(すなわち、架橋ポリオレフィン材料における架橋結合に基づく物性について支配的な影響を及ぼす)ことがより好ましく、架橋性ポリオレフィン材料は実質的にシラン架橋性ポリオレフィンからなることが特に好ましい。架橋性ポリオレフィン材料がシラン架橋性ポリオレフィンを含むものであれば、基材11と封止材接着層12とを共押出成形で加工を行う際に、成形時の熱によって架橋反応が過度に進行せず、架橋反応を制御しやすいため、好ましい。
前記シラン架橋性ポリオレフィンは、通常、オレフィン系樹脂、ビニルシラン化合物およびラジカル発生剤を高温(160℃から220℃程度)で溶融混合し、オレフィン系樹脂にビニルシラン化合物をグラフト重合することにより得ることができる。
ビニルシラン化合物としては、上記のオレフィン系樹脂とグラフト重合するものであれば特に限定されるものではない。具体例として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、およびビニルトリカルボキシシランなどが挙げられる。グラフト化の反応性、得られたシラン架橋性ポリオレフィンの接着性や色調などの観点から、ビニルトリメトキシシランがビニルシラン化合物の好ましい一例として挙げられる。
ビニルシラン化合物は、1種類から構成されていてもよいし、複数種類から構成されていてもよい。また、ビニルシラン化合物の上記のオレフィン系樹脂に対する添加量は、特に限定されるものではないが、用いるオレフィン系樹脂100質量部に対し、通常、ビニルシラン化合物の添加量は0.01質量部以上10.0質量部以下程度であり、0.3質量部以上8.0質量部以下添加することがより好ましく、1.0質量部以上5.0質量部以下添加することがさらに好ましい。
ラジカル発生剤は、特に限定されない。具体例として、有機過酸化物、ならびにアゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げられる。
有機過酸化物の具体例として、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類などが挙げられる。100℃以上の温度でポリオレフィンに遊離ラジカル部位を発生させるという観点から、好ましい有機過酸化物としてジクミルパーオキサイドが挙げられる。
ラジカル発生剤は、1種類の化合物から構成されていてもよいし、複数種類の化合物から構成されていてもよい。また、ラジカル発生剤の添加量は、特に限定されるものではないが、用いるオレフィン系樹脂100質量部に対し、通常、0.01質量部以上5.0質量部以下程度の範囲内であり、0.02質量部以上1.0質量部以上添加することがより好ましく、0.03質量部以上0.5質量部以下添加することがさらに好ましい。本実施形態に係るシラン架橋性ポリオレフィンは、好ましい一態様では、加熱を含む形状加工工程の際には架橋反応が実質的に進行せず、形状加工後に水分および必要に応じさらにシラノール縮合触媒と接触させることによって架橋反応を進行させて、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11を得るところ、かかる態様による基材11の製造を容易にする観点から、架橋性ポリオレフィン材料内に残留するラジカル発生剤の量を、0.001質量%以下とすることが好ましい。
前記シラン架橋性ポリオレフィンとしては、例えば、シラン架橋性ポリエチレン、シラン架橋性ポリプロピレン、シラン架橋性ポリエチレン−ポリプロピレン重合体、シラン架橋性オレフィン系エラストマー、シラン架橋性シクロオレフィン樹脂、シラン架橋性エチレン−酢酸ビニル共重合体、シラン架橋性エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シラン架橋性エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、シラン架橋性エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、シラン架橋性エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。シラン架橋性ポリオレフィンは1種類から構成されていてもよいし、複数種類から構成されていてもよい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味する。他の類似用語も同様である。
これらの中でも、シラン架橋性ポリオレフィンとしては、耐熱性および封止材接着層との密着性の点から、シラン架橋性ポリエチレン、シラン架橋性ポリプロピレン、シラン架橋性エチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
シラン架橋性ポリオレフィンは、水分と接触することで架橋反応が進行するため、乾燥雰囲気にて取り扱えば、架橋反応を実質的に進行しない。この点を具体的に説明すれば、架橋性ポリオレフィン材料は、実質的に未架橋の状態にある。この架橋性ポリオレフィンは、水分と接触することにより、活性シラン基が加水分解して、シロキサン結合(Si−O−Si)を形成することによって、シラン架橋性ポリオレフィンが架橋し、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11が得られる。
架橋性ポリオレフィン材料のゲル分率は30%未満であることが好ましい。ここで、本明細書において「ゲル分率」とは、試料を、ソックスレー抽出器を用いてキシレン還流下で10時間抽出させた後の不溶解重量分率(%)を意味する。
架橋性ポリオレフィン材料のゲル分率が30%以上の場合には、押出成形などの形状加工を行うことが困難となる。さらに、後述の封止材接着層12を形成するための材料との流動化温度に対する差が大きくなって、共押出成形によって積層体を形成することが困難となることが懸念される。
上記の例に係る、シラン架橋性ポリオレフィンを含有する架橋性ポリオレフィン材料は、シラン架橋性ポリオレフィンとともに、活性シラン基を複数有するシラン系架橋剤を含有してもよい。シラン系架橋剤は特に限定されない。例えば、トリエトキシフェニルシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラキス(イソプロポキシ)シラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。中でも、架橋度を向上させることができるという点から、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラキス(イソプロポキシ)シラン、テトラブトキシシラン等の4官能のシラン架橋剤が好ましく、テトラエトキシシランがより好ましい。かかるシラン系架橋剤を含有させることによって、架橋度を向上させることができ、基材11の耐熱性を向上させることが容易となる。
なお、シラン系架橋剤を含有する場合において、架橋性ポリオレフィン材料に含まれるシラン系架橋剤の含有量は特に限定されないが、通常、シラン架橋性ポリオレフィン100重量部に対して0.1重量部以上30重量部以下である。シラン架橋性ポリオレフィンの種類、シラン系架橋剤の種類、架橋反応を進行させる条件などに応じて適宜設定されるべきものである。
また、シラン架橋性ポリオレフィンを含有する架橋性ポリオレフィン材料は、架橋反応の進行を促進させるための触媒を含有していることが好ましい。触媒としては、例えば、シラノール縮合触媒が挙げられる。そのようなシラノール縮合触媒として、ジブチル錫ジラウリレート、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫オクトエート、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウムなどの有機金属化合物が例示され、中でもジブチル錫ジラウリレートが好ましい。
架橋性ポリオレフィン材料に含まれるシラノール縮合触媒の含有量は特に限定されない。かかる含有量の一例を挙げれば、シラン架橋性ポリオレフィン100重量部に対して0.5重量部以上50重量部以下であり、好ましい一例として1重量部以上20重量部以下、より好ましい一例として3重量部以上10重量部以下が挙げられる。シラン架橋性ポリオレフィンの種類、シラノール縮合触媒の種類、架橋反応を進行させる条件などに応じて適宜設定されるべきものである。
以上、本実施形態に係る架橋性ポリオレフィン材料がシラン架橋性ポリオレフィンを含有する場合を具体例として説明したが、架橋性ポリオレフィン材料がシラン架橋性ポリオレフィンを含有せず、他の架橋形式により架橋構造を形成する場合であっても、本実施形態に係る架橋性ポリオレフィン材料の取りうる形態や好ましい形態についての事項は、同様である。すなわち、本実施形態に係る架橋性ポリオレフィン材料は、オレフィン系樹脂が有する架橋結合を形成するための官能基のみによって架橋反応は進行してもよいし、架橋結合を形成するための官能基を複数含有するいわゆる架橋剤をさらに含有してもよいし、重合開始剤や架橋促進剤のような、架橋構造を形成する反応を開始させたり促進させたりするための物質が別途含まれていてもよい。
本実施形態に係る基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料の流動化温度は250℃以上であることが好ましい。
ここで、本明細書における「流動化温度」とは、高化式フローテスターによって得られた値とする。具体的には、次のようにして定義された温度を意味する。すなわち、荷重49.05Nとし、穴形状がφ2.0mm、長さが5.0mmのダイを使用し、試料(本実施形態においては、架橋ポリオレフィン材料からなる)の温度を昇温速度10℃/分で上昇させながら、昇温とともに変動するストローク変位速度(mm/分)を測定して、ストローク変位速度の温度依存性チャートを得る。試料が熱可塑性樹脂である場合には、ストローク変位速度は、試料温度が軟化点に到達したことを契機として上昇して所定のピークに到達後、いったん降下する。ストローク変位速度はこの降下により最下点に到達した後、試料全体の流動化が進行することにより急激に上昇する。本明細書では、軟化点を超えて試料温度を上昇させた場合において、ストローク変位速度が一旦ピークに到達した後に現れるストローク変位速度の最低値を与える温度を流動化温度と定義する。
本実施形態に係る架橋ポリオレフィン材料の流動化温度が250℃以上であることにより、基材の耐熱性が確保される。具体的には、架橋ポリオレフィン材料の流動化温度が250℃以上であれば、基材11を備える太陽電池用保護シート1を150℃の環境に30分間放置したのち室温(23℃)に戻した際に測定される、太陽電池用保護シート1の主面内方向の収縮率(以下、ことわりのない「収縮率」はこの意味で用いる。)を1%以内とすることが可能となる。
一方、本実施形態に係る架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度は、200℃以下であることが好ましい。この状態における流動化温度が過度に低い場合には、架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層の形状安定性が低くなるなどの不具合が生じる可能性が高まることが懸念される。一方、形状加工、特に熱可塑性を生かした形状加工を容易にする観点から、架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度は、80℃以上200℃以下が好ましく、85℃以上180℃以下とすることがより好ましく、90℃以上150℃以下とすることが特に好ましい。
また、架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度と封止材接着層12を形成するための材料の流動化温度とは、次の関係を有していることが好ましい。
{架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度―封止材接着層を形成するための材料の流動化温度}≦70℃
{架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度―封止材接着層を形成するための材料の流動化温度}≦70℃
架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度と封止材接着層12を形成するための材料の流動化温度との関係が上記の場合、特に、基材11と封止材接着層12とを押出成形により太陽電池モジュール用保護シートを製造する場合に、溶融した状態から固体の状態に移行するにあたっての収縮挙動にずれが生じにくく、太陽電池モジュール用保護シートにカールが生じることを抑制することができる。
架橋性ポリオレフィン材料の形状加工性を高める観点から、JIS K7210:1999(ISO 1133:1997)に準拠した、温度230℃、荷重2.16kgfにおける架橋性ポリオレフィン材料のメルトフローレート(MFR)は、1g/10min以上20g/10min以下であることが好ましく、特に2g/10min以上10g/10min以下であることが好ましい。
なお、基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料は、必要に応じて、顔料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。顔料としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリアジン系等が挙げられる。
ここで、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1を太陽電池モジュールの裏面保護シートとして使用する場合には、基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料は、二酸化チタンなど可視光を反射させる着色材料を含有することが好ましい。また、本実施形態に係る太陽電池用保護シート1を太陽電池モジュールの表面保護シートとして使用する場合は、基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料は、可視光領域の光の透過率を低下させる顔料を含有しないことが好ましく、耐候性の向上を目的として紫外線吸収剤を含有することがより好ましい。
本実施形態に係る基材11の引張弾性率は、太陽電池用保護シート1にカールが生じる可能性を低減させる観点から100MPa以上2000MPa以下の範囲であることが好ましく、300MPa以上1500MPa以下であることがより好ましい。基材11の引張弾性率が上記の範囲よりも過度に低い場合には、基材11の形状加工のときや、太陽電池用保護シート1を用いて太陽電池モジュールを組み立てるときなど加熱(およびその後冷却)を含む処理が施された場合に、基材11の収縮が大きくなって、太陽電池用保護シート1に残留する応力が大きくなり、太陽電池用保護シート1にカールが発生する可能性が高まることが懸念される。一方、基材11の引張弾性率が上記の範囲を過度に超える場合には、基材11が適切な可撓性を有することができなくなったり、後述する封止材接着層12の引張弾性率に対する差が過度に大きくなって太陽電池用保護シート1にカールが発生する可能性が高まったりすることが懸念される。
基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料の封止材接着層12が積層される側の面には、後述するフッ素樹脂層13などが基材11から剥離する可能性を低減するために、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理などの表面処理(易接着処理)を施すことが好ましい。これらの表面処理の中でも、処理が容易であることおよび基材11へのダメージが少ないことなどの観点からコロナ処理が特に好ましい。
基材11の厚さは、太陽電池用保護シートに求められる絶縁性、剛性などに基づいて適宜設定される。例えば、基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料に係るオレフィン系樹脂がポリエチレンを含む場合には、基材11の厚さは10μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上250μm以下であることがより好ましく、40μm以上200μm以下であることが特に好ましく、50μm以上150μm以下であることがきわめて好ましい。
基材11のゲル分率は30%以上が好ましく、50%以上90%以下であることがより好ましく、60%以上80%以下であることがさらに好ましい。基材11のゲル分率が30%未満の場合には、架橋度が不十分であり、基材11の耐熱性が低下するため好ましくない。基材11ゲル分率が90%超の場合には、架橋性ポリオレフィン材料から架橋ポリオレフィン材料が形成される際の収縮の影響が大きくなって、基材11と後述する封止材接着層12とからなる太陽電池用保護シート1がカールするなどの不具合が生じる可能性が高まる。
(2)封止材接着層12
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、図1に示すように、基材11における使用時に封止材と対向する側の面に、基材11が封止材から剥離する可能性を低減させるための封止材接着層12を備える。封止材接着層12が封止材に対して熱融着することにより、封止材接着層12は封止材に強固に接着する。また、封止材接着層12が基材11に対して化学的に相互作用する結果、封止材接着層12と基材11との界面で剥離する可能性は特に低減され、封止材接着層12は基材11に強固に接着する。これにより、太陽電池用保護シート1は、封止材に強固に接着することができる。なお、封止材接着層12は、ダイボンディングレイヤー(diebonding layer)と称される場合もある。
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、図1に示すように、基材11における使用時に封止材と対向する側の面に、基材11が封止材から剥離する可能性を低減させるための封止材接着層12を備える。封止材接着層12が封止材に対して熱融着することにより、封止材接着層12は封止材に強固に接着する。また、封止材接着層12が基材11に対して化学的に相互作用する結果、封止材接着層12と基材11との界面で剥離する可能性は特に低減され、封止材接着層12は基材11に強固に接着する。これにより、太陽電池用保護シート1は、封止材に強固に接着することができる。なお、封止材接着層12は、ダイボンディングレイヤー(diebonding layer)と称される場合もある。
本実施形態に係る封止材接着層12を形成するための材料は、封止材に対して熱融着し、かつ、基材11に対して強固に接着するものであれば、その材料は特に限定されない。前述のとおり、基材11は架橋ポリオレフィン材料からなることから、封止材接着層12は、オレフィン系樹脂を含むオレフィン系の材料から形成されてなることが好ましい。以下、封止材接着層12を形成するためのオレフィン系材料を「接着層形成用オレフィン系材料」という。具体的には、接着層形成用オレフィン系材料中のオレフィン系樹脂の質量比率が50%超であればよく、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。当然、オレフィン系樹脂のみからなるものであってもよい。
接着層形成用オレフィン系材料は、前記基材11を形成するための架橋性ポリオレフィン材料と、互いに化学的、物理的な相互作用を生じやすく、基材11と封止材接着層12との間の密着性を高くすることができる。
また、このような接着層形成用オレフィン系材料と架橋性ポリオレフィン材料とは熱的特性が同等であるため、太陽電池用保護シート1を後述のような共押出成形により製造する場合、溶融した状態から固体の状態に移行するにあたっての収縮挙動にずれが生じにくい。それゆえ、上記の積層体を構成する各層に残留する応力の差は小さくなり、この残留応力差に起因して太陽電池用保護シート1にカールが生じる可能性は低減することができる。
オレフィン系樹脂は、例えば、エチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、オレフィン系エラストマー(TPO)、シクロオレフィン樹脂(COP)などが挙げられる。オレフィン系樹脂は一種類の樹脂で構成されていてもよいし、複数種類の樹脂から構成されていてもよい。
これらの中でも、基材11と封止材接着層12との密着性に優れ、基材11と封止材接着層12とを共押出成形により加工することができるという点などから、オレフィン系樹脂はエチレンに由来する構造単位を有するエチレン系樹脂であることが好ましい。エチレン系樹脂は、エチレンに由来する構造単位の含有比率が、当該樹脂を形成する単量体換算で、60質量%以上100質量%以下であることが好ましく、70質量%以上99.5質量%以下であることが好ましい。この場合には、形状加工性に優れる、耐ブロッキング性に優れる、封止材接着層に対する密着性に優れる、耐絶縁性に優れるといった特性の少なくとも一つを得ることが実現されやすくなる。
エチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE,密度:910g/cm3以上、915g/cm3未満)、超低密度ポリエチレン(VLDPE,密度:880g/cm3以上、910g/cm3未満)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体(EBA)、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体などのエチレン系樹脂などが挙げられる。また、エチレン系樹脂の中でも、基材11および封止材に対する密着性を高める観点から、低密度ポリエチレン(LDPE)または超低密度ポリエチレン(VLDPE)であることが好ましく、低密度ポリエチレン(LDPE)の中でも直鎖状短鎖分岐低密度ポリエチレン(LLDPE)であることがより好ましい。
当該オレフィン系材料の流動化温度は、形状加工性を高める観点から、60℃以上150℃以下であることが好ましく、80℃以上130℃以下であることがより好ましい。また、JIS K7210:1999(ISO 1133:1997)に準拠した、温度230℃、荷重2.16kgfにおける当該オレフィン系材料のメルトフローレート(MFR)は、1g/10min以上20g/10min以下であることが好ましく、特に2g/10min以上10g/10min以下であることが好ましい。なお、封止材接着層12を構成するオレフィン系材料が架橋接合を有する場合など、形状加工がなされる段階と太陽電池モジュールに組み込まれる段階とで、上記の軟化点温度やメルトフローレート(MFR)が相違する場合には、上記の好ましい範囲とは、形状加工がなされる段階における好適範囲である。
封止材接着層12は、上記の接着層形成用オレフィン系材料に加えて、必要に応じて、二酸化チタン、カーボンブラック等の着色材料、シリカ粒子などのブロッキング防止剤、ベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、紫外線安定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。以下、これらの成分を「その他の成分」ともいう。
その他の成分のそれぞれの含有量は特に限定されない。その他の成分の含有量が過度に少ない場合にはこれらの成分を含有させた効果を得ることが困難となる。一方、その他の成分の含有量が過度に多い場合にはその成分が封止材接着層12の機械的特性や熱的特性に対して支配的な影響を与え、上記のオレフィン系の樹脂成分を制御しても所望の効果が得られにくくなる。以上を考慮して、その他の成分の含有量を適宜設定すればよい。
その他の成分の具体的な一例として、白色顔料が挙げられる。白色顔料は反射率が高いため、白色顔料を含有することにより、太陽電池モジュールが受ける光量が増加し、発電効率が向上することが期待される。白色顔料としては、白色を呈する顔料であればその種類は特に限定されず、一般的に用いられる白色顔料が選択される。例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、鉛白、塩基性炭酸塩、塩基性ケイ酸塩、リトポン等が挙げられる。なかでも、屈折率が高く、光反射性に優れるため、二酸化チタンが好ましい。白色顔料の含有量は、封止材接着層12に含有されるオレフィン系樹脂の含有量に対し、1.0質量%以上50質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以上40質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上30質量%以下であることがさらに好ましい。
封止材接着層12を構成するオレフィン系材料の引張弾性率はハンドリング性および接着性を高める観点から50MPa以上1000MPa以下の範囲であることが好ましく、100MPa以上300MPa以下の範囲であることがより好ましい。上記の範囲よりも過度に低い場合には、封止材接着層12の耐ブロッキング性が低下して、太陽電池用保護シート1を巻取ったり巻き出したりする際に不具合が生じる可能性が高まることが懸念される。一方、上記の範囲を過度に超える場合には、封止材接着層12と基材11とが剥離する可能性が高まることが懸念される。
封止材接着層12の厚さは、太陽電池用保護シートに求められる絶縁性、剛性などに基づいて適宜設定される。例えば、基材11を構成する架橋ポリオレフィン材料に係るオレフィン系樹脂がポリエチレンを含む場合には、基材11の厚さは10μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上250μm以下であることがより好ましく、40μm以上200μm以下であることが特に好ましく、50μm以上150μm以下であることがきわめて好ましい。
(3)その他の層
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、基材11における封止材接着層12が積層されない側の面には、直接または接着性を有する層を介して、その他の層が設けられていてもよい。その他の層としては、太陽電池用保護シート1に耐候性および耐薬品性を付与するためのフッ素樹脂層、防湿性および耐候性を付与するための蒸着層等が挙げられる。
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、基材11における封止材接着層12が積層されない側の面には、直接または接着性を有する層を介して、その他の層が設けられていてもよい。その他の層としては、太陽電池用保護シート1に耐候性および耐薬品性を付与するためのフッ素樹脂層、防湿性および耐候性を付与するための蒸着層等が挙げられる。
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、図2に示すように、基材11における封止材接着層12が積層されない側の面(図2中では下面)には、フッ素樹脂層13が設けられていてもよい。このようにフッ素樹脂層13を設けることで、太陽電池用保護シート1の耐候性および耐薬品性が向上する。なお、基材11のフッ素樹脂層13が積層される側の面は、フッ素樹脂層13との密着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理等の表面処理(易接着処理)が施されることが好ましい。
フッ素樹脂層13は、フッ素を含む層であれば特に制限されず、例えば、フッ素含有樹脂を有するシート(フッ素含有樹脂シート)や、フッ素含有樹脂を含む塗料を塗布してなる塗膜などによって構成される。これらの中でも、太陽電池用保護シート1の軽量化のため、フッ素樹脂層13をより薄くする観点から、フッ素含有樹脂を有する塗料を塗布してなる塗膜が好ましい。
フッ素含有樹脂シートとしては、例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)またはエチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)を主成分とする樹脂をシート状に加工したものが用いられる。PVFを主成分とする樹脂としては、例えば、E.I.du Pont de Nemours and Company社製の「Tedlar」(商品名)が挙げられる。ECTFEを主成分とする樹脂としては、例えば、Solvay Solexis社製の「Halar」(商品名)が挙げられる。ETFEを主成分とする樹脂としては、例えば、旭硝子社製の「Fluon」(商品名)が挙げられる。
フッ素樹脂層13がフッ素含有樹脂シートである場合、接着性を有する層を介して、基材11にフッ素樹脂層13が積層される。接着性を有する層は、基材11およびフッ素含有樹脂シートに対して接着性を有する接着剤から構成される。かかる接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエステルポリウレタン系接着剤などが用いられる。これらの接着剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、フッ素樹脂層13がフッ素含有樹脂を有する塗料を塗布してなる塗膜である場合、通常、接着性を有する層を介することなく、フッ素含有樹脂を含有した塗料を基材11に直接塗布することにより、基材11にフッ素樹脂層13が積層される。
フッ素含有樹脂を含有する塗料としては、溶媒に溶解または水に分散されたものであって、塗布可能なものであれば特に限定されない。
塗料に含まれるフッ素含有樹脂としては、本発明の効果を損なわず、フッ素を含有する樹脂であれば特に限定されないが、通常、塗料の溶媒(有機溶媒または水)に溶解し、架橋可能であるものが用いられる。フッ素含有樹脂としては、架橋性官能基を有するフルオロオレフィン樹脂を用いることが好ましい。架橋性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基などが挙げられる。フルオロオレフィン樹脂としては、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレンなどが挙げられる。
架橋性官能基を有するフルオロオレフィン樹脂の具体例としては、旭硝子社製の「LUMIFLON」(商品名)、セントラル硝子社製の「CEFRAL COAT」(商品名)、DIC社製の「FLUONATE」(商品名)などのクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を主成分としたポリマー類、ダイキン工業社製の「ZEFFLE」(商品名)などのテトラフルオロエチレン(TFE)を主成分としたポリマー類などが挙げられる。
塗料は、上述したフッ素含有樹脂の他に、架橋剤、硬化触媒、溶媒等を含んでいてもよく、さらに必要であれば、顔料、充填剤等の無機化合物を含んでいてもよい。
フッ素含有樹脂の塗膜は、耐候性および耐擦傷性を向上させるため、架橋剤により架橋していることが好ましい。架橋剤としては、本発明の効果を損なうものでなければ特に限定されず、金属キレート系架橋剤、シラン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤またはメラミン系架橋剤が好適に用いられる。太陽電池用保護シート1を屋外において長期間使用することを想定した場合、耐候性の観点から、架橋剤としては、脂肪族のイソシアネート類が好ましい。
塗料を基材11に塗布する方法としては、公知の方法が用いられ、例えば、バーコート法、ダイコート法、グラビアコート法等によって、得られるフッ素樹脂層13が所望の厚さになるように塗布すればよい。
基材11に塗布した塗料の乾燥温度は、本発明の効果を損なわない温度であればよく、基材11への影響を低減する観点からは、50℃以上130℃以下の範囲であることが好ましい。
フッ素樹脂層13の厚さは、耐候性、耐薬品性、軽量化などを考慮して設定され、5μm以上50μm以下であることが好ましく、特に10μm以上30μm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1は、基材11における封止材接着層12が積層されない側の面には、図3に示すように、基材11とフッ素樹脂層13との間に蒸着層14が設けられてもよいし、図4に示すように、接着層15を介して金属シート16が積層されてもよいし、さらに蒸着層14または金属シート16の表面(図3および図4中では下面)には、上述したフッ素樹脂層13が設けられてもよい。なお、図3および図4では、図1に示される太陽電池用保護シート1に蒸着層14等が設けられている場合を例として示している。このように蒸着層14または金属シート16を設けることで、太陽電池用保護シート1の防湿性および耐候性を向上させることができる。なお、本実施形態において「金属シート」とは、金属系材料(すなわち金属元素を含む材料)からなるシート状の部材を意味する。
なお、基材11の蒸着層14または接着層15が積層される側の面は、蒸着層14または接着層15との密着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理等の表面処理が施されることが好ましい。
蒸着層14は、金属もしくは半金属、または金属もしくは半金属の酸化物、窒化物、珪化物などの無機材料から構成され、かかる材料から構成されることで、太陽電池用保護シート1に防湿性(水蒸気バリア性)および耐候性を付与することができる。
蒸着層14を形成する蒸着方法としては、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法などの化学気相法、または真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理気相法が用いられる。これらの方法の中でも、操作性や層厚の制御性を考慮した場合、スパッタリング法が好ましい。
この蒸着層14の原料となる金属としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトウリム(Na)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)などが挙げられる。半金属としては、例えば、ケイ素(Si)、ホウ素(B)などが挙げられる。これらの金属または半金属の酸化物、窒化物、酸窒化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸窒化アルミニウムなどが挙げられる。
蒸着層14は、一種の無機材料からなるものであっても、複数種の無機材料からなるものであってもよい。蒸着層14が複数種の無機材料からなる場合、各無機材料からなる層が順に蒸着された積層構造の蒸着層であってもよいし、複数種の無機材料が同時に蒸着された蒸着層であってもよい。
蒸着層14の厚さは、水蒸気バリア性を考慮して適宜設定され、用いる無機材料の種類や蒸着密度などによって変更される。通常、蒸着層14の厚さは、5nm以上200nm以下であることが好ましく、特に10nm以上100nm以下であることが好ましい。
一方、金属シート16も、上記蒸着層14と同様に、太陽電池用保護シート1に防湿性(水蒸気バリア性)および耐候性を付与することができる。金属シート16の材料としては、かかる機能を有するものであれば特に制限されず、例えば、アルミニウム、アルミニウム−鉄合金等のアルミニウム合金などの金属が挙げられる。
金属シート16の厚さは、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、ピンホール発生頻度の低さ、機械強度の強さ、水蒸気バリア性の高さ、および軽量化などの観点から、5μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることが特に好ましい。
接着層15は、基材11および金属シート16に対して接着性を有する接着剤から構成される。接着層15を構成する接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエステルポリウレタン系接着剤などが用いられる。これらの接着剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
接着層15の厚さは、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、通常は、1μm以上20μm以下であることが好ましく、3μm以上10μm以下であることが特に好ましい。
2.太陽電池用保護シートの製造方法
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1の製造方法は特に限定されない。あらかじめシート状に形成された基材11の一方の面上に、あらかじめシート状に形成された封止材接着層12を貼付してもよい。この際、基材11と封止材接着層12との間に何らかの接着剤層が介在してもよい。
本実施形態に係る太陽電池用保護シート1の製造方法は特に限定されない。あらかじめシート状に形成された基材11の一方の面上に、あらかじめシート状に形成された封止材接着層12を貼付してもよい。この際、基材11と封止材接着層12との間に何らかの接着剤層が介在してもよい。
別の製造方法の一例として、封止材接着層12を形成するための材料を溶融状態にして、シート状の基材11の一方の面上に供給して冷却固化させることにより、封止材接着層12を基材11の一方の面上に直接形成してもよい。
また別の製造方法の一例として、基材11を形成するための材料および封止材接着層12を形成するための材料を共押出成形して、、基材11および封止材接着層12を備えた太陽電池用保護シート1を製造してもよい。
基材11があらかじめシート状に形状加工されている場合には、その基材11の封止材接着層12が積層される側と反対側の面に、必要に応じ、フッ素樹脂層13などが形成されていてもよいし、基材11上に封止材接着層12が積層されてからフッ素樹脂層13などが形成されていてもよい。
基材11および封止材接着層12を溶融状態として一連の工程で製造する場合には、基材11および封止材接着層12の積層体を得てから、基材11の封止材接着層12が積層されている面と反対側の面に、必要に応じ、フッ素樹脂層13などを積層してもよい。
以下、基材11を形成するための材料および封止材接着層12を形成するための材料を共押出成形して、基材11および封止材接着層12を備えた太陽電池用保護シート1を製造する方法について具体的に説明する。
本発明の一実施形態に係る太陽電池用保護シートの製造方法は、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11、および前記基材11の一方の面上に積層された封止材接着層12を備える太陽電池モジュール用保護シート1の製造方法であって、基材11を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および封止材接着層12を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、基材11および封止材接着層12を備えた太陽電池モジュール用保護シート1を得る工程を備える、太陽電池モジュール用保護シート1の製造方法である。
かかる製造方法により太陽電池モジュール用保護シート1を形成する場合には、基材11を形成するための材料、すなわち架橋性ポリオレフィン材料、および封止材接着層12を形成するための材料を個別に加熱して溶融状態とする。
次いで、共押出成形装置を用いて、それぞれの材料を各吐出口からシート形状をなすように吐出して積層させることにより、基材11と、その一方の面に積層された封止材接着層12との2つの層からなる積層体、すなわち太陽電池モジュール用保護シート1が得られる。
このように共押出成形することで、積層体を形成する際に架橋性ポリオレフィン材料と封止材接着層12を形成するための材料とが互いに溶融した状態で接する。これにより、これらの材料は互いに化学的、物理的な相互作用を生じやすくなり、得られた積層体は、基材11と封止材接着層12の間の密着性が高くなりやすい。
また、本発明の別の一実施形態に係る太陽電池用保護シートの製造方法は、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11、および前記基材11の一方の面上に積層された封止材接着層12を備える太陽電池モジュール用保護シート1の製造方法であって、基材11を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および封止材接着層12を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層および封止材接着層12を備えた積層体を得る工程と、未架橋層に含有される架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を進行させることにより、架橋ポリオレフィン材料からなる基材11を形成して、太陽電池モジュール用保護シート1を得る工程とを備える、太陽電池モジュール用保護シート1の製造方法である。
上記の製造方法により製造された積層体は、その未架橋層内では架橋性ポリオレフィンの架橋反応が実質的に進行していない状態にある。架橋性ポリオレフィン材料がシラン架橋性ポリオレフィンからなる場合には、シラン架橋性ポリオレフィンは、水分と接触することで架橋反応が進行するため、上記の積層体を乾燥雰囲気下に置くことによって、架橋反応が実質的に進行していない状態の積層体が得られる。
続いて、架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層に含有される架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を進行させることにより、未架橋層から架橋ポリオレフィン材料からなる基材11を形成して、上記の積層体から太陽電池モジュール用保護シートを得ることができる。この架橋反応を進行させる方法は特に限定されず、架橋性ポリオレフィン材料の種類に応じて適切な方法を選択すればよい。
例えば、架橋性ポリオレフィン材料がシラン架橋性ポリオレフィンを含む場合には、未架橋層を備えた積層体に対して、水分を含む環境下に置く養生工程を施すことが好ましい。この養生工程を施すことによって、架橋性ポリオレフィン材料、具体的にはシラン架橋性ポリオレフィンが加水分解し、架橋反応が進行する。その結果、基材11は架橋ポリオレフィン材料からなるものとなる。養生工程の具体的な条件は特に限定されない。架橋性ポリオレフィン材料の組成、具体的には、シラン架橋性ポリオレフィンの種類および含有量ならびに必要に応じ含有されるシラノール縮合触媒の種類および含有量、さらに未架橋層の厚さなどに応じて適宜設定されるべきものである。養生工程の条件は、通常23〜80℃、相対湿度20〜80%の条件下で、数日から数週間程度であり、の具体的な一例として、23℃相対湿度50%の環境に1週間程度静置することが挙げられる。
養生工程の条件として上記条件よりも高湿な条件(例えば相対湿度80%)としてもよく、この場合には静置期間を短縮(例えば4日間)することができる。ただし、未架橋層に含有される架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を過度に早く進行させると、積層体の内部に蓄積される応力が過度に大きくなることが懸念される。したがって、太陽電池用保護シート1にカールが生じる可能性が高まるため、雰囲気水分量(すなわち相対湿度)を適切に設定して、シラン架橋性ポリオレフィンの加水分解反応の進行を適切に制御することが好ましい。
上記の製造方法により、図1に示されるような、基材11および封止材接着層12からなる太陽電池用保護シート1を製造することができる。かかる太陽電池用保護シート1は、上記のように共押出成形により製造されるためカール量は小さいものとなる。これにより、太陽電池用保護シート1のカールに起因して太陽電池モジュールに反りが生じることを抑制することができる。太陽電池用保護シート1のカール量は、具体的には、太陽電池用保護シートを300mm×300mmの正方形に切り出して水平なテーブルに載置した際、垂直方向へのカール量が20mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。カール量が20mm以下である場合には、そのシートが組み込まれた太陽電池モジュールの反りを抑制することができる。
図2から4に示される太陽電池用保護シート1のように、基材11における封止材接着層12に対向する側と反対側にさらに他の層を有する場合には、基材11と封止材接着層12とを積層する前に、または積層した後に、他の層を積層すればよい。こうして、太陽電池用保護シート1を製造することができる。
3.太陽電池モジュール
図5は、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの概略断面図である。本実施形態に係る太陽電池モジュール10は、光電変換素子である結晶シリコン、アモルファスシリコン等からなる複数の太陽電池セル41と、太陽電池セル41を封止する電気絶縁体からなる封止材42と、封止材42の表面(図5中では上面)に積層されたガラス板43と、封止材42の裏面(図5中では下面)に積層された裏面保護シート(バックシート)としての太陽電池用保護シートとから構成されている。本実施形態に係る太陽電池モジュール10はこの太陽電池用保護シートが前述の本実施形態に係る太陽電池用保護シート1である。
図5は、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの概略断面図である。本実施形態に係る太陽電池モジュール10は、光電変換素子である結晶シリコン、アモルファスシリコン等からなる複数の太陽電池セル41と、太陽電池セル41を封止する電気絶縁体からなる封止材42と、封止材42の表面(図5中では上面)に積層されたガラス板43と、封止材42の裏面(図5中では下面)に積層された裏面保護シート(バックシート)としての太陽電池用保護シートとから構成されている。本実施形態に係る太陽電池モジュール10はこの太陽電池用保護シートが前述の本実施形態に係る太陽電池用保護シート1である。
なお、太陽電池用保護シート1は、封止材接着層12が封止材42に接するように配置される。この封止材接着層12を備えるため、太陽電池モジュール10が高温試験に供されても、使用中に熱膨張・収縮を繰り返しても、基材11が封止材42から剥離する可能性は十分に低減されている。
封止材42の材料は特に限定されない。生産性の観点からエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ウレタン系樹脂、アイオノマー系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系材料を主材とするものなどが例示される。
上記太陽電池モジュール10を製造する方法は特に限定されない。例えば、封止材42を構成する2枚のシートで太陽電池セル41をはさみ、この重積体の一方の面に太陽電池用保護シート1、他方の面にガラス板43を配置し、こうして得られた重積体全体を加熱しながらプレスして一体化するラミネーション工程を実施することにより、太陽電池モジュール10を製造することができる。このとき、太陽電池用保護シート1は、封止材接着層12と封止材42との熱融着および化学的な相互作用により、封止材42に接着される。
ラミネーション工程では、加熱のみの熱ラミネーション、雰囲気を減圧環境としつつ加熱する真空ラミネーション、またはこれらを併用して行ってもよい。熱ラミネーションと真空ラミネーションを併用する場合には、圧着される部材間の界面に気泡が残留する可能性を低減させることができる。また、ラミネーション工程は、加熱温度を段階的に上昇させてもよい。この場合には、まず、封止材42の架橋の進行が緩やかとなる温度にて保持する仮固定を行うことにより、太陽電池モジュール10を構成する複数の部材の熱膨張率の相違に基づいて生じるせん断力を封止材42などにより緩和・吸収させ、続いて、加熱温度を高めて封止材42の熱架橋を十分に進行させる。このようにすると熱膨張率の差に基づくせん断力によって部材間の剥離や部材内部の破壊が発生する可能性を低減させることができる。
なお、ガラス板43の替わりに、太陽電池用保護シートを表面保護シート(フロントシート)として使用することもできる。この場合、太陽電池セルにフレキシブル基板を用いれば、フレキシブル性を有する太陽電池モジュールを得ることができる。このように、太陽電池モジュールをフレキシブル化することにより、ロール・トゥ・ロールで大量生産することが可能となる。また、フレキシブル性を有する太陽電池モジュールは、アーチ状や放物線状の壁面を有する物体にもフィットさせることができるので、ドーム状の建築物や高速道路の防音壁などに設置することが可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
基材を形成するための材料であるペレット状架橋性ポリオレフィン材料として、LLDPE系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXLE830N」)100重量部および触媒(三菱化学社製「LZ033」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を、2種2層の押出成形装置の一方の押出機に投入した。
基材を形成するための材料であるペレット状架橋性ポリオレフィン材料として、LLDPE系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXLE830N」)100重量部および触媒(三菱化学社製「LZ033」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を、2種2層の押出成形装置の一方の押出機に投入した。
封止材接着層を形成するための材料であるペレット状オレフィン系材料として、密度880kg/m3のエチレン系樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002T」)を、2種2層の押出成形装置の他方の押出機に投入した。架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層の厚さが125μm、封止材接着層の厚さが85μmとなる様にスクリュ回転数を調整し、Tダイ製膜機(シリンダー温度:160〜190℃,Tダイ温度:190℃)により、2種2層の共押出フィルムからなる積層体を得た。得られた積層体を気温25℃、相対湿度50%の条件下で1週間保管し、前記未架橋層に含有される前記架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を進行させることにより、前記未架橋層から前記基材を形成して、太陽電池用保護シートとした。
〔実施例2〕
基材を形成するための材料である架橋性ポリオレフィン材料として、PP系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXPM800HM」)、100重量部および触媒(三井化学社製「PZ010S」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
基材を形成するための材料である架橋性ポリオレフィン材料として、PP系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXPM800HM」)、100重量部および触媒(三井化学社製「PZ010S」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
〔実施例3〕
基材を形成するための材料である架橋性ポリオレフィン材料として、EVA系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXVF600N」)100重量部および触媒(三井化学社製「LZ013」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
基材を形成するための材料である架橋性ポリオレフィン材料として、EVA系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXVF600N」)100重量部および触媒(三井化学社製「LZ013」)5重量部をドライブレンドしてなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
〔実施例4〕
封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度940kg/m3のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEV450」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度940kg/m3のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEV450」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
〔実施例5〕
封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002T」)に、当該樹脂基準で510.0質量%の二酸化チタンを配合した組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002T」)に、当該樹脂基準で510.0質量%の二酸化チタンを配合した組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池用保護シートを得た。
〔比較例1〕
基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム社製「メリネックスS」、厚さ125μm)の一方の面にコロナ処理(出力2000W)を施し、Tダイ製膜機(シリンダー温度:230〜300℃,Tダイ温度:300℃)により、封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002」)を、基材をなすPETフィルムのコロナ処理面に厚さ100μmとなるように押出コーティングして、封止材接着層を形成し、太陽電池用保護シートを得た。
基材としてのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム社製「メリネックスS」、厚さ125μm)の一方の面にコロナ処理(出力2000W)を施し、Tダイ製膜機(シリンダー温度:230〜300℃,Tダイ温度:300℃)により、封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002」)を、基材をなすPETフィルムのコロナ処理面に厚さ100μmとなるように押出コーティングして、封止材接着層を形成し、太陽電池用保護シートを得た。
〔比較例2〕
基材を形成するための材料として、密度924kg/m3のポリエチレン樹脂(三菱化学社製「スミカセンL405」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
基材を形成するための材料として、密度924kg/m3のポリエチレン樹脂(三菱化学社製「スミカセンL405」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
〔比較例3〕
基材を形成するための材料として、密度900kg/m3のポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製「プライムポリプロF−300SP」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
基材を形成するための材料として、密度900kg/m3のポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製「プライムポリプロF−300SP」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
〔比較例4〕
基材を形成するための材料として、密度930kg/m3のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製「エバフレックスP1007」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
基材を形成するための材料として、密度930kg/m3のエチレン−酢酸ビニル共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製「エバフレックスP1007」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
〔比較例5〕
基材を形成するための材料として、密度924kg/m3のポリエチレン樹脂(三菱化学社製「スミカセンL405」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、基材と封止材接着層とからなる積層体を得た。この積層体の基材層側から電子線照射装置(日新ハイボルテージ社製「キュアトロン 型式TBC200−20―10」)を用い、窒素雰囲気下、室温(23℃)、加速電圧200kV、照射線量3Mradで電子線照射を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
基材を形成するための材料として、密度924kg/m3のポリエチレン樹脂(三菱化学社製「スミカセンL405」)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、基材と封止材接着層とからなる積層体を得た。この積層体の基材層側から電子線照射装置(日新ハイボルテージ社製「キュアトロン 型式TBC200−20―10」)を用い、窒素雰囲気下、室温(23℃)、加速電圧200kV、照射線量3Mradで電子線照射を行い、太陽電池モジュール用保護シートを得た。
〔比較例6〕
基材を形成するための材料として、LLDPE系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXLE830N」)を押出機に投入し、厚さ125μmのフィルムを得た。さらに比較例5と同様の操作にて電子線照射を行い基材とした。得られた基材の一方の面にコロナ処理(出力2000W)を施し、Tダイ製膜機(シリンダー温度:230〜300℃,Tダイ温度:300℃)により、封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002」)を、厚さ85μmとなるように基材フィルムのコロナ処理面に押出コーティングして封止材接着層を形成し、太陽電池用保護シートを得た。
基材を形成するための材料として、LLDPE系シラン架橋ポリオレフィン(三菱化学社製「リンクロンXLE830N」)を押出機に投入し、厚さ125μmのフィルムを得た。さらに比較例5と同様の操作にて電子線照射を行い基材とした。得られた基材の一方の面にコロナ処理(出力2000W)を施し、Tダイ製膜機(シリンダー温度:230〜300℃,Tダイ温度:300℃)により、封止材接着層を形成するための材料であるオレフィン系材料として、密度880kg/m3のポリエチレン樹脂(住友化学社製「エクセレンCX4002」)を、厚さ85μmとなるように基材フィルムのコロナ処理面に押出コーティングして封止材接着層を形成し、太陽電池用保護シートを得た。
〔試験例1〕
<流動化温度の測定>
実施例、比較例で用いた基材を形成するための材料のみを押出成形し、単層のフィルムを形成した。得られたフィルムの架橋反応後の流動化温度を下記の方法で測定した。架橋前の流動化温度は、基材を形成するための材料(ペレット状)そのものを測定した。
荷重49.05Nとし、穴形状がφ2.0mm、長さが5.0mmのダイを使用し、試料の温度を昇温速度10℃/分で上昇させながら、昇温とともに変動するストローク変位速度(mm/分)を測定して、ストローク変位速度の温度依存性チャートを得た。試料がいずれも熱可塑性樹脂であるため、ストローク変位速度は、試料温度が軟化点に到達したことを契機として上昇して所定のピークに到達後、いったん降下した。ストローク変位速度はこの降下により最下点に到達した後、試料全体の流動化が進行することにより急激に上昇した。この軟化点を超えて試料温度を上昇させ、ストローク変位速度が一旦ピークに到達した後に現れるストローク変位速度の最低値を与える温度を流動化温度として測定した。
なお、比較例1については、PETフィルムそのもの流動化温度を測定し、得られた値を架橋前後の流動化温度として表1に示す。
測定結果を表1に示す。なお、表1中の「>250」とは、流動化温度が250℃以上であったことを意味する。
<流動化温度の測定>
実施例、比較例で用いた基材を形成するための材料のみを押出成形し、単層のフィルムを形成した。得られたフィルムの架橋反応後の流動化温度を下記の方法で測定した。架橋前の流動化温度は、基材を形成するための材料(ペレット状)そのものを測定した。
荷重49.05Nとし、穴形状がφ2.0mm、長さが5.0mmのダイを使用し、試料の温度を昇温速度10℃/分で上昇させながら、昇温とともに変動するストローク変位速度(mm/分)を測定して、ストローク変位速度の温度依存性チャートを得た。試料がいずれも熱可塑性樹脂であるため、ストローク変位速度は、試料温度が軟化点に到達したことを契機として上昇して所定のピークに到達後、いったん降下した。ストローク変位速度はこの降下により最下点に到達した後、試料全体の流動化が進行することにより急激に上昇した。この軟化点を超えて試料温度を上昇させ、ストローク変位速度が一旦ピークに到達した後に現れるストローク変位速度の最低値を与える温度を流動化温度として測定した。
なお、比較例1については、PETフィルムそのもの流動化温度を測定し、得られた値を架橋前後の流動化温度として表1に示す。
測定結果を表1に示す。なお、表1中の「>250」とは、流動化温度が250℃以上であったことを意味する。
〔試験例2〕
<フィルムの層間密着性>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれにハサミで切れ目を入れた後に、横に広げて下記の段階で剥離性を評価した。
A:広げても層剥離しない。
B:広げると層間で剥離するが、容易にはその層だけを剥がせない。
C:広げると層間で剥離し、容易にその層だけを剥がせる。
測定結果を表1に示す。
<フィルムの層間密着性>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれにハサミで切れ目を入れた後に、横に広げて下記の段階で剥離性を評価した。
A:広げても層剥離しない。
B:広げると層間で剥離するが、容易にはその層だけを剥がせない。
C:広げると層間で剥離し、容易にその層だけを剥がせる。
測定結果を表1に示す。
〔試験例3〕
<熱収縮率>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれを、温度が150℃に設定されたオーブン中に無緊張状態にて30分間保持する加熱処理を行った。この加熱処理前後の各太陽電池用保護シートの標点間距離を測定し、長手方向と幅方向それぞれについて、下記式により熱収縮率を算出した(ASTMD12041984年版に準ずる)。この測定を5回繰り返し、平均値を太陽電池用保護シートの熱収縮率とした。
熱収縮率(%)=((L0−L)/L0)×100
L0:熱処理前の標点間距離
L:熱処理後の標点間距離
測定結果を表1に示す。なお、比較例2および4に係る太陽電池用保護シートは、加熱処理中に基材が融解して大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。また、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。
<熱収縮率>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれを、温度が150℃に設定されたオーブン中に無緊張状態にて30分間保持する加熱処理を行った。この加熱処理前後の各太陽電池用保護シートの標点間距離を測定し、長手方向と幅方向それぞれについて、下記式により熱収縮率を算出した(ASTMD12041984年版に準ずる)。この測定を5回繰り返し、平均値を太陽電池用保護シートの熱収縮率とした。
熱収縮率(%)=((L0−L)/L0)×100
L0:熱処理前の標点間距離
L:熱処理後の標点間距離
測定結果を表1に示す。なお、比較例2および4に係る太陽電池用保護シートは、加熱処理中に基材が融解して大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。また、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。
〔試験例4〕
<カール量測定>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれを300mm×300mmの正方形に切り出し、水平なテーブルに置き、四隅のテーブル面からの垂直距離(mm)を測定した。得られた4箇所の各距離の平均値を算出し、これをカール量(mm)とした。
カール量の算出結果を表1に示す。なお、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。一方、実施例に係る太陽電池用保護シート1は、当該カール量を5mm以下に抑えられている。これより、実施例に係る太陽電池用保護シート1は、太陽電池モジュールに組み込まれたときに、太陽電池モジュールに反りを発生させる可能性が特に低いと考えられる。
<カール量測定>
実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれを300mm×300mmの正方形に切り出し、水平なテーブルに置き、四隅のテーブル面からの垂直距離(mm)を測定した。得られた4箇所の各距離の平均値を算出し、これをカール量(mm)とした。
カール量の算出結果を表1に示す。なお、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、熱収縮率の測定は不可能であった。一方、実施例に係る太陽電池用保護シート1は、当該カール量を5mm以下に抑えられている。これより、実施例に係る太陽電池用保護シート1は、太陽電池モジュールに組み込まれたときに、太陽電池モジュールに反りを発生させる可能性が特に低いと考えられる。
〔試験例5〕
<ゲル分率測定>
実施例、比較例で用いた基材を形成するための材料のみを押出成形し、単層のフィルムを形成した。以下の手順で得られたフィルムの架橋反応後のゲル分率を算出した。結果を表1に示す。
・金網(♯200)重量を秤量する(m1)
・サンプルを金網に入れ重量を測定する(m2)
・ソックスレー抽出器を用いて、金網に入ったサンプルについて10時間キシレン抽出を行う
・金網ごと取り出しキシレンを乾燥させた後、重量を測定し(m3)、下式にてゲル分率を計算する
ゲル分率(wt%)=(m3−m1)/(m2−m1)×100
m1:金網重量
m2:抽出前サンプル+金網重量
m3:抽出後サンプル+金網重量
ゲル分率の計算結果を表1に示す。なお、比較例1は、PETフィルムがキシレンに溶解しないため、ゲル分率の測定は不可能であった。
<ゲル分率測定>
実施例、比較例で用いた基材を形成するための材料のみを押出成形し、単層のフィルムを形成した。以下の手順で得られたフィルムの架橋反応後のゲル分率を算出した。結果を表1に示す。
・金網(♯200)重量を秤量する(m1)
・サンプルを金網に入れ重量を測定する(m2)
・ソックスレー抽出器を用いて、金網に入ったサンプルについて10時間キシレン抽出を行う
・金網ごと取り出しキシレンを乾燥させた後、重量を測定し(m3)、下式にてゲル分率を計算する
ゲル分率(wt%)=(m3−m1)/(m2−m1)×100
m1:金網重量
m2:抽出前サンプル+金網重量
m3:抽出後サンプル+金網重量
ゲル分率の計算結果を表1に示す。なお、比較例1は、PETフィルムがキシレンに溶解しないため、ゲル分率の測定は不可能であった。
〔試験例6〕
<封止材に対する接着力>
日本工業規格:JIS K6854−3「接着剤−はく離接着強さ試験方法−第3部:T形はく離」に規定された方法に準拠して、実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれについて、封止材に対する密着性を評価した。太陽電池用保護シートを70×200mmに切断し、70×200mmに切断したEVA系の封止材(三井化学ファブロ社製「SC−4」)の両面に貼り合わせ、真空ラミネータ(日清紡メカトロニクス社製「ラミネータPVL0505S」)を用いて、温度150℃、真空5分、圧着15分の条件で圧着させることにより試験片を作製した。試験片を15×200mmに切断し、23℃、相対湿度50%の条件下、剥離速度300mm/分で、試験片における太陽電池用保護シートを封止材から剥離して、その際測定された最大の剥離抵抗力(単位:N/15mm)を、太陽電池用保護シートの封止材に対する密着性を示す接着力として測定した。
接着力の測定結果を表1に示す。なお、比較例1に係る太陽電池用保護シートは、剥離試験中に基材と封止材接着層との層間剥離が生じたため、接着力の測定は不可能であった。また、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、接着力の測定は不可能であった。
<封止材に対する接着力>
日本工業規格:JIS K6854−3「接着剤−はく離接着強さ試験方法−第3部:T形はく離」に規定された方法に準拠して、実施例および比較例により得られた太陽電池用保護シートのそれぞれについて、封止材に対する密着性を評価した。太陽電池用保護シートを70×200mmに切断し、70×200mmに切断したEVA系の封止材(三井化学ファブロ社製「SC−4」)の両面に貼り合わせ、真空ラミネータ(日清紡メカトロニクス社製「ラミネータPVL0505S」)を用いて、温度150℃、真空5分、圧着15分の条件で圧着させることにより試験片を作製した。試験片を15×200mmに切断し、23℃、相対湿度50%の条件下、剥離速度300mm/分で、試験片における太陽電池用保護シートを封止材から剥離して、その際測定された最大の剥離抵抗力(単位:N/15mm)を、太陽電池用保護シートの封止材に対する密着性を示す接着力として測定した。
接着力の測定結果を表1に示す。なお、比較例1に係る太陽電池用保護シートは、剥離試験中に基材と封止材接着層との層間剥離が生じたため、接着力の測定は不可能であった。また、比較例6に係る太陽電池用保護シートは、その製造過程で封止材接着層を基材上に押出成形した段階で基材が大きく変形してしまったため、接着力の測定は不可能であった。
本発明に係る太陽電池用保護シートは、例えば太陽電池モジュールの裏面保護シート(バックシート)や表面保護シート(フロントシート)として好適に用いられる。
1…太陽電池用保護シート
11…基材
12…封止材接着層
13…フッ素樹脂層
14…蒸着層
15…接着層
16…金属シート
10…太陽電池モジュール
41…太陽電池セル
42…封止材
43…ガラス板
11…基材
12…封止材接着層
13…フッ素樹脂層
14…蒸着層
15…接着層
16…金属シート
10…太陽電池モジュール
41…太陽電池セル
42…封止材
43…ガラス板
Claims (14)
- 架橋性ポリオレフィン材料が架橋してなる架橋ポリオレフィン材料(ただし、電子線照射による架橋ポリオレフィン材料は除く。)からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記架橋ポリオレフィン材料の流動化温度は250℃以上である請求項1に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記架橋性ポリオレフィン材料を架橋して架橋ポリオレフィン材料を形成するための反応は、加水分解反応を含む請求項1または2に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記架橋性ポリオレフィン材料はシラン架橋性ポリオレフィンを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記架橋性ポリオレフィン材料の流動化温度は200℃以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記基材のゲル分率が30質量%以上90質量%以下である請求項1から5のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 150℃に環境に30分間静置した際の収縮率が1%以内である請求項1から6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記封止材接着層は、オレフィン系樹脂を含むオレフィン系材料から形成されてなる請求項1から7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記オレフィン系樹脂はエチレンに由来する構造単位を有するエチレン系樹脂である請求項8に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記基材層と前記封止材接着層とはいずれも押出成形工程を備える製造方法により製造されたものである請求項1から9のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 前記基材層と前記封止材接着層とは共押出成形工程を備える製造方法により製造されたものである請求項10に記載の太陽電池モジュール用保護シート。
- 架橋ポリオレフィン材料からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備える太陽電池モジュール用保護シートの製造方法であって、
前記基材を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および前記封止材接着層を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、前記基材および前記封止材接着層を備える前記太陽電池モジュール用保護シートを得ることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートの製造方法。 - 架橋ポリオレフィン材料からなる基材、および前記基材の一方の面上に積層された封止材接着層を備える太陽電池モジュール用保護シートの製造方法であって、
前記基材を形成するための架橋性ポリオレフィン材料および前記封止材接着層を形成するための材料を個別に加熱し、これらを共押出成形して、前記架橋性ポリオレフィン材料から形成した未架橋層および前記封止材接着層を備えた積層体を得る工程と、
前記未架橋層に含有される前記架橋性ポリオレフィン材料の架橋反応を進行させることにより、前記未架橋層から前記基材を形成して、前記太陽電池モジュール用保護シートを得る工程と
を備えることを特徴とする太陽電池モジュール用保護シートの製造方法。 - 太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材と、前記封止材に積層された保護シートとを備えた太陽電池モジュールであって、前記保護シートは、請求項1から11のいずれか一項に記載された太陽電池用保護シートからなり、前記保護シートは、前記封止材接着層によって前記封止材に接着されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
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- 2012-12-27 JP JP2012285189A patent/JP2014127672A/ja active Pending
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