JP2014125444A - カルバゾール類の製造方法およびこの方法により製造されたカルバゾール類。 - Google Patents

カルバゾール類の製造方法およびこの方法により製造されたカルバゾール類。 Download PDF

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Abstract

【課題】工業的に用いることのできる、より簡単なカルバゾール類の製法方法を提供する。
【解決手段】2−アミノビフェニル類であって、アミノ基が下記式(1)
【化1】
−NHR …(1)
(式中、Rは、S(=O)、C(=O)Rまたは炭素数1〜3のアルキル基
を示す(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル基またはニトロ基で置換されて
いてもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1
〜5のアルキル基を示す)
で表される2−アミノビフェニル類を、イオウ系溶媒および酸素と、例えば、エヌ・イーケムキャット(株)製[P9−Type][UL−Type][P60−Type]等のパラジウムを担持した不均一系触媒の存在下、110〜130℃で反応させることを特徴とするカルバゾール類の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、不均一系触媒を用いたカルバゾール類の製造方法に関する。
カルバゾール類は様々な用途で有望な材料であり、このようなカルバゾール類の製造方法の一つとして、パラジウム錯体触媒を使用してビフェニルアミン類から所望のカルバゾール類を製造する均一系反応による方法が知られている(非特許文献1〜2)。
J.Am.Chem.Soc.,2005,127,p14560. J.Org.Chem.,2008,73,p7603.
しかし、このような従来の均一系反応によるカルバゾール類の製造方法では、触媒としてパラジウム錯体を使用することから、反応後に触媒であるパラジウム錯体の分離が容易とはいえず、製造工程が複雑になりがちであった。また、均一系の反応では触媒の回収、再利用も困難であることから、これらの方法は工業的に用いられてはいなかった。そのため、工業的に用いることのできる、より簡単なカルバゾール類の製法方法の開発が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、アミノ基として特定の構造を有する2−アミノビフェニル類を、不均一系触媒を用い、特定の溶媒中、特定の温度範囲で反応させることによりカルバゾール類を高い収率で製造できることおよび反応後に触媒を系から容易に除去できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は2−アミノビフェニル類であって、アミノ基が下記式(1)
Figure 2014125444
(式中、Rは、S(=O)、C(=O)Rまたは炭素数1〜3のアルキル基
を示す(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル基またはニトロ基で置換されて
いてもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1
〜5のアルキル基を示す)
で表される2−アミノビフェニル類を、イオウ系溶媒、酸素、パラジウムを担持した不均一系触媒の存在下、110〜130℃で反応させることを特徴とするカルバゾール類の製造方法である。
また、本発明は上記製造方法により製造されたカルバゾール類である。
本発明によれば、アミノ基として特定の構造を有する2−アミノビフェニル類からカルバゾール類を高い収率で合成できる。
また、本発明では、合成に使用した触媒の分離も、ろ過等の分離手段を経るだけでよく、反応後の精製工程の簡略化が可能になり、更に、触媒の再利用も容易になる。
本発明のカルバゾール類の製造方法(以下、「本発明方法」という)において、使用される基質は、2−アミノビフェニル類であって、アミノ基が下記式(1)で表される2−アミノビフェニル類である。
Figure 2014125444
ここで、式(1)中、Rは、S(=O)、C(=O)Rまたは炭素数1〜3のアルキル基を示す(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す)。このような基であればアミノ基に対する保護基となり得る。また、これらの中でも、好ましいRとしては、−S(=O)−CH、−S(=O)−C、−S(=O)−C−CH等のスルホニル基またはC(=O)CH等のアルデヒド基が挙げられ、特に好ましいRとしては、−S(=O)−CH(メシル基)が挙げられる。
なお、上記2−アミノビフェニル類は、式(1)で表されるアミノ基を有するものであれば特に限定されず、例えば、ビフェニルを構成するフェニル基が何らかの置換基で置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。
上記2−アミノビフェニル類の具体的なものとしては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014125444
ここで、式(2)中、Rは、式(1)と同じ基を示し、RおよびRは、同一または異なっていてもよく、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、水素、ハロゲン、ニトロ基、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルコキシカルボニル基を示す。これらの中でも好ましいR、Rとしては、アルキル基またはメトキシ基が挙げられ、特に好ましいR、Rとしては、メトキシ基が挙げられる。
また、式(2)中、mおよびnは、同一または異なっていてもよい1〜2の整数を示し、好ましくはmおよびnの両方が1である。なお、mが2の場合には、置換基は2−アミノビフェニル類のアミノ基に対して2位と4位に置換することが好ましい。
本発明方法は、アミノ基が上記式(1)で表される2−アミノビフェニル類を、イオウ系溶媒、酸素、パラジウムを担持した不均一系触媒の存在下、110〜130℃、好ましくは120℃で反応させればよい。温度が高すぎると生成物や溶媒の分解が懸念され、低すぎると反応が促進しないことがある。
本発明方法で用いるイオウ系溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルスルホキシド等の分子内にイオウ原子を含むものが挙げられる。本発明方法においては、これらの中でもジメチルスルホキシドが好ましい。このイオウ系溶媒は本発明方法において溶剤として用いられる。なお、イオウ系溶媒としてDMSOを用いれば酸化剤としての作用も有することから反応の促進に有利である。
また、本発明方法で用いる酸素としては、例えば、酸素ガスや、不活性ガスと酸素との混合ガス、大気等の酸素を含むガスが挙げられる。本発明方法においては、これらの酸素の中でも純粋な酸素ガスが好ましい。この酸素は本発明方法を行っている間、系内に供給されていればよく、特にその条件は限定されない。
更に、本発明方法で用いるパラジウムを担持した不均一系触媒としては、例えば、活性炭、カーボンナノチューブ、グラファイト、グラフェン等のカーボン、アルミナ、シリカ等の担体にパラジウムを担持させたものが挙げられる。このパラジウムを担持した不均一系触媒は本発明方法を行っている間、系内に存在していればよいが、例えば、2−アミノビフェニル類に対して、1〜50mol%、好ましくは5〜20mol%である。なお、このような不均一系触媒は、反応後の触媒の分離、分離した触媒の再使用が容易であり、生成物であるカルバゾール類への触媒成分の残留も極めて少なくすることができる。
上記したパラジウムを担持した不均一系触媒の中でもカーボンにパラジウムを担持させたものが好ましく、特に活性炭にパラジウムを担持させたものが好ましい。なお、活性炭は比表面積値が大きく、担持するパラジウムの分散性を向上することができ、安価で高活性の不均一系触媒を得ることができる。
また、上記した活性炭にパラジウムを担持させた不均一系触媒の中でも下記(a)および(b)の性質を有するものが好ましい。
(a)パラジウムを活性炭に対しパラジウム金属換算で1〜20wt%、好ましくは5〜15wt%含有する
なお、パラジウム量が少なすぎると反応性が低下することがあり、多すぎても使用量にみあった活性が得られないことがある。また、パラジウム量が多すぎると触媒上のパラジウム同士が凝集してしまうことがあり、その場合パラジウム粒子全体の表面積が低下して活性も低下してしまうことがある。
(b)活性炭の比表面積値(BET値)が500〜2,000m/g、好ましくは800〜1,500m/gである
なお、活性炭の比表面積値が小さすぎるとパラジウムの分散性が低下してしまい反応性が低下してしまうことがある。また、理由は定かではないが、比表面積値が大きすぎても、本発明方法では反応性が低下することがある。
上記した性質を有する活性炭にパラジウムを担持させた不均一系触媒としては、公知の方法に従って調製しても良いし、例えば、[P9−Type](パラジウム含量;10wt%、比表面積値;1,000m/g)、[K−タイプ触媒](パラジウム含量;10wt%、比表面積値;1,100m/g)、[UL−Type](パラジウム含量;10wt%、比表面積値1,150m/g)、[P60−Type](パラジウム含量;10wt%、比表面積値1,550m/g)(いずれもエヌ・イー ケムキャット(株)製)等の市販品を利用することもできる。
本発明方法は、反応を促進させるために、系内に酸化剤を存在させてもよい。本発明方法で用いる酸化剤としては、特に限定されず、固体、液体、気体等の何れでもよいが、例えば、酢酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)等の銅系酸化剤、酢酸銀(I)等の銀系酸化剤、ピリジンN−オキシド、N−メチルモルホリンN−オキシド、4−ニトロキノリンN−オキシド、3−ヒドロキシピリジンN−オキシド、4−ニトロピリジンN−オキシド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル、メタクロロ過安息香酸等の有機系酸化剤等が挙げられる。これらの酸化剤は1種または2種以上を用いることができる。これらの酸化剤の中でも酢酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銀(I)、ピリジンN−オキシド、N−メチルモルホリンN−オキシド、4−ニトロキノリンN−オキシドが好ましく、特に酢酸銅(II)を用いると他の酸化剤よりも反応を促進することができ、また、ピリジンN−オキシドを用いると、他の酸化剤よりも転化率、選択率の高さや銅や銀などの重金属混入が抑制することができるため好ましい。
本発明方法で用いられる酸化剤の量は、特に限定されないが、例えば、2−アミノビフェニル類に対するパラジウムを担持した不均一系触媒量が5〜40mol%の時に、パラジウムを担持した不均一系触媒に含まれるパラジウム金属と酸化剤のモル比が4以下となる量である。
本発明方法の反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.5〜48時間、好ましくは2〜24時間である。また、反応の際には撹拌をすることが好ましい。
本発明方法の反応が終了した後は、ろ過等の公知の分離手段によりパラジウムを担持させた不均一系触媒を回収することができる。更に、回収した生成物を含む溶液から目的物を回収する際には、分別結晶、再結晶、液体クロマトグラフィー等の公知の精製手段を用いればよい。
本発明方法は、具体的に次のようにして実施することができる。まず、アミノ基が上記式(1)で表される2−アミノビフェニル類を、イオウ系溶媒、パラジウムを担持した不均一系触媒、必要により酸化剤を試験管、フラスコ、シュレンク管等の容器に投入した後、真空で1〜4回程度脱気し、酸素置換する。次いで、500〜2000rpm程度撹拌しながら所定の温度に加熱し、所定の時間反応させる。反応後、ろ過によりパラジウムを担持した不均一系触媒を除去し、更に 再結晶、分別結晶、液体クロマトグラフィー等で精製を行う。
本発明方法によりアミノ基が上記式(1)で表される2−アミノビフェニル類が分子内環化し、カルバゾール類が得られる。なお、カルバゾール類が得られたことはH NMR等の公知の分析手段で確認することができる。
具体的に、本発明方法において2−アミノビフェニル類が、下記式(2)、
Figure 2014125444
(式中、R、R、R、m、nは前記と同じ意味を示す)
で表される2−アミノビフェニル類の場合、下記式(2)’
Figure 2014125444
(式中、R、R、R、m、nは前記と同じ意味を示す)
で表されるカルバゾール類が得られる。
これらのカルバゾール類の中でも特に下記式(3)で表されるカルバゾール類は新規の化合物である。
Figure 2014125444
ここで、式(3)中、Rは、S(=O)を示し(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示す)、RおよびRは、何れか一方が、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルコキシカルボニル基を示し、もう一方が水素を示す。
以上説明した本発明方法によれば、アミノ基が上記式(1)で表される2−アミノビフェニル類からカルバゾール類が得られ、その収率は、例えば、70〜100%、好ましくは85〜100%である。
斯くして得られるカルバゾール類は、公知のカルバゾール類と同様に抗炎症薬、抗腫瘍薬、抗高血圧薬、電子材料、農薬、感光材料、発光材料、有機EL材料、液晶材料およびこれらの中間体として用いることができる。
以下、本発明を実施例等を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
保護基適用性:
下記表1に示す各基質0.25mmolに対し、触媒として金属換算10wt%のパラジウムを含むパラジウムカーボン触媒(エヌ・イー ケムキャット(株)製[K−タイプ触媒]:パラジウム含量;10wt%、比表面積値;1,100m/g)を基質に対してパラジウム金属換算で10mol%、酸化剤としてのピリジンN−オキシドを基質に対して20mol%、溶剤として無水ジメチルスルホキシド(DMSO)1mlをシリコン製密閉容器(セプタム)に密閉後、脱気した後に酸素置換した上で温度120℃に加熱し撹拌した。
反応後、触媒を濾過し、濾液を酢酸エチル10mlと水10mlで抽出し、更に水相を酢酸エチル10mlで2回抽出した。これら酢酸エチル相を飽和食塩水20mlで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し更に溶剤を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=1000:1)で精製した。この反応の概要を下記に示し、結果を表1に示した。なお、各基質は式IにおけるRを変更したもので、Rも下記表1中に示した。各化合物のH NMR測定を行い、構造の決定と選択率を求めた。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
表1の結果から、本発明方法は、基質として使用できる2−アミノビフェニル類において優れた転化率、選択率を示していることがわかった。
実 施 例 2
添加剤適用性:
下記の酸化剤を加える以外は、実施例1と同様の条件のもと反応を行った。この反応の概要を下記に示すと共に、結果を表2に示した。なお、用いた酸化剤も下記表2中に示した。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
上記の結果から、本発明方法に用いられる酸化剤としては、実施例1で使用したピリジンN−オキシドの他、Cu(OTf)、Cu(OAc)、N−メチルモルホリンN−オキシド、4−ニトロキノリンN−オキシドが特に有効であることがわかった。
実 施 例 3
溶媒適用性:
溶媒を変更する以外は、実施例1と同様の条件で反応を行った。この反応の概要を下記に示すと共に、結果を表3に示した。なお、用いた溶剤も下記表3中に示した。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
上記の結果から、本発明方法に使用される溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)が好ましく、DMSOが僅か3時間で完全に反応が完了するのに比べて、他の溶剤では24時間経過後も殆ど反応が進行していないことがわかった。
実 施 例 4
好適な反応温度:
反応温度を変更する以外は、実施例1と同様の条件で反応を行った。この反応概要を下記に示すと共に、表4に示した。なお、用いた反応温度も下記表4中に示した。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
上記の結果から、本発明方法における反応温度は特に120℃が好ましいことがわかった。
実 施 例 5
好適な触媒と添加剤の量:
酸化剤と触媒の量を変更する以外は、実施例1と同様の条件で反応を行った。この反応の概要を下記に示すと共に、結果を表5に示した。なお、酸化剤と触媒の量も下記表5中に示した。表5中、酸化剤の量は基質に対する使用割合を示し、触媒の量は基質に対する触媒中の金属換算のパラジウムの使用割合を示す。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
上記の結果から、触媒Xと添加剤Yの使用量は、基質に対する触媒量が5〜40mol%である時に、[触媒X/酸化剤Y]のモル比が4以下で優れた触媒活性を発揮することがわかった。
実 施 例 6
基質適用性:
基質を変更する以外は、実施例1と同様の条件で反応を行った。この反応の概要を下記に示すと共に、結果を表6に示した。なお、用いた基質も下記表6中に示した。また、反応物VIIのH NMR(CDCl)におけるピーク位置を構造式と共に下記表6中に示した。
Figure 2014125444
Figure 2014125444
Figure 2014125444
Figure 2014125444
Figure 2014125444
上記の結果から、本発明方法によれば、多様な置換基を有するカルバゾ−ル類を高い収率で得られることがわかった。
実 施 例 7
触媒物性:
実施例1で用いた10%Pd/C(10mol%)の活性炭担体について、比表面積の異なるものを用いた以外は実施例1と同様の条件のもと反応を行った。結果を表7に示した。表中、比表面積値1,000の触媒はエヌ・イーケムキャット(株)製[P9−Type]、比表面積値1,150の触媒はエヌ・イーケムキャット(株)製[UL−Type]、比表面積値1,550の触媒はエヌ・イーケムキャット(株)製[P60−Type]を用いた。
Figure 2014125444
上記の結果から、本発明方法に用いられる担体の比表面積値が800から1,500の範囲にあることで、高い選択率で目的とするカルバゾール類を得られることがわかった。比表面積値が高すぎる場合、低い場合と比べて、基質や生成した目的物の担体単位質量あたりの表面濃度が高くなる傾向があると考えられ、反応生成物が活性点から溶媒へ離脱する際の妨げとなって目的物による活性点の被毒や好ましくない副反応が起きるためではないかと推察される。また、比表面積が低すぎる場合は、パラジウム粒子の分散が十分ではなくなり活性が低下すると考えられる。
本発明方法で得られるカルバゾール類は、抗炎症薬、抗腫瘍薬、抗高血圧薬、電子材料、農薬、感光材料、発光材料、有機EL材料、液晶材料並びにこれらの中間体として有用である。

以 上

Claims (8)

  1. 2−アミノビフェニル類であって、アミノ基が下記式(1)
    Figure 2014125444
    (式中、Rは、S(=O)、C(=O)Rまたは炭素数1〜3のアルキル基
    を示す(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル基またはニトロ基で置換されてい
    てもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜5
    のアルキル基を示す)
    で表される2−アミノビフェニル類を、イオウ系溶媒、酸素、パラジウムを担持した不均一系触媒の存在下、110〜130℃で反応させることを特徴とするカルバゾール類の製造方法。
  2. 2−アミノビフェニル類が、下記式(2)、
    Figure 2014125444
    (式中、Rは、式(1)と同じ基を示し、RおよびRは、同一または異なってい
    てもよく、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、水素、ハロゲ
    ン、ニトロ基、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルコキシカル
    ボニル基を示し、mおよびnは、同一または異なっていてもよい1〜2の整数を示
    す)
    で表されるものである請求項1記載のカルバゾール類の製造方法。
  3. 更に酸化剤の存在下で反応させるものである請求項1または2記載のカルバゾール類の製造方法。
  4. 酸化剤が、酢酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銀(I)、ピリジンN−オキシド、N−メチルモルホリンN−オキシドおよび4−ニトロキノリンN−オキシドからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項3記載のカルバゾール類の製造方法。
  5. パラジウムを担持した不均一系触媒が、パラジウムを担持させた活性炭であり、かつ、下記(a)および(b)、
    (a)パラジウムを活性炭に対しパラジウム金属換算で1〜20wt%含有する
    (b)活性炭の比表面積値が500〜2,000m/gである
    の性質を有するものである請求項1〜4の何れかに記載のカルバゾール類の製造方法。
  6. 基質である2−アミノビフェニル類に対するパラジウムを担持した不均一系触媒量が5〜40mol%の時に、パラジウムを担持した不均一系触媒に含まれるパラジウム金属と酸化剤のモル比が4以下である請求項3〜5の何れかに記載のカルバゾール類の製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のカルバゾール類の製造方法により製造されたカルバゾール類。
  8. 下記式(3)、
    Figure 2014125444
    (式中、Rは、S(=O)を示し(ただし、Rは、炭素数1〜2のアルキル
    基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、または炭素数1〜3のアル
    キル基を示す)、RおよびRは、何れか一方が、ハロゲンで置換されていてもよ
    い炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素
    数1〜3のアルコキシカルボニル基を示し、もう一方が水素を示す)
    で表されるカルバゾール類。
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