JP2014119099A - 車両のパーキング機構の劣化判定装置 - Google Patents

車両のパーキング機構の劣化判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014119099A
JP2014119099A JP2012277121A JP2012277121A JP2014119099A JP 2014119099 A JP2014119099 A JP 2014119099A JP 2012277121 A JP2012277121 A JP 2012277121A JP 2012277121 A JP2012277121 A JP 2012277121A JP 2014119099 A JP2014119099 A JP 2014119099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parking
vehicle
deterioration degree
degree value
deterioration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012277121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5832419B2 (ja
Inventor
Shunji Kamo
俊二 加茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012277121A priority Critical patent/JP5832419B2/ja
Publication of JP2014119099A publication Critical patent/JP2014119099A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5832419B2 publication Critical patent/JP5832419B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】誤操作などによるパーキング機構の劣化度合いを算出して警告することで、ユーザにパーキング機構の交換時期を適正に報知するようにした車両のパーキング機構の劣化判定装置を提供する。
【解決手段】パーキングポールを移動させてパーキングギヤに係止させることで出力軸をロック自在な車両のパーキング機構において、所定時間ごとにパーキングポールが移動されるパーキング状態が生じたか否か判定し、生じたと判定される場合、車両の走行速度Vが所定車速V0以上か否か判定し(S10からS14)、所定車速以上と判定されるとき、パーキング機構の劣化度合いを示す劣化度合い値P0を算出し(S18からS20)、前回値P1に積算して積算劣化度合い値Peを算出し(S22)、Peが閾値を超えると、パーキング機構の劣化度合いが進行していると判定して警告する(S24,S26)。
【選択図】図3

Description

この発明は車両のパーキング機構の劣化判定装置に関する。
車両のパーキング機構は、車両に搭載される駆動源の回転を変速して出力軸から駆動輪に伝達する自動変速機の出力軸に固定されるパーキングギヤと、運転者の操作に応じてパーキングギヤに向けてパーキングポールを移動させて係止(噛合)させることで出力軸をロック自在なパーキングポール移動手段(シフトレバーに接続されるワイヤあるいはシフト・バイ・ワイヤ方式の場合にはアクチュエータ)とから構成される。
ワイヤによる直接方式の場合であれ、アクチュエータによるシフト・バイ・ワイヤ方式の場合であれ、車両が走行しているときにパーキングポールが誤ってパーキングギヤに向けて移動されることがある。その場合、パーキングポールがパーキングギヤと係止(噛合)することなく、連続的に衝撃を受けつつ弾かれ続けると、パーキング機構においてパーキングギヤなどの耐久性が低下する恐れがある。
そこで、パーキングギヤとパーキングポールの間に減衰機構からなる衝撃低減構造を設けてパーキング機構の耐久性を向上させることが特許文献1記載の技術で提案されている。
特許第4893662号公報
特許文献1記載の技術によって、誤操作された場合にパーキング機構の耐久性を向上させることができるが、誤操作が繰り返された場合やその状態が継続された場合、パーキング機構の疲労が蓄積して耐久性が低下することになる。他方、パーキングギヤは出力軸と一体的に製作されるため、パーキングギヤを交換するときは変速機全体を交換せざるを得ず、ユーザに大きな出費を強いることから、交換は遅れがちになる。
従って、この発明の目的は上記した不都合を解消し、誤操作などによるパーキング機構の劣化度合いを算出して警告することで、ユーザにパーキング機構の交換時期を適正に報知するようにした車両のパーキング機構の劣化判定装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両に搭載される駆動源に接続され、入力軸から入力された駆動源の回転を変速して出力軸から駆動輪に伝達する自動変速機と、前記自動変速機の出力軸に固定されるパーキングギヤと前記パーキングギヤに向けてパーキングポールを移動させて前記パーキングギヤに係止させることで前記出力軸をロック自在なパーキングポール移動手段とを備えた車両のパーキング機構において、所定時間ごとに前記パーキングポール移動手段によって前記パーキングギヤに向けて前記パーキングポールが移動されるパーキング状態が生じたか否か判定し、前記パーキング状態が生じたと判定される場合、前記車両の走行速度が所定車速以上か否か判定し、前記車両の走行速度が前記所定車速以上と判定されるとき、前記パーキング機構の劣化度合いを示す劣化度合い値を算出する劣化度合い値算出手段と、前記算出された劣化度合い値を前回までに算出された劣化度合い値に積算して積算劣化度合い値を算出する積算劣化度合い値算出手段と、前記算出された積算劣化度合い値を閾値と比較し、前記算出された積算劣化度合い値が前記閾値を超えるとき、前記パーキング機構の劣化度合いが進行していると判定して警告する警告手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、前記劣化度合い値算出手段は、前記車両の走行速度が前記所定速度を超えて増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出する如く構成した。
請求項3に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、前記劣化度合い値算出手段は、前記車両の重量が増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出する如く構成した。
請求項4に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、前記劣化度合い値算出手段は、前記所定時間に係数を乗じて前記劣化度合い値を算出すると共に、前記係数が前記車両の走行速度または前記車両の重量が増加するほど大きくなるように設定される如く構成した。
請求項1に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、所定時間ごとにパーキングポール移動手段によってパーキングギヤに向けてパーキングポールが移動されるパーキング状態が生じたか否か判定し、パーキング状態が生じたと判定される場合、車両の走行速度が所定車速以上か否か判定し、所定車速以上と判定されるとき、パーキング機構の劣化度合いを示す劣化度合い値を算出し、算出された劣化度合い値を前回までに算出された劣化度合い値に積算して積算劣化度合い値を算出すると共に、算出された積算劣化度合い値を閾値と比較し、算出された積算劣化度合い値が閾値を超えるとき、パーキング機構の劣化度合いが進行していると判定して警告する如く構成したので、パーキング機構がワイヤによる直接方式の場合であれ、アクチュエータによるシフト・バイ・ワイヤ方式の場合であれ、閾値を適宜な値に設定することでユーザの注意を喚起することができ、ユーザにパーキング機構の交換時期を適正に報知することができる。
請求項2に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、車両の走行速度が所定速度を超えて増加するほど大きくなるように劣化度合い値を算出する如く構成したので、即ち、パーキング機構の損傷は車両の走行速度が増加するほど大きくなることから走行速度の増加に応じて劣化度合い値が大きくなるように算出することで、上記した効果に加え、パーキング機構の劣化度合いを精度良く算出することができる。
請求項3に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、車両の重量が増加するほど大きくなるように劣化度合い値を算出する如く構成したので、即ち、パーキング機構の損傷は車両の重量が増加するほど大きくなることから走行速度の増加に応じて劣化度合い値が大きくなるように算出することで、上記した効果に加え、パーキング機構の劣化度合いを精度良く算出することができる。
請求項4に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置にあっては、所定時間に係数を乗じて劣化度合い値を算出すると共に、係数が車両の走行速度または車両の重量が増加するほど大きくなるように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、車両の走行速度または車両の重量が増加するほど大きくなるように劣化度合い値を算出でき、よってパーキング機構の劣化度合いを精度良く算出することができる。
この発明の実施例に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置を全体的に示す概略図である。 図1に示すパーキング機構の説明図である。 図1に示す装置の動作を示すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートで使用される係数の特性を示す説明グラフである。 同様に図3フロー・チャートで使用される係数の特性を示す説明グラフである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置を実施するための形態を説明する。
図1は、この発明の実施例に係る車両のパーキング機構の劣化判定装置を全体的に示す概略図、図2は図1に示すパーキング機構の説明図である。
図1において、符号10はエンジン(駆動源)を示す。エンジン10はガソリンを燃料とする4気筒の内燃機関からなり、駆動輪(車輪)12を備えた車両14に搭載される(車両14はエンジン10、駆動輪12などで部分的に示す)。
エンジン10の吸気系に配置されたスロットルバルブ10aは車両運転席床面に配置されるアクセルペダル16との機械的な接続が絶たれて電動モータなどのアクチュエータからなるDBW(Drive By Wire)機構20に接続され、DBW機構20で開閉される。
スロットルバルブ10aで調量された吸気はインテークマニホルド(図示せず)を通って流れ、各気筒の吸気ポート付近でインジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と混合して混合気を形成し、吸気バルブ(図示せず)が開弁されたとき、当該気筒の燃焼室(図示せず)に流入する。燃焼室において混合気は点火されて燃焼し、ピストンを駆動してクランクシャフト(図示せず)を回転させた後、排気となってエンジン10の外部に放出される。
エンジン10の回転はクランクシャフトに接続される出力軸10bを介してトルクコンバータ22に入力され、さらにトルクコンバータ22から前後進切換機構24を介してCVT(Continuously Variable Transmission。無段変速機)26に入力される。
即ち、エンジン10の出力軸10bはトルクコンバータ22のポンプ・インペラ22aに接続される一方、それに対向配置されて流体(作動油)を収受するタービン・ランナ22bは変速機入力軸28に接続される。ポンプ・インペラ22aとタービン・ランナ22bはロックアップクラッチ22cが係合(オン)されるとき、直結される。
図示は省略するが、前後進切換機構24はプラネタリギヤと前進クラッチと後進ブレーキクラッチを備える。
この実施例において自動変速機(符号30で示す)は前後進切換機構24とCVT26とで構成される。自動変速機30は油圧供給機構32を備え、油圧供給機構32は、トルクコンバータ22のロックアップクラッチ22cと前後進切換機構24のクラッチとCVT26に油圧を供給する。油圧供給機構32はエンジン10で駆動されてリザーバから作動油を汲み上げて油路に吐出する油圧(送油)ポンプと、油路に介挿される電磁ソレノイドバルブ群などを備える。
図示は省略するが、CVT26は変速機入力軸の外周軸に配置されたドライブプーリと、変速機入力軸28に平行に配置された変速機出力軸34の外周軸に配置されたドリブンプーリと、その間に掛け回される無端可撓部材からなる動力伝達要素(例えば金属製のベルト)からなる。
車両運転席には運転者の操作自在に、例えばP,R,N,Dレンジを備えるレンジセレクタ36が設けられる。運転者によるレンジセレクタ36のレンジの選択は、電気信号によりシフトコントローラ(後述)に伝えられる。
Dレンジが選択されると、シフトコントローラは油圧供給機構32のリニアソレノイドバルブと電磁ソレノイドバルブを制御し、前後進切換機構24の前進クラッチに油圧を供給して係合させて変速機入力軸28の回転を車両14の前進方向に相当する回転に切り換える一方、Rレンジが選択されると、後進ブレーキクラッチに油圧を供給して係合させて変速機入力軸28の回転を車両14の後進方向に相当する回転に切り換える。
変速機入力軸28の回転は、CVT26に入力される。CVT26は油圧供給機構32から供給される油圧に応じてドライブプーリとドリブンプーリのプーリ幅を変化し、ベルトの巻掛け半径を変化させ、エンジン10の回転(回転駆動力)を任意のレシオ(変速比)で変速して変速機出力軸34に出力する。
尚、レンジセレクタ36でPあるいはNレンジが選択されると、前進クラッチと後進ブレーキクラッチは開放され、前後進切換機構24を介しての動力伝達が断たれ、エンジン10とCVT26のドライブプーリとの間の動力伝達が遮断される。
変速機出力軸34の回転はギヤ40(ドライブギヤ40aとドリブンギヤ40b)を介して中間軸42に伝達され、それからギヤ44(ドライブギヤ44aとドリブンギヤ44b)を介してディファレンシャル機構46に伝達され、さらに駆動軸50を介して駆動輪12に伝達される。
車両運転席床面には運転者に操作自在なブレーキペダル(フットブレーキ)52が配置される。ブレーキペダル52はマスタバック54とマスタシリンダ56を介してディスクブレーキ60に接続される。マスタシリンダ56は、ブレーキ液を貯留するリザーバ56aとリザーバ56aに貯留されるブレーキ液が充満される油室内を摺動自在なピストン(図示せず)を備える。運転者がブレーキペダル52を踏み込むと、その踏み込み力はマスタバック54で増力されてマスタシリンダ56に伝えられる。
マスタシリンダ56のピストンは増力された踏み込み力に相当する距離だけストロークする。ピストンのストロークによって生成された液圧は駆動輪12のディスクブレーキ60に送られ、ディスクブレーキ60を動作させ、車両14の走行を制動(減速)する。
また、車両運転席床面にはブレーキペダル52の付近にパーキングブレーキ64が配置されると共に、ディスクブレーキ60の付近にはドラムブレーキ66が配置される。パーキングブレーキ64は適宜な倍力機構を介してドラムブレーキ66に接続され、運転者のパーキングブレーキ64の操作に応じて車両14の走行を制動する。
自動変速機30はパーキング機構70を備える。
図2はパーキング機構70の説明図である。
図示の如く、パーキング機構70は公知の構造を備え、変速機出力軸34に固定されるパーキングギヤ70aと、パーキングギヤ70aのギヤの付近に揺動自在に固定されるパーキングポール70bと、一端で複数のディテントが刻設されると共に、他端でコントロールシャフト70cに揺動自在に連結されるディテントレバー70dと、一端でディテントレバー70dに接続され、他端にコーン70e1を備えるコーンレバー70eと、コントロールシャフト70cに連結されるアクチュエータ(電動モータ。パーキングポール移動手段)70fと、ディテントレバー70dのディテントに係合して保持するディテントスプリング70gを備える。
パーキングポール70bは一端にパーキングギヤ70aのギヤに係止(噛合)自在なポール部70b1を備えると共に、他端はコーンレバー70eのコーン70e1に当接自在に構成される。コーンレバー70eはコーン70e1をパーキングポール70bに向けて付勢するスプリング70e2を備える。
パーキング機構70においては、アクチュエータ70fの回転に応じてコーンレバー70eがパーキングポール70bに対して前進あるいは後退させられる。より具体的には、コーンレバー70eは前進するとき、パーキングポール70bをパーキングギヤ70aから離間する方向に回転させ、よって他端に設けられるポール部70b1をパーキングギヤ70aのギヤに係止(噛合)させて変速機出力軸34の回転を停止させ、変速機主力軸34を変速機ケースに固定させて車両14の走行を停止させる。
図1の説明に戻ると、ブレーキペダル52にはブレーキスイッチ72が設けられて運転者がブレーキペダル52を操作する度にオン信号を出力すると共に、変速機入力軸28の付近にはNTセンサ(回転数センサ)74が設けられ、タービン・ランナ22bの回転数を通じて変速機入力軸28の回転数を示すパルス信号を出力する。
CVT26のドライブプーリの付近にはNDRセンサ(回転数センサ。図示せず)が設けられてドライブプーリ回転数NDRに応じたパルス信号を出力すると共に、ドリブンプーリの付近の適宜位置にはNDNセンサ(回転数センサ。図示せず)が設けられてドリブンプーリの回転数NDN、換言すれば変速機出力軸34の回転数を示すパルス信号を出力する。
駆動輪12と従動輪からなる4個の車輪の付近にはそれぞれ車輪速センサ76が設けられて車輪の回転速度を通じて車速(車両14の走行速度)Vに比例するパルス信号を出力すると共に、レンジセレクタ36の付近にはレンジセレクタスイッチ80が設けられ、運転者によって選択されたP,R,N,Dなどのレンジに応じた信号を出力する。アクセルペダル16の付近にはアクセル開度センサ82が設けられ、運転者によって操作されたアクセルペダル16の開度に応じた出力を出力する。
また、パーキング機構70のアクチュエータ70fの付近にはパーキングセンサ84が設けられ、アクチュエータ70fの回転を通じてパーキングポール70bのパーキングギヤ70aに向けての移動を示す信号を出力する。
上記したNTセンサ74などの出力は前記したシフトコントローラ(符号90で示す)に送られる。シフトコントローラ90はCPU,ROM,RAM,I/Oなどから構成されるマイクロコンピュータを備える電子制御ユニットからなると共に、ディスプレイ90aを備える。
また、エンジン10の動作を制御するため、同様に電子制御ユニットからなるエンジンコントローラ92が設けられる。エンジンコントローラ92はクランク角センサ94と絶対圧センサ96と他のセンサ群(図示せず)を備え、クランク角センサ94で検出されるエンジン回転数NEと絶対圧センサ96から検出されるエンジン負荷PBAとその他のセンサの出力に基づいてエンジン10の動作を制御する。シフトコントローラ90はエンジンコントローラ92と通信自在に接続される。
シフトコントローラ90はNTセンサ74などの出力に基づき、油圧供給機構32の電磁ソレノイドバルブを励磁・非励磁してトルクコンバータ22と前後進切換機構24とCVT26の動作を制御すると共に、パーキング機構70のアクチュエータ70fの動作を制御してパーキング機構70の劣化度合いを判定する。
図3はそのシフトコントローラ90の劣化判定動作を示すフロー・チャート、図4と図5は図3の処理で使用される係数の特性を示す説明グラフである。図示のプログラムは所定時間、例えば10msecごとに実行される。
以下説明すると、S10においてパーキングセンサ84の出力からパーキングポール70bがパーキングギヤ70aに係止する方向に移動させられたか否か判断する。
この実施例に係るパーキング機構70はシフト・バイ・ワイヤ方式であることからレンジセレクタ36でPレンジが選択されると、シフトコントローラ90によって図示しない別ルーチンにおいてアクチュエータ70fが動作させられてパーキングギヤ70aに向けてパーキングポール70bが移動させられ、ポール部70a1をパーキングギヤ70aのギヤに係止(噛合)させて変速機出力軸34を変速機ケースに固定させ、車両14の走行を停止させるように構成される。
尚、直接方式のパーキング機構の場合、シフトレバーを介してレンジセレクタ36でPが選択されると、ワイヤ(パーキングポール移動手段)を介してパーキングギヤ70aに向けてパーキングポール70bが移動させられる。S10ではいずれの方式であるかを問わず、パーキングポールの移動動作がなされたか否か判断する。
S10で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS12に進み、車輪速センサ76の出力から車速(車両14の走行速度)Vを検出する。
次いでS14に進み、検出された車速Vが所定車速V0以上か否か判断する。所定車速V0は、車両14の走行中に運転者が誤って上記した操作を行うかもしれない程度の車速で、その車速未満であれば、もし誤操作が行われたとしてもパーキング機構70のパーキングギヤ70aなどのダメージ(損傷度合い)が小さい車速に設定される。
より具体的には、所定車速V0は、それ以上の車速で誤操作されるか誤作動するとき、パーキングポール70bのポール部70b1がパーキングギヤ70aのギヤに係止(噛合)しようとしても弾かれる程度の車速に設定される。
S14で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS16に進み、ディスプレイ90aを介して運転者の注意を喚起する表示(例えば「車両移動中Pレンジ。ただちに停車してください」)を行う。
次いでS18に進み、車重(車両14の重量)W、より具体的には車両14の積載重量を検出する。これは例えば出願人が先に特許第2902177号などで提案した技術、即ち、車速とスロットル開度から車両の登坂(あるいは降坂)勾配を示すパラメータを求め、それから予め設定された複数のマップ(変速特性)のいずれかを選択し、選択したマップを車速とスロットル開度から検索して変速比を算出する技術を前提とし、その登坂勾配を示すパラメータを用いて演算することで車重を検出する。尚、車重Wの検出は出願人が先に提案した特許3974279号に記載されているので、ここでの説明は省略する。
尚、それに代え、図1に想像線で示す如く、駆動輪12(と従動輪)の懸架装置の付近に車重センサ98を設け、その出力から車重を検出するようにしても良い。
車重Wの検出は具体的には、車両14単体の重量に乗員2名(運転者+1名)×平均体重を加算した値を標準値W0とし、上記した演算によって算出された値から標準値W0を減算してその差を求めることで行う。
次いでS20に進み、図示の式に従ってパーキング機構70の劣化度合いを示す劣化度合い値P0を算出する。ここで、Kv:車速についての係数、Kw:車重についての係数、t:所定時間(図3フロー・チャートの実行時間間隔10msec)である。
図4に係数Kvの特性を示す。図示の如く、係数Kvは車速Vが前記した所定車速V0を超えるまでは1.0に設定されると共に、所定車速V0を超えて増加すると、車速Vが増加するほど大きくなるように設定される。これはいうまでもなく、車速Vが増加するほど、パーキング機構70においてパーキングギヤ70aなどに与える損傷度合いが増加、換言すれば耐久性が低下するからである。
図5に係数Kwの特性を示す。図示の如く、係数Kwは車重Wが前記した標準値W0を超えるまでは1.0に設定されると共に、差が標準値W0を超えて増加すると、差(車重W)が増加するほど大きくなるように設定される。これはいうまでもなく、差(車重W)が増加するほど、パーキング機構70においてパーキングギヤ70aなどに与える損傷度合いが増加、換言すれば耐久性が低下するからである。
このように劣化度合い値は、所定時間tに係数Kv,Kwを乗じて算出される時間値[msec]として算出されると共に、係数Kv,Kwが車両14の走行速度Vまたは車重(車両14の重量)Wが増加するほど大きくなるように設定される。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS22に進み、算出された劣化度合い値P0を前回(図3フロー・チャートの前回実行時)までに算出された劣化度合い値P1に積算(加算)して積算劣化度合い値Peを算出する。尚、算出値はシフトコントローラ90のROMのB/U部に格納され、エンジン10が停止された後も保存され、CVT26が交換されるまで保存され続けられるように構成される。
次いでS24に進み、算出された積算劣化度合い値Peを閾値と比較し、算出された積算劣化度合い値Peが閾値を超えるか否か判断し、肯定されて算出された積算劣化度合い値Peが閾値を超えると判断されるとき、パーキング機構70の劣化度合いが進行していると判定してS26に進み、ディスプレイ90aに警告する(例えば「サービスセンターに連絡してください」と表示する)。
上記から明らかな如く、劣化度合い値P0とその積算値Peはパーキング機構70の実際の劣化度合いを検知して算出される値ではなく、所定車速以上で誤操作されるとき受けるであろうと推定される耐久性の低下度合いを意味するパラメータであるが、閾値もパーキング機構70の交換が必要となる値を実験により適宜求めて設定される。
上記した如く、この実施例にあっては、車両14に搭載される駆動源(エンジン)10に接続され、入力軸(変速機入力軸)28から入力された駆動源の回転を変速して出力軸(変速機出力軸)34から駆動輪12に伝達する自動変速機(CVT26など)と、前記自動変速機の出力軸34に固定されるパーキングギヤ70aと前記パーキングギヤに向けてパーキングポール70bを移動させて前記パーキングギヤに係止(噛合)させることで前記出力軸をロック自在なパーキングポール移動手段(アクチュエータ70f)とを備えた車両14のパーキング機構70において、所定時間(例えば10msec)ごとに前記パーキングポール移動手段によって前記パーキングギヤ70aに向けて前記パーキングポール70bが移動されるパーキング状態が生じたか否か判定し、前記パーキング状態が生じたと判定される場合、前記車両14の走行速度(車速)Vが所定車速V0以上か否か判定し(S10からS14)、前記車両の走行速度が前記所定車速以上と判定されるとき、前記パーキング機構70の劣化度合いを示す劣化度合い値P0を算出する劣化度合い値算出手段(S18からS20)と、前記算出された劣化度合い値P0を前回までに算出された劣化度合い値P1に積算して積算劣化度合い値Peを算出する積算劣化度合い値算出手段(S22)と、前記算出された積算劣化度合い値Peを閾値と比較し、前記算出された積算劣化度合い値Peが前記閾値を超えるとき、前記パーキング機構の劣化度合いが進行していると判定して警告する警告手段(S24,S26)とを備える如く構成したので、パーキング機構70がワイヤによる直接方式の場合であれ、アクチュエータ70fによるシフト・バイ・ワイヤ方式の場合であれ、閾値を適宜な値に設定することでユーザ(運転者)の注意を喚起することができ、ユーザにパーキング機構70の交換時期を適正に報知することができる。
また、前記劣化度合い値算出手段は、前記車両14の走行速度(車速)Vが前記所定速度V0を超えて増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出する如く構成したので、即ち、パーキング機構70の損傷は車両の走行速度が増加するほど大きくなることから走行速度の増加に応じて劣化度合い値が大きくなるように算出することで、上記した効果に加え、パーキング機構70の劣化度合いを精度良く算出することができる。
また、前記劣化度合い値算出手段は、前記車両14の重量(車重)Wが増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出する如く構成したので、即ち、パーキング機構70の損傷は車両14の重量が増加するほど大きくなることから、走行速度の増加に応じて劣化度合い値が大きくなるように算出することで、上記した効果に加え、パーキング機構70の劣化度合いを精度良く算出することができる。
また、前記劣化度合い値算出手段は、前記所定時間tに係数Kv,Kwを乗じて前記劣化度合い値P0を算出すると共に、前記係数Kv,Kwが前記車両14の走行速度(車速)Vまたは前記車両14の重量(車重)Wが増加するほど大きくなるように設定される如く構成したので、上記した効果に加え、車両14の走行速度または車両の重量が増加するほど大きくなるように劣化度合い値を算出でき、よってパーキング機構70の劣化度合いを精度良く算出することができる。
尚、上記において劣化度合い値を係数×時間で求めたが、係数×距離などで求めても良く、あるいは係数×回数で求めても良い。
また、上記において駆動源としてエンジン(内燃機関)を開示したが、電動モータあるいはエンジンと電動モータのハイブリッドであっても良い。また、自動変速機もCVTに限られるものではなく、ツインクラッチあるいは有段変速機などであっても良い。
10 エンジン(内燃機関。駆動源)、12 駆動輪、14 車両、16 アクセルペダル、20 DBW機構、22 トルクコンバータ、24 前後進切換機構、26 無段変速機(CVT。自動変速機)、28 変速機入力軸、30 自動変速機、32 油圧供給機構、34 変速機出力軸、52 ブレーキペダル(フットブレーキ)、60 ディスクブレーキ、64 パーキングブレーキ、70 パーキング機構、70a パーキングギヤ、70b パーキングポール、72 ブレーキスイッチ、76 車輪速センサ、80 レンジセレクタスイッチ、82 アクセル開度センサ、84 パーキングセンサ、90 シフトコントローラ、90a ディスプレイ、92 エンジンコントローラ、98 車重センサ

Claims (4)

  1. 車両に搭載される駆動源に接続され、入力軸から入力された駆動源の回転を変速して出力軸から駆動輪に伝達する自動変速機と、前記自動変速機の出力軸に固定されるパーキングギヤと前記パーキングギヤに向けてパーキングポールを移動させて前記パーキングギヤに係止させることで前記出力軸をロック自在なパーキングポール移動手段とを備えた車両のパーキング機構において、所定時間ごとに前記パーキングポール移動手段によって前記パーキングギヤに向けて前記パーキングポールが移動されるパーキング状態が生じたか否か判定し、前記パーキング状態が生じたと判定される場合、前記車両の走行速度が所定車速以上か否か判定し、前記車両の走行速度が前記所定車速以上と判定されるとき、前記パーキング機構の劣化度合いを示す劣化度合い値を算出する劣化度合い値算出手段と、前記算出された劣化度合い値を前回までに算出された劣化度合い値に積算して積算劣化度合い値を算出する積算劣化度合い値算出手段と、前記算出された積算劣化度合い値を閾値と比較し、前記算出された積算劣化度合い値が前記閾値を超えるとき、前記パーキング機構の劣化度合いが進行していると判定して警告する警告手段とを備えた車両のパーキング機構の劣化判定装置。
  2. 前記劣化度合い値算出手段は、前記車両の走行速度が前記所定速度を超えて増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出することを特徴とする請求項1記載の車両のパーキング機構の劣化判定装置。
  3. 前記劣化度合い値算出手段は、前記車両の重量が増加するほど大きくなるように前記劣化度合い値を算出することを特徴とする請求項1記載の車両のパーキング機構の劣化判定装置。
  4. 前記劣化度合い値算出手段は、前記所定時間に係数を乗じて前記劣化度合い値を算出すると共に、前記係数が前記車両の走行速度または前記車両の重量が増加するほど大きくなるように設定されることを特徴とする請求項2または3記載の車両のパーキング機構の劣化判定装置。
JP2012277121A 2012-12-19 2012-12-19 車両のパーキング機構の劣化判定装置 Expired - Fee Related JP5832419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012277121A JP5832419B2 (ja) 2012-12-19 2012-12-19 車両のパーキング機構の劣化判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012277121A JP5832419B2 (ja) 2012-12-19 2012-12-19 車両のパーキング機構の劣化判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014119099A true JP2014119099A (ja) 2014-06-30
JP5832419B2 JP5832419B2 (ja) 2015-12-16

Family

ID=51174102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012277121A Expired - Fee Related JP5832419B2 (ja) 2012-12-19 2012-12-19 車両のパーキング機構の劣化判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5832419B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6284211B1 (ja) * 2017-02-24 2018-02-28 三菱ロジスネクスト株式会社 無人運転と有人運転とに切り替え可能な荷役車のための保守システム
CN111527332A (zh) * 2018-01-04 2020-08-11 大众汽车有限公司 用于控制具有驻车锁的机动车的方法
CN113027628A (zh) * 2019-12-25 2021-06-25 丰田自动车株式会社 车辆控制装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6284211B1 (ja) * 2017-02-24 2018-02-28 三菱ロジスネクスト株式会社 無人運転と有人運転とに切り替え可能な荷役車のための保守システム
JP2018138479A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 三菱ロジスネクスト株式会社 無人運転と有人運転とに切り替え可能な荷役車のための保守システム
CN111527332A (zh) * 2018-01-04 2020-08-11 大众汽车有限公司 用于控制具有驻车锁的机动车的方法
CN111527332B (zh) * 2018-01-04 2022-06-07 大众汽车有限公司 用于控制具有驻车锁的机动车的方法
US11919507B2 (en) 2018-01-04 2024-03-05 Volkswagen Aktiengesellschaft Method for controlling a motor vehicle having a park lock
CN113027628A (zh) * 2019-12-25 2021-06-25 丰田自动车株式会社 车辆控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5832419B2 (ja) 2015-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5937226B2 (ja) 車両のパーキング制御装置
JP5480227B2 (ja) 動力伝達装置
JP6092791B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP6471116B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US20140200112A1 (en) Control apparatus for vehicle
JP5832419B2 (ja) 車両のパーキング機構の劣化判定装置
JP4908572B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP4782755B2 (ja) 車両の制御装置
JP5346998B2 (ja) 車両の制御装置
JP5548181B2 (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP6190765B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2010078022A (ja) 無段変速機のベルトスリップ検出装置
JP5936943B2 (ja) 車両の制御装置
JP5416194B2 (ja) 動力伝達装置の制御装置
JP5718751B2 (ja) 車両の制御装置
JP4870060B2 (ja) 車両の制御装置
JP6106485B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2010078024A (ja) トルクコンバータの逆転検出装置
JP5525006B2 (ja) 車両の制御装置
JP5978188B2 (ja) 車両の制御装置
JP2015113897A (ja) 無段変速機の制御装置
JP5877781B2 (ja) 流体圧アシスト車両の変速制御装置
JP5827205B2 (ja) 流体圧アシスト車両の制御装置
JP5870010B2 (ja) 流体圧アシスト車両の制御装置
JP4957103B2 (ja) 自動変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5832419

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees