JP2014117847A - シートパッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッド縁部に幅狭の異硬度部を持つシートパッドを製造する。
【解決手段】パッド縁部にメイン部24とは異硬度の発泡体からなる異硬度部26が設けられたシートパッド10を製造するに際し、発泡成形型50の下型52には、メイン部24を成形するメイン成形部60と、該メイン成形部に対して突条58により仕切られて異硬度部26を成形する異硬度成形部62を設ける。異硬度成形部62に対して発泡原料M2を注入するために外側に張り出した注入部68を傾斜面状に形成し、上型54には、注入部68との間で異硬度部26の一部を構成する異硬度片部30を成形するための片成形部72を設け、かつ異硬度片部30を収容するための収容凹部32を成形するための凸形状部78を設ける。そして、脱型後、異硬度片部30を曲げて収容凹部32に収容する。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用や家具用などの各種シートに用いられるクッション体であるシートパッドの製造方法に関するものである。
車両用シートなどに用いられるシートパッドは、一般に、軟質ポリウレタンフォームなどの発泡成形体で構成されている。かかるシートパッドにおいて、主として着座者の臀部を支持するメイン部ではソフトな触感を確保しつつ、その幅方向両側や後端部では臀部をしっかりとサポートしホールド性を向上させる等の理由から、パッド縁部をメイン部よりも硬度の高い発泡体で構成することがある。
このようなシートパッドを成形する場合、図10に示すように、パッド表面側を成形する下型101に突条102を設けて、該突条102により下型101をメイン成形部104と異硬度成形部106に区画した発泡成形型100が用いられる。メイン成形部104には第1発泡原料を注入し、異硬度成形部106には第2発泡原料を注入し、上型107を閉じて発泡充填させることで、メイン成形部104によりメイン部103が発泡成形されるとともに、異硬度成形部106により、メイン部103よりも硬度の高い発泡体からなる異硬度部105がパッド縁部に発泡成形される。
ところが、上記異硬度部105の幅が狭い場合、図11に示すように、異硬度成形部106の幅も狭くなるため、突条102よりも外側の異硬度成形部106のみに発泡原料M2を注入することが困難となる。そのため、硬度の高い発泡体となる第2発泡原料M2がメイン成形部104に流入することがあり、座り心地を損なうなどの品質低下の要因となる。
特許文献1には、上記問題を解消するために、下型における上型との合わせ面の異硬度成形部を臨む箇所に、キャビティに対して開口しキャビティ側に傾斜する案内面を有する注入口を設けることが開示されている。しかしながら、この文献は、このようにして形成される注入口に対応した形状のバリに対して、そのバリ取り作業を容易にするための構成を提案したものである。すなわち、この文献では、注入口をキャビティから外側に突出させて設けているが、該注入口で発泡成形される発泡体は製品に含まれないバリとなる。そのため、発泡成形後にバリ取り作業が必要になるだけでなく、この部分の発泡原料が無駄になる。
一方、特許文献2には、異硬度部を持つシートパッドを成形する際に、2種類の発泡体の境界において含浸層により性能ばらつきが生じないように、パッド本体とサイドパッド部との間にインテグラルヒンジ部を設け、インテグラルヒンジ部での折り返しによりサイドパッド部をパッド本体の凹部に収納させることが開示されている。しかしながら、この文献は、異硬度部を成形する異硬度成形部に対して発泡原料を注入するための注入部の改良に関するものではなく、また、異硬度部であるサイドパッド部全体をパッド本体に対してヒンジ部を介して連結された別の凹部により成形するため、下型が顕著に大型化されてしまう。
なお、特許文献3には、下型と上型の合わせ面にパッド本体から突出した突出片を発泡成形するとともに、該突出片をパッド本体に設けた収納凹部に収納させることが開示されている。しかしながら、この文献は、下型と上型の合わせ面における硬化芯であるバリによる外観品質の悪化やバリ取り工数を低減するためになされたものであり、異硬度部を成形する異硬度成形部に対して発泡原料を注入するための注入部の改良に関するものではない。
特開2008−068582号公報 特開2002−017505号公報 特開2009−061678号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、パッド縁部に幅狭の異硬度部を持つシートパッドを、品質低下を抑えながら製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明に係るシートパッドの製造方法は、パッド縁部にメイン部とは異硬度の発泡体からなる異硬度部が設けられたシートパッドの製造方法であって、パッド表面側を成形する下型とパッド裏面側を成形する上型とを備え、前記下型には、前記メイン部を成形するメイン成形部と、前記メイン成形部に対して突条により仕切られて前記異硬度部を成形する異硬度成形部とが設けられるとともに、前記異硬度成形部に対して発泡原料を注入するために外側に張り出した注入部が傾斜面状に形成され、前記上型には、前記注入部との間で前記異硬度部の一部を構成する異硬度片部を成形するための片成形部が設けられているとともに、前記異硬度片部を収容するための収容凹部を成形するための凸形状部が設けられた発泡成形型を用いるものである。第1発泡原料を前記メイン成形部に注入するとともに、第2発泡原料を前記注入部を介して前記異硬度成形部に注入し、型閉めして、前記第1発泡原料と前記第2発泡原料を成形型内に発泡充填させ、これにより、前記メイン部と前記異硬度部を発泡成形するとともに、前記片成形部により前記異硬度部の一部に異硬度部本体から外側に突出した状態に前記異硬度片部を成形し、また前記凸形状部により前記収容凹部を成形する。そして、前記発泡成形型からの脱型後に、前記異硬度片部を曲げて前記収容凹部に当該異硬度片部を収容する。
本発明によれば、異硬度成形部に対して発泡原料を注入するために、外側に張り出した注入部を傾斜面状に形成したので、パッド縁部の異硬度部が幅狭な場合であっても、該傾斜面状の注入部を介して異硬度成形部に発泡原料を注入しやすい。そのため、パッド縁部に幅狭の異硬度部を持つシートパッドであっても、品質低下を抑えながら製造することができる。また、この注入部は上型の片成形部との間で異硬度部の一部を構成する異硬度片部を成形し、該異硬度片部はパッド本体に設けられた収容凹部に収容される。すなわち、注入部で発泡成形される発泡体は、バリでなく、製品の一部になるため、バリとして除去する必要がなく、発泡原料の無駄も抑えることができる。
第1実施形態に係るシートパッドの異硬度片部収容前の平面図である。 該シートパッドの異硬度片部収容前の裏面側の斜視図である。 該シートパッドの異硬度片部収容後の裏面側の斜視図である。 該シートバッドの要部断面図であり、(a)は図2のA−A線断面図、(b)は図3のB−B線断面図である。 第1実施形態における発泡成形型の断面図である。 該発泡成形型の発泡原料注入時における断面図である。 該発泡成形型の型閉め時における断面図である。 該シートパッドの異硬度片部と収容凹部の形状変更例を示す断面図である(図3のC−C線に相当する位置での収容前の断面)。 第2実施形態に係るシートパッドの平面図である。 従来例に係る発泡成形型の発泡成形時における断面図である。 従来例に係る発泡成形型の発泡原料注入時における断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1〜8に基づいて第1実施形態に係るシートパッド10について説明する。該シートパッド10は、自動車の座席において、着座者である乗員の臀部を支持するためのシートクッションに用いられるパッドであり、軟質ポリウレタンフォームなどの弾力性を持つ発泡成形体からなる。
シートパッド10は、乗員の臀部から大腿部にかけての部位を受け止める幅方向中央の着座部12と、その左右両側において上方に隆起状に形成されて乗員を左右から支え着座姿勢を保持するためのサイド部14,14とを備えてなる。着座部12は、乗員の臀部を受け止め支持する後側の尻下部16と、乗員の大腿部を受け止め支持する前側の腿下部18とを有して構成されている。
パッド表面、即ちシートパッド10の上面には、当該パッド表面を覆う表皮材(不図示)を係止するため、前後方向Xに延びる左右一対の縦吊込み溝20,20と、その前後方向中央部において幅方向Yに延びる横吊込み溝22とが設けられている。そして、一対の縦吊込み溝20,20よりも幅方向外側が上記サイド部14,14となり、その間が着座部12となっている。また、横吊込み溝22の後側が尻下部16となり、前側が腿下部18となっている。
本実施形態のシートパッド10では、着座者の臀部をしっかりとサポートしホールド性を向上させたり、サイド部14の両側縁部を硬度アップすることで表皮の張り状態を良化させたりするために、左右のパッド縁部がメイン部24よりも硬度の高い発泡体からなる異硬度部26,26に形成されている。異硬度部26は、左右のサイド部14,14におけるパッド本体の両側縁部に設けられており、図1において斜線領域で示す前後方向Xに延びる幅狭の部分である。メイン部24は、左右の異硬度部26,26の間に挟まれた領域であり、上記着座部12の全体とサイド部14,14の略半分とからなる。パッド表面において、異硬度部26とメイン部24との間には、両者の境界をなす細溝であるスリット28が、シートパッド10の左右両側縁に沿って前後方向Xに延びて形成されており、すなわち、スリット28の内側がメイン部24となり、スリット28の外側が異硬度部26となっている。
このような幅狭の異硬度部26を持つシートパッド10を、品質低下を伴うことなく成形するために、本実施形態では、発泡成形型50が以下のように構成されている。
図5に示すように、発泡成形型50は、パッド表面(上面)側を成形する上方に開口する凹状の下型52と、パッド裏面(下面)側を成形する上型54と、を備える。下型52は、パッド表面形状に対応した凹状部53を備える。上型54は、不図示のヒンジを介して下型52に対し回動可能に設けられており、下型52の凹状部53の上面開口を開閉することで、下型52との間にパッド形状に対応する発泡空間であるキャビティ56を形成するように構成されている。
下型52には、パッド両側縁部に相当する凹状部53の左右両側縁に沿って前後方向に延びる左右一対の突条58,58が設けられている。突条58は、上記スリット28を成形するものであり、そのため、突条58よりも内側(バッド中央側)には、上記メイン部24を成形するメイン成形部60が設けられ、また、突条58よりも外側(パッド幅方向外側)には、上記異硬度部26を成形する異硬度成形部62が設けられている。すなわち、下型52の凹状部53は、突条58により、メイン成形部60と異硬度成形部62とに仕切られている。なお、下型52には、上記縦吊込み溝20と横吊込み溝22を成形するための突条64も設けられている。
下型52には、また、上型54との型合わせ部(PL部)である合わせ面66において、異硬度成形部62に対して発泡原料を注入するための注入部68が設けられている。注入部68は、下型52側の合わせ面66における異硬度成形部62を臨む箇所に設けられている。注入部68は、下型凹状部53の側縁部に沿って前後方向に延びる異硬度成形部62のうちの一部に設けられており、異硬度成形部62から外側に張り出して設けられている。すなわち、前後方向に延びる異硬度成形部62のうち、その一部のみが注入部68として幅方向外側に張り出して設けられており、前後方向におけるその他の部分では、図11に示す従来例と同様、異硬度成形部62の側面は略垂直な縦壁として形成されている。注入部68は、図6に示すように、注入ノズル70から注がれた発泡原料M2を異硬度成形部62に案内するように、異硬度成形部62側へ向かって下方に傾斜した傾斜面状に形成されている。
傾斜面状をなす注入部68の下端68A(即ち、異硬度成形部62への注ぎ口の高さ位置)は、突条58の上端58A(即ち、上端の高さ位置)に対して同等以下であることが、メイン成形部60への発泡原料M2の流入を防止する上で好ましい。また、注入部68の長さLは、注入ノズル70から注がれた発泡原料M2が注入部68ではねてメイン成形部60に入ってしまうのを防止するために、20mm以上であることが好ましい。
上型54には、下型52の注入部68との間で異硬度部26の一部を構成する異硬度片部30を成形するための片成形部72が設けられている(図7及び図2参照)。片成形部72は、上型54の下側52との合わせ面74に対して上方に膨らんだ凹状に形成されており、異硬度片部30のための発泡空間を形成する。片成形部72は、異硬度片部30の付け根部にノッチ31(図4(a)参照)を成形するために、断面V字状に突出したノッチ成形部76を有する。
上型54には、また、異硬度片部30を収容するための収容凹部32をパッド側面部に成形するための凸形状部78が設けられている。凸形状部78は、パッド側縁部に沿う上型54の前後方向において、片成形部72に対応する部分に限定して設けられており、該片成形部72のパッド幅方向中央側に隣接して設けられている。
かかる発泡成形型50を用いてシートパッド10を製造する際には、不図示の第1注入ノズルからメイン成形部60に第1発泡原料(第1ウレタンフォーム原液)M1を注入するとともに、第1発泡原料M1よりも硬度の高い発泡体となる第2発泡原料(第2ウレタンフォーム原液)M2を、図6に示すように、第2注入ノズル70から注入部68を介して異硬度成形部62に注入する。すなわち、第2発泡原料M2は、異硬度成形部62に直接注入するのではなく、傾斜面状をなす注入部68に注ぐことにより、該注入部68を伝って異硬度成形部62に注ぎ込まれる。
注入後、図7に示すように上型54を閉じて型閉めする。型閉めにより下型52と上型54との間で密閉されたキャビティ56が形成され、該キャビティ56内で各発泡原料M1,M2が発泡充填される。これにより、シートパッド10が成形される。すなわち、メイン成形部60によりメイン部24が発泡成形され、異硬度成形部62により異硬度部26が発泡成形される。また、片成形部72により、異硬度部26の一部に異硬度部本体から外側に突出した状態に異硬度片部30が成形され、更に、凸形状部78により、収容凹部32が成形される。
発泡成形後、発泡成形型50から脱型することで、図1及び図2に示すシートパッド10が得られる。図示するように、左右の異硬度部26,26には、それぞれ外側に突出する異硬度片部30,30が設けられるとともに、その内側に各異硬度片部30を収容するための収容凹部32,32が設けられている。前後方向Xに延びる異硬度部26の一部に限定して設けられる異硬度片部30の幅Wは、50mm以下であることが好ましく、より好ましくは30〜50mmである。
脱型後、図4に示すように異硬度片部30を内側に曲げて、収容凹部32に当該異硬度片部30を収容することにより、図3に示すようにシートパッド10が完成する。上記のように異硬度片部30の付け根部にはノッチ31が設けられていることから、異硬度片部30は内側に折畳みやすい。このようにして異硬度片部30を内側に折畳んで収容凹部32に収容した状態で、接着剤を用いたり、テープではったりすることにより、異硬度片部30をその収容状態にて固定することができる。図8(a)は、異硬度片部30と収容凹部32の関係を示したものであり、異硬度片部30の幅方向両側面30A,30Aは互いに平行に形成され、該異硬度片部30を受け入れる収容凹部32の対向する側面部32A,32Aも互いに平行に形成されている。この場合、上記のように接着剤やテープを用いて異硬度片部30は収容凹部32内に保持される。
一方、このような接着剤やテープを用いる代わりに、収容凹部32に収容した異硬度片部30を保持するように互いに係合する係止部を、異硬度片部30と収容凹部32に設けてもよい。図8(b)は、その一例を示したものであり、収容凹部32の対向する両側面部32A,32Aは、凹部底部側ほど幅広となるように逆テーパ状(即ち、凹部開口側ほど幅狭となるテーパ状)に形成され、異硬度片部30はこれに嵌合するようにその幅方向両側面部30A,30Aが外側ほど幅狭となるテーパ状に形成されている。これにより、収容凹部32に嵌め込まれた異硬度片部30は、テーパ面同士30A,32Aの係合により(即ち、テーパ面同士30A,32Aが係止部となって)、収容凹部32から外れないように構成されている。
図8(c)は、係止部の他の例を示したものであり、収容凹部32の対向する両側面32A,32Aには、凹部開口側が段差をもって幅狭となるように開口縁部に係止凸部36が設けられている。異硬度片部30の幅方向両側面30A,30Aには、係止凸部36が嵌り込むことで係止される係止凹部34が段差状に形成されている。これにより、収容凹部32に嵌め込まれた異硬度片部30は、係止凹部34と係止凸部36の係合により、収容凹部32から外れないように構成されている。
以上よりなる本実施形態であると、異硬度成形部62に対して第2発泡原料M2を注入するための注入部68を、凹状をなす下型52の当該凹状部の側面から外側に張り出した傾斜面状に形成している。そのため、パッド縁部の異硬度部26が幅狭な場合であっても、該傾斜面状の注入部68を介して幅狭の異硬度成形部62に第2発泡原料M2を注入しやすい。よって、該第2発泡原料M2がメイン成形部60に流入するのを抑制することができ、パッド縁部に幅狭の異硬度部26を持つシートパッドであっても、品質低下を抑えながら製造することができる。
また、この注入部68は上型54の片成形部72との間で異硬度部26の一部を構成する異硬度片部30を成形し、該異硬度片部30はパッド本体に設けられた収容凹部32に折り畳んで収容される。すなわち、注入部68で発泡成形される発泡体は、バリでなく、異硬度片部30として、製品の一部になる。そのため、異硬度片部30は、バリとして除去する必要がなく、第2発泡原料M2の無駄も抑えることができる。また、該異硬度片部30は、異硬度部26の全体ではなく、その長手方向の一部に設けられるので、下型52が極度に大型化するのを回避することもできる。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態に係るシートパッド10Aを示したものである。この実施形態では、左右のパッド縁部にメイン部24よりも硬度の高い発泡体からなる異硬度部26を設けた上記実施形態に加えて、小柄な人でもペダルの踏み込みが容易になる等の理由から、パッド前縁部にメイン部24よりも硬度の低い発泡体からなる第2異硬度部40を設けている。パッド表面において、第2異硬度部40とメイン部24との間には、両者の境界をなす細溝であるスリット42が、シートパッド10の前縁に沿って左右方向Yに延びて形成されており、すなわち、スリット42の後側がメイン部24となり、スリット42の前側が第2異硬度部40となっている。
このような幅狭の第2異硬度部40を持つシートパッド10を成形するための発泡成形型の構成については、第1実施形態と同様の構成を採用することができ、図示は省略するが、異硬度部26と同様に、第2異硬度部40についても、その異硬度成形部に対応させて注入部を外側に張り出した傾斜面状に形成するとともに、上型に片成形部と凸形状部を設ければよい。また、成形時には、第1注入ノズルからのメイン成形部への第1発泡原料の注入、及び、第2注入ノズルからの注入部を介した異硬度成形部への第2発泡原料の注入に加え、第3注入ノズルから下型前縁側の異硬度成形部に対し注入部を介して、第1発泡原料よりも低硬度の発泡体となる第3発泡原料を注入すればよい。
これにより、図9に示すように、左右の異硬度部26,26からそれぞれ外側に突出する異硬度片部30,30が設けられることに加えて、パッド前縁から外側(詳細には前方)に突出する異硬度片部44が成形される。そのため、脱型後、左右の異硬度片部30,30とともに、前側の異硬度片部44についても、内側に曲げて対応する収容凹部に収容させることにより、シートパッド10Aを製造することができる。
このように、幅狭の異硬度部は、パッドの両側縁部だけでなく、前縁部に沿って設けられてもよい。更には図示しないが、着座者の臀部をしっかりとサポートしホールド性を向上させるためにパッドの後縁部に沿って設けられてもよく、パッド周縁部におけるいずれか1以上の縁部に設けることができる。そして、パッド周縁部におけるいずれの縁部に設けられた異硬度部に対しても、上記した注入部を設けることで、品質低下を抑えながら製造することができる。また、該注入部により製品の一部を構成する異硬度片部を成形し、該異硬度片部をパッド本体に設けられた収容凹部に折り畳んで収容することにより、バリ取り作業や発泡原料の無駄も抑制することができる。
第2実施形態について、その他の構成及び作用効果は、第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[他の実施形態]
以上の実施形態では、着座者の臀部を支持するためのシートクッションパッドの場合について説明したが、本発明は、背もたれ部としてのバックパッドにも同様に適用することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,10A…シートパッド 24…メイン部 26…異硬度部
30…異硬度片部 32…収容凹部 34…係止凹部
36…係止凸部 40…第2異硬度部 44…異硬度片部
50…発泡成形型 52…下型 54…上型
58…突条 60…メイン成形部 62…異硬度成形部
68…注入部 72…片成形部 78…凸形状部
M1…第1発泡原料 M2…第2発泡原料

Claims (2)

  1. パッド縁部にメイン部とは異硬度の発泡体からなる異硬度部が設けられたシートパッドの製造方法であって、
    パッド表面側を成形する下型とパッド裏面側を成形する上型とを備え、前記下型には、前記メイン部を成形するメイン成形部と、前記メイン成形部に対して突条により仕切られて前記異硬度部を成形する異硬度成形部とが設けられるとともに、前記異硬度成形部に対して発泡原料を注入するために外側に張り出した注入部が傾斜面状に形成され、前記上型には、前記注入部との間で前記異硬度部の一部を構成する異硬度片部を成形するための片成形部が設けられているとともに、前記異硬度片部を収容するための収容凹部を成形するための凸形状部が設けられた発泡成形型を用いて、
    第1発泡原料を前記メイン成形部に注入するとともに、第2発泡原料を前記注入部を介して前記異硬度成形部に注入し、型閉めして、前記第1発泡原料と前記第2発泡原料を成形型内に発泡充填させ、これにより、前記メイン部と前記異硬度部を発泡成形するとともに、前記片成形部により前記異硬度部の一部に異硬度部本体から外側に突出した状態に前記異硬度片部を成形し、また前記凸形状部により前記収容凹部を成形し、
    前記発泡成形型からの脱型後に、前記異硬度片部を曲げて前記収容凹部に当該異硬度片部を収容する
    ことを特徴とするシートパッドの製造方法。
  2. 前記異硬度片部と前記収容凹部には、前記収容凹部に収容した前記異硬度片部を保持するように互いに係合する係止部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のシートパッドの製造方法。
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JP2018089092A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 トヨタ紡織株式会社 シートパッドの成形型

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JP2018089092A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 トヨタ紡織株式会社 シートパッドの成形型

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