JP2014116208A - 電極の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】活物質合剤を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる電極の製造装置を提供すること。
【解決手段】バッキングロール25が搬送する金属箔11と、コーティングロール22に付着される活物質ペースト12とを接触させ、金属箔11に活物質ペースト12を転写する製造装置10であって、金属箔11と活物質ペースト12とが接触される接触部P3よりも、コーティングロール22の回転方向Y2における下流側に位置し、コーティングロール22に付着する活物質ペースト12を掻き取るスクレーパ41と、スクレーパ41に超音波振動を発生させるスクレーパ用振動子41bと、を有する。
【選択図】図2
【解決手段】バッキングロール25が搬送する金属箔11と、コーティングロール22に付着される活物質ペースト12とを接触させ、金属箔11に活物質ペースト12を転写する製造装置10であって、金属箔11と活物質ペースト12とが接触される接触部P3よりも、コーティングロール22の回転方向Y2における下流側に位置し、コーティングロール22に付着する活物質ペースト12を掻き取るスクレーパ41と、スクレーパ41に超音波振動を発生させるスクレーパ用振動子41bと、を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電極の製造装置に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。これらの蓄電装置では、金属箔の表面に活物質層を有する電極(正極及び負極)を間にセパレータを介在させた状態で積層、又は捲回した電極組立体を有している。
そして、電極の製造装置としては、活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したペースト状の活物質合剤をコーティングロールに付着させるとともに、該コーティングロールに付着させた活物質合剤を、バッキングロールにて搬送する帯状の金属箔に転写させるものがある(例えば特許文献1)。特許文献1の製造装置では、活物質合剤を貯留するタンク(液ダム)にて超音波振動を発生させることで、活物質合剤において活物質が凝集することを抑制している。
ところで、電極の製造装置では、金属箔に転写されなかった余剰の活物質合剤をコーティングロールから回収するとともに、該回収した活物質合剤をタンクに投入して再利用することが行われている。しかしながら、特許文献1の製造装置では、タンクにて活物質合剤を貯留した状態で超音波振動を付与することから、回収された活物質合剤の中で既に凝集している活物質を再び分散させることが困難である。このため、特許文献1では、活物質合剤を再利用する際に、凝集した活物質のツブの混入や、該ツブがローラ間に挟まることに起因するスジなどの不良が発生する虞がある。
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、活物質合剤を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる電極の製造装置を提供することにある。
上記課題を解決する電極の製造装置は、活物質を含む活物質合剤が付着される第1ロールと、金属箔を搬送する第2ロールと、を有し、前記第2ロールが搬送する金属箔と、前記第1ロールに付着される活物質合剤とを接触させ、前記金属箔に活物質合剤を転写する電極の製造装置であって、前記金属箔と前記活物質合剤とが接触される部分よりも、前記第1ロールの回転方向における下流側に位置し、前記第1ロールに付着する活物質合剤を掻き取るスクレーパと、前記スクレーパに超音波振動を発生させるスクレーパ振動機構と、を有することを要旨とする。
これによれば、第1ロールに付着される活物質合剤のうち、金属箔に転写されなかった活物質合剤をスクレーパにより掻き取って回収し、再利用できる。そして、このスクレーパでは、スクレーパ振動機構によって超音波振動が発生されることから、活物質合剤の回収と同時に、活物質合剤の中で活物質が凝集することを抑制できる。したがって、活物質合剤を回収してから、タンク内にて超音波振動を付与して活物質を再分散させる従来技術と比較して、活物質合剤を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる。
上記電極の製造装置は、前記第1ロール、及び前記第2ロールの少なくとも一方を移動させることにより、前記第1ロールと、前記第2ロールとの離間距離を、前記金属箔と前記活物質合剤とが接触する接触距離と、前記金属箔と前記活物質合剤とが接触しない非接触距離とに繰り返し調整し、前記金属箔に前記活物質合剤を間欠的に転写させる制御手段をさらに有することが好ましい。
これによれば、金属箔に活物質合剤を間欠的に転写させることから、第1ローラからスクレーパによって掻き取る活物質合剤が多くなる。しかしながら、スクレーパでは、スクレーパ振動機構によって超音波振動が発生されることから、回収する活物質合剤が多い場合であっても、該活物質合剤の中で活物質が凝集することを抑制できる。
上記電極の製造装置は、前記スクレーパ振動機構は、前記第1ロールの外周面の接線に沿った方向の超音波振動を発生させることが好ましい。
これによれば、スクレーパには、第1ロールの外周面の接線に沿った方向の超音波振動が発生されることから、外周面に垂直な方向の超音波振動を発生させる場合と比較して、スクレーパによる活物質合剤の掻き取りを容易にできる。
これによれば、スクレーパには、第1ロールの外周面の接線に沿った方向の超音波振動が発生されることから、外周面に垂直な方向の超音波振動を発生させる場合と比較して、スクレーパによる活物質合剤の掻き取りを容易にできる。
上記電極の製造装置は、前記スクレーパが掻き取る活物質合剤を貯留する貯留容器と、前記貯留容器に超音波振動を発生させる容器振動機構と、をさらに有することが好ましい。これによれば、掻き取った活物質合剤を貯留する貯留容器においても超音波振動を発生させ、回収した活物質合剤で活物質が凝集することをさらに抑制できる。
上記電極の製造装置は、前記第1ロールと離間して配置され、前記第1ロールとの間の隙間における前記第1ロールからの離間距離に応じて前記第1ロールに付着させる活物質合剤の厚さを規制する第3ロールをさらに有することが好ましい。
これによれば、第1,第3ロールとの隙間によって金属箔に転写させる活物質合剤の厚さを容易に調節できる。そして、このような第3ロールを備える製造装置において、回収した活物質合剤を再利用する場合であっても、活物質の凝集が抑制されていることから、凝集した活物質が第1,第3ロールとの隙間に詰まることに起因するスジの発生を抑制できる。
本発明によれば、活物質合剤を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる。
以下、電極の製造装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に用いる電極の製造装置10は、金属箔11の一方の面である塗布面11aに活物質合剤としての活物質ペースト12を塗布(転写)するための装置である。
図1に示すように、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池に用いる電極の製造装置10は、金属箔11の一方の面である塗布面11aに活物質合剤としての活物質ペースト12を塗布(転写)するための装置である。
即ち、製造装置10は、正極電極を製造する場合には、例えばアルミニウム箔である正極用の金属箔11に、正極用の活物質ペースト12を塗布し、塗布面11aに正極活物質層を設けるための装置となる。正極用の活物質ペースト12には、正極用の活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。
また、製造装置10は、負極電極を製造する場合には、例えば銅箔である負極用の金属箔11に、負極用の活物質ペースト12を塗布し、塗布面11aに負極活物質層を設けるための装置となる。負極用の活物質ペースト12には、負極用の活物質、導電剤、バインダ、及び溶媒を混練したものが用いられる。
製造装置10は、供給ロール14aにロール状に捲回された帯状の金属箔11をセットし、装置に供給するための供給機構部14を備えている。また、供給機構部14の上方には、供給される金属箔11に、活物質ペースト12を転写する転写装置20が設けられている。
図2に示すように、転写装置20は、活物質ペースト12を貯留するタンク21、第1ロールとしての円柱状のコーティングロール22、タンク21から供給される活物質ペースト12をコーティングロール22の表面に付着させるとともに、活物質ペースト12の厚さ(量)を調節する略円柱状の第3ロールとしてのコンマロール23を有する。また、転写装置20は、コーティングロール22に金属箔11を近接させるとともに、金属箔11の搬送方向Y1に回転して、金属箔11を搬送する第2ロールとしての円柱状のバッキングロール25を備える。各ロール22,23,25は平行に配置されている。
コーティングロール22は、バッキングロール25とは反対方向である回転方向Y2に回転することにより、その表面に付着した活物質ペースト12を金属箔11の塗布面11aに転写する。なお、転写装置20では、金属箔11における幅方向の両縁部に活物質ペースト12が転写されていない非塗工部が形成される幅で、活物質ペースト12が金属箔11に転写される。
コンマロール23は、コーティングロール22と離間して配置され、コーティングロール22との間の隙間23aにおけるコーティングロール22からの離間距離に応じて、コーティングロール22に付着させる活物質合剤の厚さを規制する。
バッキングロール25は、金属箔11をコーティングロール22に対して、金属箔11の塗布面11aに活物質ペースト12を転写させる接触位置P1に位置可能である。以下の説明では、金属箔11と活物質ペースト12とが接触される部分を接触部P3と示す。また、金属箔11が接触位置P1に位置している状態における各ロール22,25の離間距離は、金属箔11と活物質ペースト12とが接触する接触距離となる。
また、バッキングロール25は、接触位置P1から離れた位置であり、金属箔11をコーティングロール22に近接させず、金属箔11の塗布面11aに活物質ペースト12を転写させない離間位置P2に位置可能である。金属箔11が離間位置P2に位置している状態における各ロール22,25の離間距離は、金属箔11と活物質ペースト12とが接触しない非接触距離となる。バッキングロール25は、接触位置P1と離間位置P2との間を移動可能である。
そして、図1に示すように、製造装置10には、バッキングロール25に接続され、バッキングロール25の位置や回転速度を制御可能な制御手段としての制御装置28が設けられている。製造装置10では、制御装置28により、バッキングロール25を接触位置P1と離間位置P2との間で繰り返し移動させることにより、金属箔11に活物質ペースト12が間欠的に塗布される。
また、転写装置20の側方には、金属箔11の塗布面11aに転写された活物質ペースト12を乾燥させる乾燥炉30が設けられている。乾燥炉30の内部には、高温の熱媒体(例えば空気や窒素ガスなどの気体)が外部から供給され、金属箔11に転写された活物質ペースト12を加熱するとともに、活物質ペースト12から蒸発した溶媒蒸気を乾燥炉30内から除去するようになっている。
乾燥炉30の出口側の側方には、金属箔11を搬送方向Y1へ搬送しながら、乾燥済みの活物質ペースト12を一対のプレスロール32aにより加熱しながらロールプレス(圧縮)するプレス機構部32が設けられている。プレス機構部32により乾燥済みの活物質ペースト12を圧縮することで、正極用、又は負極用の活物質層35が完成される。また、製造装置10は、金属箔11の搬送方向Y1におけるプレスロール32aよりも後方で、金属箔11を巻取る巻取ロール36aを有する巻取機構部36を備える。
そして、図2に示すように、転写装置20の下方であって、コーティングロール22の回転方向における接触部P3よりも下流側には、コーティングロール22から金属箔11に転写されなかった活物質ペースト12を回収する回収機構部40が設けられている。
回収機構部40は、接触部P3よりもコーティングロール22の回転方向Y2における下流側に位置し、コーティングロール22に付着する活物質ペースト12をコーティングロール22の表面から掻き取るスクレーパ41と、スクレーパ41で掻き取った活物質ペースト12を回収して貯留する回収タンク45とを有する。
スクレーパ41は、コーティングロール22と平行に配置され、且つコーティングロール22の軸線に沿って延びる略平板状である金属(例えば鉄やアルミニウム)製のホーン型スクレーパである。スクレーパ41の先端には、コーティングロール22に沿って延びるとともに、コーティングロール22の外周面に接する接触面41aが設けられている。この接触面41aは、コーティングロール22に付着される活物質ペースト12の幅よりも広い幅でコーティングロール22に接する。スクレーパ41は、基端部(下端部)から接触面41aに向かって断面積が徐々に小さくなる先細り形状である。
また、スクレーパ41の基端部には、スクレーパ41に超音波振動を発生させるスクレーパ振動機構としてのスクレーパ用振動子41bが設けられている。スクレーパ用振動子41bは、例えば圧電素子などであり、印加する電圧を制御装置28により制御することで、コーティングロール22の外周面における接線方向Y3に沿った方向の超音波振動をスクレーパ41に発生させる。
また、回収タンク45は、底壁45aと、該底壁45aから立設された側壁45bとを有する有底筒状であり、スクレーパ41の下方に配設されている。回収タンク45の側壁45bには、該側壁45bに超音波振動を発生させる容器振動機構としての容器用振動子45cが設けられている。容器用振動子45cは、例えば圧電素子などであり、印加する電圧を制御装置28により制御することで、側壁45bに超音波振動を発生させる。
次に、製造装置10の使用方法について、その作用とともに説明する。
図1に示すように、ロール状に捲回された金属箔11を供給ロール14aにセットするとともに、調製した活物質ペースト12をタンク21に投入する。
図1に示すように、ロール状に捲回された金属箔11を供給ロール14aにセットするとともに、調製した活物質ペースト12をタンク21に投入する。
続けて、図2に示すように、制御装置28によりバッキングロール25を搬送方向Y1に回転させながら、接触位置P1と離間位置P2との間を所定の時間間隔で移動させ、金属箔11の塗布面11aに活物質ペースト12を間欠的に転写する。これにより、金属箔11の塗布面11aには、搬送方向Y1に沿って、活物質ペースト12が矩形状に転写された塗布部12aが、活物質ペースト12の塗布されていない非塗布部12bを間に挟んで隣り合うように形成される。
このとき、コーティングロール22に対するコンマロール23の離間距離を調節することにより、コーティングロール22に付着させる活物質ペースト12の厚さ(量)を調節できる。このため、製造装置10では、コーティングロール22から金属箔11に転写する活物質ペースト12の厚さを容易に変更できる。
次に、活物質ペースト12を転写した金属箔11を乾燥炉30に搬送し、該乾燥炉30にて活物質ペースト12を乾燥させる。そして、金属箔11を搬送方向Y1へ搬送しながら、乾燥済みの活物質ペースト12を一対のプレスロール32aにより加熱しながらロールプレス(圧縮)する。これにより、活物質層35が完成される。次に、巻取ロール36aにより金属箔11を巻き取る。
なお、巻き取った金属箔11は、再び製造装置10の供給ロール14aにセットし、上述と同様にして活物質層35が形成されていない側の面を新たな塗布面11aとして活物質層35を形成する。なお、活物質層35は、金属箔11の両面において重なる位置に形成する。
そして、本実施形態の製造装置10では、コーティングロール22から金属箔11へ転写されなかった活物質ペースト12を回収機構部40にて回収する。ここで、本実施形態の製造装置10では、金属箔11に対して活物質ペースト12を間欠的に塗布することから、コーティングロール22の表面には、間欠的に活物質ペースト12が残存した状態となる。
スクレーパ41は、接触面41aにてコーティングロール22の表面と接触していることから、コーティングロール22の表面に付着する活物質ペースト12は、コーティングロール22が回転方向Y2に回転することに伴ってスクレーパ41により掻き取られる。このとき、スクレーパ41には、接線方向Y3に沿った方向の超音波振動が発生されていることから、スクレーパ41による活物質合剤の掻き取りが効率的に行われる。
そして、スクレーパ41により掻き取られた活物質ペースト12は、回転方向Y2におけるスクレーパ41の上流側に滞留するとともに、重力によってシズク状に滴るように回収タンク45へ落下する。このとき、スクレーパ41では、スクレーパ用振動子41bによって超音波振動が発生されていることから、シズク状になった活物質ペースト12において、活物質を分散させ、該活物質が凝集してしまうことを抑制できる。
そして、スクレーパ41で掻き取られた活物質ペースト12は、回収タンク45へ落下するとともに貯留される。回収タンク45の側壁45bでは、容器用振動子45cによって超音波振動が発生される。このため、回収タンク45に貯留中である活物質ペースト12において、活物質を分散させ、活物質が凝集してしまうことを抑制できる。
そして、回収タンク45に貯留された活物質ペースト12は、再利用ではない活物質ペースト12に対して所定割合となるように再びタンク21に投入され、電極の製造に再利用される。本実施形態では、スクレーパ41によって掻き取った活物質ペースト12における活物質の凝集が抑制される。このため、活物質ペースト12を再利用する場合であっても、コーティングロール22とコンマロール23との隙間23aに凝集した活物質のツブが詰まることに起因して、塗布部12aに搬送方向Y1に沿って延びる塗工スジが発生することを抑制できる。また、塗布部12aに、凝集した活物質のツブが混入することを抑制できる。
このようなことは、スクレーパ用振動子41b、及び容器用振動子45cを設けない比較例の製造装置で製造した電極(比較例1〜3)と、本発明の製造装置10で製造した電極(実施例1〜6)とで、塗工スジの発生率(%)、及び活物質のツブの混入率(%)を評価することで確認される。なお以下に示す実施例は、例示であって本発明を限定するものではない。
実施例1〜6、及び比較例1〜3では、再利用ではない活物質ペーストに対して、回収された活物質ペーストを同じ所定割合で混合して再利用するとともに、400mの金属箔に対して、幅165mm×長さ130mmの塗布部を50mm間隔で形成したものをサンプルとした。また、幅が1mm以上の塗工スジがある塗布部について、塗工スジが発生していると判定するとともに、幅が1mm以上の活物質のツブが混入している塗布部について、活物質のツブの混入が発生していると判定した。そして、各サンプルに形成される塗布部のうち、塗工スジが発生している塗布部の割合を塗工スジの発生率(%)とし、ツブの混入が発生している塗布部の割合を活物質のツブの混入率(%)としたものを表1に示す。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)スクレーパ41では、スクレーパ用振動子41bによって超音波振動が発生されることから、活物質ペースト12の回収と同時に、活物質ペースト12の中で活物質が凝集することを抑制できる。したがって、活物質ペースト12を回収してから、タンク21内にて超音波振動を付与して活物質を再分散させる従来技術と比較して、活物質ペースト12を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる。
(1)スクレーパ41では、スクレーパ用振動子41bによって超音波振動が発生されることから、活物質ペースト12の回収と同時に、活物質ペースト12の中で活物質が凝集することを抑制できる。したがって、活物質ペースト12を回収してから、タンク21内にて超音波振動を付与して活物質を再分散させる従来技術と比較して、活物質ペースト12を回収して再利用するときに活物質が凝集することを抑制できる。
(2)製造装置10では、金属箔11に活物質ペースト12を間欠的に転写させることから、コーティングロール22からスクレーパ41によって掻き取る活物質ペースト12が多くなる。しかしながら、スクレーパ41では、スクレーパ用振動子41bによって超音波振動が発生されることから、このように回収する活物質ペースト12が多い場合であっても、該活物質ペースト12の中で活物質が凝集することを抑制できる。
(3)スクレーパ41には、コーティングロール22の外周面の接線に沿った接線方向Y3の超音波振動が発生されることから、外周面に垂直な方向の超音波振動を発生させる場合と比較して、スクレーパ41による活物質ペースト12の掻き取りを容易にできる。
(4)製造装置10では、掻き取った活物質ペースト12を貯留する回収タンク45においても超音波振動を発生させ、回収した活物質ペースト12で活物質が凝集することをさらに抑制できる。
(5)製造装置10では、コーティングロール22とコンマロール23との隙間23aによって金属箔11に転写させる活物質ペースト12の厚さを容易に調節できる。そして、このようなコンマロール23を備える製造装置10において、回収した活物質ペースト12を再利用する場合であっても、活物質が凝集することが抑制されていることから、凝集した活物質が隙間23aに詰まることに起因する塗工スジの発生を抑制できる。
(6)そして、製造装置10では、活物質ペースト12を回収して再利用する場合であっても、凝集した活物質のツブが活物質ペースト12(塗布部12a)に混入する可能性を低減し、歩留まりを向上させることができる。
(7)また、本実施形態では、活物質層35に塗工スジが発生したり、活物質のツブが混入したりすることを抑制し、リチウムイオン二次電池に用いた場合に、該蓄電装置としての電気容量が低下することを好適に抑制できる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 回収タンク45を省略してもよい。この場合、製造装置10は、スクレーパ41で掻き取った活物質ペースト12を連続的にタンク21へ還流させる還流機構を備えてもよい。
○ 回収タンク45を省略してもよい。この場合、製造装置10は、スクレーパ41で掻き取った活物質ペースト12を連続的にタンク21へ還流させる還流機構を備えてもよい。
○ 容器用振動子45cを省略してもよい。
○ 製造装置10は、コーティングロール22を移動させて、又は各ロール22,25の両方を移動させて各ロール22,23の離間距離を調整してもよい。
○ 製造装置10は、コーティングロール22を移動させて、又は各ロール22,25の両方を移動させて各ロール22,23の離間距離を調整してもよい。
○ スクレーパ41の形状は、コーティングロール22から活物質ペースト12を掻き取り可能な形状であれば、適宜変更してもよい。
○ スクレーパ用振動子41bは、スクレーパ41に対してコーティングロール22の外周面に直交する方向の超音波振動を発生させてもよい。
○ スクレーパ用振動子41bは、スクレーパ41に対してコーティングロール22の外周面に直交する方向の超音波振動を発生させてもよい。
○ 製造装置10は、制御装置28の制御によりバッキングロール25を接触位置P1に維持させ、金属箔11に活物質ペースト12を連続的に塗布可能な装置であってもよい。
○ タンク21に超音波振動を発生させるタンク振動機構を設けてもよい。
○ スクレーパ41は、接触部P3よりも回転方向Y2の下流側であれば、コーティングロール22の側方に設けてあってもよい。
○ スクレーパ41は、接触部P3よりも回転方向Y2の下流側であれば、コーティングロール22の側方に設けてあってもよい。
○ 製造装置10は、乾燥炉30やプレス機構部32を省略してもよい。
○ 製造装置10は、金属箔11の片方の面に活物質ペースト12を転写する装置であってもよい。
○ 製造装置10は、金属箔11の片方の面に活物質ペースト12を転写する装置であってもよい。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置に用いられる電極の製造装置であってもよい。
P3…接触部、Y2…回転方向、Y3…接線方向、10…製造装置、11…金属箔、12…活物質ペースト(活物質合剤)、22…コーティングロール(第1ロール)、23…コンマロール(第3ロール)、23a…隙間、25…バッキングロール(第2ロール)、39…制御装置(制御手段)、41…スクレーパ、41b…スクレーパ用振動子(スクレーパ振動機構)、45…回収タンク(貯留容器)、45c…容器用振動子(容器振動機構)。
Claims (5)
- 活物質を含む活物質合剤が付着される第1ロールと、
金属箔を搬送する第2ロールと、を有し、
前記第2ロールが搬送する金属箔と、前記第1ロールに付着される活物質合剤とを接触させ、前記金属箔に活物質合剤を転写する電極の製造装置であって、
前記金属箔と前記活物質合剤とが接触される部分よりも、前記第1ロールの回転方向における下流側に位置し、前記第1ロールに付着する活物質合剤を掻き取るスクレーパと、
前記スクレーパに超音波振動を発生させるスクレーパ振動機構と、を有することを特徴とする電極の製造装置。 - 前記第1ロール、及び前記第2ロールの少なくとも一方を移動させることにより、前記第1ロールと、前記第2ロールとの離間距離を、前記金属箔と前記活物質合剤とが接触する接触距離と、前記金属箔と前記活物質合剤とが接触しない非接触距離とに繰り返し調整し、前記金属箔に前記活物質合剤を間欠的に転写させる制御手段をさらに有する請求項1に記載の電極の製造装置。
- 前記スクレーパ振動機構は、前記第1ロールの外周面の接線に沿った方向の超音波振動を発生させる請求項1または2に記載の電極の製造装置。
- 前記スクレーパが掻き取る活物質合剤を貯留する貯留容器と、
前記貯留容器に超音波振動を発生させる容器振動機構と、をさらに有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極の製造装置。 - 前記第1ロールと離間して配置され、前記第1ロールとの間の隙間における前記第1ロールからの離間距離に応じて前記第1ロールに付着させる活物質合剤の厚さを規制する第3ロールをさらに有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極の製造装置。
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JP2012269820A JP2014116208A (ja) | 2012-12-10 | 2012-12-10 | 電極の製造装置 |
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CN114589053A (zh) * | 2022-03-07 | 2022-06-07 | 江苏宝坤新材料科技股份有限公司 | 立体网格芯材成型设备与方法 |
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2012
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JP2016051648A (ja) * | 2014-09-01 | 2016-04-11 | 株式会社Gsユアサ | 極板の製造方法及び極板の製造装置 |
CN114589053A (zh) * | 2022-03-07 | 2022-06-07 | 江苏宝坤新材料科技股份有限公司 | 立体网格芯材成型设备与方法 |
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