JP2014147857A - ダイコータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スラリーの塗布を中断せずに、スラリーに含まれる凝集物や沈降物を除去することが可能なダイコート装置を提供する。
【解決手段】マニホールド21が設けられたダイヘッド20には、吐出スリット22と、吐出スリット22の両側に配置された流出用スリット23とが、マニホールド21に連通して設けられている。流出用スリット23の流出口23aは、吐出スリット21よりもダイヘッド20の側部面側における被塗布基材3に塗布されない位置に設けられている。マニホールド22の両側の側端部21aに滞留し、生成された凝集物や沈降物28を含むスラリーは、吐出スリット22からスラリーを吐出して被塗布基材3に塗布している状態で、流出用スリット23から流出する。
【選択図】図5

Description

この発明は、ダイコータ装置に関し、より詳細には、沈降性の粒子を含むスラリーを被塗布基材に塗布するに適したダイコータ装置に関する。
リチウムイオン等の二次電池は、発電要素として正極活物質合剤が塗布された正極電極と、負極活物質合剤が塗布された負極電極とが、積層または捲回された電極群を備えている。
正・負極活物質合剤は、活物質、導電材、バインダー等を配合したスラリーとされ、正・負極板にダイコータ装置により塗工される。正・負極活物質合剤は、凝集して沈降する粒子を含んでおり、塗布工程中に、スラリーがダイヘッドのマニホールド内に滞留する。
沈降物が被塗布基材上に吐出されると、膜切れや、筋状欠陥が発生し、二次電池の性能が損なわれる。このため、沈降物を除去する必要がある。
沈降性粒子が含まれた塗布液を、ダイヘッドを使用して塗布する工程において、沈降物を除去する方法として下記の方法が知られている。
ダイヘッドに設けられたマニホールドの一端に塗布液を供給する液供給口を設け、他端に塗布液を引き抜く液排出口を設ける。液供給口と液排出口には、閉鎖板を設ける。塗布中は液供給口とスロット以外の開口を閉じて被塗布基材に送液量の全量を塗布する。塗布を一時中断させ、その間にマニホールド内の塗布液中の沈降粒子を除去する。
(例えば、特許文献1参照)。
特許公開2006−272128号公報
上記特許文献1に記載された発明は、塗布工程を一時中断して沈降物を除去する方法であり、生産効率が悪い。
本発明のダイコータ装置は、ダイヘッドと、ダイヘッド内に設けられ、供給タンクから供給されるスラリーが充填されるマニホールドと、マニホールドに連通され、マニホールドを介して圧送されるスラリーを吐出口より吐出して被塗布基材に塗布する吐出スリットと、マニホールドに連通され、吐出スリットよりもダイヘッドの側面部側もしくはダイヘッドの側面部の位置に設けられた流出口を有し、吐出スリットの吐出口からスラリーを吐出して被塗布基材に塗布している状態で、スラリーを流出口より流出する1以上の流出用スリットと、を備える。
本発明によれば、マニホールドから吐出スリットに圧送されたスラリーを流出用スリットの流出口より被塗布基材に塗布されないように流出することができるので、塗布工程を中断させることなく沈降物の除去を行うことができる。
本発明に係るダイコータ装置を使用してスラリーを塗布する方法を説明するための一実施の形態としての模式図。 図1に示されたダイヘッドのII−II線拡大断面図。 図1に図示されたダイヘッドを、A方向からみた正面図。 図3におけるダイヘッドのI沈降性粒子を含んだIV−IV線断面図。 図2に図示されたダイコータ装置におけるスラリーの流れを示す図。 本発明の実施形態2としてのダイコータ装置の断面図。 本発明の実施形態3としてのダイコータ装置の断面図。 本発明の実施形態4としてのダイコータ装置の断面図。 図8におけるダイヘッドのIX−IX線断面図。 図8に図示されたダイコータ装置におけるスラリーの流れを示す図。
--実施形態1--
以下、この発明のダイコータ装置の一実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明に係るダイコータ装置を使用してスラリーを塗布する方法を説明するための一実施の形態としての模式図である。
スラリー塗布装置1は、ダイコータ装置10と、基材搬送装置30とを備えている。
ダイコータ装置10は、ダイヘッド20、供給タンク11、ポンプ13、バルブ14、回収用受け具15および配管16、18を備えている。
基材搬送装置30は、巻出しローラ32、バックローラ33、複数のガイドローラ34、巻取りローラ35および乾燥装置36を備えている。
ダイヘッド20は、マニホールド21と、吐出スリット22および流出用スリット23(図2参照)を備えている。
ダイコータ装置10は、供給タンク11に充填されているスラリー2を、ポンプ13により、供給用の配管16およびバルブ14を介してダイヘッド20に設けられたマニホールド21に圧送する。マニホールド21に供給されたスラリー2は、吐出スリット22から吐出され、バックローラ33により支持された被塗布基材3に向かって吐出される。詳細は、後述するが、沈降性粒子を含んだスラリー2は、ダイヘッド20に設けられ、吐出スリットよりもダイヘッドの20側面部側に設けられた流出用スリット23から流出し、回収用受け具15に収容され、不図示のポンプ等の給送手段により供給タンク11に回収される。
基材搬送装置30は、被塗布基材3を巻出しローラ32から巻出し、バックローラ33、複数のガイドローラ34を介して巻取りローラ35に巻き取る。バックローラ33で支持された状態で被塗布基材3にスラリー2が塗布される。スラリー2が塗布された被塗布基材3は、乾燥装置36で乾燥される。巻取りローラ35の周速は、巻出しローラ32の周速より速く、巻出しローラ32と巻取りローラ35の周速比によって被塗布基材3に張力が付与されている。
なお、以下の説明において、X(長さ)方向、Y(幅)方向、Z(高さ)方向を、各図に図示される通りとする。
リチウムイオン二次電池の電極群を例にすると、被塗布基材3は、正極板ではアルミニウム系金属であり、負極板では銅系金属である。
スラリー2は、活物質(正極活物質または負極活物質)、導電材、バインダーといった固形分を溶剤中に分散させた液体状の電極材料である。活物質は電池の正極および負極を構成する電気化学反応物質であり、活物質における化学反応により充放電が行われる。正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム等、リチウムと遷移金属を主体とする複合酸化物等が挙げられ、負極活物質としては、黒鉛、非晶質炭素等が挙げられる。導電材は活物質に添加して導電性を高める物質である。導電材としては、アセチレンブラック、カーボンブラック等、導電性の良い炭素が挙げられる。バインダーは、活物質や導電材を被塗布基材3に結着させる役割をもつ。バインダーとしては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、SBR(スチレンブタジエンゴム)が挙げられる。また固形分の分散媒になる溶媒は、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)や水が挙げられる。
ダイコータ装置10において、ポンプ13はモノポンプ、ギヤポンプあるいはシリンジポンプを用いるが、脈動の少ないモノポンプやシリンジポンプを用いるのが望ましい。また、バルブ14は、塗布シーケンスを自動化するために、電磁バルブを用いることが一般的である。
吐出スリット22はマニホールド21よりもZ(高さ)方向の長さが小さく、Y(幅)方向に流れるスラリー2の流れに垂直な断面積(スリット断面積)が小さく形成されている。このため、マニホールド21から吐出スリット22に流動するスラリー2の塗布圧力は高くなる。これにより、スラリー2を一定の圧力で吐出スリット22の吐出口22aより吐出することができる。
乾燥装置36では、スラリー2内に含まれる溶媒を揮発させ、被塗布基材3上に活物質、導電助剤、バインダーを含んだ固形の合剤層を形成する役割をもつ。乾燥装置36は、赤外線加熱や熱風循環やあるいは、これら2つを同時に併せもつ方式をもち、スラリー2を100℃〜120℃に加熱し乾燥を行う。
図2は、図1に示されたダイヘッドのII−II線拡大断面図であり、図3は、図1に図示されたダイヘッドを、A方向からみた正面図であり、図4は、図3におけるダイヘッドのIV−IV線断面図である。
バルブ14に接続された供給用の配管16は、ダイヘッド20の内部に設けられたマニホールド21に、そのY(幅)方向における中央部で接続されている。後述する如く、配管16を介してマニホールド21に圧送されるスラリー2は、マニホールド21内をY方向に流動する。この際、配管16がマニホールド21の中央部で接続されているため、中央部からY(幅)方向において、左右に流動するスラリー2の液圧が均一になる。
マニホールド21に連通して、マニホールド21よりもY(幅)方向の長さが小さい吐出スリット22が設けられている。吐出スリット22は、マニホールド21の中心線に対して対称な矩形形状を有し、X(長さ)方向においてバックローラ33に対面するダイヘッド20の一面20aから外部に開口されている。すなわち、吐出スリット22の吐出口22aは、ダイヘッド20の一面20aと同一面であり、連通口22bでマニホールド21に連通している。吐出口22aのZ(高さ)方向の長さは、マニホールド21のZ(高さ)方向の長さよりも小さい。上述の如く、吐出スリット22は、マニホールド21よりもY(幅)方向の長さが小さいので、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積は、マニホールド21内部のY(幅)方向に垂直な断面積よりも小さい。
換言すれば、マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積は、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積よりも大きい。このようにする理由は、吐出スリット22を流動するスラリー2のY(幅)方向における液圧分布を一定にするためである。
被塗布基材3は、巻出しローラ32からガイドローラ34に沿って、ダイヘッド20の一面20aとバックローラ33に挟まれた狭い空隙部を通って、バックローラ33の外周面の一部に巻き付けられている。吐出スリット22から吐出されたスラリー2は、被塗布基材3に塗布される。ダイヘッド20の一面20aと、被塗布基材3とのギャップの大きさにより塗布されるスラリー2の膜形状が制御される。このギャップが大き過ぎると塗布膜の形状が縞状になり、小さすぎるとスラリー2の吐出量が不十分となる。このため、バックローラ33とダイヘッド20とを相対的にX(長さ)方向に移動して、適正なギャップに調整する。
マニホールド21のY(幅)方向の両側の側端部21aの近傍に、それぞれ、流出用スリット23が設けられている。すなわち、各流出用スリット23は、Y(幅)方向において、吐出スリット22の端部と、マニホールド21の側端部21aとの間に位置している。各流出用スリット23とマニホールド21の側端部21aとの間には段差26が設けられている。各流出用スリット23の流出口23aは、各流出用スリット23を通して、流入口23bでマニホールド21に連通している。マニホールド21内を圧送されるスラリー2は、各流出用スリット23の流入口23bから流出用スリット23内を流動して、流出口23aから流出される。
Y(幅)方向における2つの流出用スリット23の流出口23aの長さの合計は、吐出スリット22の吐出口22aのY(幅)方向の長さよりも小さい。すなわち、2つの流出用スリット23の流出口23aの合計流出断面積は、吐出スリット22の吐出口22aの吐出断面積より小さい。このため、流出用スリット23の流出口23aから流出されるスラリー2の流出量は、吐出スリット22の吐出口22aから吐出されるスラリー2の吐出より小さくなり、被塗布基材3に塗布されるスラリー2の塗布作業の効率低下を抑制することができる。
バックローラ33のY(幅)方向の長さは、吐出スリット22の吐出口22aのY(幅)方向の長さより大きく、かつ、流出口23a間の間隔より小さい。被塗布基材3のY(幅)方向の長さは、吐出スリット22の吐出口22aのY(幅)方向の長さより大きく、かつ、バックローラ33のY(幅)方向の長さより小さい。
このため、流出用スリット23の流出口23aから流出したスラリー2は、被塗布基材3およびバックローラ33には付着されない。流出用スリット23の流出口23aから流出したスラリー2は、流出口23aの鉛直下方向に配置された回収用受け具15内に収容される。
回収用受け具15に収容されたスラリー2は、回収用の配管18を介して、供給タンク11に回収される。
図5は、図2に図示されたダイコータ装置におけるスラリーの流れを示す図であり、図中、矢印はスラリー2の流れ方向を示している。
ポンプ13により供給タンク11から圧送されたスラリー2は、バルブ14が開放されると、ダイヘッド20のマニホールド21内に充填される。マニホールド21内にスラリー2が充填された状態において、さらに、供給用の配管16を経て圧送されてきたスラリー2は、マニホールド21の中央部から、マニホールド21内をY(幅)方向において、左右両側に流動する。そして、連通口22bから吐出スリット22内に流入し、吐出口22aから吐出されて被塗布基材3に膜状に塗布される。
スラリー2がマニホールド21内をY(幅)方向において、左右に流動する際、上述した如く、配管16がマニホールド21の中央部で接続されているため、中央部から左右に流動するスラリー2の液圧が均一になる。
マニホールド21の両側の側端部21aでは、マニホールド21内をY(幅)方向、左右に流動するスラリー2が衝突し、他所とは異なる液圧を示す。上述した如く、マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積は、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積よりも大きく形成されている。このため、マニホールド21の側端部21aにおけるこの特異な液圧が、吐出スリット22に作用して、吐出量が変動するのを抑制することができる。
スラリー2の流動は、マニホールド21の各側端部21aの付近、つまり、ダイヘッド20の側面部側では、殆ど無く、スラリー2は、滞留する。塗布作業を長期間に亘って行うことにより滞留する量は増大する。スラリー2は、活物質、導電材、バインダー等、重量の大きい沈降性粒子を含んでおり、マニホールド21の各側端部21a付近には、凝集物や沈降物28が生成される。
スラリー2の塗布が長期間、行われると、マニホールド21の側端部21a付近に凝集物や沈降物28が蓄積され続ける。凝集物や沈降物28の蓄積量が増えると、吐出スリット22から吐出される。
凝集物や沈降物28が吐出スリット22から吐出し、被塗布基材3上に塗布されると、スラリー2の塗布膜に、膜切れや、筋状欠陥が発生し、二次電池の性能が損なわれる。
上記一実施の形態では、スラリー2が吐出スリット22から吐出されている状態で、マニホールド21の各側端部21aに蓄積された凝集物や沈降物28が、吐出スリット22の両端、つまり、吐出スリット22が設けられた位置よりもダイヘッド20の側面部側に設けられた流出用スリット23から流出する。このため、各側端部21aに蓄積された凝集物や沈降物28を含むスラリー2が、吐出スリット22の吐出口22aから吐出されることがない。すなわち、スラリー2の凝集物や沈降物28が、被塗布基材3上に塗布されることはない。従って、スラリー2の塗布膜に膜切れや、筋状欠陥が発生することが無く、スラリー2の塗布膜は、一様な厚さに形成される。
また、流出用スリット23の流出口23aから流出した凝集物や沈降物28を含むスラリー2は、回収用受け具15に収容されて回収される。このため、スラリー2の無駄も生じない。
--実施形態2--
図6は、本発明の実施形態2としてのダイコータ装置の断面図である。
実施形態2のダイコータ装置10Aが、図2に図示される実施形態1と相違する点は、ダイヘッド20Aに設けられた各流出用スリット23は、Y(幅)方向において、外側の側端部23cがマニホールド21の側端部21aと段差を有さずに、同一面に配置されている点である。
各流出用スリット23は、Y(幅)方向において、吐出スリット22の外側であって、流出用スリット23から流出したスラリー2がバックローラ33および被塗布基材3に付着されない位置であれば、どこに配設されても構わない。この場合、一対の流出用スリット23は、吐出スリット22のY(幅)方向の中心軸に対して、対称な位置でなく、非対称な位置に配設されても構わない。
--実施形態3--
図7は、本発明の実施形態3としてのダイコータ装置の断面図である。
実施形態3に示すダイコータ装置10Bでは、ダイヘッド20Bに、2つの吐出スリット22A、22Bが設けられている。吐出スリット22A、22Bは、マニホールド21のY(幅)方向における中心軸に対して対称な位置に設けられている。一方の流出用スリット23は、マニホールド21の一方側の側端部21aと一方の吐出スリット22Aとの間に配設され、他方の流出用スリット23は、マニホールド21の他方側の側端部21aと他方の吐出スリット22Bとの間に配設されている。
正・負極活物質合剤を正・負極板に塗布する場合、長手方向の一側縁に、正・負極活物質合剤が塗布されない合剤未塗布部が形成されるように、換言すれば、正・負極板の長手方向の一側縁が露出されるように塗布する。この正・負極活物質未塗布部に正・負極集電板を接合し、この正・負極集電板に正・負極外部端子が接続される。
図7に図示された実施形態3では、ダイヘッド20Bに設けた複数の吐出スリット22A、22Bからスラリー2を吐出し、1枚の被塗布基材3に、分離された複数条の帯状に塗布する。スラリー2を塗布後に、被塗布基材3を各帯状部が分離されるように切断すれば、複数の正・負極電極を同時に形成することができ、作業効率が向上する。
ダイヘッド20Bに複数の吐出スリット22A、22Bを設けても、実施形態1と同様に、マニホールド21の両側の側端部21aの近傍には、それぞれ、流出用スリット23が設けられている。このため、マニホールド21の各側端部21aに蓄積された凝集物や沈降物28は、マニホールド21の両端に設けられた流出用スリット23から流出し、各吐出スリット22A、22Bから吐出されることがない。
上記実施形態3では、吐出スリット22A、22Bを2つ設けた構造として例示したが、吐出スリット22を3つ以上設けてもよい。また、吐出スリット22は、マニホールド21のY(幅)方向における中心軸に対して対称に設けなくてもよい。
--実施形態4--
図8は、本発明の実施形態4としてのダイコータ装置の断面図であり、図9は、図8におけるダイヘッドのIX−IX線断面図である。
実施形態4のダイコータ装置10Cでは、ダイヘッド20Cに設けられる流出用スリット23Aの流出口23dは、ダイヘッド20Cの両側の側面20b側に設けられている。各流出用スリット23Aは、流入口23eでマニホールド21に連通されている。
ダイヘッド20Cの被塗布基材3と対面する一面20a側には、吐出スリット22のみが設けられており、流出用スリットは設けられていない。
ダイヘッド20Cの側面20bにおける各流出用スリット23Aの流出口23dに対応する位置の下方には、回収用受け具15が配設されており、各流出用スリット23Aの流出口23dから流出されたスラリー2が収容される。回収用受け具15に収容されたスラリー2は、回収用の配管18を介して供給タンク11に回収される。
流出用スリット23Aは、マニホールド21の上部側において、ダイヘッド20Cの外部に開放される位置までY(幅)方向に延出されて設けられている。流出用スリット23Aは、図9に図示されるように、Z(高さ)方向の長さが、マニホールド21のY(幅)方向に直交する断面積より小さく形成されており、流出用スリット23Aの流出口23dの断面積の合計は、マニホールド21の断面積より小さい。
流出用スリット23Aの流出口23dのZ(高さ)方向の長さは、吐出スリット22の吐出口22aより大きい。しかし、流出用スリット23AのY(高さ)方向の長さは、吐出スリット22の吐出口22aのY(高さ)方向の長さより小さい。2つの流出用スリット23Aの流出口23dの流出断面積の合計は、吐出スリット22の吐出口22aの吐出断面積よりも小さくされる。各流出用スリット23Aの流出口23dのZ(高さ)方向の長さは、この条件を満たすように設定される。
実施形態1の場合と同様、吐出スリット22の吐出口22aのY(幅)方向の長さは、マニホールド21のY(幅)方向の長さよりも小さく、吐出口22aのZ(高さ)方向の長さは、マニホールド21のZ(高さ)方向の長さよりも小さい。つまり、マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積は、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積よりも大きい。
図10は、図8に図示されたダイコータ装置におけるスラリーの流れを示す図である。
実施形態1の場合と同様、供給用の配管16を経て圧送されてきたスラリー2は、マニホールド21の中央部から、マニホールド21内をY(幅)方向において、左右両側に流動する。そして、連通口22bから吐出スリット22内に流入し、吐出口22aから吐出されて被塗布基材3に膜状に塗布される。
実施形態1の場合と異なり、流出用スリット23Cの流入口23eは、マニホールド21の上部側でマニホールド21に連通されている。このため、ポンプ13によりマニホールド21内に圧送されるスラリー2は、ダイヘッド20Cの両側面20b側に設けられた流出用スリット23Aの流出口23dより流出する。スラリー2がマニホールド21から、流出用スリット23Aに円滑に流動するので、マニホールド21と流出用スリット23Aの流入口23eの境界付近に、スラリー2の滞留部は生じない。従って、スラリー2は、吐出スリット22から吐出されて、被塗布基材3に塗布されると共に、流出用スリット23Aから流出される。
上述した如く、流出用スリット23Aの流出口23dの流出断面積は、マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積よりも小さい。この流出口23dとマニホールド21の断面積のコンダクタンスの差に起因して、スラリー2の流出に滞留が起こる可能性もある。しかし、スラリー2に含有される活物質、導電材、バインダー等により凝集物や沈降物が生じたとしても、直ちに、流出用スリット23Aの流出口23dから流出されるので、スラリー2の凝集物や沈降物が吐出スリット22から吐出されることはない。
このため、実施形態4においても、スラリー2の塗布膜に膜切れや、筋状欠陥が発生することを防ぐことができる。
以上説明した通り、上記実施形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)吐出スリット22の吐出口22aからスラリー2を吐出して被塗布基材3に塗布している状態で、吐出スリット22が設けられた位置よりもダイヘッド20の側面部側もしくはダイヘッド20の側面部の位置に設けられた流出口23aよりスラリー2を流出する1以上の流出用スリット23、23Aを設けた。このため、凝集物や沈降物28が含まれているスラリー2は流出用スリット23、23Aから吐出され、吐出スリット22の吐出口22aから吐出されるのを防止することができる。これにより、スラリー2の塗布膜に膜切れや、筋状欠陥が発生するのを抑制することができる。
(2)流出用スリット23、23Aの流出口23a、23dから流出した凝集物や沈降物28を含むスラリー2を、回収用受け具15に収容して供給タンク11に回収する。このため、スラリー2の無駄が生じない。
(3)供給用の配管16を、Y(幅)方向におけるマニホールド21の中央部に接続した。このため、中央部からY(幅)方向において、左右に流動するスラリー2の液圧を均一にすることができる。
(4)吐出スリット22はマニホールド21よりもZ(高さ)方向の長さが小さく、Y(幅)方向に流れるスラリー2の流れに垂直な断面積(スリット断面積)が小さく形成されている。このため、マニホールド21から吐出スリット22に流動するスラリー2の塗布圧力を高くすることができ、スラリー2を一定の圧力で吐出スリット22の吐出口22aより吐出することができる。
(5)マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積を、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積よりも大きくした。このため、吐出スリット22を流動するスラリー2のY(幅)方向における液圧分布を一定にすることができる。
(6)流出用スリット23の流出口23aの合計断面積は、吐出スリット22の吐出口22aの吐出断面積より小さい。このため、流出用スリット23の流出口23aから流出されるスラリー2の流出量は、吐出スリット22の吐出口22aから吐出されるスラリー2の吐出より小さくなり、被塗布基材3に塗布されるスラリー2の塗布作業の効率低下を抑制することができる。
(7)実施形態1〜3において、マニホールド21のY(幅)方向に垂直な断面積は、吐出スリット22のY(幅)方向に垂直な断面積よりも大きく形成されている。このため、マニホールド21の側端部21aにおける液圧が、吐出スリット22に作用して、吐出量が変動するのを抑制することができる。
なお、上記各実施形態における流出用スリット23、23Aの数は、2つに限られものではなく、1つにしたり、3つ以上にしたりしてもよい。また、実施形態1〜3と実施形態4とを組み合わせ、ダイヘッド20〜20Cにおける、被塗布基材3と対面する一面20aおよび側面20bの両方に設けてもよい。
上記実施形態では、スラリー2を、リチウムイオン二次電池用の正・負極活物質合剤として例示した。しかし、本発明は、スラリー2がニッケル水素電池またはニッケル・カドミウム電池等、他の二次電池用の電極用活物質合剤である場合にも適用が可能である。また、本発明は、スラリー2が、リチウムイオンキャパシタや電解二重層コンデンサ等の電極用合剤である場合にも適用が可能である。
その他、本発明のダイコータ装置は、本発明の趣旨の範囲内で、種々、変形して適用することが可能であり、要は、マニホールドに連通された流入口および吐出されたスラリーが被塗布基材に塗布されない位置に設けられた流出口を有し、吐出スリットの吐出口からスラリーを吐出して被塗布基材に塗布している状態で、流出口より流出する1以上の流出用スリットを備えるものであればよい。
1 スラリー塗布装置
2 スラリー
3 被塗布基材
10、10A〜10C ダイコータ装置
11 供給タンク
15 回収用受け具
16、18 配管
20、20A〜20C ダイヘッド
21 マニホールド
22 吐出スリット
22a 吐出口
22b 連通口
23、23A 流出用スリット
23a、23d 流出口
23b、23e 流入口
28 沈降物

Claims (6)

  1. ダイヘッドと、
    前記ダイヘッド内に設けられ、供給タンクから供給されるスラリーが充填されるマニホールドと、
    前記マニホールドに連通され、前記マニホールドを介して圧送されるスラリーを吐出口より吐出して被塗布基材に塗布する吐出スリットと、
    前記マニホールドに連通され、前記吐出スリットよりも前記ダイヘッドの側面部側もしくは前記ダイヘッドの側面部の位置に設けられた流出口を有し、前記吐出スリットの吐出口からスラリーを吐出して被塗布基材に塗布している状態で、スラリーを前記流出口より流出する1以上の流出用スリットと、を備える、ダイコータ装置。
  2. 請求項1に記載のダイコータ装置において、
    前記流出用スリットの流出口の流出断面積の合計は、前記吐出スリットの吐出口の吐出断面積より小さい、ダイコータ装置。
  3. 請求項1に記載のダイコータ装置において、
    さらに、前記流出用スリットから流出されたスラリーを供給タンクに戻す給送手段を備える、ダイコータ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のダイコータ装置において、
    前記流出用スリットは、少なくとも、前記吐出スリットの両側に設けられている、ダイコータ装置。
  5. 請求項4に記載のダイコータ装置において、
    前記流出用スリットの流出口と前記吐出スリットの吐出口は、被塗布基材に対面して設けられ、前記流出用スリットの流出口は、前記吐出スリットの吐出口の両端側に設けられている、ダイコータ装置。
  6. 請求項4に記載のダイコータ装置において、
    前記流出用スリットの流出口は、被塗布基材に対面しない方向に配置されている、ダイコータ装置。

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