JP2014114749A - 直噴火花点火式内燃機関の制御装置 - Google Patents

直噴火花点火式内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成層燃焼から均質燃焼へ切り換える際の、運転性の悪化を抑制する。
【解決手段】直噴火花点火式内燃機関の制御装置は、点火栓14周りにストイキの混合気を形成し、その外側にストイキよりもリーンな空燃比の混合気を形成して、燃料噴射後であって圧縮上死点後に点火する成層超リタード燃焼モードと、燃焼室全体にストイキの混合気を均質に形成して最適点火時期に点火する均質燃焼モードと、を切り換え得る。そして、燃焼室内の残ガス率を制御する残ガス率制御手段31をさらに備え、成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードへ切り換える際には、残ガス率制御手段31により残ガス率を低下させてから、燃焼切り換え手段15により燃焼モードを切り換える。
【選択図】図3

Description

本発明は、直噴火花点火式内燃機関の制御に関する。
直噴火花点火式内燃機関として、燃焼室内全体に均質な混合気を形成する均質燃焼と、点火プラグ周辺に着火可能な空燃比の混合気を形成する成層燃焼とを切り換えて実行するものが知られている。例えば、特許文献1には、冷機始動後に排気浄化触媒を昇温する際には、点火プラグ周りにストイキよりもリッチな混合気が偏在する成層燃焼を実行し、昇温が終了したら均質燃焼に切り換えることが記載されている。また、上記文献では、成層燃焼時には、筒内ガス温度を上昇させて未燃HC排出量を低減するために、均質燃焼時に比べて筒内の残ガス率を高めている。そして、成層燃焼から均質燃焼への切り換える際に、燃焼が切り換わったことを確認してから残ガス率を低下させている。
特開平11−324765
ところで、負荷が同じであれば、成層燃焼時の吸気量は均質燃焼時の吸気量に比べて多くなる。したがって、上記文献のように成層燃焼時に均質燃焼時より残ガス率を高め、成層燃焼から均質燃焼への切り換え時に、燃焼が切り換わった後で残ガス率を低下させる構成では、過渡的に残ガス率が過大となり、運転性の悪化を招くことになる。そこで、成層燃焼から均質燃焼へ切り換える際の、運転性の悪化を抑制することを目的とする。
本発明のある態様によれば、点火栓周りにストイキの混合気を形成し、その外側にストイキよりもリーンな空燃比の混合気を形成して、燃料噴射後であって圧縮上死点後に点火する成層超リタード燃焼モードと、燃焼室全体にストイキの混合気を均質に形成して最適点火時期に点火する均質燃焼モードと、を切り換える直噴火花点火式内燃機関の制御装置が提供される。
当該制御装置は、燃焼室内の残ガス率を制御する残ガス率制御手段を備え、成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードへ切り換える際に、残ガス率を低下させてから、燃焼モードを切り換える。
上記態様によれば、燃焼モードを切り換える前に残ガス率を低下させるので、燃焼を切り換える際に過渡的に残ガス率が増大することがなくなり、その結果、運転性の悪化を抑制できる。
図1は、本発明の実施形態に係るシステムの概略構成図である。 図2は、燃焼モード切り換えの制御ルーチンを示すフローチャートである。 図3は、燃焼モード切り換え制御を実行した場合のタイミングチャートである。 図4は、燃焼安定度の特性を示す図である。 図5は、HC濃度の特性を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシステムの概略構成図である。
内燃機関100は、燃料噴射弁13及び点火プラグ14が燃焼室101に臨むように設置された、いわゆる直噴火花点火式内燃機関である。
内燃機関100の吸気通路21は、吸気流れ上流側から順に、エアクリーナ3、エアフロメータ17、電子制御スロットルバルブ4、コレクタタンク5、スワールコントロールバルブ6、吸気弁7を備える。吸気弁7は、吸気カムシャフト30により開閉駆動される。また、吸気カムシャフト30は吸気弁7の開閉タイミングを変更し得る可変動弁機構31を備える。なお、可変動弁機構31は、作動角一定のままクランクシャフト24と吸気カムシャフト30の回転位相を変化させる公知の構成である。
一方、排気通路22は、排気流れの上流側から順に、排気弁8、空燃比センサ18、排気浄化触媒9が設置されている。
また、内燃機関100は、排気通路22とコレクタタンク5を連通するEGR通路10と、EGR通路10を開閉するEGR弁12と、EGR通路10を通過する排気を冷却するEGRクーラ11を備える。EGR通路10は、電子制御スロットルバルブ4より下流側の吸気通路21の圧力と排気通路22の圧力との差圧を利用して、EGRガスを排気通路22から吸気通路21へ還流させるための通路である。
電子制御スロットルバルブ4及びスワールコントロールバルブ6は、いずれも後述するコントロールユニット(ECU)15により開閉制御される。スワールコントロールバルブ6は、筒内にスワール流動を生成するために、運転状態に応じて吸気通路21の流路断面の一部を塞ぐバタフライ弁である。例えば、内燃機関100が吸気2弁式であれば、一方の吸気ポートを開閉する。
内燃機関100のシリンダブロック1には、クランクシャフト24の回転速度を検出するクランク角センサ20と、冷却水の温度を検出する水温センサ19が設置されている。
エアフロメータ17、空燃比センサ18、水温センサ19、クランク角センサ20、触媒温度センサ23の各検出値はECU15に読み込まれる。ECU15には、この他にもアクセル開度を検出するアクセル開度センサ16の検出値も読み込まれる。
ECU15は、これらの検出値に基づいて電子制御スロットルバルブ4の開度、EGR弁12の開度、スワールコントロールバルブ6の開閉、燃料噴射量、点火時期等を制御する。
なお、ECU15は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。ECU15を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
上記のような構成において、ECU15は、冷間始動後のように排気浄化触媒9を昇温する必要がある場合に、成層超リタード燃焼モードを実行することで、排気温度を上昇させる。ここでいう成層超リタード燃焼モードとは、燃料噴射を複数回に分割することで、点火プラグ14周りにストイキの混合気を、その外側にストイキよりもリーンな混合気をそれぞれ形成し、燃料噴射後であって圧縮上死点後に火花点火する燃焼モードである。
そして、排気浄化触媒9が活性化したら、筒内に均質なストイキの混合気を形成し最適点火時期(MBT)で火花点火する均質燃焼モードに切り換える。
ところで、成層超リタード燃焼モードでは、点火プラグ14周りはストイキであるが、その外側はストイキよりもリーンなので、筒内全体の空燃比はストイキよりもリーンになる。また、成層超リタード燃焼モードでは点火時期が圧縮上死点より後である。そして、高温の既燃ガスを筒内に流入させて排気温度を高めるために、筒内の残ガス率が燃焼安定度を確保できる範囲でより高くなるようにバルブオーバーラップ期間を設ける。なお、燃焼安定度については後述する。
これに対して、均質燃焼モードでは、筒内全体がストイキの混合気となり、点火時期は最適点火時期である。
したがって、内燃機関100に同一トルクを発生させる場合には、成層超リタード燃焼モードの方が、均質燃焼モードよりも多くの吸入空気が必要になる。そして、アイドル運転中のようにエンジントルク一定の状態で燃焼モードを切り換える場合には、吸入空気量を低下させる必要がある。しかし、燃焼モード切り換えのために電子制御スロットルバルブ4の開度を小さくするだけでは、吸入空気量が低減することで残ガス率が大きくなって燃焼安定度が損なわれ、運転性が悪化するおそれがある。
そこで、本実施形態では、燃焼モード切り換えに伴う運転性の悪化を抑制するために、後述する制御を実行する。
図2は、ECU15が実行する燃焼モード切り換えの制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンでは、成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードへ切り換える際に、まず残ガス率を低下させ、その後に燃焼モードを切り換える。以下、制御のステップに沿って説明する。
ステップS100で、ECU15はスタータスイッチがONであるか否かを判定し、ONになったらステップS110以降の処理を実行する。
ステップS110で、ECU15はクランキングを開始する。
ステップS120でECU15は冷却水温が所定温度範囲内であるか否かを判定する。所定温度範囲とは、いわゆる冷間始動が可能な温度範囲であり、例えば10℃から40℃とする。判定の結果、冷却水温が所定温度範囲内の場合はステップS130の処理を実行し、所定温度範囲外の場合はステップS140の処理を実行する。
ステップS130で、ECU15は成層始動許可条件が満たされているか否かを判定する。成層始動許可条件は、上記の冷却水温の他に、少なくとも、始動可能な燃圧であること、及び可変動弁機構31が作動可能な状態であること、を含む。成層始動許可条件を満たす場合はステップS150の処理を実行し、満たさない場合はステップS140の処理を実行する。
なお、成層始動とは、クランキング開始から完爆状態になるまで、点火プラグ14周りにストイキよりもリッチな混合気層を形成し、その外側にストイキよりもリーンな混合気層を形成し、最適点火時期に点火する始動制御であり、完爆後の成層超リタード燃焼モードとは異なるものである。
ステップS140で、ECU15は均質始動許可条件が満たされているか否かを判定する。均質始動許可条件は、上記の冷却水温の他に、少なくとも、始動可能な燃圧であること、及び可変動弁機構31が作動可能な状態であること、を含む。ただし、始動可能な燃圧は、成層始動許可条件の燃圧よりも低い。判定の結果、均質始動可能条件を満たす場合はステップS150の処理を実行する。均質始動可能条件を満たさない場合は、本ルーチンとは異なるフェイルセーフ制御を実行する必要があるため、本ルーチンを終了する。
なお、均質始動とは、クランキング開始から完爆状態になるまで、筒内全体に均質なストイキの混合気を形成し、最適点火時期で点火する始動制御である。完爆後の均質燃焼モードと区別するが、実質的には同様の制御である。
なお、ステップS110とステップS120を同時に実行してもよいし、ステップS130またはステップS140の後にステップS110を実行してもよい。
ステップS150で、ECU15は内燃機関100が完爆状態であるか否かを判定し、完爆状態であればステップS160の処理を実行する。完爆状態でなければ、完爆状態になるまでステップS120からS150の処理を繰り返す。
ステップS160で、ECU15は、触媒温度センサ23の検出値に基づいて排気浄化触媒9が活性状態であるか否かを判定する。活性状態であればステップS240で均質燃焼モードを実行して本ルーチンを終了する。すなわち、成層始動か均質始動かを問わず、完爆状態となったときに排気浄化触媒9が活性状態であれば、直ちに均質燃焼モードを開始する。一方、非活性状態であればステップS170の処理を実行する。
ステップS170で、ECU15は成層超リタード燃焼モード許可条件が満たされているか否かを判定する。成層超リタード燃焼モード許可条件は、成層始動許可条件と同様の冷却水温、燃圧、及び可変動弁機構31の状態の他に、車速が所定値以下であること、及び電子制御スロットルバルブ4の開度がアイドル運転時開度であること、を含む。つまり、車両が走行している場合は、成層超リタード燃焼モードは許可されない。
成層超リタード燃焼モードが許可された場合は、ステップS180の処理を実行し、許可されない場合はステップS240で均質燃焼モードを実行して本ルーチンを終了する。
ECU15は、ステップS180で成層超リタード燃焼モードを実行し、ステップS190で排気浄化触媒9が活性状態であるか否かを判定し、活性状態であればステップS200の処理を実行し、非活性状態であればステップS230の処理を実行する。
ステップS230で、ECU15は成層超リタード燃焼モードを続行するか否かを判定し、続行する場合はステップS180の処理に戻る。そして、続行しない場合はステップS200で均質燃焼モードへの切り換えを決定する。なお、成層超リタード燃焼モードを続行するか否かの判定内容は、ステップS170の判定内容と同様である。これにより、成層超リタード燃焼許可条件を満たすかぎり、排気浄化触媒9が活性状態になるまで成層超リタード燃焼を続行することになる。一方、排気浄化触媒9が活性状態になる前であっても、車両が走行開始する等により成層超リタード燃焼モード許可条件を満たさなくなれば、均質燃焼モードへの切り換えを決定する。
ステップS210で、ECU15はバルブオーバーラップ期間の縮小を開始する。具体的には、吸気弁開タイミングが遅角する方向に可変動弁機構31を作動させる。このとき、機構上可能な範囲で、できるだけ高速度で作動させることが望ましい。例えば、可変動弁機構31が油圧により作動する場合は、油圧を最大にして作動させる。このようにバルブオーバーラップ期間を縮小することで、燃焼室内の残ガス率が低下する。
また、吸気弁開タイミングを遅角させることで、吸入空気量も減少する。これは、吸気弁閉タイミングが吸気弁開タイミングと同量遅角することで、吸気慣性効果を得られないタイミングとなり、吸気弁開弁期間が一定でも、吸気弁開タイミングが遅くなった分だけ吸入空気量が減少するからである。なお、可変動弁機構31が吸気弁開タイミングと閉タイミングを独立して変更し得る機構を用いる場合は、吸気弁閉タイミングは変化させない。
また、ECU15はバルブオーバーラップ期間の縮小開始と同時に、電子制御スロットルバルブ4の開度縮小及び点火時期の進角も開始する。電子制御スロットルバルブ4の開度の目標値は均質燃焼モード用の開度とし、目標値にむけて一定速度で変化させる。これにより、成層超リタード燃焼のまま、吸入空気量が減少する。なお、均質燃焼モード用の開度は、適用する内燃機関100の仕様毎に設定する。また、可変動弁機構31が吸気弁7の開閉タイミング及びリフト量を可変制御し得る構成であって、スロットルバルブを用いずに吸入空気量を制御し得る場合には、可変動弁機構31のみで吸入空気量を制御するようにしてもよい。
点火時期は、均質燃焼モード用の点火時期を目標値として、吸入空気量の変化に応じて進角させる。均質燃焼モード用の点火時期も適用する内燃機関100の仕様毎に設定する。
ところで、電子制御スロットルバルブ4と油圧により駆動される可変動弁機構31を比較すると、動作の応答性は電子制御スロットルバルブ4の方が応答性に優れる。しかし、電子制御スロットルバルブ4の開度を変更した場合には、コレクタタンク5の残留空気の影響によって、筒内に流入する空気量が変化するまでに応答遅れが生じるのに対し、可変動弁機構31は筒内に流入する空気量を直接制御することになる。このため、動作を開始してから所望の吸入空気量になるまでの時間で比較すると、可変動弁機構31の方が応答性に優れる。そこで、上記のように、電子制御スロットルバルブ4だけでなく、可変動弁機構31も用いて吸入空気量を制御することにより、吸入空気量変化の応答性を高め、燃焼モード切り換えに要する時間を短縮できる。
ステップS220で、ECU15はバルブオーバーラップ期間の縮小が終了したか否か、つまり、バルブオーバーラップ期間が均質燃焼用の値になったか否かを判定する。均質燃焼用のバルブオーバーラップ期間は、均質燃焼モードで燃焼安定度を確保し得る残ガス率となるバルブオーバーラップ期間であり、適用する内燃機関100の仕様毎に決定する。ここでは、均質燃焼用のバルブオーバーラップ期間はゼロ(°C.A.)とする。
バルブオーバーラップ期間が均質燃焼用の値になったか否かは、実際のバルブタイミングをクランク角センサ20及び図示しないカム角センサの検出値から算出して判断する。なお、成層超リタード燃焼モード用のバルブタイミングから均質燃焼モード用のバルブタイミングになるまでに要する時間を予め調べておき、可変動弁機構31の作動開始からの経過時間により判断してもよい。
バルブオーバーラップ期間の縮小が終了した場合はステップS240の処理を実行し、終了していない場合はステップS210、S220の処理を繰り返す。
ステップS240で、ECU15は、スワールコントロールバルブ6を開弁して燃焼モードを成層燃焼から均質燃焼に切り換える。ここで、ステップS220からステップS240へ移行した場合は、電子制御スロットルバルブ4の開度及び点火時期の変更を、それぞれ均質燃焼モード用の値になるまで継続する。一方、ステップS160からステップS240へ移行した場合は、電子制御スロットルバルブ4の開度及び点火時期を、それぞれ均質燃焼モード用の値に設定して運転する。
次に、上記制御ルーチンによる作用効果について、図3を参照して説明する。
図3は、成層超リタード燃焼モードを実行中のタイミングT1で排気浄化触媒9が活性化し、均質燃焼モードへ切り換えた場合のタイミングチャートである。比較例として、燃焼モードの切り換えと同時にバルブオーバーラップ期間の短縮を開始する場合について破線で示した。なお、空燃比のチャートは、成層超リタード燃焼モードでは点火プラグ周りの空燃比を、均質燃焼モードでは筒内全体の空燃比を、それぞれ示している。
タイミングT1で排気浄化触媒9が活性化した場合、比較例のようにバルブオーバーラップ期間を変更せずに吸入空気量の低減と点火時期の進角化を行なうと、吸入空気量の減少に伴って残ガス率が増大し、燃焼安定度が悪化している。なお、比較例ではタイミングT2でバルブオーバーラップ期間の短縮を開始することにより、徐々に残ガス率が低下して燃焼安定度も回復している。
これに対して、本実施形態では、成層超リタード燃焼モードのまま、可変動弁機構31を遅角方向に作動させてバルブオーバーラップ期間を短縮させ、さらに、電子制御スロットルバルブ4の開度減少と点火時期の進角化を実行している。そして、バルブオーバーラップ期間の縮小が終了したタイミングT2で、スワールコントロールバルブ(SCV)6を開弁して燃焼モードを均質燃焼モードへ切り換えている。
これにより、吸入空気量の減少とともに残ガス率が低下し、これにより燃焼安定度が維持されていることがわかる。すなわち、均質燃焼モードへ切り換える際に、成層超リタード燃焼のままバルブオーバーラップ期間を短縮することで、残ガス率を低下させて、燃焼モード切り換え後の燃焼安定度を確保することができる。
また、バルブオーバーラップ期間を短縮するために可変動弁機構31を遅角方向に作動させることで吸入空気量が減少するので、結果的に電子制御スロットルバルブ4と可変動弁機構31で吸入空気量を減少させることになる。その結果、吸入空気量の過渡応答性が比較例よりも高くなり、均質燃焼モードに適した吸入空気量になるタイミングは、比較例よりも早いタイミングT3となっている。
さらに、比較例では、タイミングT2からタイミングT4まで空燃比をストイキよりリッチにしている。これは、残ガス率が過剰に高い状況での着火性、燃焼性を確保するためである。ただし、空燃比をリッチ化すると着火性等は確保できるが、排気性能の低下を招くこととなる。
これに対して本実施形態では、上述したように燃焼安定度の悪化を抑制できているので、空燃比はストイキのままである。したがって、排気性能の悪化を招くことはない。
ここで、燃焼安定度の悪化を抑制する効果について、図4、図5を参照して説明する。
図4は、燃焼モード、バルブオーバーラップ期間、空燃比、及び点火時期を異ならせた複数の燃焼条件と、燃焼安定度との関係を示す図であり、縦軸は燃焼安定度の指標となる燃焼圧バラツキ、横軸は点火時期である。燃焼安定度は、燃焼圧バラツキが大きいほど低くなる。
図5は、図4と同様の複数の燃焼条件とHC濃度との関係を示す図であり、縦軸がHC濃度[ppm]、横軸が点火時期である。なお、HC濃度は、内燃機関100から排気通路22へ排出される排気中の濃度である。
各図に○でプロットしたのは、燃焼モードが成層燃焼で、バルブオーバーラップ期間を有し、空燃比がストイキという燃焼条件である。同じく◇でプロットしたのは、燃焼モードが均質燃焼で、バルブオーバーラップ期間を有し、空燃比がストイキという燃焼条件である。同じく△でプロットしたのは、燃焼モードが均質燃焼で、バルブオーバーラップ期間を有し、空燃比がストイキよりリッチという燃焼条件である。同じく□でプロットしたのは、燃焼モードが均質燃焼で、バルブオーバーラップ期間がなく、空燃比がストイキという燃焼条件である。
例えば、成層超リタード燃焼モードの点火時期を上死点後20°、均質燃焼モードの点火時期を上死点前20°とすると、点Aが成層超リタード燃焼モードの燃焼安定度を示し、点B、点C、点Dが均質燃焼モードへ切り換えた後の燃焼安定度を示すことになる。また、図5の点Eは図4の点BにおけるHC濃度を、図5の点Fは図4の点CにおけるHC濃度を、図5の点Gは図4の点DにおけるHC濃度をそれぞれ示している。
成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードに切り換える場合に、図3の比較例のようにバルブオーバーラップ期間を変化させずに燃焼モードを均質燃焼に切り換えると、図4の点Aから点Bへ変化する。これに対して、本実施形態のようにバルブオーバーラップ期間を無くしてから燃焼モードを均質燃焼に切り換えると、点Aから点Cへ変化する。点Bは点Aと比べて燃焼安定度が悪化しているが、点Cは点Aとほぼ同等の燃焼安定度となっている。すなわち、本実施形態によれば、燃焼モード切り換え時の燃焼安定度の悪化を抑制できる。
なお、バルブオーバーラップ期間を変化させずに燃焼モードを均質燃焼に切り換えても、空燃比をストイキよりリッチにすれば、点Dに示すように点Bに比べて燃焼安定度の悪化を抑制できる。ただし、HC濃度は図5の点Gとなり、空燃比がストイキのままである点EよりもHC濃度が上昇してしまう。一方、本実施形態の燃焼モード切り換えによれば、HC濃度は点Fとなり、上記点G、点Eに比べてHC濃度が低くなる。すなわち、本実施形態によれば、燃焼モード切り換えに伴うHC濃度の上昇を抑制できる。
以上説明した本実施形態の作用効果をまとめると、下記のようになる。
ECU15は、成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードへ切り換える際に、バルブオーバーラップ期間を短縮することで残ガス率を低下させてから燃焼モードを切り換えるので、燃焼モードの切り換え途中における残ガス率の増大を抑制して燃焼安定度を確保できる。
また、ECU15は、吸気側に設けた可変動弁機構31により吸気弁開タイミングを遅角させてバルブオーバーラップ期間を短縮させるので、バルブオーバーラップ期間の短縮に伴って吸入空気量が減少する。これにより、電子制御スロットルバルブ4よりも応答性に優れた吸入空気量制御が可能となる。
さらに、ECU15は、成層超リタード燃焼モードから均質燃焼モードへ切り換える前に、均質燃焼モードでの燃焼安定度を確保できるバルブオーバーラップ期間になるまでバルブオーバーラップ期間を短縮させるので、燃焼モード切り換え後の燃焼安定度を確保できる。
なお、上記説明では、可変動弁機構31を用いてバルブオーバーラップ期間を短縮することで残ガス率を低下させているが、残ガス率を低下させる方法はこれに限られない。例えば、筒内の残ガスを排気通路22に排出するための掃気装置を設けて、掃気量を増加させることによって残ガス率を低下させるようにしてもよい。
また、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
4 電子制御スロットルバルブ
6 スワールコントロールバルブ
7 吸気弁
15 コントロールユニット(ECU)(燃焼切り換え手段)
31 可変動弁機構(残ガス率制御手段)

Claims (4)

  1. 燃料を燃焼室内に直接噴射し、点火栓により点火させる直噴火花点火式内燃機関の制御装置において、
    点火栓周りにストイキの混合気を形成し、その外側にストイキよりもリーンな空燃比の混合気を形成して、燃料噴射後であって圧縮上死点後に点火する成層超リタード燃焼モードと、燃焼室全体にストイキの混合気を均質に形成して最適点火時期に点火する均質燃焼モードと、を切り換える燃焼切り換え手段と、
    燃焼室内の残ガス率を制御する残ガス率制御手段と、
    を備え、
    前記成層超リタード燃焼モードから前記均質燃焼モードへ切り換える際には、前記残ガス率制御手段により残ガス率を低下させてから、前記燃焼切り換え手段により燃焼モードを切り換える直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の直噴火花点火式内燃機関の制御装置において、
    前記成層超リタード燃焼モードでは吸気弁と排気弁の両方が開弁しているバルブオーバーラップ期間があり、
    前記残ガス率制御手段は前記バルブオーバーラップ期間を短縮することで残ガス率を低下させる直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の直噴火花点火式内燃機関の制御装置において、
    前記残ガス率制御手段は、吸気弁の少なくとも開タイミングを可変に制御可能であって、残ガス率を低下させる際には吸気弁開タイミングを遅角して前記バルブオーバーラップ期間を短縮させる直噴式火花点火式内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の直噴火花点火式内燃機関の制御装置において、
    前記残ガス率制御手段は、前記均質燃焼モードでの燃焼安定度を確保できるバルブオーバーラップ期間になるまで前記バルブオーバーラップ期間を短縮させる直噴火花点火式内燃機関の制御装置。
JP2012269509A 2012-12-10 2012-12-10 直噴火花点火式内燃機関の制御装置 Active JP6127488B2 (ja)

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