JP2009036028A - 車両用エンジンのプリイグニッション検出装置 - Google Patents

車両用エンジンのプリイグニッション検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンのプリイグニッションの発生をイオン電流に基づいて検出するプリイグニッション検出装置において、イオン電流の検出ウインドウを拡大して、プリイグニッション強度の検出精度を向上することができる車両用エンジンのプリイグニッション検出装置を提供する。
【解決手段】点火プラグ7と、点火回路8と、点火プラグの点火放電時期を制御するPCM30と、イオン電流を検出するイオン電流検出回路8dと、イオン電流に基づいてプリイグニッションの発生を検出するPCM30と、を備え、PCM30は、点火プラグ7による点火放電前にイオン電流検出回路8dがイオン電流を検出したとき、点火回路8による点火プラグ7の点火放電を中止又は遅延させるように構成され、PCM30は、点火プラグ7による点火放電の中止又は遅延期間中に、イオン電流に基づいて、プリイグニッション強度を検出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用エンジンのプリイグニッション検出装置に係り、特にイオン電流の検出に基づいてプリイグニッションがエンジンに及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度を検出する車両用エンジンのプリイグニッション検出装置に関する。
従来、火花点火式の内燃機関において、燃焼室内に存在するイオンを媒介として流れるイオン電流の検出に基づき、プリイグニッションの発生の前兆状態を検出する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の内燃機関の点火回路では、点火コイルの二次巻線の一端側に点火プラグが接続され、二次巻線の他端側にコンデンサとイオン電流検出回路が接続されている。この構成により、点火回路のイオン電流検出回路は、気筒内のイオン状態に応じて、コンデンサから放電される電荷によるイオン電流を検出することができる。
そして、特許文献1の内燃機関の制御装置は、点火回路から受けとったイオン電流検出信号に基づいて、イオン電流のピーク発生時期を検出し、ピーク発生時期が所定の限界時期よりも進角している場合に、プリイグニッションが発生し易い状態であると判定するように構成されている。
特開2006−46140号公報
しかしながら、特許文献1のように点火プラグを介してイオン電流を検出する構成の場合、イオン電流と点火放電電流は共に点火プラグを流れ、かつ、イオン電流は点火放電電流と比べて極めて小さいから、点火放電中にはイオン電流を検出することができず、プリイグニッションの発生を検出することができない場合が生じるという問題があった。すなわち、特許文献1の構成では、点火放電中はイオン電流を検出することができず、少なくとも点火放電期間だけイオン電流の検出ウインドウが狭められてしまう。
特に、プリイグニッションが発生し易い環境にある高圧縮比タイプのエンジンにおいて、点火放電時期が上死点以降に設定されるような場合、プリイグニッションの発生又はその前兆状態に起因してイオン電流のピーク発生時期が進角すると、点火放電期間に接近又は重なってしまい、イオン電流のピーク発生時期の検出精度が低下してしまう。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、エンジンのプリイグニッションの発生をイオン電流に基づいて検出するプリイグニッション検出装置において、イオン電流の検出ウインドウを拡大して、プリイグニッションがエンジンに及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度の検出精度を向上することができる車両用エンジンのプリイグニッション検出装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、エンジンの燃焼室内に配設される点火プラグと、この点火プラグを点火放電させる点火回路と、この点火回路を制御して点火プラグの点火放電時期を制御する点火制御手段と、点火プラグを経由して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、このイオン電流検出手段によって検出されたイオン電流に基づいてプリイグニッションの発生を検出するプリイグニッション検出手段と、を備え、点火制御手段は、点火プラグによる点火放電前にイオン電流検出手段がイオン電流を検出したことに基づいて、点火回路による点火プラグの点火放電を中止又は遅延させるように構成され、プリイグニッション検出手段は、点火プラグによる点火放電の中止又は遅延期間中に、イオン電流検出手段によって検出されたイオン電流に基づいて、プリイグニッションがエンジンに及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度を検出することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、点火プラグの点火放電前に点火プラグを経由してイオン電流が検出された場合に、点火プラグによる点火放電を中止又は遅角するように構成されているので、点火放電電流に妨げられることなく、プリイグニッションに基づくイオン電流を検出することができる。
すなわち、点火プラグの点火放電前にイオン電流が検出されることは、プリイグニッションが発生して燃焼室内のイオン濃度が上昇したことを意味する。そして、プリイグニッションの発生を検出した場合には、点火放電を中止又は遅延させることにより、イオン電流検出ウインドウを拡大することができる。これにより、プリイグニッションによるイオン電流の検出を確実に行うことができ、プリイグニッションが例えばシリンダ内圧力の上昇や衝撃音の発生等によってエンジンに及ぼす悪影響の程度を精度よく判定することが可能となる。
また、本発明において好ましくは、点火制御手段は、イオン電流検出手段が点火プラグによる点火放電前にイオン電流を検出したことに基づいて、点火プラグの点火放電時期を排気行程まで遅延させる。
このように構成された本発明によれば、排気行程で点火放電させることにより、イオン電流検出ウインドウを通常の点火放電時期から排気行程までの長期間にわたって確保することができる。
また、本発明において好ましくは、点火回路は、点火プラグに接続された点火コイルを有し、点火制御手段は、点火コイルへの通電時間を設定時間よりも延長することにより、点火プラグの点火放電時期を遅延させ、点火プラグの点火放電時期の遅延が所定回数以上になったとき、点火コイルへの通電時間を設定時間よりも短縮する。
このように構成された本発明によれば、頻繁に点火放電時期を遅角、すなわち通電時間を延長すると、点火コイルの信頼性上好ましくないので、所定期間又は所定エンジンサイクルで所定回数以上のプリイグニッションが発生する場合には、点火コイルへの通電時間を通常時よりも短縮化する。これにより、点火コイルの信頼性を確保することができる。なお、頻繁にプリイグニッションが発生する状況は着火し易い状態であるので、点火放電時間を短縮しても着火性を維持することができる。この場合、点火はしているが、点火放電時間が短縮されているため、イオン電流の検出ウインドウが広がり、プリイグニッションの判定精度を高めることができる。
また、本発明において好ましくは、点火プラグは、少なくとも第1及び第2の点火プラグを含んで複数設けられ、点火回路は、各点火プラグに接続され、点火放電時に電荷が充電されるように設けられた複数のコンデンサを有し、イオン電流検出手段は、各コンデンサに充電された電荷が放電されることによるイオン電流をそれぞれ検出するように構成され、点火制御手段は、第2の点火プラグの点火放電時期が第1の点火プラグの点火放電時期に対して遅角するように点火放電時期を位相差制御し、イオン電流検出手段が第2の点火プラグによる点火放電前に第2の点火プラグを経由して流れるイオン電流を検出したことに基づいて、点火回路による第2の点火プラグの点火放電を中止又は遅延させる。
このように構成された本発明によれば、複数点火プラグを位相差点火することにより、遅角側で点火放電される点火プラグは、進角側で点火放電される点火プラグよりも広いイオン電流検出ウインドウを確保することができる。弱いプリイグニッションは、強いプリイグニッションよりも遅角側で検出可能となるが、本発明では、位相差点火方式を採用することにより、弱いプリイグニッションの発生をも検出することができる。
また、本発明において好ましくは、プリイグニッション検出手段は、イオン電流検出手段によって検出されたイオン電流の発生時期又はピーク値に基づいてプリイグニッション強度を検出する。
このように構成された本発明によれば、イオン電流のピーク発生時期又はピーク値に応じて容易にプリイグニッションの作用の大きさを検出することができる。
本発明の車両用エンジンのプリイグニッション検出装置によれば、エンジンのプリイグニッションの発生を検出するためのイオン電流の検出ウインドウを拡大して、プリイグニッションがエンジンに及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度の検出精度を向上することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、図1乃至図11により、本発明の第1実施形態による車両用エンジンのプリイグニッション検出装置を説明する。
図1は車両用エンジンの構成を表す図、図2は点火回路の構成図、図3,図4はエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフ、図5はプリイグニッション検出処理のフローチャート、図6はプリイグニッション判定領域を表すグラフ、図7は点火放電前のイオン電流検出処理のフローチャート、図8はイオン電流の発生評価時期の算出処理のフローチャート、図9はイオン電流の変化を表す図、図10はイオン電流の発生評価時期とプリイグニッション強度との関係を示すグラフ、図11はプリイグニッション抑制制御処理のフローチャートである。
まず、図1及び図2により本実施形態のエンジン1の概略構成を説明する。
エンジン1は、直列多気筒型の火花点火式直墳ガソリンエンジンである。エンジン1は、シリンダブロック2及びその上部に固定されたシリンダヘッド3からなるエンジン本体を有する。シリンダブロック2の上端面に開口するシリンダ4の上端は、シリンダヘッド3の下面により閉塞されている。
シリンダ4内にはピストン5が往復動可能に嵌挿されており、このピストン5の上面とシリンダヘッド3のペントルーフ型の下面(天井面)との間に燃焼室6が区画されている。一方、ピストン5の下方のクランクケース内には、クランク軸(図示せず)が配設され、コネクティングロッドによってピストン5と連結されている。
また、クランク角センサ26が、エンジン1のシリンダブロック2下部のクランクケース内に設けられている。クランク角センサ26は、クランク軸の回転角(クランク角)を検出するものであり、クランク軸の端部に一体回転するように取付けられたロータ27の回転に伴い、その外周部に設けられた凸部の通過に対応して信号を出力する電磁ピックアップコイル等から構成されている。
また、冷却水の温度状態を検出する水温センサ28が、シリンダブロック2のウォータジャケット(図示せず)に臨設されている。さらに、エンジンオイル温度センサ29が、取付けられている。
点火プラグ7は、各シリンダ4に対応して複数設けられており、点火プラグ7の先端電極が各燃焼室6内に臨むようにシリンダヘッド3に取付けられている。また、点火プラグ7は、それぞれ点火回路8に接続されている。
本実施形態では、点火回路8は、各点火プラグ7にそれぞれ対応して複数設けられているが、これに限らず、複数の点火プラグ7に対応して1つ又は複数設ける構成としてもよい。
図2に示すように、点火回路8は、パワートランジスタからなるイグナイタ8aと、一次巻線及び二次巻線からなる点火コイル8bと、点火コイル8bに接続されたコンデンサ8cと、さらにコンデンサ8cと接地電位との間に接続されたイオン電流検出回路8dとを有している。イオン電流検出回路8dは、本発明のイオン電流検出手段に相当する。
各シリンダ4に対応する点火回路8は、PCM30から、点火プラグ7を点火放電させるための制御信号を受けている間、イグナイタ8aをONにし、これにより点火コイル8bに通電する。そして、点火回路8は、所定の通電時間経過後、制御信号を受けなくなるとイグナイタ8aがOFFとなり、これにより点火コイル8bの二次巻線から点火放電電流が流れ、点火プラグ7を点火放電させる。
また、点火回路8では、この点火放電によってコンデンサ8cが充電される。イオン電流検出回路8dは、コンデンサ8cの充電電荷が放電することにより流れる電流を、イオン電流として検出する。そして、点火回路8は、イオン電流の検出信号をPCM30へ出力する。
また、シリンダヘッド3には、各燃焼室6に連通する2つの吸気ポート9及び2つの排気ポート10が形成されている。そして、吸気ポート9及び排気ポート10のポート開口部には、それぞれカム軸(図示せず)の回転により開閉動作する吸排気バルブ(吸気弁11及び排気弁12)が配設されている。
カム軸は、吸気側及び排気側に1本ずつ設けられており、共通のカムチェーンによりクランク軸に駆動連結されている。吸気側及び排気側のカム軸は、クランク軸の回転に同期してそれぞれ回転し、これにより吸気弁11及び排気弁12がそれぞれ所定のタイミングで開閉動作される。
また、吸気側のカム軸には、クランク軸の回転に対する位相を所定の角度範囲内で連続的に変更可能な可変バルブタイミング機構13(以下「VVT(Variable Valve Timing)」という)が取付けられている。吸気側のカム軸は、VVT13によって、吸気弁11のリフトカーブInが進角側、遅角側に変更可能となっている。これに伴い排気弁12のリフトカーブExとのオーバーラップ期間が変化し、燃焼室6に残留する既燃ガス(以下「内部EGR」という)の量を変化させることができる。
シリンダヘッド3の吸気側には、吸気ポート9に連通する吸気通路(吸気マニホールド)15が配設されている。吸気通路15は、各シリンダ4に向けて分岐する分岐通路と、この分岐通路からさらに各シリンダ4の2つの吸気ポート9に向けて二股に分岐する二股通路を有している。二股通路のうち一方には、燃焼室6内の吸気流動の強さを調整するタンブルスワールコントロール弁(以下「TSCV」という)14が設けられている。
また、吸気通路15には、その上流端とTSCV弁14との間に、上流側からエアクリーナ16と、吸気流量を検出するエアフローセンサ17と、電動モータ18aにより駆動されて吸気通路15を絞るスロットル弁18とが配設されている。また、吸気通路15には、エアクリーナ16付近に吸気温度センサ23が設けられている。
さらに、シリンダヘッド3には、各シリンダ4に対応して、燃料を各燃焼室6内に直接噴射供給する複数のインジェクタ19が設けられている。
また、シリンダヘッド3の排気側には、各燃焼室6から既燃ガス(排気ガス)を排出するための排気通路(排気マニホールド)20が、排気ポート10に連通して配設されている。排気通路20は、吸気通路15と同様に、分岐通路及び二股通路を有しており、各二股通路がそれぞれ排気ポート10に接続されている。
この排気通路20には、上流側から排気ガス中の酸素濃度を基に混合気の空燃比を検出するための酸素濃度センサ(以下「O2センサ」という)21と、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ22とが配設されている。
また、排気通路20には、O2センサ21よりも上流側に排気還流通路24(以下「EGR通路」という)の一端が分岐接続されている。このEGR通路24の他端は、スロットル弁18よりも下流側で吸気通路15に連通されている。このEGR通路24には開度調節可能な電気式の流量制御弁25(以下「EGR弁」という)が配設されており、EGR弁25によってEGR通路24を還流される排気ガス(以下「外部EGR」という)の流量を調節することができるようになっている。
PCM(Power-train Control Module)30は、周知の如くCPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース回路等を備えて構成されている。PCM30には、エアフローセンサ17、O2センサ21、クランク角センサ26、水温センサ28、エンジンオイル温度センサ29、吸気温度センサ23、吸気側カム軸の回転角(回転位置)を検出するカム角センサ31、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサ32、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ33、点火回路8等の出力信号が入力される。
そして、PCM30は、上記センサ等の出力信号に基づいてエンジン1の運転状態を判定し、これに応じてエンジン1の運転制御を行うようになっている。すなわち、PCM30は、VVT13に対し吸気弁11の作動タイミングを制御するための信号を出力し、スロットル弁18に対し吸気流量を制御するための信号を出力し、各シリンダ4のTSCV14に対し燃焼室6内の吸気流動の強さを制御するための信号を出力し、各シリンダ4のインジェクタ19に対し燃料噴射量及び噴射時期を制御するためのパルス信号を出力し、EGR弁25に対しEGR通路24によって吸気系に環流する排気ガス(外部EGR)の量を制御するための信号を出力し、点火回路8に対し所定タイミングで点火プラグ7を点火放電させるための制御信号を出力する。
また、PCM30は、後述するように、点火回路8からのイオン電流検出信号により、エンジン1でのプリイグニッションの発生、及びプリイグニッションがエンジン1に及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度を検出する。そして、PCM30は、プリイグニッションの発生が検出されると、プリイグニッション強度に基づき、プリイグニッション抑制制御を行う。この制御は、具体的にはVVT13やスロットル弁18等の制御によるプリイグニッションの発生を抑制するための制御である。PCM30は、本発明の点火制御手段及びプリイグニッション検出手段に相当する。
次に、本実施形態のプリイグニッション検出の概要について説明する。
まず、図3に基づいて、本実施形態のプリイグニッション検出処理を行わない場合について説明する。図3は、一般的な圧縮行程及び膨張行程における筒内圧力及びイオン電流の変化を示している。
図3及び以降の同様のグラフでは、一点鎖線が通常燃焼時の変化、実線がプリイグニッション発生時の変化を表す。
図3(A)の一点鎖線で示すように、通常燃焼時、シリンダ4内の圧力は、クランク角の進角に伴い圧縮行程で徐々に高まり、クランク角A1(上死点TDC)付近でピーク(極大値)となる。本実施形態のエンジン1は、高圧縮比タイプのエンジンであり、上死点後のクランク角A2−A3間に点火プラグ7が点火放電されるように設定期間が設定されている。この設定期間は、エンジン1の運転状態により予め決定される。この点火放電により、燃焼室6内の混合気が燃焼及び膨張して筒内圧力が高まり、クランク角A4で再びピークとなり、その後徐々に筒内圧力が減少していく。
また、図3(B)の一点鎖線で示すように、通常燃焼時、イオン電流は、クランク角A2で点火放電が開始されるまではほぼゼロ値であり、点火放電後に大きくなっていく。
なお、本実施形態の構成では、点火プラグ7を用いてイオン電流を検出しており、点火放電中はイオン電流に非常に大きな点火放電電流が載るのでイオン電流のみを検出することはできない。すなわち、クランク角A2−A3間は、イオン電流を検出することができない。しかしながら、図3を含めて以降のイオン電流の変化を表すグラフでは、理解の容易のため、イオン電流のみを図示している。
この例では、点火放電終了直後に、イオン電流がピークとなっている。このピークは、混合気が着火した後、火炎核の成長に伴い拡大する火炎面に存在するイオン(ラジカル)を媒体とするものと考えられ、これは、特に初期燃焼の速度や燃焼室6の流動強さの影響を強く受ける。すなわち、このピークは、初期燃焼が活発であるほど急峻になり、そのピークが進角する。
そして、イオン電流は、筒内圧力がピークとなるクランク角A4にほぼ対応して、第2のピークとなり、その後徐々に低下してほぼゼロ値となる。この第2のピークは、燃焼反応そのものによって発生するイオン(ラジカル)の他に、燃焼室6の温度上昇に伴い既燃ガス中に存在するNOxが熱電離して発生するイオンをも媒体とするものと考えられる。この第2のピークは、燃焼室6の温度が最高になるクランク角位置に現れて、全体として燃焼が活発であるほど高くなり、それが緩慢なほど低くなる。
一方、図3(A)の実線で示すように、上死点後、プリイグニッションが早期に発生すると、筒内圧力は、点火放電開始前(クランク角A2以前)のクランク角A5付近から上昇傾向又は通常燃焼時よりも大きくなる。この例では、点火放電終了直後のクランク角A6でピークとなり、その後徐々に減少している。
また、図3(B)の実線で示すように、プリイグニッション発生時には、イオン電流は、点火放電開始前のクランク角A5でゼロ値から徐々に上昇し始め、点火放電中(クランク角A2−A3間)に第1のピークをとり、筒内圧力がピークとなるクランク角A6にほぼ対応して再び第2のピークとなり、その後減少する。この第2のピークは、通常燃焼時のイオン電流の第1のピークと第2のピークとの間のクランク角位置で生じている。
このように、プリイグニッション発生時は、点火放電中にイオン電流が1つ又は2つのピークをとるが、本実施形態のプリイグニッション検出処理を行わないとき、すなわち従来は、点火放電期間中にイオン電流を検出することができなかったため、プリイグニッションを精度よく評価することができない場合が生じていた。
次に、図4に基づいて、本実施形態におけるプリイグニッション検出処理を適用した場合の筒内圧力及びイオン電流の変化について説明する。
図4(A),(B)に示すように、点火放電以前のクランク角A5でプリイグニッションが発生すると、筒内圧力が上昇し始めると共に、イオン電流がゼロ値から上昇し始める。本実施形態では、点火放電前にイオン電流が上昇したことを検出したとき、設定されていたクランク角A2−A3における点火放電を中止又は遅延する。図4(B)では、点火放電期間が、イオン電流検出に影響を及ぼさない膨張行程後の排気行程におけるクランク角A7−A8まで遅延されている。
このように、本実施形態では、点火放電前のイオン電流の上昇に基づいて、プリイグニッションの発生を判定している。この場合、設定点火放電時期(クランク角A2−A3)に点火放電が行われないが、プリイグニッションの発生により、燃焼室6内の混合気が燃焼し、イオン電流が発生する。
そして、本実施形態では、点火放電時期を排気行程まで遅延させることにより、イオン電流検出ウインドウがクランク角A2−A3間にも拡大される。すなわち、従来は、プリイグニッションによってイオン電流の急激な上昇が起こる点火放電時期にはイオン電流を検出することができなかったが、本実施形態のように、点火放電時期を遅延させることにより、プリイグニッションによるイオン電流の急激な上昇を検出することが可能となる。
次に、図5乃至図11により、第1実施形態のプリイグニッション検出処理フローについて説明する。
図5は、PCM30のプリイグニッション検出処理のメインフローであり、エンジンサイクル毎に実行される。
まず、PCM30は、前回のエンジンサイクルデータを用いて、内部メモリに記憶している設定サイクル数の点火放電開始遅延データを更新する(ステップS11)。点火放電開始遅延データは、過去の各エンジンサイクルにおいて、点火放電開始時期を遅延させたか否かを表すデータである。この点火放電開始遅延データは、エンジン始動時に遅延無のデータに初期化されるが、エンジンサイクル毎に更新される。なお、設定サイクル数は、点火コイル8bの性能に基づいて設定される。
次いで、PCM30は、設定サイクル数の点火放電開始遅延データにおける点火放電開始の遅延回数をカウントし(ステップS12)、設定サイクル数に対する遅延回数割合を算出する(ステップS13)。
そして、PCM30は、遅延回数割合が破損許容設定値よりも大きいときは点火遅延禁止フラグを「1」にセットし、そうでないときは「0」にセットする(ステップS14)。破損許容設定値は、遅延回数を制限して点火コイル8bを保護するために設定されており、点火コイル8bの性能に基づいて決定されている。点火遅延禁止フラグは、「1」が点火放電開始の遅延禁止を意味し、「0」が点火放電開始の遅延許容を意味する。
次いで、PCM30は、上述のセンサからの信号に基づいて、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にあるか否かを判定する(ステップS15)。プリイグニッション判定領域は、プリイグニッションが発生する可能性のある作動領域である。PCM30は、このプリイグニッション判定領域を予め内部記憶データとして保持している。プリイグニッション判定領域は、エンジン回転数,充填効率,エンジン水温,エンジン油温度,吸気温度,オクタン価等をパラメータとして設定される。定性的には、低エンジン回転数(例えば1500rpm程度まで),高充填効率,高エンジン水温,高エンジン油温度,高吸気温度,低オクタン価のときほどプリイグニッションが発生し易く、これらの組み合わせによってプリイグニッション判定領域が設定される。例えば、図6に示すように、横軸をエンジン回転数、縦軸を充填効率とした場合、プリイグニッション判定領域は、低回転高負荷な領域Bに設定される。
現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にない場合(ステップS15;No)、再びステップS11に戻る。
一方、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合(ステップS15;Yes)、PCM30は、点火遅延禁止フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS16)。
点火遅延禁止フラグが「0」でない場合(ステップS16;No)、PCM30は、点火放電期間を通常の設定期間よりも短縮した長さに設定し(ステップS17)、ステップS21へ移行する。この場合、点火遅延禁止フラグが「1」なので、最新の設定サイクル数内で頻繁にプリイグニッションが発生していると評価されるから、点火放電期間を短縮化しても混合気を着火することが容易である。そして、点火放電期間の短縮により、イオン電流検出ウインドウを拡大することができる。また、点火放電は、通常の点火放電開始タイミングで行われる。
点火放電期間の短縮化は、PCM30からの制御信号の送出期間を短くして、イグナイタ8aの導通時間を設定長さよりも短くすることにより達成される。これにより、点火コイル8bの通電時間が短縮されるので、点火コイル8bの点火エネルギが低減され、点火コイル8bからの点火放電電流の継続時間(点火放電期間)が短縮される。また、点火コイル8bの通電時間が短くなるので、点火コイル8bの損傷を防止することができる。
点火遅延禁止フラグが「0」である場合(ステップS16;Yes)、PCM30は、点火放電前の特定期間におけるイオン電流の検出を行う(ステップS18)。すなわち、この処理フローは、点火回路8から取得するイオン電流検出信号に基づいて、上死点から点火放電開始までの間(クランク角A1−A2)で設定された特定期間に、イオン電流が発生しているか否かを判定するための処理である。
図7は、ステップS18の処理を示している。本実施形態では、PCM30は、この特定期間に、点火回路8からのイオン電流検出信号を取得して、イオン信号プリイグニッション判定値として記憶する(ステップS18−1)。
なお、本実施形態では、イオン信号プリイグニッション判定値として、イオン電流値を採用しているが、これ以外にも、イオン電流検出信号の積分値や、イオン電流のクランク角に対する変化率を採用してもよい。これにより、イオン電流の発生を確実に検出することができる。また、特定期間を点火コイル8bのドエル期間としてもよい。
次いで、PCM30は、イオン信号プリイグニッション判定値に基づいて、イオン電流が有意に発生しているか否かを判定する(ステップS19)。この処理では、イオン信号プリイグニッション判定値であるイオン電流が、所定閾値範囲にあるか否かの判定が行われ、所定閾値範囲を超えていればイオン電流が発生した(すなわちプリイグニッションが発生した)と判定され、所定閾値範囲を超えていなければイオン電流が発生していない(すなわちプリイグニッションが発生していない)と判定される。上記閾値は、プリイグニッションが発生していない通常燃焼時に検出されるイオン電流の大きさを基準データとして、エンジン作動条件に応じて設定される。
また、例えば、イオン信号プリイグニッション判定値にイオン電流検出信号の積分値を採用した場合には、所定の閾値を超えた場合にイオン電流が発生したと判定することができる。また、イオン信号プリイグニッション判定値にイオン電流のクランク角に対する変化率を採用した場合には、ノイズ除去のため、ある閾値範囲内の変化率である場合にイオン電流が発生したと判定することができる。
イオン電流が発生していると判定されなかった場合(ステップS19;No)、ステップS21に移行する。
一方、イオン電流が発生していると判定された場合(ステップS19;Yes)、PCM30は、点火放電開始時期を排気行程まで遅延させる処理を行い、イオン電流検出ウインドウを拡大する(ステップS20)。この処理の結果、点火回路8に出力している制御信号は、遮断されることなくそのまま排気行程まで継続される。そして、排気行程で制御信号の出力が遮断され、点火放電電流が開放される。
点火放電期間の遅延によりイオン電流検出ウインドウが拡大されると、点火放電によってイオン電流検出が妨げられることがないので、以後の処理ステップにおいて、プリイグニッション強度を精度よく検出することが可能となる。
なお、この遅延処理で点火コイル8bに長期間継続して通電されると、点火コイル8bが破損するおそれがあるので、本実施形態では、ステップS11−S14及びS16,S17において、遅延回数を制限するようになっている。
次いで、PCM30は、点火回路8からのイオン電流検出信号に基づいて、イオン電流を検出し、メモリに記憶する(ステップS21)。
このイオン電流検出に基づいて、PCM30は、イオン電流の実質的な発生時期と評価することができるイオン電流発生評価時期を算出する(ステップS22)。この処理では、イオン電流検出ウインドウが拡大されずに、点火放電が本来の膨張行程中に行われた場合には、点火放電時期を除いてイオン電流の発生評価時期が算出される。図8に、ステップS22の処理フローを示す。
図8に示すように、まず、PCM30は、イオン電流をクランク角に対応させて取り込む(ステップS22−1)。イオン電流が取り込まれるイオン電流検出ウインドウは、点火放電していない場合は、例えば上死点から180°(CA)の範囲となり、点火放電している場合は、この期間を除いた範囲となる。この際、点火ノイズ,燃焼ノイズ,電磁ノイズ等のノイズ成分の平滑化処理(例えば移動平均)が行われる。
そして、PCM30は、イオン電流の発生評価時期を検出する(ステップS22−2)。この場合、PCM30は、イオン電流のピークを検出し、そのときのクランク角を記憶する。
なお、本実施形態では、イオン電流の発生評価時期を、イオン電流がピークとなるクランク角に対応させていたが、これに限らず、図9に示す例のようにイオン電流の発生評価時期を設定してもよい。
図9(A)は、イオン電流の発生評価時期を、イオン電流検出ウインドウ(又はそのうちのある区間)のイオン電流の積算値の一定割合に相当するクランク角に設定する例を示している。図9(A)の例では、積算値の50%の相当するクランク角がイオン電流の発生評価時期に設定され、クランク角C1(実線),C2(二点鎖線)がイオン電流の発生評価時期となる。
また、図9(B)は、イオン電流の発生評価時期を、イオン電流の立ち上がり位置に設定した例を示している。図9(B)の例では、イオン電流のピークの10%まで立ち上がったクランク角がイオン電流の発生評価時期に設定され、クランク角C3(実線),C4(二点鎖線)がイオン電流の発生評価時期となる。
また、図9(B)の例では、イオン電流の立ち上がり位置に設定していたが、立ち下がり位置に設定してもよい。さらに、本実施形態では、イオン電流の発生評価時期をクランク角としているが、これに限らず、イオン電流の発生評価時期を時間(例えば上死点からの時間)としてもよい。
次いで、PCM30は、イオン電流の発生評価時期に基づいて、プリイグニッションがエンジン1に及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度を算出する(ステップS23)。
プリイグニッション強度は、エンジン1に悪影響を及ぼしたり、ダメージを与えたりする度合を表しており、例えば、筒内の最高燃焼圧力の大きさや、シリンダ4に発生する音の大きさである。筒内の最高燃焼圧力が大きいとエンジン1が破損するおそれがあり、音の発生は、商品性の低下につながる。
図10は、イオン電流の発生評価時期とプリイグニッション強度との関係を示す実験データである。図10は、プリイグニッション強度が、イオン電流の発生評価時期が通常燃焼時よりも進角しているほど影響度合が大きいことを示している。具体的には、プリイグニッションが早い時期に発生するほど、筒内の最高燃焼圧力が上昇し、ノックが発生してノック音が大きくなる。
そして、PCM30は、プリイグニッション強度に応じて、プリイグニッションの抑制処理を行う(ステップS24)。図11は、このプリイグニッション抑制処理のフローを示している。
図11に示すように、まず、PCM30は、プリイグニッション強度を読み込む(ステップS25−1)。そして、PCM30は、このプリイグニッション強度が所定の許容限界値を超えているか否かを判定する(ステップS25−2)。なお、この許容限界値は、エンジン1による実験によって商品性等を考慮して決定された値である。
プリイグニッション強度が所定の許容限界値を超えている場合(ステップS25−2;Yes)、PCM30は、プリイグニッション抑制制御を行う(ステップS25−3)。このプリイグニッション抑制制御には、VVT13の制御や、スロットル弁18の制御等が含まれる。PCM30は、これらのうち1つ若しくはこれらの組み合わせにより、プリイグニッション抑制制御を行う。例えば、PCM30は、VVT13により有効圧縮比を所定量低減したり、スロットル弁18を絞って充填効率を下げたりして(実圧縮比を低下させる)、プリイグニッションが発生し難いエンジン作動条件とする。また、これら以外に、可変圧縮比を低下させるようにエンジン1を構成してもよい。
プリイグニッション強度が所定の許容限界値を超えていない場合(ステップS25−2;No)、PCM30は、プリイグニッション抑制制御における、VVT13やスロットル弁18の制御量を通常設定値に向けて段階的に戻す処理を行う(ステップS25−4)。すなわち、プリイグニッション抑制制御により通常設定値からずれていた場合には、制御量が通常設定値に徐々に戻される。
プリイグニッション抑制処理後、PCM30は、次サイクルでステップS11−S24の処理を再度行うか否かを決定し(ステップS25)、再度行う場合は、ステップS11に戻り、再度行わない場合は、処理を終了する。
上述のように、本実施形態のプリイグニッション検出装置では、点火放電前にイオン電流の上昇が検出された場合には、プリイグニッションの発生と判定し、点火放電時期を遅延させるように構成されている。これにより、イオン電流検出ウインドウを大幅に拡大することができ、プリイグニッション強度を確実に検出することが可能となる。
そして、本実施形態では、遅延処理において、点火放電時期を排気行程まで遅延させることにより、燃焼が点火放電により影響を受けないようにすることができる。
さらに、本実施形態では、遅延処理により点火コイル8bへの通電時間が長くなるので、遅延処理を頻繁に行うと点火コイル8bが破損するおそれがある。このため、本実施形態では、遅延処理回数を制限することにより、点火コイル8bの破損を防止している。
さらに、本実施形態では、遅延処理が制限された場合には、点火放電期間を短縮化するように構成されている。遅延処理を行う場合は、燃焼室6内の混合気が着火し易い状態にあると考えられるから、点火コイル8bへの通電時間を短くして点火コイル8bを保護しても混合気の着火を達成できる。また、点火放電期間の短縮化により、イオン電流検出ウインドウを拡大し、検出性を向上させることができる。
次に、図12に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、プリイグニッションが検出された場合に、点火放電を遅延する処理を行っていたが、本実施形態は、プリイグニッションが検出された場合に、点火放電を中止する処理を行うものである。なお、以下の実施形態では、上記実施形態と異なる部分を主に説明し、重複する説明は省略する。
図12はプリイグニッション検出処理のフローチャートである。
プリイグニッション検出処理が始まると、PCM30は、上記実施形態のステップS15,S18,S19と同様の処理であるステップS31,S32,S33を行う。
ステップS33で、イオン電流が発生していると判定された場合(ステップS33;Yes)、PCM30は、点火放電を中止する処理を行う(ステップS34)。これにより、イオン電流検出ウインドウを拡大することができる。
以降の処理ステップS35−S39は、上記実施形態のステップS21−S25と同様である。
第2実施形態では、点火放電開始前にイオン電流が検出された場合に、点火放電を中止しているが、これによってもイオン電流検出ウインドウを拡大することができ、検出性を向上させることが可能である。
また、第2実施形態では、点火放電を中止するように構成することで、点火コイル8bの通電時間が長くなってしまうことを回避することができる。これにより、点火コイル8bを保護することができると共に、遅延処理回数の制限処理(ステップS11−S14等)を行う必要がないので、処理を簡単化することができる。
次に、図13乃至図16に基づいて、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、各シリンダ4に独立に点火放電時期を制御することができる点火プラグ7が2つ配設された例である。
図13は点火プラグの配置を示す図、図14,図15はエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフ、図16はプリイグニッション検出処理のフローチャートである。
図13(A)に示すように、シリンダヘッド3の下面(天井面)には、吸気側と排気側に、それぞれ2つの吸気ポート9の開口と、2つの排気ポート10の開口が設けられている。そして、シリンダヘッド3の下面には、これらの4つの開口に取り囲まれたシリンダボアの中心に主点火プラグ7aが設けられ、主点火プラグ7aから2つの吸気ポート9の開口を越えた吸気側の縁部付近に副点火プラグ7bが設けられている。このように、主点火プラグ7aと副点火プラグ7bとを燃焼室6内で離間して配置することが望ましい。
また、図13(A)の配置に限らず、図13(B)−(D)のような配置であっても主点火プラグ7aと副点火プラグ7bとを燃焼室6内で離間して配置することができる。図13(B)では、副点火プラグ7bが排気側の縁部付近に配置されている。すなわち、同図(A)の副点火プラグ7bと主点火プラグ7aを挟んで対称な位置に配置されている。図13(C)では、副点火プラグ7bが、主点火プラグ7aから一方側の吸気ポート9の開口と排気ポート10の開口との間を越えた縁部付近に配置されている。図13(D)では、シリンダボアの中心を挟んで、吸気側の縁部に主点火プラグ7aが配置され、排気側の縁部に副点火プラグ7bが配置されている。
これらの点火プラグ7a,7bには、それぞれ図2で示した点火回路8が接続されており、PCM30は、2つの点火プラグ7a,7bをそれぞれ独立に点火放電制御することが可能である。以下に述べるように、第3実施形態では、PCM30は、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にない場合には点火プラグ7a,7bを同時に、若しくは位相差で点火放電するように制御し、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合には一方の点火放電時期を遅延制御するように構成されている。
次に、本実施形態のプリイグニッション検出の概要について説明する。
まず、図14に基づいて、本実施形態のプリイグニッション検出処理を行わない場合の一般的な筒内圧力及びイオン電流の変化について、図3と異なる部分を説明する。図14の一点鎖線は通常燃焼時の変化、実線はプリイグニッション発生時の変化を表している。
図14(A)に示すシリンダ4内の圧力変化は、通常燃焼時及びプリイグニッション発生時共に、図3(A)とほぼ同様の変化を示している。また、図14(B),(C)は、それぞれ主点火プラグ7a,副点火プラグ7bを介して検出されたイオン電流の変化を示している。これらのイオン電流の変化も、通常燃焼時及びプリイグニッション発生時共に、図3(B)とほぼ同様の変化を示している。
次に、図15に基づいて、本実施形態におけるプリイグニッション検出処理を適用した場合の筒内圧力及びイオン電流の変化について説明する。本実施形態では、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合に、プリイグニッション検出処理が実行されるように構成されている。
図15(A),(B)は、それぞれ図14(A),(B)と同じである。図15(B)に示すように、主点火プラグ7aは通常通りの点火放電時期(クランク角A2−A3)に点火放電が行われるが、同図(C)に示すように、副点火プラグ7bは点火放電が中止又は点火放電時期がクランク角A7−A8に遅延される。
このように第3実施形態では、エンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合には、副点火プラグ7bの点火放電が中止又は遅延されるので、副点火プラグ7bを介して副点火プラグ7b周辺のイオン濃度に応じたイオン電流を継続して検出することができる。すなわち、副点火プラグ7bを介したイオン電流検出の検出ウインドウを拡大することができる。
図15(C)に示すように、通常燃焼時にはイオン電流のピークが膨張行程中のクランク角A10に現れるが、プリイグニッション発生時にはクランク角A10よりも進角したクランク角A9に現れる。
すなわち、通常時には、主点火プラグ7aで着火した火炎が副点火プラグ7b付近に伝播するのが、クランク角A10である。火炎の伝播によってイオン電流を検出可能となる。
一方、プリイグニッション発生時には、主点火プラグ7aによる着火よりも早期に自着火すると共に、火炎の伝播速度が通常燃焼時よりも速いため、クランク角A10よりも進角したクランク角A9で火炎が副点火プラグ7b付近に伝播する。
このように、プリイグニッション発生時には、通常時よりも進角したイオン電流のピークを検出することができる。そして、PCM30は、プリイグニッション発生時のイオン電流の発生評価時期と、予めデータとして有している通常燃焼時のイオン電流の発生評価時期とを比較して、プリイグニッション強度を判定することができる。
次に、図16により、第3実施形態のプリイグニッション検出処理フローについて説明する。
まず、PCM30は、上記実施形態のステップS15の処理と同様のステップS51を行う。
次いで、PCM30は、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合(ステップS51;Yes)、副点火プラグ7bの点火放電を中止又は点火放電時期を遅延する処理を行う(ステップS52)。これにより、副点火プラグ7bを介したイオン電流検出の検出ウインドウを拡大することができる。
ステップS52以降の処理、すなわちステップS53−S57は、上記実施形態のステップS21−S25と同じである。ただし、副点火プラグ7bを介して検出されたイオン電流が用いられる。
このように、第3実施形態では、プリイグニッションが発生し易い作動条件において、副点火プラグ7bをイオン電流検出に特化させている。これにより、確実にプリイグニッションに起因するイオン電流を検出することができる。
また、第3実施形態では、主点火プラグ7aと副点火プラグ7bとが離間して配置されているので、通常燃焼時とプリイグニッション発生時における火炎の伝播の差を拡大して検出することができ、より検出性を向上させることができる。
なお、第3実施形態では、プリイグニッションが発生し易い作動条件では、副点火プラグ7bが混合気の着火に寄与しなくなるので、プリイグニッションが発生せず且つ主点火プラグ7aのみによる着火が行われる場合が発生する。このため、第3実施形態は、主点火プラグ7aのみによる着火に起因する性能劣化を許容できるエンジン1に適用することが望ましい。
次に、図17乃至図19に基づいて、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、第3実施形態と同様に、各シリンダ4に独立に点火放電時期を制御することができる点火プラグ7が2つ配設された例である。ただし、第4実施形態では、通常燃焼持において、予め主点火プラグ7aよりも副点火プラグ7bの点火放電時期が所定量だけ遅角するように設定された位相差点火方式が採用されている。そして、第4実施形態では、第1実施形態と同様に、点火放電前にイオン電流が検出された場合に、副点火プラグ7bの点火放電を中止又は点火放電時期を遅延させるように構成されている。
図17,図18はエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフ、図19はプリイグニッション検出処理のフローチャートである。
次に、本実施形態のプリイグニッション検出の概要について説明する。
まず、図17に基づいて、本実施形態のプリイグニッション検出処理を行わない場合の一般的な筒内圧力及びイオン電流の変化について、図14と異なる部分を説明する。図17の一点鎖線は通常燃焼時の変化、実線はプリイグニッション発生時の変化を表している。
図17(A)に示すシリンダ4内の圧力変化は、通常燃焼時及びプリイグニッション発生時共に、図3(A)と同様の変化を示している。また、図17(B)は、主点火プラグ7aを介して検出されたイオン電流の変化を示しており、このイオン電流の変化は通常燃焼時及びプリイグニッション発生時共に、図3(B)とほぼ同様の変化を示している。
また、図17(C)は、副点火プラグ7bを介して検出されたイオン電流の変化を示しており、このイオン電流の変化は、副点火プラグ7bで点火放電されることによる影響があるものの、通常燃焼時及びプリイグニッション発生時共に、図17(B)とほぼ同様の変化を示している。
図17(B),(C)から分かるように、主点火プラグ7aの点火放電時期(クランク角A2−A3)よりも、副点火プラグ7bの点火放電時期(クランク角A11−A12)の方が遅角方向にシフトされている。
次に、図18に基づいて、本実施形態におけるプリイグニッション検出処理を適用した場合の、圧縮行程及び膨張行程における筒内圧力及びイオン電流の変化について説明する。
この場合、図18(A),(B),(C)共に、図15(A),(B),(C)とほぼ同じとなる。
このように第4実施形態では、副点火プラグ7bの点火放電前にイオン電流が検出された場合には、第3実施形態と同様に、副点火プラグ7bの点火放電が中止又は遅延されるので、副点火プラグ7bを介したイオン電流検出の検出ウインドウを拡大することができる。
次に、図19により、第4実施形態のプリイグニッション検出処理フローについて説明する。
まず、PCM30は、上記実施形態のステップS15の処理と同様のステップS51を行う。次いで、PCM30は、現在のエンジン1の作動状態がプリイグニッション判定領域にある場合(ステップS61;Yes)、副点火プラグ7bの点火位相をさらに遅角方向にずらす(シフト)する処理を行う(ステップS62)。これにより、副点火プラグ7bを介したイオン電流検出の検出ウインドウを拡大し、プリイグニッションの検出感度を向上させている。この場合、副点火プラグ7bの点火位相を遅角させると共に、点火放電期間を短縮してもよい。
ステップS52以降の処理、すなわちステップS63−S70は、上記実施形態のステップS18−S25と同じである。ただし、副点火プラグ7bを介して検出されたイオン電流が用いられる。
このように、第4実施形態では、通常状態において副点火プラグ7bの方が主点火プラグ7aよりも点火放電時期が遅れて設定されているので、第1実施形態の放電点火前の検出ウインドウと比較して、副点火プラグ7bの点火放電前の検出ウインドウを広く確保することができる。これにより、点火放電前におけるプリイグニッションに起因したイオン電流の検出感度を向上させることができる。すなわち、第4実施形態では、プリイグニッションが弱く、遅い時期に発生する場合でも、このようなプリイグニッションを検出可能となる。
また、第3実施形態では、プリイグニッションが発生し易い作動条件では、副点火プラグ7bの点火の中止又は点火放電時期の遅延処理が行われるので、必ずしもプリイグニッションが発生しないときも、副点火プラグ7bで正常な点火放電時期に点火放電が行われない場合があり、エンジン性能低下のおそれがあった。
これに対して、第4実施形態では、副点火プラグ7bの点火放電前の特定期間にイオン電流が検出された場合にのみ、副点火プラグ7bの点火を中止又は点火放電時期の遅延処理が行われるので、エンジン性能低下を抑制することができる。
上記実施形態は、以下のように改変してもよい。
上記実施形態では、イオン電流の発生評価時期が進角しているほど、プリイグニッション強度が大きいと判定していたが、これに限らず、イオン電流の大きいほどプリイグニッション強度が大きいと判定してもよく、また、これらの組み合わせによって判定してもよい。
また、上記第3及び第4実施形態では、点火プラグ7が2つの場合について説明したが、これに限らず、3つ以上の点火プラグ7を備えた構成としてもよい。
また、上記第3及び第4実施形態において、副点火プラグ7bの点火放電時期の遅延処理が頻繁に行われ、遅延処理が設定回数によって制限されるような場合には、第1実施形態と同様に、副点火プラグ7bの点火遅延処理を中止し、且つ、通電時間を短縮化するように構成してもよい。この場合、プリイグニッション抑制制御によってプリイグニッションの発生が検出されなくなった後、所定期間経過後に、副点火プラグ7bの点火を再開するように構成することができる。
本発明の第1実施形態による車両用エンジンの構成を表す図である。 本発明の第1実施形態による点火回路の構成図である。 本発明の第1実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第1実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第1実施形態によるプリイグニッション検出処理のフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるプリイグニッション判定領域を表すグラフである。 本発明の第1実施形態による点火放電前のイオン電流検出処理のフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるイオン電流の発生評価時期の算出処理のフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるイオン電流の変化を表す図である。 本発明の第1実施形態によるイオン電流の発生評価時期とプリイグニッション強度との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態によるプリイグニッション抑制制御処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるプリイグニッション検出処理のフローチャートである。 本発明の第3実施形態による点火プラグの配置を示す図である。 本発明の第3実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第3実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第3実施形態によるプリイグニッション検出処理のフローチャートである。 本発明の第4実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第4実施形態によるエンジン気筒内圧力及びイオン電流の変化を表すグラフである。 本発明の第4実施形態によるプリイグニッション検出処理のフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 シリンダ
6 燃焼室
7 点火プラグ
8 点火回路
8a イグナイタ
8b 点火コイル
8c コンデンサ
8d イオン電流検出回路
9 吸気ポート
10 排気ポート
11 吸気弁
12 排気弁
13 可変バルブタイミング(VVT)
14 TSCV弁
15 吸気通路
17 エアフローセンサ
18 スロットル弁
19 インジェクタ
20 排気通路
21 O2センサ
23 吸気温度センサ
24 排気還流通路(EGR通路)
25 流量制御弁(EGR弁)
26 クランク角センサ
28 水温センサ
29 エンジンオイル温度センサ
30 PCM
31 カム角センサ
32 アクセル開度センサ
33 エンジン回転数センサ

Claims (5)

  1. エンジンの燃焼室内に配設される点火プラグと、
    この点火プラグを点火放電させる点火回路と、
    この点火回路を制御して前記点火プラグの点火放電時期を制御する点火制御手段と、
    前記点火プラグを経由して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    このイオン電流検出手段によって検出されたイオン電流に基づいてプリイグニッションの発生を検出するプリイグニッション検出手段と、を備え、
    前記点火制御手段は、前記点火プラグによる点火放電前に前記イオン電流検出手段がイオン電流を検出したことに基づいて、前記点火回路による前記点火プラグの点火放電を中止又は遅延させるように構成され、
    前記プリイグニッション検出手段は、前記点火プラグによる点火放電の中止又は遅延期間中に、前記イオン電流検出手段によって検出されたイオン電流に基づいて、プリイグニッションがエンジンに及ぼす作用の大きさであるプリイグニッション強度を検出することを特徴とする車両用エンジンのプリイグニッション検出装置。
  2. 前記点火制御手段は、前記イオン電流検出手段が前記点火プラグによる点火放電前にイオン電流を検出したことに基づいて、前記点火プラグの点火放電時期を排気行程まで遅延させることを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンのプリイグニッション検出装置。
  3. 前記点火回路は、前記点火プラグに接続された点火コイルを有し、
    前記点火制御手段は、前記点火コイルへの通電時間を設定時間よりも延長することにより、前記点火プラグの点火放電時期を遅延させ、前記点火プラグの点火放電時期の遅延が所定回数以上になったとき、前記点火コイルへの通電時間を前記設定時間よりも短縮することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エンジンのプリイグニッション検出装置。
  4. 前記点火プラグは、少なくとも第1及び第2の点火プラグを含んで複数設けられ、
    前記点火回路は、前記各点火プラグに接続され、点火放電時に電荷が充電されるように設けられた複数のコンデンサを有し、
    前記イオン電流検出手段は、前記各コンデンサに充電された電荷が放電されることによるイオン電流をそれぞれ検出するように構成され、
    前記点火制御手段は、前記第2の点火プラグの点火放電時期が前記第1の点火プラグの点火放電時期に対して遅角するように点火放電時期を位相差制御し、前記イオン電流検出手段が前記第2の点火プラグによる点火放電前に第2の点火プラグを経由して流れるイオン電流を検出したことに基づいて、前記点火回路による前記第2の点火プラグの点火放電を中止又は遅延させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用エンジンのプリイグニッション検出装置。
  5. 前記プリイグニッション検出手段は、前記イオン電流検出手段によって検出されたイオン電流の発生時期又はピーク値に基づいてプリイグニッション強度を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用エンジンのプリイグニッション検出装置。
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