JP2014113941A - エアバッグガイドケース - Google Patents

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Abstract

【課題】カーテンシールドエアバッグの展開性能を向上することのできるエアバッグガイドケースを提供すること。
【解決手段】エアバッグガイドケース1は、車両の衝突時に展開可能なカーテンシールドエアバッグ100を車両ボデー3における天井パネル31の側方に取り付けるためのものである。エアバッグガイドケース1は、収納状態のカーテンシールドエアバッグ100を保持する保持部111、121と、該保持部111、121を天井パネル31に固定する固定部112、122と、保持部111、121から下方に向かって延設された案内壁部123、124とを有している。案内壁部123、124は、エアバッグ100よりも外側の位置でかつ車両ボデー3に沿うように配されると共に、エアバッグ100の下端よりも下方の位置まで延設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、カーテンシールドエアバッグを車両に固定するためのエアバッグガイドケースに関する。
近年、車両の衝突時における乗員保護性能を向上するために、カーテンシールドエアバッグを設ける場合がある(特許文献1)。
カーテンシールドエアバッグは、車両の天井パネルにおける側方端部に配されており、車両の衝突時には、カーテン状のエアバッグが乗員の側方に展開される。これにより、車両の衝突時に、乗員が窓やボデーと接触した際の衝撃を和らげることができる。
特開2000−25551号公報
しかしながら、カーテンシールドエアバッグには以下の課題がある。
上記のごとく、カーテンシールドエアバッグは、車両ボデーの天井パネルに配されている。天井パネルは、ピラーを介してフロアパネル等の車両ボデーに連結されているため、車両が衝突した場合、ピラーを介して天井パネルに力が加わり、天井パネルに変形が生じる場合がある。このとき、カーテンシールドエアバッグの展開方向に、変形した天井パネルやピラーが配されると、エアバッグの展開性を低下させるおそれがある。
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、カーテンシールドエアバッグの展開性能を向上することのできるエアバッグガイドケースを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、車両の衝突時に展開可能なカーテンシールドエアバッグを車両ボデーにおける天井パネルに取り付けるためのエアバッグガイドケースであって、
収納状態の上記カーテンシールドエアバッグを保持する保持部と、
該保持部を天井パネルに固定する固定部と、
上記保持部から下方に向かって延設された案内壁部とを有しており、
該案内壁部は、上記カーテンシールドエアバッグよりも外側の位置でかつ、上記カーテンシールドエアバッグの下端よりも下方の位置まで延設されていることを特徴とするエアバッグガイドケースにある(請求項1)。
上記エアバッグガイドケースは、上述のごとく形成された上記案内壁部を有している。そのため、万が一、衝突時の衝撃によって車両ボデーが変形し、上記エアバッグの展開方向に変形した天井パネル等の車両ボデーが配されたとしても、上記エアバッグを確実に展開することができる。
すなわち、上記案内壁部は、上記カーテンシールドエアバッグの展開方向を遮るように車両ボデーが変形した場合、変形した車両ボデーと当接して押圧される。上記エアバッグガイドケースは、変形した車両ボデーによって上記案内壁部が押圧されることにより、上記固定部を支点として移動するか、上記案内壁部を撓ませるように変形するか、又は両方の現象を同時に生じるかして、車両ボデーの変形に追従する。
上記エアバッグガイドケースが上記固定部を支点として移動した場合は、上記エアバッグの展開方向を、変形した車両ボデーを避けた方向へと変化させることができる。また、上記エアバッグガイドケースが、上記案内壁部を撓ませるように変形した場合は、上記案内壁部が変形した車両ボデーと上記エアバッグとの間に配され、上記案内壁部は、展開する上記エアバッグが車両ボデーを乗り越えるためのジャンプ台の役割を果たす。これにより、上記エアバッグの展開方向に変形した車両ボデーが配されたとしても、上記カーテンシールドエアバッグの展開性を確保することができる。
以上のごとく、上記エアバッグガイドケースによれば、カーテンシールドエアバッグの展開性能を向上することができる。
実施例1における、カーテンシールドエアバッグを示す説明図。 実施例1における、カーテンシールドエアバッグの部分拡大図。 図2における、A−A線矢視断面図。 実施例1における、前方ガイドケースを示す説明図。 実施例1における、後方ガイドケースを示す説明図。
上記エアバッグガイドケースにおいて、上記車両ボデーは、上記天井パネルから下方に向かって延設されたピラーを有しており、上記案内壁部は、上記ピラーの少なくとも一部と対向した位置に配されていてもよい(請求項2)。上記ピラーは、上記天井パネルと他の車両ボデーとを繋ぐ部材であり、車両ボデーからの衝撃が伝達されやすい。そのため、衝突時には、上記天井パネルにおける上記ピラーとの接続部や上記ピラーに変形が生じやすい。したがって、上記ピラーの近傍に、上記案内壁部を配することにより、車両ボデーにおける変形部位と上記案内壁部とを確実に当接させることができる。これにより、車両ボデーの変形が生じた際に、上記カーテンシールドエアバッグの展開性を確実に確保することができる。
また、上記固定部は、上記案内壁部よりも上方に配されていてもよい(請求項3)。上記天井パネルにおける衝突時の変形量は、下方側に比べて上方側が小さくなる傾向にある。そのため、上記のごとく、上記固定部を上方に配することで衝突時における車両ボデーと上記固定部との接続をより確実にすることができる。これにより、衝突時に、車両ボデーから上記エアバッグガイドケースが脱落することを防止できる。
また、上記案内壁部は、上記天井パネルの下面に配される天井内装材の裏面と当接していてもよい(請求項4)。この場合には、上記案内壁部が上記天井内装材を押えることにより、該天井内装材のぶかつきを抑制することができる。
(実施例1)
エアバッグガイドケースにかかる実施例について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すごとく、エアバッグガイドケース1は、車両の衝突時に展開可能なカーテンシールドエアバッグ100を車両ボデー3における天井パネル31の側方に取り付けるためのものである。
図1、図4及び図5に示すごとく、エアバッグガイドケース1は、収納状態のカーテンシールドエアバッグ100(適宜、エアバッグ100と記す)を保持する保持部111、121と、該保持部111、121を天井パネル31に固定する固定部112、122と、保持部111、121から下方に向かって延設された案内壁部123、124とを有している。
図3に示すごとく、案内壁部123、124は、エアバッグ100よりも外側の位置でかつ車両ボデー3に沿うように配されると共に、エアバッグ100の下端よりも下方の位置まで延設されている。
以下、さらに詳細に説明する。
図1に示すごとく、エアバッグ100は、天井パネル31における側方ドアの上側部分に配設されるものである。
車両ボデー3は、天井面を構成する天井パネル31と、天井パネル31から下方に向かって延設されたピラーとを有している。本例に示す車両のピラーは、車両の前方に配されたAピラー331と、後方に配されたCピラー333と、Aピラー331とCピラー333との間に配されたBピラー332とがある。
図1に示すごとく、エアバッグ100は、天井パネル31における左右の側方端に配されており、自動車の衝突時において、ドアにおける窓ガラスの表面を覆って、自動車に搭乗した乗員を保護するものである。
エアバッグ100には、自動車の衝突時にガスを発生させて、このガスをエアバッグ100へ送り込み、エアバッグ100を膨らませるためのインフレータ102が設けられている。インフレータ102は、前方側のエアバッグ本体103の部分と後方側のエアバッグ本体104の部分へとガスを送り込むよう、それらの前後方向の中間位置に取り付けられている。
図1、図4及び図5に示すごとく、エアバッグ100を車両ボデー3に固定するエアバッグガイドケース1は、Bピラー332よりも後方側に配される後方ケース11と、後方ケース11よりも前方に配される前方ケース12とを有している。
図1及び図4に示すごとく、前方ケース12は、エアバッグ100の前方側を保持する前方保持部121と、前方保持部121を天井パネル31に固定する前方固定部122と、前方保持部121から延設された案内壁部123、124とを有している。
前方保持部121は、Aピラー331の後端部付近からBピラー332の後端部付近の間において、天井パネル31の側方端に沿うように配されている。
図4に示すごとく、前方固定部122は、前方保持部121における上方側の4箇所と、前方保持部121の後方端付近であってエアバッグ100と対向する一箇所にそれぞれ設けてある。各前方固定部122は、一体又は別部材のクリップによって、天井パネル31と接続されている。図3には、別部材のクリップ125を用いた前方固定部122が示してある。
図1に示すごとく、前方ケース12において、天井パネル31とBピラー332との接合部における一対の凹角部34と対向する位置には、それぞれ案内壁部123、124が形成してある。案内壁部123、124は、車両前方側に配される前方壁部123と、前方壁部123よりも後方に配された後方壁部124とを有している。
図2及び図4に示すごとく、後方壁部124は、天井パネル31とBピラー332との接合部において、後方側の凹角部34と対向する位置に配されている。後方壁部124は、前方保持部121から下方に向かって天井パネル31に沿うように、エアバッグ100の下端部よりも下方側まで配されている。後方壁部124は、展開するエアバッグ100をガイドするガイド面126と、天井パネル31に配される天井内装材32の裏面と当接する内装当接面127とを有している。
図3に示すごとく、ガイド面126は、エアバッグ100の展開方向Cに沿うように配されている。また、内装当接面127は、天井内装材32の裏面に沿うように形成されている。
図2及び図4に示すごとく、前方壁部123は、天井パネル31とBピラー332との接合部において、前方側の凹角部34と対向する位置に配されている。前方壁部123は、前方保持部121から下方に向かって天井パネル31に沿うように、エアバッグ100の下端部よりも下方側まで配されている。
前方壁部124は、後方壁部123と同様に、展開するエアバッグ100をガイドするガイド面と、天井パネル31に配される天井内装材32の裏面と当接する内装当接面とを有している。
図5に示すごとく、後方ケース11は、エアバッグ100の後方側を保持する後方保持部111と、後方保持部111を天井パネル31に固定する後方固定部112とを有している。尚、本例の後方ケース11は、案内壁部を有していない。
図1及び図5に示すごとく、後方保持部111は、Bピラー332の後端部付近からCピラー333の間において、天井パネル31の側方端に沿うように配されている。エアバッグ100は、テープ等の結束部材2によって後方保持部111に止め付けられている。
図5に示すごとく、後方固定部112は、後方保持部111における上方側の3箇所と、下方側の1箇所に配されている。各後方固定部112は、天井パネル31に向かって突出する一体又は別体のクリップによって、天井パネル31と接続されている。
尚、本例において、ガイドケース1は、前方ケース12と後方ケース11との2つによって構成されているが、前方ケース12と後方ケース11とが一体に形成されていてもよい。また、案内壁部の配設位置、配設数及び形状は、実施例1の内容に限るものではなく、必要に応じて変更することができる。
次に、本例の作用効果について説明する。
エアバッグガイドケース1は、上述のごとく形成された案内壁部123、124を有している。そのため、万が一、衝突時の衝撃により、エアバッグ100の展開方向に変形した天井パネル31等の車両ボデー3が配されたとしても、エアバッグ100を確実に展開することができる。
すなわち、案内壁部123、124は、エアバッグ100の展開方向に変形した車両ボデー3が配されると、該車両ボデー3と当接すると共に押圧される。エアバッグガイドケース1は、変形した車両ボデー3によって案内壁部123、124が押圧されることにより、前方固定部122を支点として移動するか、案内壁部123、124を撓ませるように変形するか、又は両方の現象を同時に生じるかして、車両ボデー3の変形に追従する。
エアバッグガイドケース1が前方固定部122を支点として移動した場合は、エアバッグ100の展開方向を、変形した車両ボデー3を避けた方向へと変化させることができる。また、エアバッグガイドケース1が、案内壁部123、124を撓ませるように変形した場合は、案内壁部123、124が変形した車両ボデー3とエアバッグ100との間に配され、案内壁部123、124は、展開するエアバッグ100が車両ボデー3を乗り越えるためのジャンプ台の役割を果たす。これにより、エアバッグ100の展開方向に変形した車両ボデー3が配されたとしても、エアバッグ100の展開性を確保することができる。
また、車両ボデー3は、天井パネル31から下方に向かって延設されたピラー33を有しており、案内壁部123、124は、ピラー33の少なくとも一部と対向した位置に配されている。ピラー33は、天井パネル31と他の車両ボデー3とを繋ぐ部材であり、衝突時には、天井パネル31におけるピラー33との接続部やピラー33に変形が生じやすい。そのため、ピラー33の近傍に、案内壁部123、124を配することにより、車両ボデー3における変形部位と案内壁部123、124とを確実に当接させることができる。これにより、車両ボデー3の変形が生じた際に、エアバッグ100の展開性を確実に確保することができる。
また、前方固定部122は、案内壁部123、124よりも上方に配されている。天井パネル31における衝突時の変形量は、下方側に比べて上方側が小さくなる傾向にある。そのため、前方固定部122を上方に配することで、衝突時における車両ボデー3と前方固定部122との連結を確実にすることができる。これにより、車両ボデー3からエアバッグガイドケース1が脱落することを防止できる。
また、案内壁部123、124は、天井パネル31の下面に配される天井内装材32の裏面と当接している。そのため、案内壁部123、124が天井内装材32を押えることにより、天井内装材32のぶかつきを抑制することができる。
以上のごとく、本例によれば、カーテンシールドエアバッグ100の展開性能を向上することのできるエアバッグガイドケース1を提供することができる。
1 エアバッグガイドケース
100 カーテンシールドエアバッグ
111、121 保持部
112、122 固定部
123、124 案内壁部
3 車両ボデー
31 天井パネル

Claims (4)

  1. 車両の衝突時に展開可能なカーテンシールドエアバッグを車両ボデーにおける天井パネルに取り付けるためのエアバッグガイドケースであって、
    収納状態の上記カーテンシールドエアバッグを保持する保持部と、
    該保持部を天井パネルに固定する固定部と、
    上記保持部から下方に向かって延設された案内壁部とを有しており、
    該案内壁部は、上記カーテンシールドエアバッグよりも外側の位置でかつ、上記カーテンシールドエアバッグの下端よりも下方の位置まで延設されていることを特徴とするエアバッグガイドケース。
  2. 請求項1に記載のエアバッグガイドケースにおいて、上記車両は、上記天井パネルから下方に向かって延設されたピラーとを有しており、上記案内壁部は、上記ピラーの少なくとも一部と対向した位置に配されていることを特徴とするエアバッグガイドケース。
  3. 請求項1又は2に記載のエアバッグガイドケースにおいて、上記固定部は、上記案内壁部よりも上方に配されていることを特徴とするエアバッグガイドケース。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグガイドケースにおいて、上記案内壁部は、上記天井パネルの下面に配される天井内装材の裏面と当接することを特徴とするエアバッグガイドケース。
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