JP2014112772A - 通信装置、データ通信方法およびデータ通信プログラム - Google Patents

通信装置、データ通信方法およびデータ通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プライマリチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できずにリカバリが発生した場合においても、安定した通信を行う。
【解決手段】V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置であって、相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行手段と、該リカバリ移行手段によりリカバリ処理への移行がなされた際に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げる制御手段と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信装置、データ通信方法およびデータ通信プログラムに関する。さらに詳述すると、V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置、データ通信方法およびデータ通信プログラムに関する。
電話回線を用いたデータ通信手順であるファクシミリの伝送手順は、ITU(International Telecommunication Union)によってT.30(一般交換電話網における文書ファクシミリ伝送のための手順)という勧告で規定されている。また、V.34(V.34勧告)は1994年に制定された33.6kbpsまでの高速モデム勧告(ITUシリーズ)であり、これをファクシミリに使用する手順はT.30ではANNEXFで定められている。
T.30でV.34をファクシミリに使用する場合には、エラー訂正手順が必須と定められており、エラー訂正手順は勧告T.4に規定されている。V.34規格による半二重ファクシミリ通信では、フェーズ1で通信規格の決定を行い、フェーズ2でラインプロービングによりシンボルレート・キャリア周波数・プリエンファシスフィルタの決定を行い、フェーズ3でプライマリチャネルのトレーニングにより等化器のトレーニングを行い、受信側でトレーニングの結果からプライマリチャネルの信号速度の決定を行う。それ以降は、制御チャネルとプライマリチャネルが交互に繰り返される。
制御チャネルには、送受信に関連する制御情報(線密度等の画像関連情報や信号速度、また画像が正しく受信されたか等)を含み、プライマリチャネルは再同期のための信号S,Sbar(位相反転信号、Sバー),PP(等化器のトレーニング),B1(バイナリ信号)と画情報を含む。エラー訂正機能を使用する場合の画情報のデータフォーマットは、勧告T.4で規定されている。画情報は256もしくは64オクテットからなるフレームを含み、フレーム数は最大256個までを1回のプライマリチャネルで送信することができる。
上述のように、V.34において33.6kbpsまでのデータ信号速度で動作するモデムが規定されている。V.34ではデータ通信の準備としてフェーズ1〜フェーズ4のトレーニングを行う。
図4に、V.34で規定される標準的な通信シーケンスチャートを示す。半二重動作におけるフェーズ2では、起呼モデムと応答モデムとの間で、互いにINFO0cとINFO0aのシーケンスを送り合い、モデムの能力(サポートしているシンボルレート、キャリア周波数、電力抑制機能の有無)を交換し、L1/L2(プロービングトーン)によって回線状況を解析し、シンボルレート、キャリア周波数、プリエンファシス係数の選択を行い、その結果を再びINFOhとして起呼モデムに送信する。なお、全てのINFOシーケンスは600bpsの2進DPSK(差動位相偏移)変調を用いて送出される。
このフェーズ2におけるリカバリについては、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の技術は、起呼モデムあるいは応答モデムからの2度目のトーンBあるいは2度目のトーンAが所定時間(2秒)に正常に受信できなかった場合、さらに一定時間内にトーンBまたはトーンAが検出されると、V.34勧告に準拠した通信手順をフェーズ2に戻すものである。
ここで、INFO0c/INFO0a信号はフェーズ2の先頭から送出されるため、回線劣化が激しい場合にはINFOシーケンスが正しく受信できないという問題がある。また、IP網を利用した通信においては、パケットロス等の障害により、受信データが欠落する場合があるという問題がある。上記特許文献1に記載の技術は、トーン検出に関するリカバリであり、当該INFO0cとINFO0aの検出に関するリカバリ部分についての課題を解決するものではない。
V.34勧告では、上記のような問題に備え、リカバリ手順が規定されており、INFO0c/INFO0aシーケンスが取れない場合には、再送が行われるようになっている。しかしながら、リカバリ手順によるINFOシーケンスの再送を行った場合に、先に進めず通信断(エラー終了)となる場合があった。
この点に対し、特許文献2では、INFO0aシーケンスに続くトーンA信号をトーンA位相反転信号と誤検出し、応答モデムが当該モデムからの最初のINFO0cシーケンスを正しく受信できない場合に、応答モデムからのINFO0aシーケンスが再送されてリカバリ手順に移ったことを判別し、リカバリ手順での応答モデムからのINFOhシーケンスが受信しなくとも、INFOhシーケンス受信動作中に、INFO0aシーケンスを受信したら、リカバリ手順の中止を変復調手段に指示し、リカバリ手順を中止した後、通信手順をフェーズ2の所定位置に戻す通信装置が開示されている。
特許文献2に記載の発明によれば、適切な通信手順のリカバリ手順を行うことができ、V.34勧告に準拠した通信手順におけるエラーによる終了を低減することができる。
ところで、フェーズ3では、等化器トレーニングにおいて、送信側装置からプライマリチャネル等化器トレーニング信号(TRN)が送出され、このプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信することにより受信側装置においてデータレートを決定している。
しかしながら、このプライマリチャネル等化器トレーニング信号受信中に回線状況が悪化すると、プライマリチャネル等化器トレーニング信号を正しく受信できないことがあった。V.34勧告では、このような場合にそなえてリカバリ手順が規定されている。
V.34勧告によると、応答モデム側で200ms以内に信号Sが検出できない場合、または、TRNが満足に受信できない場合には、トーンA信号を送信して、トーンB信号が送られてくるのを待つ。これは、図4のY点に戻ることを意味する。
一方、起呼モデムは、制御チャネルのスタートアップへ進むが、応答モデムからフェーズ3以降の信号が送られてこないので、V.34勧告によると信号PPhの代わりにトーンA信号を受信したらトーンB信号を送信し、フェーズ3へ移行する。これは、図4のX点に戻ることを意味する。
しかしながら、フェーズ3の回線状態がフェーズ2の回線状態より劣化した場合に上記リカバリが行われると、フェーズ3の劣化した回線状態に応じたラインプロービングが実施されないため、応答モデム側のINFOhシーケンスが更新されず、元のINFOhシーケンスが起呼モデムに送信されることとなる。
すなわち、回線状態が劣化している場合でも、最初のフェーズ2で確定されたINFOhが更新されないため、リカバリにより起呼モデムからフェーズ3トレーニングシーケンスの再送を行った場合に、応答モデム側が再度プライマリチャネル等化器トレーニング信号を正しく受信できずに、通信断(エラー終了)となる場合があった。
そこで本発明は、フェーズ3以降で回線状態が悪化して、プライマリチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できずにリカバリが発生した場合においても、安定した通信を行うことができる通信装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る通信装置は、V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置であって、相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行手段と、該リカバリ移行手段によりリカバリ処理への移行がなされた際に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げる制御手段と、を備えるものである。
本発明によれば、フェーズ3以降で回線状態が悪化して、プライマリチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できずにリカバリが発生した場合においても、安定した通信を行うことができる。
本発明に係る通信装置の一実施形態であるモデムの構成図である。 第1の実施形態におけるデータ通信処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態におけるデータ通信処理を示すフローチャートである。 V.34勧告で規定される通信シーケンスチャートの一例である。
以下、本発明に係る構成を図1から図4に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る通信装置は、V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置(応答モデム)であって、相手方装置(起呼モデム)からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行手段と、該リカバリ移行手段によりリカバリ処理への移行がなされた際に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げる制御手段と、を備えるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
(モデム構成)
図1は、本発明に係る通信装置の一実施形態であるモデムの構成図である。図1において、制御部10は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置からのコマンド解釈、変復調部20に対してモデム動作を行うための指示(ダイヤリング指示、応答開始指示など)、送信データ・受信データのホスト装置(パーソナルコンピュータ)およびモデムとのやりとり、データ圧縮・伸長、エラー訂正などを行う。
制御部10には、条件判断やデータのビット処理が多いため、マイクロコントローラを用いることが好ましい。上記各処理は、プログラム(本発明に係るデータ通信プログラムを含む)として制御部10のROM12に格納されており、CPU11で実行される。また、RAM13には、制御部10で使用する各種データが格納されている。
この制御部10は、後述するように、モデム(応答モデム)が起呼モデムからの最初のフェーズ3プライマリチャネル等化器トレーニング信号を正しく受信できない場合に、V.34勧告に規定されたリカバリ手順に移行するリカバリ移行手段と、該リカバリ移行手段により上記リカバリ手順への移行がなされた際に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げて、INFOhを起呼モデムへ送信する制御手段として機能する。
変復調部20は、制御部10からの要求を解釈し、V.34規格に基づく変調・復調を行う。すなわち、送信データをD/Aコンバータへの入力となるサンプル点に変調してCODEC/DAA30に送り、回線に送出する一方、回線から入力した信号はCODEC/DAA30によりA/D変換され、変換されたデジタルデータが変復調部20に入力されたならば、このデジタルデータを受信データに復調する処理を行う。
変復調部20には複雑なデジタル信号処理が必要であるため、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)21が採用されることが一般的である。モデムの各フェーズのシーケンス制御、変復調などのプログラムはROM22に格納され、DSP21で実行される。RAM23には、DSP21で実行される際に使用されるデータが格納される。CODEC/DAA30は、電話回線を流れるのはアナログ信号であるため、A/D,D/A変換を行うコーデック、および回線とのインターフェースであるDAAで構成される。
(V.34勧告の規定)
上述のように、図4は、V.34勧告で規定される標準的な通信シーケンスチャートである。
先ず、フェーズ1では、送信側装置からのCNG(コーリングトーン)に対して受信側装置からANSam(応答トーン)を返送し(図示省略)、送信側装置からCM(起呼メニュー信号)に対して、受信側装置からJM(共通メニュー信号)が返送される。これにより、起呼および着呼側の利用可能な変調モードが選択される。
次に、フェーズ2について説明する。
(12.2.1.1) 起呼モデムのエラーフリー動作
(12.2.1.1.1) フェーズ1を終わる75±5msの無音期間中、起呼モデムは受信器を設定してINFO0aを受信してトーンAを検出する。75±5msの無音期間が過ぎると、起呼モデムはビット28が0に設定された状態でINFO0cを送りその後トーンBを送る。
(12.2.1.1.2) INFO0aを受信すると、モデムは受信器を設定してトーンAおよびその後のトーンA位相反転を検出する。
(12.2.1.1.3) トーンA位相反転を検出すると、起呼モデムは40±10ms間待ってからトーンB位相反転を送信する。トーンBは位相反転後さらに10ms間送信され、モデムは 160ms間信号L1を送信する。次に、モデムは信号L2を送信して、受話器を設定し、トーンAを検出する。
(12.2.1.1.4) トーンAを検出すると、起呼モデムはトーンBを送信し受信器を設定してINFOhを受信する。INFOhを受信すると、モデムは(12.3.1)項に従って動作する。
(12.2.1.2) 応答モデムのエラーフリー動作
(12.2.1.2.1) フェーズ1を終了する75±5msの無音期間中、応答モデムは受信器を設定してINFO0cを受信してトーンBを検出する。75±5msの無音期間中、応答モデムはビット28が0に設定された状態でINFO0aを送ってからトーンAを送る。
(12.2.1.2.2) INFO0cを受信すると、モデムは受信器を設定してトーンBを検出してINFO0cを受信する。
(12.2.1.2.3) トーンBが検出され、トーンAが少なくとも50ms間送出されると、応答モデムはトーンA位相反転を送信する。トーンAは位相反転後さらに10ms間送信され、モデムは無音を送信する。次に、モデムは受信器を設定してトーンB位相反転を検出する。
(12.2.1.2.4) トーンB位相反転を検出すると、応答モデムはプロービング信号L1およびL2を受信するように設定される。
(12.2.1.2.5) 応答モデムは、その160ms期間中に信号L1を受信する。次に、応答モデムは500msを超えない期間L2を受信することができる。その後、応答モデムはトーンAを送信してから受信器を設定してトーンBを検出する。
(12.2.1.2.6) トーンBが検出されると、応答モデムは25ms間トーンAを続けて送信してからINFOh を送る。INFOh を送った後で、モデムは(12.3.2)項に従って動作する。
(12.2.1.3) 起呼モデムのリカバリメカニズム
(12.2.1.3.1) (12.2.1.2)項または(12.1.1.3)項で、INFO0aを正しく受信する前にトーンAが検出された場合、または繰返しINFO0aが受信された場合、モデムは繰り返してINFO0cを送る。ビット28が1に設定された状態で起呼モデムがINFO0aを受信すると、起呼モデムはトーンA(トーンA内の位相反転が続く)を検出するように自動的に設定して、現在のINFO0cシーケンスの送信を完了し、トーンBを送信する。代りに、起呼モデムがINFO0aを正しく受信してトーンAを検出した場合、トーンA内の位相反転を検出するように自動的に設定して現在のINFO0cシーケンスの送信を完了して、トーンBを送信する。いずれの場合でも、起呼モデムは(12.2.1.1.3)項に従って動作する。
(12.2.1.3.2) (12.2.1.1.3)項で、トーンA位相反転が検出されない場合、起呼モデムはトーンBを続けて送信して応答モデムが別の位相反転を送信するのを待つ。
(12.2.1.3.3) (12.2.1.1.4)項で、トーンB位相反転の送信から2700ms以内にトーンAが検出されない場合、起呼モデムはトーンBを送信し、受話器を設定してトーンA(トーンA内の位相反転が続く)を検出する。次に、モデムは(12.2.1.1.3)項に従って動作する。
(12.2.1.3.4) (12.2.1.1.4)項で、(12.2.1.1.4)項のトーンBの送信から2000ms以内にINFOhが検出されない場合、起呼モデムはトーンBを送り続け、受話器を設定してトーンAを検出する。トーンAを検出すると、起呼モデムは(12.2.1.1.4)項に従って動作する。
(12.2.1.4) 応答モデムのリカバリメカニズム
(12.2.1.4.1) (12.2.1.2.2)項または(12.2.1.2.3)項で、INFO0cを正しく受信する前にトーンBが検出されるか、または繰返しINFO0cが受信された場合、モデムは繰り返してINFO0aを送る。ビット28が1に設定された状態で応答モデムがINFO0cを受信すると、応答モデムはトーンBを検出するように自動的に設定して現在のINFO0aシーケンスの送信を完了して、トーンAを送信する。代りとして、応答モデムがINFO0cを正しく受信してトーンBを検出した場合、現在のINFO0aシーケンスの送信を完了してトーンAを送信する。いずれの場合でも、応答モデムは(12.2.1.2.3)項に従って動作する。
(12.2.1.4.2) (12.2.1.2.4)項で、(12.2.1.2.3)項のトーンA位相反転の送信から2000ms以内にトーンB位相反転が検出されない場合、応答モデムは受話器を設定してトーンBを検出する。トーンBを検出すると、応答モデムはトーンAを送信してから(12.2.1.2.3)項に従って動作する。
(12.2.1.4.3) (12.2.1.2.6)項で、(12.2.1.2.5)項のトーンAの送信開始から2000ms以内にトーンBが検出されない場合、応答モデムはINFOhを送ってから半二重化スタートアップのフェーズ3を実行する。
(12.4) 制御チャネルのスタートアップ(一部のみ)
(12.4.3) 送信モデムリカバリ手順
(12.4.3.1) (12.4.1.1)項で送信モデムが起呼モデムである場合、信号PPhの代わりにトーンAを受信したらトーンBを送出する。INFOhを受信したら(12.3.1)に従って動作する。送信モデムが応答モデムの場合、信号PPhの代わりにトーンBを検出したら、トーンAを送出する。INFOhを検出したら(12.3.1)に従って動作する。
次に、フェーズ3について説明する。
(12.3.1) 送信モデム
(12.3.1.1)INFOhを受信すると、送信モデムは70±5ms間無音を送信してから、128T間信号Sを送信し、その後、16TでSバー(位相反転信号)を送信し、次に信号PPを送信する。
(12.3.1.2)信号PPを送信すると、送信モデムは信号TRNを送信する。信号点サイズおよび信号TRNの期間は、受信モデムから受信したINFOhシーケンスに従って設定される。
(12.3.1.3)信号TRNを送信すると、送信モデムは(12.4)節に従って制御チャネルを使った送受信を行う。
(12.3.2) 受信モデム
(12.3.2.1)INFOを送信すると、受信モデムは無音を送信してから受信器を設定して、信号S(Sバーが続く)を検出する。
(12.3.2.2)信号S(Sバーが続く)が検出されると、受信モデムは受信器を設定して信号PPを使ってそのメインチャネルの等化器のトレーニングを開始する。信号PPを受信すると、受信モデムは信号TRNを使ってその等化器をさらに改良することを行う。
(12.3.3) 受信モデムエラーリカバリ手順
上記(12.3.2.2)項において、信号Sが200ms以内に検出されない場合、または、信号TRNが満足に受信されない場合であって、受信モデムが応答モデムの場合は、受信モデムはトーンBを検知するように設定し、トーンAを送信して、(12.2.2.1.6)に従って動作する。一方、受信モデムが起呼モデムの場合は、受信モデムはトーンAを検知するように設定し、トーンBを送信して(12.2.2.1.6)に従って動作する。
(リカバリ移行手段/制御手段)
次に、リカバリが発生して通信断(エラー終了)が生じる状況と、その場合の制御について説明する。
応答モデムにおいて、回線状態が悪く、プライマリチャネル等化器トレーニング信号が満足に受信できない場合、応答モデムはリカバリ手順(12.3.3)に従ってトーンAを送信し、トーンB信号待ちへ移行する(リカバリ移行手段)。
起呼モデムは、プライマリチャネル等化器トレーニング信号を送信すると、制御チャネルへのスタートアップ手順へ進む。しかしながら、応答モデムがリカバリ手順(12.3.3)へ移行しているため、起呼モデムは、PPh信号の代わりにトーンA信号を受信する。このため、リカバリ手順(12.4.3)に従って、トーンBを送出し、INFOhを受信したら、(12.3.1)に移行する。
一方、応答モデムはリカバリ手順に従って、フェーズ3でプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信しようとするが、プライマリチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できない場合には、再度、リカバリ手順(12.3.3)へ移行し、起呼モデムはリカバリ手順(12.4.3)へ移行する。
このように、応答モデムがリカバリ手順へ移行しても、プライマリチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できない状況が続くと、起呼モデム、応答モデムとも上記の状態から抜け出せなくなる。
しかしながら、これを回避するためのリカバリ手順については、V.34勧告には記載されていない。
そこで、本実施形態に係るモデムは、応答モデムにおけるリカバリ手順において、INFOhを送信する際に、シンボルレートを変更できる制御手段を応答モデムが備えるようにしたものである。
このようにすることで、フェーズ3以降で回線劣化等の障害により、応答モデムが起呼モデムからのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を満足に受信できないために、トーンAが再送されてリカバリ手順に入った場合においても、応答モデムが回線状況に応じたINFOh内のシンボルレートに変更することができるので、プライマリチャネル等化器トレーニング信号を正しく受信することができる。
これにより、V.34勧告の準拠した通信手順がエラー終了してしまうことを減少させて、安定した通信を行うことができることができる。
(データ通信処理フロー)
本実施形態に係るモデムが実行するデータ通信処理(本発明に係るデータ通信方法)について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。図2に示すフローチャートは、応答モデムのフェーズ2の動作フローである。
本実施形態のデータ通信処理は、起呼モデムからのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に(S107:N)、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行処理と、該リカバリ移行処理によりリカバリ処理への移行がなされた場合(S104:Y)に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げるシンボルレートのレート変更処理(S108〜S118)と、を行うようにしている。以下に詳細を説明する。
応答モデムは、ラインプロービング信号(L1,L2)を受信すると(S101)、トーンAを送信し(S102)、トーンBを受信する(S103)。トーンBを受信したら、次に、リカバリが発生したかどうかを判別する(S104)。
リカバリが発生していない場合(S104:N)には、INFOhを送信する(S105)。この時、ラインプロービング信号の受信(S101)によりシンボルレートを2400,2743,2800,3000,3200,3429の中から選択し、INFOhを送信する。
次いで、トレーニング信号の受信を行い(S106)、トレーニング信号を正しく受信できたか否かの判断を行う(S107)。トレーニング信号を正しく受信できた場合(S107:Y)は、制御チャネルのスタートアップ手順へ移行する。一方、トレーニング信号を正しく受信できない場合(S107:N)は、リカバリ手順によりS102へ戻る。
そして、リカバリが発生した場合(S104:Y)は、シンボルレートのレート変更処理(S108〜S118)へ移行する。
シンボルレートのレート変更処理では、先ず、受信したシンボルレートが3429であるかどうかを判定する(S108)。シンボルレートが3429である場合(S108:Y)、シンボルレートを3200にしたINFOhを送信し(S113)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。
一方、シンボルレートが3429でない場合(S108:N)は、次に、受信したシンボルレートが3200であるかどうかを判定する(S109)。シンボルレートが3200である場合(S109:Y)、シンボルレートを3000にしたINFOhを送信し(S114)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。
一方、シンボルレートが3200でない場合(S109:N)は、次に、受信したシンボルレートが3000であるかどうかを判定する(S110)。シンボルレートが3000である場合(S110:Y)、シンボルレートを2800にしたINFOhを送信し(S115)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。
一方、シンボルレートが3000でない場合(S110:N)は、次に、受信したシンボルレートが2800であるかどうかを判定する(S111)。シンボルレートが2800である場合(S111:Y)、シンボルレートを2743にしたINFOhを送信し(S116)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。
一方、シンボルレートが2800でない場合(S111:N)は、次に、受信したシンボルレートが2743であるかどうかを判定する(S112)。シンボルレートが2743である場合(S112:Y)、シンボルレートを2400にしたINFOhを送信し(S117)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。
一方、シンボルレートが2743でない場合(S112:N)は、シンボルレートを2400にしたINFOhを送信し(S118)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行する。すなわち、受信したシンボルレートが2400の場合は、シンボルレートが下げられないので、シンボルレートは変更せず(S118)、トレーニング信号の受信(S106)へ移行するものである。
以上説明した処理フロー(データ通信方法)は、プログラム(データ通信プログラム)で実行することもできる。当該データ通信プログラムは、例えばインターネット上からのダウンロードによって提供し、通信装置にインストールすることで、上記の処理を実行させることができる。
また、データ通信プログラムをモデムで実行可能なプログラムに変換し、変換されたプログラムをCD−ROM等の記録媒体に格納しておけば、ファクシミリ装置またはモデム等の通信装置に記録媒体を装着し、プログラムをインストールすることで、上記の処理を実行させることができる。
以上説明した本実施形態に係る通信装置、データ通信処理によれば、V.34規格による半二重データ通信において、回線劣化等の障害により、応答モデムが起呼モデムからのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を正しく受信できないために、トーンA信号を再送してリカバリ手順に入った場合でも、応答モデム側でシンボルレートを下げて、応答モデムが回線の状況に応じたシンボルレートを選択するようにし、応答モデム側で下げたシンボルレートを反映したINFOhを起呼モデムへ送信することで、通信断を減少させることが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明に係る通信装置の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は適宜省略する。
上記第1の実施形態では、応答モデムは、起呼モデムからの最初のフェーズ3プライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、リカバリ手順に移行して、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げ、起呼モデムに送信する例について説明したが、予め設定された回数リカバリが実行されたときに、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げ、起呼モデムに送信するようにしても良い。また、この所定のリカバリ回数は、モデム外部から任意に設定可能とすることが好ましい。
このように、所定のリカバリ回数を規定しておくことで、応答モデムがプライマリチャネル等化器トレーニング信号の受信に失敗した場合であっても、所定のリカバリ回数内でプライマチャネル等化器トレーニング信号が正しく受信できれば、シンボルレートを下げることなく、通信を続行させることが可能となる。
本実施形態に係るモデムが実行するデータ通信処理(本発明に係るデータ通信方法)について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、S201〜S203およびS205〜218の処理は、S101〜S103およびS105〜S118と同様であるので、説明は省略する。
図3に示すデータ通信処理では、リカバリ回数が所定回数(N回)であるか否かを判断し(S204)、リカバリへの移行回数が所定回数となっている場合(S204:Y)は、シンボルレートのレート変更処理(S208〜S218)に移行する。一方、リカバリ回数が所定回数内である場合(S204:N)は、シンボルレートの変更は行わずにINFOhを送信するようにしている(S205)。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
10 制御部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
20 変復調部
21 DSP
22 ROM
23 RAM
30 CODEC/DAA
特開平11−150580号公報 特開2012−10165号公報

Claims (4)

  1. V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置であって、
    相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行手段と、
    該リカバリ移行手段によりリカバリ処理への移行がなされた際に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げる制御手段と、を備えることを特徴とする通信装置。
  2. V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置であって、
    相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行手段と、
    該リカバリ移行手段によりリカバリ処理への移行回数が所定回数となった場合に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げる制御手段と、を備えることを特徴とする通信装置。
  3. V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置によるデータ通信方法であって、
    相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行するリカバリ移行処理と、
    該リカバリ移行処理によりリカバリ処理への移行がなされた場合、または、リカバリ処理への移行回数が所定回数となった場合に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げるレート変更処理と、を行うことを特徴とするデータ通信方法。
  4. V.34勧告に準拠した半二重通信を行う通信装置に処理を実行させるデータ通信プログラムであって、
    相手方装置からのプライマリチャネル等化器トレーニング信号を受信できない場合に、所定のリカバリ処理に移行させるリカバリ移行処理と、
    該リカバリ移行処理によりリカバリ処理への移行がなされた場合、または、リカバリ処理への移行回数が所定回数となった場合に、INFOhシーケンスにおけるシンボルレートを下げるレート変更処理と、を前記通信装置に実行させることを特徴とするデータ通信プログラム。
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