JP2003505990A - クイック接続パラメータの交信 - Google Patents

クイック接続パラメータの交信

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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    • H04L5/14Two-way operation using the same type of signal, i.e. duplex
    • H04L5/1438Negotiation of transmission parameters prior to communication
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L69/00Network arrangements, protocols or services independent of the application payload and not provided for in the other groups of this subclass
    • H04L69/24Negotiation of communication capabilities

Abstract

(57)【要約】 通信システム間のハンドシェーキングのスタートアッププロセス、再訓練プロセス、再交渉プロセス、クイック接続プロセスまたは他のプロセスは、特定の変調情報、コンステレーション情報、プレ符号器情報、プレフィルタ情報および他の通信に関連する情報の交信を含む。上記通信システムは、必要な通信情報全てを含む1つの長い情報シーケンスを交信する。その結果、上記通信システムは、肯定応答情報部分を含む短いシーケンスを送信し始める。上記通信システムの1つが事前規定された時間またはイベント以内に肯定応答を受信しない場合、当該通信システムは、別の長い情報シーケンスを送信し得る。このような再送信の後、上記再送信を行った通信システムは、長い情報シーケンスの送信を継続し得るか、または、短いシーケンスの送信を再度開始し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、1999年10月12日および1999年9月10日にそれぞれ出願
された米国出願(シリアル番号第09/416,482号および第09/393
,616号)の部分継続出願である。これらの出願はどちらとも、1999年9
月10日に出願された米国出願(シリアル番号第09/394,018号)の部
分継続出願である。この米国出願(シリアル番号第09/394,018号)は
、1999年7月27日に出願された米国出願(シリアル番号第09/361,
842号)の部分継続出願である。この米国出願(シリアル番号第09/361
,842号)は、1999年4月12日に出願された米国仮出願(シリアル番号
第60/128,874号)による利益を主張する。本願もまた、1999年1
1月26日に出願された米国仮出願(シリアル番号第60/167,572)に
よる利益を主張する。本願において、上記の出願全てを参考のため援用する。
【0002】 (発明の分野) 本発明は概して、通信システムに関する。より詳細には、本発明は、通信シス
テム間の接続時間の高速化に関する。
【0003】 (発明の背景) 56kbpsのモデムは、ITU V.90の推奨により、今や標準となって
いる。しかし、多くの56kbpsモデム(特に、エンドユーザ用モデム)は、
レガシーモード(例えば、K56flex、V.34、V.FC、およびV.3
2)としか互換性の無いものがある。このようなレガシーモデムと下方互換性を
有するV.90モデムは、ダイヤルアップモードとフル速度データモードとの間
に望ましくない長時間の接続または初期設定を有し得る。そのスタートアップ時
間は30秒になり得、これは、エンドユーザ側から見るとかなり不愉快かつ望ま
しくなく、特に、「常時接続」スキームで動作するような他のデータ通信プロト
コルの場合、その傾向は顕著となる。
【0004】 レガシーモデムプロトコルをサポートするV.90モデムは典型的には、初期
設定中、表1に示す機能を行う。表1に示す機能と関連する期間は、様々なファ
クター(例えば、サーバ速度およびチャンネル条件)に応じて、接続部によって
異なり得る。
【0005】
【表1】 表1−従来のV.90モデムのスタートアップ このV.8bisの動作は、比較的長時間のタイムアウト期間を含み、このタ
イムアウト期間は、その動作と関連する期間のほとんどを占める。この動作につ
いては、ITU−T推奨V.8bis(International Tele
communication Union、1996年8月)に詳細な記載があ
る。本明細書中、同文書の内容を参考のため援用する。このV.8bisプロト
コルは、ITU−T推奨V.8(International Telecom
munication Union、1998年2月)に記載されている通り、
V.8プロトコルを拡張したものである。本明細書中、同文書の内容を参考のた
め援用する。V.8bisおよび/またはV.8によれば、2つのモデムデバイ
スは、自身の個々の能力を交信し、これにより、後続の初期設定プロシージャお
よびデータ通信プロシージャの間、互換性を持つプロトコルを用いることが可能
となるようにする。
【0006】 様々なV.90スタートアップフェーズを用いて、アナログチャンネル特性お
よびデジタルチャンネル特性を決定し、モデム等化器を訓練し、別の場合におい
て、現在の通信セッションを最適化することを試みる。V.90のスタートアッ
プフェーズとV.90モデムシステムの他の局面の詳細は、ITU−T推奨V.
90(International Telecommunication U
nion、1998年9月)に見受けられ得る。本明細書中、同文書の内容を参
考のため援用する。表1中に示すV.90スタートアップセグメントの一部はク
ライアントモデムのロケーションまたはステータスに関係無く必要であるが、同
じ(または殆ど同一の)チャンネル特性と関連する接続を繰り返せば、その動作
の大部分を無くすかまたは低減することが可能である。
【0007】 従来のV.90モデムシステムでは、V.42/V.42bis段階の間、エ
ラー修正技術およびデータ圧縮技術を行う。V.42の詳細については、ITU
−T推奨V.42(International Telecommunica
tion Union、199610月)に記載がある。本明細書中、同文書の
内容を参考のため援用する。V.42bisの詳細については、ITU−T推奨
V.42bis(International Telecommunicat
ion Union、19901月)に記載がある。本明細書中、同文書の内容
を参考のため援用する。V.42の動作が望ましく、これにより、モデムシステ
ムは、ログインプロシージャを実質的に「エラーフリー」のモードで行うことが
できる。このログインプロシージャは、CHAPプロトコルおよびPAPプロト
コルと共に実行され得る;これらのCHAPプロトコルおよびPAPプロトコル
はどちらとも、ポイント・ツー・ポイントプロトコル(「PPP」)接続(例え
ば、クライアントコンピュータとインターネットサービスプロバイダサーバとの
間の接続)の文脈において、セキュリティ目的のために用いられる。V.90モ
デムデバイス側から見ると、このログイン情報は、データとして送信される。ロ
グインプロシージャが行なわれた後、ダイヤルアップ接続は終了し、サーバと、
クライアントと関連付けられたホストソフトウェアとの間でデータを送信するこ
とが可能となる。
【0008】 毎日の調査事、娯楽および通信を行うためのツールとしてインターネットが広
範囲に用いられるようになると、56kbpsモデムの使用量が増した。しかし
、ほとんどのチャンネルは、V.34等のレガシーモードしかサポートできない
。そのため、殆どの新型のモデム(特に、新型のパーソナルコンピュータと共に
販売されたモデム)はV.90推奨との互換性を持つものの、未だ多くのレガシ
ーモードが用いられている。V.90モデムが伝送速度を落として(fall
back into)レガシーモードとなり、その初期設定時間が長時間に及ぶ
と、これは、多くの用途において不愉快の原因となり得、また望ましくない。ま
た、これは、ユーザが予期せぬ切断の後に接続をすぐに確立しようとするような
状況において、深刻な妨害となり得る。加えて、2つのV.90モデムデバイス
の間の接続の文脈においても、V.90のスタートアップフェーズが長時間に及
ぶと、気の短いエンドユーザには我慢を強いることになり得る。そのため、従来
のV.90モデムシステムに通常つきものの初期設定時間を削減することが、大
いに望まれている。
【0009】 所与のモデム通信セッションは、あらゆる理由によって妨害または切断され得
る。例えば、コール待機信号は、モデムコールを再接続するかまたは再初期設定
しなければならなくする範囲にまで、モデム接続を中断させ得る。別の例として
、現在のモデム接続を保留にして、ユーザがコール待機信号に応答して入来コー
ルに応えることをイネーブルするか、または、ユーザがモデム接続を切断するこ
となく、送出コールを保留にすることをイネーブルすることが可能であり得る。
理想的には、モデム接続は瞬間的に再確立が可能であることが望まれる。しかし
、実際のシステムでは、再訓練プロシージャまたは再初期設定プロシージャを行
って、2つのエンドデバイスが適切に同期することを確実にし、チャンネルが適
切に等化されていることを確実にすることが必要となる。上述したように、従来
のV.90モデムシステムは、このような再訓練および再初期設定に20秒より
も長い時間を費やし得る。従って、同じモデムデバイスがデータ通信の一時的切
断または一時休止に応答して再接続を行うときの両モデムデバイス間の再接続時
間の差を低減することも望まれている。
【0010】 モデム訓練および交渉において時間を要する主な部分は、パラメータの交信(
例えば、データ信号送信速度、プレコード化係数、スペクトルの整形、コンステ
レーション情報等の交信)の際に発生する。図5を参照して、例えば、V.90
の交渉の間、アナログパルスコード変調(「APCM」)モデム580がコンス
テレーションパラメータ(「CP」)フレーム510をデジタルパルスコード変
調(「DPSM」)モデム590に送信し、それに対して、DPSMモデム59
0は、変調パラメータ(「MP」)フレーム520をAPCMモデム580に送
信する様子が図示されている。以下にさらに説明するように、MPフレーム52
0およびCPフレーム510は同期状態であり、エラーチェック目的のために、
多くのビット情報およびCRC情報を含む(図17および図18を参照)。
【0011】 図5に示すように、APCMモデム580は、送信されたCPフレーム510
の1つについての受信肯定応答をAPCMモデム580がDPCMモデム590
から受信するまで、CPフレーム510をDPCMモデム590に連続的に送信
する。同様に、DPCMモデム590は、送信されたMPフレーム520の1つ
についての受信肯定応答をDPCMモデム590がAPCMモデム580から受
信するまで、MPフレーム520をAPCMモデム580に連続的に送信する。
【0012】 CPフレーム510についての受信肯定応答は、MPフレーム520の形態で
送信される。このMPフレーム520は、各ビット情報を含み、「1」に設定さ
れたMPフレーム520の肯定応答ビット33を有する。その肯定応答ビット3
3が「1」に設定されたMPフレーム520を、MP’フレーム522として示
す。DPCMモデム590がCPフレーム510を受信した後、DPCMモデム
590は、MPフレーム520の代わりにMP’フレーム522を送信し始める
。このMP’フレーム522の反復送信は、DPCMモデム590がMPフレー
ム520またはMP’フレーム522に関する肯定応答を受信するまで、継続さ
れる。
【0013】 DPCMモデム590と同様に、APCMモデム580からの受信肯定応答は
、CPフレーム510の形態で送信される。このCPフレーム510は、各ビッ
ト情報を含み、「1」に設定されたCPフレーム510の肯定応答ビット33を
有する。その肯定応答ビット33が「1」に設定されたCPフレーム510を、
CP’フレーム512として示す。APCMモデム580がMPフレーム520
を受信した後、APCMモデム580は、CPフレーム510の代わりにCP’
フレーム512を送信し始める。このCP’フレーム512の反復送信は、AP
CMモデム580がCPフレーム510またはCP’フレーム512に関する肯
定応答を受信するまで、継続される。
【0014】 多くのビット情報を含むこれらの長いCPフレーム、CP’フレーム、MPフ
レームおよびMP’フレームの反復送信は、実際、途方もないほどのオ−バーヘ
ッドである。しかし、次世代の規格(例えば、ITU V.92推奨)において
は、モデム間でのパラメータとビット情報との交信をより頻繁に行なわなければ
ならなくなるため、この問題はより深刻なものとなる。図19は、APCMモデ
ム580のV.92コンステレーションパラメータフレーム(CPaフレーム1
900として図示)の一例を示す。図示のように、CPaフレームは、CPフレ
ーム1800およびMP1900(図17、図18および図19を参照)よりも
、より多くのビット情報(例えば、高分解能のコンステレーション情報およびプ
レ符号器係数およびプレフィルタ係数)を含む。CPaフレーム1900は、可
変長パラメータ(例えば、より多くのビット情報をCPaフレーム1900に追
加することのできるパラメータ1920)をさらに含む。
【0015】 ITU推奨V.34に導入され、ITU推奨V.90において再度利用されて
いる肯定応答メカニズムのために、以下のような懸念が持ちあがってきている。
その懸念とは、ITU推奨V.92の場合、これらの長いシーケンスのために、
スタートアップ時間が極度に増加し得るという点である。例えば、V.92PC
Mによる上流スタートアップの間、DPCMモデム590とAPCMモデム58
0との間で有意な量の情報を交信する必要がある。詳細には、DPCMモデム5
90は、高分解能のコンステレーション情報ならびにCPaフレーム中のプレ符
号器およびプレフィルタ係数を含む非常に長いシーケンスを送信しなければなら
ない。
【0016】 したがって、大量のパラメータおよびビット情報を含むこれらの非常に長いシ
ーケンスの反復送信の途方もない量のオ−バーヘッドを無くして、訓練時間およ
び交渉時間を低減し、クイックな接続を達成することについて、当該分野におい
て強い要望がある。
【0017】 (発明の要旨) 本発明は、モデムを用いるデータ通信システムに関連するスタートアップ時間
および再接続時間を短縮する技術を提供する。このクイック再接続技術は、以前
の接続の既知のチャンネル特性を利用して、後続試行に関連する再初期設定期間
を低減し、同じ2つのモデムデバイスを再接続する。1つの例示的実施形態によ
れば、本発明の技術を用いて、上層プロトコル(例えば、PPP)に追随する通
信セッションの上記再接続時間を低減する。上記クイックスタートアップおよび
再接続プロシージャは任意の特定のモデムアプリケーションに限定されるもので
はないが、上記クイックスタートアップおよび再接続プロシージャを用いて、V
.90モデム(例えば、V.8bis、V.8、デジタル障害学習、初期訓練、
プロービングおよびレンジングまたはそのようなもの)によって通常用いられる
初期設定プロトコルまたはプロセスの部分を排除することが可能である。加えて
、上記クイックスタートアップおよび再接続技術は、従来のモデムスタートアッ
プ技術とは対照的に、特定の動作を異なる時間または異なる順序で行うことも可
能である。
【0018】 本発明の上記の局面および他の局面は、通信チャンネルを介して第2のデバイ
スと通信するように構成された第1のデバイスを有するデータ送信システムに関
連する再接続時間を低減する方法による一形態において実施され得る。上記例示
的方法は、上記通信チャンネルを介して上記第1のデバイスと上記第2のデバイ
スとの間に通信セッションを確立する工程と、上記データ送信システムのための
複数の動作パラメータを入手する工程であって、上記動作パラメータは、上記通
信チャンネルに関連する、工程と、上記第2のデバイスにおいて上記動作パラメ
ータの少なくとも1つを格納する工程とを含む。上記通信セッションにおける一
時休止の後、上記動作パラメータは、上記第2のデバイスにおいてリコールされ
る。
【0019】 本発明の一局面によれば、上記スタートアップの間、上記通信システム間の再
訓練プロセス、再交渉プロセス、クイック接続プロセスまたは他のハンドシェー
キングプロセスが、複数のパラメータ(例えば、変調情報、コンステレーション
情報、プレ符号器(precoder)情報、プレフィルタ情報および他の通信
関連情報)を交信する。上記通信システムは、必要なパラメータまたは通信情報
の全てを含む1つの長い情報シーケンスを交信する。その結果、上記通信システ
ムは、短いシーケンスの送信を開始する。上記短いシーケンスは、肯定応答情報
部分(acknowledgement)を含むが、上記長いシーケンス中に埋
め込まれた残りのパラメータまたは情報は含まない。各通信システムが(上記長
い情報シーケンスの受信を示す肯定応答情報を有する)短いシーケンスを受信し
た後、上記通信システムは、次の段階であるハンドシェーキングプロセスに進む
ことが可能となる。短い情報シーケンスを用いると、上記ハンドシェーキングプ
ロセスが実質的に短期化され、上記長い情報シーケンスの連続的送信および再送
信によって生じる遅延およびオ−バーヘッドが無くなる。
【0020】 本発明のさらに別の一局面において、上記通信システムの1つが事前規定され
た時間またはイベント以内で肯定応答シーケンスを受信しなかった場合、当該通
信システムは、別の長い情報シーケンスを再送信し得る。その結果、上記再送信
を行う通信システムは、上記長い情報シーケンスの送信を継続するか、または、
上記短いシーケンスの送信を再度開始し得る。
【0021】 本発明の上記および他の局面は、図面および明細書をさらに参照すれば明らか
となる。
【0022】 (好適な実施形態の詳細な説明) 本発明に対するより完全な理解は、詳細な説明および特許請求の範囲を、その
図面を考慮しながら参照することによって得られ得る。図面中、類似の参照符号
は、類似の構成要素を示す。
【0023】 本明細書中、本発明は、機能ブロック構成要素および様々な処理工程を用いて
説明され得る。このような機能ブロックは、特定の機能を行うように構成された
任意の数のハードウェア構成要素によって実現可能であることが理解されるべき
である。例えば、本発明では、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御デ
バイスの制御下において様々な機能を実行することができる様々な集積回路構成
要素(例えば、メモリ素子、デジタル信号処理素子、論理素子、ルックアップテ
ーブルおよびそのようなもの)を用い得る。加えて、当業者であれば、本発明が
任意の数のデータ通信の文脈において実施可能であることと、本明細書中におい
て記載されているモデムシステムは、本発明の例示的アプリケーションの1つに
過ぎないこととを理解する。さらに、本発明ではデータ送信、信号送信、信号処
理およびコンディショニングならびにそのようなもののための任意の数の従来技
術を用いることが可能である点にも留意されたい。このような当業者に公知であ
り得る一般的な技術については、本明細書中、説明を控える。
【0024】 本明細書中に図示および説明する特定のインプリメンテーションは例示的なも
のに過ぎず、本発明の範囲を限定することをいかようにも意図していないことが
理解されるべきである。実際、分かり易くするために、従来の符号化および復号
化、タイミングの回復、自動利得制御(「AGC」)、同期化、訓練、およびデ
ータ通信システムの他の機能局面(ならびに本システムの個々の動作構成要素の
構成要素)については、本明細書中、詳細な説明は控える場合がある。さらに、
本明細書中に含まれる様々な図に示す接続線は、例証的な機能関係および/また
は様々な素子間の物理的結合を示すことを意図している。実際の通信システムで
は、多くの代替のまたは追加の機能関係または物理的接続が存在し得る点に留意
されたい。
【0025】 図1は、本発明の技術を実施することが可能な一般的なモデムシステム100
を示すブロック図である。これから説明を行うために、モデムシステム100は
、上層プロトコルと関連付けられた接続(例えば、ポイント・ツー・ポイントプ
ロトコル(「PPP」)接続)をサポートすることができると仮定する。PPP
接続は典型的には、例えば、個々のエンドユーザとインターネットサービスプロ
バイダとの間のインターネット通信と関連付けられる。この点において、モデム
システム100は、複数のサーバモデム(参照符号102a、102bおよび1
02nで示す)とクライアントモデム104とを含む。サーバモデム102はそ
れぞれ、インターネットサービスプロバイダまたは任意の適切なデータソースと
関連付けられ得る。クライアントモデム104は、適切なデータソース(例えば
、ホストソフトウェア105を動作させることが可能なパーソナルコンピュータ
)と関連付けられ得る。これから説明を行うために、ホストソフトウェア105
は、オペレーティングシステム(例えば、MICROSOFT WINDOWS
(登録商標))であるか、または、モデムシステム100と連係して機能するこ
とが可能な任意のアプリケーションプログラムであり得る。図1中では図示して
いないが、クライアントモデム104は、パーソナルコンピュータと一体化され
得る。
【0026】 この説明の文脈において、モデムシステム100は、V.90推奨、レガシー
の56kbpsのプロトコル、V.34推奨またはそのようなものとの互換性を
持つ56kbpsのモデムを用い得る。本明細書中において、本発明についてV
.90モデムシステムの文脈において説明するが、説明される技術は、V.34
モデムシステムまたは任意の数のレガシーモデムシステムにも等価に適用可能で
ある。V.90のモデムデバイスまたは56kbpsのモデムデバイスが、デジ
タル電話ネットワーク108へのデジタル接続106が所与のサーバモデム10
2によって用いられるモデムシステム100における用途に適切である。クライ
アントモデム104は、アナログローカルループ112を介して、ローカル中央
オフィス110に接続される。従って、クライアントモデム104と任意のサー
バモデム102との間において確立された通信チャンネルは、中央オフィス11
0までデジタルである。その後、これらのデジタル信号をアナログ信号に変換し
て、ローカルループ112を介した送信用とする。
【0027】 エンドユーザがインターネット接続を確立することを望むと、ホストソフトウ
ェア105は、ユーザのコマンドに応答して、任意の数の動作を行い得る。例え
ば、ホストソフトウェア105は、クライアントモデム104をプロンプトして
、サーバモデム102a(これは、この例では、ユーザのインターネットサービ
スプロバイダと関連付けられたサーバモデムである)と関連付けられた電話番号
をダイヤルさせ得る。サーバモデム102aおよびクライアントモデム104は
、ハンドシェーキングルーチンを行う。このハンドシェーキングルーチンにより
、等化器、エコーキャンセラー、送信パワーレベル、データ速度、および現在の
通信チャンネルと関連付けられた他の可能な動作パラメータが初期設定される。
加えて、ホストソフトウェア105は、クライアントモデム104に、ユーザが
サービスプロバイダを介してインターネットにログオンすることをイネーブルす
る認証データを送受信させ得る。上述したように、この認証データは、公知のC
HAP技術またはPAP技術に従って、サーバモデム102aとクライアントモ
デム104との間で交信され得る。非PPP上層プロトコルを用いた別の実施形
態において、CHAPプロシージャまたはPAPプロシージャの代わりに、適切
なログインプロシージャが実施され得る。
【0028】 上述したように、従来のモデムシステムに関連するダイヤルアップ接続時間(
および再接続時間)は、望ましくないくらいに長時間にわたり得る。本発明は、
モデムデバイス間の通信チャンネル(例えば、サーバモデム102aとクライア
ントモデム104との間に確立された通信チャンネル)を繰り返し使用すること
により、利点を得る。クライアントモデム104が、特定のロケーションに常駐
するデスクトップパーソナルコンピュータと関連付けられていると仮定すると、
所与の任意のサーバモデム102への接続を、同じアナログ通信チャンネルを介
して確立することが必要となる。言い換えれば、クライアントモデム104は、
ユーザの居場所と中央オフィス110との間に常時アナログチャンネルを確立す
ることとなる。温度および他の環境による影響によるアナログチャンネルのわず
かな変化を無視すると、(アナログチャンネルに対する)クライアントモデム1
04の初期設定は、どの接続においても、実質的に一定である。
【0029】 図2は、データ通信システム(例えば、モデムシステム100)によって実行
され得る一般的なクイックスタートアッププロセス200のフロー図である。実
際のシステムでは、プロセス200は、サーバモデム102、クライアントモデ
ム104、ホストソフトウェア105、および/またはモデムシステム100の
任意の機能構成要素によって連係して行われ得る。加えて、プロセス200は、
任意の数の従来のモデムプロトコルの後に続く全体初期設定プロシージャの文脈
において実現され得る。
【0030】 クイックスタートアッププロセス200は、タスク202から始まり得る。こ
のタスク202は、クライアントモデム104とサーバモデム102との間での
コールの確立に関連する。本実施例の文脈において、クライアントモデム104
をコール元デバイスとして見なす。従って、ホストソフトウェア105および/
またはクライアントモデム104は、例えばサーバモデム102bと関連付けら
れた電話番号をダイヤルする。サーバモデム102bがさらなる接続を行うこと
ができると仮定すると、サーバモデム102bはオフフック状態となり、適切な
返答音を従来の方法で生成する。双方のモデムデバイスがオフフック状態となり
、互いに通信すると、デジタル接続106、電話ネットワーク108、中央オフ
ィス110およびアナログローカルループ112を介して、通信チャンネルが確
立される。タスク202の間において用いられるダイヤル動作プロシージャ、リ
ンギング(ringing)プロシージャおよび返答プロシージャは、従来のプ
ロトコルに従い得る。
【0031】 タスク202に従って、モデムシステム100によってクエリタスク204が
行なわれ、これにより、クイック接続プロトコルがサポートされているか否かを
確認することができる。クエリタスク204は、異なるサーバモデムおよび異な
るクライアントモデムを共同利用可能かつ互換可能にするために必要であり得る
。例えば、サーバモデム102bは、本発明のクイック接続機能をサポートする
V.90モデムデバイスであり得、一方、クライアントモデム104は、本発明
のクイック接続機能をサポートしないレガシーの56kbpsのモデムデバイス
であり得る。クエリタスク204の部分を、サーバモデム102bまたはクライ
アントモデム104によって行うことが可能である。クエリタスク204を行う
ための例示的技術について、以下に詳細に説明する。クライアントモデム104
がコールを開始したときまたはサーバモデム102がコールを開始したとき、タ
スク204は、同等に行なわれ得る。
【0032】 クエリタスク204が当該クイック接続プロトコルがどちらのモデムデバイス
によってもサポートされていないと判定すると、タスク206が行われ得る。タ
スク206は、モデムシステム100をプロンプトして、従来の初期設定ルーチ
ンを開始させる。例えば、V.34のまたはV.90のモデムシステムの文脈に
おいて、タスク206は、プロトコル(例えば、V.8bis)を交信する能力
を開始し得る。あるいは、いくつかのモデムシステムが、V.8能力交信プロト
コルのみをインプリメントし得る。旧型のレガシーモデムシステムは、V.8プ
ロシージャおよびV.8bisプロシージャを完全に省略して、レガシーモード
に従って、適切な初期設定ルーチンを行い得る。タスク206の後、モデムシス
テム100は、適用可能なモデム仕様に従って、公知のスタートアッププロシー
ジャを行い得る。例えば、モデムシステム100がV.90をサポートする場合
、タスク208は、従来のV.90等化器訓練、エコーキャンセラー訓練、コン
ステレーション設計、パワーレベル確認、および他のスタートアップ動作と関連
付けられ得る。タスク206および208を行う場合、通信セッションと関連付
けられるスタートアップ時間は、従来のV.90接続のスタートアップ時間と実
質的に同じである。
【0033】 クエリタスク204が当該クイック接続プロトコルが完全にサポートされてい
ると判定した場合、クエリタスク210も行われ得る。クエリタスク210は、
確立された通信チャンネルの特性が以前に確立された通信チャンネルの対応する
特性と類似するか否かについて試験する。簡潔に言うと、クエリタスク210は
、受信されたシーケンスの1つ以上の属性を、既に確立されたチャンネルと関連
付けられた以前に受信されたシーケンスの格納された属性と比較する。この受信
信号は、当該通信チャンネルの特性に関する情報を搬送する。詳細には、この受
信信号は、アナログローカルループ112に対する情報を搬送する。
【0034】 本明細書中に説明する例示的実施形態において、1つのモデムデバイスがデジ
タル電話ネットワーク108にデジタルに接続された場合、アナログローカルル
ープ112は、各接続において、実質的に一貫した様式で信号に影響を与える。
アナログ特性は、同じサーバモデム102への接続を繰り返す点において類似す
るが、温度、湿度、他の環境変化、システムハードウェアにおける物理的変化、
および他の動作パラメータがわずかに変化すると、これは、比較目的のために用
いられる現在のチャンネル特性のランダムな変動に寄与する。それにもかかわら
ず、クエリタスク210の間に行なわれる比較プロシージャは好適には、このよ
うな変動に対応するように設計される。これから説明を行うために、「類似の」
特性は、上述した制御不可能でかつ予測不可能なファクターによる通常の変化に
関係無く、クエリタスク210が、現在のチャンネルが以前のチャンネルと整合
すると見なしたことを意味するものであるとする。
【0035】 クエリタスク210が、現在の通信チャンネルのパラメータが以前の通信チャ
ンネルのパラメータと整合しないと判定した場合、タスク212が行われ得る。
タスク212は、タスク206と同様に、モデムシステム100をプロンプトし
て、従来の初期設定ルーチンを開始させる。好適な実施形態において、モデムシ
ステム100が、クイック接続プロトコルが完全にサポートされていることを確
認した場合(クエリタスク204)、V.8bisプロシージャの殆ど(ただし
、その全てではない)が省略され得る。従って、V.8能力交信プロトコルは、
タスク212によってプロンプトされ得る。その後、タスク214が行なわれ得
、これにより、モデムシステム100を、従来のV.90スタートアッププロシ
ージャに入らせることが可能となる。タスク214は、上述したタスク208に
類似する。タスク212および214が行なわれると、通信セッションと関連す
るスタートアップ時間を約3秒間だけ低減することが可能となる。この約3秒間
という時間は、V.8bisプロシージャを行うために必要な典型的な時間の長
さである。従って、クエリタスク210が、現在のチャンネルが以前のチャンネ
ルと類似していないと判定した場合にでも、クイックスタートアッププロセス2
00は、モデムシステム100の初期設定時間全体を低減させる。
【0036】 クエリタスク210が、現在のチャンネル特性が以前に確立されたチャンネル
の格納された特性と「整合する」ことを発見した場合、タスク216が行われ得
る。タスク216の間、短縮された訓練プロシージャが行なわれる。以下により
詳細に説明するように、モデムシステム100は、現在のチャンネルの既知の特
性を利用して、これにより、モデムデバイスを敏速に訓練できるようにする。例
えば、デジタル障害(例えば、ロブドビット(robbed bit)信号送信
)の特定のタイミングフェーズは未知であり得るが、接続を繰り返しても、デジ
タル障害の種類は一貫する。従って、V.90モデムシステムの文脈において、
長期にわたるデジタル障害学習プロシージャを全てインプリメントする必要は無
い。加えて、等化器およびエコーキャンセラーの初期訓練と、PCMコーデック
(codec)の送信レベルおよびデータ速度の初期判定とは、行なわなくても
よい。
【0037】 タスク218は、モデムシステム100をイネーブルして、初期データ速度を
動作させるように、行われ得る。タスク216に関連する訓練の部分が、タスク
218と関連する初期データ速度で行われ得ることが、理解されるべきである。
モデムシステム100は、以前に格納されたチャンネルと関連付けられた初期設
定パラメータをリコールすることにより、初期データ速度で敏速に動作すること
ができる。タスク218の間、モデムシステム100は、等化器およびエコーキ
ャンセラーの最終訓練を行い、変調パラメータを交信し、フル速度のデータモー
ドにおいて使用されるコンステレーション信号ポイントを交信し得る。本発明に
よれば、PPPデータは、タスク218の間、1つ以上の最終訓練シーケンスと
連係して送信され得る。例えば、PPPデータは、ログイン認証情報(例えば、
CHAP情報またはPAP情報)の交信と関連付けられうる。タスク218の間
のデータ送信を考慮すると、このクイックスタートアッププロセス200の部分
は、第1のデータモードまたはデータフェーズ1として見なすことができる。
【0038】 タスク218の後、クイックスタートアッププロセス200は、モデムシステ
ム100を最終データ速度(タスク220)で動作させる。この実施形態の文脈
において、このプロセス200の部分を、第2のデータモードまたはデータフェ
ーズ2として見なすことができる。初期データ速度から最終データ速度への移行
(transition)は好適には、シームレスな様式で行なわれる;すなわ
ち、モデムシステム100は、適切な信号タイミングまたは同期化技術を用いて
、このようなデータ速度の移行をイネーブルする。フルデータモードの間、モデ
ムシステム100は、タスク218の間に交信された信号ポイントのコンステレ
ーションを用いる。モデムシステムが最終データモードに入った後、クイックス
タートアッププロセス200は終了する。
【0039】 図3は、本発明に従って構成された例示的モデムシステム300を示すブロッ
ク図である。モデムシステム300は好適には、クイックスタートアッププロセ
ス200と、本明細書中に説明したような他のプロセスとを実行するように構成
される。例示目的のため、本明細書中、モデムシステム300について、56k
bpsのシステムもしくはV.90のシステム(または、V.90システムに実
質的に類似するシステム)の文脈において説明する。しかし、図3に示すこの特
定のインプリメンテーションは、本発明の範囲を限定することをいかようにも意
図していないことが、理解されるべきである。
【0040】 一般的には、モデムシステム300は、第1のモデム(例えば、モデム302
)と、第2のモデム(例えば、モデム304)とを含む。この説明の文脈におい
て、モデム302をサーバモデムと見なし、モデム304をクライアントモデム
と見なす(図1を参照)。モデム302および304は類似に構成可能であり、
これにより、これらのモデムはどちらとも、送信モードまたは受信モードのいず
れにおいても機能可能であることが、理解されるべきである。モデム302およ
び304は一般的には、公知の原理に従って構成され、これにより、電気通信ネ
ットワーク(例えば、公衆通信電話ネットワーク(「PSTN」)306を通じ
て、少なくとも1つの通信チャンネル(例えば、チャンネル308および310
)を介して、通信を行う。これから説明を行うために、モデム302はPSTN
306にデジタルに接続され、一方、モデム304は、図1に関連して上述した
ように、中央オフィス(図示せず)およびアナログローカルループを介してPS
TNに接続される。分かり易くするため、図3中、様々な符号器と、復号器と、
実際のモデムシステムにおいて存在することの多い他の機能素子とは図示してい
ない。
【0041】 モデム302は、プロセッサ素子312を含み得る。一方、モデム304はプ
ロセッサ素子314を含み得る。本明細書中において説明する特定の動作に加え
て、プロセッサ312および314は、モデムシステム300の動作と関連付け
られた様々なタスクを実行するように適切に構成される。実際、モデムシステム
300には、モデムシステム300の機能をサポートするために必要なだけの任
意の数のプロセッサ、制御素子およびメモリ素子を組み込むことが可能である。
このようなプロセッサ素子、制御素子およびメモリ素子は、モデム302および
304の他の機能構成要素と適切に相互作用することができ、これにより、デー
タのアクセスおよび操作を行うか、または、モデムシステム300の動作をモニ
タリングまたは統制し得る。
【0042】 プロセッサ312は、クイック接続確認ルーチンと動作可能に関連付けられ得
る。このクイック接続確認ルーチンを、機能ブロック322として図示する。ク
イック接続確認ルーチン322は、クエリタスク204(図2を参照)の間に用
いられ得る。プロセッサ312もまた、複数の訓練ルーチン324と動作可能に
関連付けられ得る。訓練ルーチン324は、モデムシステム300の初期訓練お
よび/または最終訓練の際に用いられ得る。訓練ルーチン324は、上述したよ
うなタスク216の間に用いられ得る。プロセッサ312はまた、ダイヤルアッ
プ認証スキーム326(例えば、PAPまたはCHAPに従った情報交信)と連
係して動作し得る。上記に代わって(または上記に加えて)CHAP/PAP機
能は、モデム302に対応するサーバによって保持される1つ以上のソフトウェ
アアプリケーションにおいて、実現され得る。これらの例示的動作は、処理素子
312の適用可能性を限定することを意図していない。処理素子312は好適に
は、任意の数のさらなる動作をサポートするように構成される。
【0043】 モデム302は、送信器316を含む。送信器316は、従来のデータ送信技
術に従って符号化された記号を送信するように構成される。このような記号は、
データ、訓練シーケンス、同期化信号、制御信号、情報交信シーケンス、および
モデムシステム300によって用いられる任意の適切な通信信号を表し得る。モ
デム302はまた、受信器318も含む。受信器318は、任意の数の公知のモ
デム技術に従って構成され得る。受信器318は、モデム304からの通信信号
を受信するように構成される。このような通信信号を挙げると、符号化された情
報ビット、制御信号、情報交信シーケンス、訓練シーケンスおよびそのようなも
のがある。受信器318は、等化器構造317およびエコーキャンセラー構造3
19を含み得るかまたはこれらと機能的に関連付けられ得る。等化器構造317
およびエコーキャンセラー構造319の構成および動作は、任意の数の従来の技
術(例えば、適応可能なフィルタリングアルゴリズム)と一貫し得る。
【0044】 モデム302は好適には、モデムシステム300の動作と関連付けられた異な
るデータおよび信号を生成、処理および送信するように構成される。このような
データ、信号およびシーケンスは、任意の数のマイクロプロセッサによって制御
される構成要素によって、適切に格納され、フォーマットされ、生成され得る。
例示目的のため、図3では、モデムシステム300の異なる動作機能に関連する
複数のブロックを示している;このような動作機能は、自身と関連付けられた特
定のデータシーケンス、制御信号またはそのようなものを有し得る。実際のシス
テムでは、任意の量のさらなるまたは別のデータが処理および送信され得るが、
本明細書中に説明するこの特定の実施形態は、少なくとも以下の種類のデータと
連係して機能する:すなわち、移行シーケンス328、返答信号ポイントシーケ
ンス330、認証情報332、クイック接続識別子334、訓練情報336、お
よびユーザデータ338。以下、このデータと、モデムシステム300によるデ
ータの処理とについて詳細に説明する。
【0045】 モデム302はまた、自身の動作をサポートするために必要な適切な量のメモ
リ320も含む。メモリ素子320は、ランダムアクセスメモリ、読出し専用メ
モリまたはこれらの組み合わせであり得る。メモリ素子320は、本発明に関連
する1つ以上のプロセスと連係して、モデムシステム300によって用いられる
情報を格納するように構成され得る。例えば、メモリ素子320は、適切な返答
信号ポイントシーケンス338を格納するように構成され得る。メモリ320は
、特定の信号ポイント、送信レベル、シーケンスを送信用としてフォーマットす
る際に用いられるパターンまたはそのようなものを含み得る。この好適な実施形
態において、返答信号ポイントシーケンス338は、(上述した)シーケンス3
30に対応する。メモリ素子320は、受信器318の訓練に関連する複数のパ
ラメータを格納するようにも構成され得る。これらの受信器パラメータ(ブロッ
ク340として示す)は、等化器構造317および/またはエコーキャンセラー
構造319の初期設定と関連付けられ得る。実際的事項として、メモリ素子32
0は、等化器構造317およびエコーキャンセラー構造319のアナログおよび
/またはデジタル特性(例えば、フィルタタップ係数)に関連する情報を格納し
、コーデックレベルの概算値(estimate)を送信し得る。
【0046】 本発明の好適な実施形態によれば、メモリ素子320はまた、以前に確立され
たチャンネル(以前のチャンネルブロック342として示す)の複数のパラメー
タ、属性および/または特性を格納することもできる。以前のチャンネルのパラ
メータ342は、通信セッションの間の任意の適切な時間に格納してもよいし、
または、セッション中に定期的に更新してもよい。実際、モデム302およびモ
デム304はどちらとも、現在のチャンネルパラメータを保存するように構成可
能であり、これにより、現在の通信セッションと関連する一時的割込み(int
erruption)、遅延または切断を予測する(anticipate)(
これは、このような割込み、遅延または切断が意図的または非意図的であるかど
うかに関わらない)。以下により詳細に説明するように、モデムデータ送信モー
ドにおける一時的切断または休止に応答して、通信セッションが再開されるまで
、モデム302を「保留」状態にすることができる。そのとき、モデム302お
よび304は、長時間にわたる再訓練プロシージャを行うのではなく、格納され
ているチャンネルパラメータにアクセスし得る。
【0047】 モデム304は受信器350を含み、この受信器350は、等化器構造352
およびエコーキャンセラー構造354と動作可能に関連付けられる。受信器35
0は、モデム302からの通信信号を受信するように構成される。モデム304
はまた送信器356も含み、この送信器356は、通信信号をモデム302に送
信するように構成される。モデム304のこれらの構成要素は、モデム302の
対応する構成要素と類似し得る。従って、簡潔にするために、モデム302およ
び304に共通する機能に関して重複する詳細部分については、モデム304の
説明において、その説明を控える。
【0048】 プロセッサ314は、クイック接続確認ルーチン358、1つ以上の訓練ルー
チン360およびダイヤルアップ認証スキーム362と動作可能に関連付けられ
得る。これらの処理機能は、プロセッサ312に関連して上述した対応する機能
に類似する。これらの機能に加えて、プロセッサ314は、デジタル障害学習ル
ーチン364と動作可能に関連付けられ得る。デジタル障害学習ルーチン364
は、従来のV.90モデムによって実行されるデジタル障害学習プロシージャと
互換性を持ち得る。ルーチン364を用いて、モデム304をイネーブルして、
モデム304に、モデム302によって送信されるデジタル障害学習シーケンス
を分析させ、通信チャンネル中に存在するデジタル障害の種類と、このようなデ
ジタル障害と関連するあらゆるタイミングフェーズとを判定させることが可能で
ある。ルーチン364は、メモリ素子366と相互作用して、これにより、モデ
ム304が所与の通信チャンネルと関連するデジタル障害プロファイルを格納す
ることを可能にする。ルーチン364は、モデム304をイネーブルして、チャ
ンネル中に存在するロブドビット信号送信を照明または強調表示するように機能
する適切な信号ポイント(または1つの信号ポイント)を選択させることができ
る。例えば、ネットワークによりロブドビット(典型的には、最下位ビットの記
号)がゼロにされたとモデム304が判定した場合、ロブドビットの信号送信フ
ェーズを容易に検出できるように、最下位ビットの記号を有する信号ポイントを
選択することが可能である。
【0049】 プロセッサ314はまた、チャンネル比較ルーチン368を行うようにも構成
され得る。このチャンネル比較ルーチン368は、図2と関連して上述したタス
ク210の間に行われ得る。チャンネル比較ルーチン368は好適には、現在の
通信チャンネルの特性が、以前に確立された通信チャンネルと関連する格納中の
特性と類似するか否かを判定する。この説明の文脈において、現在のチャンネル
は、以前に確立されたチャンネルと繰り返し接続され、複数の格納中の特性がメ
モリ素子366中に常駐し得る。ルーチン368について、以下により詳細に説
明する。
【0050】 プロセッサ312の場合と同様に、本明細書中に説明する例示的動作は、任意
の数のさらなる動作をサポートするように好適に構成された処理素子314の適
用可能性を限定することを意図していない。
【0051】 モデム302と同様に、モデム304は、モデムシステム300の動作と関連
付けられた異なるデータおよび信号を生成、処理および送信するように構成され
る。このようなデータ、信号およびシーケンスは、任意の数のマイクロプロセッ
サにより制御される構成要素によって、適切に格納され、フォーマットされ、生
成され得る。実際のシステムは任意の量のさらなるまたは別のデータを処理およ
び送信し得るが、送信器セクション356については、以下の種類のデータ(す
なわち、クイック接続識別子370、移行シーケンス信号ポイント識別子372
、訓練情報374、認証情報376およびユーザデータ378)と関連して図示
している。このデータと、モデムシステム300によるデータ処理とについて、
以下に詳細に説明する。
【0052】 上述したように、モデム304は、自身の動作をサポートするために必要な適
切な量のメモリ366を含む。メモリ素子366は、メモリ素子320に類似す
る。この好適な実施形態において、メモリ素子366は、モデム302によって
用いられる対応する返答信号ポイントシーケンス338に関連する返答信号ポイ
ントシーケンス380を格納するように構成される。この実施形態において、モ
デム302および304の両方において、同じ返答信号ポイントシーケンスが事
前規定され、既知である。メモリ素子366はまた、以前に確立されたチャンネ
ル(以前のチャンネルブロック382として図示)の複数のパラメータ、属性お
よび/または特性も格納し得る。以前のチャンネルパラメータ382は、通信セ
ッションの間の任意の適切な時間において格納してもよいし、または、セッショ
ンの間に定期的に更新してもよい。メモリ素子320と同様に、メモリ素子36
6も、受信器350の訓練に関連する複数のパラメータ384を格納するように
構成され得る。これらの格納された受信器パラメータ384は好適にはモデム3
04によってアクセスされ、これにより、従来のV.90モデムシステムにつき
もののスタートアップ待ち時間を有効に低減する。
【0053】 本発明の複数の機能は、従来のV.90モデムのスタートアップ時間および/
または再接続時間の低減(例えば、V.8bisプロシージャの排除または短縮
と、初期訓練プロシージャの排除または短縮)と、(フルデータ速度が達成され
るまで待機するのではなく)初期設定プロセスの早期においてログイン認証デー
タを交信することと)に貢献する。一実施形態において、モデムシステムが中間
データ速度と関連付けられた初期訓練モードである間、ログイン認証データが交
信される。本発明のこれらの(および他の)機能の任意のものが、モデムシステ
ム300においてインプリメントされ得る。
【0054】 図4は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイックスタートアッププ
ロセス400の部分を示すフロー図であり、図5は、2つのモデムデバイスによ
って行なわれる例示的クイックスタートアッププロセスに対応するタイミング図
500である。タイミング図500は、頭字語および略語を含み、これらの頭字
語および略語は、V.8、V.8bis、V.34、V.90、および他のデー
タ通信プロトコルの文脈においてしばしば用いられる。本明細書においてこのよ
うな用語を用いるのは、1つの実際的な実施形態の文脈において本発明のコンセ
プトを説明するためである。しかし、本発明は、任意の適切な文脈において用い
ることが可能であり、特定の信号、シーケンスの数、シーケンスのタイミング、
データ速度、および図5に示すこれらの2つのモデムデバイス間の相互作用は、
本発明の範囲を限定することをいかようにも意図しない。
【0055】 クイックスタートアッププロセス400を、クライアントモデム(例えば、A
PCM))およびサーバモデム(例えば、DPCM))と関連付けられたタスク
を示すように、示す。同様に、タイミング図500は、APCMおよびDPCM
によって送信される信号の一般的なシーケンス化を示す。図5において、2つの
主要シーケンス間の矢印は、APCMとDPCMとの間の相互作用を表す。
【0056】 クイックスタートアッププロセス400は、タスク402と共に開始し得る。
タスク402は、APCMに、DPCMと関連付けられた電話番号をダイヤルさ
せる。上述したように、このコールは、ローカルループ112、中央オフィス1
10およびデジタル電話ネットワーク108(図1を参照)を介して確立される
。この初期リング音に応答して、DPCMは、オフフック状態にされ得る(タス
ク404)、すなわち、DPCMは、このコールに返答する。もちろん、APC
MおよびDPCMは、従来の電話技術プロトコルに従って、コールの実施、コー
ルへの返答およびコールの処理を行うように構成され得る。タスク404の後、
タスク406を行って、能力交信プロトコル(例えば、V.8またはV.8bi
s)を初期設定することができる。本明細書中に説明する実施形態において、タ
スク406の間、能力リクエスト信号(図5中にCReとして示す)が送信され
得る。このCRe信号は、DPCMがクイック接続プロシージャをサポートする
ことをAPCMに知らせる機能をし得る。CRe信号は、従来のV.8bis信
号送信音を変更したもの(例えば、V.8bis音を振幅変調したもの)であり
得る。あるいは、信号送信音と関連する周波数に定期的にジッターが生じ得るか
、または、低レベルの広帯域信号が信号送信音に加えられ得る。このようにして
、レガシーモデムシステムに、CRe信号を上記通常のV.8bis CRe信
号として認識させる。
【0057】 現在の通信チャンネルと関連するコールが確立されるのに応答して、APCM
は、タスク408を行って、クイック接続識別子(QC)をDPCMに適切に送
信し得る。本明細書中に説明する実際的な実施形態において、APCMによって
CRe信号が検出されるのに応答して、クイック接続識別子の送信がプロンプト
され得る。QC信号は好適には、レガシーモデムとクイック接続プロトコルをサ
ポートしないモデムとがQC信号による悪影響を受けないように(すなわち、Q
C信号が、互換性の無いデバイスには無視されるように)設計される。(APC
Mが本明細書中に説明するクイック接続技術をサポートしない場合、当該APC
MはQC信号を生成せず、スタートアップは、図2に関連して上述したような従
来の様式で進行する)。好適な一実施形態において、QC信号は、信号ポイント
識別子も搬送する。この信号ポイント識別子は、移行シーケンス(図5中にQT
SおよびQTS\として示す)においてDPCMによって用いられる複数の信号
ポイント(または1つの信号ポイント)を識別する。この際、信号ポイントは、
通信チャンネル中に存在するデジタル障害を強調表示、照明または明確にするよ
うに機能する。従って、QC信号シーケンスは2重機能を行う。
【0058】 DPCMがクイック接続方法論もサポートすると仮定すると、当該DPCMは
好適には、QC信号の受信に応答してタスク410を行う。タスク410に関連
して、DPCMは、クイック接続肯定応答(図5中にQCA信号として示す)を
送信する。図2に関連して上述したように、DPCMがQC信号に肯定応答しな
い場合またはAPCMがなんらかの形でQCA信号を受信しなかった場合、モデ
ムシステムは、従来のスタートアッププロシージャで進行する。QC信号および
QCA信号のフォーマット、構成および処理は、モデムシステム300(図3を
参照)に関連して上述したように、個々のモデムの各部分によって実行され得る
【0059】 DPCMおよびAPCMがどちらともクイック接続技術をサポートする場合、
特定のアプリケーションに応じて、任意の数の初期設定ルーチンを排除、変更ま
たは短縮することが可能である。例えば、V.90に互換性を持つモデムシステ
ムの文脈において、APCMがV.90に対応することを、QC信号の送信に内
在的に示させることができる。同様に、DPCMもV.90に対応することを、
QCA信号の送信に内在的に示させることができる。その結果、モデムシステム
は、通常の能力交信プロトコル(単数または複数)(例えば、V.8および/ま
たはV.8bis)の部分または全体を排除することができる。この機能は、そ
の存在自体により、スタートアップ待ち時間を(代表的な接続において)5秒も
削減することが可能である。
【0060】 DPCMがAPCMへのコールを開始したとき、タスク402〜タスク410
に関連して上述したクイック接続識別および確認スキームは、同等に適用可能で
あることが可能であることが理解されるべきである。このような状況が生じ得る
のは、APCMからの初期コールまたはリクエストに応答して、DPCMがAP
CMをコールして通信チャンネルを確立したときである。この状況において、A
PCMはCRe信号を送信し、DPCMはQC信号を送信し、APCMはQCA
信号を送信する。APCMがコールを開始する際の上記の説明とは対照的に、A
PCMは、さらなる信号またはさらなるシーケンスを送信して、(信号ポイント
をCReシーケンスまたはQCAシーケンス中に埋設するのではなく)DPCM
に対する移行シーケンス信号ポイントを適切に識別することができる。
【0061】 タスク410の後、DPCMは、タスク412を行って、移行(または同期化
)シーケンスにおいて用いられる信号ポイント(単数または複数)を入手し得る
。上述したように、QC信号は好適には、APCMがロブドビット信号送信の存
在を容易に検出できるようにするための信号ポイントを識別する情報を搬送する
。特定の信号ポイントの判定は、デジタル障害学習プロシージャ364(図3を
参照)に関連して上述したように、APCMによって実行され得る。この判定は
、同じチャンネルを介した以前の接続に関連するデジタル障害の過去の分析に基
づき得る。タスク412は、APCMがQC信号を受信した後に、プロセッサ3
12によって行なわれ得る。
【0062】 タスク412に応答して、タスク414が行なわれ、これにより、適切な移行
シーケンスがDPCMによって送信され得る。例証的な一実施形態において、こ
の移行シーケンスは、タスク412において得られた信号ポイントの正の値およ
び負の値を含む。従って、DPCMは、APCMによって選択された信号ポイン
トと、適切な符号パターン(これは、事前規定可能である)とを用いて、移行シ
ーケンスを生成し得る。この移行シーケンスは、構成およびフォーマットされ、
これにより、APCMが、送信シーケンスを検出すると、後続信号またはDPC
Mによって送信されるシーケンスに自身を同期させることができるようにする。
このようにして、APCM受信器は、移行シーケンスから自身のタイミングを得
ることができる。送信シーケンスは、任意の事前規定された長さであり、任意の
事前規定された符号パターンを有し得る。例えば、図5に示す実施形態において
、移行シーケンスは、クイックタイミングシーケンス(QTS)およびQTS\
信号によって表され、ここで、QTSは特定の信号ポイントシーケンスを示し、
QTS\は、反対の符号を有する同じシーケンスである。図5において、810
個の記号についてQTSシーケンスを繰り返し、30個の記号についてQTS\
シーケンスを繰り返している。
【0063】 本発明の1つの実際的な実施形態において、QTSシーケンスをフォーマット
して、これにより、QTSルート(root)シーケンス期間と、ネットワーク
接続と関連付けられたロブドビット信号の送信(「RBS」)期間とが、(1つ
以外の)共通分母を持たないようにする。例えば、1つの適切なQTSルートシ
ーケンスは、0、+A、−A、+A、−A(ここで、Aは、RBSの存在を強調
表示する信号ポイントを表す)である。従って、図5に示す実施形態において、
5つの部分からなる期間を有するこのQTSルートシーケンスを162回繰り返
し、一方、QTS\シーケンスでは、反転符号でのルートQTSシーケンスを6
回繰り返す。
【0064】 上記の実施例において、RBS期間が6であると仮定すると、受信された移行
シーケンスに、30ポイントの離散フーリエ変換(「DFT」)が行なわれ、こ
れにより、DPCMのタイミングフェーズを得ることができる。加えて、RBS
の存在は、このDFTの結果と関連する特定の離散周波数において、明らかとな
る。このようにして、タイミング情報およびRBS情報を、受信された移行シー
ケンスから抽出することが可能となる。加えて、タイミングフェーズ情報は、R
BS情報から独立して入手される。
【0065】 DPCMは好適には、タスク416の間に特定の信号ポイントシーケンスを送
信するように構成される。信号ポイントシーケンスは、モデムプロトコルの当業
者にとって分かり易く言うと、返答音に変更を施したものであると見なすことが
できる。図5において、この信号ポイントシーケンスは、ANSpcm信号によ
って表される。図3において上述したように。事前規定されたANSpcmシー
ケンス338を、送信器セクション316による送信用として、メモリ素子32
0に格納することができる。実際的な実施形態において、DPCMは、移行シー
ケンスの後、ANSpcm信号を送信する。これは、APCMをイネーブルして
、APCMが移行シーケンスを検出した後、APCMが信号ポイントシーケンス
を予測する点において、所望され得る。言い換えれば、APCMによって移行シ
ーケンスが検出されることは、次に信号ポイントシーケンスが来ることを示すも
のである。
【0066】 好適な一実施形態において、ANSpcm信号は、パルスコード変調信号ポイ
ントのシーケンスか、または、パルスコード変調信号ポイントと関連付けられた
信号ポイントのシーケンスかを含む。例えば、ANSpcm信号は、mu−la
wコードワードもしくはAlawコードワードのシーケンスとして、または、ユ
ニバーサルコードワード(U−コード)のシーケンスとして、フォーマットされ
得る。APCMおよびDPCMは好適には、クイックスタートアッププロセス4
00が開始される前にANSpcm信号が事前規定されて既知となるように、構
成される。別の実施形態において、複数の異なるANSpcm信号を適切にルッ
クアップテーブル中に格納することか、または、モデムデバイスの1つを用いて
ANSpcm信号を設計して、タスク416の前にANSpcm信号を他のモデ
ムデバイスと適切な様式で通信させることが可能である。例えば、ANSpcm
信号は、APCMが受信したANSpcm信号を分析することによりRBSの存
在を容易に検出できるように、設計され得る。このような実施形態において、移
行シーケンス(QTSおよびQTS\)がRBSを識別または強調表示すること
は不要であり得る。
【0067】 V.8の文脈において、返答音は、振幅変調された2100Hzの音として生
成される。それとは対照的に、本発明では、ANSpcm信号を用いて、パルス
コード変調信号ポイントを用いて、音(例えば、2100Hzの音)をデジタル
に生成する。言い換えると、ANSpcm信号は、アナログ信号をデジタルで表
したものである。ANSpcm信号は好適には、公知のパルスコード変調ポイン
トで構築され、これにより、ANSpcm信号を、単なる返答音以外の用途にも
用いることができるようにする。好適な一実施形態において、ANSpcm信号
は、特定の電話ネットワークと関連付けられた利用可能なパルスコード変調ポイ
ントの多くを含む。ANSpcm信号のこの局面は、ANSpcm信号を用いて
現在の通信チャンネル(特にデジタルパッド)の特性を判定または識別すること
が可能になる点において、望ましい。可能なコードワードを大量に用いると、2
つの入力レベルを1つの出力レベルに結合させることができるデジタルパッドを
ANSpcm信号によって検出することが確実になる。ANSpcm信号はまた
、ネットワークエコーキャンセラーをディセーブルする用途およびネットワーク
エコーサプレッサーをディセーブルする用途に適切な音を提供するようにも構成
される。
【0068】 ANSpcm信号がルックアップテーブルを用いて定義された場合、複数の送
信レベルが予想または必要とされる実際的なインプリメンテーションは困難とな
り得る。例えば、ITU−T推奨V.90は、DPCMが32個の異なる送信レ
ベルを指定することを可能にする。そのため、各送信レベルについて別個のテー
ブルを格納すると、メモリ要件が過剰に多くなり得る。従って、別の一実施形態
において、プロシージャは、1つの送信レベルと関連付けられた複数のコードワ
ードを、残りの送信レベルと関連付けられた対応する複数のコードワードとマッ
ピングするように、定義され得る。例えば、−0.5dBm0のレベルのANS
pcm信号を定義するPCMコードワードのテーブルが与えられると、そのプロ
シージャは、各個々のPCMコードワードをその対応するPCMレベルにマッピ
ングする工程と、所望の送信レベルの削減量に従ってそのレベルをスケーリング
する工程と、その結果得られたレベルを最接近PCMレベルにまで戻すように量
子化する工程と、対応するPCMコードワードに変換する工程と、を含み得る。
これにより、(DPCM送信器およびAPCM受信器のどちらにおいても同じメ
カニズムを用いて)対応するANSpcm信号を構築することが可能となり、よ
って、各側において、PCMコードワードの同一のシーケンスを生成することが
できる。この実施形態に従えば、この量子化規則は、量子化における「関係(t
ie)」を取り扱う際、(2つのPCMレベルがスケーリングされたレベルから
等距離にあるかのように)正確でなければならない点に留意されたい。例えば、
この規則によって、ある関係において、ゼロに近いPCMレベルが選択されるこ
とが決定され得る。
【0069】 さらに別の実施形態によれば、ANSpcm信号を規定する方法全体が、事前
規定されたアルゴリズムに基づき得る。この事前規定されたアルゴリズムは、A
NSpcm信号を表すPCMコードワードのシーケンスを生成する。例えば、A
NSpcm信号は、最大で2100Hzの音の集合として規定され得る。この場
合、これらの音は、事前定義された振幅とおよび初期フェーズとを有する。次い
で、これらの音の総計を所望の送信レベルに従ってスケーリングし、その結果得
られた信号を、(ここでも1つの関係における正確な量子化規則を用いて)最接
近PCMレベルにまで量子化する。しかし、この方法ではまた、正弦関数または
余弦関数のいずれかの正確な定義と、音の総計を取る際に累積ビット量とをも用
いて、これにより、両端において計算が一貫した方法で進行することを確実にし
て、ANSpcm信号を適切に検出できるようにする。
【0070】 上述したように、APCMは、ANSpcm信号の送信を予測する。デジタル
障害と、通信チャンネルと関連付けられたアナログ特性とは、ANSpcm信号
に影響を与える。なぜならば、ANSpcm信号は、DPCMからAPCMへと
送信されるからである。タスク418はAPCMによって行なわれ得、これによ
り、ANSpcm信号ポイントシーケンスに関連する受信されたシーケンスが得
られる。次いで、APCMは、タスク420を行って、受信されたシーケンスの
複数の属性と、以前に確立された通信チャンネルと関連する以前に受信されたシ
ーケンスの複数の格納された属性とを比較し得る。例示的な一実施形態において
、以前に受信されたシーケンスはデジタル障害学習(「DIL」)シーケンスで
あり、これは線プロービングシーケンスである。この点において、タスク420
は、現在のチャンネルの特性が、以前に確立されたチャンネルの対応する特性に
類似するか否かを判定する。好適な一実施形態において、タスク420において
比較されたチャンネル特性を、当該チャンネル中のデジタル障害と関連付ける。
言い換えると、タスク420は、格納されているデジタル障害チャンネルプロフ
ァイルを用いて、現在のデジタル障害チャンネルプロファイルを有効化する。タ
スク420は、APCMの適切なプロセッサ素子(図3を参照)によって行なわ
れ得る。
【0071】 タスク420の間、ポイント/レベルの任意の測定可能な特性、受信されたシ
ーケンス全体の任意の測定可能な特性、および/または当該ポイント/レベルと
関連する任意の測定可能な信号もしくは数量とを、APCMを用いて分析するこ
とができる。例えば、受信されたシーケンス中に含まれる任意の数の個々のポイ
ントまたはレベルを、APCMにおいて格納された対応するポイントまたはレベ
ル(格納されたポイントまたはレベルは、先行DILプロシージャと関連付けら
れ得る)と比較することが可能である。受信されたポイント/レベルが格納され
たポイント/レベルと「整合した」場合または受信されたポイント/レベルと格
納されたポイント/レベルとの間の差が特定の閾値内である場合、APCMは、
現在のチャンネル属性が格納されているチャンネル属性と整合していると仮定し
得る(図2のクエリタスク210を参照)。
【0072】 APCMは、プロシージャ421を行って、現在のチャンネルへの以前に確立
された接続の複数の属性または特性を適切に入手および保存し得る。上述したよ
うに、プロシージャ421は、APCMを、受信されたDILシーケンス中に含
まれるポイント/レベルの特性を格納させ得る。その後、これらの過去の値は、
タスク420の間に用いられる。この点において、プロシージャ421は、タス
ク420における比較が終了した後(例えば、現在の接続と関連する後続のDI
Lプロシージャに応答して)、以前の値を新規のDIL値で更新し得る。
【0073】 図2に関連して上述したように、タスク420がチャンネル特性が十分に整合
しないと判定した場合、モデムシステムは、従来のV.90スタートアッププロ
シージャに復帰(revert)し得る。図5は、APCMがV.8プロトコル
まで伝送速度を落とし、従来のV.8コールメニュー(CM)メッセージをDP
CMに送る様子を示す。次いで、APCMに対する従来のV.8スタートアップ
が、シーケンス502に沿って行なわれる。CMメッセージに応答して、DPC
Mは、従来のV.8ジョイントメニュー(JM)メッセージを生成し、従来のV
.8初期設定(シーケンス504として示す)に従って進行する。例示目的のた
め、クイックスタートアッププロセス400では、タスク420が、現在の通信
チャンネルと以前に確立された通信チャンネルとが類似すると判定したと仮定す
る。
【0074】 APCMが現在のチャンネル特性を以前のチャンネルと共に有効化すると、ク
イックスタートアップルーチンがトリガされ、これにより、モデムシステムに関
連する初期設定時間をさらに削減することができる。あるいは、クイックスター
トアップルーチンをトリガするようにDPCMを構成してもよい。従って、タス
ク422が初期設定され得、その間、モデムシステムに初期訓練を行う。(分か
り易くかつ簡潔にするため、タスク422の部分および後続タスクの部分は、A
PCMおよびDPCMのどちらによっても実行され得る;クイックスタートアッ
ププロセス400は、このような機能の組み合わせを、単一のプロセスタスクの
文脈において示す)。タスク422により、以前に確立された通信チャンネルと
関連する複数の格納されたパラメータに応答して、APCMおよびDPCMは、
初期設定され得る。上述したように、格納されたパラメータは、等化器、エコー
キャンセラー、送信パワーレベル、初期信号ポイントコンステレーションまたは
そのようなものの初期設定または訓練と関連付けられ得る。タスク422は、プ
ロシージャ421と連係して動作し得る。プロシージャ421は好適には、以前
の接続と関連する初期設定パラメータを入手および格納するように機能する。こ
の点において、プロシージャ421は、以前の接続の通常のデータモードの間、
再交渉プロセスの後、または以前の通信セッションと関連する任意の状態または
イベントに応答して、このようなパラメータを定期的に保存するように適切に設
計され得る。プロシージャ421はまた、異常な設定パラメータまたは初期設定
パラメータが不適切に保存されないようにも、構成され得る。
【0075】 典型的なV.90接続の文脈において、タスク422は、2つのジョイントの
訓練フェーズに関連付けられ得る。以前のパラメータを用いて、モデムシステム
は、従来のV.90のフェーズ2のプロービングプロシージャおよびレンジング
プロシージャを省略または短縮し、従来のV.90のフェーズ3のデジタル障害
学習プロシージャおよび初期訓練プロシージャを省略または短縮することができ
得る。図5に示すように、APCMおよびDPCMはそれぞれ、タスク422の
間、訓練シーケンス(TRN1信号として示す)を送信し得る。これらの訓練信
号を用いて、等化器タップおよびエコーキャンセラタップを適応可能に調節し、
別の場合にモデムシステムの訓練を容易化することができる。従って、V.90
のスタートアップの最も時間のかかるプロシージャの1つ(APCM等化器の訓
練)を、効率的に行うことができ、これにより、微調整および訓練の時間を十分
に得ることが可能となる。
【0076】 タスク422の間に生じる初期訓練に加えて、タスク424も行われ得る。タ
スク424の間、モデムシステムは、エラー修正および/またはデータ圧縮プロ
トコルを行い得る。従来のV.90モデムシステムにおいて、エラー修正の目的
の場合、V.42推奨を遵守し、データ圧縮目的の場合、V.42bis推奨を
遵守する。例えば、PPP接続と関連付けられた通常のV.90動作モードにお
いて、最終訓練の後でかつCHAP/PAP認証プロシージャの前に、V.42
プロシージャおよびV.42bisプロシージャを行う。V.42およびV.4
2bisをCHAP/PAPプロシージャの前に行うのは、CHAP/PAPプ
ロシージャが「エラーフリー」チャンネルについてより適切だからである。従来
のV.90システムとは対照的に、タスク424は、V.90のスタートアップ
のフェーズ3の間、V.42bisを行い得る。スタートアッププロセスにおい
てV.42bisを前方シフトさせると、接続時間を削減するのに有用である。
図5において、XID信号は、従来のV.42XID信号に変更を加えたものを
示す。例えば、XID信号は、圧縮およびそのようなものについて交渉する際に
用いられるXIDパラメータのサブセットを利用することができる。V.42b
isプロシージャの部分はまた、図5に示す様々な変更信号シーケンスと連係し
て実施され得る。例えば、CPt信号は、1つ以上のV.42bis信号と関連
付けられた従来のV.90CPt信号を示し得る。
【0077】 この好適な実施形態において、V.42bisプロシージャを行って、実質的
に「エラーフリーの」チャンネルを提供する。タスク424の後、接続メッセー
ジをホストソフトウェアに発行する。この接続メッセージは、モデムシステムが
この時点において初期データ速度でのデータ送信の準備が出来ていることを示す
。接続メッセージは、公知の技術でフォーマット、生成および送信され得る。
【0078】 接続メッセージに応答して、ホストソフトウェアは、上層プロトコルログイン
プロシージャ(例えば、CHAPプロシージャまたはPAPプロシージャ)を「
同時に」開始する(タスク428)。タスク428は、ホストソフトウェアによ
って自動的に開始してもよいし、または、ユーザの入力に応答して開始してもよ
い。CHAP/PAPデータ送信は、最終訓練プロセスと連係して発生する。こ
の好適な実施形態において、APCMおよびDPCMは、通信チャンネルを介し
て、CHAP/PAP認証データをスクランブルされたデジタルデータとして送
信する。認証データをスクランブルすると、モデムデバイスが認証データ上に最
終訓練を行うことが可能となる。従来のV.90モデムシステムにおいて、最終
訓練信号は、スクランブルされた「信号」としてフォーマットされる。スクラン
ブルされた信号は、全く情報を搬送しない;すなわち、最終訓練信号は、スペク
トル的な白色光源として用いられるに過ぎない。本発明は、これらの最終訓練信
号を用いて、ユーザデータを搬送し、一方、モデムデバイスが訓練プロセスを終
了する。CHAP/PAPデータは1つの好適な形態のユーザデータであるが、
本発明は、認証データの送信または交信に限定されない。加えて、特定のスクラ
ンブル化アルゴリズムは、アプリケーションによって異なり得る。
【0079】 図5において、2重機能信号を、TRN2A/PPP信号およびTRN2D/
PPP信号によって表す。この点において、モデムデバイス中の受信器セクショ
ンを、第1の期間の間(例えば、データフェーズ1の間)に初期データ速度で訓
練して、これにより、これらの受信器セクションが、後続の時間期間の間(例え
ば、データフェーズ2の間)に最終データ速度での動作にシームレスに移行する
ことができるようにする。さらに、(モデムシステムが完全に初期設定された後
ではなく)第1の期間の間にPPPログインプロシージャを初期データ速度で行
うことができる。
【0080】 初期データ速度期間の間、タスク430を行って、APCMおよびDPCMを
イネーブルして、コンステレーションパラメータおよび変調パラメータ(図5中
にCP信号およびMP信号として示す)を適切な様式で交信させることが可能で
ある。タスク430は、従来のV.90の様式で行われ得る。これらのパラメー
タは、後続のデータモードの間、モデムデバイスによって用いられ得る。訓練プ
ロシージャおよび認証プロシージャが終了した後、モデムシステムは好適には、
シームレスな様式でフルデータ速度に移行する。タスク432を行って、データ
送信をフルデータ速度で行うことが可能である。この期間は、データフェーズ2
として好適であり得る。モデムシステムがフルデータモードに入った後、クイッ
クスタートアッププロセス400は終了する。
【0081】 表1にまとめた従来のV.90モデムスタートアップとは対照的に、本発明に
よるモデムシステムでは、以下の表2に示すように、スタートアップ待ち時間が
短い。特に、表2に概要を示すスタートアップ時間は、表1に概要を示すスター
トアップ時間の約半分である。スタートアップ待ち時間の大幅な低減は、多くの
状況において(特に、V.90のモデムシステムまたはレガシー56kbpsの
モデムシステムを用いたPPPダイヤルアップインターネット接続の文脈におい
て)望ましいことである。
【0082】
【表2】 表2−クイックV.90モデムのスタートアップ 本発明の技術は、線を崩壊させる(corrupting)イベントまたはチ
ャンネル割込みの後の再接続に関連する再初期設定時間を削減する際の他の文脈
において、インプリメントされ得る。例えば、多くの電話利用者は、コール待機
サービス、コール元識別サービスおよび他の電話技術サービスに加入している。
しかし、このようなサービスは、モデム接続のために電話線が使用中である間、
ディセーブルされるかまたは機能しなくなり得る。モデム接続の間にコール待機
がディセーブルされない場合、信号音がモデム接続に割込み得る。ユーザが待機
中の線に返答しようとすると、上記オフフックおよびオンフックがフラッシュし
、これにより、モデムシステムは自身の受信器を再訓練するか、または、フル再
接続プロシージャをプロンプトし得る。
【0083】 時間のかかる再接続プロシージャまたは再訓練プロシージャを行う代わりに、
モデムシステムを、格納されたアナログ障害情報およびデジタル障害情報、等化
器設定、パワーレベル、エコーキャンセラー設定、コンステレーションおよびそ
のようなものを用いるように構成することが可能である。コール待機プロシージ
ャによって、内線(extension)電話デバイスにある保留オフ状態によ
って、コール元識別リクエストによって、または任意のチャンネル崩壊イベント
によって(このようなイベントが計画的なものであるかまたは非意図的なもので
あるかは問わない)チャンネル接続が割り込まれた場合、このような格納情報を
用いて、モデムシステムパラメータを迅速に再設定することが可能である。この
シナリオにおいて、クライアントモデムおよびサーバモデムの両方が、関連を持
つシステム属性、モデム動作パラメータ、チャンネル特性および/またはネット
ワーク特性を格納し得る。
【0084】 1つの実際的な例において、クライアントモデムは、コール待機音に応答して
、信号を用いて、サーバにスタンバイモードに入るように伝え得る。次いで、サ
ーバモデムは、FSKモードに切り換わって、サーバがアイドル状態である間、
クラス2のコール元識別情報を適切に検出し得る。ユーザが第2のコールに返答
したいと望むと、クライアントモデムは、スタンバイ信号または心搏音をサーバ
に定期的に送信して、サーバに保留状態を継続するように命令し得る。第2のコ
ールが終了し、ユーザがデータコールを開始することを望む場合、クライアント
モデムは、クイック再接続ハンドシェーキングプロトコル(これについては、後
述する)を開始する。一方、ユーザが第1のコールを終了したいと望むと、クリ
アダウンメッセージが送られ得る(あるいは、定期的な保留信号が終了し得る)
【0085】 上記のクイック再接続ハンドシェーキングにより、モデムデバイスは、以前の
チャンネルパラメータ342および382に関連して簡単に上述したように、「
保留」チャンネルの保存されているパラメータおよび属性と、モデムデバイスと
関連付けられた保存中の動作パラメータとをリコールする。この技術により、モ
デムシステムをほんの数秒で再接続することが可能となる。従って、データモー
ドのユーザは、入来コールの待機またはコール元識別信号を処理した後に時間の
かかる再接続による不利益を被ることがなくなる。このような様式のコール待機
を用いれば、データモードのユーザは、モデム接続に関連する遅延が顕著な長さ
になることなく、断続的な割込みを受けることができる。
【0086】 この機能を用いて、従来のPPPモデム接続で「常時接続」モードをシミュレ
ートすることができる。例えば、クライアントモデムとサーバモデムとの間の所
与の接続に対して、関連するチャンネルの補償情報を定期的に保存することが可
能である。クライアントユーザは、上述するようにデータモードを休止している
間に、入来する第2のラインコールに返答することができる。加えて、クライア
ントユーザが送出音声コールを開始した場合、データモードを適切に終了するこ
とができる。音声コールが終了した後、クライアントモデムは、サーバモデムに
再ダイヤルまたは別の場合において再接触して、格納されたパラメータを用いて
接続を確立することができる。
【0087】 図7は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイック再接続プロセス7
00の部分を示すフロー図であり、図6は、2つのモデムデバイスによって行な
われる例示的クイック再接続プロセスに対応するタイミング図600である。タ
イミング図600は、従来のデータ通信プロトコルの文脈において用いられるこ
との多い頭字語および略語を含み得る。本明細書においてこのような専門用語を
用いるのは、実際的な一実施形態の文脈において本発明の概念を説明することを
意図してのことである。しかし、本発明は任意の適切な文脈において用いること
も可能であり、特定の信号、シーケンス数、シーケンスのタイミング、データ速
度、および図6中に示す2つのモデムデバイス間の相互作用は、本発明の範囲を
限定することをいかようにも意図していない。
【0088】 クイック再接続プロセス700は、このようなモデムシステムが通信セッショ
ンを確立した後(典型的には、モデムシステムがフル速度でのデータモードに入
った後)に、このようなモデムシステムによって行なわれ得る。これから説明を
行うために、モデムシステムが上述したように構成されている(または、後述す
る様々なプロセスタスクをサポートするように適切に構成されている)と仮定す
ることができる。プロセス700を行う2つのモデムデバイスは本明細書中に説
明するクイック再接続技術と互換性を有すると仮定することができる。従って、
プロセス700は、クイック再接続プロシージャを行うことが可能か否かを判定
するために、いずれの確認または信号送信も行う必要は無い。
【0089】 これはクイック再接続プロセス700の要件ではないものの、モデムシステム
は、上述したクイックスタートアップ技術に従って初期設定され得る。従って、
プロセス700は、双方のモデムデバイスが任意の数の適切なチャンネル特性、
受信器パラメータならびに(モデムシステムの初期設定、訓練および同期化に関
連する)他の情報を格納したと仮定する。上述したように、このような情報は、
スタートアッププロシージャの間または適切なデータモードの間に定期的に適切
に保存され得る。プロセス700を用いて、モデムデータモードの一時休止の後
または任意の割込みイベントの後に、現在のモデム接続をイネーブルして、クイ
ック再確立することができる。この文脈において、実際的なシステムは、クライ
アントモデムデバイスのユーザがモデム接続(またはモデムデータ通信モード)
を一時的に休止している間、モデムデバイス間の通信リンクまたは接続を保持す
ることができる。この一時的保留期間の間、ユーザは、クライアント側のモデム
デバイスがアイドル状態である間、コール待機信号に応答して別の入来コールに
返答し、新規の送出コールまたはそのようなものを開始することができる。
【0090】 クイック再接続プロセス700は、タスク702と共に開始され得る。タスク
702の間、再接続指示(indication)が、DPCM(例えば、図3
に示すモデム302)によって受信される。再接続指示は、リクエスト(例えば
、ユーザが開始したリクエスト)に応答して生成され得、これにより、モデム通
信セッションにおける一時休止が終了する。例えば、適切な再接続信号が、AP
CMのユーザによって開始されたフックフラッシュに応答してまたはAPCMと
関連付けられたアプリケーションソフトウェアによって生成された命令に応答し
て、APCM(例えば、モデム304)によって生成され得る。あるいは、AP
CMまたはAPCMと関連付けられたデータアクセス構成(DAA)が、電話セ
ットの保留オンステータスと関連する線電流の変化に応答して、再接続信号を生
成し得る。このような使用中の線(line−in−use)を検出する技術は
一般的には、当業者に公知である。この再接続指示は、ユーザが一時的に保留状
態にされている現在のモデム接続を再確立することを望んでいる旨をDPCMに
伝える。実際的な一実施形態において、DPCMは、再接続指示を受信し、この
再接続指示に応答して、タスク704を開始する。
【0091】 タスク704の間、DPCMは、適切な返答信号を送信する。返答信号は好適
には、クイック再接続プロシージャがサポートされていることをAPCMに伝え
る。本明細書中に説明する例示的実施形態において、このような返答信号は、上
述したように適切な移行シーケンスを含み得る。従って、クイック再接続プロセ
スは、タスク704を行い得る。タスク704は、図4と関連して上述したタス
ク414と類似し得る。例えば、タスク704によって、DPCMは、QTS信
号を送信し、APCMをイネーブルして、DPCMのタイミングフェーズを再度
判定し得る(QTS信号は、図6中の参照符号602によって識別される)。加
えて、QTS信号の再送信により、APCMがイネーブルされ、これにより、デ
ータ通信ネットワークのRBS特性を入手する(ただし、そうすることが必要な
場合またはそうすることが望ましい場合)。
【0092】 多くの実際的なモデム接続において、ネットワーク接続(デジタルパッドおよ
びRBSの関連する影響)は、モデム保留期間の間、一貫した状態のままである
点が留意されるべきである。もちろん、ネットワークリソースを節約するために
、モデム保留期間の間、ネットワーク接続をクリアダウンする状況もあり得る。
このような状況の場合(特に、同じネットワーク接続が再確立されない場合)、
ネットワークのデジタル障害プロファイルは、一貫した状態を保持し得ない。さ
らに、ネットワーク特性が変化しなかったとしても、モデム接続が保留にされた
場合(特に、APCMが保留期間の間DPCMからの信号を受信しない場合)、
APCMは、そのRBS同期を失い得る。この点において、APCMが保留期間
の後に自身をネットワーククロックに適切に再同期できたとしても、その特定の
RBSフェーズはそれでも不明であり得る。従って、クイック再接続プロセス7
00は好適には、ネットワーク接続およびRBSタイミングが変化した場合を想
定して構成される。
【0093】 返答信号はまた、移行シーケンスに続く適切な信号ポイントシーケンスも含み
得る。従って、タスク704の後、DPCMは、タスク706を行って、信号ポ
イントシーケンスをAPCMに適切に送信することができる。タスク416に関
連して上述したように、信号ポイントシーケンスは、返答音を変更したもの(例
えば、ANSpcm信号(これを、図6中の参照符号604として示す))と見
なすことができる。このANSpcm信号604は、上述したように構成可能で
あり、例えば、ANSpcm信号604は、APCMをイネーブルして、現在の
通信チャンネルまたはネットワーク(特に、デジタルパッドおよび/または他の
デジタル障害)の特性を判定または識別させるように、適切にフォーマットされ
得る。ANSpcm信号604はまた、ネットワークエコーキャンセラーをディ
セーブルするのに適切な音およびネットワークエコーサプレッサーをディセーブ
ルするのに適切な音を提供するようにも構成される。
【0094】 実際的な一実施形態において、APCMは、ANSpcm信号604の送信を
予期する(anticipate)。例えば、APCMは、再接続指示をDPC
Mに送信した後、自身の受信器をANSpcm信号604を受信するように調整
するように構成され得る。したがって、クイック再接続プロセス700は、クエ
リタスク708を含み得る。クエリタスク708は好適には、ANSpcm信号
604がAPCMによって受信されたか否かおよび/またはAPCMがANSp
cm信号604を受信したことを示す適切な肯定応答をDPCMが受信したか否
かを判定する。ANSpcm信号604がAPCMによって受信されず、APC
MがANSpcm信号604を受信したことを示す適切な肯定応答をDPCMが
受信しなかった場合、プロセス700は終了し得、モデムシステムは、従来の再
接続ルーチンをと共に進行し得る。ANSpcm信号706が適切に受信された
とクエリタスク708が判定した場合、APCMは、受信された信号を上述した
ように処理して、APCMをイネーブルし、再確立されたチャンネルと関連する
デジタル障害を判定させることができる。
【0095】 タスク710は好適には、双方のモデムデバイスに、以前のチャンネル接続(
すなわち、モデム接続が一時的保留状態にされる前のチャンネル)と関連付けら
れた特性およびパラメータをリコールおよび入手させるように、行なわれる。タ
スク710は、DPCMを以前のチャンネル情報342にアクセスさせ、APC
Mを以前のチャンネル情報384にアクセスさせることができる。上述したよう
に、この情報は、(以前判定された)現在のチャンネル条件、モデム受信器と関
連付けられた任意の数の設定、通信ネットワークの特性またはそのようなもの)
に関連する1つ以上のパラメータを含み得る。タスク710は、モデムシステム
をイネーブルして、これらの格納されたパラメータをクイック検索させ、かつ、
チャンネルの独立的基再評価およびフル再訓練プロセスの代わりに適切な様式で
、モデムデバイスを再設定させる。タスク710は、DPCMがAPCMから再
接続識別子を受信した後、DPCMによって行われ得、また、タスク710は、
APCMがANSpcm信号604を受信する前に、APCMによって行われ得
る。タスク710がAPCMによって行なわれる場合、APCM等化器は、以前
のチャンネル情報384に従って初期設定され、これにより、ANSpcm信号
604の適切な受信分析が可能となる。
【0096】 DPCMは、任意の数の技術(例えば、ITU−T推奨V.34(国際電気通
信連合、1994年9月)に記載された、従来のV.34半2重1次チャンネル
の再同期化プロシージャ。本明細書中、同文献を参考のため援用する)に従って
、自身のタイミング同期化を再度獲得することができる。言い換えると、図6に
示すように、APCMは、PP信号610を送信してDPCM受信器をイネーブ
ルし、これにより、自身のタイミング回復およびキャリア回復とDPCM受信器
とが同期するように、構成され得る。Sプリアンブル信号およびS\プリアンブ
ル信号(それぞれ、参照符号606および608として示す)を用いて、自動利
得制御素子またはそのようなものを初期設定することができる。B1信号612
は、DPCMスクランブル化器、トレリス符号器およびそのようなものを初期設
定する際に用いることが可能なプリアンブルシーケンスとして見なされ得る。こ
れらの信号およびシーケンスについては、V.34推奨に詳細な記載があるため
、本明細書中では説明を省く。
【0097】 同時に、DPCMは、R信号616を送信することが可能であり、このR信号
616の後、R\信号618およびB1信号620が続く。これらのシーケンス
はまた、APCMをイネーブルしてデータモードに備えさせる適切なプリアンブ
ルシーケンスとしても機能する。これらの信号およびシーケンスについてはV.
90推奨に詳細な記載があるいるため、本明細書中では説明を省く。
【0098】 再同期化シーケンスに応答して、モデムシステムはデータモードに入り、シス
テムは、データの送信をフルデータ速度で開始し得る(タスク712)。言い換
えると、データ送信モードは、以前の接続を完全にクリアダウンすることなく、
再確立される。データモードは、図6におけるシーケンス614および620に
よって識別される。特筆すべきは、クイックスタートアッププロセス400とは
異なり、クイック再接続プロセス700では、チャンネル特性(タスク420を
参照)、初期訓練プロシージャ(タスク422を参照)、エラー修正およびデー
タ圧縮プロシージャ(タスク424を参照)、最終訓練プロシージャ(タスク4
28を参照)と、認証交信(タスク428を参照)またはコンステレーションお
よびモデムパラメータの交信(タスク430を参照)の間で比較を行う必要が無
い点である。PAP/CHAP認証情報に関して、モデムシステムは、保留期間
の間にPPP/TCP/IPプロトコル層を維持するように適切に構成可能であ
り、これにより、PPP認証データを再送信する必要が無くなる。従って、モデ
ムシステムは、複数の従来の初期設定タスクを行って時間を無駄にすることなく
、自身のモデム接続を再確立することができる。典型的かつ実際的なシステムに
おいて、クイック再接続プロセスを用いて、1.5秒未満でデータモードを再確
立することが可能である。
【0099】 クイック再接続プロシージャの別のバージョンでは、タイミング図500(図
5を参照)に類似するタイミング図を用いることが可能である。しかし、このよ
うな実施形態において、タイミング図500と関連して上述した信号セグメント
のうちいくつかの長さを低減させ、これにより、従来の再接続時間を低減するこ
とが可能である。例えば、様々なTRN訓練シーケンスおよびパラメータ交信信
号を大幅に短くすることが可能である。なぜならば、これらのTRN訓練シーケ
ンスおよびパラメータ交信信号は、基本的な情報を搬送する必要が無いからであ
る。実際的なインプリメンテーション上の理由のため、(セグメントをタイミン
グ図500から排除する代わりに)一般的なシーケンス構造をこのような様式で
完全なまま保持することが望まれる場合がある。実際、ソフトウェアのインプリ
メンテーションの観点から、セグメントの長さを比較的直接的な方法で調節する
ことができ、一方、セグメント全体を既存のプロトコルから除去するのは、時間
がかかり、厳しいタスクであり得る。このような別の上述したようにの再接続時
間はタイミング図600に関連して上述した再接続時間(例えば、〜2.5秒)
よりも長い場合があるが、それでも、その再接続時間は、従来の再初期設定プロ
シージャを行うのに必要な時間よりも有意に短い。
【0100】 上述したように、コール待機および関連する電話機能は、線がモデム接続のた
めに使用中である場合、問題になり得る。コール待機警告信号に応答して、モデ
ム接続が頻繁に中断され、その際、モデムデバイスは、中断の原因に気付かない
。待機コール警告信号は、モデムデバイスを切断させるかまたは長時間の保持モ
ードに入らせ得る。さらに、多くのシナリオにおいて、消費者は、コール待機サ
ービスそのものの利点を利用することができない。一般的には、本発明は、以下
のようにして、この問題に対して取り組む:すなわち、(1)いずれのモデムデ
バイスも待機コール警告に応答してすぐにクリアダウンすることを可能にし;(
2)第1のモデムデバイスが第2のモデムデバイスを保留状態にさせるようにと
リクエストし、第2のモデムデバイスがそのリクエストを承認(grant)す
るかまたは拒否するかを可能にし;かつ、(3)いずれのモデムも(上述したよ
うな)クイック再接続をリクエストすることを可能にする。この信号送信技術を
実施すれば、警告信号(例えば、コール待機警告)に応答して、モデム接続をク
リアダウンするか、保留状態にするか、またはクイック接続することが可能とな
る。同様に、モデム接続が保留にされた場合、保留期間が経過した後、同じ信号
送信メカニズムを用いて、モデムセッションを再接続することが可能である。
【0101】 双方の終端デバイス(例えば、V.90システムにおけるDPCMおよびAP
CM)がこのモデム保留機能との適合性を有すると仮定すると、適切な信号送信
スキームを用いて終端デバイスをイネーブルして、動作ノードを必要に応じて切
り換えさせることができる。本明細書中、信号送信スキームおよび様々なプロセ
スについて、クライアント終端部においてAPCMを有し、サーバサイト終端部
または中央サイト終端部においてDPCMを有するモデムシステムの文脈におい
て説明するが、本発明は、この文脈に限定されない。例えば、本明細書中に記載
の技術は、2つのクライアントモデム間の通信セッションの文脈またはV.34
モデムシステムの文脈にも、同様に適用可能である。
【0102】 図16は、モデムシステム1600を動作させることが可能な例示的実施形態
を模式的に示したものである。モデムシステム1600は一般的には、中央サイ
トと関連付けられ得る第1のモデムデバイス1602と、顧客サイト分1670
に常駐し得る第2のモデムデバイス1604とを含む。典型的なV.90システ
ムの文脈において、第1のモデムデバイス1602はDPCMであり得、第2の
モデムデバイス1604はAPCMであり得る。DPCM1602は、デジタル
リンクを介して中央オフィス1606に結合され、APCM1604は、アナロ
グリンク(例えば、ローカルループ)を介して、中央オフィス1606に結合さ
れる。モデムシステム1600は、上述したようなクイックスタートアップルー
チンおよび/またはクイック再接続プロシージャと関連付けられたさらなる素子
および機能を有し得ることが理解されるべきである。
【0103】 図16はまた、(入来コールを顧客サイトに提供することが可能な)コール元
デバイス1608と、顧客サイトに配置されたパラレル返答デバイス1610と
、顧客サイトに配置されたシリーズ返答デバイス1611とも示す。図16に示
すように、パラレル返答デバイスは、APCM1604と同じコールを同時に受
信するように、接続される。それとは対照的に、シリーズ返答デバイス1611
は、APCM1604がコールをシリーズ返答デバイス1611に経路設定する
ように、接続される;すなわち、APCM1604は、従来の様式で、シリーズ
返答デバイス1611を出入りするコールのトラフィックを制御または調整する
ことができる。コールは、コール元デバイス1608と返答デバイス1610お
よび1611との間で中央オフィスを介して確立され得、モデム接続は、DPC
M1602とAPCM1604との間で中央オフィスを介して確立され得る。
【0104】 一般的には、モデムシステムは、コール待機と、モデム接続の中断を必要にし
得る他の状況に応答する信号生成メカニズムとをサポートするように構成される
。例えば、APCM1604は、適切にフォーマットされた信号を送信して、モ
デム保留状態を開始し得る。DPCM1602は、異なる信号を送信して、モデ
ム保留リクエストを肯定応答し得る。APCM1604は、さらに別の信号を送
信して、(上述したような)クイック再接続プロシージャを開始するようにとの
リクエストし得、いずれのモデムデバイスも、クリアダウンリクエストを示す信
号を送信し得る。分かり易くかつ簡潔にするため、図16では、上述した例示的
プロセスに関連する様式で、APCM1604およびDPCM1602を図示し
ている。実際的な実施形態において、これらのモデムデバイスはそれぞれ、送信
モデムまたは受信モデムとして機能することができ、かつ、上述したような様々
な信号を生成することができる。
【0105】 DPCM1602は、送信器セクション1612および受信器セクション16
14を含む。送信器セクション1612および受信器セクション1614はどち
らとも、従来の技術とモデムシステム300(図3を参照)の上記記載とに従っ
て構成可能である。DPCM1602は、初期設定プロシージャ、データモード
、保留モードおよび移行モードの間、複数の信号、シーケンスおよび音を送信す
ることが可能である。上述したように、DPCM1602は、クイックスタート
アップルーチンまたはクイック再接続プロシージャと関連付けられた適切な移行
シーケンス1616および特性信号ポイントシーケンス(例えば、ANSpcm
信号1618)を送信するように構成され得る。データモードの間、DPCM1
602は、適切なデータ送信スキームに従って、データ1620を送信する。
【0106】 DPCM1602はまた、APCM1604および/または中央オフィス16
06によって受信され得る複数の信号を送信することもできる。例えば、DPC
M1602は、上述したような「A」音1622および「B」音1624を送信
することができる。実際的な一実施形態において、(ITU−T推奨V.34に
記載のように)「A」音1622は2400Hzであり、「B」音1624は1
200Hzである。もちろん、モデムデバイスは、これらの事前規定された音の
代わりに(またはこれらの事前規定された音に加えて)、任意の適切な音または
信号を生成および処理することができる。DPCM1602はまた、モデム保留
モードの開始と、保留期間の後のモデムセッションの再接続と、モデム接続のク
リアダウンと関連付けられた複数のさらなる信号を送信するようにも構成される
。例えば、DPCM1602は、モデム保留リクエスト1626と、モデム保留
肯定応答1628と、クイック再接続リクエスト1630と、切断信号1632
(本明細書中、この信号を「モデムステータス信号」と呼ぶ)とを送信すること
ができる。これらの信号のフォーマットおよび機能について、以下により詳細に
説明する。
【0107】 DPCM1602はまた、信号検出素子1634も含み得る。この信号検出素
子1634は、任意の数の公知の技術を用いて、APCM1604および/また
は中央オフィス1606によって送信された制御信号、リクエストおよび音を検
出、分析および解釈することができる。例えば、信号検出素子1634は、従来
の音検出器および/または本明細書中に記載された異なる信号を検出および識別
するように構成された従来のV.34またはV.90の差分位相シフトキーイン
グ(DPSK)受信器を用いることができる。
【0108】 本明細書中に記載の信号送信スキームの目的のため、APCM1604は好適
には、DPCM1602と同様に構成される。言い換えれば、APCM1604
は、「A」音1642と、「B」音1644と、モデム保留リクエスト1646
と、モデム保留肯定応答1648と、クイック再接続リクエスト1650と、切
断信号1652とを送信することができる。加えて、APCM1604は、顧客
サイトがコール元のID機能(例えば、コール元構成要素1656によって示す
ようなコール元のID機能)をサポートすることを中央オフィス1606に伝え
るコール元ID音1654を生成するようにも構成され得る。現在の規格によれ
ば、コール元ID音1654は、長さが約55〜65ミリ秒のDTMF「D」音
である。もちろん、APCM1604は、データモードの間、データ1658を
送信する。
【0109】 DPCM1602と関連して上述したように、APCM1604は好適には、
信号送信検出素子1660を含む。この信号送信検出素子1660は、APCM
1604をイネーブルして、DPCM1602によって送信された様々な信号送
信音およびシーケンスの受信、検出および分析を行なわせる。このようにして、
APCM1604およびDPCM1602の両方が、信号を受信し、かつ、受信
した特定の信号(単数または複数)に応答して動作モードを切り換えることがで
きる。
【0110】 中央オフィス1606は、モデムコール、音声コールおよびファクシミリコー
ルと関連する回路切換えを従来の方法で行うように構成される。中央オフィス1
606は、任意の数の顧客サイトをサポートし得る。中央オフィス1606が任
意の数の他の中央オフィス、中央サイトモデムまたはそのようなものと操作可能
に結合され得る。上記にて簡潔に説明したように、APCM1604、返答デバ
イス1610およびコール元ID構成要素1656は、顧客サイト1670に常
駐し得る。従って、APCM1604、返答デバイス1610およびコール元I
D構成要素1656は全て、中央オフィス1606によってサポートされる。
【0111】 中央オフィス1606は、コールを適切なパーティ間に経路設定するための適
切な切換え構造物1672を含む。例えば、切換え構造物1672は、第1の状
態に切り換わってDPCM1602とAPCM1604との間にモデム接続を確
立し、第2の状態に切り換わってコール元デバイス1608と返答デバイス16
10との間に音声接続を確立することができる。さらに、切換え構造物1672
は、接続に一時的に割り込んで、制御信号、データ、または音を現在の回路また
は線上に押し付ける(impress)こともできる。この点において、中央オ
フィス1606は、特定の状況に応じて、複数のリング信号1674、警告信号
1676、コール元IDデータ1678および他の情報を送信することができる
。例えば、現在の方法に従って、中央オフィス1606は、音声コールを一時的
に中断し、コール待機警告信号1676を顧客サイト1670に送信し得る。顧
客がその入来コールを受け入れると、切換え構造物1672は、オリジナルのコ
ールが保留にされている間、入来コールを顧客サイト1670に経路設定するよ
うに再構成され得る。以下により詳細に説明するように、類似のルーチンを用い
て、モデムコールを保留にすることが可能である。
【0112】 上述したように、信号送信スキームは好適には、フェーズ2の信号送信音を用
いる。このフェーズ2の信号送信音は、従来のV.34およびV.90のモデム
システムによっても用いられる。加えて、信号送信スキームでは、信号送信をV
.34再訓練プロシージャおよびV.90再訓練プロシージャとシームレスに一
体化させることが可能なDPSK送信技術も用いる。信号は、V.34受信器/
V.90DPSK受信器または比較的単純な音検出器のいずれによっても検出さ
れ得るように、構成される。実際的な一実施形態において、モデム保留リクエス
ト、モデム保留肯定応答、クイック再接続リクエストおよび切断信号は、ある期
間(例えば、少なくとも50ミリ秒)の音Aまたは音Bのいずれかによって先行
される。この技術は、従来のV.34モデムシステムおよびV.90モデムシス
テムによって用いられるA音およびB音の使用を利用し、モデムシステムによっ
て既に使用されている変調スキームの利点を活かしたものである。従って、DP
CM1602は典型的には、DPSK信号を受信するように調整されるため、こ
の信号送信メカニズムは容易にインプリメントされる。
【0113】 A音またはB音に追随するモデムステータス信号は好適にはビットパターンの
繰り返しに基づいて、DPSK信号として送信される。好適な実施形態において
、モデムステータス信号は、異なるパターンが異なるモデムステータス信号に対
応する4ビットの8個のパターンの繰り返しと関連付けられたDPSK信号であ
る。4ビットのパターンの使用は、信号送信検出素子1634および1660の
ために単純な音検出器を用いるため、望ましい;なぜならば、ビットパターンが
短くなると、DPSK信号と関連付けられた周波数構成要素の数が減少するから
である。その結果、この信号検出スキームは、大量の周波数をスペクトル内容に
ついて分析する複雑な処理ルーチンを用いる必要を無くす。以下の表3中に、異
なるモデムステータス信号のための例示的ビットパターンを示す。
【0114】
【表3】 表3−モデムステータス信号 特定のビットパターンは好適には、当該ビットパターンから得られるDPSK
信号が他のデータ通信プロトコルが使用される文脈において「確保された(re
served)」DPSK信号を介して識別可能となるように、選択される。例
えば、全てゼロのDPSKパターンはA音またはB音に相当し、全て1のDPS
Kパターンは、V.34INFOMARK信号に相当する。加えて、特定のビッ
トパターンを、当該ビットパターンから得られるDPSK信号が音検出器によっ
て容易に検出されるように、適切に選択することが可能である。例えば、表3に
示すビットパターンの場合、モデムステータス信号は、以下の表4および表5に
リストされる周波数内容を有する。表4および表5において、周波数はヘルツを
表し、「X」は、閾値レベルよりも高いスペクトルの内容を示し、スラッシュ(
slash)は、閾値レベルよりも低いスペクトルの内容を示す。例えば、表3
に示すDPSKビットパターンの場合、同じ周波数において、低い方のスペクト
ルのエネルギー構成要素は、高い方のスペクトルのエネルギー構成要素よりも少
なくとも8dB低い。その結果、なんらかの共有された周波数構成要素の存在に
関係無く、異なるモデムステータス信号を識別することが可能となる。
【0115】
【表4】 表4−モデムステータス信号の周波数成分(APCM)
【0116】
【表5】 表5−モデムステータス信号の周波数成分(DPCM) APCMおよびDPCMによって用いられる異なる周波数範囲は、異なるキャ
リアが2つのモデムデバイスによって用いられる例証的アプリケーションに関連
する。例えば、従来のV.90システムにおいて、DPCMは、およそ2400
Hz(音「B」およびDPSKキャリア)の信号送信を用い、一方、APCMは
、およそ1200Hzの信号送信を用いる。この機能は、コール元モデムにおよ
そ1200Hzの信号送信を用いさせ、かつ、返答モデムにおよそ2400Hz
の信号送信を用いさせる従来のV.34スキームから導出されたものである。そ
の結果、2つのスペクトルのパターンは、1200Hzと2400Hzとの間の
シフトを除けば、同じである。この方法論により、双方の終端部が同じ種類の信
号を送信する場合にでも、終端デバイスが信号を適切に検出することが確実にな
る。
【0117】 実際的な1つのシステムにおいて、モデムステータス信号検出では、所与の信
号について、「スペクトルの指紋」全体を検出する必要は無い。そうではなく、
信号検出素子1634および1660は、整合するものを指示する目的のため、
特徴的な数のスペクトルの構成要素を検出および分析するように構成され得る。
例えば、表4に示すように、信号が1050Hzおよび1350Hzにおいて比
較的高いスペクトルのエネルギーを含む場合、その信号は、切断信号またはモデ
ム保留リクエストであり得る。従って、信号検出ルーチンは、900Hz、12
00Hzおよび/または1500Hzにおけるスペクトルの内容について信号を
分析し、適切な決定を行い続ける。
【0118】 図8は、入来コールがクライアント終端部により返答されている間、現在のモ
デム接続がコール待機指示による割込みを受け、モデム接続が保留にされている
状況を示すタイミング図である。図8は、顧客サイト1670がパラレル返答デ
バイス1610またはシリーズ返答デバイス1611を用いるかに関係無く、適
用可能である。信号、シーケンス、音、コマンドおよびそのようなものの進行を
、APCM、DPCMおよび中央オフィスに関して図示する(中央オフィスは、
APCMへの信号およびDPCMへの信号に関連付けられ得る)。便宜上、本明
細書中、図8と関連するプロセスについて、モデムシステム1600の文脈にお
いて説明する。
【0119】 データモードの間、中央オフィス1606は、モデム接続に一時的に割り込み
、警告信号802をAPCM1604に送る。この警告信号は、従来のコール待
機警告であり得、人間の耳に聞こえる成分(例えば、可聴周波音)およびデータ
通信デバイスまたはマシンによって検出可能な成分を含み得る。ほとんどのコー
ル待機プロトコルによれば、警告信号成分は、連続して送信される。警告信号8
02に応答して、APCM1604は、DTMF音804を送信して、中央オフ
ィス1606からコール元ID情報をリクエストし得る。上述したように、音8
04は、短く破裂するDTMF「D」音であり得、その継続時間は約55〜65
ミリ秒であり得る。中央オフィス1606がDTMF音804を受信および認識
すると仮定すると、中央オフィス1606は、コール元IDデータ805をフォ
ーマットし、そのコール元IDデータ805を顧客サイト1670に返送する。
図16に示すように、コール元IDデータ805(図16中に参照符号1678
として示す)は、コール元ID構成要素1656による表示または分析に適切な
様式で、受信および処理され得る。
【0120】 中央オフィス1606によるAPCM1604からの切換えに応答して、DP
CM1602は、適切な信号(例えば、「B」音806)を送信することにより
、再訓練プロシージャを開始する。実際的なアプリケーションにおいて、「B」
音806は通常は、コール元IDリクエスト804およびコール元IDデータ8
05の中央オフィス1606による受信、処理および送信が行なわれている間、
送信される。この「B」音806は、DPCM1602が、APCM1604が
「A」音808で返答するのを待機している間、連続的に送信される。APCM
1604は、DPCM1604から「B」音806を受信した場合、「A」音8
08を送信し得る。上述したように、「A」音808は好適には、DPCM16
02が「A」音808を受信する機会を得ることができるよう、少なくとも最短
時間(例えば、50ミリ秒)にかけて送信される。DPCM1602が特定の時
間内に「A」音808を受信しない場合、DPCM1602は最終的には、自身
を切断し得る。
【0121】 APCM1604のユーザが入来コールに返答することを望むと仮定すると、
「A」音808の後に続いて、モデム保留リクエスト810が送信される。モデ
ム保留リクエスト810は、顧客サイト1670に常駐する適切なデバイスによ
って自動的にプロンプトされ得るか、または、ユーザコマンドに応答してプロン
プトされ得る。モデム保留リクエスト810は、上述したようにフォーマット可
能であり、好適には、少なくとも最短時間にわたって送信される。実際的な一実
施形態において、モデム保留リクエスト810は、約53ミリ秒にわたって送信
される(本明細書中に記載のモデムステータス信号は全て、類似の最短時間を有
し得る)。従来のV.34モデムシステムまたはV.90モデムシステムと対照
的に、実際の再訓練プロシージャは、DPCM1602が「A」音808を受信
した際、行なわれない。そうではなく、DPCM1602は、モデム保留リクエ
スト810に応答して、最短時間(例えば、約53ミリ秒)にわたってモデム保
留肯定応答812を送信し得る。
【0122】 DPCM1602がモデム保留肯定応答812を送信した後、DPCM160
2は好適には、自身が保留状態を保持している間、「B」音806を送信し続け
る。モデム保留肯定応答812に応答して、APCM1604は、適切なフラッ
シュ信号814を生成して、これにより、中央オフィス1606に命令して、モ
デム接続の切換えをオフにし、入来コール816の切換えをオンにさせることが
できる。加えて、ハンドセット(または他の適切な返答デバイス)は、入来コー
ルの受信を開始する;APCM1604は、入来信号をパラレル返答デバイス1
610またはシリアル返答デバイス1611に適切な様式で経路設定するように
構成され得る。加えて、APCM1604は、ハンドセットが接続されている間
(期間818の間)、アイドル状態または「保留オン」状態にされ得る。従って
、顧客サイト1670にいるユーザは、DPCM1602が保留のままである間
、入来コール816を再開(proceed with)することができる。モ
デム接続は、クイックモデム再接続プロシージャ(これについては、後述する)
を用いて再確立され得る。
【0123】 図9は、入来コールの終結(termination)に応答してDPCM1
602を再接続する状況を示すタイミング図である。図9に示すプロセスは、:
(1)DPCM1602が保留状態であり;(2)返答デバイス1610がAP
CM1604とパラレルに接続され、;かつ(3)返答デバイス1610が入来
コールを終結する(例えば、コール元デバイス1608が「保留オン」にされる
前に返答デバイス1610が「保留オン」にされる場合を仮定している。これか
ら説明を行うために、このパラレル接続は、APCM1604および返答デバイ
ス1610が中央オフィス1606から同じ信号を同時に受信することを意味す
る。
【0124】 入来コールの終結に応答して、中央オフィス1606は、従来の様式で(例え
ば、周知の線検出技術を用いて)「ハングアップ」を検出する。その結果、中央
オフィス1606は、入来コールをオフに切り換えるかまたは切断し、DPCM
1602をオンに切り換え、適切な信号(例えば、リング信号902)を生成す
る。リング信号902は、オリジナルのコールが未だ保留状態であり、再接続を
待っている旨を顧客サイト1670にいるユーザに警告する役割を果たす。リン
グ信号902に応答して、APCM1604は「オフフック」状態にされ、これ
により、APCM1604は、中央オフィス1606から再度信号を受信するこ
とができるようになる。従って、リング信号902は、入来コールがクリアされ
たことおよび/またはAPCM1604がモデム再接続プロシージャによって再
開可能であることをAPCM1604に伝達し得る。図8に関連して上述したよ
うに、APCM1604は、「B」音906の検出に応答して、「A」音904
を(少なくとも50ミリ秒にわたって)生成する。「A」音904の後、APC
M1604は、クイック再接続リクエスト908を送信して、(図6および図7
の文脈において上述したような)クイック再接続プロシージャを開始し得る。従
って、クイック再接続リクエスト908の検出に応答して、DPCM1602は
好適には、QTS信号910を送信し、このQTS信号910の後にANSpc
mシーケンス912が追随する。QTS信号910およびANSpcmシーケン
ス912の特性、フォーマットおよび機能は上述した通りである。双方のモデム
デバイスが上述したクイック再接続機能をサポートすると仮定すると、保留モデ
ム接続は、比較的短持間で再確立が可能である。
【0125】 図10は、パラレル返答デバイス1610が「オンフック」状態にされる前に
入来コールが終結する状況を示すタイミング図である。このシナリオにおいて、
入来コールの終結がコール元デバイス1608によって開始されると、中央オフ
ィス1606は、顧客サイト1670をオリジナルのコールに再接続する(この
例の場合この接続はモデム接続である)。その結果、DPCM1602によって
送信された「B」音がAPCM1604において再度利用可能にされる。APC
M1604が現在「オンフック」状態であるかまたは「オフフック」状態である
かに関係無く、APCM1604は好適には、DPCM1602が再接続された
ことを検出する。APCM1604はは、任意の数の公知技術(公知技術は、特
定のインプリメンテーションによって異なり得る)を用いて、再接続を検出する
ことが可能である点が理解されるべきである。例えば、DPCM1602は、D
PCM1602から「B」音を検出し得るか、事前規定されたタイムアウト期間
の後に自動的に反応し得るか、または、使用中線の技術を用いて、入来コールの
終結を感知し得る。2つのモデムデバイスが互いに通信を再開した後、クイック
再接続ルーチンが、図9に関連して上述したように進行する。
【0126】 図10に示す状況に関連して、中央オフィス1606が再接続試行(atte
mpt)をフックフラッシュまたは切断と見なすことのないように、APCM1
604を特定の時間内で反応させる必要がある場合があり得る。例えば、好適な
実施形態において、中央オフィス1606が遅延を電話会議リクエスト(これは
、DPCM1602を保留にさせ得る)または切断(これは、接続をクリアダウ
ンさせ得る)と見なして遅延に割込むことのないよう、APCM1604は、2
00ミリ秒以内の入来コールの終結に応答するように構成される。任意の適切な
電気通信推奨、規格または動作プロトコル(例えば、(一般的な電気通信信号送
信に関連する)BELLCORE Technical Reference
GR−506−COREおよびBELLCORE Technical Ref
erence TR−NWT−000575)に従って、特定の時間を選択する
ことが可能である。本明細書中、これらの参考文献の内容を参考のため援用する
【0127】 一般的には、パラレル返答デバイス1610を用いたシステムの文脈において
用いられるプロシージャのうち任意のものも、シリーズ返答デバイス1611を
用いたシステムの文脈において用いることが可能である。しかし、その逆は必ず
しもあてはまらない。例えば、図11は、入来コールがシリーズ返答デバイス1
611によって終結される状況を示すタイミング図である。上述したように、顧
客サイト1670における通信線は先ずAPCM1604に中央オフィス160
6からの信号を提供し、APCM1604は、その信号を返答デバイス1610
に経路設定する。最も実際的なアプリケーションにおいて、APCM1604は
、APCM1604が単にそのコールをシリーズ返答デバイス1611に経路設
定している場合にも、「オフフック」のままである。従って、APCM1604
は、「B」音の存在について線をモニタリングするか、または、DPCM160
2と関連する適切な信号をモニタリングすることができる。このシナリオにおい
て、入来コールが(コール元デバイス1608によってまたはシリーズ返答デバ
イス1611によって)終結された場合、APCM1604は、中央オフィス1
606からの信号を受信することができる。さらに、中央オフィス1606は、
DPCM1602を切り換えて顧客サイト1670と通信させることにより、コ
ール終結の検出に応答する。従って、「B」音がAPCM1604によって検出
された場合、APCM1604は、即座にシリーズ返答デバイス1611を結合
解除することができる。2つのモデムデバイスが通信セッションを再開した後、
クイック再接続ルーチンは、図9に関連して上述したように進行する。
【0128】 図12は、DPCM1602がクリアダウン命令を用いてモデム保留リクエス
トに応答する状況を示すタイミング図である(図12は、シリアル返答デバイス
1611またはパラレル返答デバイス1610のいずれかを用いるシステムに適
用可能である)。このプロセスは、モデム保留リクエスト1202がAPCM1
604からDPCM1602へと送信されるポイントまでは、図8に関連して上
述したプロセスと同様である。DPCM1602がモデム保留リクエスト120
2に肯定応答するシナリオとは対照的に、図12に示す状況は、DPCM160
2からの切断信号1204の送信を必要とする。DPCM1602は、任意の数
の動作パラメータ(例えば、現在のコールトラフィック、DPCM1602の機
能能力、チャンネル特性またはそのようなもの)を想定または考慮した後、切断
信号1204を送信し得る。
【0129】 DPCM1602は、切断信号1204を送信した後、いかなる意味のある信
号を送信することなく、アイドル状態になるかまたは待機状態となる。切断信号
1204に応答して、APCM1604は、適切な様式でモデム接続をクリアダ
ウンする。適切なタイムアウト期間(例えば、1550ミリ秒)の経過後に中央
オフィス1606がAPCM1604からの活動を検出しなかった場合、中央オ
フィス1606は、APCM1604が切断されたと仮定し得る。その後、中央
オフィス1606は、DPCM1602をオフに切り換えて、リング信号120
6およびコール元IDデータ1208を顧客サイト1670に生成し、これによ
り、入来コールが返答可能となる。DPCM1602は、DPCM1602がA
PCM1604からの信号を受信しない期間である適切なタイムアウト期間(例
えば、2秒間)が経過した後、自身のモデム接続をクリアダウンし得る。従って
、DPCM1604は典型的には、中央オフィス1606が一旦リング信号12
06の生成を開始した後は、ハングアップする。上述したように、クリアダウン
の前に、APCM1604および/またはDPCM1602は、任意の数の関連
する動作パラメータを保存して、後続接続のクイックスタートアップを容易化す
ることができる。
【0130】 特定の条件下において、エンドユーザは、モデム接続を即座に終結し、入来コ
ールを受け入れることを望み得る。図13は、APCM1604が警告信号13
02に応答してモデム保留リクエストではなく切断信号1304を送信する状況
を示すタイミング図である。図13は、シリアル返答デバイス1611またはパ
ラレル返答デバイス1610のいずれかを用いるシステムに適用可能である。A
PCM1604は、ユーザコマンドに応答してまたは事前規定されたプロトコル
もしくは設定に従って自動的に、切断信号1304を生成し得る。図13に関連
する信号および動作の進行は、図12に関連する進行と実質的に同様である。し
かし、図12に示すプロセスと異なり、APCM1604は、切断信号1304
をDPCM1602に送信する。
【0131】 図14は、APCM1604が警告信号1401に応答してクイック再接続プ
ロシージャをプロンプトし、入来コールを無視するシナリオを示すタイミング図
である。図14は、シリアル返答デバイス1611またはパラレル返答デバイス
1610のいずれかを用いるシステムに適用可能である。このような状況は、モ
デム接続の質が重要な場合、エンドユーザが入来コールによる中断を受けたくな
い場合および/またはモデム接続が警告信号1401により大きく影響を受ける
場合に発生し得る。さらに、このような状況は、コール元IDデータに応答して
発生し得る(すなわち、返答側パーティは、特定のコール元パーティからの入来
コールを無視することを選択し得る)。図14のプロシージャは、「A」音14
02が送信されるポイントまでは、図8のプロシージャと同様である。「A」音
1402の送信の後、APCM1604はクイック再接続リクエスト1404を
生成し、このクイック再接続リクエスト1404はその後DPCM1602によ
って受信される。クイック再接続リクエスト1404に応答して、DPCM16
02は、QTS信号1406を送信し得る。このQTS信号1406はANSp
cm信号1408によって追随され、これにより、クイック再接続ルーチン(例
えば、図6および図7に関連して上述したようなクイック再接続ルーチン)が容
易化される。APCM1604は適切なモデムステータス信号(例えば、クイッ
ク再接続プロシージャではなくフル再訓練プロシージャを示すフェーズの反転)
を送信することもできる点が留意されるべきである。このような実施形態の場合
、再訓練プロシージャは従来の様式で進行する。
【0132】 いくつかの条件下において、DPCM1602は、警告信号に応答して「自動
的に」初期再訓練モードに入らない場合があり得る。言い換えると、DPCM1
602は、割込みが発生していない状況であるかのように、データ送信を継続し
得る。図15は、この状況を示すタイミング図である(図15は、シリアル返答
デバイス1611またはパラレル返答デバイス1610のいずれかを用いるシス
テムに適用可能である)。図8に関連して上述したように、APCM1604は
、データモードにおいて割込みが生じている間に(コール元IDリクエストと関
連付けられた)DTMF「D」音1504を送信することにより、警告信号15
02に応答し得る。割込みの結果DPCM1602が「B」音の送信を開始する
図8の状況と異なり、DPCM1602は、データ1506をAPCM1604
に送信し続ける。APCM1604が中央オフィス1606によって再接続され
た場合、APCM1604は好適には、「A」音1508を適切な時間にわたっ
て送信し、これにより、DPCM1602が「B」音1510で応答することを
可能にする。APCM1604がDPCM1602から「B」音1510を検出
した場合、APCM1604は、SIGNALA 1512を用いて「A」音1
508に追随する。ここで、SIGNALA 1512は、モデム保留リクエス
ト、クイック再接続リクエストまたは切断信号であり得る。SIGNALA
512に応答して、DPCM1602は、SIGNALD 1514をする。こ
こで、SIGNALD は、モデム保留肯定応答、QTS信号およびANSpc
mシーケンスの前の短時間の沈黙または切断信号であり得る。このようにして、
DPCM1602が初期に「B」音の送信によって再訓練モードに入らなくても
、上述の異なる状況を処理することが可能となる。
【0133】 図8〜図16に関連して上述した信号送信ルーチンおよびプロシージャは、顧
客サイト1670において発生する様々なリクエストに対応できるよう、同等に
適用可能である。例えば、APCM1604のユーザは、現在のモデム接続を保
留にすること、クイック再接続をプロンプトすることまたはフル再訓練を独立し
た様式でプロンプトすることを望み得る。実際的な一実施形態において、モデム
保留リクエストおよびモデム保留肯定応答信号を従来のフェーズ4つのCPシー
ケンスおよびMPシーケンスに組み込むことが可能である。従って、いずれのモ
デムデバイスが他のモデムデバイスを保留したいと望む場合(例えば、三路のコ
ール元の場合に)、リクエスト元のモデムデバイスは、速度について再交渉を行
い、その保留信号を適切な様式で送信することができる。この技術は、特殊なコ
ード(データ速度=0)を用いてクリアダウンを示す従来のV.34およびV.
90クリアダウンプロシージャと同様の様式で行うことが可能である。しかし、
このモデム保留信号送信技術は、異なるビットの組み合わせを用いることまたは
複数の反転ビットを用いることも可能である。
【0134】 このようなユーザリクエストに応答して、APCM1604は、「A」音を生
成し得る。この「A」音は、適切なモデムステータス信号(例えば、モデム保留
リクエスト、クイック再接続リクエストまたはそのようなもの)によって追随さ
れ、DPCM1602によって受信される。図15に関連して上述したように、
その場合、DPCM1602は、「B」音で応答し得る。この「B」音は、適切
なステータス信号返答(例えば、モデム保留肯定応答、QTS信号またはそのよ
うなもの)によって追随される。このようにして、本発明の技術を、コール待機
警告イベント、線割込みイベントまたは線崩壊イベントに関係無く、任意の数の
状況に適用することが可能となる。
【0135】 一実施形態において、本発明は、通常V.90モデムシステムに関連する初期
化期間および再接続期間を低減する技術を提供する。このクイックスタートアッ
プ技術およびクイック再接続技術は、以前の接続の既知のチャンネル特性を用い
て、後続試行に関連する訓練時間を低減し、これにより、同じ接続を確立する、
このクイックスタートアッププロシージャはいかなる特定のモデムアプリケーシ
ョンにも限定されないが、このクイックスタートアッププロシージャを用いて、
初期化プロトコルの部分または56kbpsモデムによって通常用いられるプロ
セス(例えば、V.8bis、V.8、デジタル障害学習、初期訓練、プロービ
ングおよびレンジングまたはそのようなもの)を排除することが可能である。加
えて、従来のモデムスタートアップ技術と対照的に、このクイックスタートアッ
プ技術は、異なる時間または異なる順序で特定の動作を行うことも可能である。
【0136】 再度図5を参照して、V.90訓練プロセスのフェーズ4の間、APCMモデ
ム590およびDPCMモデム580が、CPフレーム510およびMPフレー
ム520をそれぞれ介して、様々なパラメータを交信している様子が図示されて
いる。図17は、例示的MPシーケンスまたはフレーム1700に含まれ得る様
々なビット情報およびパラメータを示す。
【0137】 図17を参照して、MPフレーム1700が同期的フォーマットを有し、17
個の「1」のsyncビット1701(ビット0:16)を含む様子が図示され
ている。これらのsyncビット1701は、1つのスタートビット1702(
ビット17)によって追随され、16個のビットのCRC1730(ビット17
1:186)で終端する。これらのCRCビット1730はAPCMモデム58
0がMPフレーム1700の神聖性(sanctity)を確認する際に用いら
れる。図示のように、MPフレーム1700はまた、将来用いることが可能な確
保されたビット1704(ビット19)も含む。MPフレーム1700は、肯定
応答ビット1710(ビット33)をさらに含む。この肯定応答ビット1710
は「0」である。MPフレーム1700中の他のビット情報としてはデータ信号
送信速度、トレリスエンコーダー選択ビット、非線形エンコーダーパラメータ選
択ビット、コンステレーション選択ビット、データ信号送信速度能力マスク、非
対称データ信号送信速度のイネーブルおよび多ビットのプレコード化情報がある
【0138】 肯定応答ビット1710は、DPCMモデム590によって「1」に設定され
、これにより、APCMモデム580によって送信されたCPフレーム510(
図5を参照)の受信に肯定応答する。「1」に設定された肯定応答ビット171
0を有するMPフレーム1700を、MP’フレーム522(図5を参照)とし
て示す。MPフレーム510およびMP’フレーム512は両方とも、肯定応答
ビット1710の値においてのみ異なる、同じ数のビットおよび情報を含む点に
留意されたい。
【0139】 図18を参照して、CPフレーム1800の例示的定義ビットが図示されてい
る。MPフレーム1700と同様に、CPフレーム1800は、「1」の17個
の同期的先導ビット1801(ビット0:16)を有する同期的なフレームであ
る。これらの先導ビット1801は、1つのスタートビット1802(ビット1
7)に追随され、16個のビットのCRC1830(ビット273+δ:288
+δ)で終端する。これらのCRCビット1830は、DPCMモデム590が
CPフレーム1800の神聖性を確認する際に用いられる。図示のように、CP
フレーム1800はまた、将来用いることが可能な確保されたビット1804(
ビット18)も含む。CPフレーム1800は、肯定応答ビット1810(ビッ
ト33)をさらに含む。肯定応答ビット1810は「0」である。CPフレーム
1800中の他のビット情報としては、データ信号送信速度、沈黙期間ビット、
スペクトルの整形パラメータのための符号(sign)ビット、コンステレーシ
ョン情報および他の多くのビット情報(例えば、CPフレーム1800のサイズ
をさらに長くし得る可変長パラメータ)がある。
【0140】 肯定応答ビット1810は、APCMモデム580によって「1」に設定され
、これにより、DPCMモデム590によって送信されたMPフレーム520(
図5を参照)の受信に肯定応答する。「1」に設定された肯定応答ビット181
0を有するCPフレーム1800を、CP’フレーム522として示す(図5を
参照)。CPフレーム510およびCP’フレーム512は両方とも、肯定応答
ビット1810の値においてのみ異なる、同じ数のビットおよび情報を含む。
【0141】 図19を参照して、CPaフレーム1900の予備定義ビットがITU V.
92推奨に含まれる場合を図示している。MPフレーム1700およびCPフレ
ーム1800と同様に、CPaフレーム1900は、17個の「1」の同期的先
導ビット1901(ビット0:16)を有する同期的フレームである。これらの
同期的先導ビット1901は、1つのスタートビット1902(ビット17)に
よって追随され、16個のビットのCRC1930で終端する。これらのCRC
ビット1930は、APCMモデム(図24cを参照)がCPaフレーム190
0の神聖性を確認する際に用いられる。図示のように、CPaフレーム1900
はまた、未定義の確保されたビット1904(ビット21:23)も含む。CP
aフレーム1900は、肯定応答ビット1910(ビット33)をさらに含む。
CPaフレーム1900のための肯定応答ビット1910は「0」である。肯定
応答ビット1910は、DPCMモデムによって「1」に設定され、これにより
、APCMモデムによって送信されたCPフレーム(図24cを参照)の受信に
肯定応答する。CPaフレーム1900中の他のビット情報としては、高分解能
のコンステレーション情報ならびにプレ符号器係数およびプレフィルタ係数なら
びに他の多くのビット情報(例えば、CPsフレーム1900の長さを有意に増
加させることが可能な可変長パラメータ)がある。
【0142】 図17および図18を参照して説明するようなITU推奨V.34およびV.
90の肯定応答メカニズムが、ITU推奨のV.92に用いられた場合、CPa
フレームおよびCPa’フレームは、肯定応答ビット1910の値においてのみ
異なる、同じ数のビットおよび情報を含む。
【0143】 しかし、V.34推奨およびV.90推奨において用いられるパラメータ交信
メカニズムおよび肯定応答メカニズムは、有意なオ−バーヘッドおよび遅延を訓
練プロセス中に生じさせた。図5に示すように、モデム580および590は、
リモートモデムからの肯定応答フレームが受信されるまで、CPフレーム510
およびMPフレーム520を連続的に送信する。さらに、肯定応答フレームは、
以前に送信された同じ情報ビットが不必要に何度も再送信されるため、ハンドシ
ェーキングプロセスにも有意なオ−バーヘッドおよび遅延を引き起こす。CPフ
レーム、MPフレーム、CP’フレームおよびMP’フレームのこれらの連続的
送信および再送信は不必要である。なぜならば、殆どの場合において、MPフレ
ームまたはCPフレームの第1の送信は、リモートモデムによって正しく受信さ
れるからである。したがって、肯定応答ビットは実際は最上位ビット情報である
ため、MP’フレームまたはCP’フレーム中の情報ビット全てを再送信するの
は不必要になる。
【0144】 ハンドシェーキングプロセスの間の莫大な量のオ−バーヘッドおよび遅延を無
くすために、本発明は、図20〜図22の実施形態に示すような短いパラメータ
フレームを導入する。図20を参照して、短いMPフレーム(MPs)2000
の例示的定義ビットが図示されている。図示のように、MPフレーム1700と
同様に、MPsフレーム2000は、同期的な種類のフレームであり、17個の
「1」の同期的先導ビット2001(ビット0:16)を有する。これらの同期
的先導ビット2001は、1つのスタートビット2002(ビット17)によっ
て追随され、16個のビットのCRC2030(ビット35:50)で終端する
。これらのCRCビット2030は、APCMモデム580がMPsフレーム2
000の神聖性を確認する際に用いられる。さらに図示するように、MPsフレ
ーム2000はまた、MPsフレーム2000をMPフレーム1700と区別す
るためのMPsインジケータビット2004(ビット19)も含む。図17を再
度参照して、対応するビットロケーションは確保されたビット1704である点
に留意されたい。MPsフレーム2000は、肯定応答ビット2010(ビット
33)をさらに含む。肯定応答ビット2010は「0」である。肯定応答ビット
2010は、DPCMモデムによって「1」に設定され、これにより、APCM
モデムによって送信されたCPフレーム(図24bを参照)の受信に肯定応答す
る。「1」に設定された肯定応答2010を有するMPsフレーム2000を、
MPs’フレームとして示す。MPsフレームおよびMPs’フレームは両方と
も、肯定応答ビット2010の値においてのみ異なる、同じ数のビットおよび情
報を含む。しかし、MPsフレームおよびMPs’フレームは実質的には、MP
フレームおよびMP’フレームよりもそれぞれ短い。
【0145】 ここで図21を参照して、短いCPフレーム(CPs)2100の例示的定義
ビットが図示されている。図示のように、CPフレーム1800と同様に、CP
sフレーム2100は、同期的な種類のフレームであり、17個の「1」の同期
的先導ビット2101(ビット0:16)を有する。これらの同期的先導ビット
2101は、1つのスタートビット2102(ビット17)によって追随され、
16個のビットのCRC2130(ビット35:50)で終端する。CRCビッ
ト2130は、DPCMモデム590がCPsフレーム2100の神聖性を確認
する際に用いられる。さらに図示するように、CPsフレーム2100はまた、
CPsフレーム2100をCPフレーム1800と区別するためのCPsインジ
ケータビット2104(ビット18)も含む。再度図18を参照して、対応する
ビットロケーションは確保されたビット1804である点に留意されたい。CP
sフレーム2100は、肯定応答ビット2110(ビット33)をさらに含む。
肯定応答ビット2110は「0」である。肯定応答ビット2110は、APCM
モデムによって「1」に設定され、これにより、DPCMモデムによって送信さ
れたMPフレーム(図24bを参照)の受信に肯定応答する。「1」に設定され
た肯定応答2110を有するCPsフレーム2100を、CPs’フレームとし
て示す。CPsフレームおよびCPs’フレームは両方とも、肯定応答ビット2
110の値においてのみ異なる、同じ数のビットおよび情報を含む。しかし、C
PsフレームおよびCPs’フレームはCPフレームおよびCP’フレームより
もそれぞれ実質的に短い点が留意されるべきである。
【0146】 図21を参照して、短いCPaフレーム(CPas)2200の例示的定義ビ
ットが図示されている。図示のように、CPaフレーム1900と同様に、CP
asフレーム2200は、同期的な種類のフレームであり、17個の「1」の同
期的先導ビット2201(ビット0:16)を有する。これらの同期的先導ビッ
ト2201は、1つのスタートビット2202(ビット17)によって追随され
、16個のビットのCRC2230(ビット35:50)で終端する。これらの
CRCビット2230は、APCMモデムがCPasフレーム2200の神聖性
を確認する際に用いられる。さらに図示するように、CPasフレーム2200
はまた、CPasフレーム2200をCPaフレーム1900と区別するための
CPasインジケータビット2104(ビット18:20)を含む。再度図19
を参照して、対応するビットが確保されたビット1904である点に留意された
い。CPasフレーム2200は、肯定応答ビット2210(ビット33)をさ
らに含む。肯定応答ビット2210は「0」である。DPCMモデムがAPCM
モデムによって送信されたCPフレーム(図24cを参照)の受信に肯定応答す
る際に、肯定応答ビット2210は「1」に設定される。「1」に設定された肯
定応答2210を有するCPasフレーム2200を、CPas’フレームとし
て示す。CPasフレームおよびCPas’フレームは両方とも、肯定応答ビッ
ト2210の値のみにおいて異なる、同じ数のビットおよび情報を含む。CPa
sフレームおよびCPas’フレームはCPaフレームおよびCPa’フレーム
よりもそれぞれ実質的に短い点にも留意されたい。
【0147】 図23は、ITU推奨V.34に従った、MPシーケンス中に埋め込まれたパ
ラメータまたはフレーム2312および2322の、APCMモデム2310と
DPCMモデム2320との間の従来の交信をそれぞれ示す。図示のように、フ
ェーズ4またはハンドシェーキングプロセスの最終訓練のTRN部分2311お
よび2312の後、APCMモデム2310およびDPCMモデム2320は、
MPフレーム2312および2322をそれぞれ交信する。MPフレーム231
2および2322は、図17のMPフレーム1700に示す形態である。図示の
ように、DPCMモデム2320は、APCMが自身のMPフレーム2312の
送信を開始して間もなく経ってから、MPフレーム2322の送信を開始する。
その結果、APCMモデム2310は、DPCMモデム2320がMPフレーム
2312を受信する前にMPフレーム2322を受信する。それに応答して、A
PCMモデム2310はMPフレーム中の肯定応答ビットを設定し、これにより
、MP’フレームを生成し、MPフレーム2312を介してDPCMモデム23
20に以前に送信された各ビット情報を含むMP’フレーム2314の送信を開
始する。DPCMがAPCMモデム2310からのそのMPフレーム2322に
ついての肯定応答を待機している間、別のMPフレーム2322が、DPCMモ
デム2320によってAPCMモデム2310に送信され、これにより、MPフ
レーム2322を受信する第2の機会をAPCMモデム2310に与える。その
間、APCMモデム2310は、第1のMPフレーム2322を既に受信してお
り、自身のMPフレーム2312または自身のMP’フレーム2314について
の肯定応答は受信していない。従って、APCMモデム2310は、第2のMP
’フレームを生成して、これにより、MPフレーム2312またはMP’フレー
ム2314中にそれぞれ埋め込まれたパラメータを受信する第3の機会をDPC
Mに与える。しかし、図示のように、DPCMモデム2320は、MP’フレー
ム2324の送信を既に開始している。送信におけるこれらの長いフレームおよ
びこれらのフレームのオーバーラップおよび反復時間のドメインにより、モデム
2310および2320は、パラメータをクイック交信することができなくなる
。この遅延は実際、累積的である。長いMPフレームおよびMP’フレームが送
信および反復されると、1つのモデムがリモートモデムからMP’フレームを受
信する間に長いMPフレームの送信を開始する原因となる;しかし、MP’フレ
ームは、CRCビットの受信および確認が行なわれるまで、神聖化され得ない。
従って、モデムは、MP’フレームを受信すると、別の長いMPフレームの送信
を不必要に開始する。
【0148】 再度図5を参照して、長いCPフレーム510、CP’フレーム512、MP
フレーム520およびMP’フレーム522がそれぞれ複数回にわたって交信さ
れるのは、送信のエラーが原因ではなく、単に、これらのフレームの送信および
受信のタイミングがずれるからである点にも留意されたい。実際、ITU推奨V
.92について類似のメカニズムを用いると、CPaフレームがMPフレームお
よびCPフレームよりもかなり長いために遅延がさらに長期化することが明らか
になっている。
【0149】 したがって、本発明の一実施形態において、図24aに示すように、図20中
のMPsフレーム2000にそれぞれ類似する短いフレームMPおよびMP’フ
レーム(MPsおよびMPs’)2423および2424を用いて、パラメータ
を交信する時間を実質的に低減し、モデム間のよりクイックな接続を入手する。
図24aを参照して、図23の場合と同様に、2つのモデム2410および24
20は、長いMPフレーム2412および2422をそれぞれ交信する。しかし
、このような送信の後、これらのモデムは両方とも、短いMPフレームのフォー
マットに切り換わる。図示のように、DPCMモデム2420は、MPフレーム
2422を送信した直後、APCMモデム2410からMPフレーム2412全
体を受信するのを待機している間に、MPsフレーム2423の送信を開始する
。MPフレーム2412を送信した直後、APCMモデム2410は、短いMP
’フレーム2414(MPs’)を送ることにより、DPCMモデム2420か
らのMPフレーム2422の受信に肯定応答する。一方、MPsフレームs24
23を送る間、DPCMモデム2420は、MPフレーム2412を受信し、M
Ps’フレーム2424を送ることにより、そのフレームに肯定応答する。この
短いフレームの送信により、ハンドシェーキング時間が実質的に低減され、その
結果、2つのモデム2410および2420間のクイック接続が得られる。
【0150】 同様の理由により、図24bにおける短いCPフレームおよびMPフレームの
交信により、V.90対応型モデムの接続時間が高速化される。図示のように、
短いMPフレーム、MP’フレーム、CPフレームおよびCP’フレーム(MP
sフレーム、MPs’フレーム、CPsフレームおよびCPs’フレーム)24
63、2464、(図示せず)および2454はそれぞれ、図20中のMPsフ
レーム2000および図21中のCPsフレーム2100に類似し、V.90対
応型モデムに用いることが可能である。これらの短いフレームを用いると、パラ
メータの交信時間が実質的に低減され、モデム間においてよりクイックな接続が
得られる。図24bを参照して、これらの2つのモデム2450および2460
は、長いCPフレームならびにMPフレーム2452および2462とそれぞれ
交信する。これらの長いフレームの送信の後、これらのモデムは、短いCPおよ
びMPフレームの種類の送信を開始する。図示のように、DPCMモデム246
0は、MPフレーム2462を送信した直後、APCMモデム2450からCP
フレーム2452全体を受信する間に、MPsフレーム2463の受信を開始す
る。CPフレーム2452を送信した直後に、APCMモデム2450は、短い
CP’フレーム2454(CPs’)を送ることにより、DPCMモデム246
0からのMPフレーム2462の受信に肯定応答する。一方において、MPsフ
レーム2463を送る間、DPCMモデム2460は、CPフレーム2452を
受信し、MPs’フレーム2464を送ることによりそのフレームに肯定応答す
る。
【0151】 この短いフレームの送信の結果、主にCPaフレーム1900に埋め込まれた
情報およびパラメータの量(図19を参照)のために、(特にV.92対応型モ
デムの場合に)クイック接続が得られる。図24cを参照して、短いCPaフレ
ーム、CPas’フレーム、CPフレームおよびCP’フレーム(CPasフレ
ーム、CPas’フレーム、CPsフレームおよびCPs’フレーム)2493
、2494(図示せず)および2484はそれぞれ、図22中のCPasフレー
ム2200および図21中のCPsフレーム2100に類似し、V.92対応型
モデムのために用いることが可能である。これらの短いフレームを用いると、パ
ラメータの交信時間が実質的に低減される。その結果、V.92適合型モデムは
、クイック接続を達成することができる。図24cを参照して、これらの2つの
モデム2480および2490は先ず、長いCPフレーム2482およびCPa
フレーム2492をそれぞれ交信する。これらの長いフレームを送信した後、こ
れらのモデムは、短いCPフレームおよびCPaフレームの種類の送信を開始す
る。図示のように、DPCMモデム2490は、CPaフレーム2492を送信
した直後でかつAPCMモデム2480からCPフレーム2482全体の受信を
待機している間に、CPasフレーム2493の送信を開始する。CPフレーム
2482を送信した直後に、APCMモデム2480は、短いCP’フレーム2
484(CPs’)を送ることにより、DPCMモデム2490からのCPaフ
レームの2492の受信に肯定応答する。一方において、CPasフレーム24
93を送る間、DPCMモデム2490は、CPフレーム2482を受信し、C
Pas’フレーム2494を送ることによりそのフレームに肯定応答する。
【0152】 図25a、図25bおよび図25cは、受信側のモデムが長いフレーム、MP
、CPおよび/またはCPaを適切に受信しない状況のいくつかの例を示す。図
25aを参照して、本発明の一実施形態によれば、APCMモデム2510およ
びDPCMモデム2520は、MPフレーム2512および2522をそれぞれ
交信する。長いMPフレーム2512および2522を送信した直後に、モデム
2510および2520はどちらとも、短いMPフレーム2513および252
3の送信にそれぞれ切り換わる。図示のように、DPCMモデム2520は、M
Pフレーム2512を適切に受信する。したがって、それに応答して、DPCM
モデム2520は、MPs’フレーム2524でMPフレーム2512に肯定応
答する。しかし、一方において、APCM2510は、MPフレーム2522の
受信に失敗する。この受信の失敗は、様々な理由(例えば、不良送信、不良線条
件、不正CRC等)により発生し得る。この失敗の結果、APCMモデム251
0は、MPフレーム2522が未受信であることを示す「0」に設定された肯定
応答を用いて、MPsフレーム2513を送信し続ける。このような状況におい
て、本発明の一実施形態によれば、DPCMモデム2520は、長いMPフレー
ムの送信を再度開始する。DPCMモデム2520はMPフレーム2512を既
に受信しているため、DPCMモデム2520によって送信されたこれらの新規
の長いMPフレーム2525は、「1」に設定された自身の肯定応答ビットを有
する。言い換えれば、これらの短いフレームは必要なパラメータ全てを含まない
ため、DPCMモデム2520は、MP’フレームの送信を開始する。いくつか
の実施形態において、DPCMモデム2520は、1つのMP’フレーム252
5のみを送り、次いで、MPs’フレームs2524の送信に切り換わる(例え
ば、図25b)。
【0153】 DPCMモデム2520は、短いMPフレームを送信する期間の後に長いMP
フレームの再送信を開始するタイミングを決定する際、様々な条件、イベントま
たは方法を用いることができる。一実施形態において、DPCMモデム2520
またはAPCMモデム2510が、モデム2520または2510が自身の長い
MPフレームの送信を完了した後の往復遅延よりも長いMPフレームまたはMP
sフレームの開始部分を受信した場合、モデム2520またモデムは2510は
、長いMPフレームの送信を再度開始し得る。別の実施形態において、追加の時
間(例えば、20〜30ms)を往復遅延時間中に埋め込み、これにより、長い
MPフレームが再度送信される前の時点での遅延を検出することを可能にする。
当業者であれば、往復遅延の計算に精通している。いくつかの実施形態において
、モデムが短いMPフレームを送った後に長いMPフレームを再度送るべきタイ
ミングを決定する際、一定の時間がタイムアウト期間として用いられ得る。さら
に別の実施形態において、事前規定されたイベント(例えば、モデムによって送
信された複数の短いMPフレームのうち肯定応答を待機しているもの)を用いる
ことが可能である。例えば、APCMモデム2510が3つのMPsフレームを
送信したが肯定応答を受信していない場合、APCMモデム2510は、別のM
Pフレームを送信することができる。
【0154】 ここで、図25bを参照して、本発明の別の実施形態によれば、APCMモデ
ム2550およびDPCMモデム2560は、CPフレーム2552およびMP
フレーム2562をそれぞれ交信する。長いCPフレーム2552およびMPフ
レーム2562を送信した直後に、モデム2550および2560はどちらとも
、短いCPフレーム2553(CPs)ならびに短いMPフレーム2563(M
Ps)の送信にそれぞれ切り換わる。図示のように、DPCMモデム2560は
、CPフレーム2552を適切に受信する。したがって、これに応答して、DP
CMモデム2560は、MPs’フレーム2564でCPフレーム2552に肯
定応答する。しかし、一方において、APCM2550は、MPフレーム256
2の受信に失敗する。従って、APCMモデム2550は、MPフレーム256
2が未受信であることを示す「0」に設定された肯定応答を有するCPsフレー
ム2553を送信し続ける。図示のように、DPCMモデム2560は、MPs
’フレーム2564の送信を停止し、肯定応答ビットセット(すなわちMP’)
(これは、CPが受信されたためである)を有する、1つの長いMPのみを送信
する。いくつかの実施形態において、DPCMモデム2560は、より多くのM
P’フレームの送信を継続し得る。しかし、図25bの実施形態において、DP
CMモデム2560は、1つのMP’フレームのみを送信した後、MPs’フレ
ーム2564の送信を開始する。その間、APCMモデム2550は、MPs’
フレーム2564を肯定応答として受信しているため、短いCPフレーム255
3の送信を継続する。その結果、APCMモデム2550は、DPCMモデム2
560から長いMPフレーム2565を受信し、これらのモデムは、データフェ
ーズに移動する。図25aを参照して上述したように、様々な方法または事前規
定された条件(例えば、上述したようなもの)をAPCMモデム2550または
DPCMモデム2560のいずれかによって用いて、短いフレームの送信後に長
いフレームを再送信するタイミングを決定することが可能である。
【0155】 図25cは、ITU推奨V.92に取り入れることが可能なまたはITU推奨
V.92と関連して用いることが可能な、本発明の一実施形態を示す。図25c
によれば、APCMモデム2580およびDPCMモデムおよび2590は、C
Pフレーム2582およびCPaフレーム2592をそれぞれ交信する。長いC
P2582フレームおよびCPa2592フレームを送信した直後に、これらの
モデム2580および2590はどちらとも、短いCP(CPs)および短いC
Pa(CPas)フレーム2583および2593の送信をそれぞれ開始する。
図示のように、DPCMモデム2590は、CPフレーム2582を適切に受信
する。それに応答して、DPCMモデム2590は、CPフレーム2582にC
Pas’フレーム2594で肯定応答する。しかし、一方において、APCM2
580は、CPaフレーム2592の受信に失敗する。従って、APCMモデム
2580は、CPaフレーム2592が未受信であることを示す「0」に設定さ
れた肯定応答を有するCPsフレーム2583を送信し続ける。図示のように、
DPCMモデム2590は、CPas’フレーム2594の送信を停止し、その
代わりに、肯定応答ビットセットを有する長いCPaフレーム2595(すなわ
ちCPa’)(これは、CPが受信されているためである)の送信を開始する。
この実施形態中に示すように、DPCMモデム2590は、1つ以上のCPa’
を送ることができる。しかし、他の実施形態において、1つのCPa’のみが送
られ得、DPCMモデム2590は、再度CPas’に切り換わり得る。その間
、APCMモデム2580は、CPas’フレーム2594を肯定応答として受
信しているため、短いCPフレームs2583を送り続ける。その結果、APC
Mモデム2580は、DPCMモデム2590から長いCPaフレーム2595
を受信し、これらのモデムは、データフェーズに移動する。上記のトリガイベン
トまたは条件は、短いフレームを送信した後に長いフレームを再送信するタイミ
ングを決定する際にも用いることが可能である。
【0156】 図26は、モデム間の速度交渉を実質的によりクイック(quicker)に
行うことが可能な本発明の別の実施形態を示す。図26は、APCMモデム26
10とDPCMモデム2620との間の速度再交渉の交信プロセスを示す。図示
のように、MP、CPおよびCPaを交信する際、モデムスタートアップ訓練の
間に用いられる類似のパラメータ交信プロセスを用いることが可能である。図2
6の例は、ITU推奨V.90に従った速度再交渉プロセスを示す。しかし、こ
れと同じコンセプトは、V.34速度再交渉およびV.92速度再交渉にも適用
可能である。図26は、APCMモデム2610によって開始される速度再交渉
を示す。図示のように、モデム2610および2620は、長いCPフレーム2
612およびMPフレーム2622をそれぞれ交信する。その後、モデム261
0および2612はどちらとも、短いCP(CPs)フレーム2613および短
いMP(MPs)フレーム2623をそれぞれ送信し始める。この実施例によれ
ば、APCMモデム2610は、先ずMPフレーム2622を受信し、それに応
答して、肯定応答の際、CPs’フレーム2614をDPCMモデム2620に
送信する。一方において、DPCMモデム2620は、CPフレーム2612を
受信し、肯定応答の際、MPs’フレーム2624を送信する。この段階におい
て、モデム2610および2620はどちらとも、データフェーズにクイックに
継続する。短いCPフレームおよびMPフレームを送信した結果、モデム261
0および2620は、速度再交渉をずっとクイックに終了することができるよう
になる。
【0157】 図27は、高速訓練の速度を改良するための本発明の別の実施形態である。図
27は、APCMモデム2710とDPCMモデム2720との間の高速訓練プ
ロセスを示す。高速訓練プロセスの間、パラメータ交信は、MP、CPおよびC
Paの交信にも用いられる。図27の実施例は、ITU推奨V.90に従った高
速訓練プロセスを示す。しかし、同じことが、V.34高速訓練およびV.92
高速訓練にも適用可能である。図27は、APCMモデム2710によって開始
される高速訓練プロセスを示す。図示のように、モデム2710およびモデム2
720は、長いCPフレーム2712およびMPフレーム2722をそれぞれ交
信する。その直後に、モデム2710およびモデム2712はどちらとも、短い
CP(CPs)フレーム2713および短いMP(MPs)フレーム2723を
それぞれ送信し始める。MPフレーム2722の受信に応答して、APCMモデ
ム2710は、CPs’フレーム2714をDPCMモデム2720に送信して
、その受信に肯定応答する。一方において、DPCMモデム2720は、CPフ
レーム2712を受信し、肯定応答の際、MPs’フレーム2724を送信する
。クイックなパラメータ交信が成功した後、モデム2710およびモデム272
0はどちらとも、データフェーズに継続する。短いCPフレームおよびMPフレ
ームを送信した結果、高速訓練をより短時間かつより効率的に達成することが可
能となる。
【0158】 図28は、本発明の短いパラメータフレームを、本発明の様々な他の局面(例
えば、クイック接続プロセス)と組み合わせることが可能であることを示す。図
28は、本発明の一局面によるクイック接続プロセスを示す。この図示のクイッ
ク接続プロセスは、本発明の短いCPフレームおよびMPフレームの利用を含む
。図28は、APCMモデム2810とDPCMモデム2820との間のクイッ
ク接続プロセスを示す。このクイック接続の間、MPフレーム、CPフレームお
よびCPaフレームの交信を、このような交信に用いられるモデム規格に応じて
、モデム間で行うことができる。図28の実施例は、ITU推奨V.90に従っ
たクイック接続を示す。しかし、同じ交信を、V.34およびV.92クイック
接続方式に適用することも可能である。図示のように、モデム2810およびモ
デム2820は、長いCPフレーム2812およびMPフレーム2822をそれ
ぞれ交信する。その直後に、モデム2810およびモデム2812はどちらとも
、短いCP(CPs)フレーム2813および短いMP(MPs)フレーム28
23をそれぞれ送信し始める。MPフレーム2822の受信に応答して、APC
Mモデム2810は、CPs’フレーム2814をDPCMモデム2820に送
信し、これにより、このような受信に肯定応答する。一方において、DPCMモ
デム2820は、CPフレーム2812を受信し、肯定応答の際、MPs’フレ
ーム2824を送信する。クイックなパラメータ交信が成功した後、モデム27
10およびモデム2720はどちらとも、データフェーズに継続する。その結果
、これら2つのモデム間でクイックなパラメータ交信を用いることにより、本発
明のクイック接続時間をさらに低減することが可能となる。
【0159】 本発明の少なくとも複数の構成要素は、ソフトウェアとしてインプリメントさ
れる場合、コンピュータデータ(例えば、任意のビット情報、コード等。ただし
、これらに限定されない)の形態をとり得る。このようなデータは、ビット群ま
たはデータセグメントとして構成可能であり、かつ、プロセッサで読出し可能な
媒体として格納可能であるか、または、送信媒体もしくは通信リンクを介した搬
送波として実現されたデータ信号によって送信が可能である。例えば、CPaフ
レーム中のビット情報は、搬送波として実現されたデータ信号による送信が可能
な、様々なデータセグメントの形態をとり得る。通信リンクとしては、電話線、
モデム接続、インターネット接続、統合サービスデジタル網(「ISDN」)接
続、同期型転送モード(ATM)接続、フレームリレー接続、イーサネット(登
録商標)接続、同軸接続、光ファイバ接続、衛星接続(例えば、デジタル衛星サ
ービスなど)、無線接続、無線周波数(RF)リンク、電磁気リンク、双方向ペ
ージング接続等、およびこれらの組み合わせがあり得る(ただし、これらに限定
されない)。「プロセッサで読出し可能な媒体」は、情報の格納または転送が可
能な任意の媒体を含み得る。プロセッサで読出し可能な媒体の例を挙げると、電
子回路、半導体メモリデバイス、ROM、フラッシュメモリ、消去可能なROM
(EROM)、フロッピー(登録商標)ディスケット、CD−ROM、光ディス
ク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(RF)リンク等がある。コ
ンピュータデータ信号は、送信媒体(例えば、電子ネットワークチャンネル、光
ファイバ、空気、電磁気、RFリンク等)を伝播することが可能な任意の信号を
含み得る。コードセグメントは、コンピュータネットワーク(例えば、インター
ネット、イントラネット等)を介してダウンロード可能である。
【0160】 本発明について、好適な実施形態を参照して説明してきた。しかし、当業者で
あれば、本発明の範囲から逸脱することなくこの好適な実施形態に変更および変
更を為すことが可能であることを認識する。上記および他の変更または変更は、
本明細書中の特許請求項に示されるような本発明の範囲に含まれるものとして意
図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、一般的なモデムシステム環境を示すブロック図である。このモデムシ
ステム環境は、ポイント・ツー・ポイントプロトコル(「PPP」)接続をサポ
ートすることが可能である。
【図2】 図2は、一般的な本発明によるクイックスタートアッププロセスのフロー図で
ある。
【図3】 図3は、本発明に従って構成された例示的モデムシステムを示すブロック図で
ある。
【図4】 図4は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイックスタートアッププ
ロセスの部分を示すフロー図である。
【図5】 図5は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイックスタートアッププ
ロセスに対応するタイミング図である。
【図6】 図6は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイック再接続プロセスに
対応するタイミング図である。
【図7】 図7は、2つのモデムデバイスによって行なわれるクイック再接続プロセスを
示すフロー図である。
【図8】 図8は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対応
するタイミング図である。
【図9】 図9は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対応
するタイミング図である。
【図10】 図10は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図11】 図11は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図12】 図12は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図13】 図13は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図14】 図14は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図15】 図15は、異なるモデムの保留状況、再接続状況およびクリアダウン状況に対
応するタイミング図である。
【図16】 図16は、本発明の様々な局面を取り入れることが可能なモデムシステム環境
のブロック図である。
【図17】 図17は、例示的な変調パラメータ(MP)フレームにおけるビットの定義(
definition)を示す。
【図18】 図18は、例示的なコンステレーションパラメータ(CP)フレームにおける
ビットの定義を示す。
【図19a】 図19は、アナログモデムフレームのための例示的コンステレーションパラメ
ータ(CPa)におけるビットの定義を示す。
【図19b】 図19は、アナログモデムフレームのための例示的コンステレーションパラメ
ータ(CPa)におけるビットの定義を示す。
【図20】 図20は、例示的な短い変調パラメータ(MPs)フレームにおけるビットの
定義を示す。
【図21】 図21は、例示的な短いコンステレーションパラメータ(CPs)フレームに
おけるビットの定義を示す。
【図22】 図22は、アナログモデムのための例示的な短いコンステレーションパラメー
タ(CPas)フレームにおけるビットの定義を示す。
【図23】 図23は、ITU V.34推奨に従った従来の変調パラメータ(MP)フレ
ームの交信の一例を示す。
【図24a】 図24aは、本発明の一実施形態による、変調パラメータ(MP)フレームの
クイック交信の一例を示す。
【図24b】 図24bは、本発明の一実施形態による、変調パラメータ(MP)フレームお
よびコンステレーションパラメータ(CP)フレームのクイック交信の一例を示
す。
【図24c】 図24cは、本発明の一実施形態による、アナログモデム(CPa)のための
コンステレーションパラメータ(CP)フレームおよびコンステレーションパラ
メータフレームのクイック交信の一例を示す。
【図25a】 図25aは、本発明の一実施形態による、エラーを含むフレーム送信の場合の
変調パラメータ(MP)フレームのクイック交信の一例を示す。
【図25b】 図25bは、本発明の一実施形態による、エラーを含むフレーム送信の場合の
変調パラメータ(MP)フレームおよびコンステレーションパラメータ(CP)
フレームのクイック交信の一例を示す。
【図25c】 図25cは、本発明の一実施形態による、エラーを含むフレーム送信の場合に
おける、アナログモデム(CPa)のためのコンステレーションパラメータ(C
P)フレームおよびコンステレーションパラメータフレームのクイック交信の一
例を示す。
【図26】 図26は、本発明の一実施形態による、APCMモデムとDPCMモデムとの
間で発生する速度再交渉プロセスの一例を示す。
【図27】 図27は、本発明の一実施形態による、APCMモデムとDPCMモデムとの
間で発生する高速訓練プロセスの一例を示す。
【図28】 図28は、本発明の一実施形態による、APCMモデムとDPCMモデムとの
間で発生するクイック接続訓練プロセスの一例を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月29日(2002.1.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】 モデム訓練および交渉において時間を要する主な部分は、パラメータの交信(
例えば、データ信号送信速度、プレコード化係数、スペクトルの整形、コンステ
レーション情報等の交信)の際に発生する。図5を参照して、例えば、V.90
の交渉の間、アナログパルスコード変調(「APCM」)モデム580がコンス
テレーションパラメータ(「CP」)フレーム510をデジタルパルスコード変
調(「DPCM」)モデム590に送信し、それに対して、DPCMモデム59
0は、変調パラメータ(「MP」)フレーム520をAPCMモデム580に送
信する様子が図示されている。以下にさらに説明するように、MPフレーム52
0およびCPフレーム510は同期状態であり、エラーチェック目的のために、
多くのビット情報およびCRC情報を含む(図17および図18を参照)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/393,616 (32)優先日 平成11年9月10日(1999.9.10) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/416,482 (32)優先日 平成11年10月12日(1999.10.12) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/167,572 (32)優先日 平成11年11月26日(1999.11.26) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/557,233 (32)優先日 平成12年4月24日(2000.4.24) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP (72)発明者 オラフソン, スヴェリール アイスランド国 アイエス−101 レイキ ャビク, スィングホルツストラエティ 14 Fターム(参考) 5K034 AA02 EE10 FF02 FF05 FF13 LL01 LL09 5K101 KK20 MM05 NN34 SS01 TT06 TT08

Claims (116)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のデバイスおよび第2のデバイスとの間の通信の方法で
    あって、 第1の長さの第1の情報シーケンスおよび該第1のデバイスによる第1の定義
    を送信する工程と、 第2の長さの第2の情報シーケンスおよび該第2のデバイスからの第2の定義
    を受信する工程と、 第3の長さの第3の情報シーケンスおよび該第1のデバイスによる第3の定義
    を送信する工程と、 第4の長さの第4の情報シーケンスおよび該第2のデバイスからの第4の定義
    を受信する工程と を包含し、 該第3の定義は、第3の肯定応答インジケータを含み、該第4の定義は第4の
    肯定応答インジケータを含み、該第3の肯定応答インジケータは、該第2のフレ
    ームの受信を示すように該第1のデバイスによって調節され、該第4の肯定応答
    インジケータは、該第2のデバイスが該第1のフレームを受信したか否かを判定
    する際に該第1のデバイスによって調査され、該第3の長さは該第1の長さより
    短く、該第4の長さは該第2の長さより短い、方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の定義は前記第2の定義と同じであり、前記第3の
    定義は前記第4の定義と同じである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の長さは前記第2の長さと同じであり、前記第3の
    長さは前記第4の長さと同じである。請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の情報シーケンスおよび第3の情報シーケンスはそ
    れぞれ、ある種類の部分を含み、該種類の部分は、該第1の情報シーケンスを該
    第3の情報シーケンスと区別する、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の情報シーケンスはMPフレームであり、前記第3
    の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の情報シーケンスはMPフレームであり、前記第4
    の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の情報シーケンスはCPフレームであり、前記第4
    の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の情報シーケンスはCPフレームであり、前記第3
    の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の情報シーケンスはCPaフレームであり、前記第
    4の情報シーケンスはCPasフレームである、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記方法は、前記デバイス間の高速訓練ハンドシェークの
    一部として用いられる、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記方法は、前記デバイス間のクイック接続ハンドシェー
    クの一部として用いられる、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記方法は、前記デバイス間の速度再交渉ハンドシェーク
    の一部として用いられる、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記方法は、前記デバイス間のスタートアップハンドシェ
    ークの一部として用いられる、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 通信方法であって、 第1の情報定義部分および第2の情報定義部分を有する長い情報シーケンスを
    送信する工程と、 該第1の情報定義部分を有する短い情報シーケンスを送信する工程と、 を包含し、 該第1の情報定義部分は、該第1の情報シーケンスを該第2の情報シーケンス
    と区別する種類の部分を含み、該第1の情報定義部分は、受信された情報シーケ
    ンスに肯定応答するために用いることが可能な肯定応答インジケータをさらに含
    む、 方法。
  15. 【請求項15】 前記長い情報シーケンスはMPフレームであり、前記短い
    情報シーケンスはMPsである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記長い情報シーケンスはCPフレームであり、前記短い
    情報シーケンスはCPsである、請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記長い情報シーケンスはCPaフレームであり、前記短
    い情報シーケンスはCPasである、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 通信方法であって、 第1の情報定義部分および第2の情報定義部分を有する長い情報シーケンスを
    受信する工程と、 該第1の情報定義部分を有する短い情報シーケンスを受信する工程と を包含し、 該第1の情報定義部分は、該第1の情報シーケンスを該第2の情報シーケンスと
    区別する種類の部分を含み、該第1の情報定義部分は、送信された情報シーケン
    スの受信を判定するために用いることが可能な肯定応答インジケータをさらに含
    む、 方法。
  19. 【請求項19】 前記長い情報シーケンスはMPフレームであり、前記短い
    情報シーケンスはMPsである、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記長い情報シーケンスはCPフレームであり、前記短い
    情報シーケンスはCPsである、請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記長い情報シーケンスはCPaフレームであり、前記短
    い情報シーケンスはCPasである、請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 搬送波に埋め込まれたデータ信号であって、第1の部分は
    、 第1のsyncデータセグメントと、 該第1のsyncデータセグメントに追随する第1のスタートデータセグメ
    ントと、 該第1のスタートデータセグメントに追随する長いフレーム用インジケータ
    のデータセグメントと、 該長いフレーム用インジケータのデータセグメントに追随する第1の肯定応
    答データセグメントと、 該第1の肯定応答データセグメントに追随する第2のスタートデータセグメ
    ントと、 該第2のスタートデータセグメントに追随する複数のパラメータデータセグ
    メントと、 該複数のパラメータデータセグメントに追随する第3のスタートデータセグ
    メントと、 該第3のスタートデータセグメントに追随する第1のCRCデータセグメン
    トと、 を含む第1の部分と、 該第1の部分に追随する第2の部分であって、 第2のsyncデータセグメントと、 該第2のsyncデータセグメントに追随する第4のスタートデータセグメ
    ントと、 該第4のスタートデータセグメントに追随する短いフレーム用インジケータ
    のデータセグメントと、 該短いフレーム用インジケータのデータセグメントに追随する第2の肯定応
    答データセグメントと、 該第2の肯定応答データセグメントに追随する第5のスタートデータセグメ
    ントと、 該第5のスタートデータセグメントに追随する第2のCRCデータセグメン
    トと、 を含む第2の部分と、 を含み、 該第1の肯定応答データセグメントおよび第2の肯定応答データセグメントは、
    受信されたデータ信号に肯定応答ために用いることが可能である、 搬送波に埋め込まれたデータ信号。
  23. 【請求項23】 前記データ信号は、MPフレームおよびMPsフレームを
    含む、請求項22に記載データ信号。
  24. 【請求項24】 前記データ信号は、CPフレームおよびCPsフレームを
    含む、請求項22に記載データ信号。
  25. 【請求項25】 前記データ信号は、CPaフレームおよびCPasフレー
    ムを含む、請求項22に記載データ信号。
  26. 【請求項26】 前記データ信号は、MP’フレームおよびMP’sフレー
    ムを含む、請求項22に記載データ信号。
  27. 【請求項27】 通信デバイスであって、 第1の長さの第1の情報シーケンスと、第2の長さおよび第2の定義の第2の
    情報シーケンスによって追随される第1の定義とを受信することが可能な受信器
    と、 第3の長さの第3の情報シーケンスと、第4の長さおよび第4の定義の第4の
    情報シーケンスによって追随される第3の定義とを送信することが可能な送信器
    と、 を備え、 該定義はそれぞれ肯定応答インジケータを含み、該第4の情報シーケンスの肯定
    応答インジケータは、該受信器が該第1の情報シーケンスを受信したときに該第
    1の情報シーケンスの受信を示すように該送信器によって調節され、該第2の情
    報シーケンスの肯定応答インジケータは、該第3の情報シーケンスが肯定応答さ
    れたかどうかを判定する際に該受信器によって調査され、該第2の長さは該第1
    の長さよりも短く、該第4の長さは該第3の長さよりも短い、 通信デバイス。
  28. 【請求項28】 前記第1の長さは前記第3の長さと同じであり、前記第2
    の長さは前記第4の長さと同じである、請求項27に記載のデバイス。
  29. 【請求項29】 前記第1の定義は前記第3の定義と同じであり、前記第2
    の定義は前記第4の定義と同じである、請求項27に記載のデバイス。
  30. 【請求項30】 前記受信器は、第5の長さの第5の情報シーケンスと、第
    5の定義とを事前規定された時間内に受信する、請求項27に記載のデバイス。
  31. 【請求項31】 前記第5の長さは前記第2の長さと等しく、前記第5の定
    義は前記第2の定義と同じである、請求項30に記載のデバイス。
  32. 【請求項32】 前記第5の定義は、前記第3の情報シーケンスの受信を示
    す肯定応答インジケータを含む、請求項30に記載のデバイス。
  33. 【請求項33】 前記第5の情報シーケンスはMPs’である、請求項32
    に記載のデバイス。
  34. 【請求項34】 前記第5の情報シーケンスはCPs’である、請求項32
    に記載のデバイス。
  35. 【請求項35】 前記第5の情報シーケンスはCPas’である、請求項3
    2に記載のデバイス。
  36. 【請求項36】 前記受信器は、前記第3の情報シーケンスについての肯定
    応答を事前規定された時間以内に受信するのに失敗し、前記送信器は、第5の長
    さおよび第5の定義の第5の情報シーケンスを送信する、請求項27に記載のデ
    バイス。
  37. 【請求項37】 前記第5の長さは前記第3の長さに等しく、前記第5の定
    義は前記第3の定義と同じである、請求項36に記載のデバイス。
  38. 【請求項38】 前記送信器は、前記第4の長さおよび前記第4の定義の第
    6の情報シーケンスをさらに含む、請求項36に記載のデバイス。
  39. 【請求項39】 前記送信器は、前記第3の長さおよび前記第3の定義の第
    6の情報シーケンスをさらに送信する、請求項36に記載のデバイス。
  40. 【請求項40】 前記第3の情報シーケンスはMPである、請求項27に記
    載のデバイス。
  41. 【請求項41】 前記第4の情報シーケンスはMPsである、請求項27に
    記載のデバイス。
  42. 【請求項42】 前記第3の情報シーケンスはCPである、請求項27に記
    載のデバイス。
  43. 【請求項43】 前記第4の情報シーケンスはCPsである、請求項27に
    記載のデバイス。
  44. 【請求項44】 前記第3の情報シーケンスはCPaである、請求項27に
    記載のデバイス。
  45. 【請求項45】 前記第4の情報シーケンスはCPasである、請求項27
    に記載のデバイス。
  46. 【請求項46】 前記受信器は、前記第3の情報シーケンスについての肯定
    応答を事前規定されたイベントまたは条件内で受信するのに失敗し、前記送信器
    は、第5の長さおよび第5の定義の第5の情報シーケンスを送信する、請求項2
    7に記載のデバイス。
  47. 【請求項47】 通信方法であって、 第1の長さおよび第1の定義の少なくとも1つの第1の情報シーケンスを送信
    する工程と、 第2の長さおよび第2の定義の第2の情報シーケンスを送信する工程と、 を包含し、 該第1の長さは該第2の長さよりも短く、該第1の定義は、該第1の情報シーケ
    ンスおよび該第2の情報シーケンスを区別する種類の部分を含み、該第1の定義
    部分は、受信された情報シーケンスに肯定応答するために用いられる肯定応答イ
    ンジケータをさらに含む、 通信方法。
  48. 【請求項48】 前記第1の情報シーケンスはCPsであり、前記第2の情
    報シーケンスはCPである、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記第1の情報シーケンスはCPasであり、前記第2の
    情報シーケンスはCPaである、請求項47に記載の方法。
  50. 【請求項50】 搬送波に埋め込まれたデータ信号であって、 第1のsyncデータセグメントと 該第1のsyncデータセグメントに追随する第1のスタートデータセグメ
    ントと、 該第1のスタートデータセグメントに追随する第1のフレームインジケータ
    データセグメントと、 該第1のフレームインジケータデータセグメントに追随する第1の肯定応答
    データセグメントと、 該第1の肯定応答データセグメントに追随する第2のスタートデータセグメ
    ントと、 該第2のスタートデータセグメントに追随する第1のCRCデータセグメン
    トと、 を含む第1の部分と、 該第1の部分に追随する第2の部分であって、 第2のsyncデータセグメントと、 該第2のsyncデータセグメントに追随する第3のスタートデータセグメ
    ントと、 該第3のスタートデータセグメントに追随する第2のフレームインジケータ
    データセグメントと、 該第2のフレームインジケータデータセグメントに追随する第2の肯定応答
    データセグメントと、 該第2の肯定応答データセグメントに追随する第4のスタートデータセグメ
    ントと、 該第4のスタートデータセグメントに追随する複数のパラメータデータセグ
    メントと、 該複数のパラメータデータセグメントに追随する第5のスタートデータセグ
    メントと、 該第5のスタートデータセグメントに追随する第2のCRCデータセグメン
    トと、 を含む第2の部分と、 を含み、 該第2のフレーム用インジケータのセグメントは、該複数のパラメータデータ
    セグメントが追随することを示し、該第1の肯定応答データセグメントおよび該
    第2の肯定応答データセグメントは、受信されたデータ信号に肯定応答するため
    に用いることが可能である、 搬送波に埋め込まれたデータ信号。
  51. 【請求項51】 通信デバイスであって、 第1の長さおよび第1の定義の第1の情報シーケンスを受信することが可能な
    受信器であって、該第1の情報シーケンスは、第2の長さおよび第2の定義の第
    2の情報シーケンスによって追随される、受信器 を備え、 該第1の長さは該第2の長さよりも長く、該定義はそれぞれ肯定応答インジケ
    ータを含み、該肯定応答インジケータはそれぞれ、送信された情報シーケンスの
    受信を判定するために調査されることが可能である 通信デバイス。
  52. 【請求項52】 第3の長さおよび第3の定義の第3の情報シーケンスを送
    信することが可能な送信器であって、該第3の情報シーケンスは、第4の長さお
    よび第4の定義の第4の情報シーケンスによって追随される、送信器、 をさらに備え、 該第3の長さは該第4の長さよりも長い、 請求項51に記載のデバイス。
  53. 【請求項53】 前記第1の情報シーケンスはCPaであり、前記第2の情
    報シーケンスはCpasである、請求項51に記載のデバイス。
  54. 【請求項54】 前記第1の情報シーケンスはCPasであり、前記第2の
    情報シーケンスはCpaである、請求項51に記載のデバイス。
  55. 【請求項55】 第1のデバイスを第2のデバイスで訓練するために用いら
    れる訓練方法であって、 該第1のデバイスによって第1の情報シーケンスを該第2のデバイスに送信す
    る工程であって、該第1の情報シーケンスは、第1の種類のインジケータおよび
    複数の第1の訓練パラメータを有する、工程と、 該第1のデバイスによって該第2のデバイスから第2の情報シーケンスを受信
    する工程であって、該第2の情報シーケンスは、第2の種類のインジケータおよ
    び複数の第2の訓練パラメータを有する、工程と、 該第1のデバイスによって第3の情報シーケンスを該第2のデバイスに送信す
    る工程であって、該第3の情報シーケンスは、第3の種類のインジケータ、第3
    の肯定応答インジケータを有し、該第3の情報シーケンスは、該第1の情報シー
    ケンスよりも短い、工程と、 該第1のデバイスによって該第2のデバイスから第4の情報シーケンスを受信
    する工程であって、該第4の情報シーケンスは、第4の種類のインジケータ、第
    4の肯定応答インジケータを有し、該第4の情報シーケンスは、該第2の情報シ
    ーケンスよりも短い、工程と、 を包含し、 該第3の肯定応答インジケータは、該第1のデバイスが該第2の情報シーケンス
    を受信した場合に該第2の情報シーケンスの受信を示すように該第1のデバイス
    によって調節され、該第4の肯定応答インジケータは、該第1の情報シーケンス
    によって該第2のデバイスが受信されたか否かを判定するために該第1のデバイ
    スによって調査される、 訓練方法。
  56. 【請求項56】 前記第2のデバイスによる前記第1の情報シーケンスの受
    信を前記第4の肯定応答インジケータが示すまで、前記第3の情報シーケンスを
    事前規定された時間にわたって反復送信する工程をさらに包含する、請求項55
    に記載の方法。
  57. 【請求項57】 前記第2のデバイスによる前記第1の情報シーケンスの受
    信を前記第4の肯定応答インジケータが示さない場合、前記事前規定された時間
    の経過後に前記第1の情報シーケンスを送信する工程をさらに包含する、請求項
    56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記第2のデバイスによる前記第1の情報シーケンスの受
    信を前記第4の肯定応答インジケータが示すまで、前記第3の情報シーケンスを
    前記事前規定された時間にわたって反復送信する工程をさらに包含する、請求項
    57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記第1のデバイスによる前記第2の情報シーケンスの受
    信を前記第3の肯定応答インジケータが示すまで、前記第4の情報シーケンスを
    事前規定された時間にわたって反復送信する工程をさらに包含する、請求項55
    に記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記第1のデバイスによる前記第2の情報シーケンスの受
    信を前記第2の肯定応答インジケータが示さない場合、前記事前規定された時間
    の経過後に前記第2の情報シーケンスを受信する工程をさらに包含する、請求項
    59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 前記第1のデバイスによる前記第2の情報シーケンスの受
    信を前記第3の肯定応答インジケータが示すまで、前記第4の情報シーケンスを
    前記事前規定された時間にわたって反復送信する工程をさらに包含する、請求項
    60に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記第1の種類インジケータは、前記第1の情報シーケン
    スを、前記第3の種類インジケータによって識別される通りに、前記第3の情報
    シーケンスよりも長いと識別する、請求項55に記載の方法。
  63. 【請求項63】 前記第2の種類インジケータは、前記第2の情報シーケン
    スを、前記第4の種類インジケータによって識別される通りに、前記第4の情報
    シーケンスよりも長いと識別する、請求項55に記載の方法。
  64. 【請求項64】 前記第1の情報シーケンスはMPフレームであり、前記第
    3の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項55に記載の方法。
  65. 【請求項65】 前記第1の情報シーケンスはCPフレームであり、前記第
    3の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項55に記載の方法。
  66. 【請求項66】 前記第1の情報シーケンスはCPaフレームであり、前記
    第3の情報シーケンスはCPasフレームである、請求項55に記載の方法。
  67. 【請求項67】 前記第2の情報シーケンスはMPフレームであり、前記第
    4の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項55に記載の方法。
  68. 【請求項68】 前記第2の情報シーケンスはCPフレームであり、前記第
    4の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項55に記載の方法。
  69. 【請求項69】 前記第2の情報シーケンスはCPaフレームであり、前記
    第4の情報シーケンスはCPasフレームである、請求項55に記載の方法。
  70. 【請求項70】 第1のデバイスと第2のデバイスとの間の訓練フェーズの
    間にデータフェーズにおいて用いられる、エラー修正プロトコル通信を開始する
    方法であって、 該訓練フェーズの初期訓練部分を行う工程と、 該エラー修正プロトコルを確立するために用いることが可能な1つ以上のパラ
    メータを、該初期訓練の後の該訓練フェーズの一部として送信する工程と、 該該訓練フェーズを終了させる工程と、 該データフェーズに入る工程と、 該1つ以上のパラメータを用いて該エラー修正プロトコルを確立する工程と、 該エラー修正プロトコルを用いてデータを受信する工程と を包含する、方法。
  71. 【請求項71】 前記エラー修正プロトコルはデータ圧縮プロトコルを含む
    、請求項70に記載方法。
  72. 【請求項72】 前記エラー修正プロトコルはV.42 プロトコルであり
    、V.42XID信号に類似する信号は、該送信工程の間に送信される、請求項
    70に記載方法。
  73. 【請求項73】 前記訓練フェーズは、V.90訓練に実質的に類似する、
    請求項70に記載方法。
  74. 【請求項74】 前記1つ以上のパラメータは、CPt信号の一部として送
    信される、請求項70に記載方法。
  75. 【請求項75】 前記1つ以上のパラメータは、CP信号の一部として送信
    される、請求項70に記載方法。
  76. 【請求項76】 前記1つ以上のパラメータは、CPs信号の一部として送
    信される、請求項70に記載方法。
  77. 【請求項77】 前記1つ以上のパラメータは、CPa信号の一部として送
    信される、請求項70に記載方法。
  78. 【請求項78】 前記1つ以上のパラメータは、MP信号の一部として送信
    される、請求項70に記載方法。
  79. 【請求項79】 第2のデバイスでの訓練フェーズの間にデータフェーズに
    おいて用いられる、エラー修正プロトコル通信を開始することが可能な第1のデ
    バイスであって、 該訓練フェーズの初期訓練部分を行うことが可能なプロセッサと、 該初期訓練の後に該訓練フェーズの一部として、1つ以上のパラメータを送信
    することが可能であり、かつ該エラー修正プロトコルを確立するために用いるこ
    とが可能な、送信器と、 受信器と を備え、 該プロセッサは、該訓練フェーズを終了させ、該データフェーズに入り、該1つ
    以上のパラメータを用いて該エラー修正プロトコルを確立し、該受信器は、該エ
    ラー修正プロトコルを用いてデータを受信する、 第1のデバイス。
  80. 【請求項80】 前記エラー修正プロトコルはデータ圧縮プロトコルを含む
    、請求項79に記載のデバイス。
  81. 【請求項81】 前記エラー修正プロトコルはV.42プロトコルであり、
    V.42XID信号に類似する信号は、前記送信工程の間に送信される、請求項
    79に記載のデバイス。
  82. 【請求項82】 前記訓練フェーズは、V.90訓練に実質的に類似する、
    請求項79に記載のデバイス。
  83. 【請求項83】 前記1つ以上のパラメータは、CPt信号の一部として送
    信される、請求項79に記載のデバイス。
  84. 【請求項84】 前記1つ以上のパラメータは、CP信号の一部として送信
    される、請求項79に記載のデバイス。
  85. 【請求項85】 前記1つ以上のパラメータは、CPs信号の一部として送
    信される、請求項79に記載のデバイス。
  86. 【請求項86】 前記1つ以上のパラメータは、CPa信号の一部として送
    信される、請求項79に記載のデバイス。
  87. 【請求項87】 前記1つ以上のパラメータは、MP信号の一部として送信
    される、請求項79に記載のデバイス。
  88. 【請求項88】 前記受信されたデータ信号は、前記データ信号の第1の部
    分と同じである、請求項22に記載のデータ信号。
  89. 【請求項89】 前記受信されたデータ信号は、前記データ信号の第1の部
    分と同じである、 請求項50に記載のデータ信号。
  90. 【請求項90】 リモートデバイスとの通信のための訓練フェーズおよびデ
    ータフェーズをサポートすることが可能な通信デバイスであって、 該訓練フェーズの間に第1の情報シーケンスを送信することが可能な送信器で
    あって、該第1の情報シーケンスは、第1の種類インジケータおよび複数の第1
    の訓練パラメータを有し、該送信器は、該訓練フェーズの間に第3の情報シーケ
    ンスを送信することがさらに可能であり、該第3の情報シーケンスは、第3の種
    類のインジケータ、第3の肯定応答インジケータを有し、該第3の情報シーケン
    スは、該第1の情報シーケンスよりも短い、送信器と、 該訓練フェーズの間に第2の情報シーケンスを受信することが可能な受信器で
    あって、該第2の情報シーケンスは、第2の種類インジケータおよび複数の第2
    の訓練パラメータを有し、該受信器は、該第1のデバイスを用いて該第2のデバ
    イスから第4の情報シーケンスを受信することがさらに可能であり、該第4の情
    報シーケンスは、第4の種類インジケータ、第4の肯定応答インジケータを有し
    、該第4の情報シーケンスは、該第2の情報シーケンスよりも短い、受信器と、 該第2の情報シーケンスの受信を該リモートデバイスに示すように該第3の肯
    定応答インジケータを調節することが可能なプロセッサであって、該プロセッサ
    は、該第4の肯定応答インジケータを調査して、該リモートデバイスが該第1の
    情報シーケンスを受信したか否かを判定することがさらに可能である、プロセッ
    サと、 を備える、通信デバイス。
  91. 【請求項91】 前記送信器は、前記リモートデバイスによる前記第1の情
    報シーケンスの受信を前記第4の肯定応答インジケータが示すまで、前記第3の
    情報シーケンスを事前規定された時間にわたって反復送信する、請求項90に記
    載の通信デバイス。
  92. 【請求項92】 前記リモートデバイスによる前記第1の情報シーケンスの
    受信を前記第4の肯定応答インジケータが示さない場合、前記送信器は、前記事
    前規定された時間の経過後に前記第1の情報シーケンスを送信する、請求項90
    に記載の通信デバイス。
  93. 【請求項93】 前記送信器は、前記リモートデバイスによる前記第1の情
    報シーケンスの受信を前記第4の肯定応答インジケータが示すまで、前記第3の
    情報シーケンスを前記事前規定された時間にわたって反復送信する、請求項92
    に記載の通信デバイス。
  94. 【請求項94】 前記受信器は、前記プロセッサによる前記第2の情報シー
    ケンスの受信を前記第3の肯定応答インジケータが示すまで、前記第4の情報シ
    ーケンスを事前規定された時間にわたって反復受信する、請求項90に記載の通
    信デバイス。
  95. 【請求項95】 前記プロセッサによる前記第2の情報シーケンスの受信を
    前記第2の肯定応答インジケータが示さない場合、前記受信器は、前記事前規定
    された時間の経過後に前記第2の情報シーケンスを受信する、請求項94に記載
    の通信デバイス。
  96. 【請求項96】 前記受信器は、前記プロセッサによる前記第2の情報シー
    ケンスの受信を前記第3の肯定応答インジケータが示すまで、前記第4の情報シ
    ーケンスを前記事前規定された時間にわたって反復送信する、請求項95に記載
    の通信デバイス。
  97. 【請求項97】 前記第1の種類インジケータは、前記第1の情報シーケン
    スを、前記第3の種類インジケータによって識別される通りに、前記第3の情報
    シーケンスよりも長いと識別する、請求項90に記載の通信デバイス。
  98. 【請求項98】 前記第2の種類インジケータは、前記第2の情報シーケン
    スを、前記第4の種類インジケータによって識別される通りに、前記第4の情報
    シーケンスよりも長いと識別する、請求項90に記載の通信デバイス。
  99. 【請求項99】 前記第1の情報シーケンスはMPフレームであり、前記第
    3の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項90に記載の通信デバイス
  100. 【請求項100】 前記第1の情報シーケンスはCPフレームであり、前記
    第3の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項90に記載の通信デバイ
    ス。
  101. 【請求項101】 前記第1の情報シーケンスはCPaフレームであり、前
    記第3の情報シーケンスはCPasフレームであり、請求項90に記載の通信デ
    バイス。
  102. 【請求項102】 前記第2の情報シーケンスはMPフレームであり、前記
    第4の情報シーケンスはMPsフレームである、請求項90に記載の通信デバイ
    ス。
  103. 【請求項103】 前記第2の情報シーケンスはCPフレームであり、前記
    第4の情報シーケンスはCPsフレームである、請求項90に記載の通信デバイ
    ス。
  104. 【請求項104】 前記第2の情報シーケンスはCPaフレームであり、前
    記第4の情報シーケンスはCPasフレームである、請求項90に記載の通信デ
    バイス。
  105. 【請求項105】 前記第1の情報シーケンスは、複数のコンステレーショ
    ンパラメータを含む、請求項90に記載の通信デバイス。
  106. 【請求項106】 前記第1の情報シーケンスは、複数の変調パラメータを
    含む、請求項90に記載の通信デバイス。
  107. 【請求項107】 前記事前規定された時間は、往復遅延に基づいて計算さ
    れる、請求項91に記載の通信デバイス。
  108. 【請求項108】 前記第1の情報シーケンスは、複数のコンステレーショ
    ンパラメータを含む、請求項55に記載の方法。
  109. 【請求項109】 前記第1の情報シーケンスは、複数の変調パラメータを
    含む、請求項55に記載の方法。
  110. 【請求項110】 前記事前規定された時間は、往復遅延に基づいて計算さ
    れる、請求項56に記載の方法。
  111. 【請求項111】 前記第1の情報シーケンスは、複数のコンステレーショ
    ンパラメータを含む、請求項1に記載の方法。
  112. 【請求項112】 前記第1の情報シーケンスは、複数の変調パラメータを
    含む、請求項1に記載の方法。請求項1に記載の方法。
  113. 【請求項113】 前記データ信号は、MPフレームおよびMPsフレーム
    を含む、請求項50に記載のデータ信号。
  114. 【請求項114】 前記データ信号は、CPフレームおよびCPsフレーム
    を含む、請求項50に記載のデータ信号。
  115. 【請求項115】 前記データ信号は、CPaフレームおよびaCPasフ
    レームを含む、請求項50に記載のデータ信号。
  116. 【請求項116】 前記データ信号は、MP’フレームおよびMPs’フレ
    ームを含む、請求項50に記載のデータ信号。
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