JP2014111921A - Xy分離クランク機構およびこれを備えた駆動装置 - Google Patents

Xy分離クランク機構およびこれを備えた駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】摩擦ロスおよび振動を低減し、高い効率で運動を変換伝達可能なXY分離クランク機構およびこれを備えた駆動装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、XY分離クランク機構は、第1方向に沿って往復移動する移動体12と、回転自在なクランク軸14との間に設けられ、移動体の往復運動とクランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、第1方向に沿って往復移動自在に支持され支持部材20と、支持部材に第2方向に沿って往復動自在に支持され、クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第1透孔を有する第1クランク接続部材22と、支持部材に第2方向に沿って往復動自在に支持され、第1透孔と同軸に位置しクランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第2透孔を有する第2クランク接続部材23と、移動体と支持部材を連結し、第1方向に沿って移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材24と、を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明の形態は、往復運動を回転運動に変換して伝達する、また、回転運動を往復運動に変換して伝達するXY分離クランク機構、およびこれを備えた駆動装置に関する。
往復運動を回転運動に変換して伝達する機構として、クランク機構が知られている。例えば、エンジン、コンプレッサ等は、シリンダ内に往復自在に設けられたピストンと、ピストンに回動自在に連結されたコンロッドと、ピストンの往復移動方向と直交する方向に延びるクランク軸と、を備えている。コンロッドの他端は、クランク軸に偏心して設けられたクランクピンに回転自在に連結されている。そして、シリンダ内でピストンが往復移動すると、この往復運動は、コンロッドの揺動およびクランクピンの偏心回転により、クランク軸の回転運動に変換される。
上記構成のクランク機構において、コンロッドは、通常、ピストンピンを介してピストンに回動自在に連結され、動力伝達時には、このピストンピンの回りで揺動しながら、平行移動する。そのため、ピストンに回転方向の力が作用し、ピストンの上端外周部および下端外周部の2箇所でシリンダ内面に対して楔効果状の摩擦ロスが発生する。通常、この摩擦ロスを潤滑剤で低減することにより、ピストンの円滑な往復移動を可能としている。しかし、大型のピストンでは油切れを起こし、焼きつき現象となって現れる場合がある。
従来、このような摩擦ロスによる焼きつきを低減するため、ピストンとコンロッドとの間に、クロスヘッドを設けた駆動機構、あるいは、小型エンジンではショートピストンを用いたものが提案されている。
しかし、クロスヘッドを設けることによりピストンの密封度を高めることが可能であるが、クロスヘッドにおいても2箇所の楔効果により、180度ごとに変化する摩擦ロスが生じている。そのため、動作としては往復運動をしているが、振動となってロスを生じる。
また、ピストンの摩擦ロスを低減する機構として、スコッチヨーク機構が提案されている。代表的なスコッチヨーク機構は、一対の平行なガイドに往復移動自在に支持された可動板にピストンを連結し、この可動板に貫通形成されたガイド孔にクランク軸を挿通し、かつ、クランク軸に設けられた偏心クランクを上記ガイド孔内で回転させることにより、可動板を往復移動させるように構成されている。
しかしながら、上記のスコッチヨーク機構においても、可動板を支持する一対のガイドに偏心クランクの回転に起因する楔効果のストレスが作用する。そのため、摩擦ロスも大きい。例えば、平行な一対のガイドにリニアスライダを配置した場合、リニアスライダ1本で2本のベアリング列を持つため、傘開き効果による摩擦ロスが発生し、高速動作が困難となる。
特開2006−307961号公報 特開2004−316576号公報 特開2007−270653号公報
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その課題は、摩擦ロスおよび振動を低減し、高い効率で運動を変換伝達可能なXY分離クランク機構およびこれを備えた駆動装置を提供することにある。
実施形態によれば、第1方向に沿って往復移動する移動体と、回転自在なクランク軸との間に設けられ、前記移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構は、前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第1透孔を有する第1クランク接続部材と、
前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記第1透孔と同軸に位置し前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第2透孔を有する第2クランク接続部材と、
前記第2および第3支持部の少なくとも一方と前記移動体とを連結し、第1方向に沿って前記移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材と、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係る横置き型のXY分離クランク機構を備えた2気筒の水平同軸対向型の駆動装置を概略的に示す斜視図。 図2は、前記XY分離クランク機構およびクランク軸を示す分解斜視図。 図3は、前記駆動装置の側面図。 図4は、前記XY分離クランク機構におけるクランク接続部材の断面図。 図5は、前記XY分離クランク機構の組み立て工程を示す斜視図。 図6は、前記XY分離クランク機構に作用する力の向きおよび大きさを模式的に示す図。 図7は、前記分離クランク機構とピストンとの相互作用力を2球体構造で示す図。 図8は、前記ピストンのY軸方向の作用力を模式的に示す図。 図9は、比較例に係るクランク機構およびこれに作用する力の向きおよび大きさを模式的に示す図。 図10は、比較例に係るクランク機構に作用する力の向きおよび大きさを模式的に示す図。 図11は、比較例に係るクランク機構に作用する力の向きおよび大きさを模式的に示す図。 図12は、実施形態に係るXY分離クランク機構と比較例に係るクランク機構について、発生する摩擦抵抗を比較して示す図。 図13は、支持部材の第2支持部および第3支持部が互いに開く方向に変形した状態を概略的に示す側面図。 図14は、支持部材の第2支持部および第3支持部が互いに閉じる方向に変形した状態を概略的に示す側面図。 図15は、変形例に係るXY分離クランク機構の第1および第2クランク接続部材を示す図。 図16は、変形例に係るXY分離クランク機構の支持部材、第1および第2クランク接続部材を示す側面図。 図17は、他の変形例に係るXY分離クランク機構の第1および第2クランク接続部材を示す分解斜視図。 図18は、上記他の変形例に係るXY分離クランク機構の支持部材、第1および第2クランク接続部材を示す斜視図。 図19は、第2実施形態に係る4気筒の水平同軸対向型の駆動装置を示す斜視図。 図20は、第2実施形態に係る駆動装置のクランク軸を示す断面図。 図21は、第2実施形態に係る駆動装置のクランク軸およびクランク接続部材を示す斜視図。 図22は、第3実施形態に係る4気筒の水平同軸対向型の駆動装置を示す斜視図。 図23は、第3実施形態に係る駆動装置を示す断面図。 図24は、第4実施形態に係る2気筒の水平対向型の駆動装置を示す斜視図。 図25は、第5実施形態に係る2気筒の水平対向型の駆動装置を示す斜視図。 図26は、第5実施形態に係る2気筒の水平対向型の駆動装置を一部破断して示す平面図。 図27は、第6の実施形態に係る縦置き型のXY分離クランク機構を備える1気筒の駆動装置を示す斜視図。 図28は、第7実施形態に係る縦置き型のXY分離クランク機構を備える3気筒の駆動装置を示す斜視図。 図29は、第7実施形態に係る駆動装置を示す断面図。 図30は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構のクランク接続部材、および支持部材を示す斜視図。 図31は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構のクランク接続部材を示す分解斜視図。 図32は、変形例に係るクランク接続部材を示す斜視図。 図33は、前記変形例に係るクランク接続部材を示す分解斜視図。 図34は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図35は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図36は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図37は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図38は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図39は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置の組立て工程を示す斜視図。 図40は、第8の実施形態に係るXY分離クランク機構における第1接続部材および第2接続部材の動作を模式的に示す側面図。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構およびこれを備えた種々の駆動装置について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る2気筒の水平同軸対向型の駆動装置を示す斜視図、図2は、駆動装置のZメカニズムXY分離クランク機構を分解して示す分解斜視図、図3は、駆動装置の側面図、図4は、クランク接続部材の断面図である。
図1ないし図4に示すように、2気筒の水平同軸対向型の駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された一対のピストン12a、12bと、このピストン12a、12bの中心軸(移動軸)を含む基準平面(伝達平面)Cと直交する方向に延びるクランク軸14と、を備えている。2つのピストン12a、12bは、180°互いに相反する向きに水平同軸対向配置されている。クランク軸14は、軸受15によって回転自在に支持されたジャーナル(主軸)14a、ジャーナルから径方向に延びるクランクアーム14b、クランクアームからジャーナルと平行に延び、ジャーナルに対して偏心して位置するクランクピン14c、クランクアームと一体に形成され、クランクアームと反対方向へ延出するバランサウェイト14dを有している。
駆動装置11において、ZメカニズムXY分離クランク機構10は、2つのピストン12a、12bと、クランク軸14との間に設けられ、ピストン12a、12bの第1方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達するように構成されている。
駆動装置11が例えばエンジンとして構成されている場合、シリンダ16内で圧縮および燃焼された燃料によりピストン12a、12bに駆動力が入力され、第1方向に沿って往復移動する。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、駆動入力であるピストン12a、12bの往復運動を、回転運動に変換してクランク軸14に伝達し、クランク軸14に回転出力を与える。
また、駆動装置11が、例えば、圧縮機として構成されている場合、例えばモータ等によってクランク軸14に回転力が入力され、クランク軸14が回転する。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、このクランク軸14の回転運動を往復運動に変換してピストン12a、12bに伝達し、ピストン12a、12bをシリンダ16内で往復動させる。このピストン12a、12bの往復移動により、シリンダ16内の空気を圧縮し、外部に供給する。
図1ないし図3に示すように、ZメカニズムXY分離クランク機構10は、基準平面Cにおいて、X軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面Cにおいて、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1および第2クランク接続部材22、23と、ピストン12a、12bと支持部材20とを連結した2つの連結部材24a、24bと、を備えている。支持部材20の移動中心軸(X軸方向)、第1および第2クランク接続部材22、23の移動中心軸(Y軸方向)、および連結部材24の中心移動軸(X軸方向)は、基準平面Cに位置している。
支持部材20は、X軸方向に延びる第1支持部20aと、第1支持部20aの軸方向両端からY軸方向に延びる第2支持部20bおよび第3支持部30cとを一体に有している。本実施形態において、支持部材20は、第2支持部20bの延出端と第3支持部20cの延出端とを連結し、第1支持部20aと隙間を置いて対向する第4支持部20dを一体に備えている。これにより、支持部材20は矩形枠状に形成されている。支持部材20は、例えば、アルミニウムによりダイカスト成形されている。
ベース26上にベースガイドレール28が固定され、X軸方向に延びている。ベースガイドレール28の両側面にはX軸方向に延びる蟻溝28aが形成されている。このベースガイドレール28に矩形状の第1リニアスライダ30が係合し、ベースガイドレール28に沿ってX軸方向に摺動自在に支持されている。そして、支持部材20の第1支持部20aは、第1リニアスライダ30上に取り付けられている。これにより、第1支持部20aを含む支持部材20は、ベースガイドレール28に沿ってX軸方向に往復動自在に支持されている。ここでは、X軸方向をほぼ水平方向とし、XY分離クランク機構10はいわゆる横置き型に構成されている。なお、第1リニアスライダ30は、第1支持部20aと一体に形成してもよい。
支持部材20の第2支持部20bには、Y軸方向に延びる第1ガイドレール32が形成されている。第3支持部20cには、Y軸方向に延びる第2ガイドレール34が形成され、第1ガイドレール32と平行に対向している。第1および第2ガイドレール32、34は、例えば、矩形状の横断面を有するように形成されている。また、第1、第2ガイドレールは、支持部材20と一体に成形するか、あるいは、別体に形成されたガイドレールを支持部材に固定するようにしてもよい。
第1クランク接続部材22は、第1ガイドレール32によりY軸方向に摺動自在にガイドされた状態で第2支持部20bに支持され、また、第2クランク接続部材23は、第2ガイドレール34によりY軸方向に摺動自在にガイドされた状態で第3支持部20cに支持されている。第1および第2クランク接続部材22、23は、潤滑油を含みやすい材料、例えば、銅、真鍮、ファインセラミック等で形成されていることが望ましい。
図1ないし図4に示すように、第1クランク接続部材22は、全体としてほぼ矩形板状に形成されている。第1クランク接続部材22は、第1ガイドレール32に係合する直線状の係合溝を有する第1摺動部36と、第1摺動部36から二股状に延出する互いに平行な2つの接続板部37a、37bと、2つの接続板部間に形成された係合スリット39と、を有している。接続板部37a、37bは、それぞれ矩形板状に形成され、各接続板部のほぼ中心に円形の第1透孔38が貫通形成されている。そして、第1クランク接続部材22は、第1ガイドレール32を第1摺動部36の係合溝に係合させることにより、Y軸方向に沿って摺動自在(昇降自在)に第2支持部20bに取り付けられている。接続板部37a、37bは、第2支持部20bと第3支持部20cとの間を延在し、更に、基準平面Cと平行な平面内に位置している。
第2クランク接続部材23は、第2ガイドレール34に係合する直線状の係合溝を有する第2摺動部42と、第2摺動部42からから延出する矩形状の接続板部40とを有し、この接続板部40のほぼ中心に円形の第2透孔41が貫通形成されている。第2摺動部42において、第2ガイドレール34に摺接する摺動面積は、第1ガイドレール32に摺接する第1摺動部36の摺動面積と同一に形成されている。また、第2透孔41は第1透孔38と同一の径に形成されている。第2クランク接続部材23は、第2ガイドレール34を第2摺動部42の係合溝に係合させることにより、Y軸方向に沿って摺動自在(昇降自在)に第3支持部20cに取り付けられている。接続板部40は、第2支持部20bと第3支持部20cとの間を延在し、基準平面C内に位置している。また、接続板部40は、第1クランク接続部材22の係合スリット39内に挿通され、接続板部37a、37bと平行に対向している。そして、第1クランク接続部材22の第1透孔38と第2クランク接続部材23の第2透孔41とは、互いに同軸的に整列している。
このように、第1および第2クランク接続部材22、23は、その中心、すなわち、基準平面Cと直交する方向の中心、が基準平面C内に位置するように配置されている。
図1ないし図4に示すように、第1クランク接続部材22の第1透孔38および第2クランク接続部材23の第2透孔に、クランク軸14のクランクピン14cがボールベアリングあるいはプレーンベアリングを介して回転自在に挿通されている。これにより、第1および第2クランク接続部材22、23はクランク軸14に係合し、クランク軸14と支持部材20とを接続している。
図1および図3に示すように、連結部材24aは、例えば、細長い連結ロッドとして構成され、その一端は図示しないピストンピンを介してピストン12aに連結され、他端は、支持部材20の第2支持部20bに連結されている。連結部材24aは、ピストン12aの中心軸(移動軸)と同軸的に延びている。連結部材24aは、X軸方向に沿って支持部材20と一体的に往復移動し、ピストン12aをX軸方向に沿って往復移動させる。
また、他方の連結部材24bは、例えば、細長い連結ロッドとして構成され、その一端は図示しないピストンピンを介してピストン12bに連結され、他端は、支持部材20の第3支持部20cに連結されている。連結部材24bは、ピストン12bの中心軸(移動軸)と同軸的に延びている。連結部材24bは、X軸方向に沿って支持部材20と一体的に往復移動し、ピストン12bをX軸方向に沿って往復移動させる。
XY分離クランク機構10の組み立てにおいては、図5(A−1)、(B−1)に示すように、まず、一方、例えば、第2クランク接続部材23を支持部材20の第2ガイドレール34に摺動自在に装着する。続いて、図5(A−2)、(B−2)に示すように、第2クランク接続部材23からY軸方向にずれた位置で、他方の第1クランク接続部材22を支持部材20の第1ガイドレール32に摺動自在に装着する。なお、第1および第2ガイドレール32、34、並びに、第1および第2クランク接続部材22、23の係合溝は、摺動面に対して垂直な方向に脱着可能な形状としている。ここでは、第1および第2ガイドレール32、34は、横断面形状が例えば、矩形状に形成され、同様に、係合溝の断面形状も矩形状に形成されている。
図5(A−3)、(B−3)に示すように、第1および第2クランク接続部材22、23を互いに接近する方向にスライドさせ、第2クランク接続部材22の接続板部40を第1クランク接続部材23の係合スリット39内に挿入するとともに、第1透孔38と第2透孔41とを同軸に整列させる。
この状態で、図5(A−4)、(B−4)に示すように、クランク軸14のクランクピン14cを、図示しないベアリングを介して、第1透孔38および第2透孔41に挿通し、第1および第2クランク接続部材とクランク軸14とを接続する。その後、支持部材20を第1リニアスライダ上に固定するとともに、第1、第2連結部材24a、24bによりピストン12a、12bを支持部材20に連結する。以上の組立により、水平同軸型のエンジン、あるいは、圧縮機の回転平行運動基幹が形成される。
このような構成のZメカニズムXY分離クランク機構10を備えた駆動装置は、水平同軸対向エンジンや圧縮機、ポンプ等に適用することができる。また、上記の同軸構造は複流のピストン構造を容易に実現することができる。
駆動装置11が、例えば、圧縮機として構成されている場合、クランク軸14に回転力が入力されてクランク軸14が時計方向に回転すると、クランクピン14cは、クランク軸14の周りで、偏心回転する。この偏心回転運動は、クランク接続部材22、23および支持部材20により、Y軸方向の移動とX軸方向の移動とに分離され、クランク接続部材22、23は第1および第2ガイドレール32、34によりY軸方向に沿って往復動し、支持部材20は、クランク接続部材22、23と共に、第1リニアスライダ30によりX軸方向に沿って往復動する。支持部材20のX軸方向の往復運動は、連結部材24a、24bを介してピストン12a、12bに伝達され、ピストン12a、12bがシリンダ16内をX軸方向に沿って往復動する。これらピストン12a、12bの往復移動により、シリンダ16内の空気を圧縮し、外部に供給する。
このようにして、クランク軸14の回転運動はXY分離クランク機構10により往復運動に変換され2つのピストン12a、12bに伝達される。
また、駆動装置が例えばエンジンとして構成されている場合、シリンダ16内で圧縮および燃焼された燃料によりピストン12a、12bに駆動力が入力され、X軸方向に沿って往復移動する。ピストン12a、12bのX軸方向の往復運動は、XY分離クランク機構10における支持部材20のX軸方向の往復運動およびクランク接続部材22、23のY軸方向の往復運動によって回転運動に変換され、クランク軸14に伝達される。これにより、クランク軸14に回転出力が与えられる。
上記のように構成された第1の実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構10を備えた駆動装置によれば、揺動するコンロッド(連結棒)を用いた機構やスライダークランクと比較して、サイドスラストロス(摩擦ロス)が発生せず、振動の発生も低減することができる。また、サイドスラストロスが無いため、スライダークランク機構に比べ30%〜40%の伝達効率を向上する。
上記XY分離クランク機構10と比較例に係る従来のクランク機構とについて、摩擦ロスを算出し、比較する。
図6は、本実施形態に係るXY分離クランク機構に作用する作用力を模式的し、図7は、XY分離クランク機構とピストンとの間の作用力点を2球体で模式的に示している。
図7に示すように、2球体構造の場合、例えば、連結部材24から力Fがピストン12に加えられると、この力は、F1、F2の2つの力に分解されているが、F1とF2とは等しく、2球体は、図6に示すように、1球体として分析しても良いことになる。
F=F1+F2、 F1=F2
図6において、
AB:クランク、BC:クランク接続部材、A点:クランク軸回転中心、
B点:クランクピン14c、Fin:B点に入力される力、
θ:A点のクランクアームの成す角度、α:B点のFinのなす角度、
とした場合、
点Bに入力に入力したFinのX方向の分力Fin・cosαは、剛体であるクランクBCによって、C点の1球体に対し同じように発生する。B点におけるY軸方向の分力Fin・sinαも同様にC点の1球体に対し同じように発生する。これにより、C点に発生する摩擦ロスFmは以下の式で示される。
Figure 2014111921
つまり、Y軸方向への出力Foutは、
Fout = Fin・sinα − μm・sinα
= 0.9993 [N]
よって、Y軸方向へ99.93%の伝達効率で出力される。
次に、図8に示すように、C点におけるX軸方向に生じる力をF’inとする。CDは剛体であり、C点のF’inはD点にそのまま移動できるため、図9のように表せる。また、F’inはD点における摩擦の力であるので、
F’m = μ'm × F’in …(2)
(μ’m:D点の動摩擦係数)
F’inは、図6に示したC点でのX軸方向の力である。
よって、F’in = Fin・cosαから、(2)式は、
F’m = μ’m ×Fin・cosα …(3)
(α=π/2 − θ)
となる。
仮に、Fin = 1 [N]、μm = 0.01、θ = 45°とすると、
F’ = 0.01 × 1 × cos45°
= 0.01 [N] …(4)
となる。
この(4)式から、X軸方向の力伝達は、
F’in − F’m = 1 − 0.01 = 0.99
となり、殆どロスを生じることなく、99%の伝達率が得られることが分かる。
これに対して、比較例として、図9、図10、図11は、従来の揺動するコンロッドを用いたクランク機構を模式的に示している。これらの図において、
AB:クランク、BC:コンロッド、A点:クランク軸回転中心、
B点:クランクピン14c、C点:ピストンピン、12:2球体で示されるピストン、
Fin:C点に入力される力、θ:∠BAC、φ:∠BCA、
とした場合、
C点にFinという力を加える。この入力Finにより,コンロッドBCにFin・tanφという力が生じる。
Fc = Fin・tanφ …(5)
次に、∠BCA=φをクランク角θによって表すと、AB=r、BC=l とした場合、
図10から、
Y=l・sinφ = r・sinθ、 sinφ = r/l・sinθ …(6) となる。
また、sin2φ+cos2φ= 1 より、
Figure 2014111921
となる。
式(5)ないし(7)より、
Figure 2014111921
また、C点におけるサイドスラストFsは、図11に示すように、
Fs = Fc・sinφ、 Fs = Fc・l/r・sinθ …(9)
となる。式(8)、(9)から、
Figure 2014111921
これら本実施形態に係るXY分離クランク機構における摩擦抵抗Fmと比較例に係るクランク機構の摩擦抵抗Fsを重ねてグラフ化すると図12のようになる。この図から、本実施形態に係るXY分離クランク機構によれば、比較例に係るクランク機構に比較して、摩擦抵抗、すなわち、摩擦ロスが大幅に低減していることが分かる。
比較例に係るクランク機構のクランク運動では、ピストン12上部に加えられた力は2球体の上、下を摩擦しながら動作する。このため、大きな摩擦ロスが生じる。大型のピストンでは油切れを起こし焼きつくため、多くは、80rpm程度の低速動作を強いられていた。これに対して、本実施形態に係るXY分離クランク機構10によれば、X軸方向およびY軸方向のいずれにおいても99%強の力伝達効率が得られ、従来スライダークランク運動の伝達効率50%から比べ、約2倍の効率で力伝達が可能である。これは、双方向運動変換であるから、原動機、受動機とも可能である。つまり、エンジンでも圧縮機でも同様である。
上記のように、XY分離クランク機構を用いることにより、摩擦ロスが無く、従来のクロスヘッドは不要となる。このため、油切れを起こすことなく大型ピストンの高速動作が可能となる。このため、従来の大型タービン級の容量を持つピストンスライダーへの適用が可能となる。タービンに比べ、効率ははるかに向上することになる。
上記のように構成されたXY分離クランク機構10を備えた駆動装置は、回転側にモータを配置すれば、コンプレッサもしくは膨張機となり、ピストン側に流体もしくは気体を流入、燃焼させればエンジン機構となる。相互の組み合わせにより構成は変化させることができる。
上記ZメカニズムXY分離クランク機構10によれば、揺動するコンロッド(連結棒)を用いた機構やスライダークランクと比較して、サイドスラストロス(摩擦ロス)が発生せず、振動および熱の発生も低減することができる。そのため、駆動装置のピストンあるいはシリンダ等の構成要素をプラスチック、セラミック等の軽量な材料で形成することが可能となる。これにより、一層、保温効果と軽量化が容易となる。
また、XY分離クランク機構10の支持部材20および第1、第2クランク接続部材22、23は、クランク軸14の回動領域とピストン12a、12bの移動領域との間の領域内に収容可能な形状および寸法に形成されている。これにより、XY分離クランク機構10は、従来のコンロッドの大径部分とほぼ同程度のサイズで構成することができ、従来使用されているクランクスライダー機構を用いたエンジンやコンプレッサのクランクをそのまま使用できるサイズにすることが出来る。このため、従来の燃焼機構や動弁機構などを変更することなく、XY分離クランク機構に置き換えることが可能である。
流体に水を使用すれば閉空間の動作系となるため効率が良い。例えば、ピストンおよびXY分離クランク機構10を3連構成として配置すれば、自起動が可能となるため効率の良い発電システムを実現することができる。水車動力としての利用も可能である。受動機とすればポンプとしても効率の良いポンプを構成することが可能となる。
また、本実施形態によれば、クランク接続部材は、基準平面Cに対称となるように2つの独立した第1および第2クランク接続部材22、23に分離し、それぞれ別々に支持部材20に摺動自在に配置し、かつ、それぞれクランク軸と回動自在に係合し、Y軸方向の力伝達を行う構成としている。このように第1クランク接続部材22、第2クランク接続部材23が左右独立していると、図13に示すように、振動により支持部材20の2つのY軸支持部(第2支持部20b、第3支持部20c)が開く方向、あるいは、図14に示すように、閉じる方向に傾斜した場合でも、2つの第1、第2クランク接続部材22、23がそれぞれ独立して第2支持部20bあるいは第3支持部30cに追従して傾斜し、かつ、クランク軸14に対してそれぞれ独立して回動することができる。そのため、クランク接続部材の対角方向の角部が第2および第3支持部に噛み込むような楔現象の発生を防止し、クランク接続部材の動作ロスを抑制することが可能となる。これにより、第1および第2クランク接続部材22、23は、相互にロスとなる干渉を生じることなく、左右に力伝達動作をすることができる。
また、第1および第2クランク接続部材22、23は、それぞれ独立して第1および第2支持部20b、20c間に装着することができ、ガイドレールおよび係合溝を断面矩形状の凹凸とすることが可能となる。ガイドレールおよび係合溝に蟻溝等の外れ防止構造を設ける必要がなく、ガイドレールおよび摺動部の加工が容易となる。また、第1および第2クランク接続部材22、23の装着も容易となり、製造性が向上する。例えば、1気筒、あるいは2気筒等の駆動装置の場合、組立方法を考慮すると、第1および第2クランク接続部材22、23は、互いに拘束し合い、ネジ等を用いずとも外れず、スムースな回転往復運動を確保することができる。
更に、第1の実施形態によれば、支持部材20は、第4支持部20dを有し、矩形枠状に形成されている。この場合、支持部材20は、強度が高く作れるため、薄く軽く軽量化を図かることが可能となる。また、支持部材20のダイカスト化も容易で、L型やU字型の支持部材20に比較して、引けや歪のない矩形状が高精度に作ることができる。同時に、支持部材20の強度が向上し、振動に起因する第2および第3支持部20b、20cの変形、変位を抑制することができる。
なお、図15および図16に示すように、第1の実施形態において、第1クランク接続部材22の接続板部37a、37bの延出端(摺動部36と反対側の端部)は、第1透孔38を中心とする円弧状に形成してもよい。同様に、第2クランク接続部材23の接続板部37a、37bの延出端(摺動部36と反対側の端部)は、第1透孔38を中心とする円弧状に形成してもよい。
また、図17および図18に示すように、第1クランク接続部材22の各接続板部37a、37bをそれぞれ第1透孔38の中心を横切る分割面に沿って分割された2部材(第1摺動部36を含む基端部37a1、37b1、延出部37a2、37b2)で構成し、これら2部材を第1透孔38の上下に位置するネジ51により分割面同志を突き合せた状態で連結するようにしてもよい。なお、分割面は、第1透孔38の中心軸を通り、第2方向(Y方向)に延びる平面としている。同様に、第2クランク接続部材23の接続板部40を第2透孔41の中心を横切る分割面に沿って分割された2部材(第2摺動部42を含む基端部40a、延出部40b)で構成し、これら2部材を第2透孔41の上下に位置するネジ53により分割面同士を突き合せた状態で連結するようにしてもよい。なお、分割面は、第2透孔41の中心軸を通り、第2方向(Y方向)に延びる分割面としている。
このような構成とした場合、組み立て時、接続板部を分割してクランク軸に装着し、装着後、ネジ等の締結部材により分割部材を互いに連結することができる。分割部材を互いに連結して第1および第2クランク接続部材を構成した後、これらのクランク接続部材を支持部材20の第2支持部20bと第3支持部20cとの間に上から装着する。これにより、複数のクランクピンを有するクランク軸に対して、クランク接続部材を組み付けることができる。この場合でも、クランク接続部材に力の必要な方向は、摺動面側であり、クランク軸を回動自在にする支え側は構造上の強度は小さくてもよい。そのため、分割部材を連結するネジも小型で良く、全体としてネジなしのクランク接続部材と同様な動作性能が確保できる。
更に、クランク接続部材の摺動部、すなり、第1透孔38の内面、あるいは、第2透孔の内面、に電鋳、電着等のライニング加工によりプレーンベアリング43、45を形成しなめらかな摺動面を確保することも容易である。
2気筒水平同軸型の駆動装置の場合、分割部材を連結するネジ51、53は省略可能であるが、4気筒などの多気筒となるとネジ等で分割部材同士を締結する必要がある場合も多い。試作やシミュレーションにより、知恵の輪組合せが可能である場合も数多く作ることができた。
次に、他の実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構を備えた駆動装置について説明する。なお、以下に述べる他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、異なる構成について詳細に説明する。
(第2の実施形態)
図19は、第2実施形態に係る4気筒の水平同軸対向型の駆動装置を示す斜視図、図20は、第2実施形態に係る駆動装置のクランク軸を示す断面図、図21は、クランク軸およびクランク接続部材を示す斜視図である。
図19に示すように、4気筒の水平同軸対向型の駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された一対のピストン12a、12bと、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された他の一対のピストン12c、12dと、クランク軸14と、ピストン12a、12bとクランク軸14との間に設けられた第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aと、ピストン12c、12dとクランク軸14との間に設けられた第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bと、を備えている。
2つのピストン12a、12bは、180°互いに相反する向きに水平同軸対向配置されている。2つのピストン12c、12dは、180°互いに相反する向きに水平同軸対向配置されている。クランク軸14は、ピストン12a、12bの中心軸(移動軸)を含む基準平面(伝達平面)C1、およびピストン12c、12dの中心軸(移動軸)を含む基準平面C2、と直交する方向に延びている。
図20および図21に示すように、クランク軸14は、直線状に延びるジャーナル(主軸)14a、ジャーナルから径方向に延びる2組のクランクアーム14b1、14b2、クランクアームからジャーナル14aと平行に延び、ジャーナルに対して偏心して位置する2本のクランクピン14c1、14c2と、を有している。2本のクランクピン14c1、14c2は、ジャーナル14aの軸方向に沿って互いに間隔を置いて位置し、また、ジャーナル14aに対して偏心して位置している。更に、2本のクランクピン14c1、14c2は、ジャーナル14aを中心として、互いに180度、位相がずれて配置されている。ジャーナル14aは、2つのクランクピン14c1、14c2の間で、軸受15により回転自在に支持されている。これにより、2本のクランクピン14c1、14c2は、ジャーナル14aの周りで偏心回転する。
本実施形態では、クランク軸14内に、クランクピン14c1、14c2まで延びる油路17を形成し、また、第1および第2クランク接続部材22、23にも油路19を設けている。これらの油路17、19に潤滑油を送油することにより、十分な潤滑性能を確保できる。
図19および図21に示すように、第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、前述した第1の実施形態におけるZメカニズムXY分離クランク機構10と同一の構成を有している。第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、基準平面C1において、X軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面C1において、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1および第2クランク接続部材22、23と、ピストン12a、12bと支持部材20とを連結した2つの連結部材24a、24bと、を備えている。支持部材20の移動中心軸(X軸方向)、第1および第2クランク接続部材22、23の移動中心軸(Y軸方向)、および連結部材24の中心移動軸(X軸方向)は、基準平面Cに位置している。そして、第1および第2クランク接続部材22、23の第1および第2透孔にクランク軸14のクランクピン14c1が軸受を介して回転自在に挿通されている。
本実施形態において、第1および第2クランク接続部材22、23は、組み立て性を考慮して、図17、図18に示したような分割型の接続部材を用いている。また、支持部材20の第4支持部20dは、支持部材と別体に形成され、支持部材の第1および第2支持部20b、20cにねじ止め固定されている。
第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、ピストン12a、12bのX軸方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達する。
図19および図21に示すように、第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、前述した第1の実施形態におけるZメカニズムXY分離クランク機構10と同一の構成を有している。第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、基準平面C2において、X軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面C2において、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1および第2クランク接続部材22、23と、ピストン12c、12dと支持部材20とを連結した2つの連結部材24a、24bと、を備えている。支持部材20の移動中心軸(X軸方向)、第1および第2クランク接続部材22、23の移動中心軸(Y軸方向)、および連結部材24の中心移動軸(X軸方向)は、基準平面C2に位置している。そして、第1および第2クランク接続部材22、23の第1および第2透孔にクランク軸14のクランクピン14c2が軸受を介して回転自在に挿通されている。
本実施形態において、第1および第2クランク接続部材22、23は、組み立て性を考慮して、図17、図18に示したような分割型の接続部材を用いている。支持部材20の第4支持部20dは、支持部材と別体に形成され、支持部材の第1および第2支持部20b、20cにねじ止め固定されている。
第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、ピストン12a、12bのX軸方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達する。
駆動装置11が例えばエンジンとして構成されている場合、シリンダ16内で圧縮および燃焼された燃料によりピストン12a、12b、12c、12dに駆動力が入力され、第1方向に沿って往復移動する。第1および第2ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10bは、駆動入力であるピストン12a、12b、12c、12dの往復運動を、回転運動に変換してクランク軸14に伝達し、クランク軸14に回転出力を与える。
また、駆動装置11が、例えば、圧縮機として構成されている場合、クランク軸14に回転力が入力され、クランク軸14が回転する。第1および第2ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10bは、このクランク軸14の回転運動を往復運動に変換してピストン12a、12b、12c、12dに伝達し、これらのピストンをシリンダ16内で往復動させる。このピストン12a、12b、12c、12dの往復移動により、シリンダ16内の空気を圧縮し、外部に供給する。
以上のように構成された第2の実施形態に係る駆動装置11においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。上述した水平同軸対向型の駆動装置は、2気筒、4気筒に限らず、6気筒以上としてもよい。
(第3の実施形態)
図22は、第3実施形態に係る4気筒の水平同軸対向型の駆動装置を示す斜視図、図23は、第3実施形態に係る駆動装置の一部を破断して示す側面図である。
図22、図23に示すように、4気筒の水平同軸対向型の駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された一対のピストン12a、12bと、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された他の一対のピストン12c、12dと、クランク軸14と、ピストン12a、12bとクランク軸14との間に設けられた第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aと、ピストン12c、12dとクランク軸14との間に設けられた第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bと、を備えている。クランク軸14は、X軸方向と直交するZ方向に延びている。
第1および第2ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10bは、それぞれ揺動支点型クランクの搖動力点、搖動支点に、第1および第2クランク接続部材22,23を設け、揺動アームの両端をこれらのクランク接続部材に回動自在に接続している。すなわち、クランク軸14は、クランク軸の中心に対して偏心して2つの偏心円板50a、50bを一体に有している。第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、偏心円板50aの周囲に回動自在に係合した揺動アーム52aと、それぞれY軸方向に延びる左右一対のガイドを有する支持部材20と、互いに独立してY軸方向に移動自在に支持部材20にガイドされる第1および第2クランク接続部材22a、23aと、更に、一対のピストン12a、12b間にY軸方向に移動自在に支持された第4および第5クランク接続部材22b、23bと、を有している。揺動アーム52aの下端は、第1および第2クランク接続部材22a、23a間に挿通され、更に、支持ピン54aにより第1および第2クランク接続部材22a、23aに回動自在に接続されている。揺動アーム52aの上端は、第3および第4クランク接続部材22b、23b間に挿通され、更に、支持ピン54bにより第3および第4クランク接続部材22b、23bに回動自在に接続されている。
駆動装置11が例えばエンジンとして構成されている場合、シリンダ16内で圧縮および燃焼された燃料によりピストン12a、12b、12c、12dに駆動力が入力され、第1方向に沿って往復移動する。第1および第2ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10bは、駆動入力であるピストン12a、12b、12c、12dの往復運動を、回転運動に変換してクランク軸14に伝達し、クランク軸14に回転出力を与える。
また、駆動装置11が、例えば、圧縮機として構成されている場合、クランク軸14に回転力が入力され、クランク軸14が回転する。第1および第2ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10bは、このクランク軸14の回転運動を往復運動に変換してピストン12a、12b、12c、12dに伝達し、これらのピストンをシリンダ16内で往復動させる。このピストン12a、12b、12c、12dの往復移動により、シリンダ16内の空気を圧縮し、外部に供給する。
以上のように構成された第3の実施形態に係る駆動装置11においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。上述した水平同軸対向型の駆動装置は、2気筒、4気筒に限らず、6気筒以上としてもよい。
(第4の実施形態)
図24は、第4実施形態に係る2気筒の水平対向型の駆動装置を示す斜視図である。
図24に示すように、2気筒の水平対向型の駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された一対のピストン12a、12bと、クランク軸14と、ピストン12aとクランク軸14との間に設けられた第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aと、ピストン12bとクランク軸14との間に設けられた第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bと、を備えている。
2つのピストン12a、12bは、クランク14の軸方向に所定距離ずれて配置されているとともに、180°互いに相反する向きに水平対向配置されている。クランク軸14は、ピストン12aの中心軸(移動軸)を含む基準平面(伝達平面)C1、およびピストン12bの中心軸(移動軸)を含む基準平面C2、と直交する方向に延びている。
第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、前述した第2の実施形態における第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aと同一の構成を有している。すなわち、第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、基準平面C1において、X軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面C1において、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1および第2クランク接続部材22、23と、ピストン12aと支持部材20とを連結した連結部材24aと、を備えている。支持部材20の移動中心軸(X軸方向)、第1および第2クランク接続部材22、23の移動中心軸(Y軸方向)、および連結部材24の中心移動軸(X軸方向)は、基準平面Cに位置している。そして、第1および第2クランク接続部材22、23の第1および第2透孔にクランク軸14のクランクピン14c1が軸受を介して回転自在に挿通されている。本実施形態において、第1および第2クランク接続部材22、23は、組み立て性を考慮して、図17、図18に示したような分割型の接続部材を用いている。また、支持部材20の第4支持部20dは、支持部材と別体に形成され、支持部材の第1および第2支持部20b、20cにねじ止め固定されている。
第1ZメカニズムXY分離クランク機構10aは、ピストン12aのX軸方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達する。
第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、前述した第2の実施形態における第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bと同一の構成を有している。すなわち、第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、基準平面C2において、X軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面C2において、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1および第2クランク接続部材22、23と、ピストン12bと支持部材20とを連結した連結部材24bと、を備えている。支持部材20の移動中心軸(X軸方向)、第1および第2クランク接続部材22、23の移動中心軸(Y軸方向)、および連結部材24の中心移動軸(X軸方向)は、基準平面C2に位置している。そして、第1および第2クランク接続部材22、23の第1および第2透孔にクランク軸14のクランクピン14c2が軸受を介して回転自在に挿通されている。本実施形態において、第1および第2クランク接続部材22、23は、組み立て性を考慮して、図17、図18に示したような分割型の接続部材を用いている。また、支持部材20の第4支持部20dは、支持部材と別体に形成され、支持部材の第1および第2支持部20b、20cにねじ止め固定されている。
第2ZメカニズムXY分離クランク機構10bは、ピストン12a、12bのX軸方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達する。
以上のように構成された水平対向型の駆動装置11においても、前述した第1および第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
図25は、第5実施形態に係る2気筒の水平対向型の駆動装置を示す斜視図、図26は、駆動装置の一部を破断して示す平面図である。
図23および図24に示すように、2気筒の水平対向型の駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(X軸方向)に往復移動自在に配置された一対のピストン12a、12bと、クランク軸14と、ピストン12a、12bとクランク軸14との間に設けられたZメカニズムXY分離クランク機構10と、を備えている。
2つのピストン12a、12bは、クランク14の軸方向に所定距離ずれて配置されているとともに、180°互いに相反する向きに水平同軸対向配置されている。クランク軸14は、ピストン12a、12bの中心軸(移動軸)を含む基準平面(伝達平面)と直交する方向に延びている。
本実施形態では、ピストン12a、12bに対して、共通の、すなわち、単一のZメカニズムXY分離クランク機構10を用いている。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、前述した第1の実施形態におけるZメカニズムXY分離クランク機構10と同一の構成を有している。ただし、支持部材20の各部は、幅が広く形成され、また、第1リニアスライダ30により2本のベースガイドレール28上にX軸方向に沿って移動自在に支持されている。
ピストン12aは、連結部材24aにより支持部材20の第2支持部20bに連結され、また、ピストン12bは、連結部材24bにより支持部材20の第3支持部20cに連結されている。第1および第2クランク接続部材22、23が、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられている。そして、第1および第2クランク接続部材22、23に設けられた第1および第2透孔にクランク軸14のクランクピン14cが軸受を介して回転自在に挿通されている。
ZメカニズムXY分離クランク機構10および駆動装置11の他の構成は、前述した第1あるいは第2の実施形態と同一である。以上のように構成された水平対向型の駆動装置においても、前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図27は、第6実施形態に係る縦置きのZメカニズムXY分離クランク機構を有する単気筒の駆動装置を示す斜視図である。
図27に示すように、駆動装置11は、移動体として、シリンダ16内に第1方向(Y軸方向)に往復移動自在に配置されたピストン12と、このピストン12の中心軸(移動軸)を含む基準平面(伝達平面)Cと直交する方向(水平方向)に延びるクランク軸14と、を備えている。クランク軸14は、図示しない軸受によって回転自在に支持されたジャーナル(主軸)14a、ジャーナルから径方向に延びるクランクアーム、クランクアームからジャーナルと平行に延び、ジャーナルに対して偏心して位置するクランクピン14c、クランクアームと一体に形成され、クランクアームと反対方向へ延出するバランサウェイト14dを有している。
駆動装置11において、ZメカニズムXY分離クランク機構10は、ピストン12と、クランク軸14と、の間に設けられ、ピストン12のY軸方向に沿った往復運動とクランク軸14の回転運動とを相互に変換して伝達するように構成されている。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、前述した第1の実施形態のZメカニズムXY分離クランク機構10と同一の構成を有している。
ZメカニズムXY分離クランク機構10は、基準平面Cにおいて、Y軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材20と、基準平面Cにおいて、Y軸方向と直交する第2方向(X軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材20に取り付けられた第1およびクランク接続部材22、23と、ピストン12と支持部材20とを連結した連結部材24と、を備えている。
支持部材20は、例えば、矩形枠状に形成され、Y軸方向に延びる第1支持部20aと、第1支持部からX軸方向に延びる第2および第3支持部20b、20cと、第2および第3支持部20b、20c間を延び第1支持部と隙間を置いて対向する第4支持部20dとを一体に有している。第1支持部20aは、第1リニアスライダ30により、Y軸方向に沿って往復移動自在にガイドレール28に支持されている。ここでは、Y軸方向をほぼ鉛直方向とし、XY分離クランク機構10はいわゆる縦置き型に構成されている。
支持部材20の第2支持部20bおよび第2支持部20cには、第1および第2クランク接続部材22、23がそれぞれ独立してX軸方向に摺動自在に支持されている。そして、第1および第2クランク接続部材22、23に形成された第1および第2透孔に、クランク軸14のクランクピン14cが図示しない軸受を介して回転自在に挿通されている。これにより、第1および第2クランク接続部材22、23はクランク軸14に係合し、クランク軸14と支持部材20とを接続している。
連結部材24は、例えば、細長い連結ロッドとして構成され、その一端は図示しないピストンピンを介してピストン12に連結され、他端は、支持部材20の第2支持部20bに連結されている。連結部材24は、ピストン12の中心軸(移動軸)と同軸的に延びている。連結部材24は、Y軸方向に沿って支持部材20と一体的に往復移動し、ピストン12をY軸方向に沿って往復移動させる。
駆動装置11が例えばエンジンとして構成されている場合、シリンダ16内で圧縮および燃焼された燃料によりピストン12に駆動力が入力され、Y軸方向に沿って往復移動する。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、駆動入力であるピストン12の往復運動を、回転運動に変換してクランク軸14に伝達し、これらのクランク軸14に回転出力を与える。
また、駆動装置11が、例えば、圧縮機として構成されている場合、2本のクランク軸14に回転力が入力され、クランク軸14が回転する。ZメカニズムXY分離クランク機構10は、このクランク軸14の回転運動を往復運動に変換してピストン12に伝達し、ピストン12をシリンダ16内で往復動させる。このピストン12の往復移動により、シリンダ16内の空気を圧縮し、外部に供給する。
以上のように構成された第6の実施形態に係る駆動装置11においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第7の実施形態)
図28は、第7実施形態に係る縦置きのZメカニズムXY分離クランク機構を有する複数気筒、例えば、3気筒の駆動装置を示す斜視図、図29は駆動装置の一部を破断して示す側面図である。
図28および図29に示すように、駆動装置11は、移動体として、それぞれシリンダ16内に第1方向(Y軸方向)に往復移動自在に配置された3つのピストン12a、12b、12cを有し、これらのピストンは水平方向に一列に並んで配置されている。また、駆動装置11は、ピストン12a、12b、12cの下方側に配置され水平方向に延びるクランク軸14を備えている。このクランク軸14は、互いに所定角度位相がずれて配置された3つのクランクピン14cを有している。これらのクランクピン14cは、クランク軸14に対して偏心して位置し、クランク軸の周りで偏心回転する。
ピストン12a、12b、12cとクランク軸14との間に、第1、第2、第3ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10b、10cが設けられている。ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10b、10cの各々は、前述した第4の実施形態における、ZメカニズムXY分離クランク機構10と同様に構成されている。クランク軸14の3つのクランクピン14cは、第1、第2、第3ZメカニズムXY分離クランク機構10a、10b、10cの第1および第2クランク接続部材22、23の第1および第2透孔に回転自在に挿通されている。
上記のように構成された3気筒の駆動装置11が圧縮機として構成されている場合、例えば、モータ等によりクランク軸14に回転力が入力されクランク軸14が回転すると、複数のクランクピン14cは、クランク軸14の周りで、偏心回転する。この偏心回転運動は、それぞれXY分離クランク機構10a、10b、10cの第1、第2クランク接続部材22、23および支持部材20により、X軸方向の移動とY軸方向の移動とに分離され、第1、第2クランク接続部材22、23はX軸方向に沿って往復動し、支持部材20は、第1、第2クランク接続部材と共に、Y軸方向に沿って往復動する。支持部材20のY軸方向の往復運動は、連結部材24を介してピストン12に伝達され、ピストン12がシリンダ16内をY軸方向に沿って往復動する。このようにして、クランク軸14の回転運動は、各XY分離クランク機構により往復運動に変換されピストン12に伝達される。これにより、シリンダ16内の気体あるいは液体がピストン12によって加圧され、加圧流体として外部に供給される。
以上のように構成された第7の実施形態に係る駆動装置11においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。駆動装置11は、3気筒に限らず、2気筒、あるいは4気筒以上としてもよい。XY分離クランク機構は、2連、3連、4連などクランク軸に対して自由に並べて配置することができる。複数のXY分離クランク機構を水平もしくは垂直に対向する配置に限らず、星型配置にすることも可能である。
以上のように、上述した種々の実施形態によれば、摩擦ロスおよび振動を低減し、高い
効率で運動を変換伝達可能なXY分離クランク機構、およびこれを備えた駆動装置を提供することができる。
(第8の実施形態)
図30、図31は、第8の実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構のクランク接続部材を示す斜視図および分解斜視図、図32、図33は、変形例に係るクランク接続部材を示す斜視図および分解斜視図、図34ないし図39は、第8の実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構および駆動装置の組み立て工程をそれぞれ示す斜視図である。
図30および図31に示すように、本実施形態によれば、ZメカニズムXY分離クランク機構10のクランク接続部材は、矩形ブロック形状の部材として構成されている。すなわち、クランク接続部材60は、例えば、矩形ブロック状に形成され、左右の側面には、それぞれ第1摺動部62および第2摺動部64が形成されている。第1摺動部62には、支持部材20の第1ガイドレール32に係合する直線状の係合溝62aが形成されている。第2摺動部64には、支持部材20の第2ガイドレール34に係合する直線状の係合溝64aが形成されている。これらの係合溝62a、64aは、第2方向(Y軸方向)に延びている。第2摺動部64において、第2ガイドレール34に摺接する摺動面積は、第1ガイドレール32に摺接する第1摺動部62の摺動面積とほぼ同一に形成されている。
クランク部材60のほぼ中央部に、円形の透孔66が貫通形成されている。透孔66は、Y軸方向と直交するZ軸方向に延びている。この透孔66にクランクピンが回転自在に挿通される。透孔66の摺動面、つまり、内面には、電鋳、電着等のライニング加工(メッキ)によりプレーンベアリング67を形成している。メッキ後、ワイアカットを用いても良い。
クランク接続部材60は、第1摺動部62の係合溝62aを支持部材20の第1ガイドレール32に係合させることにより、また、第2摺動部64の係合溝64aを支持部材20の第2ガイドレール34に係合させることにより、支持部材20の第1および第2支持部20b、20cの間に、Y軸方向に沿って摺動自在(昇降自在)にガイドされた状態で、支持部材に支持される。また、クランク接続部材60の透孔66に、クランク軸のクランクピン14cが回転自在に挿通される。これにより、クランク接続部材60はクランク軸に係合し、クランク軸と支持部材20とを接続する。
図30および図31に示すように、クランク接続部材60は、透孔66の中心を横切る分割面70に沿って分割された2部材(第1摺動部62を含む第1接続部材60a、および第2摺動部64を含む第2接続部材60b)で構成し、これら2部材を分割面70同志を突き合せた状態で係合することにより、矩形ブロック形状のクランク接続部材60を構成している。分割面70は、透孔66の中心軸を通り、第2方向(Y軸方向)に延びる面とし、透孔66の上下に位置している。また、分割面70は、波状、S字形状、あるいはサイクロン形状の凹凸面に形成されている。分割面70の凹凸は、Z軸方向に交互に並らび、各凹所および凸部は、Y軸方向に延びている。本実施形態において、各分割面70は、交互に並んだ2つの凹所と2つの凸部とを有している。係合状態において、第1接続部材60aの分割面70と第2接続部材60bの分割面70との隙間は、100μ程度となるように形成されている。第1および第2接続部材60a、60bは、潤滑油を含みやすい材料、例えば、銅、真鍮、ファインセラミック等で形成されていることが望ましい。また、第1および第2接続部材60a、60bは、ABS等のエンジニアリングプラスティクで構成し、表面に蒸着メッキ等を施すことで作ることも可能である。
なお、図32および図33に示すように、第1接続部材60aおよび第2接続部材60bの各分割面70は、1つの凸部と1つの凹所とを有する凹凸面としてもよい。また、凹凸面は、Z軸方向に凹部、凸部が並んでいればよく、凹部および凸部自体の形状は、曲面に限らず、他の形状に種々変更可能である。
第8の実施形態において、XY分離クランク機構および駆動装置の他の構成は、例えば、図19に示す第2の実施形態に係るXY分離クランク機構、および駆動装置と同一である。
上記構成のクランク接続部材60を用いて、ZメカニズムXY分離クランク機構および駆動装置を組立てる場合、図34および35に示すように、クランク軸14のクランクピン14cに、その両側からクランク接続部材60の第1接続部材60aおよび第2接続部材60bを嵌め合わせ、かつ、第1接続部材および第2接続部材の分割面70を互いに突き合わせて嵌め合う。これにより、クランクピン14cをクランク接続部材60の透孔66内に嵌め込み、クランク接続部材60をクランクピン14cに取り付ける。同様の工程により、クランク軸14の複数のクランクピン14cにクランク接続部材60をそれぞれ取り付ける。
次いで、図36および図37に示すように、嵌め合わされた各クランク接続部材60を、支持部材20の第2および第3支持部20b、20c間に、上からスライドさせながら嵌め込み、すなわち、第1摺動部62の係合溝62aおよび第2摺動部64の係合溝64aに第1ガイドレールおよび第2ガイドレール34をそれぞれ係合させる。これにより、クランク接続部材60およびクランク軸14を支持部材20に取り付ける。その後、各支持部材20における第1および第2支持部20b、20cの上端を図示しない第4支持部で連結してもよい。
続いて、図38に示すように、複数の支持部材20の第1支持部20aをそれぞれ対応するベースガイドレール28上に支持する。次いで、図39に示すように、支持部材20の第2支持部20bおよび/あるいは第3支持部20aに、連結部材24aを介してピストン12aを連結する。同様に、他の支持部材20に連結部材を介してピストンを連結する。その後、各ピストンを図示しないシリンダ内に装着する。本実施形態では、クランク軸14は、3本のクランクピン14cを有し、各クランクピン14cにクランク接続部材60を取り付け、また、各支持部材20の第2および第2支持部にピストンを連結することにより、6気筒の水平同軸対向型の駆動装置を構成する。
以上のように構成された第8の実施形態に係るXY分離クランク機構および駆動装置においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。第8の実施形態では、組み立て時、クランク接続部材60を分割してクランク軸に装着し、装着後、クランク接続部材を支持部材20の第2支持部20bと第3支持部20cとの間に上から装着する。これにより、複数のクランクピンを有するクランク軸に対して、クランク接続部材を組み付けることができる。これにより、多気筒の場合でも、組立てが容易となり、組立て性の向上を図ることができる。
クランク接続部材を透孔の中心で左右に2分割し、分割面70を凸凹形状とすることにより、分割された第1接続部材60aおよび第2接続部材60b間にXY方向に開きがあっても相互干渉による不都合を防止することができる。また、凸凹形状を波状、S字状、あるいはサイクロイド状とすると、Z軸方向に垂直なZY平面においても、2部材の相互干渉を取り除くことが可能になる。2部材間のクリアランスを例えば100μ程度の小さな隙間で形成することにより、XY平面とZY平面で立体的な力の絶縁が可能となる。
ここで、力の絶縁とは、例えば、図40(a)、40(b)、40(c)、40(d)に示すように、分割された2つの第1および第2接続部材60a、60bにおいて、右のから受ける力は右の接続材で、左から受ける力は左の接続部材で受けるという分業をすることを示している。図40(a)の状態で、クランクピン14aが時計回りに回転すると、右の第1接続部材60aは右壁(第2支持部20b)に押付けられる。また、左側の第2接続部材60bは、図40(b)あるいは図40(c)に示すように、第2摺動部の下端部あるいは上端部が左壁(第3支持部20c)に当たり、その後、図40(d)に示す位置に慣性力で押し付けられる。このため、一体の角柱形状のクランク接続部材と異なり、分割された第1および第2接続部材は相互干渉をすることが無く、独自に邪魔とならない位置に自動的に移動する。これにより、第1および第2接続部材が傷等の障害を壁部に与えることがない。
次に、クランクピン14aが180度回転すると、第1接続部材60aおよび第2接続部材60bは、図40(a)〜図40(d)の反対位置へミラー動作することになる。クランクピン14aが更に180度回転すると、第1および第2接続部材60a、60は、図40(a)〜図40(d)と同様の動作を繰り返す。以上のような動作時、左右の接続部材に作用する力の割合は、例えば、右側の第1接続部材60aに作用する力に対して、左側の第2接続部材に作用する力は、1/1000〜1/10000と言った著しい差があるため、壁部に傷等の損傷を与えることがない。
これに対して、一体の角柱形状のクランク接続部材では、左右の摺動部に作用する力の差が1/100から30/100という範囲となり、摺動部と壁部との間の間隙が増えると、上記の力の差が飛躍的に縮まり、壁部に傷を与えている可能性が高くなります。一体の角柱形状のクランク接続部材では、上記のような相互干渉よる定在波状の振動現象を防ぐことは難しく、水平同軸動作のエンジン、コンプレッサは寿命が短くなる可能性がある。本実施形態に係るXY分離クランク機構では、力絶縁により、左右の第1および第2接続部材の相互干渉を防ぐことにより水平同軸ピストン機構、ZメカニズムXY分離ピストンクランク機構の寿命を大幅に延ばすことが可能となる。
第1および第2接続部材60a、60bの組立ても凸凹形状と同様に、矩形の上下位置において位置合わせが容易となる。例えば、8気筒用の4クランクにおいても、クランク接続部材の矩形上部を開閉すれば同様に組立てが容易となる。更に、クランク接続部材を2分割することにより、透孔内面の摺動部に電鋳、電着等のライニング加工によりプレーンベアリングを形成し、なめらかな摺動面を確保することが容易となる。
2気筒水平同軸対向型の駆動装置の場合、第1および第2接続部材60a、60bをネジ等の締結部材で連結することは不要であるが、4気筒などの多気筒となると、ネジ等で締結する必要がある場合も多い。しかし、試作やシミュレーションにより知恵の輪組合せが可能である場合も数多く作ることができた。支持部材の第2および第3支持部間にクランク接続部材を配置することにより、支持部材とクランク接続部材とが相互に拘束されるため、ネジ等を用いずにクランク接続部材を構成することができる。従って、クランク接続部材の組立て、構成が簡易となり、多気筒の駆動装置において特に有効である。
また、クランク接続部材の分割面70を凹凸形状とすることにより、僅かな隙間であっても3次元それぞれの方向に隙間があるため、3次元での対向平面とクランク接続部材の相互干渉防止が可能である。内燃機関等の場合、不正着火は宿命でもあり、ピストンからの異常振動も多い。この場合でも、3次元(XY、ZY、ZX)それぞれに例えば100μ程度の間隙でも、力を絶縁することができる。従って、2分割のクランク接続部材により、ネジやホルダー支えが無くても、力絶縁が有効に働くことになる。第1接続部材および第2接続部材は、材質を問わず、所定の耐力があれば良く、ABS等のエンジニアリングプラスティクで形成することが可能となる。これにより、製造コストの低減、加工性の向上を図ることができる。
なお、上述した水平同軸対向型の駆動装置は、6気筒に限らず、2気筒、4気筒、8気筒以上としてもよい。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。例えば、XY分離クランク機構において、支持部材およびクランク接続部材を往復移動自在に支持する支持部は、リニアスライダに限らず、他の支持構造としてもよい。
10、10a、10b、10c…ZメカニズムXY分離クランク機構、
12、12a、12b、12c…ピストン、14…クランク軸、
14c…クランクピン、16…シリンダ、20…支持部材、20a…第1支持部、
20b…第2支持部、20c…第3支持部、20d…第4支持部、
22…第1クランク接続部材、23…第2クランク接続部材、24…連結部材、
28…ベースガイドレール、30…第1リニアスライダ、32…第1ガイドレール、
34…第2ガイドレール、38…第1透孔、41…第2透孔、
60…クランク接続部材、60a…第1接続部材、60b…第2接続部材、
62…第1摺動部、64…第2摺動部、66…透孔、70…分割面
実施形態によれば、第1方向に沿って往復移動する移動体と、回転自在なクランク軸との間に設けられ、前記移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構は、前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第1透孔を有する第1クランク接続部材と、
前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記第1透孔と同軸に位置し前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第2透孔を有する第2クランク接続部材と、
前記第2および第3支持部の少なくとも一方と前記移動体とを連結し、第1方向に沿って前記移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材と、を備えている。前記第1クランク接続部材は、前記第2支持部に摺動自在に支持される第1摺動部と、前記第1摺動部から二股状に延出する互いに平行な2つの接続板部と、前記2つの接続板部間に形成された係合スリットと、を有し、前記第1透孔は、前記2つの接続板部を貫通して設けられ、前記第2クランク接続部材は、前記第3支持部に摺動自在に支持される第2摺動部と、前記第2摺動部から延出する接続板部を有し、この接続板部は、前記第2透孔を有しているとともに、前記第1クランク接続部材の係合スリット内に位置し前記第1クランク接続部材の2つの接続板部と対向している

Claims (21)

  1. 第1方向に沿って往復移動する移動体と、回転自在なクランク軸との間に設けられ、前記移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、
    前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
    前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第1透孔を有する第1クランク接続部材と、
    前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記第1透孔と同軸に位置し前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第2透孔を有する第2クランク接続部材と、
    前記第2および第3支持部の少なくとも一方と前記移動体とを連結し、第1方向に沿って前記移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材と、を備えるXY分離クランク機構。
  2. 前記第1クランク接続部材は、前記第2支持部に摺動自在に支持される第1摺動部と、前記第1摺動部から二股状に延出する互いに平行な2つの接続板部と、前記2つの接続板部間に形成された係合スリットと、を有し、前記第1透孔は、前記2つの接続板部を貫通して設けられ、
    前記第2クランク接続部材は、前記第3支持部に摺動自在に支持される第2摺動部と、前記第2摺動部から延出する接続板部を有し、この接続板部は、前記第2透孔を有しているとともに、前記第1クランク接続部材の係合スリット内に位置し前記第1クランク接続部材の2つの接続板部と対向している請求項1に記載のXY分離クランク機構。
  3. 前記第2支持部は、前記第2方向に延びる第1ガイドレールを有し、前記第1クランク接続部材の第1摺動部は、前記第1ガイドレールに摺動自在に係合し、
    前記第3支持部は、前記第2方向に延びる第2ガイドレールを有し、前記第2クランク接続部材の第2摺動部は、前記第2ガイドレールに摺動自在に係合し、
    前記第1摺動部および第2摺動部は、同一の摺動面積を有する請求項1に記載のXY分離クランク機構。
  4. 前記第1クランク接続部材および第2クランク接続部材の前記接続板部は、円弧状に形成された延出端を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構。
  5. 前記第1クランク接続部材の各接続板部は、前記第1透孔の中心軸を含む分割面により2つに分割され、この分割面を突き合わせた状態でクランクピンに取付けられ、
    前記第2クランク接続部材の接続板部は、前記第2透孔の中心軸を含む分割面により2つに分割され、この分割面を突き合わせた状態でクランクピンに取付けられている請求項2に記載のXY分離クランク機構。
  6. 前記2つに分割された接続板部は、締結部材により互いに締結されている請求項5に記載のXY分離クランク機構。
  7. 第1方向に沿って往復移動する移動体と、回転自在なクランク軸との間に設けられ、前記移動体の往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、
    前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
    前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第1摺動部と、前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第2摺動部と、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される透孔と、を有し、前記第1支持部および第2支持部間に配置されたクランク接続部材と、
    前記第2および第3支持部の少なくとも一方と前記移動体とを連結し、第1方向に沿って前記移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材と、を備え、
    前記クランク接続部材は、前記透孔の中心軸を通る分割面により前記第1摺動部を含む第1接続部材と前記第2摺動部を含む第2接続部材とに分割され、前記分割面は、前記透孔の軸方向に並らぶ凹所および凸部を有する凹凸面状に形成され、前記第1接続部材および第2接続部材は、前記クランクピンに取り付けられ前記分割面同士が係合するXY分離クランク機構。
  8. 前記支持部材は、前記第2支持部と第3支持部とを連結し前記第1支持部と隙間を置いて対向する第4支持部を有し、矩形枠状に形成されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構。
  9. 前記支持部材の第1支持部は、前記第1方向に沿って往復動自在に設けられた第1スライダ上に支持されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構。
  10. 前記支持部材、第1および第2クランク接続部材の中心部、並びに、前記連結部材は、前記移動体の移動軸を含む基準平面内で移動可能に設けられている請求項1ないし9のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構。
  11. 前記クランク軸は、前記基準平面と直交して延びている請求項10に記載のXY分離クランク機構。
  12. 前記連結部材は、前記移動体の移動軸に同軸的に設けられている請求項10又は11に記載のXY分離クランク機構。
  13. 前記第2支持部と前記移動体とが前記連結部材により連結され、
    前記第1方向に沿って往復動自在な他の移動体と前記第3支持部とが他の連結部材により連結されている請求項1ないし12のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構。
  14. シリンダ内に第1方向に沿って往復動自在に設けられたピストンと、
    前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、
    前記ピストンとクランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する請求項1ないし13のいずれか1項に記載のXY分離クランク機構と、
    を備える駆動装置。
  15. 前記シリンダ内で燃料を圧縮、燃焼するエンジン装置として構成されている請求項14に記載の駆動装置。
  16. 前記クランク軸を回転する駆動部を備え、前記シリンダから圧縮流体を供給する圧縮機として構成されている請求項14に記載の駆動装置。
  17. それぞれシリンダ内に第1方向に沿って往復動自在に設けられ、互いに対向して配置された2つのピストンと、
    前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、
    前記2つのピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構と、を備え、
    前記XY分離クランク機構は、
    前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
    前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第1透孔を有する第1クランク接続部材と、
    前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持されているとともに、前記第1透孔と同軸に位置し前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される第2透孔を有する第2クランク接続部材と、
    前記ピストンと前記第2支持部とを連結し、前記第1方向に沿って前記ピストンおよび支持部材と一体的に往復移動する第1連結部材と、
    前記他方のピストンと前記第3支持部とを連結し、前記第1方向に沿って前記他方のピストンおよび支持部材と一体的に往復移動する第2連結部材と、を備えている駆動装置。
  18. 前記第1クランク接続部材は、前記第2支持部に摺動自在に支持される第1摺動部と、前記第1摺動部から二股状に延出する互いに平行な2つの接続板部と、前記2つの接続板部間に形成された係合スリットと、を有し、前記第1透孔は、前記2つの接続板部を貫通して設けられ、
    前記第2クランク接続部材は、前記第3支持部に摺動自在に支持される第2摺動部と、前記第2摺動部から延出する接続板部を有し、この接続板部は、前記第2透孔を有しているとともに、前記第1クランク接続部材の係合スリット内に位置し前記第1クランク接続部材の2つの接続板部と対向している請求項17に記載の駆動装置。
  19. 前記第2支持部は、前記第2方向に延びる第1ガイドレールを有し、前記第1クランク接続部材の第1摺動部は、前記第1ガイドレールに摺動自在に係合し、
    前記第3支持部は、前記第2方向に延びる第2ガイドレールを有し、前記第2クランク接続部材の第2摺動部は、前記第2ガイドレールに摺動自在に係合し、
    前記第1摺動部および第2摺動部は、同一の摺動面積を有する請求項18に記載の駆動装置。
  20. 前記2つのピストンは、互いに同軸に対向配置されている請求項17ないし19のいずれか1項に記載の駆動装置。
  21. それぞれシリンダ内に第1方向に沿って往復動自在に設けられ、互いに対向して配置された2つのピストンと、
    前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、
    前記2つのピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構と、を備え、
    前記XY分離クランク機構は、
    前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有する支持部材と、
    前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第1摺動部と、前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第2摺動部と、前記クランク軸のクランクピンが回転自在に挿通される透孔と、を有し、前記第1支持部および第2支持部間に配置されたクランク接続部材と、
    前記第2および第3支持部の少なくとも一方と前記移動体とを連結し、第1方向に沿って前記移動体および支持部材と一体的に往復移動する連結部材と、を備え、
    前記クランク接続部材は、前記透孔の中心軸を通る分割面により前記第1摺動部を含む第1接続部材と前記第2摺動部を含む第2接続部材とに分割され、前記分割面は、前記透孔の軸方向に並らぶ凹所および凸部を有する凹凸面状に形成され、前記第1接続部材および第2接続部材は、前記クランクピンに取り付けられ前記分割面同士が係合する駆動装置。
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