JP5874358B2 - 内燃機関及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ピストンクリアランスを減少し、ピストンスラップを減少すると共に、ピストンフリクションを低減することができる内燃機関、その製造方法、及びそれを搭載した車両に関する。
エンジン(内燃機関)のピストンとシリンダライナとの間には、ピストンの往復運動を円滑にする隙間(以下、ピストンクリアランスという)を設けている。しかしながら、このピストンクリアランスがあると、ピストンの吸収、圧縮、燃焼、及び排気行程による筒内圧と、ピストン自身の慣性と、及びピストンに連結されたクランク軸が往復運動から回転運動に転換させる際の影響によるスラスト力がピストンに作用して、ピストンピン周りの首振り運動(以下、ピストンスラップという)が発生する。これにより、エンジンの騒音源の要因の一つでもあるスラップ音が生じ、また、ピストンとシリンダライナとの接触により、ピストンフリクションが増大する。
ここで、従来のピストンについて図8を参照しながら説明する。図8の(a)に示すように、エンジン1Xは、シリンダライナ2とその中で往復運動するピストン3Xを備える。このピストン3Xに、図示しないクランクシャフトと連結されるコンロッド4を、ピストンピン5を介して連結する。ピストン3Xとシリンダライナ2との間には、ピストンクリアランスCLを設けている。
前述したように、ピストン3は、筒内圧の変化、ピストン3自身の慣性、及びコンロッド4とクランクシャフトからなるクランク機構による作用で発生するスラスト力Tfを、ピストンピン5の軸方向と直交するx方向に受ける。するとピストン3Xは傾き、ピストン3Xのリング6(6a、6b、6c)がシリンダライナ2のスラスト側の面(以下、スラスト面という)2aと接触し、また、ピストン3Xのスカート部3aXがシリンダライナ2の反スラスト側の面(以下、反スラスト面という)2bと接触する。
若しくは、図8の(b)に示すように、ピストン3Xがシリンダライナ2のスラスト面2aに押し付けられ、ピストン3のリング6及びスカート部3aXがスラスト面2aと接触する。このスラスト力の作用によるピストン3の動きがピストンスラップであり、これを原因として、スラップ音を生じる。また、このときピストン3Xのスカート部3a、又はリング6が、シリンダライナ2のスラスト面2a、又は反スラスト面2bと接触することで、ピストンフリクションが増大する。
上記の問題を解決するために、スカート部のスラスト側および反スラスト側にシリンダのピストン摺動面に沿って転動可能な転がり軸受を回転自在に設けた装置がある(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、ピストンとシリンダライナとのピストンフリクションを減少することができるので、ピストンの焼き付きやスカッフィングを防止することができる。
しかし、上記の装置は、ピストンのスカート部に転がり軸受を設ける必要があり、構造が複雑化し、また、転がり軸受とシリンダライナとの接触部分に圧力が集中してしまうという問題がある。加えて、上記の装置の転がり軸受の転動は、ピストンの往復方向のみのため、スラスト力がかかる方向以外の力がかかると、つまり転がり軸受の転動方向以外の方向からの力が作用すると転がり軸受が故障してしまうという問題もある。
特開2004−144014号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構造で、ピストンクリアランスを減少させて、ピストンスラップを低減すると共に、ピストンフリクションも低減することができる内燃機関、その製造方法、及びそれを搭載した車両を提供することである。
上記の目的を解決するための本発明の内燃機関は、シリンダライナ内を往復するピストンを備える内燃機関において、該ピストンのスカート部の外周面の少なくともスラスト側とその反対側が前記シリンダライナの内壁と直接接触しないように、前記ピストンの往復方向に延在し、その往復方向の端部が曲面で形成された溝を複数設けると共に、該溝に球体を遊嵌し、該球体が該溝で転動して前記シリンダライナの内壁と転がり接触する構成にした
この構成によれば、ピストンのスカート部に複数の溝を形成し、その溝に複数の球体を配置するだけの簡易な構造で、ピストンと球体、及びシリンダライナと球体の間が転がり接触となり、スラスト力が作用しても、ピストンのスラスト側とその反対側が直接シリンダライナの内壁と接触しない。そのため、ピストンリングに大きな力が作用せず、ピストンフリクションを低減することができる。また、ピストンクリアランスが減少するので、ピストンスラップを低減することができ、スラップ音を減少することができる。
加えて、溝に複数の球体を設けることで、接触点が複数となり、圧力が分散しシリンダライナへの局所への圧力集中を緩和することができる。さらに、本発明の球体はピストンの往復方向のみならず、ピストンの周方向などの全方位に転動可能に構成されるので、ピストンにスラスト力以外の力が作用した際にも転動して、故障を防止することができる。
また、上記の内燃機関において、前記球体を配置する前記溝の少なくとも3つ以上を、前記スカート部の前記外周面に沿って、環状に配置すると、ピストンにスラスト力が作用した際に、複数の溝に配置した複数の球体でそのスラスト力を分散するので、よりピストンフリクションを低減することができる。また、スラスト側とその反対側以外のピストンクリアランスを減少することができ、よりピストンスラップを低減することができる。特に、爆発工程でピストンスラップを抑えて、力を分散するので、ピストンスラップを低減し、また、ピストンフリクションを低減することができる。
加えて、上記の内燃機関において、前記溝内に配置した前記球体へオイルを供給するオイル供給穴を設けると、飛沫給油やオイルジェットなどによりピストンの外周面に付着したエンジンオイルを、オイル供給穴を介して球体へ運ぶことができるので、球体と溝、及び球体とシリンダライナとのフリクションをより低減することができる。
また、上記の問題を解決するための内燃機関の製造方法は、上記に記載の内燃機関の製造方法であって、ピストンのスカート部の外周面の該ピストンの往復方向に溝を形成し、シリンダライナに前記ピストンを挿嵌するときに、前記溝に球を全方向に転動可能に遊嵌することを特徴とする方法である。
この方法によれば、ピストンのスカート部に掘削や鋳造により溝を形成して、シリンダライナ内に設置するときに、その溝に複数の球体を配置するだけでよく、容易に製造する
ことができる。また、シリンダライナと転がり接触するものが球体であるので、軸などの加工を不要とし、加工工数を低減することができる。
上記の問題を解決するための車両は、上記に記載の内燃機関を搭載して構成される。この構成によれば、ピストンフリクションが低減することで燃費を向上し、ピストンスラップが低減することでスラップ音を低減することができる。また、その作用効果を簡易な構造で得ることができるので、製造コストを低減することができる。
本発明によれば、簡易な構造で、ピストンクリアランスを減少させて、ピストンスラップを低減すると共に、ピストンフリクションも低減することができる。
本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関を示した側面の断面図である。 本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関を示した側面の断面図であり、転動支持構造をピストンの往復方向に並べた配置を示した図である。 本発明に係る第2の実施の形態の内燃機関を示した平面の断面図であり、(a)にスラスト力を示し、(b)にスラスト力以外の力を示した図である。 本発明に係る第2の実施の形態の内燃機関を示した平面の断面図であり、(a)に四つの転動支持構造を等間隔に配置した図を示し、(b)に六つの転動支持構造を非等間隔に配置した図を示す。 本発明に係る第3の実施の形態の内燃機関を示した側面の断面図である。 内燃機関のピストンフリクションを示した表であり、(a)に従来の内燃機関を示し、(b)に本発明に係る実施の形態の内燃機関を示した表である。 内燃機関のピストンスラップを示した表であり、(a)に従来の内燃機関を示し、(b)に本発明に係る実施の形態の内燃機関を示した表である。 従来の内燃機関を示した側面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の内燃機関とそれを搭載した車両について、図面を参照しながら説明する。ここでは、直列4気筒のディーゼルエンジンの一つの気筒を例に説明するが、残りの他の気筒についても同様の構成とする。また、本発明はディーゼルエンジンに限定せずに、ガソリンエンジンにも適用することができ、その気筒数や、気筒の配列は限定しない。なお、図面に関しては、構成が分かり易いように寸法を変化させており、各部材、各部品の板厚や幅や長さなどの比率も必ずしも実際に製造するものの比率とは一致させていない。
まず、本発明に係る第1の実施の形態の内燃機関について、図1を参照しながら説明する。ここで、シリンダライナ2の内壁のスラスト力がかかる面をスラスト面2a、その反対側を反スラスト面2bとする。また、スラスト力が作用する方向、つまりピストンピン5の軸に直交する方向をx方向、ピストン3の往復方向をy方向、ピストンピン5の軸方向をz方向とする。
エンジン(内燃機関)1は、シリンダライナ2の内を往復運動するピストン3を備える。このピストン3に、図示しないクランクシャフトと連結するコンロッド4を、ピストンピン5を介して連結する。また、このピストン3に、トップリング6a、セカンドリング6b、及びオイルリング6c(以下、リング6と総称する)を設ける。
加えて、ピストン3のスカート部3aの外周面にそれぞれ転動支持構造10a、及び10bを備える。この転動支持構造10aは、スカート部3aの外周面のシリンダライナ2のスラスト面2aと反スラスト面2bに対向する面に設けられ、溝11aと複数の鋼球12aとからなる。転動支持構造10bも同様の構成である。
この転動支持構造10aを、溝11a内に複数の鋼球12aを全方位に転動可能に遊嵌し、且つ複数の鋼球12aがスラスト面2aに転がり接触となるように構成する。この実施の形態では、少なくともこの転動支持構造10aをスラスト面2aと転がり接触可能に、また、転動支持構造10bを反スラスト面2bと転がり接触可能に設ける。
転動支持構造10aの溝11aを、掘削、又は鋳造などの方法により、複数の剛球12aを遊嵌し、その剛球12aが全方位に転動できるように、その開口形状をy方向に長手方向を有する細長い楕円形で、xz平面の断面を半円形で形成する。
この溝11aの長手方向の長さは、複数の鋼球12aを並べて配置できる長さであり、この実施の形態では、オイルリング6cの下から、ピストン3の下面の近傍までの長さとする。この長さは、複数の鋼球12aを配置することができればその長さは限定しないが、剛球12aをy方向に数多く配置すると、よりピストンスラップを低減することができる。
また、この溝11aの深さは、剛球12aを溝11aに配置したときに、スラスト面2aと接触できる深さであり、好ましくは、溝11aから突出する面積が、剛球12aの表面積の半分以下になるようにする。
転動支持構造10aの鋼球12aを、鉄、アルミニウム合金、又はチタン合金などの金属を鋳造などの方法で、球状に形成する。また、溝11aから突出した部分がシリンダライナ2の内壁と接触するよう構成する。この鋼球12aの大きさはできるだけスラスト面2aとの接触面積が小さくなる方が、ピストンフリクションが小さくなるため好適である。
この鋼球12aは、溝11a内に配設され、全方位に転動可能であればよく、上記の構成に限定しない。例えば、この鋼球12aの表面にフッ素系樹脂でコーティングして、摩擦力を減少するように構成してもよい。
上記の構成によれば、溝11a、及び11bに複数の鋼球12a、及び12bを配設するだけの簡易な構造で、スラスト力Tfがピストン3に作用しても、鋼球12a、及び12bがシリンダライナ2のスラスト面2a、及び反スラスト面2bと転がり接触するので、ピストン2のリング6、及びスカート部3aにかかる力が減少して、ピストンフリクションを低減することができる。また、鋼球12a、及び12bが溝11a、及び11bから突出しているので、スラスト面2a、及び反スラスト面2bとピストン3との間のピストンクリアランスCLが減少するため、ピストンフリクションを低減することができ、ピストンスラップを低減することができる。
また、複数の鋼球12a、及び12bでスラスト面2a、及び反スラスト面2bと接触するので、スラスト面2a、及び反スラスト面2bとの接触点が複数になり、その分スラスト面2a、及び反スラスト面2bにかかる圧力を分散することができるので、スラスト面2a、及び反スラスト面2bの局所への圧力集中を防ぐことができる。これにより、シリンダライナ2とピストン3の焼き付きやスカッフィングを防止することができる。
上記の転動支持構造10aは、鋼球12aを球体で形成し、シリンダライナ2のスラスト面2aの面に対して、複数の鋼球12aが接触し、全方位に転がり接触することができればよく、上記の構成に限定しない。例えば、図2に示すように、y方向に二つの転動支
持構造10aA、10aBを設けてもよい。
次に、本発明に係る第2の実施の形態の内燃機関について、図3を参照しながら説明する。図3の(a)に示すように、エンジン30は、前述した転動支持構造と同様の構成の転動支持構造31〜38を、シリンダライナ2のスラスト面2aと反スラスト面2bにピストン3が直接接触しないように、ピストン3の外周面で環状になるよう複数配置する。
ピストン3にピストンピン4を、プレスフィットにより圧入して、ピストン3にピストンピン4を嵌合しているので、ピストンピン4の端面状にも転動支持構造31〜38の溝を形成することができる。このピストン3とピストンピン4との嵌合をフルフロートによるピストンピン4の両端をサークリップで抑える方法を用いる場合は、ピストンピン4の端面を避けて、溝を形成するとよい。この実施の形態では、八つの転動支持構造31〜38を等間隔で、且つ転動支持構造31をスラスト面2aと、また、転動支持構造35を反スラスト面2bと転がり接触するように配置した。
この構成によれば、スラスト力Tfを受けて、x方向に力が作用すると、ローラガイド機構31、32、及び38でその力を分散することができる。また、図3の(b)に示すように、ピストン3にz方向の力が作用すると、ローラガイド機構32、33、及び34で力を分散することができる。
以上のように、転動支持構造31〜38をピストン3の外周面に沿って、環状に配置すると、ピストン3のどの方位に力が作用しても、複数の転動支持構造でその力を分散することができるので、ピストンフリクションを低減することができる。また、ピストンクリアランスCLがピストン3の外周の全域に渡って減少するので、ピストン3がどの方向にも傾くことがなくなるので、ピストンスラップの発生を減少し、スラップ音を低減することができる。特に、爆発工程でピストン3の首振りを抑えて、力を分散することができるので、ピストンスラップを低減し、また、ピストンフリクションを低減することができる。
この実施の形態では、ピストン3の外周面に環状になるように、8箇所配置したが、スラスト面2aと反スラスト面2bの面のそれぞれにピストン3が直接接触せずに、ローラガイド機構によって転がり接触し、且つピストンピン4の軸方向であるz方向に作用する力にも効果を発揮するように配置できればよく、上記の構成に限定しない。
例えば、図4の(a)に示すように、スカート部3aのスラスト面2a側の面、及び反スラスト面2b側の面以外を省いて、軽量化したものを用いる場合は、スカート部3aの外周面に四つの転動支持構造41〜44を等間隔に配置してもよい。また、図4の(b)に示すように、六つの転動支持構造51〜56を、等間隔ではなく、より力が集中する部分に多く配置してもよい。
この構成によれば、スラスト力の影響が一番大きいスラスト面2aの面に当接する転動支持構造31、32、及び36をスラスト面2aに間隔を狭めて配置するので、スラスト力の影響をより低減することができ、ピストンフリクションを低減し、また、スラップ音の発生を防ぐことができる。また、スカート部3aの外周面が円形状でなくとも、複数の転動支持構造を、配置することで、力を分散することができる。
次に、本発明に係る第3の実施の形態について、図5を参照しながら説明する。この実施の形態のエンジン50は、溝51、鋼球52、及びオイル供給路53を備える。このオイル供給路53は、溝51内に配置された鋼球52にオイルを導くように、溝51のスカート部3aの外周面側から内周面に向けて貫通する貫通孔である。
このエンジン50の動作について説明する。ピストン3が往復運動をすると、図示しないクランクシャフトがエンジンオイルOLを掻き出し、又は図示しないオイルジェットがピストンピン4とコンロッド5との接合部に向けて、エンジンオイルOLを噴射する。これにより、ピストンピン4とコンロッド5との接合部にエンジンオイルOLが導かれ、フリクションが低減する。このとき、スカート部3aの内周面に飛散したエンジンオイルOLを、オイル供給路53を介して、鋼球52へと供給することができる。
上記の動作によれば、溝51に配置された鋼球52へ、オイル供給路53を介してエンジンオイルOLを供給することができるので、鋼球52と溝51、及び鋼球52とスラスト面2aとのフリクションを低減することができる。
上記のオイル供給路53は、溝51内に配置された鋼球52へエンジンオイルOLを供給することができればよく、上記の構成に限定しない。一つの鋼球52に対して、一つのオイル供給路53を設けずともよく、少なくとも一つの溝51に対して、一つのオイル供給路53を設ければよい。また、オイル供給路53の形状についても、特に限定しない。
上記のエンジン1、20、30、40、及び50を実際に動作させたときの、所定のクランク角に対するピストンフリクションの大きさを図6に、また、所定のクランク角に対する振動加速度を図7に示す。効果が分かり易いように、図には従来の構成のピストンも記載する。
図6の(a)に示す従来のエンジンに比べて、図6の(b)に示す本発明のエンジンでは、ピストン3のリング6のフリクションと、スカート部3aのフリクションが、大幅に減少していることが分かる。特に、リング6のフリクションが低減している。
また、図7の(a)に示す従来のエンジンに比べて、図7の(b)に示す本発明のエンジンでは、振動加速度が大幅に減少していることが分かる。これは、本発明のピストンの振動数が少なく、また、その振幅も少ないことから、ピストンスラップも大幅に減少していることの結果である。
上記の結果から、本発明のエンジンは、シンプルな構造で、ピストンフリクションを低減すると共に、ピストンスラップを低減することができることが分かる。そのため、本発明のエンジンを搭載した車両は、燃費を向上し、また、スラップ音を低減することができ、加えて、シリンダライナ、及びピストンの焼き付けやスカッフィングを防止し、耐久性も向上することができる。さらに、上記の作用効果を簡易な構造で実現することができるので、製造コストも低減することができる。
本発明の内燃機関は、簡易な構造で、ピストンフリクションを低減し、且つピストンスラップを低減することができるので、特に筒内圧が高く、大きなスラスト力が発生するディーゼルエンジンを搭載した車両に利用することができる。
1、20、30、40、50 エンジン(内燃機関)
2 シリンダライナ
2a スラスト面
2b 反スラスト面
3 ピストン
4 コンロッド
5 ピストンピン
6 リング
10a、10b、21〜28、31〜34、41〜46 転動支持構造
11a、11b 溝
12a、12b 鋼球
Tf スラスト力
51 溝
52 鋼球
53 オイル供給路

Claims (5)

  1. シリンダライナ内を往復するピストンを備える内燃機関において、該ピストンのスカート部の外周面の少なくともスラスト側とその反対側が前記シリンダライナの内壁と直接接触しないように、前記ピストンの往復方向に延在し、その往復方向の端部が曲面で形成された溝を複数設けると共に、該溝に球体を遊嵌し、該球体が該溝で転動して前記シリンダライナの内壁と転がり接触する構成にしたことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記球体を前記溝の延在方向に複数配置する請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記球体を配置する前記溝の少なくとも3つ以上を、前記スカート部の前記外周面に沿って、環状に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記溝内に配置した前記球体へオイルを供給するオイル供給路を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の製造方法であって、ピストンのスカート部の外周面の該ピストンの往復方向に溝を形成し、シリンダライナに前記ピストンを挿嵌するときに、前記溝に球を全方向に転動可能に遊嵌することを特徴とする内燃機関の製造方法。
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