JP5843184B1 - Xy分離クランク機構を備えた駆動装置 - Google Patents

Xy分離クランク機構を備えた駆動装置 Download PDF

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Abstract

実施形態によれば、駆動装置は、シリンダと、シリンダ内に第1方向に沿って往復移動自在に設けられ第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形のピストンと、クランク軸と、ピストンとクランク軸との間に設けられたXY分離クランク機構と、を備えている。XY分離クランク機構は、第1方向に往復移動自在に設けられた支持部材と、第1方向と直交しピストンの長軸と平行な第2方向に沿って往復移動自在に支持部材に取り付けられているとともに、クランク軸のクランクが回転自在に係合するクランク接続部材と、ピストンと支持部材とを連結した連結部材と、を備えている。

Description

この発明の実施形態は、往復運動を回転運動に変換して伝達する、また、回転運動を往復運度に変換して伝達するXY分離クランク機構および異型ピストンを備えた駆動装置に関する。
往復運動を回転運動に変換して伝達する機構として、クランク機構が知られている。例えば、エンジン、コンプレッサ等は、シリンダ内に往復動自在に設けられたピストンと、ピストンに回動自在に連結されたコンロッドと、ピストンの往復移動方向と直交する方向に延びるクランク軸と、を備えている。コンロッドの他端は、クランク軸に偏心して設けられたクランクピンに回転自在に連結されている。そして、シリンダ内でピストンが往復移動すると、この往復運動は、コンロッドの揺動およびクランクピンの偏心回転により、クランク軸の回転運動に変換される。
上記構成のクランク機構において、コンロッドは、通常、ピストンピンを介してピストンに回動自在に連結され、動力伝達時には、このピストンピンの回りで揺動しながら、平行移動する。そのため、ピストンに回転方向の力が作用し、ピストンの上端外周部および下端外周部の2箇所でシリンダ内面に対して楔効果状の摩擦ロスが発生する。通常、この摩擦ロスを潤滑剤で低減することにより、ピストンの円滑な往復移動を可能としている。しかし、大型のピストンでは油切れを起こし、焼きつき現象となって現れる場合がある。
また、ピストンは、通常、真円形のピストンが用いられている。しかし、真円形のピストンを用いて多気筒化を図る場合、最低減、ピストンの直径以上のボアピッチを取ってピストンおよびシリンダを並べる必要があり、シリンダの配列方向の装置寸法が大きくなる。同時に、クランクシャフトが長くなり、装置全体の剛性を上げることが困難となる。
特開2006−307961号公報 特開2004−316576号公報 特開2007−270653号公報
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その課題は、高い効率で運動を変換伝達可能で大容量化および小型化が容易な駆動装置を提供することにある。
実施形態によれば、駆動装置は、シリンダと、前記シリンダ内に第1方向に沿って往復移動自在に設けられたピストンであって、前記第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形のピストンと、前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、前記ピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、前記第1方向に往復移動自在に設けられた支持部材と、前記第1方向と直交し前記長軸と平行な第2方向に沿って往復移動自在に前記支持部材に取り付けられているとともに、前記クランク軸のクランクが回転自在に係合するクランク接続部材と、前記ピストンと前記支持部材とを連結した連結部材と、を具備するXY分離クランク機構と、前記シリンダに設けられ、前記シリンダ内に開口する流入ポートおよび排出ポートを有するシリンダヘッドと、前記流入ポートを開閉する流入側バルブ機構と、前記排出ポートを開閉する排出側バルブ機構と、備えている。前記流入側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第4方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記流入ポートを開閉するバルブ体を有し、前記排出側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第5方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記排出ポートを開閉するバルブ体を有し、前記流入側バルブ機構および排出側バルブ機構の少なくとも一方は、前記バルブ体を開閉するXY分離駆動機構を備えている。前記XY分離駆動機構は、前記シリンダヘッドに取付けられた第1ヒンジ部材と、この第1ヒンジ部材に回動自在に取付けられた揺動部材と、前記第1ヒンジ部材に前記第4方向あるいは第5方向に往復動自在に支持され、前記バルブ体に連結された第1分離スライダと、前記揺動部材に回動自在に支持されているとともに、前記第4方向あるいは第5方向と直交する第6方向に沿って往復移動自在に前記第1分離スライダに係合する第2分離スライダと、前記揺動部材を押圧し、前記揺動部材を揺動させる押圧部材と、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係る駆動装置の側面図。 図2は、前記駆動装置のクランクシャフトと直交する縦断面図。 図3は、前記駆動装置のシリンダの上面を示す平面図。 図4は、前記駆動装置のクランクシャフトの軸方向に沿った前記駆動装置の断面図。 図5は、前記駆動装置の支持部材、ピストン、クランク接続部材を示す斜視図。 図6は、前記ピストンおよびピストンリングを示す分解斜視図。 図7は、前記ピストンリングを装着した前記ピストンを示す斜視図。 図8は、前記駆動装置の支持部材、ピストン、クランク接続部材、クランクシャフトを示す分解斜視図。 図9は、前記駆動装置のバルブ機構部分を示す断面図。 図10は、前記駆動装置のピストンおよびシリンダと、流入ポートおよび排出ポートとの関係を概略的に示す平面図。 図11は、前記駆動装置のボアピッチと、円形ピストンを用いる比較例に係る駆動装置のボアピッチと、を比較して示す図。 図12は、変形例に係るバルブ体およびシリンダヘッドを概略的に示す斜視図。 図13は、第2の実施形態に係る駆動装置を模式的に示す斜視図。 図14は、第2の実施形態に係る駆動装置のクランクシャフトと直交する断面図。 図15は、第2の実施形態に係る駆動装置の支持部材、ピストン、クランク接続部材、クランクシャフトを示す斜視図。 図16は、前記駆動装置のシリンダの上面を示す平面図。 図17は、前記駆動装置のピストン、支持部材、およびクランク軸を示す側面図。 図18は、第3の実施形態に係る駆動装置の断面図。 図19は、第3の実施形態に係る駆動装置のXY分離バルブ機構を示す斜視図。 図20は、第4の実施形態に係る駆動装置を模式的に示す斜視図。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るZメカニズムXY分離クランク機構を備える種々の駆動装置について説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態において、駆動装置は、例えば、軸流ポンプとして構成されている。図1は、第1の実施形態に係る軸流ポンプの側面図、図2は、図1の線A−Aに沿った軸流ポンプの縦断面図、図3は、軸流ポンプのシリンダの上面を示す平面図、図4は、軸流ポンプのクランクシャフトの軸方向に沿った前記駆動装置の断面図である。
図1ないし図4に示すように、軸流ポンプ10は、ほぼ角筒形状の筐体12、筐体12上に固定されたシリンダブロック(シリンダ)14、シリンダブロック14の上端開口を塞ぐようにシリンダブロック14上に設けられた矩形ブロック形状のシリンダヘッド(支持体)16、シリンダブロック14のボア18内に往復移動自在に配置されたピストン20、シリンダヘッド16に設けられた複数のバルブ機構70、筐体12に回転自在に支持された駆動軸(クランク軸)40、クランク軸40の回転運動を往復運動に変換してピストン20に伝達するXY分離クランク機構50、およびポンプのクランク軸40を駆動するためのモータ22を備えている。本実施形態において、ポンプ10は、多気筒、例えば、2気筒に構成され、2つのピストン20および2つのXY分離クランク機構50を備えている。また、各ピストン20の平面形状は、異形、つまり、非円形に形成されている。本実施形態において、ピストン20は、楕円形、長円形を含むオーバル形状に形成され、長軸Lおよびこの長軸と直交する短軸Sを有している。ピストン20は、長軸Lと平行な一対の直線状の長側縁と、長側縁の端同士に連続する半円形の短側縁と、を有する。
筐体12は、一対の脚部24を有する矩形状の底壁26aと、底壁の側縁に沿って立設された4つの側壁26b、26cと、底壁26aと対向する上壁26dと、対向する一対の側壁間で底壁26aに立設された隔壁26eと、を有している。隔壁26eと直交する1つの側壁26cおよび上壁26dは、他の側壁と別体に形成され、取外し可能に筐体12に固定されている。
シリンダブロック14は、筐体12の上壁26d上に固定され、鉛直方向に沿って筐体12から上方へ延びている。本実施形態において、ポンプ10は2気筒であり、シリンダブロック14には2つのボア(シリンダボア)18が形成され、それぞれ第1方向(Y軸方向)、ここでは、鉛直方向、に延びている。これにより、シリンダブロック14は2つのシリンダを一体に有している。図3に示すように、各ボア18は、ピストン20に対応するオーバル形状の断面形状に形成されている。2つのボア18は、その長軸Lが互いに平行に並ぶように形成されている。更に、本実施形態において、2つのボア18は、その短軸Sが同軸的に並ぶように、配置、形成されている。各ボア18の内面は、シリンダライナにより形成されている。また、シリンダブロック14には、冷却水を流す複数の冷却流路が形成されている。
図2ないし図3に示すように、シリンダブロック14は、ボア18の長軸Lが筐体12の隔壁26eとほぼ平行に延びるように、また、2つのボア18間の部分が隔壁26eと対向するように、筐体12に固定されている。2つのボア18の下端開口は、上壁26dにより閉塞されている。シリンダブロック14上にシリンダヘッド16が固定され、2つのボア18の上端開口は、シリンダブロック14により閉塞されている。
なお、シリンダブロック14の上端とシリンダヘッド16との間、並びに、シリンダブロック14の下端と筐体12との間、には、それぞれ断熱部材、例えば、フッ素樹脂で形成された断熱シートを配置してもよい。
図5は、ポンプのピストンおよびXY分離クランク機構を示す斜視図、および図6は、前記駆動装置の支持部材、ピストン、クランク接続部材、クランクシャフトを示す分解斜視図である。図2、図4および図5に示すように、平面形状がオーバル形のピストン20は、シリンダブロック14のボア18内に摺動自在に配置されている。ピストン20の外周には複数本のピストンリング21が装着され、これらのピストンリング21は、シリンダの内周面、すなわち、ボア18の内周面に気密に接触している。2つのピストン20は、その長軸Lが互いに平行に並び、かつ、短軸Sが同一方向に整列した状態で配置されている。
なお、図6および図7に示すように、オーバル形状のピストン20の場合、各ピストンリング21は、複数の分割パーツにより構成されている。すなわち、各ピストンリング21は、オーバルの直線部に対応する一対の直線状パーツ21aと、オーバルの半円部分に対応する一対の円弧状パーツ21bと、で構成されている。一対の直線状パーツ21aおよび一対の円弧状パーツ21bは、ピストン20の外周に形成されたオーバル状の装着溝20bにそれぞれコイルバネ23を挟んで装着され、かつ、各パーツの端部同士を重ね合わせることにより、オーバル形状のピストンリング21を構成している。ピストンリング21は、コイルバネ23により、ボア10の内面、つまり、シリンダの内面に弾性的に押圧される。
図2ないし図3に示すように、各ボア18内には、ピストン20とシリンダヘッド16により、圧縮室20aが規定されている。ピストン20は、シリンダボア18内を昇降することにより、すなわち、シリンダボア18の軸方向(Y軸方向、第1方向)に沿って往復移動することにより、圧縮室20aの体積を増加、減少させる。
連結部材として、例えば、2本の連結ロッド28がピストン20に連結されている。これらの連結ロッド28は、ピストン20から筐体12の上壁26dに形成された透孔30を通り、筐体12内まで延びている。上壁26dの透孔30には、例えば、2つのロッドパッキン32が嵌合され、連結ロッド28は、これらのロッドパッキン32を気密に貫通して延びている。2本の連結ロッド28は、ピストン20の移動方向(第1方向)と平行に、すなわち、ボア18の軸と平行に延在している。本実施形態において、2本の連結ロッド28は、ピストン20の長軸L上で、短軸Sの両側に位置している。すなわち、2本の連結ロッド28は長軸Lの方向に並んで配置されている。
なお、連結部材は、2本の連結ロッドに限らず、単一の連結ロッド、あるいは、長軸L方向に延びる板状の連結アームを用いてもよい。
図1、図2、図4および図5に示すように、クランク軸40は、ピストン20の中心軸(移動軸、Y軸)を含む基準平面C(図5参照)と直交する方向に延びている。本実施形態では、クランク軸40の軸方向両端部は、筐体12の対向する2つの側壁26bに取付けられた第1軸受35aおよび第2軸受35bにより、それぞれ回転自在に支持されている。これにより、クランク軸40は、筐体12のほぼ中央部に位置し、かつ、側壁26bと直交する方向に延在し、ピストン20の長軸Lと直交するZ軸の周りで回転自在に筐体12に支持されている。また、クランク軸40の軸方向中央部は、筐体12の隔壁26eに設けられた第3軸受け35cにより回転自在に支持されている。
クランク軸40の一端は、側壁26bの外側に突出し、この突出端に、大径のフライホイール34が同軸的に取り付けられている。また、クランク軸40の他端は、他方の側壁26bの外側に突出し、この突出端に、従動プーリ36が同軸的に取り付けられている。これにより、フライホイール34および従動プーリ36は、クランク軸40と一緒に回転する。モータ22の回転軸に駆動プーリ38が取り付けられ、この駆動プーリ38と従動プーリ36とに歯付きベルト39が架け渡されている。モータ22により、歯付きベルト39を介してクランク軸40を回転させることができる。
図2、図4、図5、図8に示すように、クランク軸40の中途部に、2組のクランクウェブ42a、42bが固定され、更に、各組のクランクウェブ42a、42b間にクランクピン44が固定されている。クランクピン44の中心軸は、クランク軸40と平行に、かつ、クランク軸の中心軸に対して、偏心して位置している。2本のクランクピン44は、例えば、180度、反対向きに配置されている。これらのクランクピン44およびクランクウェブ42a、42bは、筐体12内に配置され、クランク軸40の回転に応じて、クランク軸40の周りで偏心回転する。
図2、図4、図5、図8に示すように、ZメカニズムXY分離クランク機構50は、ピストン20とクランク軸40との間に設けられ、ピストン20のY軸方向に沿った往復運動とクランク軸40の回転運動とを相互に変換して伝達するように構成されている。本実施形態に係るポンプ10においては、モータ22によりクランク軸40に駆動力が入力され、クランク軸40がZ軸の周りで回転する。ZメカニズムXY分離クランク機構50は、駆動入力であるクランク軸40の回転運動を、直線的な往復運動に変換してピストン20に伝達し、ピストン20に出力を与える。
XY分離クランク機構50は、ピストン20の中心軸(移動軸、Y軸)を含む基準平面Cにおいて、Y軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材(L型コンビネータ)52と、基準平面において、Y軸方向と直交する第2方向(X軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材52に取り付けられたクランク接続部材(クランク接続プレート)54と、ピストン20と支持部材52とを連結する前述の連結ロッド28と、を備えている。支持部材52の移動中心軸(Y軸方向)、クランク接続部材54の移動中心軸(X軸方向)、および連結ロッド28の中心移動軸(Y軸方向)は、基準平面Cに位置している。本実施形態において、ピストン20の長軸Lは、第2方向(X軸方向)と平行に延び、また、基準平面Cに位置している。
支持部材52は、例えば、L字形状に形成され、Y軸方向に延びる第1支持部52aと、第1支持部52aの一端(ここでは、上端)からX軸方向に延びる第2支持部52bとを一体に有している。第1支持部52aに第1リニアスライダ56aが固定され、また、筐体12の側壁26cの内面にガイドレール58aが固定されY軸方向に延びている。第1リニアスライダ56aは、ガイドレール58aに往復移動自在に支持およびガイドされている。これにより、支持部材52の内、第1支持部52aのみが、Y軸方向に沿って往復移動自在に筐体12に支持されている。
支持部材52の第2支持部52bには、X軸方向に延びるガイドレール58bが固定されている。クランク接続部材54に第2リニアスライダ56bが取付けられ、X軸方向に延びている。第2リニアスライダ56bは、ガイドレール58bに往復移動自在に支持およびガイドされている。これにより、クランク接続部材54の一端部のみが、X軸方向に沿って往復移動自在に支持部材52に支持されている。
なお、第1および第2リニアスライダ56a、56bは、それぞれガイドレールに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。
クランク接続部材54は、例えば、矩形ブロック形状に形成され、円形の透孔60を有している。クランク接続部材54は、透孔60の中心を含む分割面61で、第1ハーフ部62aと第2ハーフ部62bとに分割可能に形成され、第2ハーフ部62bは、第1ハーフ部62aにネジ等で固定されている。第1ハーフ部62aの平坦部に前述した第2リニアスライダ56bが固定されている。
クランク接続部材54の透孔60に、クランク軸40のクランクピン44がボールベアリングあるいはプレーンベアリング等の軸受を介して回転自在に挿通されている。これにより、クランク接続部材54はクランク軸40に係合し、クランク軸40と支持部材52とを接続している。
連結部材は2本の連結ロッド28を有し、各連結ロッド28の一端は支持ピンを介してピストン20に連結され、他端は、支持部材52の第2支持部52bに連結されている。連結ロッド28はY軸方向と平行に延びているとともに、X軸方向に互いに離間して配置されている。同時に、2本の連結ロッド28は、ピストン20の長軸L上に並んで配置されている。連結ロッド28は、Y軸方向に沿って支持部材52と一体的に往復移動し、ピストン20をY軸方向に沿って往復移動させる。
なお、2つのピストン20および2組のXY分離クランク機構50は、互いに同様に構成されている。本実施形態において、XY分離クランク機構50および2つのピストン20は、ピストン20の長軸Lが互いに平行に位置するように、かつ、短軸Sが同一平面上に位置するように、配列および設置されている。ただし、2つのピストン20および2組のXY分離クランク機構50は、長軸Lが互いに平行に位置し、2つのピストンの短軸Sがクランク軸40の回転方向に所定角度、例えば、20〜180度ずれて位置するように配置することも可能である。
次に、ポンプ10のZメカニズムバルブ機構について説明する。図9は、ポンプのバルブ機構部分を示す断面図、図10は、ピストンおよびシリンダボアと、流入ポートおよび排出ポートとの関係を概略的に示す平面図である。
図1、図2、図9、図10に示すように、支持体としてのシリンダヘッド16は、シリンダブロック14の圧縮室20aに連通する流入孔116および排出孔118を2つずつ有している。流入孔116の一端(流入ポート116a)および排出孔118の一端(排出ポート118a)はシリンダヘッド16の下面にそれぞれ開口し、圧縮室20aに対向している。流入孔116および排出孔118の他端は、シリンダヘッド16の両側面にそれぞれ開口している。同様に、他方の流入孔116の一端(流入ポート116a)および排出孔118の一端(排出ポート118a)はシリンダヘッド16の下面にそれぞれ開口し、もう一方のボア18の圧縮室20aに対向している。他方の流入孔116および排出孔118の他端は、シリンダヘッド16の両側面にそれぞれ開口している。
図10から良く分かるように、オーバル形状のボア18に対して、流入ポート116aは、ボア18の短軸Sよりも僅かに短い直径D1を有し、同様に、排出ポート118aはボア18の短軸Sよりも僅かに短い直径D2を有している。直径D1、D2の合計は、ボア18の短軸Sの長さよりも充分に大きく、長軸Lの長さよりも僅かに小さい。
図2、図9、図10に示すように、シリンダヘッド16に設けられたZメカニズムバルブ機構70は、シリンダボア18毎に、流入孔116を開閉する流入側バルブ機構120、および排出孔118を開閉する排出側バルブ機構122を備えている。本実施形態において、流入側バルブ機構120および排出側バルブ機構122は、静圧バルブとして構成されている。
流入側バルブ機構120は、バルブ体として、例えば、きのこ弁からなる流入バルブ121aと、シリンダヘッド16に形成されたバルブガイド(ガイド孔)123aと、を備えている。流入バルブ121aのステム125aは、バルブガイド123aに挿通されている。流入バルブ121aは、このバルブガイド123aにより、Y軸方向(第1方向)に沿って昇降自在にガイドされ、流入孔116の流入ポート116aを開閉する。流入ポート116aには、全周に亘って、テーパ状のバルブシートが形成されている。流入バルブ121aのステム125aは、バルブガイド123aに設けられているシーリング127を気密に貫通し、シリンダヘッド16の第1設置室130a内に延出している。第1設置室130aは、密閉され、流入孔116に対して気密に分離している。
流入側バルブ機構120は、流入バルブ121aを開閉方向であるY軸方向にリニアに移動させるリニア駆動機構を備えている。このリニア駆動機構は、流入バルブ121aのステム125aに固定されたY軸スライダ132aと、シリンダヘッド16の第1設置室130a内に固定されY軸方向に延びるY軸ガイドレール(リニアガイド)134aと、流入バルブ121aのステム125aの上端部に固定された固定ばね押さえ150aと、ステム125aの軸方向中間に設けられた可動ばね押さえ150bと、これら固定ばね押さえ150aと可動ばね押さえ150bとの間で、ステム125aの周囲に設けられたバルブばね(例えば、圧縮コイルばね)138aと、を備えている。可動ばね押さえ150bは、第1設置室130a内でY軸方向に沿って移動自在に、シリンダヘッド16に取付けられている。流入バルブ121aのステム125aは、可動ばね押さえ150bを貫通して延びている。
Y軸スライダ132aは、ステム125aの中間部に固定され、第1設置室130a内に位置している。Y軸スライダ132aは、ほぼブロック形状に形成され、Y軸方向に延びる1側面を有している。Y軸スライダ132aの1側面上にY軸方向に延びるY軸リニアスライダ140aが固定され、あるいは、Y軸スライダ132aと一体に形成されている。Y軸リニアスライダ140aは、Y軸ガイドレール134aにY軸方向に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。
Y軸リニアスライダ140aは、Y軸ガイドレール134aに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。また、流入バルブ121aおよびY軸リニアスライダ140aがY軸方向に昇降する時にステム125aがY軸リニアスライダ140aに対して回転できるように、深溝玉軸受やアンギュラ軸受等の回転ベアリングをY軸リニアスライダ140aに取付け、この回転ベアリングを介してステム125aをY軸リニアスライダ140aに固定してもよい。
固定ばね押さえ150aと可動ばね押さえ150bとの間に設けられたバルブばね138aは、流入バルブ121aを閉塞位置側、つまり、上方に付勢している。第1設置室130a内に調整ロッド154aが挿通され、Y軸方向に延びている。調整ロッド154aの下端は、可動ばね押さえ150bに固定されている。調整ロッド154aの上端部にはねじが切られ、この上端部は、シリンダヘッド16の天井板部にねじ込まれ、シリンダヘッド16の上方へ突出している。また、調整ロッド154aの上端部にストッパ用のナット156aが装着され、シリンダヘッド16の上面に当接している。
可動ばね押さえ150bは、調整ロッド154aにより、任意のY軸方向位置に位置決めされている。また、ナット156aを緩めた状態で、調整ロッド154aをねじ込むあるいは引出して調整ロッド154aをY軸方向に昇降させることにより、可動ばね押さえ150bを昇降させることができ、これにより、可動ばね押さえ150bと固定ばね押さえ150aとの間隔を変えてバルブばね138aの付勢力(反力)を調整することができる。そして、バルブばね138aの付勢力を調整することにより、吸込みバルブの124aの開閉タイミング、バルブヘッドの当たり等を調整することができる。このように、固定ばね押さえ150a、可動ばね押さえ150b、調整ロッド154aは、ばね調整機構を構成している。
バルブの閉塞時、流入バルブ121aおよびY軸スライダ132aは、バルブばね138aにより付勢されて上昇し、流入バルブ121aのバルブヘッドは流入ポート116aの弁座(バルブシート)に密着して、流入ポート116aを閉じている。ピストン20が上死点から下方に移動して圧縮室20a内が減圧されると、流入バルブ121aが下降し、流入ポート116aを開放する。これにより、流入孔116から空気あるいは流体が圧縮室20a内に送られる。また、ピストン20が上昇して圧縮室20a内の圧力が上昇すると、流入バルブ121aは、バルブばね138aにより付勢されて上昇し、流入ポート116aを閉じる。
排出側バルブ機構122は、流入側バルブ機構120とほぼ同様に構成されている。すなわち、排出側バルブ機構122は、バルブ体として、例えば、きのこ弁からなる排出バルブ121bと、シリンダヘッド16に形成されたバルブガイド(ガイド孔)123bと、を備えている。排出バルブ121bのステム125bは、バルブガイド123bに挿通されている。排出バルブ121bは、バルブガイド123bにより、Y軸方向(第1方向)に沿って昇降自在にガイドされ、排出バルブ121bのバルブヘッドは、排出孔118の圧縮室20a側の端開口(排出ポート)118aを開閉する。排出ポート118aには、全周に亘って、テーパ状のバルブシートが形成されている。排出バルブ121bのステム125bは、バルブガイド123bに設けられているシーリング127を気密に貫通し、シリンダヘッド16の第2設置室130b内に延出している。第2設置室130bは、密閉され、排出孔118に対して気密に分離している。
排出側バルブ機構122は、排出バルブ121bを開閉方向であるY軸方向にリニアに移動させるリニア駆動機構を備えている。このリニア駆動機構は、排出バルブ121bのステム125bに固定されたY軸スライダ132bと、シリンダヘッド16の第2設置室130b内に固定されY軸方向に延びるY軸ガイドレール(リニアガイド)134bと、第2設置室130b内において、排出バルブ121bのステム125bの軸方向中間部に固定された固定ばね押さえ152aと、ステム125bの上端部に設けられた可動ばね押さえ152bと、これら固定ばね押さえ152aと可動ばね押さえ152bとの間で、ステム125bの周囲に設けられたバルブばね(例えば、圧縮コイルばね)138bと、を備えている。可動ばね押さえ152bは、第2設置室130b内でY軸方向に沿って移動自在に、シリンダヘッド16に取付けられている。排出バルブ121bのステム125bは、可動ばね押さえ152bを貫通して延びている。
Y軸スライダ132bは、ステム125bの軸方向中間部に固定され、第2設置室130b内に位置している。Y軸スライダ132bは、ほぼブロック形状に形成され、Y軸方向に延びる1側面を有している。Y軸スライダ132bの1側面上にY軸方向に延びるY軸リニアスライダ140bが固定され、あるいは、Y軸スライダ132bと一体に形成されている。Y軸リニアスライダ140bは、Y軸ガイドレール134bにY軸方向に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。
Y軸リニアスライダ140bは、Y軸ガイドレール134aに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。また、排出バルブ121bおよびY軸リニアスライダ140bがY軸方向に昇降する時にステム125bがY軸リニアスライダ140bに対して回転できるように、深溝玉軸受やアンギュラ軸受等の回転ベアリングをY軸リニアスライダ140bに取付け、この回転ベアリングを介してステム125bをY軸リニアスライダ140bに固定してもよい。
固定ばね押さえ152aと可動ばね押さえ152bとの間に設けられたバルブばね138bは、排出バルブ121bを閉塞位置側、つまり、下方に付勢している。第2設置室130b内に調整ロッド154bが挿通され、Y軸方向に延びている。調整ロッド154bの下端は、可動ばね押さえ152bに固定されている。調整ロッド154bの上端部にはねじが切られ、この上端部は、シリンダヘッド16の天井板部にねじ込まれ、シリンダヘッド16の上方へ突出している。また、調整ロッド154bの上端部にストッパ用のナット156aが装着され、シリンダヘッド16の上面に当接している。
可動ばね押さえ152bは、調整ロッド154bにより、任意のY軸方向位置に位置決めされている。また、ナット156bを緩めた状態で、調整ロッド154bをねじ込むあるいは引出して調整ロッド154bをY軸方向に昇降させることにより、可動ばね押さえ152bを昇降させることができる。これにより、可動ばね押さえ152bと固定ばね押さえ152aとの間隔を変えてバルブばね138bの付勢力(反力)を調整することができる。そして、バルブばね138bの付勢力を調整することにより、排出バルブ121bの開閉タイミング、バルブヘッドの当たり等を調整することができる。
閉塞時、排出バルブ121bおよびY軸スライダ132bは、バルブばね138bにより付勢されて下降し、排出バルブ121bのバルブヘッドは排出ポート118aの弁座(バルブシート)に密着して、排出ポート118aを閉じている。ピストン20が下死点から上方に移動して圧縮室20a内が加圧されると、排出バルブ121bが上昇し、排出ポート118aを開放する。これにより、圧縮空気あるいは圧縮流体が圧縮室20aから排出孔118を通して排出される。また、ピストン20が下降して圧縮室113a内が減圧されると、排出バルブ121bは、バルブばね138bにより付勢されて下降し、排出ポート118aを閉じる。
上記のように構成されたXY分離クランク機構50を備えたポンプ10によれば、例えば、クランク軸40に回転力が入力されてクランク軸40が回転すると、2本のクランクピン44は、クランク軸40の周りで、偏心回転する。この偏心回転運動は、クランク接続部材54および支持部材52により、Y軸方向の移動とX軸方向の移動とに分離され、クランク接続部材54は第2リニアスライダ56bによりX軸方向に沿って往復動する。支持部材52は、クランク接続部材54と共に、第1リニアスライダ56aによりY軸方向に沿って往復動する。支持部材52のY軸方向の往復運動は、連結ロッド28を介して2つのピストン20に伝達され、ピストン20がシリンダブロック14のボア18内をY軸方向に沿って往復動する。
このようにして、クランク軸40の回転運動はXY分離クランク機構50により往復運動に変換されピストン20に伝達される。
なお、ピストン20に駆動入力がされる場合も同様に、ピストン20の往復運動は、XY分離クランク機構50における支持部材52のY軸方向の往復運動およびクランク接続部材54のX軸方向の往復運動によって回転運動に変換され、クランク軸40に伝達される。これにより、クランク軸40に回転出力が与えられる。
上記のように構成されたポンプ10によれば、ZメカニズムXY分離クランク機構50により、ピストン20の完全な平行運動を実現できる。そのため、非円形、例えば、オーバル形状のピストンを用いる場合でも、あるいは、大型ピストンを用いる場合でも、ピストンの片当たりを無くし、シール性がよく、サイドスラストロスレスで高い効率を得ることができる。多段化が容易であり、2気筒、3気筒、8気筒と任意に多段化できる柔軟性に優れている。サイドスラストロスがないため、ピストンやバルブを容易にセラミック化することが可能であり、セラミックを用いることにより、軽量化、断熱性の向上を図ることができる。
オーバル形状のピストンを用いる場合、このピストンの短軸Sと同径の円形ピストンに比べて、ピストンの押しのけ量を2ないし3倍にすることができる。これにより、大流量で小型化することができる。また、ストロークが同じでピストン面積を増やすことができるから体積も大きくなる。
図11(a)に示すように、本実施形態では、複数のオーバル形状のピストン20およびシリンダボア18を、その長軸Lがほぼ平行となるように、複数配列している。ボアピッチP1は、例えば、105mmとしている。これに対して、図10(b)に示すように、ピストン20とほぼ同一面積を有する複数の円形ピストンを平行に配列した場合、ボアピッチP2は、例えば、150mmとなる。すなわち、オーバル形状のピストン20を用いることにより、円形ピストンを用いた同等容量のポンプに比較して、ボアピッチP1を大幅に減少することができ、装置の小型化を図ることができる。例えば、オーバル形ピストンを用いる駆動装置と、真円ピストンを用いる駆動装置とでボアピッチを共通とした場合、オーバル形ピストンを使った駆動装置の全長は真円ピストンを使った駆動装置の約半分程度となる。
XY分離クランク機構50は、クランク接続部材54の往復移動方向(第2方向)がピストン20の長軸Lと平行となるように構成されている。そのため、複数のピストンおよびXY分離クランク機構50を互いに接近して配置し、装置全体の小型化を図ることができる。更に、ボアピッチ方向の寸法を低減することにより、クランク軸を短くすることができ、その結果、クランク軸の剛性および装置全体の剛性を上げることが可能となる。
図10で示したように、オーバル形状のピストンおよびボアを用いることにより、流入ポートおよび排出ポートをほぼ短軸Sと同等の径にすることができ、すなわち、流入ポート、排出ポート、およびバルブを容易に大径化することができる。これにより、ポンプの大容量化が容易となる。また、図12に示すように、バルブを、オーバル形状に合わせて、円形以外の異形状にしてもよい。バルブの形状は、楕円、半月、角型、6角形等、任意、流体の性質にあわせ任意に変更可能である。
以上のことから、本実施形態によれば、高効率、大容量で小型化が容易なポンプが得られる。なお、上述した駆動装置は、ポンプに限らず、エンジン、コンプレッサ等に適用してもよい。また、2気筒に限らず、単気筒、あるいは3気筒以上としてもよい。ピストンの形状は、オーバル形状に限定されることなく、他の非円形状、例えば、角を丸めた矩形状、その他の多角形状、中央部のくびれた楕円形状等としてもよい。
次に、他の実施形態に係る駆動装置について説明する。なお、以下に説明する他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態において、駆動装置は、例えば、軸流ポンプとして構成されている。図13は、第2の実施形態に係る軸流ポンプを概略的に示す斜視図、図14は、図13の線D−Dに沿った軸流ポンプの縦断面図、図15は、軸流ポンプのピストンおよびXY分離クランク機構を示す斜視図である。
図13ないし図15に示すように、軸流ポンプ10は、ほぼ角筒形状の筐体12、筐体12上に固定されたシリンダブロック(シリンダ)14、シリンダブロック14の上端開口を塞ぐようにシリンダブロック14上に設けられた矩形ブロック形状のシリンダヘッド(支持体)16、シリンダブロック14のボア18内に往復移動自在に配置されたピストン20、シリンダヘッド16に設けられた複数のバルブ機構120、122、筐体12に回転自在に支持された駆動軸(クランク軸)40、クランク軸40の回転運動を往復運動に変換してピストン20に伝達するXY分離クランク機構50、およびポンプのクランク軸40を駆動するための図示しないモータを備えている。本実施形態において、ポンプ10は、多気筒、例えば、2気筒に構成され、2つのピストン20および2つのXY分離クランク機構50を備えている。各ピストン20の平面形状は、異形、つまり、非円形に形成されている。本実施形態において、ピストン20は、楕円形、長円形を含むオーバル形状に形成され、長軸Lおよびこの長軸と直交する短軸Sを有している。ピストン20は、長軸Lと平行な一対の直線状の長側縁と、長側縁の端同士に連続する半円形の短側縁と、を有する。
シリンダブロック14には、2つのボア(シリンダボア)18が形成され、それぞれ第1方向(Y軸方向)、ここでは、鉛直方向、に延びている。すなわち、シリンダブロック14は2つのシリンダを一体に有している。各ボア18は、ピストン20に対応するオーバル形状の断面形状に形成されている。2つのボア18は、その長軸Lが互いに平行に並ぶように形成されている。平面形状がオーバル形のピストン20は、シリンダブロック14のボア18内に摺動自在に配置されている。2つのピストン20は、その長軸Lが互いに平行に並び、かつ、短軸Sが同一方向に整列した状態で配置されている。
各ボア18内には、ピストン20とシリンダヘッド16により、圧縮室20aが規定されている。ピストン20は、シリンダボア18内を昇降することにより、すなわち、シリンダボア18の軸方向(Y軸方向、第1方向)に沿って往復移動することにより、圧縮室20aの体積を増加、減少させる。
XY分離クランク機構50は、ピストン20とクランク軸40との間に設けられ、ピストン20のY軸方向に沿った往復運動とクランク軸40の回転運動とを相互に変換して伝達するように構成されている。本実施形態に係るポンプ10においては、クランク軸40に駆動力が入力され、クランク軸40がZ軸の周りで回転する。XY分離クランク機構50は、駆動入力であるクランク軸40の回転運動を、直線的な往復運動に変換してピストン20に伝達し、ピストン20に出力を与える。
各XY分離クランク機構50は、ピストン20の中心軸(移動軸、Y軸)を含む基準平面において、Y軸方向に沿って往復移動自在に設けられた支持部材(コンビネータ)52と、基準平面において、Y軸方向と直交する第2方向(X軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材52に取り付けられたクランク接続部材(クランク接続プレート)54と、ピストン20と支持部材52とを連結する連結部材としての連結ロッド28と、を備えている。支持部材52の移動中心軸(Y軸方向)、クランク接続部材54の移動中心軸(X軸方向)、および連結ロッド28の中心移動軸(Y軸方向)は、基準平面に位置している。本実施形態において、ピストン20の長軸Lは、第2方向(X軸方向)と平行に延び、また、基準平面に位置している。
本実施形態において、支持部材52は、例えば、矩形枠状に形成されている。すなわち、支持部材52は、Y軸方向に延びる第1支持部52aと、第1支持部52aの軸方向両端からX軸方向に延びる第2支持部52bおよび第3支持部52cとを一体に有している。本実施形態において、支持部材52は、第2支持部52bの延出端と第3支持部52cの延出端とを連結し、第1支持部52aと隙間を置いて対向する第4支持部52dを一体に備えている。支持部材52は、例えば、アルミニウムによりダイカスト成形されている。
第1支持部52aに第1リニアスライダ56aが固定され、また、筐体12の側壁26cの内面に第1ガイドレール58aが固定されY軸方向に延びている。第1リニアスライダ56aは、第1ガイドレール58aにY軸方向に沿って往復移動自在に支持およびガイドされている。これにより、支持部材52は、Y軸方向に沿って往復移動自在に筐体12に支持されている。第1リニアスライダ56aは、第1ガイドレール58aに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。
支持部材52の第2支持部52bには、X軸方向に延びる第2ガイドレール58bが形成されている。第3支持部52cには、X軸方向に延びる第3ガイドレール58cが形成され、第2ガイドレール58bと平行に対向している。第2および第3ガイドレール58b、58cは、例えば、矩形状の横断面を有するように形成されている。第2および第3ガイドレール58b、58cは、支持部材52と一体に成形するか、あるいは、別体に形成されたガイドレールを支持部材52に固定するようにしてもよい。
XY分離クランク機構50のクランク接続部材54は、矩形ブロック形状の部材として構成されている。クランク接続部材54の左右の側面には、それぞれ第1摺動部63aおよび第2摺動部63bが形成されている。第1摺動部63aには、支持部材52の第2ガイドレール58bに係合する直線状の係合溝が形成されている。第2摺動部63bには、支持部材52の第3ガイドレール58cに係合する直線状の係合溝が形成されている。これらの係合溝は、第2方向(X軸方向)に延びている。第2摺動部63bにおいて、第3ガイドレール58cに摺接する摺動面積は、第2ガイドレール58bに摺接する第1摺動部63aの摺動面積とほぼ同一に形成されている。
クランク接続部材54のほぼ中央部に、円形の透孔60が貫通形成されている。透孔60は、Y軸方向と直交するZ軸方向に延びている。この透孔60にクランク軸40のクランクピン44が回転自在に挿通される。透孔60の摺動面、つまり、内面には、電鋳、電着等のライニング加工(メッキ)によりプレーンベアリング67を形成している。メッキ後、ワイアカットを用いても良い。
クランク接続部材54は、第1摺動部63aの係合溝を支持部材52の第2ガイドレール58bに係合させることにより、また、第2摺動部63bの係合溝を支持部材52の第3ガイドレール58cに係合させることにより、支持部材52の第1および第2支持部52b、52cの間に、X軸方向に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。また、クランク接続部材54の透孔60に、クランク軸40のクランクピン44が回転自在に挿通される。これにより、クランク接続部材54はクランク軸40に係合し、クランク軸40と支持部材52とを接続している。
クランク接続部材54は、透孔60の中心軸を通りY軸方向と直交する分割面61に沿って分割された2部材(第1摺動部63aを含む第1ハーフ部62a、および第2摺動部63bを含む第2ハーフ部62b)で構成し、これら2部材を分割面61同志を突き合せた状態で係合することにより、矩形ブロック形状のクランク接続部材54を構成している。分割面61は、透孔60の中心軸を通り、第2方向(X軸方向)に延びる面としている。また、分割面61は、波状、S字形状、あるいはサイクロン形状の凹凸面に形成されている。分割面61の凹凸は、Z軸方向に交互に並らび、各凹所および凸部は、X軸方向に延びている。本実施形態において、各分割面61は、交互に並んだ2つの凹所と2つの凸部とを有している。係合状態において、第1ハーフ部62aの分割面61と第2ハーフ部62bの分割面61との隙間は、100μ程度となるように形成されている。第1および第2ハーフ部62a、62bは、潤滑油を含みやすい材料、例えば、銅、真鍮、ファインセラミック等で形成されていることが望ましい。また、第1および第2ハーフ部62a、62bは、ABS等のエンジニアリングプラスティクで構成し、表面に蒸着メッキ等を施すことで作ることも可能である。
なお、第1ハーフ部62aおよび第2ハーフ部62bの各分割面61は、1つの凸部と1つの凹所とを有する凹凸面としてもよい。また、凹凸面は、Z軸方向に凹部、凸部が並んでいればよく、凹部および凸部自体の形状は、曲面に限らず、他の形状に種々変更可能である。
連結部材は2本の連結ロッド28を有し、各連結ロッド28の一端は支持ピンを介してピストン20に連結され、他端は、支持部材52の第2支持部52bに連結されている。連結ロッド28はY軸方向と平行に延びているとともに、X軸方向に互いに離間して配置されている。同時に、2本の連結ロッド28は、ピストン20の長軸L上に並んで配置されている。連結ロッド28は、ピストン20から筐体12の上壁26dに設けられたロッドパッキン32を気密に貫通し、筐体12内まで延びている。連結ロッド28は、Y軸方向に沿って支持部材52と一体的に往復移動し、ピストン20をY軸方向に沿って往復移動させる。なお、連結部材は、2本の連結ロッドに限らず、単一の連結ロッド、あるいは、長軸L方向に延びる板状の連結アームを用いてもよい。
上記2つのピストン20および2組のXY分離クランク機構50は、互いに同様に構成されている。図16および図17に示すように、XY分離クランク機構50および2つのピストン20は、ピストン20の長軸Lが互いに平行に位置するように、かつ、短軸Sが同一平面上に位置するように、配列および設置されている。ただし、2つのピストン20および2組のXY分離クランク機構50は、長軸Lが互いに平行に位置し、2つのピストンの短軸Sがクランク軸40の回転方向に所定角度、例えば、20〜180度ずれて位置するように配置することも可能である。
第2の実施形態において、XY分離クランク機構の他の構成、およびポンプ10の他の構成は、前述した第1の実施形態と同一である。
以上のように構成された第2の実施形態に係るポンプ10においても前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。第2の実施形態では、組み立て時、クランク接続部材54を分割してクランク軸40に装着し、装着後、クランク接続部材54を支持部材52の第2支持部52bと第3支持部52cとの間に装着する。これにより、複数のクランクピン44を有するクランク軸40に対して、クランク接続部材54を組み付けることができる。多気筒の場合でも、組立てが容易となり、組立て性の向上を図ることができる。
クランク接続部材を透孔60の中心で左右に2分割し、分割面61を凸凹形状とすることにより、分割された第1ハーフ部62aおよび第2ハーフ部62b間にXY方向に開きがあっても相互干渉による不都合を防止することができる。また、凸凹形状を波状、S字状、あるいはサイクロイド状とすると、Z軸方向に垂直なZY平面においても、2部材の相互干渉を取り除くことが可能になる。2部材間のクリアランスを例えば100μ程度の小さな隙間で形成することにより、XY平面とZY平面で立体的な力の絶縁が可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態において、駆動装置は、例えば、エンジン装置として構成されている。図18は、第3の実施形態に係るエンジン装置を概略的に示す斜視図、図19は、エンジン装置のXY分離バルブ機構を示す斜視図である。
図18に示すように、エンジン装置100は、ほぼ角筒形状の筐体12、筐体12上に固定されたシリンダブロック(シリンダ)14、シリンダブロック14の上端開口を塞ぐようにシリンダブロック14上に設けられた矩形ブロック形状のシリンダヘッド(支持体)16、シリンダブロック14のボア18内に往復移動自在に配置されたピストン20、シリンダヘッド16に設けられた複数のバルブ機構120、122、筐体12に回転自在に支持された駆動軸(クランク軸)40、およびピストン20の往復運動を回転運動に変換してクランク軸40に伝達するXY分離クランク機構50を備えている。ピストン20の平面形状は、異形、つまり、非円形に形成されている。本実施形態において、ピストン20は、楕円形、長円形を含むオーバル形状に形成され、長軸Lおよびこの長軸と直交する短軸Sを有している。ピストン20は、長軸Lと平行な一対の直線状の長側縁と、長側縁の端同士に連続する半円形の短側縁と、を有する。筐体12、ピストン20、シリンダブロック14、XY分離クランク機構50は、例えば、前述した第2の実施形態と同様に構成されている。
図18に示すように、シリンダヘッド16は、シリンダブロック14の圧縮室20aに連通する流入孔116および排出孔118を有している。流入孔116の一端(流入ポート116a)および排出孔118の一端(排出ポート118a)はシリンダヘッド16の下面にそれぞれ開口し、圧縮室20aに対向している。流入孔116および排出孔118の他端は、シリンダヘッド16の両側面にそれぞれ開口している。更に、シリンダヘッド16に点火用の点火プラグ130が装着され、この点火プラグ130の下端は、流入ポート116aと排出ポート118aとの間で、シリンダヘッド16の燃焼室16bに露出している。
シリンダヘッド16に設けられたバルブ機構は、流入ポート116aを開閉する流入側バルブ機構120、および排出ポート118aを開閉する排出側バルブ機構122を備えている。本実施形態において、流入側バルブ機構120および排出側バルブ機構122は、動弁機構として、Zメカニズムリニアバルブ機構あるいはZメカニズムXY分離バルブ機構により構成されている。例えば、流入側バルブ機構120は、ZメカニズムXY分離バルブ機構で構成され、排出側バルブ機構122はZメカニズムリニアバルブ機構で構成されている。
図18および図19に示すように、流入側バルブ機構120は、バルブ体として、例えば、きのこ弁からなる流入バルブ121aを備えている。流入バルブ121aは、ほぼ円盤形状のバルブヘッド、およびバルブヘッドから延出する細長い円柱形状のステムを一体に有している。バルブヘッドの周縁部に環状のバルブフェースが形成されている。流入バルブ121aのステムは、第4方向(ピストン20の移動方向Yに対して、やや傾斜した方向)Y1に沿って昇降自在にガイドされ、バルブヘッドは、流入ポート116aを開閉する。流入ポート116aには、バルブフェースに対面するテーパ状のバルブシートが形成されている。流入側バルブ機構120は、流入バルブ121aを閉塞位置側に付勢するバルブばね(例えば、圧縮コイルばね)74aと、流入バルブ121aのステム延出端に連結され、流入バルブ121aを開閉駆動するXY分離駆動機構77と、を備えている。バルブばね74aは、シリンダヘッド16に形成された装着室71aに配置されている。装着室71aの上端開口にキャップ70aが嵌合され、上端開口を気密に閉塞している。流入バルブ121aのステムは、シリンダヘッド16を気密に貫通し、装着室71a内およびキャップ70aを通ってシリンダヘッド16の上方に突出している。
XY分離駆動機構77は、流入バルブ121aのステム延出端に固定され、流入バルブ121aと一体に第1方向Y1に移動するY軸(第1)分離スライダ(コンビネータ)78a、シリンダヘッド16に立設され、第4方向Y1に延びる支点ヒンジ(ヒンジ部材)80a、この支点ヒンジ80aの延出端に揺動自在に支持されたロッカーアーム(揺動部材)82a、ロッカーアーム82aの一端(力点)に回動自在に支持されたX軸(第2)分離スライダ(力点ブロック)84a、ロッカーアーム82aの他端(作用点)に回転自在に支持されたカムフォロア(ローラ)85a、図示しない支持フレームに回転自在に支持され、カムフォロア85aに転接する吸気カム86aを備えている。
Y軸分離スライダ78aは、ほぼ矩形ブロック形状に形成され、第4方向Y1に延びる1側面および第1方向と直交する第6方向X1に延びる上面を有している。Y軸分離スライダ78aの1側面上に第4方向Y1に延びるY軸リニアスライダ87aが固定され、あるいは、Y軸分離スライダ78aと一体に形成されている。Y軸分離スライダ78aの上面に、第6方向X1に延びるX軸ガイドレール88aが固定され、あるいは、Y軸分離スライダ78aと一体に形成されている。また、支点ヒンジ80aのY軸分離スライダ78aと対向する側面上に、第4方向Y1に延びるY軸ガイドレール90aが固定され、あるいは、支点ヒンジ80aと一体に形成されている。Y軸分離スライダ78aのY軸リニアスライダ87aは、Y軸ガイドレール90aに第4方向Y1に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。すなわち、Y軸分離スライダ78aは、その一側部のみが、第4方向Y1に沿って往復動自在に、支点ヒンジ80aに支持されている。また、X軸分離スライダ84aのY軸分離スライダ78aと対向する下面にX軸リニアスライダ92aが固定され、あるいは、X軸分離スライダ84aと一体に形成されている。このX軸リニアスライダ92aは、Y軸分離スライダ78aのX軸ガイドレール88aに第6方向X1に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。すなわち、X軸分離スライダ84aは、その下端部のみが、第6方向X1に往復動自在に、Y軸分離スライダ78aと係合している。
なお、Y軸リニアスライダ87aおよびX軸リニアスライダ92aは、それぞれガイドレールに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。
支点ヒンジ80aは、棒状あるいは板状に形成され、シリンダヘッド16の上面に固定された基端部と、シリンダヘッド16から第4方向Y1に沿って、つまり、吸気バルブ121aのステムと平行に、延びている胴体部と、胴体部の上端から二股状に分離して延びる先端部80cとを有している。先端部80cは、第4方向Y1に対して、胴体部からY軸分離スライダ78aの移動路側(X軸分離スライダ84a側)に湾曲あるいは屈曲している。ロッカーアーム82aは、支点ヒンジ80aの先端部80cの延出端に回動自在に支持され、この支持位置が支点を構成している。そのため、ロッカーアーム82aは、ロッカーアームの長手方向中央部よりも力点側、すなわち、X軸分離スライダ84a側にずれた支点位置で、支点ヒンジ80aに揺動自在に支持されている。作用点(カムフォロア85aの中心軸)と支点との距離L1は、支点と力点(X分離スライダ84aとロッカーアーム82aの係合位置)との距離L2よりも十分に大きく(L1>L2)、例えば、約3倍、に設定されている。これにより、ロッカーアーム82aは大きなてこ比(L1/L2)が得られ、比較的小さな力を作用点に作用させることで、X軸分離スライダ84a、Y軸分離スライダ78a、および流入バルブ121aを容易に押し下げることが可能となる。
流入ポート116aの閉塞時、流入バルブ121aはバルブばね74aにより付勢されて上昇し、流入ポート116aに設けられた弁座(バルブシート)にバルブフェースが密着して、流入ポート116aを閉じている。吸気カム(押圧部材)86aが回転し、所定のタイミングでロッカーアーム82aのカムフォロア85aを上方へ押す。ロッカーアーム82aが支点の周りで反時計方向に回動し、X軸分離スライダ84aは下方へ回動する。これにより、X軸分離スライダ84aは、Y軸分離スライダ78aおよび流入バルブ121aを第4方向Y1に沿って下方へ押し下げ、同時に、Y軸分離スライダ78aに対して第6方向X1にスライドする。すなわち、ロッカーアーム82aおよびX軸分離スライダ84aの回動運動は、第4方向Y1の移動と第6方向X1の移動とに分離され、第4方向Y1の移動のみがY軸分離スライダ78aに伝達される。これにより、Y軸分離スライダ78aおよび流入バルブ121aは、Y軸リニアスライダ87aにより第4方向Y1に沿って往復動し、流入ポート116aを開閉する。
なお、吸気カム86aが更に回転すると、カムフォロア85aが吸気カム86aの小径部に転接し、吸気カム86aによる押圧が低減する。そのため、バルブばね74aの付勢力により、流入バルブ121aおよびY軸分離スライダ78aが第4方向Y1に沿って上方へ移動し、流入ポート116aを閉じる。ロッカーアーム82aが支点の周りで時計方向に回動し、X軸分離スライダ84aは、第6方向X1に摺動しながら、Y軸分離スライダ78aと一緒に上方へ移動する。
図18に示すように、排出側バルブ機構122は、バルブ体として、例えば、きのこ弁からなる排出バルブ121bを備えている。排出バルブ121bは、ほぼ円盤形状のバルブヘッド、およびバルブヘッドから延出する略長い円柱形状のステムを一体に有している。バルブヘッドの周縁部に環状のバルブフェースが形成されている。排出バルブ121bのステムは、ピストン20の移動方向Yに対して僅かに傾斜する第5方向Y2に沿って昇降自在にガイドされ、排出バルブ121bのバルブヘッドは排出ポート118aを開閉する。排出ポート118aには、バルブフェースに対面するテーパ状のバルブシートが形成されている。
排出側バルブ機構122は、排出バルブ121bを閉塞位置側に付勢するバルブばね(例えば、圧縮コイルばね)97aと、排出バルブ121bのステム延出端に連結され、排出バルブ121bを開閉駆動するリニアスライド駆動機構98と、を備えている。バルブばね97aは、シリンダヘッド16に形成された装着室71bに配置されている。装着室71bの上端開口にキャップ70bが嵌合され、上端開口を気密に閉塞している。排出バルブ121bのステムは、シリンダヘッド16を気密に貫通し、装着室71b内およびキャップ70bを通ってシリンダヘッド16の上方に突出している。
リニアスライド駆動機構98は、排出バルブ121bのステム延出端に固定され、排出バルブ121bと一体に第5方向Y2に移動するY軸スライダ100a、Y軸スライダ100aに回転自在に取り付けられたカムフォロア(ローラ)102a、シリンダヘッド16に立設され、第3方向Y2に延びるスライドホルダ104a、図示しない支持フレームに回転自在に支持され、カムフォロア102aに転接する吐出カム105aを備えている。
Y軸スライダ100aは、ほぼ矩形ブロック形状に形成され、第5方向Y2に延びる1側面を有している。Y軸スライダ100aの1側面上に第5方向Y2に延びるY軸リニアスライダ106aが固定され、あるいは、Y軸スライダ100aと一体に形成されている。また、スライドホルダ104aのY軸スライダ100aと対向する側面上に、第5方向Y2に延びるY軸ガイドレール108aが固定されている。Y軸スライダ100aのY軸リニアスライダ106aは、Y軸ガイドレール108aに第5方向Y2に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。Y軸リニアスライダ106aは、Y軸ガイドレール108aに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。
閉塞時、排出バルブ121bおよびY軸スライダ100aは、バルブばね97aにより付勢されて上昇し、排出バルブ121bは排出ポート118aの弁座(バルブシート)に密着して、排出ポート118aを閉じている。吐出カム105aが回転し、所定のタイミングでY軸スライダ100aのカムフォロア102aを下方へ押す。これにより、Y軸スライダ100aは、第3方向Y2に沿って下方へスライドし、一緒に、排出バルブ121bを第5方向Y2に沿って下方へ移動させ、排出ポート118aを開放する。
吐出カム105aが更に回転すると、カムフォロア102aが吐出カム105aの小径部に転接する。そのため、バルブばね97aの付勢力により、排出バルブ121bおよびY軸スライダ100aが第5方向Y2に沿って上方へ移動し、排出バルブ121bは排出ポート118aを閉じる。
上記のように構成されたエンジン装置100において、シリンダブロック14の圧縮室20aで圧縮、燃焼された燃料によりピストン20に駆動力が入力され、ピストン20がY軸方向に沿って往復運動する。ピストン20の往復運動は、XY分離クランク機構50における支持部材52のY軸方向の往復運動およびクランク接続部材54のX軸方向の往復運動によって回転運動に変換され、クランク軸40に伝達される。これにより、クランク軸40に回転出力が与えられる。
上記構成のエンジン装置100によれば、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。クランク軸40の軸方向に沿ったエンジン装置の寸法を短くすることができ、エンジン装置の小型化を図ることが可能となる。例えば、従来の2気筒分の設置スペースに、4気筒分のピストンおよびXY分離クランク機構を設置することが可能となる。
(第4の実施形態)
図20は、第4の実施形態に係る駆動装置として、2気筒の水平対向エンジン装置を示している。図に示すように、エンジン装置100は、図示しない軸受等により回転自在に支持されたクランク軸40、それぞれシリンダブロック14のボア18に第1方向(X軸方向)に沿って往復移動自在に設けられた2つのピストン(第1ピストン、第2ピストン)20、およびピストン20の往復運動とクランク軸40の回転運動とを相互に変換して伝達するXY分離クランク機構50を備えている。クランク軸40は、1つのクランクピン44を有している。クランクピン44は、クランク軸40に対して偏心して位置し、クランク軸40の周りで偏心回転する。
各ピストン20の平面形状は、異形、つまり、非円形に形成されている。本実施形態において、ピストン20は、楕円形、長円形を含むオーバル形状に形成され、長軸Lおよびこの長軸と直交する短軸Sを有している。ピストン20は、長軸Lと平行な一対の直線状の長側縁と、長側縁の端同士に連続する半円形の短側縁と、を有する。
2つのピストン20は、クランク軸40の両側に、180°互いに相反する向きに配置されているとともに、互いに同軸的に配置されている。本実施形態において、2つのピストン20は、その長軸Lが互いに平行に対向するように、かつ、長軸Lが基準平面C内に位置するように配置されている。クランク軸40は、基準平面Cと直交するZ方向に延在している。
XY分離クランク機構50は、ピストン20の中心軸(移動軸)を含む基準平面Cにおいて、X軸方向(第1方向)に沿って往復移動自在に設けられた支持部材52と、基準平面Cにおいて、X軸方向と直交する第2方向(Y軸方向)に沿って往復移動自在に支持部材52に取り付けられたクランク接続部材54と、ピストン20と支持部材52とを連結した連結ロッド28と、を備えている。
支持部材52は、例えば、U字形状に形成され、X軸方向に延びる第1支持部52aと、第1支持部52aの軸方向両端からY軸方向に延びる第2支持部52bおよび第3支持部52cとを一体に有している。支持部材52は、第2支持部52bの延出端と第3支持部52cの延出端とを連結する第4支持部を備えていてもよい。支持部材52は、例えば、アルミニウムによりダイカスト成形されている。
第1支持部52aは、リニアスライダとして、X軸方向に沿って延びるガイド溝53を有している。図示しない筐体等に第1ガイドレール58aが設けられ、X軸方向に延びている。第1ガイドレール58aにガイド溝53を係合させることにより、第1支持部52aは、第1ガイドレール58aにX軸方向に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。第1支持部52aは、第1ガイドレール58aに転接するボールベアリングを内蔵していてもよい。
支持部材52の第2支持部52bには、Y軸方向に延びる第2ガイドレール58bが形成されている。第3支持部52cには、Y軸方向に延びる第3ガイドレール58cが形成され、第2ガイドレール58bと平行に対向している。第2および第3ガイドレール58b、58cは、例えば、矩形状あるいは台形状の横断面を有するように形成されている。第2および第3ガイドレール58b、58cは、支持部材52と一体に成形するか、あるいは、別体に形成されたガイドレールを支持部材52に固定するようにしてもよい。
XY分離クランク機構50のクランク接続部材54は、矩形ブロック形状の部材として構成されている。クランク接続部材54の左右の側面には、それぞれ第1摺動部および第2摺動部が形成されている。第1摺動部には、支持部材52の第2ガイドレール58bに係合する直線状の係合溝63aが形成されている。第2摺動部には、支持部材52の第3ガイドレール58cに係合する直線状の係合溝が形成されている。これらの係合溝63aは、第2方向(Y軸方向)に延びている。第2摺動部において、第3ガイドレール58cに摺接する摺動面積は、第2ガイドレール58bに摺接する第1摺動部の摺動面積とほぼ同一に形成されている。
クランク接続部材54のほぼ中央部に、円形の透孔60が貫通形成されている。透孔60は、Y軸方向と直交するZ軸方向に延びている。この透孔60にクランク軸40のクランクピン44が回転自在に挿通される。透孔60の摺動面、つまり、内面には、電鋳、電着等のライニング加工(メッキ)によりプレーンベアリングを形成している。
クランク接続部材54は、第1摺動部の係合溝63aを支持部材52の第2ガイドレール58bに係合させることにより、また、第2摺動部の係合溝を支持部材52の第3ガイドレール58cに係合させることにより、支持部材52の第2および第3支持部52b、52cの間に、Y軸方向に沿って摺動自在にガイドおよび支持されている。また、クランク接続部材54の透孔60に、クランク軸40のクランクピン44が回転自在に挿通される。これにより、クランク接続部材54はクランク軸40に係合し、クランク軸40と支持部材52とを接続している。
クランク接続部材54は、透孔60の中心軸を通りY軸方向と直交する分割面61に沿って分割された2部材(第1摺動部を含む第1ハーフ部62a、および第2摺動部を含む第2ハーフ部62b)で構成し、これら2部材を分割面61同志を突き合せた状態で係合することにより、矩形ブロック形状のクランク接続部材54を構成している。分割面61は、透孔60の中心軸を通り、第2方向(Y軸方向)に延びる面としている。また、分割面61は、波状、S字形状、あるいはサイクロン形状の凹凸面に形成されている。分割面61の凹凸は、Z軸方向に交互に並らび、各凹所および凸部は、Y軸方向に延びている。本実施形態において、各分割面61は、交互に並んだ2つの凹所と2つの凸部とを有している。係合状態において、第1ハーフ部62aの分割面61と第2ハーフ部62bの分割面61との隙間は、100μ程度となるように形成されている。第1および第2ハーフ部62a、62bは、潤滑油を含みやすい材料、例えば、銅、真鍮、ファインセラミック等で形成されていることが望ましい。また、第1および第2ハーフ部62a、62bは、ABS等のエンジニアリングプラスティクで構成し、表面に蒸着メッキ等を施すことで作ることも可能である。
一方のピストン20は例えば2本の連結ロッド28により支持部材52の第2支持部52bに連結されている。他方のピストン20は、2本の連結ロッド28により第3支持部52cに連結されている。2本の連結ロッド28はX軸方向と平行に延びているとともに、Y軸方向に互いに離間して配置されている。同時に、2本の連結ロッド28は、ピストン20の長軸L上に並んで配置されている。連結ロッド28は、X軸方向に沿って支持部材52と一体的に往復移動し、ピストン20をX軸方向に沿って往復移動させる。なお、連結部材は、2本の連結ロッドに限らず、単一の連結ロッド、あるいは、長軸L方向に延びる板状の連結アームを用いてもよい。
上記のように構成された水平対向エンジン装置100において、燃料の圧縮、燃焼によりピストン20に駆動力が入力されると、ピストン20が第1方向に往復運動する。ピストン20の往復運動は、XY分離クランク機構50における支持部材52のX軸方向の往復運動およびクランク接続部材54のY軸方向の往復運動によって回転運動に変換され、クランクピン44を介してクランク軸40に伝達される。これにより、クランク軸40に回転出力が与えられる。
上記エンジン装置100によれば、2つのピストンの長軸Lが互いに平行となるように、また、支持部材52の第2および第3支持部52b、52cと平行に位置するように構成することにより、エンジン装置100のZ軸方向の寸法およびクランク軸40の長さを小さくし、コンパクト化を図ることができる。同時に、オーバル形状のピストンを用いることにより、大容量でコンパクトなエンジン装置を実現することができる。
上述した同軸水平対向エンジン装置は、2気筒に限らず、4気筒、6気筒以上としてもよい。また、XY分離クランク機構50を備えた駆動装置は、水平対向エンジンの他、コンプレッサ、ポンプ等に適用することができる。
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
シリンダと、
前記シリンダ内に第1方向に沿って往復移動自在に設けられたピストンであって、前記第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形のピストンと、
前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、
前記ピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、前記第1方向に往復移動自在に設けられた支持部材と、前記第1方向と直交し前記長軸と平行な第2方向に沿って往復移動自在に前記支持部材に取り付けられているとともに、前記クランク軸のクランクが回転自在に係合するクランク接続部材と、前記ピストンと前記支持部材とを連結した連結部材と、を具備するXY分離クランク機構と、
前記シリンダに設けられ、前記シリンダ内に開口する流入ポートおよび排出ポートを有するシリンダヘッドと、
前記流入ポートを開閉する流入側バルブ機構と、前記排出ポートを開閉する排出側バルブ機構と、を備え、
前記流入側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第4方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記流入ポートを開閉するバルブ体を有し、前記排出側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第5方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記排出ポートを開閉するバルブ体を有し、前記バルブ体の各々は、バルブヘッドおよびステムを有し、
前記流入側バルブ機構および排出側バルブ機構の少なくとも一方は、前記バルブ体を開閉するリニア駆動機構を備え、前記リニア駆動機構は、前記シリンダヘッドに設けられ前記第4方向あるいは第5方向に延びるリニアガイドと、前記バルブ体のステムに固定されているとともに前記リニアガイドに沿って前記第4方向あるいは第5方向に往復移動自在に支持されたリニアスライダと、前記バルブ体を閉塞位置に付勢するバルブばねと、を備えている駆動装置。

Claims (12)

  1. シリンダと、
    前記シリンダ内に第1方向に沿って往復移動自在に設けられたピストンであって、前記第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形のピストンと、
    前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、
    前記ピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換するXY分離クランク機構であって、前記第1方向に往復移動自在に設けられた支持部材と、前記第1方向と直交し前記長軸と平行な第2方向に沿って往復移動自在に前記支持部材に取り付けられているとともに、前記クランク軸のクランクが回転自在に係合するクランク接続部材と、前記ピストンと前記支持部材とを連結した連結部材と、を具備するXY分離クランク機構と、
    前記シリンダに設けられ、前記シリンダ内に開口する流入ポートおよび排出ポートを有するシリンダヘッドと、
    前記流入ポートを開閉する流入側バルブ機構と、前記排出ポートを開閉する排出側バルブ機構と、備え、
    前記流入側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第4方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記流入ポートを開閉するバルブ体を有し、前記排出側バルブ機構は、前記シリンダヘッドに第5方向に沿って往復移動自在に支持されて、前記排出ポートを開閉するバルブ体を有し、
    前記流入側バルブ機構および排出側バルブ機構の少なくとも一方は、前記バルブ体を開閉するXY分離駆動機構を備え、
    前記XY分離駆動機構は、前記シリンダヘッドに取付けられた第1ヒンジ部材と、この第1ヒンジ部材に回動自在に取付けられた揺動部材と、前記第1ヒンジ部材に前記第4方向あるいは第5方向に往復動自在に支持され、前記バルブ体に連結された第1分離スライダと、前記揺動部材に回動自在に支持されているとともに、前記第4方向あるいは第5方向と直交する第6方向に沿って往復移動自在に前記第1分離スライダに係合する第2分離スライダと、前記揺動部材を押圧し、前記揺動部材を揺動させる押圧部材と、を備えている駆動装置。
  2. 前記支持部材は、前記第1方向に延びる第1支持部と、前記第1支持部から第2方向に延びる第2支持部とを有し、前記第1支持部は、第1方向スライダにより支持されている請求項に記載の駆動装置。
  3. 前記クランク接続部材は、前記第2方向にスライド自在な第2スライダにより前記第2支持部に取り付けられ、前記クランク接続部材に、前記クランク軸のクランクが回転自在に支持されている請求項に記載の駆動装置。
  4. 前記支持部材は、前記第1方向に沿って往復移動自在に支持された第1支持部と、前記第1方向と直交する前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出する第2支持部と、前記第2方向に沿って前記第1支持部から延出し前記第2支持部と隙間を置いて対向する第3支持部と、を有し、
    前記クランク接続部材は、前記第2支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第1摺動部と、前記第3支持部に前記第2方向に沿って往復動自在に支持される第2摺動部と、前記第1方向および第2方向と直交する第3方向に延び、前記クランク軸のクランクが回転自在に挿通される透孔と、を有し、前記第支持部および第支持部間に配置されている請求項に記載の駆動装置。
  5. 前記クランク接続部材は、前記透孔の中心軸を通り前記第1方向と直交する分割面により前記第1摺動部を含む第1接続部材と前記第2摺動部を含む第2接続部材とに分割され、前記第1および第2接続部材の分割面は、前記透孔の軸方向に並らぶ凹所および凸部を有する凹凸面状に形成され、前記第1接続部材および第2接続部材は、前記クランクに取り付けられ前記分割面同士を突き合わせた状態で係合している請求項に記載の駆動装置。
  6. 前記連結部材は、前記第1方向に延びる連結ロッドを有し、前記連結ロッドは、前記支持部材に固定された一端と前記ピストンに連結された他端とを有している請求項に記載の駆動装置。
  7. 前記連結部材は、それぞれ前記第1方向に延びる2本の連結ロッドを有し、前記連結ロッドの各々は、前記支持部材に固定された一端と前記ピストンに連結された他端とを有し、前記2本の連結ロッドは、前記第2方向に並んで配置されている請求項に記載の駆動装置。
  8. 前記流入ポートの開口径と前記排出ポートの開口径との合計は、前記ピストンの前記短軸の長さよりも大きい請求項1ないし7のいずれか1項に記載の駆動装置。
  9. 前記ピストンは、オーバルの平面形状を有し、
    前記ピストンの外周面にピストンリングが装着され、
    前記ピストンリングは、オーバルの直線部に対応する一対の直線状パーツと、オーバルの半円部に対応する一対の円弧状パーツとに分割され、前記直線状パーツおよび円弧状バーツを組合わせてオーバル状に形成されている請求項1ないしのいずれか1項に記載の駆動装置。
  10. 複数のシリンダと、それぞれ前記シリンダ内に第1方向に沿って往復移動自在に設けられ、それぞれ前記第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形の複数のピストンと、前記ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、前記ピストンと前記クランク軸との間に設けられ、前記ピストンの往復運動と前記クランク軸の回転運動とを相互に変換する前記XY分離クランク機構と、を備え、
    前記複数のシリンダおよび複数のピストンは、前記ピストンの長軸が互いに平行に位置して配置されている請求項1に記載の駆動装置。
  11. 前記複数のシリンダおよび複数のピストンは、前記ピストンの短軸が互いに平行に並んで配置されている請求項10に記載の駆動装置。
  12. 同軸的に配置された2つのシリンダと、それぞれ前記シリンダ内に第1方向に沿って往復動自在に設けられ、それぞれ前記第1方向と直交する長軸および短軸を有するオーバル形を含む非円形の第1ピストンおよび第2ピストンであって、前記長軸同士が平行に対向する配置された第1ピストンおよび第2ピストンと、前記第1ピストンの前記第1方向に沿った移動軸を含む基準平面と直交して延びるクランク軸と、前記第1ピストンおよび第2ピストンと前記クランク軸との間に設けられた前記XY分離クランク機構と、を備える請求項に記載の駆動装置。
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