JP2014110086A - 有機el素子の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機EL素子の製造装置において、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を適宜に調整する。
【解決手段】製造装置1は、蒸着材料32を蒸発させる蒸発源3を有する蒸着ユニット10と、基板2を加熱又は冷却する基板温度制御機構と、を備える。蒸発源3には、キャリア輸送層を成膜するためのキャリア輸送材料が充填され、基板温度制御機構は、キャリア輸送層の成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶した記憶部52と、所望のキャリア移動度を入力する入力部51と、上記相関データ及び入力されたキャリア移動度から成膜時の基板温度を算出する算出部(制御部53)と、を有し、キャリア輸送層の成膜時に、基板2が算出された基板温度となるように基板2を加熱又は冷却する。この構成によれば、基板2の温度を制御することにより、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整することができる。
【選択図】図2
【解決手段】製造装置1は、蒸着材料32を蒸発させる蒸発源3を有する蒸着ユニット10と、基板2を加熱又は冷却する基板温度制御機構と、を備える。蒸発源3には、キャリア輸送層を成膜するためのキャリア輸送材料が充填され、基板温度制御機構は、キャリア輸送層の成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶した記憶部52と、所望のキャリア移動度を入力する入力部51と、上記相関データ及び入力されたキャリア移動度から成膜時の基板温度を算出する算出部(制御部53)と、を有し、キャリア輸送層の成膜時に、基板2が算出された基板温度となるように基板2を加熱又は冷却する。この構成によれば、基板2の温度を制御することにより、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、基板に蒸着材料を蒸着させて蒸着膜を形成する有機EL素子の製造装置に関する。
エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、陽極及び陰極で挟持させた発光層が透明基板上に形成されたものであり、電極間に電圧印加されたとき、発光層にキャリアとして注入された電子及びホールの再結合により生成された励起子によって発光する。EL素子は、発光層の蛍光物質に有機物を用いた有機EL素子と、無機物を用いた無機EL素子に大別される。特に、有機EL素子は、低電圧で高輝度の発光が可能であり、蛍光物質の種類によって様々な発光色が得られ、また、平面状の発光パネルとしての製造が容易であることから、各種表示装置やバックライトとして用いられる。更に、近年では、高輝度に対応したものが実現され、これを照明器具に用いることが注目されている。
図4に示すように、一般的な有機EL素子101は、透光性を有する基板102上に、ITO等の透明電極103、ホール注入層104、ホール輸送層105、有機発光層106、電子輸送層107、電子注入層108及び反射性電極109から成る積層構造を有する。有機EL素子101を構成する各層は、一般的に、透明電極103(陽極)がパターニング形成された基板102に、ホール輸送層105等を構成する蒸着材料を蒸着させて蒸着膜を形成する真空蒸着装置を用いて作製される。真空蒸着装置は、真空チャンバ内に蒸着材料を含む蒸発源及び基板等の基板を配置し、減圧状態で蒸発源を加熱して蒸着材料を蒸発させ、この蒸発された蒸着材料を基板の表面に堆積させて、蒸着膜を形成する。
しかし、蒸発源から蒸発された蒸着材料の一部は、基板へ向かって進行せず、基板表面に付着しないことがある。基板に付着しない蒸着材料が多くなると、材料の使用効率の低下及び蒸着速度の低下の原因となる。そこで、蒸発源と基板とが対向する空間を筒状体で囲み、この筒状体を蒸着材料が再蒸発される温度で加熱し、蒸発された蒸着材料を筒状体内を通して基板表面に蒸着させるようにした蒸着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、例えば、有機ELデバイス等の製造において、有機半導体層を蒸着装置で作製するとき、生産性向上のために、基板に高速で有機材料を蒸着する必要がある。そのためには、基板を蒸発源に接近させると共に、蒸発源の温度を蒸着材料の蒸発温度よりも十分に高くする必要がある。ところが、基板を蒸発源に接近させて、蒸発源の温度を高くすると、基板が高温になった蒸発源及び筒状体からの熱に曝される。
蒸発源及び筒状体からの熱は、基板温度を上昇させ、蒸着膜の膜質、特に成膜される蒸着膜のキャリア移動度に影響する。キャリア移動度は、有機ELデバイスの発光特性を決める大きな要因となり、蒸着材料の種類や配合を調整することにより予め設定される。そのため、一般的には、蒸発源及び筒状体からの熱の影響で、キャリア移動度が設定値通りにならないことを防止するため、例えば、筒状体と基板との間に熱反射板が設けられる。ところが、有機EL素子のような有機半導体層の多層構造においては、各層のキャリア移動度を、隣り合う層のキャリア移動度とのバランスを考慮して決定する必要があり、キャリア移動度を適宜に調整することが望まれるケースがある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を適宜に調整することができる有機EL素子の製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、有機発光層にキャリアを輸送するキャリア輸送層を有する有機EL素子の製造装置であって、蒸着材料を蒸発させる蒸発源を有し、蒸発した蒸着材料を基板に付着させて蒸着膜を成膜する蒸着ユニットと、基板を加熱又は冷却する基板温度制御機構と、を備え、前記蒸着ユニットの蒸発源には、前記キャリア輸送層を成膜するためのキャリア輸送材料が充填され、前記基板温度制御機構は、前記キャリア輸送層の成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶した記憶部と、所望のキャリア移動度を入力する入力部と、前記記憶部に記憶された相関データ及び入力されたキャリア移動度から成膜時の基板温度を算出する算出部と、を有し、前記キャリア輸送層の成膜時に、基板が前記算出部によって算出された基板温度となるように該基板を加熱又は冷却することを特徴とする。
上記製造装置において、前記蒸着ユニットを複数備え、それらのうちの少なくとも1つの蒸着ユニットの蒸発源に前記キャリア輸送材料が充填され、前記基板温度制御機構は、前記キャリア輸送材料が充填された蒸発源を有する蒸着ユニットに配される基板を加熱又は冷却することが好ましい。
上記製造装置において、前記蒸着ユニットは、複数の蒸発源を備え、それらのうちの少なくとも1つの蒸発源に前記キャリア輸送材料が充填されることが好ましい。
上記製造装置において、前記蒸着ユニットは、前記蒸発源と基板とが対向する空間を囲って基板側に開口部を有する筒状体と、前記筒状体の側部に設けられて該筒状体を加熱する筒状体ヒータと、を有し、前記筒状体ヒータは、前記蒸発源側及び基板側の少なくとも2以上の箇所の温度を個別に制御可能なように構成されており、前記基板温度制御機構は、前記筒状体ヒータにおける基板側の箇所の温度を制御することにより基板を加熱することが好ましい。
上記製造装置において、前記基板温度制御機構は、前記筒状体の開口部の縁の温度が、前記蒸発源の温度より低くなるように前記筒状体ヒータを制御することが好ましい。
上記製造装置において、基板の平面視において前記蒸着ユニットと重複する位置に基板を搬送する搬送機構と、前記搬送機構における前記蒸着ユニットの上流側に配置された冷却板と、を更に備え、前記基板温度制御機構は、前記冷却板が基板の周囲温度を低下させることにより該基板を冷却することが好ましい。
本発明によれば、基板の温度を制御することにより、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整することができ、キャリア移動度のバランスを考慮した有機EL素子を製造することができる。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子の製造装置について図1及び図2を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の有機EL素子の製造装置(以下、製造装置)1は、基板2に蒸着膜を成膜する複数の蒸着ユニット10a,10b,10c(総称して蒸着ユニット10という)と、基板2の平面視において蒸着ユニット10と重複する位置に基板2を搬送する搬送機構11(図中破線で示す)と、を有する。蒸着ユニット10は、蒸着材料を蒸発させる蒸発源3と、蒸発源3と基板2とが対向する空間を囲って基板側に開口部41を有する筒状体4と、を有する。蒸着ユニット10及び搬送機構11は、室内を減圧状態にすることができるチャンバ室(不図示)内に配置されている。また、製造装置1は、真空チャンバに複数の蒸発源3が配置され、基板2を蒸発源3上に搬送しながら蒸着を行なうインライン蒸着に好適に用いられる。
各蒸着ユニット10a,10b,10cの蒸発源3a,3b,3c(総称して蒸発源3という)は、夫々異なる蒸着材料が充填される。例えば、蒸発源3aには、ホール輸送層を成膜するためのホール輸送材料が、蒸発源3bには、有機発光層を成膜するための有機発光材料が、蒸発源3cには、電子輸送層を成膜するための電子輸送材料が充填される。各蒸着ユニット10a,10b,10cは、制御器5によって個別に制御される。搬送機構11は、複数の基板2を一定速度で各蒸着ユニット10a,10b,10cに搬送する。なお、蒸着ユニット10の個数は図例(3個)に限られず、少なくともホール又は電子といったキャリアを有機発光層に供給する発光キャリア輸送層を成膜するためのキャリア輸送材料が充填された蒸発源3を有する蒸着ユニットがあればよい。
また、搬送機構11における蒸着ユニット10の上流側には、搬送される基板2を冷却する冷却板7が配置される。この冷却板7は、例えば、熱伝導性の高い金属板等により構成され、その内部に水やポリコールド等が流れる配管(不図示)が備えられ、例えば、−100〜25℃の範囲でその温度を制御することができる。ここでは、冷却板7は、基板2の搬送路に近接配置され、基板2の周囲温度を低下させることで、基板2に接触することなく、その温度を低下させる。冷却板7は、搬送機構11の搬送路上から搬送路外へ配置位置を切り替えることができ、基板2を冷却させるときに搬送路上に、冷却させないときに搬送路外に配置される。図例では、蒸着ユニット10cの上流側にある冷却板7のみが搬送路上に、それ以外の冷却板7は搬送路外に配置されている。冷却板7の配置切り替えは、例えば、チャンバのメンテナンス時に手動で行われてもよいし、所定の駆動機構を有して制御器5によって自動制御される構成としてもよい。
図2に示すように、筒状体4は、その下端に蒸発源3が配置され、蒸発源3の配置されていない部分は筒状体4の底部42を成す。筒状体4の外周面には、シーズヒータ等から構成される筒状体ヒータ(以下、ヒータ43a,43b)が巻き付けられ、このヒータ43a,43bにより、筒状体4内が加熱される。また、筒状体4の底部42及び開口部41の縁の近傍には、筒状体4内の温度を測定するための温度センサ44a,44bが、夫々設けられ、温度センサ44a,44bの測定情報は、CPUやメモリ等から構成される筒状体温度制御器45a,45bに出力される。筒状体温度制御器45a,45bは、温度センサ44a,44bの測定情報を受けて電源部(不図示)からヒータ43a,43bに供給される電力量を夫々個別に制御することにより、筒状体4内の温度を調節する。つまり、筒状体温度制御器45a,45bは、ヒータ43a,43bを個別に駆動して、筒状体4の蒸発源側及び基板側の2箇所の温度を個別に制御することができる。なお、ここでは、筒状体4の温度を蒸発源側及び基板側で2分割制御する例を挙げたが、少なくとも基板2に近接する開口部41周辺の温度を個別制御できればよい。
また、筒状体4は、その側壁に側面開口部46を有し、この側面開口部46に面するように膜厚計6が取り付けられている。膜厚計6は、水晶振動子膜厚計等から構成され、側面開口部46から放出された蒸着材料がその表面に付着した膜の膜厚を自動計測する。また、膜厚計6は、計測された膜厚データを後述する制御器5に出力する。
蒸発源3は、開口部30を有する坩堝31内に蒸着材料32が充填され、坩堝31の周辺部に設けられた蒸発源ヒータ33により蒸着材料32を加熱して蒸発させるものである。坩堝31は、その開口部30側が筒状体4の底部42と同じ高さになるように、筒状体4に取り付けられる。蒸着材料32には、任意の材料が用いられるが、図4に示したホール輸送層105や電子輸送層107の成膜に用いられる有機半導体材料が好適に用いられる。坩堝31の周辺部には、蒸発源ヒータ33が配されている。また、坩堝31には、その温度を測定するための温度センサ34が設けられ、温度センサ34の測定情報は、蒸発源温度制御器35に出力される。この蒸発源温度制御器35は、制御器5に接続される。制御器5は、温度センサ34の測定情報を受けて電源部(不図示)から蒸発源ヒータ33に供給する電力量を制御することにより、坩堝31内の温度を調節する。
また、坩堝31の開口部30には、その開口面積を可変とするバルブ36が設けられる。バルブ36の開閉は、バルブ制御器37によって制御される。このバルブ制御器37は、制御器5に接続され、制御器5から受信したバルブ制御情報に従ってバルブ36を開閉する。
制御器5は、蒸着レートや後述するキャリア移動度等の情報を入力するための入力部51と、各種相関データを記憶する記憶部52と、上記蒸発源温度制御器35、バルブ制御器37及び筒状体温度制御器45a,45bの駆動を制御する制御部53と、を備える。制御部53は、各制御器37に対して制御信号を出力し、基板2に蒸着させる蒸着材料32の蒸着レートや、筒状体4の温度等を制御する。
蒸着ユニット10は、筒状体4の開口部41上に搬送される基板2の温度を測定する基板温度センサ8を有する。この基板温度センサ8には、例えば、非接触で基板2の温度を測定できる赤外線放射温度計が好適に用いられ、蒸着材料32が蒸着される直前の基板温度を測定する。基板温度センサ8の測定データは、制御器5に出力される。好ましくは、温度センサは、各蒸着ユニット10から離れた上流側にも配され(不図示)、各蒸着ユニット10上に搬送される前の基板温度を測定する。
製造装置1は、制御器5が、蒸着レート等を制御するだけでなく、基板2の温度を制御する基板温度制御機構として機能する。記憶部52は、キャリア輸送層の成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶する。入力部51は、所望のキャリア移動度を入力する。また、制御部53(算出部)は、記憶部52に記憶された相関データ及び入力されたキャリア移動度から成膜時の基板温度を算出する。また、制御部53は、キャリア輸送層の成膜時に、基板2が算出された基板温度となるように基板2を加熱又は冷却する。
次に、上述した製造装置1の動作例を説明する。まず、ユーザは、入力部51を用いて所望のキャリア移動度を入力する。キャリア移動度は、一般的には高いことが好ましいが、有機EL素子のような有機半導体層の多層構造においては、隣り合う層のキャリア移動度とのキャリアバランスを考慮して決定する必要があり、一概に高ければ良いとは限らない。下記表1に、基板温度とキャリア移動度との相関関係を示す。
表1より、ホール輸送層のホール移動度は、基板温度が高くなるに従って高くなり、これとは逆に、電子注入層のホール移動度は、基板温度が低くなるに従って高くなることが分かる。つまり、成膜時の基板温度を制御することで、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整することができる。そして、制御器5は、記憶部52が成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶しており、入力部51から所望のキャリア移動度が入力されると、望ましい基板温度が算出され、基板2がこの基板温度となるように基板2を加熱又は冷却する。基板温度とキャリア移動度との相関データは、基板温度を複数設定し、温度毎のキャリア移動度を、製造された有機EL素子において測定し、そのデータを蓄積することにより得られる。
キャリア移動度の調整を行うために、基板2の温度を制御するには、まず、蒸着ユニット10上に搬送される基板2の元の温度を基板温度センサ8を用いて測定する。そして、基板2を加熱する必要があるときは、上述した筒状体4の温度を上昇させる。これにより、成膜に際して筒状体4上に搬送される基板2を加熱して基板温度を上昇させることができる。また、本実施形態では、基板2に最も近接する開口部41側の筒状体ヒータ43bを駆動させることで、精度良く基板2の温度を制御することができる。
一方、基板2を冷却する必要があるときは、上述した冷却板7を作動させる。このとき、筒状体4の開口部41の縁の温度が、蒸発源3の温度より低くなるように筒状体ヒータ43bを制御することが望ましい。一般的に、蒸着装置では、高速蒸着を行なうため、蒸発源の温度を、蒸着材料32の蒸発温度よりも30〜70℃高くしているが、蒸着レートの制御は、蒸発源3の温度が主因子であり、筒状体4の温度は、蒸着材料32の付着を抑制できればよく、蒸発温度まで下げることができる。本実施形態では、筒状体ヒータ43bを主に加熱機構として用いているが、低基板温度を実現するために、蒸発源3の温度よりも筒状体4の温度を低くすることが有効である。
本実施形態によれば、基板2の温度を制御することにより、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を適宜に調整することができ、成膜の段階でキャリア移動度のバランスを考慮した有機EL素子を製造することができる。
次に、本実施形態の変形例に係る有機EL素子の製造装置について、図3を参照して説明する。この変形例に係る製造装置1は、上述した蒸着ユニット10において、複数の蒸発源3a,3bを備えたものである。そして、それらのうちの少なくとも1つの蒸発源3にキャリア輸送材料が充填される。
この製造装置1は、夫々異なる複数の蒸着材料32a,32bが充填され複数の坩堝31a,31bを有する各蒸発源3a,3bを備える。各坩堝31a,31bには、夫々バルブ36a,36bが設けられており、バルブ制御器37a,37bにより夫々の開口度を個別に制御することができる。また、各蒸発源3a,3bは、夫々蒸発源ヒータ33a,33b及び温度センサ34a,34bを有し、これらが蒸発源温度制御器35a,35bにより制御される。
上記実施形態は、基板2の温度を制御することにより、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整するものであるから、複数の蒸着ユニットを配したインライン蒸着に限らず適用することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限らず種々の変形が可能である。本実施形態では、基板2の温度を制御することを、成膜される蒸着膜のキャリア移動度を調整する一手段として用いたが、この手段は、蒸着材料の種類や配合を調整するといった一般的に行われるキャリア移動度の調整手段と組み合わせて用いられることが好ましい。また、例えば、蒸発温度が特に高い蒸着材料32が用いられて、基板2が蒸発源3及び筒状体4からの高温に晒される場合、基板2の温度を低下させるため、上述した冷却板7だけでなく、筒状体4の開口部41の近傍に熱反射板が設けられてもよい。
1 蒸着装置(真空蒸着装置)
10(10a,10b,10c) 蒸着ユニット
11 搬送機構
2 基板
3(3a,3b,3c) 蒸発源
30 開口部
31 坩堝
32 蒸着材料
4 筒状体
41 開口部
43a,43b 筒状体ヒータ(基板温度制御機構)
5 制御器(基板温度制御機構)
51 入力部
52 記憶部
53 制御部(算出部)
7 冷却板(基板温度制御機構)
10(10a,10b,10c) 蒸着ユニット
11 搬送機構
2 基板
3(3a,3b,3c) 蒸発源
30 開口部
31 坩堝
32 蒸着材料
4 筒状体
41 開口部
43a,43b 筒状体ヒータ(基板温度制御機構)
5 制御器(基板温度制御機構)
51 入力部
52 記憶部
53 制御部(算出部)
7 冷却板(基板温度制御機構)
Claims (6)
- 有機発光層にキャリアを輸送するキャリア輸送層を有する有機EL素子の製造装置であって、
蒸着材料を蒸発させる蒸発源を有し、蒸発した蒸着材料を基板に付着させて蒸着膜を成膜する蒸着ユニットと、
基板を加熱又は冷却する基板温度制御機構と、を備え、
前記蒸着ユニットの蒸発源には、前記キャリア輸送層を成膜するためのキャリア輸送材料が充填され、
前記基板温度制御機構は、前記キャリア輸送層の成膜時の基板温度とキャリア移動度との相関データを記憶した記憶部と、所望のキャリア移動度を入力する入力部と、前記記憶部に記憶された相関データ及び入力されたキャリア移動度から成膜時の基板温度を算出する算出部と、を有し、前記キャリア輸送層の成膜時に、基板が前記算出部によって算出された基板温度となるように該基板を加熱又は冷却することを特徴とする有機EL素子の製造装置。 - 前記蒸着ユニットを複数備え、それらのうちの少なくとも1つの蒸着ユニットの蒸発源に前記キャリア輸送材料が充填され、
前記基板温度制御機構は、前記キャリア輸送材料が充填された蒸発源を有する蒸着ユニットに配される基板を加熱又は冷却することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の製造装置。 - 前記蒸着ユニットは、複数の蒸発源を備え、それらのうちの少なくとも1つの蒸発源に前記キャリア輸送材料が充填されることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子の製造装置。
- 前記蒸着ユニットは、前記蒸発源と基板とが対向する空間を囲って基板側に開口部を有する筒状体と、前記筒状体の側部に設けられて該筒状体を加熱する筒状体ヒータと、を有し、
前記筒状体ヒータは、前記蒸発源側及び基板側の少なくとも2以上の箇所の温度を個別に制御可能なように構成されており、
前記基板温度制御機構は、前記筒状体ヒータにおける基板側の箇所の温度を制御することにより基板を加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の有機EL素子の製造装置。 - 前記基板温度制御機構は、前記筒状体の開口部の縁の温度が、前記蒸発源の温度より低くなるように前記筒状体ヒータを制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機EL素子の製造装置。
- 基板の平面視において前記蒸着ユニットと重複する位置に基板を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構における前記蒸着ユニットの上流側に配置された冷却板と、を更に備え、
前記基板温度制御機構は、前記冷却板が基板の周囲温度を低下させることにより該基板を冷却することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機EL素子の製造装置。
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JP2012262425A JP2014110086A (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 有機el素子の製造装置 |
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-
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CN114574812A (zh) * | 2020-11-30 | 2022-06-03 | 佳能特机株式会社 | 蒸镀装置、成膜装置、成膜方法及电子器件的制造方法 |
JP2022086588A (ja) * | 2020-11-30 | 2022-06-09 | キヤノントッキ株式会社 | 蒸着装置、成膜装置、成膜方法及び電子デバイスの製造方法 |
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CN114574812B (zh) * | 2020-11-30 | 2023-12-19 | 佳能特机株式会社 | 蒸镀装置、成膜装置、成膜方法及电子器件的制造方法 |
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